JP2012228143A - 電動車両用駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】2つの回転電機及びエアコンディショナ用のコンプレッサを備える場合において、2つの回転電機のそれぞれから出力部材までの変速比の設定の自由度が容易に確保できると共に、全体として小型化することが容易な電動車両用駆動装置が求められる。
【解決手段】第一回転電機のロータ軸は、出力部材と同軸上に配置されると共に、第一回転電機のロータ軸とは異なる軸上にギヤ回転軸が配置されたカウンタギヤ機構を介して出力部材に駆動連結され、第二回転電機のロータ軸は、第一回転電機のロータ軸とは異なる軸上に配置されると共に、コンプレッサと同軸上に配置され、第二回転電機とカウンタギヤ機構とは、ギヤ回転軸の軸方向視で少なくとも一部が重複するように配置されている電動車両用駆動装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、車輪に駆動連結される出力部材と、エアコンディショナ用のコンプレッサと、を有し、前記出力部材及び前記コンプレッサに伝達する駆動力を回転電機のみにより発生させる電動車両用駆動装置に関する。
上記のような車両用駆動装置に関して、例えば下記の特許文献1には、以下のような技術が開示されている。特許文献1の技術では、エアコンディショナ用の回転電機のロータ軸を、コンプレッサ連結部材だけでなく出力部材にも駆動連結することにより、エアコンディショナ用の回転電機の駆動力により、車輪駆動用の回転電機を補助して、車両を駆動できるように構成されている。
特許文献1の技術では、遊星歯車装置のリングギヤに車輪駆動用の回転電機のロータ軸が駆動連結され、遊星歯車装置のサンギヤにエアコンディショナ用の回転電機のロータ軸及びコンプレッサ連結部材が駆動連結され、遊星歯車装置のキャリヤに出力部材が駆動連結されている。これにより、遊星歯車装置を介して、車輪駆動用の回転電機のロータ軸と、エアコンディショナ用の回転電機のロータ軸と、出力部材とが常に駆動連結されている。すなわち、特許文献1の技術は、各回転電機及び出力部材の回転速度の変化が、互いに影響するように構成されている。
しかしながら、特許文献1の技術では、車輪駆動用の回転電機のロータ軸とエアコンディショナ用の回転電機のロータ軸とが同軸上に配置されているため、各回転電機の軸方向長さの制約が大きく、各回転電機が大径化し易い。そして、そのような回転電機の径方向外側にコンプレッサが配置されているため、車両用駆動装置の全体としても大型化し易い。また、各回転電機から出力部材までの変速比(トルク比)が、遊星歯車装置の歯数比によって定まる構成であるため、各回転電機から出力部材までの変速比の設定上の制約も大きい。
特開2010−178403号公報
そこで、2つの回転電機及びエアコンディショナ用のコンプレッサを備える場合において、2つの回転電機のそれぞれから出力部材までの変速比の設定の自由度が容易に確保できると共に、全体として小型化することが容易な電動車両用駆動装置が求められる。
本発明に係る、車輪に駆動連結される出力部材と、エアコンディショナ用のコンプレッサと、を有し、前記出力部材及び前記コンプレッサに伝達する駆動力を回転電機のみにより発生させる電動車両用駆動装置の特徴構成は、ロータ軸が前記出力部材に駆動連結される第一回転電機と、ロータ軸が前記コンプレッサに駆動連結されると共に前記出力部材に駆動連結される第二回転電機と、を備え、前記第一回転電機のロータ軸は、前記出力部材と同軸上に配置されると共に、前記第一回転電機のロータ軸とは異なる軸上にギヤ回転軸が配置されたカウンタギヤ機構を介して前記出力部材に駆動連結され、前記第二回転電機のロータ軸は、前記第一回転電機のロータ軸とは異なる軸上に配置されると共に、前記コンプレッサと同軸上に配置され、前記第二回転電機と前記カウンタギヤ機構とは、前記ギヤ回転軸の軸方向視で少なくとも一部が重複するように配置されている点にある。
なお、本願において「回転電機」とは、モータ(電動機)、ジェネレータ(発電機)、及び必要に応じてモータ及びジェネレータの双方の機能を果たすモータ・ジェネレータのいずれをも含む概念として用いている。
また、本願において「駆動連結」とは、2つの回転要素が駆動力を伝達可能に連結された状態を指し、当該2つの回転要素が一体的に回転するように連結された状態、或いは当該2つの回転要素が一又は二以上の伝動部材を介して駆動力を伝達可能に連結された状態を含む概念として用いている。このような伝動部材としては、回転を同速で又は変速して伝達する各種の部材が含まれ、例えば、軸、歯車機構、ベルト、チェーン等が含まれる。また、このような伝動部材として、回転及び駆動力を選択的に伝達する係合要素、例えば摩擦クラッチや噛み合い式クラッチ等が含まれていてもよい。
上記の特徴構成によれば、第一回転電機のロータ軸がカウンタギヤ機構を介して出力部材に駆動連結されるため、第一回転電機から出力部材までの変速比の設定の自由度が容易に確保できる。また、このカウンタギヤ機構は、第一回転電機のロータ軸及び出力部材に対して異なる軸上に配置される。よって、カウンタギヤ機構の少なくとも一部が、ギヤ回転軸の軸方向視で、第一回転電機及び出力部材に対して径方向外側に突出し易い配置となっている。そして、第二回転電機とカウンタギヤ機構とは、ギヤ回転軸の軸方向視で少なくとも一部が重複するように配置される。これにより、第一回転電機及び出力部材に対してカウンタギヤ機構が径方向外側に突出するのと同じ側に、第二回転電機及びコンプレッサが配置されることになる。よって、カウンタギヤ機構を備えることにより生じる空間を有効利用して電動車両用駆動装置を全体として小型化することができる。
ここで、前記第二回転電機のロータ軸は、第一係合装置を介して前記第一回転電機のロータ軸に駆動連結されると共に、第二係合装置を介して前記コンプレッサに駆動連結されると好適である。
この構成によれば、第一係合装置及び第二係合装置の係合状態を制御することにより、第二回転電機から車輪及びコンプレッサへの駆動力の伝達状態を制御することができる。従って、第二回転電機の駆動力を必要に応じて適切に車輪及びコンプレッサに伝達することができ、電動車両用駆動装置のエネルギ効率を高めることが容易となっている。
ここで、前記第一回転電機と前記第二回転電機とは、径方向視で互いに重複するように配置されていると好適である。
この構成によれば、第一回転電機及び第二回転電機の軸方向の配置領域を小さく抑えることができる。よって、電動車両用駆動装置を全体として小型化することができる。
本発明の実施形態に係る電動車両用駆動装置のスケルトン図及び軸方向視での配置図である。 その他の実施形態に係わる電動車両用駆動装置のスケルトン図及び軸方向視での配置図である。 その他の実施形態に係わる電動車両用駆動装置のスケルトン図及び軸方向視での配置図である。
〔第一の実施形態〕
本発明に係る電動車両用駆動装置1の実施形態について、図面を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る電動車両用駆動装置1の概略構成を示す模式図である。図1(a)は、電動車両用駆動装置1の歯車装置及び係合装置などの動力伝達機構の構造を表したスケルトン図であり、図1(b)は、電動車両用駆動装置1の各構成要素の軸方向視での配置を表した配置図である。
図1(a)に示すように、本実施形態に係る電動車両用駆動装置1は、車輪Wに駆動連結される出力軸Oと、エアコンディショナ用のコンプレッサCMと、を有しており、出力軸O及びコンプレッサCMに伝達する駆動力を回転電機MG1、MG2のみにより発生させる駆動装置である。
電動車両用駆動装置1は、ロータ軸RS1が出力軸Oに駆動連結される第一回転電機MG1と、ロータ軸RS2がコンプレッサCMに駆動連結されると共に出力軸Oに駆動連結される第二回転電機MG2と、を備えている。なお、出力軸Oが、本発明における「出力部材」である。
このような構成において、図1(a)に示すように、第一回転電機のロータ軸RS1は、出力軸Oと同軸上に配置されると共に、カウンタギヤ機構CGを介して出力軸Oに駆動連結されている。ここで、カウンタギヤ機構CGは、第一回転電機のロータ軸RS1とは異なる軸上にギヤ回転軸CGSが配置されている。また、第二回転電機のロータ軸RS2は、第一回転電機のロータ軸RS1とは異なる軸上に配置されると共に、コンプレッサCMと同軸上に配置されている。そして、第二回転電機MG2とカウンタギヤ機構CGとは、ギヤ回転軸CGSの軸方向視で少なくとも一部が重複するように配置される。本実施形態では、図1(b)に示すように、第二回転電機MG2の全体が、ギヤ回転軸CGSの軸方向視でカウンタギヤ機構CGと重複するように配置されている。なお、図1(b)は、電動車両用駆動装置1を、図1(a)に示すIb−Ib断面の位置から、ギヤ回転軸CGSの軸方向に、軸第一方向X1側(図1(a)の左側、以下同じ)から、当該軸第一方向X1側とは反対側である軸第二方向X2側(図1(a)の右側、以下同じ)を見た図である。
なお、本実施形態では、出力軸Oは、出力用差動歯車装置DFを介して、車輪Wに駆動連結されている。また、第二回転電機のロータ軸RS2は、第一クラッチCL1を介して第一回転電機のロータ軸RS1に駆動連結されると共に、第二クラッチCL2を介しコンプレッサCMに駆動連結されている。なお、第一クラッチCL1が、本発明における「第一係合装置」であり、第二クラッチCL2が、本発明における「第二係合装置」である。
また、本実施形態では、第一回転電機のロータ軸RS1と、第二回転電機のロータ軸RS2と、カウンタギヤ機構CGのギヤ回転軸CGSと、は互いに平行に配置されている。よって、ギヤ回転軸CGSの軸方向と、第一回転電機のロータ軸RS1の軸方向と、第二回転電機のロータ軸RS2の軸方向とは、いずれも同じ方向となる。また、第一回転電機のロータ軸RS1と、出力軸O、出力用差動歯車装置DFの回転軸、車軸AXは、同軸上に配置されている。よって、上記の軸第一方向X1及び軸第二方向X2は、これらの軸並びにギヤ回転軸CGS及び第二回転電機のロータ軸RS2に共通した軸方向となる。
以下、本実施形態に係る電動車両用駆動装置1について、詳細に説明する。
1.電動車両用駆動装置1の構成
1−1.第一回転電機MG1
図1(a)に示すように、第一回転電機MG1は、ケースなどの非回転部材に固定されたステータSt1と、このステータSt1の径方向内側に、回転自在に支持されたロータ軸RS1を備えたロータRo1と、を有している。ステータSt1は、例えば、円環状の電磁鋼板を軸方向に多数積み重ねた積層鋼板等からなるステータコアを有している。本実施形態において、第一回転電機MG1の径方向外側端は、ステータSt1の径方向外側端、ここではステータSt1の外周面を意味する。
第一回転電機MG1は、直流交流変換を行う第一インバータを介して蓄電装置としてのバッテリに電気的に接続されている。そして、第一回転電機MG1は、電力の供給を受けて動力を発生するモータ(電動機)としての機能と、動力の供給を受けて電力を発生するジェネレータ(発電機)としての機能と、を果たすことが可能とされている。
第一回転電機のロータ軸RS1の回転がカウンタギヤ機構CGを介して伝達されて出力軸Oに伝達されるように駆動連結されている。すなわち、第一回転電機のロータ軸RS1は、カウンタギヤ機構CGを介して出力軸Oに駆動連結されている。そして、本実施形態では、出力軸Oは、出力用差動歯車装置DFを介して左右二つの車軸AXに駆動連結され、各車軸AXは、左右二つの車輪Wのそれぞれに駆動連結されている。よって、第一回転電機MG1からロータ軸RS1へ伝達されたトルクは、カウンタギヤ機構CG、出力軸O、出力用差動歯車装置DF、及び車軸AXを介して、左右2つの車輪Wに伝達される。なお、第一回転電機MG1から車輪Wまでの動力伝達経路上に、カウンタギヤ機構CGに加えて、変速比が変更可能に構成された変速装置や遊星歯車機構などの各種の変速機構が備えられてもよい。
また、第一回転電機のロータ軸RS1は、第一クラッチCL1、動力伝達機構RG、第二回転電機のロータ軸RS2、及び第二クラッチCL2を介して、コンプレッサCMに駆動連結されるように構成されている。よって、第一回転電機MG1からロータ軸RS1へ伝達されたトルクは、第一クラッチCL1及び第二クラッチCL2が係合状態にある場合には、コンプレッサCMにも伝達される。
1−2.第二回転電機MG2
第二回転電機MG2は、ケースなどの非回転部材に固定されたステータSt2と、このステータSt2の径方向内側に、回転自在に支持されたロータ軸RS2を備えたロータRo2と、を有している。ステータSt2は、例えば、円環状の電磁鋼板を軸方向に多数積み重ねた積層鋼板等からなるステータコアを有している。本実施形態において、第二回転電機MG2の径方向外側端は、ステータSt2の径方向外側端、ここではステータSt2の外周面を意味する。
第二回転電機MG2は、直流交流変換を行う第二インバータを介して蓄電装置としてのバッテリに電気的に接続されている。そして、第二回転電機MG2は、電力の供給を受けて動力を発生するモータ(電動機)としての機能と、動力の供給を受けて電力を発生するジェネレータ(発電機)としての機能と、を果たすことが可能とされている。
第二回転電機のロータ軸RS2は、第一回転電機のロータ軸RS1とは異なる軸上に配置されると共に、コンプレッサCM(回転軸CMC)と同軸上に配置されている。
第二回転電機のロータ軸RS2は、第二クラッチCL2を介してコンプレッサの回転軸CMCに駆動連結される。また、第二回転電機のロータ軸RS2は、動力伝達機構RG、第一クラッチCL1及びカウンタギヤ機構CGを介して出力軸Oに駆動連結される。
第二クラッチCL2が係合状態にある場合には、第二回転電機MG2からロータ軸RS2へ伝達されたトルクは、コンプレッサの回転軸CMCに伝達される。
また、第一クラッチCL1が係合状態にある場合には、第二回転電機MG2からロータ軸RS2へ伝達されたトルクは、動力伝達機構RG、第一回転電機のロータ軸RS1、カウンタギヤ機構CG、出力軸O、出力用差動歯車装置DF、及び車軸AXを介して、左右2つの車輪Wに伝達される。
1−3.カウンタギヤ機構CG
本実施形態においては、第一回転電機のロータ軸RS1及び第二回転電機のロータ軸RS2は、カウンタギヤ機構CGを介して出力軸Oに駆動連結されるように構成されている。
カウンタギヤ機構CGは、図1(a)に示すように、第一回転電機のロータ軸RS1とは異なる軸上に配置されたギヤ回転軸CGSと、ギヤ回転軸CGSと一体回転するように駆動連結された第一カウンタギヤCG1及び当該第一カウンタギヤCG1より大径の第二カウンタギヤCG2と、により構成される。
第一カウンタギヤCG1は、出力軸Oと一体回転するように駆動連結されている第一ギヤG1と噛み合っている。第二カウンタギヤCG2は、第一回転電機のロータ軸RS1と一体回転するように駆動連結されている第二ギヤG2と噛み合っている。ここで、第一ギヤG1は、第二ギヤG2より大径である。
カウンタギヤ機構CGは、第一回転電機のロータ軸RS1の回転速度を所定の変速比(減速比)で減速して出力軸Oに伝達する減速機として機能する。ここで、カウンタギヤ機構CGの変速比は、出力軸Oの回転速度に対する第一回転電機のロータ軸RS1の回転速度の比であり、第一回転電機のロータ軸RS1の回転速度を出力軸Oの回転速度で除算した値である。
1−4.出力用差動歯車装置DF
出力用差動歯車装置DFは、互いに噛み合う複数の傘歯車DF1、DF2を用いた差動歯車機構とされており、出力軸Oに伝達される回転及びトルクを分配して、それぞれ車軸AXを介して左右2つの車輪Wに伝達する。
本実施形態では、出力用差動歯車装置DFは、出力軸Oに駆動連結されて出力軸Oと一体回転する差動キャリヤDF4を備えている。差動キャリヤDF4内には、各車軸AXとそれぞれ一体回転する一対のサイドギヤDF2と、当該2つのサイドギヤDF2をつなぐと共に差動キャリヤDF4と共に回転する一対のピニオンギヤDF1と、が収容されている。
差動キャリヤDF4は、差動キャリヤDF4の回転軸心に直交交差すると共に差動キャリヤDF4と一体回転するピニオン回転軸DF3を備えており、ピニオンギヤDF1は、ピニオン回転軸DF3周りに自転可能に支持されている。すなわち、ピニオンギヤDF1は、差動キャリヤDF4と共に回転(公転)すると共に、ピニオン回転軸DF3周りに自転可能にされている。
各ピニオンギヤDF1は、左右二つのサイドギヤDF2の双方と噛み合っている。差動キャリヤDF4が回転すると、差動キャリヤDF4と共に回転するピニオンギヤDF1を介して、左右二つのサイドギヤDF2が回転し、各サイドギヤDF2に駆動連結された各車軸AXが回転する。そして、各車軸AXが回転すると、各車軸AXに駆動連結された各車輪Wが回転する。ここで、各ピニオンギヤDF1は、ピニオン回転軸DF3周りに自転することにより、左右二つのサイドギヤDF2を差動動作させる。
出力用差動歯車装置DFの回転軸は、差動キャリヤDF4及びサイドギヤDF2の回転軸であり、出力軸Oと同軸上に配置されている。車軸AXは、出力軸Oと同軸上に配置されており、軸第二方向X2側の車軸AXは、円筒状に形成された出力軸O及び第一回転電機のロータ軸RS1の径方向内側を貫通するように配置され、電動車両用駆動装置1の軸第二方向X2側まで延出している。
1−5.第一クラッチCL1
第一クラッチCL1は、第二回転電機のロータ軸RS2を、出力軸Oに、選択的に駆動連結又は駆動連結を解除(分離)する係合装置である。
本実施形態では、第一クラッチCL1の入力側部材は、動力伝達機構RGを介して第二回転電機のロータ軸RS2に駆動連結されており、第一クラッチCL1の出力側部材は、第一回転電機のロータ軸RS1に駆動連結されている。そして、第一クラッチCL1の入力側部材と出力側部材との間が、選択的に係合又は解放される。本実施形態では、第一クラッチCL1は、電磁クラッチとされている。ここで、電磁クラッチとは、クラッチの係合又は解放を電磁石に発生させる電磁力により行う装置である。なお、第一クラッチCL1に、クラッチの係合又は解放を油圧により行う油圧クラッチ、又はサーボモータの駆動力により行う電動クラッチなどが用いられてもよい。
1−6.動力伝達機構RG
動力伝達機構RGは、第二回転電機のロータ軸RS2を、所定の変速比で第一回転電機のロータ軸RS1に駆動連結する動力伝達機構である。すなわち、動力伝達機構RGは、所定の変速比で、第二回転電機のロータ軸RS2の回転速度を変速すると共にトルクを変換して、第一回転電機のロータ軸RS1に伝達する変速機として構成されている。ここで、変速比は、第二回転電機のロータ軸RS2の回転速度に対する第一回転電機のロータ軸RS1の回転速度の比であり、ロータ軸RS2の回転速度をロータ軸RS1の回転速度で除算した値である。すなわち、ロータ軸RS2の回転速度を変速比で除算した値が、ロータ軸RS1の回転速度になる。また、第二回転電機MG2からロータ軸RS2に伝達されたトルクに、変速比を乗算したトルクが、ロータ軸RS1に伝達されるトルクになる。
本実施形態では、動力伝達機構RGは減速機であり、その変速比は1より大きい値となる。また、本実施形態では、動力伝達機構RGは歯車機構から構成されており、第二回転電機のロータ軸RS2に駆動連結された第一動力伝達ギヤRG1と、当該第一動力伝達ギヤRG1より大径であって、第一回転電機のロータ軸RS1に、第一クラッチCL1を介して駆動連結される第三動力伝達ギヤRG3と、第一動力伝達ギヤRG1及び第三動力伝達ギヤRG3に噛み合って、これらの間を駆動連結する第二動力伝達ギヤRG2と、を備えている。
1−7.第二クラッチCL2
第二クラッチCL2は、第二回転電機のロータ軸RS2を、コンプレッサCMに、選択的に駆動連結又は駆動連結を解除(分離)する係合装置である。本実施形態では、第二クラッチCL2の入力側部材は、第二回転電機のロータ軸RS2と一体回転するように駆動連結されており、第二クラッチCL2の出力側部材は、コンプレッサの回転軸CMCと一体回転するように駆動連結されている。そして、第二クラッチCL2の入力側部材と出力側部材との間が、選択的に係合又は解放される。本実施形態では、第二クラッチCL2は、電磁クラッチとされている。なお、第二クラッチCL2に、油圧クラッチ又は電動クラッチなどが用いられてもよい。
1−8.コンプレッサCM
車両には、車内の温度及び湿度を調節するためのエアコンディショナが備えられている。コンプレッサCMは、エアコンディショナに用いられる熱媒を圧縮する装置であり、外部からの回転駆動力により駆動されるものとなっている。本実施形態では、コンプレッサCMとして、ベーンロータリー式のコンプレッサが用いられている。コンプレッサCMのロータは、コンプレッサの回転軸CMCと一体回転するように駆動連結されている。なお、コンプレッサCMとして、スクロール式、斜板式、可変容量式(片側斜板式)等のコンプレッサが用いられてもよい。
本実施形態では、コンプレッサの回転軸CMCは、第二クラッチCL2を介して、第二回転電機のロータ軸RS2に駆動連結されるように構成されている。よって、第二クラッチCL2が係合状態にある場合には、第二回転電機のロータ軸RS2の回転が、コンプレッサCMの回転軸CMCに伝達され、コンプレッサCMを回転駆動することが可能となっている。
2.電動車両用駆動装置1の配置
次に、電動車両用駆動装置1の各構成要素の配置を説明する。
カウンタギヤ機構CGのギヤ回転軸CGSは第一回転電機のロータ軸RS1及び出力軸Oとは異なる軸上であって、第一回転電機MG1の第一軸方向側に配置されている。本実施形態では、ギヤ回転軸CGSは、第一回転電機のロータ軸RS1及び出力軸Oと平行に配置されている。そして、カウンタギヤCG1、CG2は出力軸Oと一体回転する第一ギヤG1及びロータ軸RS1と一体回転する第二ギヤG2と噛み合っている。このため、カウンタギヤ機構CGのギヤ回転軸CGSは、第一回転電機のロータ軸RS1及び出力軸Oに対して径方向一方側へ離間して配置されており、カウンタギヤ機構CGの少なくとも一部が、ギヤ回転軸CGSの軸方向視で、第一回転電機MG1及び出力用差動歯車装置DFに対して径方向外側に突出し易い配置となっている。
図1に示すように、カウンタギヤCG1、CG2の直径が大きい場合は、カウンタギヤ機構CGの一部が、第一回転電機MG1の径方向外側端(ステータSt1の外周面)の径方向位置よりも径方向外側に配置され、第一回転電機MG1に対して径方向外側に突出している。特に、第一カウンタギヤCG1の直径と第二ギヤG2の半径との合計が、第一回転電機MG1の半径(ステータSt1の外径の半分)より大きい場合は、カウンタギヤ機構CGの一部が、第一回転電機MG1に対して径方向外側に突出する。
よって、このカウンタギヤ機構CGの突出部と軸方向視で重複する領域であって、径方向視で当該カウンタギヤ機構CGと重複せず、第一回転電機MG1又は出力用差動歯車装置DFと重複する領域には、無駄な空間が生じ得る。
第二回転電機MG2とカウンタギヤ機構CGとは、ギヤ回転軸CGSの軸方向視で少なくとも一部が重複するように配置される。これにより、第一回転電機MG1及び出力用差動歯車装置DFに対してカウンタギヤ機構CGが径方向外側に突出するのと同じ側に、第二回転電機MG2が配置されることになる。よって、カウンタギヤ機構CGを備えることにより生じる空間を有効利用することができる。
本実施形態では、図1(b)に示すように、第二回転電機MG2のロータRo2及びステータSt2の全体が、ギヤ回転軸CGSの軸方向視で、カウンタギヤ機構CGの第二カウンタギヤCG2と重複するように配置されている。
本実施形態では、図1(a)に示すように、第一回転電機MG1と第二回転電機MG2とは、径方向視で互いに重複するように配置されている。すなわち、第二回転電機MG2は、カウンタギヤ機構CGの突出部に対して軸第二方向X2側(第一回転電機MG1側)であって第一回転電機MG1に対して径方向外側に配置されている。詳しくは、第二回転電機MG2は、第一回転電機MG1に対して径方向外側の空間に、第一回転電機MG1と径方向に隣接して配置されている。なお、第一回転電機MG1と第二回転電機MG2との間には、各回転電機MG1、MG2のステータSt1、St2を支持するケースなどの支持部材が配置されていてもよく、この支持部材を除いて、第一回転電機MG1と第二回転電機MG2とが、互いに径方向に隣接して配置される。ここで、回転電機MG1、MG2の間に配置される支持部材には、配線、油路などの周辺部材が含まれてもよい。
本実施形態では、第二回転電機MG2に加えて、第二回転電機のロータ軸RS2と同軸上に配置されるコンプレッサCMも、径方向視で第一回転電機MG1と重複するように配置されている。すなわち、第二回転電機MG2と同様に、コンプレッサCMは、カウンタギヤ機構CGの突出部に対して軸第二方向X2側(第一回転電機MG1側)であって第一回転電機MG1に対して径方向外側に配置されている。詳しくは、コンプレッサCMは、第一回転電機MG1に対して径方向外側の空間に、第一回転電機MG1と径方向に隣接して配置されている。この構成によれば、カウンタギヤ機構CGを備えることにより生じる空間を有効利用して、第二回転電機MG2に加えて、コンプレッサCMも配置することができる。更に、第二回転電機MG2とコンプレッサCMとの間には、第二クラッチCL2も配置されている。
本実施形態では、第二回転電機MG2の軸方向長さに比べて第一回転電機MG1の軸方向長さがより大きい。これにより、第一回転電機MG1に対して径方向外側の空間において、第二回転電機MG2を除いた空間が大きくなり、コンプレッサCM及び第二クラッチCL2を配置する空間を確保できている。
また、本実施形態では、第二回転電機MG2と出力軸Oとの駆動連結は、第一回転電機MG1に対して軸第二方向X2側に配置された動力伝達機構RG及び第一クラッチCL1と、第一回転電機MG1の径方向内側に配置されたロータ軸RS1と、第一回転電機MG1に対して軸第一方向X1側に配置されたカウンタギヤ機構CGと、を用いて行われている。すなわち、第二回転電機MG2と出力軸Oとの駆動連結機構は、第一回転電機MG1に対して軸方向両側及び径方向内側に配置されている。そして、第一回転電機MG1と駆動連結機構に囲まれた空間に第二回転電機MG2とコンプレッサCMを適切に配置している。
本実施形態の構成によると、第一回転電機MG1と出力軸Oとの駆動連結に、ギヤ比の変更設定が容易なカウンタギヤ機構CGを用いているため、第一回転電機MG1から出力軸Oまでの変速比の設定の自由度が容易に確保できる。また、第二回転電機MG2と第一回転電機MG1のロータ軸RS1との駆動連結に、変速機として構成された動力伝達機構RGを用いているため、第二回転電機MG2から出力軸Oまでの変速比の設定の自由度が容易に確保できる。従って、本実施形態の構成は、カウンタギヤ機構CG及び動力伝達機構RGの変速比を適切に設定することにより、第一回転電機MG1から出力軸Oまでの変速比及び第二回転電機MG2から出力軸Oまでの変速比のそれぞれを適切に設定することが可能な構成となっている。
従って、図1(a)に示すように、出力軸Oに駆動連結される各機構CG、G1、G2、MG1、MG2、CM、RG、CL1、CL2を、集合させてコンパクトに配置することができ、電動車両用駆動装置1を全体として小型化することができている。
軸第二方向X2側の車軸AXは、出力軸O及び第一回転電機のロータ軸RS1の径方向内側に配置されているので、車軸AXを配置するための空間を出力軸O及び第一回転電機のロータ軸RS1の径方向外側に設ける必要がなく、電動車両用駆動装置1を全体として小型化することができている。
〔その他の実施形態〕
最後に、本発明のその他の実施形態について説明する。なお、以下に説明する各実施形態の構成は、それぞれ単独で適用されるものに限られず、矛盾が生じない限り、他の実施形態の構成と組み合わせて適用することも可能である。
(1)上記の実施形態においては、図1(a)に示すように、第二回転電機のロータ軸RS2は、動力伝達機構RG、第一クラッチCL1、第一回転電機MGのロータ軸RS1、及びカウンタギヤ機構CGを介して、出力軸Oに駆動連結されている場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、第二回転電機のロータ軸RS2は、何れの駆動連結機構を介して、出力軸Oに駆動連結されてもよい。例えば、図2(a)に示すように、第二回転電機のロータ軸RS2は、カウンタギヤ機構CGのギヤ回転軸CGSと同軸上に配置されると共に、第一クラッチCL1を介して、ギヤ回転軸CGSに駆動連結されるように構成されてもよい。すなわち、第二回転電機のロータ軸RS2は、第一クラッチCL1、カウンタギヤ機構CGを介して、出力軸Oに駆動連結される。
この場合も、図2(b)に示すように、第二回転電機MG2のロータRo2及びステータSt2の全体が、ギヤ回転軸CGSの軸方向視で、カウンタギヤ機構CGと重複するように配置されている。図2(b)に示す例では、第二回転電機MG2は、カウンタギヤ機構CGに対して軸第二方向X2側であって、第一回転電機MG1と径方向視で重複するように配置されている。なお、図2(b)は、電動車両用駆動装置1を、図2(a)に示すIIb−IIb断面の断面位置から、ギヤ回転軸CGSの軸方向に、軸第一方向X1側(図2(a)の左側)から、軸第二方向X2側(図2(a)の右側)を見た図である。
また、この場合は、第二回転電機MG2に加えて、第二回転電機のロータ軸RS2と同軸上に配置されるコンプレッサCMも、径方向視で第一回転電機MG1と重複するように配置されている。すなわち、第二回転電機MG2と同様に、コンプレッサCMは、カウンタギヤ機構CGの突出部に対して軸第二方向X2側(第一回転電機MG1側)であって第一回転電機MG1に対して径方向外側に配置されている。よって、カウンタギヤ機構CGを備えることにより、第一回転電機MG1に対して径方向外側に生じる空間を有効利用して、第二回転電機MG2、コンプレッサCM、第一クラッチCL1及び第二クラッチCL2をコンパクトに配置することができている。
また、この構成によると、動力伝達機構RGを介することなく、第二回転電機MG2をカウンタギヤ機構CGに駆動連結するので、上記した実施形態に比べて、二回転電機MG2を出力軸Oに駆動連結するための部品点数を少なくすることができ、電動車両用駆動装置1を全体として小型化することができる。
(2)或いは、図3(a)に示すように、第二回転電機のロータ軸RS2は、カウンタギヤ機構CGの第二カウンタギヤCG2に、第一クラッチCL1を介して、駆動連結されるように構成されてもよい。ここでは、第二カウンタギヤCG2は、第一回転電機のロータ軸RS1と一体回転するように駆動連結されている第二ギヤG2とは異なる周方向の位置で、第二回転電機MG2のロータ軸RS2と第一クラッチCL1を介して一体回転するように駆動連結される第三ギヤG3と噛み合っている。
なお、図3(a)は、動力伝達機構の構造を表すスケルトン図であるため、第三ギヤG3は、第二ギヤG2に対して180度の異なる周方向の位置で、第二カウンタギヤCG2に噛み合っているように示されているが、正しい周方向の噛み合い位置を示していない。正しくは、図3(b)に示すように、第三ギヤG3は、第二ギヤG2に対して例えば45度の異なる周方向の位置で、第二カウンタギヤCG2に噛み合うように配置されている。すなわち、第三ギヤG3は、第二回転電機MG2が第一回転電機MG1に隣接して配置されるような周方向の位置で、第二カウンタギヤCG2に噛み合うように配置されている。
この場合も、図3(b)に示すように、第二回転電機MG2の一部が、ギヤ回転軸CGSの軸方向視で、カウンタギヤ機構CGと重複するように配置される。図3(b)に示す例では、第二回転電機MG2は、カウンタギヤ機構CGに対して軸第二方向X2側であって、第一回転電機MG1と径方向視で重複するように配置されている。なお、図3(b)は、電動車両用駆動装置1を、図3(a)に示すIIIb−IIIb断面の位置から、ギヤ回転軸CGSの軸方向に、軸第一方向X1側(図3(a)の左側)から、軸第二方向X2側(図3(a)の右側)を見た図である。
また、この場合も、カウンタギヤ機構CGの突出部及び第二回転電機MG2に対して軸第二方向X2側であって、第一回転電機MG1に対する径方向外側の空間に、第二回転電機MG2に加えて、第二回転電機のロータ軸RS2と同軸上に、コンプレッサCMも配置されている。すなわち、第一回転電機MG1とコンプレッサCMとは、径方向視で互いに重複すると共に隣接するように配置されている。更に、第二回転電機とコンプレッサCMとの間には、第二クラッチCL2も配置されている。よって、カウンタギヤ機構CGの突出部に対して軸第二方向X2側であって、第一回転電機MG1に対して径方向外側に生じる空間を有効利用して、第二回転電機MG2、コンプレッサCM、第一クラッチCL1及び第二クラッチCL2をコンパクトに配置することができている。
(3)上記の実施形態においては、第二回転電機MG2は、第一回転電機MG1と径方向視で互いに重複するように配置されている場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、第二回転電機MG2とカウンタギヤ機構CGとは、ギヤ回転軸CGSの軸方向視で少なくとも一部が重複するように配置されていればよく、例えば、第二回転電機MG2は、出力用差動歯車装置DFと径方向視で互いに重複するように配置されていてもよい。図2(a)又は図3(a)に示す場合において、第二回転電機MG2を、カウンタギヤ機構CGに対して軸第一方向X1側に配置するように構成してもよい。この場合でも、カウンタギヤ機構CGを備えることにより、出力用差動歯車装置DF(差動キャリヤDF4)に対して径方向外側に生じる空間を有効利用して、第二回転電機MG2を配置することができ、電動車両用駆動装置1を全体として小型化することができる。
また、この場合、コンプレッサCMを、第二回転電機MG2の軸第一方向X1側に配置すると好適である。
(4)上記の実施形態においては、第一回転電機のロータ軸RS1と、第二回転電機のロータ軸RS2と、カウンタギヤ機構CGのギヤ回転軸CGSと、は互いに平行に配置されている場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、第一回転電機のロータ軸RS1と、第二回転電機のロータ軸RS2と、カウンタギヤ機構CGのギヤ回転軸CGSとの何れかの軸が、他の軸に対して立体的に交差するように配置されていてもよい。
(5)上記の実施形態においては、図1(a)に示すように、動力伝達機構RGが、減速機とされている場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、動力伝達機構RGは、第二回転電機のロータ軸RS2を、所定の変速比で第一回転電機のロータ軸RS1に駆動連結する動力伝達機構であれば、何れの動力伝達機構であってもよい。例えば、動力伝達機構RGは、その変速比が1より小さい値となる増速機であってもよい。或いは、動力伝達機構RGの変速比は、1であってもよい。
また、動力伝達機構RGは、変速比が変更可能に構成された変速装置であってもよい。この場合、例えば、変速比を2段階に切り替え可能な変速機が用いられてもよく、例えば、変速比が異なる第一変速段と第二変速段とがドグクラッチなどにより切り替え可能に構成されていてもよい。
或いは、動力伝達機構RGは、ベルト及び複数のプーリで構成された機構であってもよく、或いは、チェーンと複数のギヤで構成された機構であってもよい。
(6)上記の実施形態においては、図1(a)に示すように、動力伝達機構RGが、第一回転電機MG1に対して軸第二方向X2側に配置され、ロータ軸RS1に駆動連結されている場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、動力伝達機構RGは、第一回転電機MG1に対して軸第一方向X1側であって、カウンタギヤ機構CGの軸第二方向X2側に配置され、ロータ軸RS1に駆動連結される構成であってもよい。
(7)上記の実施形態においては、第一回転電機のロータ軸RS1が、カウンタギヤ機構CGにクラッチを介することなく駆動連結されている場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、第一回転電機のロータ軸RS1は、クラッチを介して、カウンタギヤ機構CGに駆動連結される構成であってもよい。
(8)上記の実施形態においては、第二回転電機のロータ軸RS2が、第二クラッチCL2を介して、コンプレッサCMに駆動連結されるように構成されている場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、電動車両用駆動装置1に第二クラッチCL2が備えられずに、第二回転電機のロータ軸RS2が、コンプレッサCMの回転軸CMCと分離不可に駆動連結されるように構成されてもよい。この場合、コンプレッサCMに、駆動負荷(負トルク)を調整可能な可変容量型のコンプレッサが用いられるように構成されてもよい。
(9)上記の実施形態においては、係合装置としての第一クラッチCL1及び第二クラッチCL2は、係合又は解放が制御される種類のクラッチである場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、第一クラッチCL1及び第二クラッチCL2の一方又は双方は、一方向にのみ回転力を伝達し、逆方向には空転し回転力を伝達しない一方向クラッチ(ワンウェイクラッチ)であってもよい。
(10)上記の実施形態においては、第一クラッチCL1及び第二クラッチCL2が回転部材同士を係合又は解放するクラッチである場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、第一クラッチCL1及び第二クラッチCL2の一方又は双方は、回転部材を非回転部材に係合又は解放するブレーキであってもよい。例えば、駆動連結又は分離させる2つの回転部材間に、3つの回転要素を有する遊星歯車機構などを備えるように構成し、ブレーキにより、1つの回転要素を非回転部材に係合又は解放させ、他の2つの回転要素の間が駆動連結又は分離されるように構成することができる。
(11)上記の実施形態においては、出力軸Oが、出力用差動歯車装置DFに駆動連結されている場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、出力軸Oは、変速比が変更可能に構成された変速装置や遊星歯車機構などの各種の変速機構を介して、出力用差動歯車装置DFに駆動連結されていてもよい。或いは、出力軸Oは、出力用差動歯車装置DF以外の駆動連結装置を介して車輪Wに駆動連結されていてもよい。
(12)上記の実施形態においては、カウンタギヤ機構CGが第一カウンタギヤCG1及び第二カウンタギヤCG2を備えている場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、カウンタギヤ機構CGが、3つ以上のギヤ、及び、ドグクラッチ或いはスライドギヤなどの連結機構を備えており、変速比(ギヤ比)を切り替え可能に構成されていてもよい。
本発明は、車輪に駆動連結される出力部材と、エアコンディショナ用のコンプレッサと、を有し、前記出力部材及び前記コンプレッサに伝達する駆動力を回転電機のみにより発生させる電動車両用駆動装置に好適に利用することができる。
1 :電動車両用駆動装置
AX :車軸
CG :カウンタギヤ機構
CG1 :第一カウンタギヤ
CG2 :第二カウンタギヤ
CGS :ギヤ回転軸
CL1 :第一クラッチ(第一係合装置)
CL2 :第二クラッチ(第二係合装置)
CM :コンプレッサ
DF :出力用差動歯車装置
DF1 :ピニオンギヤ(傘歯車)
DF2 :サイドギヤ(傘歯車)
DF3 :ピニオン回転軸
DF4 :差動キャリヤ
G1 :第一ギヤ
G2 :第二ギヤ
G3 :第三ギヤ
O :出力軸(出力部材)
RG :動力伝達機構
RG1 :第一動力伝達ギヤ
RG2 :第二動力伝達ギヤ
RG3 :第三動力伝達ギヤ
MG1 :第一回転電機
MG2 :第二回転電機
RS1 :第一回転電機のロータ軸
RS2 :第二回転電機のロータ軸
Ro1 :第一回転電機のロータ
Ro2 :第二回転電機のロータ
St1 :第一回転電機のステータ
St2 :第二回転電機のステータ
W :車輪
X1 :第一軸方向
X2 :第二軸方向

Claims (3)

  1. 車輪に駆動連結される出力部材と、エアコンディショナ用のコンプレッサと、を有し、前記出力部材及び前記コンプレッサに伝達する駆動力を回転電機のみにより発生させる電動車両用駆動装置であって、
    ロータ軸が前記出力部材に駆動連結される第一回転電機と、
    ロータ軸が前記コンプレッサに駆動連結されると共に前記出力部材に駆動連結される第二回転電機と、を備え、
    前記第一回転電機のロータ軸は、前記出力部材と同軸上に配置されると共に、前記第一回転電機のロータ軸とは異なる軸上にギヤ回転軸が配置されたカウンタギヤ機構を介して前記出力部材に駆動連結され、
    前記第二回転電機のロータ軸は、前記第一回転電機のロータ軸とは異なる軸上に配置されると共に、前記コンプレッサと同軸上に配置され、
    前記第二回転電機と前記カウンタギヤ機構とは、前記ギヤ回転軸の軸方向視で少なくとも一部が重複するように配置されている電動車両用駆動装置。
  2. 前記第二回転電機のロータ軸は、第一係合装置を介して前記第一回転電機のロータ軸に駆動連結されると共に、第二係合装置を介して前記コンプレッサに駆動連結される請求項1に記載の電動車両用駆動装置。
  3. 前記第一回転電機と前記第二回転電機とは、径方向視で互いに重複するように配置されている請求項1又は2に記載の電動車両用駆動装置。
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