JP2012227111A - 有機発光素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】広い視野角を有する有機発光素子を提供する。また、視野角による色差が抑えられる有機発光素子を提供する。
【解決手段】本発明に係る有機発光素子は、反射電極70と透過または半透過電極10との間に発光層40が介装される有機発光素子であって、前記透過または半透過電極と前記発光層との間に、5,000Å以上10,000Å以下の厚さを有する有機物質からなる光学調節層が挟み込まれる有機発光素子。本発明に係る有機発光素子は、広い色域(wide color gamut)を有することから、視野角(viewing angle)による色差が少ないという特性を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は有機発光素子に係り、さらに詳しくは、広い色域(wide color gamut)を有することから、視野角(viewing angle)による色差が少ない有機発光素子に関する。
有機発光素子(organic light emitting device;OLED)は、陽極(anode)から供給されるホール(hole)と、陰極(cathode)から供給される電子(electron)とが、陽極と陰極との間に介装された有機発光層内において結合して発光することによって、画像を形成するディスプレイ素子である。この種の有機発光素子は、広い視野角、高速な応答速度、薄い厚さ、低い製造費用および高いコントラスト(contrast)などの優れたディスプレイ特性を示すことから、最近、次世代フラットパネルディスプレイ素子(flat panel display device)として脚光を浴びている。
一般に、有機発光素子は、基板の上にアノード電極/多層エレクトロルミネッセンス(EL)構造/カソード電極がこの順に積層されて発光するように構成されている。
有機発光素子は、有機発光層から発せられた光の放出方向によって、背面発光型(bottom emission type)有機発光素子と、前面発光型(top emission type)有機発光素子と、に大別できる。
前面発光方式は、有機発光層の下部に反射電極を設けて、薄膜トランジスタの上部に光が射出される方式である。
これに対し、背面発光方式は、有機発光素子を駆動するための薄膜トランジスタ(thin−film−transistor;TFT)がある背面に光が射出される方式である。
背面発光方式の場合には、アノード電極として酸化インジウム錫(ITO)などの透明酸化膜を使用しており、EL構造内部の発光層から発せられた光が直接的にアノード電極に放出されるか、あるいは、カソード電極から反射された後にアノード電極に放出される。
このとき、外部に放出される光は様々な角度で放出され、光の放出経路によって補強または相殺干渉が起こる。その結果、R(赤)、G(緑)、B(青)として内部発光される色は、異なる色に変化して放出される。
特に、RGBが縦に積層される白色発光構造の場合には、広い波長範囲を有する白色光が発生する結果、発光角度による色差がより一層敏感に表れ易くなる。このような視野角による色差を補完するために、3色塗り分け方式においては、R、G、Bの3色の異なる発光色を有する発光層(EML)に塗りわけしてパターニングする。これにより、色ごとに一部の有機物の厚さを調節して色差を低減することが可能である。しかしながら、白色発光方式においては、微細パターニングを使用せず、開放マスク(open mask)を使用するため、R、G、Bごとに厚さを調節することが困難である。
これらの方法に加えて、光が放出される電極に後続して様々な形態の無機、酸化薄膜を成膜して視野角を調節する方法があるが、同方法によれば、TFT構造内にある無機膜の膜厚を限定してしまう。その結果、製造工程が困難になり、また工程ウィンドウ(window)が狭くなる他、TFT工程が延びたりフォト工程が追加されるなど、不良発生率の増加や製造コストの増加につながる。
韓国公開特許第10−2009−0039065号公報
本発明の目的は、広い視野角を有する有機発光素子を提供することである。
本発明の他の目的は、視野角による色差が抑えられる有機発光素子を提供することである。
本発明の一側面によれば、反射電極と透過または半透過電極との間に発光層が介装される有機発光素子であって、前記透過または半透過電極と前記発光層との間に、5,000Å以上10,000Å以下の厚さを有する有機物質からなる光学調節層が狭持される有機発光素子が提供される。
このとき、前記光学調節層は、電流および電圧を印加しうる物質からなっていてもよい。
このとき、前記有機発光素子の厚さ合計は、7,000Å〜12,000Åであってもよい。
このとき、前記発光層は、緑色、青色および赤色の発光層を有する白色発光層であってもよい。
このとき、前記白色発光層は、可視光線の波長域内において4つ以上7つ以下の補強干渉を形成してもよい。
このとき、前記白色発光層は、可視光線の波長域内において4つの補強干渉を形成してもよい。
一方、前記光学調節層は、正孔注入層および正孔輸送層のうちの少なくとも一方を有していてもよい。
他方、前記透過または半透過電極はアノード電極であってもよく、前記反射電極はカソード電極であってもよい。
本発明の他の側面によれば、反射電極と透過または半透過電極との間に発光層が介装される有機発光素子であって、前記透過または半透過電極と前記発光層との間に、前記発光層から発せられた光源が可視光線の波長域内において4つ以上7つ以下の補強干渉を形成するように所定の厚さを有する光学調節層が狭持される有機発光素子が提供される。
このとき、前記光学調節層は、5,000Å以上10,000Å以下の厚さを有していてもよい。
このとき、前記光学調節層は、1.4〜2.5の屈折率を有する有機物質からなっていてもよい。
このとき、前記光学調節層は、電流および電圧を印加しうる物質からなっていてもよい。
このとき、前記有機発光素子の厚さ合計は7,000Å〜12,000Åであってもよい。
このとき、前記発光層は、緑色、青色および赤色の発光層を有する白色発光層であってもよい。
このとき、前記白色発光層は、可視光線の波長域内において4つの補強干渉を形成してもよい。
このとき、前記光学調節層は、正孔注入層および正孔輸送層のうちの少なくとも一方を有していてもよい。
このとき、前記透過または半透過電極はアノード電極であってもよく、前記反射電極はカソード電極であってもよい。
本発明の一実施形態による有機発光素子は、様々な波長帯において補強干渉が起こることから、所定の視野角で光が放出されてもスペクトル変化を抑止する効果をもたらし、その結果、視野角による色差を抑えることができる。
本発明の一実施形態に係る有機発光素子の断面図である。 従来の技術による有機発光素子の構造による透過スペクトルのグラフである。 光学調節層の厚さが10,000Åである場合(A)および5,000Åである場合(C)と、通常の厚さの有機膜層を有する場合(B)における補強干渉の数を示す有機発光素子の構造による透過スペクトルグラフである。 光学調節層の厚さによる色差特性を示すグラフである。 従来の技術による有機発光素子の構造および本発明の一実施形態に係る有機発光素子の構造における視野角の比較グラフである。
以下、添付図面に基づき、本発明の実施形態について本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者が容易に実施できる程度に詳しく説明する。本発明は色々な異なる形態にて実現することができ、ここで説明する実施形態に限定されない。図中、本発明を明確に説明するために、説明上不要な部分は省略しており、明細書全般に亘って同じまたは類似する構成要素に対しては同じ参照符号を付した。
図1は、本発明の一実施形態に係る有機発光素子1の断面図である。
図1を参照すると、本発明の一実施形態に係る有機発光素子1は、透過電極10と、反射電極70と、光学調節層30および発光層40を備える。
本発明の一実施形態に係る有機発光素子1は、基板(図示せず)の上に配されて基板の背面に光を放出する背面発光方式のものである。
基板は、例えば、機械的な強度、熱的安定性、透明性、表面平滑性、取扱い易さおよび防水性に優れたガラス基板または透明プラスチック基板であることが好ましい。このとき、有機発光素子1の動作を制御するために、薄膜トランジスタが基板に設けられていてもよい。
基板の上に透過電極10が配置される。本実施形態において、透過電極10はアノード電極である。このとき、透過電極10の代わりに、金属を薄くコーティングしてなる半透過電極を使用してもよい。
アノード電極は、基板の上面に高い仕事関数を有する電極用物質を蒸着法またはスパッタリング法などにより形成し、透明な材料からなることが好ましい。
このとき、アノード電極用の物質としては、透明で且つ伝導性に優れた酸化インジウム錫(ITO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)、酸化錫(SnO)、酸化亜鉛(ZnO)などが使用可能である。
一方、有機発光素子1は、アノード電極として形成される透過電極10に対応するように反射電極70を有する。
反射電極70は、後述する有機膜層20の上部に配される。本実施形態によれば、透過電極10がアノード電極であるため、反射電極70はカソード電極として形成される。
本発明の一実施形態によれば、反射電極70は、反射板(reflective plate)と透明電極物質であるITOまたはIZOとがこの順に積層された構造としてもよく、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、ニッケル(Ni)、白金(Pt)、金(Au)、イリジウム(Ir)、クロム(Cr)およびその酸化物からなる群より選ばれるいずれか1種以上の単層または多層構造の金属電極であってもよい。このとき、反射板は、アルミニウム−ネオジミウム(Al−Nd)から形成することが好ましい。
反射電極70の反射板、透明電極または金属電極は、通常のスパッタリング(sputtering)法または真空蒸着法などにより形成し、反射電極としての機能を行うために、800〜1,200Åの厚さを有する。
一方、本発明の一実施形態に係る有機発光素子1は、透過電極10と反射電極70との間に電荷輸送能を有する有機膜層20を備える。
より具体的に、有機膜層20は、正孔注入層(HIL)32および正孔輸送層(HTL)34、発光層(EML)40、正孔抑制層(HBL)、電子輸送層(ETL)50および電子注入層(EIL)60などを少なくとも一つ以上備えていてもよい。
このとき、正孔注入層32の材質としては、CuPc、TNATA、TCTA、TDAPBなどの低分子と、PANI、PEDOTなどの高分子が使用可能である。
また、正孔輸送層34の材質としては、アリールアミン系低分子、ヒドラゾン系低分子、スチルベン系低分子、スターバースト系低分子としてのNPB、TPD、s−TAD、MTADATAなどの低分子と、カルバゾール系高分子、アリールアミン系高分子、ペリレン系およびピロール系高分子としてのPVKなどの高分子が使用可能である。
さらに、正孔抑制層(図示せず)の材質としては、Alq3(トリス8−キノリノールアルミニウム)、BCP、CF−X、TAZ、スピロ−TAZなどの低分子が使用可能である。
さらにまた、電子輸送層50の材質としては、LiF、Caなどの無機物、Alq3などのキノリノール誘導体金属錯体、オキサジアゾール誘導体およびトリアゾール誘導体などが使用可能である。
さらにまた、電子注入層60の材質としては、Alq3、ガリウム錯体、PBDなどの低分子物質やオキサジアゾール系高分子物質が使用可能である。
このとき、本発明の一実施形態に係る有機発光素子1を製作するに当たっては、有機膜層20を構成する各層の構成物質および製造方法として、この分野における通常の物質および方法を採用することができる。なお、有機膜層20の積層構造は単なる例示に過ぎず、本発明を限定するものではない。
一方、本発明の一実施形態に係る有機発光素子1において、発光層40は白色発光層であってもよい。このとき、発光層40は、2つの補色発光層(図示せず)であってもよく、3原色(緑色、青色、赤色)の発光層であってもよい。カラーフィルターを用いて様々な色を実現するためには、発光層40は、緑色、青色および赤色発光層を有することが好ましい。
発光層40は、ホスト材料に蛍光もしくは燐光発光物質をドーパントとして用いて形成することができる。
このとき、発光層40に用いられるホスト材料としては、青色、赤色および緑色発光層の場合にいずれも同じものを用いてもよく、緑色および赤色発光層のホスト材料としては、青色発光層に用いられるホスト材料とは異なるものを用いてもよい。
ホスト材料としては、低分子有機発光素子に汎用されるものであれば制限なく使用されることができ、ADN、TBADN、Alq3などが挙げられる。
本発明の有機発光素子の製作は、特別な装置や方法を必要とせず、通常の発光材料を用いた有機発光素子の製作方法によって製作可能である。
また、本発明の一実施形態に係る有機発光素子は、光学調節層30を有する。より具体的に、本発明の一実施形態に係る有機発光素子1の光学調節層30は、有機発光素子1の透過電極10と発光層40との間に挟み込まれる。
このとき、光学調節層30は、5,000Å以上11,000Å以下の厚さを有する有機物質から形成することができる。例えば、光学調節層30は、正孔注入層32および正孔輸送層34のうちの少なくとも一方から形成してもよく、本実施形態においては、正孔注入層32および正孔輸送層34が光学調節層30を形成する。
このため、本発明の一実施形態によれば、正孔注入層32および正孔輸送層34の厚さの合計が5,000Å以上10,000Å以下であってもよい。
このように、発光層40と透過電極10との間に挟み込まれる光学調節層30の厚さが5,000Å以上10,000Å以下である場合に、有機発光素子1の厚さ合計は約7,000Å〜12,000Åであってもよい。
また、本発明の一実施形態に係る有機発光素子1の光学調節層30には、電流および電圧が印加されうる。
本発明者は、有機発光素子の視野角を改善するために、従来と比較したとき、有機発光素子の透過電極と発光層との間に介装される有機材料層の厚さを格段に増大させて、全体の有機発光素子の厚さに対する透過電極と発光層との間の有機材料層の厚さを格段に増大させることにより、有機発光素子内において多重共振が発生し、且つ、発光層において形成される白色光が可視光線の波長内において補強干渉を発生するということを知見した。
このとき、色にもよるが、例えば、白色を維持した状態で補強干渉および多重共振の条件を満足させるために、有機発光素子の光学厚さLは、下記式を満足しなければならない。
Figure 2012227111
上記数式1中、mは補強干渉個数、λはRGBのEL主ピークの位置(赤色は620nm、緑色は530nm、青色は460nm)、nは有機物質の屈折率(物質および波長によって異なる値を示す)、Lは最適化させる長さ、そしてΦは位相変化量(phase change)である。
ここで、位相変化量Φは、反射電極の材料に依存し、RGBごとに異なる。たとえば、アルミニウム(Al)を反射電極として用いる場合に、Φ_redは160nmであり、Φ_greenは150nmであり、Φ_blueは140nmである。
また、補強干渉を形成するためには、発光層と反射電極との間の距離(Z)を最適化させる必要があり、Zは、下記式を満足しなければならない。
Figure 2012227111
このようにして、LおよびZを満足するとともに、電気的特性を満足する白色有機発光素子を製作することが可能となる。
このような方式により白色有機発光素子構造を形成すれば、一般に、1,000〜3,000Åの厚さを有する白色有機発光素子を製作することができるが、このような1,000〜3,000Åの厚さを有する白色有機発光素子は、可視光線領域において約1〜2つの補強干渉が起こる。
このような1,000〜3,000Åの厚さを有する白色有機発光素子において補強干渉が起こる共振位置が、図2に示されている。
図2から明らかなように、1,000〜3,000Åの厚さを有する従来の白色有機発光素子は、一つの共振位置を有する。すなわち、略450nmにおいて補強干渉が発生している。
これに対し、本発明の一実施形態に係る有機発光素子は、有機発光素子構造内の特定の有機物層を厚く形成して、補強干渉が起こる共振位置を既存の1〜2つから4以上7つ以下にすることにより、通常の構造よりも、垂直(正面、すなわち視野角0°)から見たときの白色光スペクトルの変化が、所定角度傾いた角度から見たときにも少なく抑えられるように構成されている。
このために、背面発光をするように構成される本発明の一実施形態に係る有機発光素子は、図1から明らかなように、下部電極としての透過電極10と、透過電極10に最も近い発光層40との間の有機物層、すなわち、正孔輸送層34および正孔注入層32を有する光学調節層30の厚さが、従来の有機発光素子に比べて顕著に厚く形成される。
このとき、本発明者は、有機発光素子が広視野角効果を維持する構造となるためには、可視光線領域において少なくとも4つ以上7つ以下の補強干渉が発生することが好ましいということを知見した。
これを数式1に適用して簡単に表すと、下記数式3の通りである。
Figure 2012227111
このとき、R、G、B全色において少なくとも4つ(m=4)の補強干渉を形成するためには、有機発光素子の概ねの厚さ合計(L)は、7,000Å以上であることが好ましい。また、R、G、B全色において7つ以下の補強干渉を形成するためには、有機発光素子の厚さ合計(L)は12,000Å以下であることが好ましい。
このため、本発明の一実施形態において、光学調節層として用いられる透過電極10と、透過電極10に最も近い発光層40との間の有機物層の厚さ(L)は、5,000Å以上10,000Å以下であることが好ましい。
このような条件は有機物層の屈折率によるものであり、本実施形態における前記有機物層の厚さは、通常の有機物層の屈折率が1.4〜2.5であるとして計算したものである。
このようにして計算された厚さの有機物層を有する有機発光素子において、光学調節層の厚さが10,000Åである場合(A)および5,000Åである場合(C)と、通常の厚さ(たとえば、3,000Å以下)の有機膜層を有する場合(B)における補強干渉を示す有機発光素子構造による透過スペクトルグラフが、図3に示されている。図3の各グラフの波長において、頂点が補強干渉の発生位置となる。
図3から明らかなように、本発明の一実施形態に係る有機発光素子1の構造においては、可視光線領域の様々な波長帯において補強干渉が発生するが、光学調節層の厚さが10,000Åである場合に7つの補強干渉が発生し、光学調節層の厚さが5,000Åである場合には4つの補強干渉が発生する。
このため、本発明の一実施形態に係る有機発光素子1は、たとえ所定の視野角を通じて光が放出されても、様々な波長帯において補強干渉が発生する結果、スペクトル変化を抑止する効果をもたらし、その結果、視野角による色差を抑えることができる。
図4は、光学調節層の厚さによる色差特性を示すグラフである。図4のグラフに示す光学調節層の厚さによる色差Δu’v’値が表1に示してある。ここで、Δu’v’は、CIE1976 UCS色度図上の色度座標における、有機発光素子1を正面から観たときの値(u’,v’)と、有機発光素子1を所定の視野角から観たときの値(u’angle,v’angle)との差を2乗して加算((u’−u’angle+(v’−v’angle)することにより得られる値である。
Figure 2012227111
図4および表1を参照すると、光学調節層の厚さが5,000Å以下である場合には、厚さが増大しても色差Δu’v’の値が不規則的に下がる一方、光学調節層の厚さが5,000Å〜10,000Åである場合には、Δu’v’値が0.020〜0.030の範囲内に納まることが分かる。
図5は、図2および図3の波長帯によるスペクトル変化を用いて、本発明の一実施形態に係る有機発光素子の視野角(B)と、通常の構造の有機発光素子の視野角(A)とを比較して示すグラフである。
図5から明らかなように、通常の有機発光素子の視野角(1)と比較したとき、本発明の一実施形態に係る素子の視野角(2)の場合、視野角80°においては1/4レベルの視野角特性を示すことから、視野角の相違による色差の減少効果が非常に大きいことがわかる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明の思想は本明細書に開示される実施形態に制限されるものではなく、本発明の思想を理解する当業者であれば、同じ思想の範囲内において、構成要素の付加、変更、削除、追加などにより他の実施形態を容易に提案することができ、これらも本発明の思想範囲内であるといえる。
10…透過電極、
20…有機膜層、
30…光学調節層、
32…正孔注入層、
34…正孔輸送層、
40…発光層、
50…電子注入層、
60…電子輸送層、
70…反射電極。

Claims (17)

  1. 反射電極と透過または半透過電極との間に発光層が介装される有機発光素子であって、
    前記透過または半透過電極と前記発光層との間に、5,000Å以上10,000Å以下の厚さの有機物質からなる光学調節層が挟持される、有機発光素子。
  2. 前記光学調節層は、電流および電圧を印加しうる物質からなる、請求項1に記載の有機発光素子。
  3. 前記有機発光素子の厚さ合計は、7,000Å〜12,000Åである、請求項1または2に記載の有機発光素子。
  4. 前記発光層は、緑色、青色および赤色の発光層を有する白色発光層である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の有機発光素子。
  5. 前記白色発光層は、可視光線の波長域内において4つ以上7つ以下の補強干渉を形成する、請求項4に記載の有機発光素子。
  6. 前記白色発光層は、可視光線の波長域内において4つの補強干渉を形成する、請求項5に記載の有機発光素子。
  7. 前記光学調節層は、正孔注入層および正孔輸送層のうちの少なくとも一方を有する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の有機発光素子。
  8. 前記透過または半透過電極はアノード電極であり、前記反射電極はカソード電極である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の有機発光素子。
  9. 反射電極と透過または半透過電極との間に発光層が介装される有機発光素子であって、
    前記透過または半透過電極と前記発光層との間に、前記発光層から発せられた光源が可視光線の波長域内において4つ以上7つ以下の補強干渉を形成するように所定の厚さを有する光学調節層が挟持される、有機発光素子。
  10. 前記光学調節層は、5,000Å以上10,000Å以下の厚さを有する、請求項9に記載の有機発光素子。
  11. 前記光学調節層は、1.4〜2.5の屈折率を有する有機物質からなる、請求項9または10に記載の有機発光素子。
  12. 前記光学調節層は、電流および電圧を印加しうる物質からなる、請求項9〜11に記載の有機発光素子。
  13. 前記有機発光素子の厚さ合計は7,000Å〜12,000Åである、請求項9〜12のいずれか一項に記載の有機発光素子。
  14. 前記発光層は、緑色、青色および赤色の発光層を有する白色発光層である、請求項9〜13のいずれか一項に記載の有機発光素子。
  15. 前記白色発光層は、可視光線の波長域内において4つの補強干渉を形成する、請求項9〜14のいずれか一項に記載の有機発光素子。
  16. 前記光学調節層は、正孔注入層および正孔輸送層のうちの少なくとも一方を有する、請求項9〜15のいずれか一項に記載の有機発光素子。
  17. 前記透過または半透過電極はアノード電極であり、前記反射電極はカソード電極である、請求項9〜16のいずれか一項に記載の有機発光素子。
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