JP2012225416A - 分割型転がり軸受 - Google Patents
分割型転がり軸受 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2012225416A JP2012225416A JP2011093243A JP2011093243A JP2012225416A JP 2012225416 A JP2012225416 A JP 2012225416A JP 2011093243 A JP2011093243 A JP 2011093243A JP 2011093243 A JP2011093243 A JP 2011093243A JP 2012225416 A JP2012225416 A JP 2012225416A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- outer ring
- divided
- rolling bearing
- split
- type rolling
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Images
Landscapes
- Shafts, Cranks, Connecting Bars, And Related Bearings (AREA)
- Rolling Contact Bearings (AREA)
Abstract
【課題】外輪分割片の径方向のずれにより外輪内周面に段差が生じることを防止し、騒音や振動の発生を抑止して円滑に作動可能な分割型転がり軸受を提供する。
【解決手段】本発明に係る分割型転がり軸受は、外輪10と、外輪19の径方向内側で転動自在に保持される複数の転動体6と、を備え、少なくとも外輪10が周方向に2以上に分割されている。外輪10は2以上の外輪分割片10a、10bからなり、外輪分割片10a、10bは、外輪分割片10a、10bの周方向端面11a、11bから周方向に延出する延出部12a、12bを有する。延出部12a、12bの内周面は、延出部12a、12bの先端にむかって径方向寸法が減少する傾斜面13a、13bとして形成されている。
【選択図】図2
【解決手段】本発明に係る分割型転がり軸受は、外輪10と、外輪19の径方向内側で転動自在に保持される複数の転動体6と、を備え、少なくとも外輪10が周方向に2以上に分割されている。外輪10は2以上の外輪分割片10a、10bからなり、外輪分割片10a、10bは、外輪分割片10a、10bの周方向端面11a、11bから周方向に延出する延出部12a、12bを有する。延出部12a、12bの内周面は、延出部12a、12bの先端にむかって径方向寸法が減少する傾斜面13a、13bとして形成されている。
【選択図】図2
Description
本発明は、分割型転がり軸受に関する。
一般に、レシプロエンジンに用いられるクランクシャフトは鋳造もしくは鍛造により一体に形成されており、軸方向から一体型軸受を挿入するのが困難である。そこで、従来、例えばレシプロエンジンのクランクシャフト200をキャップ210およびエンジンブロック220に支持するためのクランクジャーナル201には、外輪が分割された2つの外輪分割片100a,100bを備える分割型軸受100が用いられる(図7参照)。従来、このような分割型軸受としてすべり軸受が多く用いられてきたが、近年、すべり軸受に比べて回転時の回転トルクが小さく省エネルギー効果が高い転がり軸受が適用されている(例えば、特許文献1参照)。
上記した分割型転がり軸受において、転動体は外輪の内周面上を転走するが、外輪分割片の周方向端部である分割部において位置ずれがあった場合、転動体が分割部を通過するときに騒音や振動を生じるという問題がある。そのため、上記した特許文献1においては、各外輪分割片の周方向端部にV字状の凸部または凹部を形成し、2つの外輪分割片の周方向端部の凸部および凹部を組み合わせることによって、外輪分割片の軸方向のずれを防止することが提案されている。
しかしながら、上記した特許文献1においても、分割型転がり軸受の外周側に配置されるハウジングの組立において位置ずれが生じると、例えば図8に示すように、外輪分割片100aの周方向端面101aと、外輪分割片100bの周方向端面101bとの間で径方向にずれが生じることにより、外輪内周面118にずれ量Δgの段差が生じてしまう。転動体106がこのような段差を通過するときには、転動体106が段差から落下したり、転動体106が周方向端面101a、101bと衝突したりすることにより騒音や振動が発生し、分割型転がり軸受が円滑に作動できなくなって寿命が低下するという問題がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、外輪分割片の径方向のずれにより外輪内周面に段差が生じることを防止し、騒音や振動の発生を抑止して円滑に作動可能な分割型転がり軸受を提供することを目的とする。
本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
(1) 外輪と、前記外輪の径方向内側で転動自在に保持される複数の転動体と、を備え、少なくとも前記外輪が周方向に2以上に分割された分割型転がり軸受において、
前記外輪は2以上の分割片からなり、
前記分割片は、前記分割片の周方向端面から周方向に延出する延出部を有し、
前記延出部の内周面は、前記延出部の先端にむかって径方向寸法が減少する傾斜面として形成されることを特徴とする分割型転がり軸受。
(1) 外輪と、前記外輪の径方向内側で転動自在に保持される複数の転動体と、を備え、少なくとも前記外輪が周方向に2以上に分割された分割型転がり軸受において、
前記外輪は2以上の分割片からなり、
前記分割片は、前記分割片の周方向端面から周方向に延出する延出部を有し、
前記延出部の内周面は、前記延出部の先端にむかって径方向寸法が減少する傾斜面として形成されることを特徴とする分割型転がり軸受。
本発明によれば、外輪分割片の径方向のずれにより外輪内周面に段差が生じることを防止し、騒音や振動の発生を抑止して円滑に作動可能な分割型転がり軸受を提供することができる。
以下、本発明に係る分割型転がり軸受の一実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
図1に示されるように、本実施形態に係る分割型転がり軸受5は、レシプロエンジンのクランクシャフトのクランクピン1と、コンロッド(コネクティングロット)2の大端部とを連結支持するために使用されている。コンロッド2は、コンロッド分割部3、3において周方向(上下方向)に二分割されたコンロッド分割片2a、2bを有する。
分割型転がり軸受5は、分割型保持器7により保持された複数の転動体6と、外輪10と、を備える。分割型保持器7としては、プラケージまたはメッキ加工が施された鉄ケージ等が使用可能である。転動体6は、クランクピン1の外周面上を直接転走すると共に、外輪10の内周面18上を転走する。
図2に示されるように、外輪10は、周方向に180°離間した箇所で周方向に2分割されて略半筒状をなす一対の外輪分割片10a、10bを有する。ここで、外輪分割片10aの周方向端面11a、11aには、周方向に延出する延出部12aがそれぞれ4個ずつ形成されており、外輪分割片10bの周方向端面11b、11bには、周方向に延出する延出部12bがそれぞれ3個ずつ形成されている。このように、外輪分割片10a、10bの周方向両端部は、周方向端面11a、11bを凹部、延出部12a、12bを凸部とした櫛歯形状に形成されている。図3に示されるように、外輪10は、外輪分割片10aの櫛歯形状と外輪分割片10bの櫛歯形状とを噛み合わせることによって形成され、外輪分割片10a、10bが軸方向にずれることを防止することができる。
図4に示されるように、延出部12a、12bは、周方向端面11a、11bから先端部15a、15bに向って径方向寸法が減少するように形成されており、内周側に傾斜面13a、13bを有する。すなわち、延出部12a、12bは、周方向端面11a、11bの径方向寸法をH、先端部15a、15bの径方向寸法をhとしたとき、h<Hとなるように形成されている。傾斜面13a、13bは内周側にのみ形成され、外周側には形成されない。また、外輪分割片10a、10bにおいて、延出部12a、12b以外の部分の径方向寸法は一定である。
図5では、外輪分割片10a、10bに径方向のずれが生じているが、この径方向のずれ量Δhが、周方向両端面11a、11bの径方向寸法Hと先端部15a、15bの径方向寸法hとの差(H−h)未満である限りは、先端部15a、15bが露出しないため、内周面18上に段差が生じない。このため、転動体6は、先端部15a、15bと衝突したり段差を落下したりすることなく、内周面18上を円滑に転走することができる。外輪分割片10a、10bにおける径方向のずれは、コンロッド分割片2a、2bの組立時に生じた位置ずれに起因する場合が多いため、周方向両端面11a、11bの径方向寸法Hおよび先端部15a、15bの径方向寸法hは、コンロッド分割片2a、2bの組立時の位置ずれから想定されるずれ量が値(H−h)を超えないように設定される。
尚、外輪分割片10a、10bは、円筒状の浸炭鋼等をプレス加工または削り出しにより分割すると共に、周方向端部において内周側に傾斜面を設けた延出部を研削することにより製造可能である。
このように、本実施形態の分割型転がり軸受5によれば、外輪分割片10a、10bが、周方向端面11a、11bに延出部12a、12bを設けることにより櫛歯形状となっており、この櫛歯形状を組み合わせることにより外輪10が形成されるので、外輪分割片10a、10bの軸方向のずれを防止することができる。また、延出部12a、12bは、周方向端面11a、11bから先端部15a、15bに向って径方向寸法が減少する傾斜面13a、13bを内周側に有するので、外輪分割片10a、10bに径方向のずれが発生した場合であっても、外輪10の内周面18上に段差が生じず、転動体6が内周面18上を円滑に転走することができる。したがって、本実施形態によれば、騒音、振動の発生を抑止でき、寿命を低下させることなく円滑に作動可能な分割型転がり軸受を提供することができる。
尚、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、変更、改良等が適宜可能である。例えば、図6に示す変形例に係る外輪10’においては、外輪分割片10a’、10b’の周方向端面11a’、11b’から延出する延出部12a’、12b’の先端が丸く形成されている。本変形例においては、このように延出部12a’、12b’の先端が丸く形成されることにより、応力の集中を防止することができ、凹部と凸部との組合せが容易になると共に研削に必要な加工精度を低減して製造を容易にすることが可能となる。
また、延出部の数も上述した実施形態に限定されない。しかしながら、外輪分割片の一方の周方向端面から延出する延出部が1個または2個であるような場合には、転動体が軸方向中間または軸方向両端のみにて支持されることとなり、局所的に高い面圧が発生して転動体や外輪が塑性変形するおそれがある。したがって、延出部の数は、転動体を軸方向長さにわたって偏りなく支持できるように設定されることが好ましい。
また、外輪分割片同士を組み合わせるための領域においては、延出部に傾斜面が設けられているために転動体を支持する外輪内周面の面積が約半分となるため、延出部の周方向寸法が大きすぎると、面圧が高くなって寿命が低下してしまうおそれがある。一方、延出部の周方向寸法が小さすぎると、延出部に設けられた傾斜面の傾斜度が高くなり、延出部自体が段差となってしまうおそれがある。したがって、延出部の周方向寸法は、外輪分割片10a、10bの径方向のずれ量Δhを予測した上で、傾斜面が十分なだらかとなるような最小寸法に設定されることが好ましい。
本発明に係る分割型転がり軸受は、自動車用のレシプロエンジンのほか、産業用、船舶用のレシプロエンジンのクランクシャフトの支持部やコンラッド大端部と接続されるクランクピン部、またはカムシャフト、バランサシャフトの支持部等、分割型の軸受が用いられる全ての用途に対して好適に利用可能である。
5 分割型転がり軸受
10 外輪
10a、10b 外輪分割片
11a、11b 周方向端面
12a、12b 延出部
13a、13b 傾斜面
15a、15b 先端部
10 外輪
10a、10b 外輪分割片
11a、11b 周方向端面
12a、12b 延出部
13a、13b 傾斜面
15a、15b 先端部
Claims (1)
- 外輪と、前記外輪の径方向内側で転動自在に保持される複数の転動体と、を備え、少なくとも前記外輪が周方向に2以上に分割された分割型転がり軸受において、
前記外輪は2以上の分割片からなり、
前記分割片は、前記分割片の周方向端面から周方向に延出する延出部を有し、
前記延出部の内周面は、前記延出部の先端にむかって径方向寸法が減少する傾斜面として形成されることを特徴とする分割型転がり軸受。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011093243A JP2012225416A (ja) | 2011-04-19 | 2011-04-19 | 分割型転がり軸受 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011093243A JP2012225416A (ja) | 2011-04-19 | 2011-04-19 | 分割型転がり軸受 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012225416A true JP2012225416A (ja) | 2012-11-15 |
Family
ID=47275810
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011093243A Withdrawn JP2012225416A (ja) | 2011-04-19 | 2011-04-19 | 分割型転がり軸受 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2012225416A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014180416A (ja) * | 2013-03-19 | 2014-09-29 | Sumitomo Heavy Ind Ltd | 荷電粒子線治療装置 |
-
2011
- 2011-04-19 JP JP2011093243A patent/JP2012225416A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014180416A (ja) * | 2013-03-19 | 2014-09-29 | Sumitomo Heavy Ind Ltd | 荷電粒子線治療装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP2952763B1 (en) | Multipoint contact ball bearing | |
JP2007032671A (ja) | 針状ころ軸受および軸受構造 | |
JP2006226400A (ja) | シャフト装置 | |
WO2011055630A1 (ja) | カムシャフト装置 | |
JPWO2015076271A1 (ja) | 円筒ころ軸受及びトランスミッション用軸受装置 | |
JP2011021623A (ja) | ころ軸受の外輪及びころ軸受 | |
JP2007139154A (ja) | 針状ころ軸受およびクランクシャフト支持構造 | |
JP2015102144A (ja) | 自動調心ころ軸受 | |
JP4464767B2 (ja) | 保持器付きころ | |
JP2011241894A (ja) | 二つ割り転がり軸受及びこれを備えた軸受装置 | |
JP2007024207A (ja) | 針状ころ軸受 | |
JP2012225416A (ja) | 分割型転がり軸受 | |
JP2005214330A (ja) | 四点接触玉軸受およびその製造方法 | |
JP2006242199A (ja) | スラストころ軸受 | |
JP2006112555A (ja) | 調心輪付きころ軸受 | |
JP5668877B2 (ja) | 二つ割り転がり軸受及びこれを備えた軸受装置 | |
JP2007303598A (ja) | 2分割ころ軸受 | |
JPWO2007013317A1 (ja) | 針状ころ軸受 | |
JP5625474B2 (ja) | 二つ割り転がり軸受及びこれを備えた軸受装置 | |
JP4480639B2 (ja) | 針状ころ軸受および外輪の製造方法 | |
JP5776298B2 (ja) | 分割型転がり軸受および分割型転がり軸受装置 | |
JP2008032069A (ja) | 2分割ころ軸受 | |
JP5703494B2 (ja) | 玉軸受 | |
JP2005098415A (ja) | 斜板式圧縮機用のスラストころ軸受 | |
JP5994318B2 (ja) | 軸受装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20140210 |
|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20140701 |