JP2012225274A - 鞍乗り型車両の内燃機関 - Google Patents

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達也 川手
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雅也 黒川
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Abstract

【課題】油圧アクチュエータ(油圧作動機構)及び大型の吸気制御装置を内燃機関に同時に備える場合にあっても、内燃機関全体の大型化を極力抑制することができる内燃機関を提供する。
【解決手段】可変動弁機構32をシリンダヘッド5b内に設ける自動二輪車の内燃機関において、可変動弁機構32を作動油による油圧により作動させる油圧アクチュエータ36をシリンダヘッド5bに設けるとともに、シリンダヘッド5bに接続される吸気管16aと該吸気管16aの内部に配置されて吸入空気量を電子制御する吸気制御弁16bとを有する吸気制御装置16と、吸気制御弁16bを電子制御するモータ18を有する吸気弁駆動機構17と、を有し、クランクシャフト2の軸線方向視で、吸気弁駆動機構17及び油圧アクチュエータ36を、吸気管16aの吸気軸線C8に対して一側に集約して設ける。
【選択図】図2

Description

本発明は、可変動弁機構を備える鞍乗り型車両の内燃機関に関する。
特許文献1に示すように、シリンダヘッドの側面に可変動弁機構の油圧アクチュエータを取付ける内燃機関が従来から知られている。
また、特許文献2には吸入空気を電子制御する吸気制御装置をシリンダヘッドの近傍に備える内燃機関が開示されている。
特許第4061886号公報 特開2009−85111号公報
特許文献1に係る油圧アクチュエータは油圧ピストンで構成されて押し引きされるタイプのものであるため、ピストンの進退方向に比較的大きなスペースを占めてしまい、内燃機関が大型化してしまう。また、特許文献2に開示される構成においても、同様に吸気制御装置は大きなスペースを占めシリンダ側方に突出することから内燃機関が大型化してしまう。このため、油圧アクチュエータ及び大型の吸気制御装置を内燃機関に同時に備える場合にあっては、内燃機関全体の大型化を極力抑制することが望まれる。
本発明は係る実情に鑑みてなされたものであり、油圧アクチュエータ(油圧作動機構)及び大型の吸気制御装置を内燃機関に同時に備える鞍乗り型車両の内燃機関であって、内燃機関全体の大型化を極力抑制することができる鞍乗り型車両の内燃機関を提供することを目的とする。
上記課題の解決手段として、請求項1に記載の発明は、クランクシャフト(2)の回転に同期して駆動し、作動特性を切替えることが可能な可変動弁機構(32)をシリンダヘッド(5b)内に設ける鞍乗り型車両(1)の内燃機関において、前記可変動弁機構(32)を作動油による油圧により作動させる油圧作動機構(36)と、前記シリンダヘッド(5b)に接続される吸気管(16a)及び該吸気管(16a)の内部に配置されて吸入空気量を電子制御する吸気制御弁(16b)を有する吸気制御装置(16)と、前記吸気制御弁(16b)を電子制御するモータ(18)を有する吸気弁駆動機構(17)と、を有し、前記油圧作動機構(36)を前記シリンダヘッド(5b)に設け、前記クランクシャフト(2)の軸線(C0)方向視で、前記吸気弁駆動機構(17)及び前記油圧作動機構(36)を、前記吸気管(16a)の吸気軸線(C8)に対して一側に集約して設けることを特徴とする鞍乗り型車両の内燃機関を提供する。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の鞍乗り型車両の内燃機関において、前記油圧作動機構(36)の少なくとも一部が、前記シリンダヘッド(5b)の側面から内方に収容されることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の鞍乗り型車両の内燃機関において、前記モータ(18)が前記吸気管(16a)の上流側に配置され、前記油圧作動機構(36)が前記吸気管(16a)の下流側に配置されることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の鞍乗り型車両の内燃機関において、当該内燃機関が前記鞍乗り型車両(1)に搭載された状態における前記クランクシャフト(2)の軸線(C0)方向視で、前記モータ(18)の前後幅と前記油圧作動機構(36)の前後幅とが重なるように前記モータ(18)と前記油圧作動機構(36)とが配置されることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の鞍乗り型車両の内燃機関において、前記クランクシャフト(2)の軸線(C0)方向視で、前記シリンダヘッド(5b)を立設するシリンダブロック(5a)のシリンダ軸線(C2)に対して前記吸気軸線(C8)が鋭角で交差するように、前記吸気管(16a)が前記シリンダブロック(5b)に接続され、前記モータ(18)と前記油圧作動機構(36)が、前記シリンダ軸線(C2)と前記吸気軸線(C8)との間に配置されることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の鞍乗り型車両の内燃機関において、前記油圧作動機構(36)が、前記シリンダ軸線(C2)と前記吸気軸線(C8)との交点(P5)に近接して配置されることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6のいずれか1項に記載の鞍乗り型車両の内燃機関において、前記モータ(18)と前記油圧作動機構(36)とが、前記クランクシャフト(2)の軸線(C0)方向で離間して配置され、前記モータ(18)が前記クランクシャフト(2)の軸線(C0)方向における内燃機関中心寄りに配置されることを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項1〜7のいずれか1項に記載の鞍乗り型車両の内燃機関において、前記モータ(18)及び前記油圧作動機構(36)が、前記クランクシャフト(2)の軸線(C0)方向における内燃機関中心線を挟んでカム駆動機構(40)が設けられる側の反対側に設けられることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、吸気軸線を基準として油圧作動機構を吸気弁駆動機構が設けられる側に合わせてシリンダヘッドに配置することで、吸気弁駆動機構に加えて油圧作動機構を配置することによる内燃機関全体の大型化を最小限に抑えることができる。
請求項2に記載の発明によれば、油圧作動機構のシリンダ側面からの突出を抑制でき、油圧作動機構を設けることによる内燃機関全体の大型化を可及的に抑制できる。
請求項3に記載の発明によれば、モータと油圧作動機構を吸気軸線に対して同じ側に配置しても、モータと油圧作動機構を干渉させずに効率良く配置できる。
請求項4に記載の発明によれば、鞍乗り型車両の搭載状態でモータと油圧作動機構とを上下方向に重ねる状態とすることで、内燃機関全体の前後長が長くなることを抑制できる。
請求項5に記載の発明によれば、モータと油圧作動機構をコンパクトに配置できる。
請求項6に記載の発明によれば、油圧作動機構を頂角寄りに配置することで油路長がながくなることを抑制できる。
請求項7に記載の発明によれば、モータを油圧作動機構に比べてクランクシャフトの軸線方向における内燃機関中心寄りに配置することで、モータを外側に露出させにくくして保護できる。
請求項8に記載の発明によれば、カム駆動機構がない側にモータ及び油圧作動機構を配置することで、これらとカム駆動機構との干渉を回避しつつ、モータ及び油圧作動機構をコンパクトに配置できる。
本発明の実施形態に係る可変動弁機構を備える内燃機関(エンジン)の側面透視図である。 本発明の実施形態に係る可変動弁機構を備える内燃機関の概略側面図である。 本発明の実施形態に係る可変動弁機構を備える内燃機関のシリンダヘッド内部の側面透視図である。 本発明の実施形態に係る可変動弁機構を備える内燃機関のシリンダヘッド内部の上面図である。 本発明の実施形態に係る可変動弁機構を備える内燃機関のシリンダヘッド内部の上面図であり、可変動弁機構を構成する部材を取り外した状態のシリンダヘッド内部の上面図である。 本発明の実施形態に係る可変動弁機構を備える内燃機関のシリンダヘッド内部の上面図である。 本発明の実施形態に係る可変動弁機構の吸気側ロッカーアームを示した図であり、(A)は吸気側ロッカーアームの斜視図、(B)は吸気側ロッカーアームの正面図、(C)は吸気側ロッカーアームの側面図、(D)は吸気側ロッカーアームの上面図である。 本発明の実施形態に係る可変動弁機構の吸気側ロッカーアームの概略断面図である。 本発明の実施形態に係る可変動弁機構の吸気側ロッカーアーム及びカムシャフトの位置関係を示した図である。 本発明の実施形態に係る可変動弁機構を備える内燃機関のシリンダヘッドに立設されたカムジャーナルを示した図である。 上記カムジャーナルの半体を示した図であり、(A)は半体の縦断面図であり、(B)は半体の下面図である。 本発明の実施形態に係る可変動弁機構の概略構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る可変動弁機構の油圧アクチュエータの断面図であり、(A)はロッカーアームシャフトを左方に移動させた状態を示す図であり、(B)はロッカーアームシャフトを右方に移動させた状態を示す図である。 本発明の実施形態に係る可変動弁機構の油圧アクチュエータの油圧ピストンを示した図である。 図2の矢印X方向に見た内燃機関の矢視図である。 図2の矢印Y方向に見た内燃機関の矢視図である。 本発明の実施形態に係る可変動弁機構を備える内燃機関における吸気弁駆動機構と、可変動弁機構の油圧アクチュエータとの配置関係を説明する内燃機関の俯瞰図である。 上記実施形態に係る可変動弁機構のカムジャーナルの変形例を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。なお、説明都合上、図中矢印FRは前方を、矢印LHは左方を、矢印UPは上方をそれぞれ示すものとする。
図1に示す本実施形態に係る内燃機関であるエンジン1は、車両搭載時にクランクシャフト2の回転中心軸線(軸線)C0を紙面に対し垂直方向である左右方向に沿わせるV型4気筒エンジンであり、クランクケース3上に前斜め上方に延出する前シリンダ部4と後斜め上方に延出する後シリンダ部5とを備えている。前後シリンダ部4,5内にはそれぞれピストン6,7が往復動可能に嵌装され、これら各ピストン6,7の往復動はコンロッド8,9を介してクランクシャフト2の回転動に変換される。
前後シリンダ部4,5はそれぞれ、クランクケース3に結合されるシリンダブロック4a,5aと、シリンダブロック4a,5aに結合されるシリンダヘッド4b,5bと、シリンダヘッド4b,5bを覆うヘッドカバー4c,5cとで構成されており、シリンダブロック4a,5aには上記ピストン6,7を嵌装するシリンダ(気筒)4d,5dが形成されている。エンジン1はV型4気筒エンジンであり、シリンダブロック4a,5aにはシリンダ4d,5dがそれぞれ一対形成されている。図中おいてC1はシリンダ4dの中心軸線(軸線)を示し、C2はシリンダ5dの中心軸線(軸線)を示している。
前後シリンダ部4,5間には、これらの吸気ポート10,11に接続されるスロットルボディ12が配置され、前シリンダ部4の前方及び後シリンダ部5の後方にはそれぞれ排気管が接続される排気ポート13,14が形成されている。スロットルボディ12は、前シリンダ部4の吸気ポート10に接続される前側スロットルボディ15と、後シリンダ部5の吸気ポート11に接続される後側スロットルボディ16とで構成されている。
各スロットルボディ15,16は、吸気ポート10,11に接続される吸気管15a,16aと、吸気管15a,16a内に配置されて吸入空気量を電子制御する吸気制御弁15b,16bとを備えており、後側スロットルボディ16には吸気制御弁15b,16bを駆動する吸気弁駆動機構17が設けられている。吸気弁駆動機構17は、モータ18とモータ18の駆動力を減速する減速機構19とで構成され、前側スロットルボディ15と後側スロットルボディ16との間にはリンク機構20が設けられている。吸気弁駆動機構17の駆動力は後側スロットルボディ16の吸気制御弁16bに直接的に伝達されるとともに、リンク機構20を介して吸気制御弁15bに伝達され、各吸気制御弁15b,16bは同期して駆動する。
図中符号21はクランクケース3の後部内に収容されるトランスミッションを示し、符号21aはトランスミッション21の入力軸たるメインシャフトを示し、符号21bはトランスミッション21の出力軸たるカウンタシャフトを示し、符号22はトランスミッション21の変速段を切り替えるチェンジ機構を示している。また符号23はクランクケース3の下方に取り付けられるオイルパンを示し、符号24はオイルパン23内のエンジンオイルをエンジン各部に圧送するオイルポンプユニットを示している。
クランクケース3の前部にはオイルポンプユニット24から圧送されるオイルをろ過するオイルフィルタ25が設けられるとともに、オイルフィルタ25に隣接して始動装置であるスタータモータ26が設けられている。スタータモータ26の駆動力は減速ギアを介してクランクシャフト2に伝達される。
シリンダヘッド4b,5bとヘッドカバー4c,5cとで形成される動弁室27,28内に、シリンダヘッド4b,5bに形成された燃焼室29,30を吸排気バルブによって開閉する可変動弁機構31,32がそれぞれ収容されている。本実施形態のエンジン1は4バルブ式であり、可変動弁機構31,32は、気筒毎に左右一対の吸気バルブ33及び排気バルブ34を備えている。可変動弁機構31,32は、吸気バルブ33のリフト量(作動特性)を変化させることができ、例えばエンジン回転数が9000rpm(Revolutions Per Minute)以上の高速回転域では吸気バルブ33のリフト量を大きくする。
可変動弁機構31,32は油圧を動力源として利用して吸気バルブ33のリフト量を変化させ、図2に示すようにシリンダヘッド4b,5bにはそれぞれ可変動弁機構31,32の一構成部材である油圧アクチュエータ35,36が設けられている。油圧アクチュエータ35,36は、前シリンダ部4及び後シリンダ部5がなすVバンク寄りに配置されている。各油圧アクチュエータ35,36は、オイルポンプユニット24から圧送されるエンジンオイルによって作動する。オイルポンプユニット24と各油圧アクチュエータ35,36とを繋ぐ作動油経路についての詳細は後述する。
図3はシリンダヘッド5bとヘッドカバー5cとで形成される動弁室28内を拡大して示しており、同図には、可変動弁機構32を構成する上記吸排気バルブ33,34、吸気側ロッカーアーム37、単一のカムシャフト38、排気側ロッカーアーム39等が示されている。以下、後シリンダ部5内の可変動弁機構32について説明するが、前シリンダ部4内の可変動弁機構31は同様の構成を備えるため説明は省略する。また、以下では、主に一気筒に対する可変動弁機構32の構成を説明するが、他気筒に対する構成も同様のため一部説明を省略する。
可変動弁機構32において吸排気バルブ33,34は、それぞれ燃焼室30に形成される開口に整合する傘状の弁体33a,34aから棒状のステム33b,34bを動弁室28側に延出してなり、吸排気バルブ33,34のステム33b,34bは、それぞれバルブガイド33c,34cを介してシリンダヘッド5bに往復動可能に保持されている。各ステム33b,34bの動弁室28側の先端部にはそれぞれリテーナ33d,34dが取り付けられ、該各リテーナ33d,34dとシリンダヘッド5bとの間にそれぞれバルブスプリング33e,34eが縮設されている。これら各バルブスプリング33e,34eのバネ力により、吸排気バルブ33,34が上方に付勢されてその弁体33a,34aが燃焼室30の開口を閉塞する。
吸排気バルブ33,34のステム33b,34bは、側面視でV字状をなすようにシリンダ中心軸線C2に対して傾斜して設けられており、吸気側のステム33bの上部に吸気側ロッカーアーム37が当接し、排気側のステム34bの上部に排気側ロッカーアーム39が当接する。吸気側ロッカーアーム37及び排気側ロッカーアーム39はそれぞれシリンダヘッド5bに揺動可能に支持されており、カムシャフト38に揺動されてステム33b,34bを押下する。
吸気側ロッカーアーム37の上方にカムシャフト38が配置されており、カムシャフト38はその軸回りに回転可能となるようにシリンダヘッド5bに支持され、エンジン1の運転時にクランクシャフト2と連係して回転駆動する。図中符号C3はカムシャフト38の中心軸線(カム軸線)を示し、カムシャフト38は、回転駆動して吸気側ロッカーアーム37及び排気側ロッカーアーム39を揺動させ、バルブスプリング33e,34eの付勢力に抗して吸排気バルブ33,34を下方にストロークさせることで、該吸排気バルブ33,34の弁体33a,34aを燃焼室30の開口から離間させて開放する。
図4はシリンダ中心軸線C2を上下方向に沿わせた場合のシリンダヘッド5bの上面図を示し、カムシャフト38の右側端部にはカム駆動機構を構成する部材であるカム駆動スプロケット40が設けられている。カム駆動スプロケット40はシリンダヘッド5bの右側側部に形成されたカムチェーン室41内に配置されており、カム駆動スプロケット40にはカムチェーン(図示略)が巻き掛けられている。カムチェーン室41はクランクケース3まで連通しており、上記カムチェーンはクランクシャフト2まで延出して、クランクシャフト2に設けられるスプロケットに巻き掛けられている。これによりカムシャフト38がクランクシャフト2に連係して駆動する。
カムシャフト38は、シリンダヘッド5bの底部から立設される第1カムジャーナル42、第2カムジャーナル43、及び第3カムジャーナル44により回動可能に支持され、第1カムジャーナル42、第2ジャーナルカム43、及び第3カムジャーナル44はカムシャフト38の軸線C3方向において左から順に並んでカムシャフト38を支持する。第1カムジャーナル42はカムシャフト38の左側端部を支持し、第2カムジャーナル43はカムシャフト38の軸線方向における略中央を支持し、第3カムジャーナル44はカムシャフト38の右側端部を支持している。
各カムジャーナル42〜44は、シリンダ中心軸線C2を上下方向とした上下割り構造であり、図5に示すようにシリンダヘッド5bの底部から立ち上がる第1〜第3ジャーナル壁部42a〜44aと、図3に示すように第1〜第3ジャーナル壁部42a〜44aの上方に配置される上側ジャーナル半体42b〜44bとで構成されている。図3を参照し、PLは各カムジャーナル42〜44の割り面を示しており、各カムジャーナル42〜44の割り面PLはシリンダ中心軸線C2に直交する方向に設定されている。なお、図3では、第2カムジャーナル43のみを示し、これの上側ジャーナル半体43bのみが示されているが、説明便宜上、第1、第3カムジャーナル42,44の上側ジャーナル半体42b,44bにも括弧書きで符号を付している。
図5に示すように、第1〜第3ジャーナル壁部42a〜44aはそれぞれ、上部にカムシャフト38との下側摺接部42c〜44cを設定しており、図3を参照し、上側ジャーナル半体42b〜44bは、下側摺接部42c〜44cに連続しカムシャフト38の周方向に沿う円弧状の上側摺接部42d〜44dを有している。第1〜第3ジャーナル壁部42a〜44aの上部において下側摺接部42c〜44cを挟んで両側にはそれぞれ一対のジャーナル締結用のボルト孔45・・・(図5)が形成されている。図3に示すように、上側ジャーナル半体42b〜44bは、その上部から挿通されたジャーナル締結ボルト46・・・をボルト孔45・・・に締結されることで、第1〜第3ジャーナル壁部42a〜44aに対して固定されている。
図5を参照し、シリンダヘッド5bにおいて第1カムジャーナル42と第2カムジャーナル43との間に一気筒に対する吸排気バルブ33,34が位置するとともに、第2カムジャーナル43と第3カムジャーナル44との間に一気筒に対する吸排気バルブ33,34が位置しており、図4に示すように、カムシャフト38は、一気筒に対し左右一対の排気カム47,48を有するとともに、左右一対の吸気カム49,50を有している。排気カム47,48は同一のプロファイルで形成され、吸気カム49,50はプロファイルが異なる。吸気カム49は低速用として、吸気カム50は高速用として形成されており、吸気カム50は吸気カム49よりもプロファイルを高く設定されている。カムシャフト38は、排気カム47,48との間に吸気カム49,50を配置し、吸気カム49は左側に配置され、吸気カム50は右側に配置されている。
吸気側ロッカーアーム37は、一気筒に対して一つ設けられ、排気側ロッカーアーム39は、一気筒に対して左右一対設けられている。吸気側ロッカーアーム37は吸気カム49,50のいずれかに当接して揺動し、一対の排気側ロッカーアーム39は排気カム47,48のそれぞれに当接して揺動する。単一の吸気側ロッカーアーム37は、左右一対の吸気バルブ33に同時に当接して押下し、排気側ロッカーアーム39はそれぞれ対応する排気バルブ34に当接して押下する。
図3に示すように、吸気側ロッカーアーム37は、吸気バルブ33のステム33b上部の前方(側面視で吸気ポート11側)においてカムシャフト38と平行に配設された吸気側ロッカーアームシャフト51に、その軸回りに揺動可能かつ軸方向にスライド移動可能に支持され、吸気側ロッカーアームシャフト51上を軸方向に移動することで、吸気カム49,50のいずれかに当接する。図4は吸気側ロッカーアーム37が低速側の吸気カム49に当接した状態を示し、図6は吸気側ロッカーアーム37が高速側の吸気カム50に当接した状態を示している。なお、図中符号C4は、吸気側ロッカーアームシャフト51の中心軸線(軸線)を示している。
一方、排気側ロッカーアーム39は、側面視で吸排気バルブ33,34の間にカムシャフト38と平行に配設された排気側ロッカーアームシャフト52に、その軸回りに揺動可能に支持されており、左右端部を第1ジャーナル壁部42aと第3ジャーナル壁部44aとに支持されている(図4参照)。なお、図中符号C5は、排気側ロッカーアームシャフト52の中心軸線(軸線)を示している(図3)。
図4を参照し、吸気側ロッカーアーム37は、吸気側ロッカーアームシャフト51に挿通させる円筒状の支持ボス部37aを有し、この支持ボス部37aから腕部37bをステム33b上方に延出させ、腕部37bの先端下部に一対のステム33bと同時に当接する押下部37cを設定する。図3に示すように、吸気側ロッカーアーム37はローラータイプのロッカーアームであり、腕部37bには、カムシャフト38の吸気カム49,50のいずれかに選択的に当接するローラー37dが設けられている。ローラー37dは、シリンダ中心軸線C2を上下方向に沿わせて見た場合にカムシャフト38の吸気カム49,50に下方から当接する。
また、図4、図5を参照し、吸気側ロッカーアーム37において押下部37cはカムシャフト38の軸線C3方向に幅広に形成されており、低速側の吸気カム49に当接した状態及び高速側の吸気カム50に当接した状態の双方で左右一対のステム33bに同時に当接する。支持ボス部37aのカムシャフト38の軸線C3方向における幅寸法は、排気カム47,48間の幅寸法よりも狭く設定されており、腕部37bは、押下部37cから支持ボス部37a側に向かうに従い幅寸法を漸減させる形状に形成されている。
また、図3に示すように排気側ロッカーアーム39は、排気側ロッカーアームシャフト52を挿通させる円筒状の支持ボス部39aからカムシャフト38側に延出するカム側腕部39bと、支持ボス部39aからステム34b側に延出するステム側腕部39cとを備えて構成されている。カム側腕部39bの先端には排気カム47又は49と当接するローラー39dが設けられ、ステム側腕部39cの先端にはステム34bと当接する押下部39eが設けられている。ローラー39dは、シリンダ中心軸線C2を上下方向に沿わせて見た場合にカムシャフト38の排気カム47又は49に後方から当接する。
ここで、図3においてL1はカムシャフト38の中心点(C3)を通り、シリンダ中心軸線C2に直交する直線を示している。この直線L1を基準にして、ローラー37d及びローラー39dのカムシャフト38の当接位置を比較すると、直線L1を挟んで、ローラー37dのカムシャフト38との当接位置が、ローラー39dのカムシャフト38との当接位置の反対側に設定されている。
図3〜図5を参照し、吸気側ロッカーアームシャフト51は、シリンダヘッド5b内において該ロッカーアームシャフト51の軸線C4方向に離間して形成された第1ボス部53、第2ボス部54、及び第3ボス部55により支持されており、第1ボス部53、第2ボス部54、及び第3ボス部55は軸線C4方向において左から順に並んで吸気側ロッカーアームシャフト51を支持している。
第1ボス部53は第1カムジャーナル42の内壁側に隣接して設けられ、第2ボス部54は第2カムジャーナル43の左右に隣接して設けられ、第3ボス部55は第3カムジャーナル44の内壁側に隣接して設けられている。なお、図3には第1ボス部53のみを示しているが、各ボス部53〜54はシリンダヘッド5bの前側(吸気ポート11側)の前部内壁56から突出するように形成されている。各ボス部53〜54が形成される前部内壁56は上方に向けシリンダ中心軸線C2から離れる方向に傾斜して形成されている。
図4に示すように、吸気側ロッカーアームシャフト51の左側端部は、第1ボス部53及び第1カムジャーナル42を貫通して油圧アクチュエータ36に接続されており、吸気側ロッカーアームシャフト51は油圧アクチュエータ36により軸線C4方向に進退動可能に構成されている。油圧アクチュエータ36は、作動油が供給されるシリンダ室57を有するシリンダボディ58と、シリンダ室57に内装された油圧ピストン59とで構成されており、吸気側ロッカーアームシャフト51の左側端部は油圧ピストン59に接続されている。
吸気側ロッカーアームシャフト51は左方の限界位置にあり、この状態で吸気側ロッカーアーム37は低速側の吸気カム49に当接しており、一方、図6において吸気側ロッカーアームシャフト51は右方の限界位置にあり、この状態で吸気側ロッカーアーム37は高速側の吸気カム50に当接している。吸気側ロッカーアーム37の低速側から高速側又は高速側から低速側への移動は、吸気側ロッカーアームシャフト51の移動に伴って蓄えられるスプリングの付勢力を利用して行われる。スプリングの付勢力の蓄力は、吸気側ロッカーアームシャフト51に設けられた第1蓄力機構60と第2蓄力機構61とで行われる。
第1蓄力機構60は、吸気側ロッカーアーム37の支持ボス部37aの左方に位置して該の支持ボス部37aの左端部に低速側から高速側への移動に対する力を付与する第1スプリング62と、該第1スプリング62の左方に位置して吸気側ロッカーアームシャフト51の外周に軸方向への移動不能に固定的に取付けられた第1スプリング受けカラー63とで構成されている。同様に、第2蓄力機構61は、吸気側ロッカーアーム37の支持ボス部37aの右方に位置して該支持ボス部37aの右端部に高速側から低速側への移動に対する力を付与する第2スプリング64と、該第2スプリング64の右方に位置して吸気側ロッカーアームシャフト51の外周に軸方向への移動不能に固定的に取付けられた第2スプリング受けカラー65とで構成されている。
可変動弁機構32は、吸気側ロッカーアーム37を低速側から高速側へ、又は、高速側から低速側へ移動させる際、吸気側ロッカーアーム37を係止レバー66で係止して移動を規制した状態で、吸気側ロッカーアームシャフト51と上記第1スプリング受けカラー63及び第2スプリング受けカラー65とを吸気側ロッカーアームシャフト51の軸方向に一体に移動させることで、各スプリング62,64間に所定の弾性力差を生じさせる。そして、吸気側ロッカーアーム37の係止状態を解除するトリガー機構67(図3参照)により所定のタイミングで吸気側ロッカーアーム37の係止状態を解除することで、吸気側ロッカーアーム37を低速側から高速側へ、又は高速側から低速側へ移動させる。
図3に示すように係止レバー66は吸気側ロッカーアーム37の上方に配置されており、トリガー機構67は吸気側ロッカーアーム37の支持ボス部37a及び吸気側ロッカーアームシャフト51を軸線C4と直交する方向で上下に貫通するトリガーピン68を含んでなる。
係止レバー66は、支持軸69によって揺動自在に支持されており、支持軸69はシリンダヘッド5bの前部内壁56から突出するように形成された支持部70の支持孔71に支持されている。前部内壁56において支持部70が形成される部位は、第1〜第3ボス部53〜55が形成される部位から内側に折れ曲がるように形成されている。図4に示すように、支持部70は前部内壁56から左右一対で突出するように形成されており気筒毎に設けられている。すなわち、支持部70は第1ボス部53と第2ボス部54との間に一つ設けられ、第2ボス部54と第3ボス部55との間に一つ設けられている。
支持軸69は第1ボス部53及び第2ボス部54間の長さよりも短く形成され、左右一対の支持部70間に跨るように配置され、両端部を支持部70から突出させてそれぞれの端部をCクリップ72に係止されて軸方向に移動不能に取付けられている。係止レバー66は左右一対の支持部70間に位置している。図3において、C6は支持孔71の軸中心(及び軸線)を示し、P1は軸中心C6を通りシリンダ中心軸線C2に直交する直線のシリンダ中心軸線C2との交点を示している。また、P2は、カムシャフト38の軸中心(C3)を通り、シリンダ中心軸線C2に直交する直線のシリンダ中心軸線C2との交点を示し、P3は、吸気側ロッカーアームシャフト51の軸中心(C4)を通り、シリンダ中心軸線C2に直交する直線のシリンダ中心軸線C2との交点を示している。これら各点を参照して明らかなように、支持部70は、その支持孔71の軸中心C6を、シリンダ中心軸線C2を基準として、カムシャフト38の軸中心(C3)と吸気側ロッカーアームシャフト51の軸中心(C4)との間に設定している。
また、図3から明らかなように、支持部70は、支持軸69の軸線C6方向視で、支持孔71を吸気側ロッカーアームシャフト51の第1〜第3ボス部53〜55の支持孔53a〜55aと重ならない位置に配置している。また、支持部70は、吸気側ロッカーアーム37の支持ボス部37a及び腕部37bから離間しており、吸気側ロッカーアーム37の移動時に該ロッカーアームと干渉しない範囲で切欠かれている。
図4、図6を参照し、係止レバー66は、支持軸69を挿通する円筒状の基部73から吸気側ロッカーアーム37側に左右係合爪74,75を延出してなり、コイルスプリング76によって吸気側ロッカーアーム37側に付勢されている。係止レバー66は、吸気側ロッカーアーム37が低速側又は高速側のいずれかにあるときには、左右係合爪74,75を、吸気側ロッカーアーム37に形成された左係合溝77,中央係合溝78,右係合溝79に係合させ、吸気側ロッカーアーム37の軸線C4方向でのスライド移動を不能とする。また、係止レバー66は揺動して、左右係合爪74,75を吸気側ロッカーアーム37の左係合溝77,中央係合溝78,右係合溝79から離間させることで、吸気側ロッカーアーム37の軸線C4方向でのスライド移動を許容する。
図7には、吸気側ロッカーアーム37の斜視図、正面図、側面図、及び上面図が示されている。これら図に示されるように、上記左係合溝77,中央係合溝78,右係合溝79は、吸気側ロッカーアーム37の支持ボス部37aに左から順に並んで形成されている。吸気側ロッカーアーム37が低速側にあるとき、係止レバー66は、左右係合爪74,75を中央係合溝78,右係合溝79に係合させ、吸気側ロッカーアーム37が高速側にあるとき、係止レバー66は、左右係合爪74,75を左係合溝77,中央係合溝78に係合させる。
ここで、図4,図6も参照し、吸気側ロッカーアーム37の構成について詳しく説明すると、吸気側ロッカーアーム37では、腕部37b及び押下部37cがカムシャフト38の軸線C3方向において二分割されており、左右腕部80,81と、左右押下部82,83とで構成されている。左右腕部80,81及び左右押下部82,83の間には隙間84が形成され、左右腕部80,81には揺動方向に沿ってカムシャフト38側に立ち上がる左右のローラー保持壁85が形成されている。上記ローラー37dは隙間84に配置されローラー保持壁85に跨る支持軸(図示略)により保持されている。
左右押下部82,83の揺動側端部には、カムシャフト38側に向けて立ち上がる左右補強リブ86が接続され、該左右補強リブ86はそれぞれ左右のローラー保持壁85に接続されている。左右補強リブ86はそれぞれ、左右押下部82,83から対応するローラー保持壁85にかけて傾斜して立ち上がるように三角形状に形成されており、図7(C)に示すように、吸気側ロッカーアームシャフト51の軸中心C4とローラーの中心点C7とを結ぶ直線に近接して延びるように形成されている。
また、分割された左右押下部82,83のカムシャフト38の軸線C3方向における幅寸法は異なっており、シリンダヘッド5bにおいて左側の気筒に対応する左右押下部82,83では内側に位置する右押下部83が左押下部82よりも幅寸法が広く形成されている。図7(B)に示すように、幅広となる右押下部83側の右補強リブ86の傾斜角度は、幅寸法が狭くなる側の左補強リブ86の傾斜角度よりも緩やかに設定されている。なお、図4等に明らかなようにシリンダヘッド5bにおいて右側の気筒に対応する左右押下部82,83は、左側の気筒に対応する左右押下部82,83と対照となる幅設定がされる。
図8(A)は吸気側ロッカーアーム37が低速側にある状態を示し、この状態では係止レバー66は左右係合爪74,75を中央係合溝78,右係合溝79に係合させ、吸気側ロッカーアーム37の移動を規制している。また、図8(B)は吸気側ロッカーアーム37が高速側にある状態を示し、この状態では係止レバー66は左右係合爪74,75を左係合溝77、中央係合溝78に係合させ、吸気側ロッカーアーム37の移動を規制している。次に、図8を参照し、トリガー機構67は、吸気側ロッカーアームシャフト51における支持ボス部37a内に挿通される部位に、軸線C4方向で所定長さに渡る切り欠き凹部87を設け、この凹部87に形成される吸気側ロッカーアームシャフト37を軸線C4直交方向で上下に貫通する軸線C4方向に沿って長いスリット状の貫通孔88に、トリガーピン68を垂れ下がるように保持することで構成されている。
トリガーピン68は、吸気側ロッカーアームシャフト37を軸線C4方向に移動可能に支持されており、その頂部が吸気側ロッカーアーム37の中央係合溝78に係合され、中央係合溝78に係合した係止レバー66の左右係合爪74,75のいずれかに当接させている。切り欠き凹部87は、中央平面部89、左右傾斜部90,91とからなり、吸気側ロッカーアームシャフト51が軸方向に移動された際に、左右傾斜部90,91のいずれかによりトリガーピン68を上方に浮上させる。これにより、トリガー機構67は係止レバー66を上方に浮上させ、吸気側ロッカーアーム37との係止状態を解除することができる。
すなわち、可変動弁機構32では、吸気側ロッカーアーム37を低速側から高速側へ移動させる際、図8(A)に示す状態から、油圧アクチュエータ36によって吸気側ロッカーアームシャフト51を右方向に移動させて、第1スプリング受けカラー63を移動させ第1スプリング62に付勢力を蓄え、そして、吸気側ロッカーアームシャフト51の移動に伴いトリガーピン68を浮上させ、係止レバー66と吸気側ロッカーアーム37との係止状態を解除し、第1スプリング62の付勢力を解放することで吸気側ロッカーアーム37を低速側から高速側へ移動させる。
また、可変動弁機構32では、吸気側ロッカーアーム37を高速側から低速側へ移動させる際は、図8(B)に示す状態から、油圧アクチュエータ36によって吸気側ロッカーアームシャフト51を左方向に移動させて、第2スプリング受けカラー65を移動させ第2スプリング64に付勢力を蓄え、その後、トリガーピン68により、係止レバー66と吸気側ロッカーアーム37との係止状態を解除し、第2スプリング64の付勢力を解放することで吸気側ロッカーアーム37を高速側から低速側へ移動させる。
ここで、図9にはシリンダ軸線C2側からカムシャフト38及び吸気側ロッカーアーム37を見た図が示され、図9(A)は吸気側ロッカーアーム37が低速側にある状態を示し、図9(B)は吸気側ロッカーアーム37が高速側にある状態を示している。これらの図を参照し、吸気側ロッカーアーム37の押下部37cと排気カム47,48との位置関係を説明すると、図9(A)に示すように、吸気側ロッカーアーム37は低速側にある状態(作動特性切替え完了時)では、左押下部82の左側端部を排気カム47の径方向外側(直下)に配置する。また、図9(B)に示すように、吸気側ロッカーアーム37は高速側にある状態(作動特性切替え完了時)では、右押下部83の右側端部を排気カム48の径方向外側(直下)に配置する。
ところで、図3、図10を参照し、L2は吸気バルブ33のステム33bから作用するバルブスプリング33eの反力の作用方向に沿う直線を示し、L3はカムシャフト38の中心点(C3)を通り直線L2に平行な直線を示し、L4はシリンダ軸線C2に平行に延びてカムシャフト38の中心点(C3)を通り割り面PLに対して直交な直線を示しており、これらの直線L2〜L4を対比すると、本実施形態の可変動弁機構32では、第2カムジャーナル43において直線L4を基準に前方側の部位にバルブスプリング33eの反力が偏倚して大きく作用することがわかる。
そこで、これに対し本実施形態では、図5、図11に示すように、直線L4を基準として、バルブスプリング33eの反力の作用方向に沿ってカムシャフト38の中心点(C3)を通る直線L3が直線L4に対して偏倚する側の第2カムジャーナル43のカムシャフト38軸線C3方向における幅寸法を、直線L4を挟んで反対側に位置する第2カムジャーナル43の幅寸法よりも大きく設定している。つまり、図5、図11に示すW1,W2に示すように、第2ジャーナル壁部43aにおいては直線L4を挟んで前方側が後方側に対して幅広に形成されており、上側ジャーナル半体43cにおいては直線L4を挟んで前方側が後方側に対して幅広に形成されている。
このようにバルブスプリング33eの反力が偏倚して大きく作用する側のカム支承部分を大きくした場合には、バルブスプリング33eに対する第2カムジャーナル43の剛性が好適に確保される。また、図5、図10に示すように第2カムジャーナル43の第2ジャーナル壁部43aにはシリンダヘッド5bをシリンダブロック5aに対して固定するための締結ボルト92を挿通させるためのボルト挿通孔93がシリンダ軸線C2及び直線L4に沿って形成されるものの、上記のように第2カムジャーナル43の所定部位を幅広とすることで剛性が十分に確保される。
続けて図10、図11を参照して、第2カムジャーナル43についてさらに詳しく説明すると、図10に示すように、第2ジャーナル壁部43aと上側ジャーナル半体43bとは、ジャーナル壁部43aと上側ジャーナル半体43bの双方に跨って設けられる位置決めピン94によって位置決めされ、位置決めピン94を挿通する挿通孔95はジャーナル壁部43aと上側ジャーナル半体43bにおける幅厚側に設けられている。
また、ジャーナル壁部43aと上側ジャーナル半体43bにおけるカムシャフト38を挟んで位置決めピン94の反対側には、ジャーナル締結ボルト46を通すとともにジャーナル壁部43aと上側ジャーナル半体43bとを位置決めする管部材96が設けられている。また、図11に示すように、上側ジャーナル半体43bの上側摺接部43dには、カムシャフト38の外周に沿うオイル溝97が形成されている。このオイル溝97の両端部は割り面PLから離間した位置に設定されている。なお、図2を参照し、支持部70は、ジャーナル締結ボルト46の軸線から離れた位置にある。
図12を参照し、可変動弁機構31,32は、ECU100により制御される油圧制御弁(OCV;Oil Control Valve)101から油圧アクチュエータ35,36に供給される作動油によって作動する。ECU100には、回転数センサ102からのエンジン1の回転数や、水温センサ103、油圧センサ104、油温センサ105等からの情報が入力される。油圧制御弁101には、オイルフィルタ25の下流側から延出する作動油路106が接続されるとともに、ドレイン通路107が接続される。また、油圧制御弁101と油圧アクチュエータ35は一対の第1連結油路108で接続され、油圧制御弁101と油圧アクチュエータ36は一対の第2連結油路109で接続される。
図13には油圧アクチュエータ36の断面図が示され、図13(A)は油圧アクチュエータ36が吸気側ロッカーアームシャフト51を左方の限界位置とした状態を示し、図13(B)は、油圧アクチュエータ36が吸気側ロッカーアームシャフト51を右方の限界位置とした状態を示している。以下では、図4、図13、及び図14を参照し、油圧アクチュエータ36について説明するが油圧アクチュエータ35も同様の構成を備えている。
図4に示すように、油圧アクチュエータ36はシリンダボディ58の一部をシリンダヘッド5bの左側面から内方に収容して配置されており、吸気側ロッカーアームシャフト51の左側端部をシリンダボディ58の右側壁部に貫通させ、油圧ピストン59に挿通固定する。油圧アクチュエータ36では、吸気側ロッカーアームシャフト51をシリンダボディ58の左側壁部を貫通させないことで、油圧ピストン59の両側の受圧面積を異ならせ、低速側から高速側への移動の際に作動油の油圧を受ける油圧ピストン59の左側面の受圧面積を他側面よりも大きく設定している。
シリンダボディ58には、油圧ピストン59によって仕切られるシリンダ室57の左側に作動油を供給する高速側供給孔110と、シリンダ室の右側に作動油を供給する低速側供給孔111とが形成されている。高速側供給孔110は、低速側供給孔111よりも油圧ピストン59の中心(C4)に近い位置で開口するように形成されている。
吸気側ロッカーアームシャフト51左側端部には先端にネジ切り加工が施された貫通凸部112が形成され、貫通凸部112が油圧ピストン59に形成された貫通孔113を通りナット114で締結されることで、吸気側ロッカーアームシャフト51と油圧ピストン59が一体化されている。油圧ピストン59の高速側の受圧面には凹部115が形成されており、ナット114は凹部115に収容され、凹部115の内壁とナット114との間には隙間116が形成されている。また、貫通凸部112の根元側の外周部には楕円状のキー部117が外径方向に突出して形成され、キー部117は、図14に示す貫通孔113から外径方向に突出するように形成された楕円状の係合部118に係合され回り止めをする。また、油圧ピストン59の高速側の受圧面及び低速側の受圧面にはそれぞれ、張り付き防止のための環状の凹み119,120が形成されている。
ここで、図2を参照し、油圧アクチュエータ36に対してオイルポンプユニット24から圧送される作動油を供給する第2連結油路109は、下方から油圧アクチュエータ36に接続されており、吸気側ロッカーアームシャフト51よりもオイルポンプユニット24から近い位置に配置されている。また油圧アクチュエータ35の第1連結油路108も、下方から油圧アクチュエータ35に接続されている。
第1連結油路108及び第2連結油路109は、前シリンダ部4と後シリンダ部5間の根元側に配置された油圧制御弁101に接続され、油圧制御弁101にはクランクケース3に形成される作動油路106が接続される。第1連結油路108はシリンダブロック4a及びシリンダヘッド4bのVバンク側の壁部を経て油圧アクチュエータ35に至り、第2連結油路109はシリンダブロック5a及びシリンダヘッド5bのVバンク側の壁部を経て油圧アクチュエータ36に至る。
以下、作動油路106及び連結湯路108,109について詳述すると、図2に示すように、作動油路106は、油圧制御弁101がクランクシャフト2の軸線C0方向視で前シリンダ部4のシリンダ軸線C1に対して一側(後側)に配置されたとした場合、該シリンダ軸線C1に対する他側(前側)において前シリンダ部4の延出方向に延びてクランクシャフト2を迂回した後、クランクケース3の前シリンダ部4側でシリンダ軸線C1を跨いで油圧制御弁101に接続されている。
クランクケース3の前部に設けられたオイルフィルタ25は、オイルフィルタ25に隣接して設けられたオイルクーラ121から潤滑油を送られ、作動油路106はオイルフィルタ25と後方のメインギャラリー122との間の通路123から分岐して上方に延出する。なお、メインギャラリー122はクランクケース3の下部に形成されている。図15は、図2の矢印X方向に見た矢視図であり、作動油路106は、オイルフィルタ25及びオイルクーラ121に隣接して設けられたスタータモータ26を迂回するようにして延出する。また、図16は、図2の矢印Y方向に見た矢視図であり、作動油路106はシリンダ軸線C1を跨ぐ際に隣接するシリンダ4d間を通る。ここで、前シリンダ部4におけるシリンダ4d間の間隔は、後シリンダ部5のシリンダ5d間の間隔に対して広く設定されており、作動油路106は幅広に形成されたシリンダ4d間を通る。
図15に示すように、油圧制御弁101は筒状の部材にピストン等を収容して構成されるものであって、クランクシャフト2の軸線方向C0に沿って配置され、その長手方向を前後シリンダ4d,5dの中心軸間の幅内に配置されている。なお、図中101Aは油圧制御弁101を駆動するソレノイドを示す。また、油圧制御弁101から延出する第1連結油路108は、シリンダ4dの中心軸間を通り、その後図中矢印方向にシリンダヘッド4b内を延びて油圧アクチュエータ35に至る。また、第2連結油路109は、シリンダ5dの中心軸間を通り、その後図中矢印方向にシリンダヘッド4b内を延びて油圧アクチュエータ36に至る。
ところで、本実施形態のエンジン1は吸気弁駆動機構17をモータ18で駆動する方式を採用しており、図2においてC8は後側スロットルボディ16の吸気管16aの中心軸線(吸気軸線)を示し、吸気弁駆動機構17のモータ18は吸気軸線C8を基準として後方側に配置されるとともに、減速機構19は後側スロットルボディ16の吸気管16aから大部分を後方に延出してモータ18に接続されている。
ここで、油圧アクチュエータ36の吸気弁駆動機構17との位置関係について説明すると、本実施形態では、油圧アクチュエータ36が吸気弁駆動機構17と同様に吸気軸線C8を基準に後方側に配置されており、モータ18は吸気管16aの上流側に配置され、油圧アクチュエータ36は吸気管16aの下流側に配置されている。吸気軸線C8はシリンダ軸線C2に対して鋭角に交差しており、モータ18と油圧アクチュエータ36はシリンダ軸線C2と吸気軸線C8との間に配置されている。また、図2に示す状態はエンジン1の車両搭載時の状態を示しており、モータ18と油圧アクチュエータ36は車両搭載時に、クランクシャフト2の軸線C0方向視で、双方の前後幅重ねるように配置される関係にある。
また、図17には吸気弁駆動機構17と油圧アクチュエータ36とを上方から俯瞰した図が示され、同図に示すように、モータ18と油圧アクチュエータ36は、クランクシャフト2の軸線C0方向で離間して配置されており、モータ18がエンジン1の中心寄りに配置されている。また、モータ18及び油圧アクチュエータ36は、クランクシャフトの軸線C0方向におけるエンジン1中心線を挟んでカム駆動機構を構成するカム駆動スプロケット40等が設けられる側の反対側に設けられている。なお、図2において本実施形態では、油圧アクチュエータ36が、シリンダ軸線C2と吸気軸線C8との交点P5から比較的離れているが、油圧アクチュエータ36を交点P5に近接させれば、油圧経路の短縮化が図れる。
以上に記載したように本実施形態に係るエンジン1は、可変動弁機構32を作動油による油圧により作動させる油圧アクチュエータ36と、シリンダヘッド5bに接続される吸気管16aと該吸気管16aの内部に配置されて吸入空気量を電子制御する吸気制御弁16bとを有する吸気制御装置16と、吸気制御弁16bを電子制御するモータ18を有する吸気弁駆動機構17と、を有しており、油圧アクチュエータ36をシリンダヘッド5bに設け、クランクシャフト2の軸線C0方向視で、吸気弁駆動機構17及び油圧アクチュエータ36を、吸気管16aの吸気軸線C8に対して一側に集約して設ける構造を備えている。
このような構造を備えるエンジン1では、吸気軸線C8を基準として油圧アクチュエータ36を吸気弁駆動機構17が設けられる側に合わせてシリンダヘッド5bに配置することで、吸気弁駆動機構17に加えて油圧アクチュエータ36を配置することによる内燃機関全体の大型化を最小限に抑えることができる。
また、上記エンジン1では、図4に示すように、油圧アクチュエータ36の一部が、シリンダヘッド5bの側面から内方に収容されるは、この構造では、油圧アクチュエータ36のシリンダ側面からの突出を抑制でき、油圧アクチュエータ36を設けることによる内燃機関全体の大型化を可及的に抑制できる。また、図2に示すように、モータ18が吸気管16aの上流側に配置され、油圧アクチュエータ36が吸気管16aの下流側に配置されるが、この構造では、モータ18と油圧アクチュエータ36を吸気軸線C8に対して同じ側に配置しても、モータ18と油圧アクチュエータ36を干渉させずに効率良く配置できる。
また、上記エンジン1では、図2に示すように、自動二輪車1に搭載された状態におけるクランクシャフト2の軸線C0方向視で、モータ18の前後幅と油圧アクチュエータ36の前後幅とが重なるように、モータ18と油圧アクチュエータ36とが配置されるが、この構造では、内燃機関全体の前後長が長くなることを抑制できる。
また、上記エンジン1では、図2に示すように、クランクシャフト2の軸線C0方向視で、シリンダ軸線C2に対して吸気軸線C8が鋭角で交差するように、吸気管16aがシリンダブロック5bに接続され、モータ18と油圧アクチュエータ36が、シリンダ軸線C2と吸気軸線C8との間に配置されるが、この構造によれば、モータ18と油圧アクチュエータ36をコンパクトに配置できる。
また、上記エンジン1では、図17に示すように、モータ18と油圧アクチュエータ36とが、クランクシャフト2の軸線C0方向で離間して配置され、モータ18がクランクシャフト2の軸線C0方向における内燃機関中心寄りに配置されるが、この構造では、モータ18を油圧アクチュエータ36に比べてクランクシャフト2の軸線C0方向における内燃機関中心寄りに配置することで、モータ18を外側に露出させにくくして保護できる。
また、上記エンジン1では、モータ18及び油圧アクチュエータ36が、クランクシャフト2の軸線C0方向における内燃機関中心線を挟んでカム駆動機構(40等)が設けられる側の反対側に設けられるが、この構造では、カム駆動機構がない側にモータ18及び油圧アクチュエータ36を配置することで、これらとカム駆動機構との干渉を回避しつつ、モータ18及び油圧アクチュエータ36をコンパクトに配置できる。
以下では、上記実施形態の変形例について図18を用いて説明する。この変形例では、カムシャフト38を支持する第2カムジャーナル43の構成が上記実施形態と異なっており、図18に示すように変形例に係る第2カムジャーナル43は、シリンダヘッド5bの底部から立ち上がる第2ジャーナル壁部200と、第2ジャーナル壁部200の上部に着脱可能に取付けられてカムシャフト38を摺動支持する摺接部201と、摺接部201の上方に配置される上側ジャーナル半体202とで構成されている。摺接部201は、カムシャフト38との摺接面201aが形成される本体部201bと、摺接面201aを挟んで両側から突出する一対の板状の取付部201cとを備えている。
第2ジャーナル壁部200には下方に向けてへこむ凹部203が形成され、摺接部201は、本体部201bを凹部203に収容するようにして配置され、その取付部201cを第2ジャーナル壁部200に当接させる。凹部203には、シリンダブロック5aとの結合のためのボルト挿通孔204が形成されており、摺接部201はボルト挿通孔204を閉塞するように第2ジャーナル壁部200に取付けられる。摺接部201は、上側ジャーナル半体202を貫通したボルトを取付部201cに貫通させて、上側ジャーナル半体202と共締めで第2ジャーナル壁部200に締結されている。
上記のような変形例に係る構成である場合には、ボルト挿通孔204により第2カムジャーナル43のカムシャフト38との摺接面積が減少する場合においても、別体でカムシャフト38に摺接する摺接部201を設けることで摺接面積を確保してバルブスプリング反力による面圧を小さくすることができる。また、摺接部201は、上側ジャーナル半体202と共締めで第2ジャーナル壁部200に締結されるため、摺接部201に対する特別な部材をなくすことができる。
以上で本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では吸気側ロッカーアーム37を軸方向に移動させる構成としたが、排気側ロッカーアーム39を軸方向に移動させる構成としてもよい。
1 自動二輪車(鞍乗り型車両)
2 クランクシャフト
5b シリンダヘッド
16 後側スロットルボディ(吸気制御装置)
16a 吸気管
16b 吸気制御弁
17 吸気弁駆動機構
18 モータ
32 可変動弁機構
36 油圧アクチュエータ(油圧作動機構)
40 カム駆動スプロケット(カム駆動機構)

Claims (8)

  1. クランクシャフト(2)の回転に同期して駆動し、作動特性を切替えることが可能な可変動弁機構(32)をシリンダヘッド(5b)内に設ける鞍乗り型車両(1)の内燃機関において、
    前記可変動弁機構(32)を作動油による油圧により作動させる油圧作動機構(36)と、
    前記シリンダヘッド(5b)に接続される吸気管(16a)及び該吸気管(16a)の内部に配置されて吸入空気量を電子制御する吸気制御弁(16b)を有する吸気制御装置(16)と、
    前記吸気制御弁(16b)を電子制御するモータ(18)を有する吸気弁駆動機構(17)と、を備え、
    前記油圧作動機構(36)を前記シリンダヘッド(5b)に設け、
    前記クランクシャフト(2)の軸線(C0)方向視で、前記吸気弁駆動機構(17)及び前記油圧作動機構(36)を、前記吸気管(16a)の吸気軸線(C8)に対して一側に集約して設けることを特徴とする鞍乗り型車両の内燃機関。
  2. 前記油圧作動機構(36)の少なくとも一部が、前記シリンダヘッド(5b)の側面から内方に収容されることを特徴とする請求項1に記載の鞍乗り型車両の内燃機関。
  3. 前記モータ(18)が前記吸気管(16a)の上流側に配置され、前記油圧作動機構(36)が前記吸気管(16a)の下流側に配置されることを特徴とする請求項1又は2に記載の鞍乗り型車両の内燃機関。
  4. 当該内燃機関が前記鞍乗り型車両(1)に搭載された状態における前記クランクシャフト(2)の軸線(C0)方向視で、前記モータ(18)の前後幅と前記油圧作動機構(36)の前後幅とが重なるように前記モータ(18)と前記油圧作動機構(36)とが配置されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の鞍乗り型車両の内燃機関。
  5. 前記クランクシャフト(2)の軸線(C0)方向視で、前記シリンダヘッド(5b)を立設するシリンダブロック(5a)のシリンダ軸線(C2)に対して前記吸気軸線(C8)が鋭角で交差するように、前記吸気管(16a)が前記シリンダブロック(5b)に接続され、
    前記モータ(18)と前記油圧作動機構(36)が、前記シリンダ軸線(C2)と前記吸気軸線(C8)との間に配置されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の鞍乗り型車両の内燃機関。
  6. 前記油圧作動機構(36)が、前記シリンダ軸線(C2)と前記吸気軸線(C8)との交点(P5)に近接して配置されることを特徴とする請求項5に記載の鞍乗り型車両の内燃機関。
  7. 前記モータ(18)と前記油圧作動機構(36)とが、前記クランクシャフト(2)の軸線(C0)方向で離間して配置され、前記モータ(18)が前記クランクシャフト(2)の軸線(C0)方向における内燃機関中心寄りに配置されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の鞍乗り型車両の内燃機関。
  8. 前記モータ(18)及び前記油圧作動機構(36)が、前記クランクシャフト(2)の軸線(C0)方向における内燃機関中心線を挟んでカム駆動機構(40)が設けられる側の反対側に設けられることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の鞍乗り型車両の内燃機関。
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