JP2012225263A - 電動ポンプユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】 モータ軸に固定されたモータロータがポンプ室を区画する両端壁面に対し傾いて回転することを防止し、摩耗や騒音を低減できる電動ポンプユニットを提供する。
【解決手段】 軸方向に対向する互いに平行な2つの端壁面9a,9bで区画されたポンプ室9が形成されたポンプ2のポンプ本体5に、軸受装置17により支持されたモータ軸18を有するポンプ駆動用電動モータ3を内蔵したモータハウジング6が固定されている。ポンプ室9内に収容されたポンプロータ12が、ポンプ室9内に進入したモータ軸18の先端部に固定され、ポンプ2の駆動時に、ポンプ室9内の油によりモータロータ12が径方向の力を受けるようになっている。モータ軸18が、ポンプ室9の両端壁面9a,9bに垂直な線に対し、前記径方向の力によりモータロータ12およびモータ軸18が傾く方向と反対の方向に傾いた状態で軸受装置17に組み込まれている。
【選択図】 図1

Description

この発明は、たとえば自動車のトランスミッション(変速機)などに油圧を供給する油圧ポンプとして使用される電動ポンプユニットに関する。
自動車のトランスミッションには油圧ポンプにより油圧が供給されるが、省エネルギなどの観点から停車時にエンジンを停止するいわゆるアイドルストップ(アイドリングストップ)を行う自動車では、アイドルストップ時にもトランスミッションへの油圧供給を確保するために、電動油圧ポンプが使用されるようになっている。
自動車のトランスミッション用電動油圧ポンプは、車体の限られたスペースに搭載されるため、コンパクト化が要求され、また、軽量化およびコスト低減も要求される。このような要求に応えるため、ポンプ、ポンプ駆動用電動モータおよび電動モータのコントローラが共通のユニットハウジング内に組み込まれた電動ポンプユニットが提案されている(たとえば特許文献1参照)。
このような従来の電動ポンプユニットでは、ポンプを構成するポンプ本体にモータハウジングが連結され、モータハウジング内に形成された密閉状のモータ室に電動モータおよびコントローラが内蔵されている。電動モータはモータ室内のポンプ本体側に配置され、ポンプ本体と反対側の電動モータの端面にコントローラの基板が固定されている。そして、基板には、コントローラを構成するコンデンサ、FETなどの複数の電装部品(電気部品および電子部品)が取り付けられている。
電動モータは、軸受装置により支持されたポンプ駆動モータ軸の一方の自由端部から径方向外方にのびかつ軸受装置の外周を囲む円筒状のモータロータと、モータハウジングに固定状に設けられたモータステータとを備えている。ポンプ本体の内部に、軸方向に対向する互いに平行な2つの端壁面で区画されたポンプ室が形成されている。ポンプ本体には、モータハウジングの内側にのびる円筒部が形成され、この円筒部の内側にモータ軸の軸受装置が設けられている。モータ軸の他方の自由端部は、モータ室内に侵入し、その先端部にポンプのポンプロータが固定されている。ポンプが内接歯車ポンプの場合、内側ポンプロータであるインナギヤがモータ軸の先端部に固定され、インナギヤの外側に外側ポンプロータであるアウタギヤが配置される。
軸受装置は、軸方向に並べて配置された2個の単列深みぞ玉軸受を備えている。ポンプ本体の円筒部内には、ポンプ室と軸受装置との間を密封するオイルシールが設けられている。
特開2010−116914号公報
上記の従来の電動ポンプユニットでは、小型化を図るため、軸受装置の2個の転がり軸受を隣接させている。また、コスト低減を図るため、2個の転がり軸受を単列深みぞ玉軸受とし、さらに、組立コスト削減のため、玉軸受をすきまばめとしている。
ポンプが内接歯車ポンプの場合、インナギヤとアウタギヤのかみ合い部分に対応するポンプ室の両端壁面に、油吸入ポートと油吐出ポートが形成される。
ポンプの作動時、ポンプ室の油吸入ポートは低圧であるが、油吐出ポートは高圧になる。このため、インナギヤが固定された片持ち支持のモータ軸の先端部に径方向の力が作用する。前記のように、軸受装置の2個の転がり軸受が並べて配置された単列深みぞ玉軸受で、すきまばめであるから、軸受支持剛性が低く、モータ軸に傾きが発生する。モータ軸の傾きにより、インナギヤが傾き、傾いた状態で両端壁面に接触して回転する。このため、騒音が発生し、モータロータおよび両端壁面に摩耗が発生する。また、インナギヤが傾くことにより、アウタギヤとのかみ合いが悪化し、これも騒音の原因となる。
この発明の目的は、上記の問題を解決し、モータ軸に固定されたモータロータがポンプ室を区画する両端壁面に対し傾いて回転することを防止し、摩耗や騒音を低減できる電動ポンプユニットを提供することにある。
この発明による電動ポンプユニットは、軸方向に対向する互いに平行な2つの端壁面で区画されたポンプ室が形成されたポンプのポンプ本体に、軸受装置により支持されたモータ軸を有するポンプ駆動用電動モータを内蔵したモータハウジングが固定され、ポンプ室内に収容されたポンプロータが、ポンプ室内に進入したモータ軸の先端部に固定され、ポンプの駆動時に、ポンプ室内の流体によりモータロータが径方向の力を受けるようになった電動ポンプユニットにおいて、
モータ軸が、ポンプ室の両端壁面に垂直な線に対し、前記径方向の力によりモータロータおよびモータ軸が傾く方向と反対の方向に傾いた状態で軸受装置に組み込まれていることを特徴とするものである。
ポンプは、たとえば、油の吸入および吐出を行うものである。
モータ軸の傾きの大きさは、ポンプ駆動時にモータ軸が上記径方向の力を受けたときに、モータ軸が両端壁面に垂直な線とほぼ平行になるように決められる。
モータ軸が上記のように傾いた状態で軸受装置に組み込まれていることにより、ポンプが駆動されていないときは、モータ軸は両端壁面に垂直な線に対して傾いている。ポンプ駆動時に、モータロータが上記径方向の力を受けることにより、モータ軸が両端壁面に垂直な線とほぼ平行になり、モータロータの前後両端面が両端壁面とほぼ平行になる。このため、モータロータが傾いた状態で両端壁に接触して回転することがなく、騒音の発生やモータロータおよび両端壁面の摩耗が低減する。
たとえば、ポンプが、ポンプ室内に回転自在に収容されたアウタギヤの内側に、アウタギヤとかみ合って回転するインナギヤが配置された内接歯車ポンプであり、モータ軸の先端部に固定されたポンプロータがインナギヤである。
この場合、ポンプ駆動時に、インナギヤとアウタギヤのかみ合いが悪化することがなく、それによる騒音も低減される。
たとえば、モータ軸が、ポンプ本体に形成されてモータハウジング内にのびる円筒部の内側に設けられた軸受装置により支持されている。
この場合、ポンプ本体に一体に形成された円筒部だけで軸受装置を支持することができ、他に軸受装置を支持する構成が不要である。
たとえば、電動モータは、軸受装置により支持されたポンプ駆動モータ軸と、モータロータと反対側のモータ軸の端部から半径方向外方にのびかつ軸受装置の外周を囲む円筒状のモータロータと、モータハウジングに固定状に設けられたモータステータとを備えている。
たとえば、軸受装置は、隣接して配置された2個の転がり軸受を備えている。転がり軸受は、たとえば、単列深みぞ玉軸受である。
この発明の電動ポンプユニットによれば、上記のように、モータ軸に固定されたモータロータがポンプ室を区画する両端壁面に対し傾いて回転することを防止し、摩耗や騒音を低減することができる。
図1は、この発明の実施形態を示す電動ポンプユニットの主要部の縦断面図である。 図2は、図1の電動ポンプユニットの主要部の横断面図である。 図3は、図1の電動ポンプユニットのポンプの部分を示す説明図である。
以下、図面を参照して、この発明を自動車のトランスミッションに油圧を供給するトランスミッション用電動ポンプユニットに適用した実施形態について説明する。
図1は、この発明の実施形態を示す電動ポンプユニットの主要部の縦断面図である。以下の説明において、図1の左側を前、右側を後とする。
図1に示すように、電動ポンプユニットは、ユニットハウジング(1)内に、油の吸入および吐出を行うポンプ(2)、ポンプ駆動用電動モータ(3)ならびに電動モータ(3)のコントローラ(4)が一体に組み込まれたものである。この例では、ポンプ(2)は内接歯車ポンプ、モータ(3)は3相巻線を有するセンサレス制御DCブラシレスモータである。
ユニットハウジング(1)は、ポンプ(2)のポンプ本体(5)ならびに電動モータ(3)およびコントローラ(4)を内蔵したモータハウジング(6)よりなる。
ポンプ本体(5)は、後側のポンプハウジング(7)と前側のポンププレート(8)よりなる。ポンプハウジング(7)は、前後方向と直交する方向に広がりを持つ厚肉板状のものであり、その中心に、前部が開口したポンプ室(9)が形成されている。ポンプハウジング(7)の前面に、ポンププレート(8)がOリング(10)を介して固定され、ポンプ室(9)の前面が塞がれている。ポンプ室(9)の後側のポンプハウジング(7)の前向きに壁面がポンプ室(9)を区画する第1の端壁面(9a)、ポンプ室(9)を塞ぐポンププレート(8)の後向きの壁面がポンプ室(9)を区画する第2の端壁面(9b)となっている。ポンプ室(9)内に、外側ポンプロータであるアウタギヤ(11)が回転自在に収容され、アウタギヤ(11)の内側に、これとかみ合う内側ポンプロータであるインナギヤ(12)が配置されている。ポンプハウジング(7)およびポンププレート(8)は、たとえば、アルミニウム合金製である。
モータハウジング(6)は、円筒状の合成樹脂製モータケース(13)と、モータケース(13)の後端に固定された円板状の蓋(14)とからなる。モータケース(13)の前端が、Oリング(15)を介してポンプハウジング(7)の後面に固定されている。ポンププレート(8)、ポンプハウジング(7)およびモータケース(13)は、それらの外周から径方向外側に突出するように一体に形成された複数の連結部(8a)(7a)(13a)の部分において、ボルト(16)により互いに固定されている。モータケース(13)の後端開口が、蓋(14)により塞がれている。
ポンプハウジング(7)の後端面の中心に、モータケース(13)より小径の円筒部(7b)が一体に形成され、円筒部(7b)内の後部に設けられた軸受装置(17)により、
前後方向にのびるモータ軸(18)が支持されている。この例では、軸受装置(17)は、前後に隣接する2個の転がり軸受である単列深みぞ玉軸受(19)よりなり、各軸受(19)の内輪(19a)がモータ軸(18)に固定され、外輪(19b)が円筒部(7b)に固定されている。この例では、軸受(19)はグリース潤滑の密封型軸受である。モータ軸(18)の前部は、ポンプハウジング(7)の後壁に形成された穴(21)の部分を貫通してポンプ室(9)内に進入し、その先端部にインナギヤ(12)が嵌合固定されている。円筒部(7b)内の軸受装置(17)より前側の部分とモータ軸(18)の間に、オイルシール(22)が設けられている。
円筒部(7b)より後方に突出したモータ軸(18)の後端部(自由端部)に、モータ(3)を構成するモータロータ(23)が固定されている。ロータ(23)は、モータ軸(18)の後端から半径方向にのびかつ軸受装置(17)の外周を囲む円筒状のロータ本体(24)の外周部に合成樹脂製の永久磁石保持部材(25)が固定状に設けられ、保持部材(25)を周方向に等分する複数箇所にセグメント形状の永久磁石(26)が保持されたものである。モータ軸(18)、ロータ(23)およびポンプ(2)のインナギヤ(12)を含む回転部分の重心の軸方向位置が、軸受装置(17)の軸方向範囲内にある。この例では、上記重心の軸方向位置が、軸受装置(17)を構成する2個の玉軸受(19)の間にある。
ロータ(23)に対向するモータケース(13)の内周に、モータ(3)を構成するモータステータ(27)が固定状に設けられている。ステータ(27)は、積層鋼板よりなるステータコア(28)にインシュレータ(合成樹脂製絶縁体)(29)が組み込まれ、インシュレータ(29)の部分にステータコイル(30)が巻きつけられたものである。この例では、ステータ(27)は、モータケース(13)の内周部に一体にモールドされている。
インシュレータ(29)の後端に、コントローラ(4)の基板(31)が固定され、基板(31)に、コントローラ(4)を構成する部品(32)が取り付けられている。図1には基板(31)の前面に取り付けられた部品(32)が1個だけ示されているが、部品は基板(31)の前面および後面の少なくとも一方の所定位置に配置される。図1に示された部品(32)は、たとえば電解コンデンサである。
図2は、モータケース(13)とステータ(27)の成型体を示す横断面図(後から見た横断面図)である。
図2に詳細に示すように、コア(28)は、環状部(28a)の内周を周方向に等分する複数箇所(この例では6箇所)に径方向内側に突出した極部(歯部)(28b)が一体に形成されたものである。各極部(28b)の先端部は周方向両側にのび、その内周面は1つの円筒面を形成している。
インシュレータ(29)は、前後1対の半体(33)(34)よりなる。各半体(33)(34)は、たとえばPPS(ポリフェニレンサルファイド樹脂)などの合成樹脂により成型され、環状部(28a)の外周面と極部(28b)の内周面を除くコア(28)の表面を覆うように、コア(28)に前後両側から組み込まれている。各半体(33)(34)には、コア(28)の極部(28b)の内周面を除く部分を覆うコイル装着部(33a)(34a)が形成されている。コア(28)の各極部(28b)において、両半体(33)(34)のコイル装着部(33a)(34a)で覆われた部分に、コイル(30)が巻かれている。後側半体(34)のコイル装着部(34a)の径方向外側の部分を周方向に等分する複数箇所(この例では6箇所)に、後方にのびた基板用突起部(34b)が一体に形成されている。各突起部(34b)の後端部の内側に、内周にめねじが形成された金属製めねじ部材(35)が埋め込まれている。
モータケース(13)は、型を用いてたとえばPA66(ポリアミド66)などの合成樹脂をステータ(27)の外周側の部分にモールドすることにより、ステータ(27)と一体化されている。コア(28)の極部(28b)の内周面、インシュレータ(29)のコイル装着部(33a)(34a)の内周面および突起部(34b)の後端面を除いて、ステータ(27)の表面がモータケース(13)で覆われている。モータケース(13)の外周に、複数のピン(36)を備えたコネクタ(37)が一体に形成されている。
蓋(14)は、合成樹脂製で、熱溶着などの適宜な手段により、モータケース(13)の後端に固定されている。
コントローラ(4)の基板(31)は、インシュレータ(29)の突起部(34b)のめねじ部材(35)にねじはめられたねじ(39)によりインシュレータ(29)に固定されている。図示は省略したが、インシュレータ(29)とモータケース(13)の成型体には複数のバスバーが組み込まれており、これらのバスバーを用いて、ステータ(27)のコイル(30)が互いに電気的に接続されるとともに、基板(31)に電気的に接続されている。コネクタ(37)のピン(36)も、基板(31)に電気的に接続されている。
図3は、ポンプ(2)の部分を模式的に示す説明図である。
図1および図3に詳細に示すように、ポンプ(2)のインナギヤ(12)とアウタギヤ(11)のかみ合い部分(この例では下側のかみ合い部分)に対応するポンプ室(9)の対向両端面(9a)(9b)に、油吸入ポート(40)(41)が形成されている。ポンプ(2)のインナギヤ(12)とアウタギヤ(11)のかみ合い部分(この例では上側のかみ合い部分)に対応するポンプ室(9)の対向両端壁面(9a)(9b)に、油吐出ポート(42)(43)が形成されている。ポンププレート(8)には、油吸入ポート(41)に連通する油吸入穴(44)および油吐出ポート(43)に連通する油吐出穴(45)が形成されている。ポンプ室(9)に面するポンプハウジング(7)の壁に、穴(19)と油吸入ポート(40)を連通する油逃がしみぞ(46)が形成されている。
電動モータ(3)によりポンプ(2)が駆動されて、インナギヤ(12)およびアウタギヤ(11)が回転するとき、油吸入ポート(40)(41)は低圧で、油吐出ポート(42)(43)は高圧になる。このため、インナギヤ(12)は、径方向(この例では下向き)の力を受ける。この力の向きが、図3に矢印Aで示されている。
従来のように、モータ軸(18)がポンプ室(9)の両端壁面(9a)(9b)に垂直な線(端壁面垂線)Bと平行になるように軸受装置(17)に組み込まれている場合、ポンプ(2)駆動時に発生する上記の径方向の力により、モータ軸(18)に前側が下になる向きの傾きが発生する。モータ軸(18)の傾きにより、両端壁面(9a)(9b)に対してインナギヤ(12)が傾き、傾いた状態で両端壁面(9a)(9b)に接触して回転する。このため、騒音が発生し、インナギヤ(12)および両端壁面(9a)(9b)に摩耗が発生する。また、インナギヤ(12)が傾くことにより、アウタギヤ(11)とのかみ合いが悪化し、これも騒音の原因となる。
これを防止するため、上記の電動ポンプユニットでは、モータ軸(18)が、ポンプ(2)駆動時の上記の径方向の力によりモータ軸(18)が傾く方向と反対の方向(前側が上になる方向)に傾いた状態で軸受装置(17)に組み込まれている。ポンプハウジング(7)の円筒部(7b)の少なくとも内周面の中心線を傾けることにより、モータ軸(18)が上記のように傾いた状態で軸受装置(17)に組み込まれている。軸受装置(17)に組み込まれた状態のモータ軸(18)の中心軸線(モータ軸線)が、図3に符号Cで示されている。このモータ軸(18)の傾きの大きさは、ポンプ(2)駆動時にモータ軸(18)が上記径方向の力を受けたときに、モータ軸(18)が端壁面垂線Bとほぼ平行になるように決められる。端壁面垂線Bに対するモータ軸線Cの傾き角αは、たとえば、0.3°程度である。なお、図3には、モータ軸(18)の傾きを誇張して示している。また、アウタギヤ(11)およびインナギヤ(12)とポンプ室(9)の両端壁面(9a)(9b)との間には、軸方向にわずかな隙間があるが、図3では、これらの隙間も誇張して示されている。
上記の電動ポンプユニットでは、モータ軸(18)が上記のように傾いた状態で軸受装置(17)に組み込まれていることにより、ポンプ(2)が駆動されていないときは、モータ軸(18)は端壁面垂線Bに対して傾いている。ポンプ(2)駆動時に、インナギヤ(12)が上記径方向の力を受けることにより、モータ軸(18)が端壁面垂線Bとほぼ平行になり、インナギヤ(12)の前後両端面がポンプ室(9)の両端壁面(9a)(9b)とほぼ平行になる。このため、騒音の発生やインナギヤ(12)および両端壁面(9a)(9b)の摩耗が低減する。
ポンプ(2)の作動中、油吐出ポート(42)内の油の一部が、第1の端壁面(9a)とインナギヤ(12)の間から穴(21)内に入るが、穴(21)の内側が油逃がしみぞ(46)により低圧の油吸入ポート(40)と連通しているため、穴(21)内の油が高圧になることがない。このため、油がオイルシール(22)を通過して軸受装置(17)側に漏れることがない。
上記の実施形態では、モータ軸(18)の軸方向1箇所が軸受装置(17)により支持され、その軸受装置(17)の外周を取り囲むようにモータロータ(23)が設けられている構造であるから、モータ軸(18)の長さが短くてすみ、さらなるコンパクト化が可能である。また、モータ軸(18)、モータロータ(23)およびポンプ(2)のインナギヤ(12)を含む回転部分の重心の軸方向位置が、軸受装置(17)の軸方向範囲内にあるから、回転部分を安定良く回転支持することができる。さらに、上記重心位置が、軸受装置(17)を構成する2個の玉軸受(21)(22)の間にあるから、回転部分をより安定良く回転支持することができる。また、ポンプハウジング(7)に一体に形成された円筒部(7b)だけで軸受装置(17)を支持することができ、他に軸受装置を支持する構成が不要である。このため、さらなる部品点数の低減が可能であり、さらなる軽量化およびコンパクト化が可能である。さらに、モータステータ(27)がモータハウジング(6)を構成する合成樹脂製モータケース(13)に一体に成形されているので、モータケース(13)の寸法管理が容易で、組立工数が低減する。
上記の実施形態では、モータロータ(23)が、円筒状のロータ本体(24)の外周部に固定状に設けられた合成樹脂製の永久磁石保持部材(25)に、複数の永久磁石(26)が保持されているものであるから、永久磁石(26)をロータ本体(24)に接着剤で固定する必要がなく、永久磁石(26)の剥がれのおそれがない。
電動ポンプユニットの全体構成および各部の構成は、上記実施形態のものに限らず、適宜変更可能である。
また、この発明は、トランスミッション用電動ポンプユニット以外の電動ポンプユニットにも適用できる。
(2) ポンプ
(3) 電動モータ
(5) ポンプ本体
(6) モータハウジング
(7b) 円筒部
(9) ポンプ室
(9a)(9b) 端壁面
(11) アウタギヤ
(12) インナギヤ(ポンプロータ)
(17) 軸受装置
(18) モータ軸

Claims (3)

  1. 軸方向に対向する互いに平行な2つの端壁面で区画されたポンプ室が形成されたポンプのポンプ本体に、軸受装置により支持されたモータ軸を有するポンプ駆動用電動モータを内蔵したモータハウジングが固定され、ポンプ室内に収容されたポンプロータが、ポンプ室内に進入したモータ軸の先端部に固定され、ポンプの駆動時に、ポンプ室内の流体によりモータロータが径方向の力を受けるようになった電動ポンプユニットにおいて、
    モータ軸が、ポンプ室の両端壁面に垂直な線に対し、前記径方向の力によりモータロータおよびモータ軸が傾く方向と反対の方向に傾いた状態で軸受装置に組み込まれていることを特徴とする電動ポンプユニット。
  2. ポンプが、ポンプ室内に回転自在に収容されたアウタギヤの内側に、アウタギヤとかみ合って回転するインナギヤが配置された内接歯車ポンプであり、モータ軸の先端部に固定されたポンプロータがインナギヤであることを特徴とする請求項1の電動ポンプユニット。
  3. モータ軸が、ポンプ本体に形成されてモータハウジング内にのびる円筒部の内側に設けられた軸受装置により支持されていることを特徴とする請求項1または2の電動ポンプユニット。
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