JP2012224956A - 繊維処理剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】低浴比の洗濯条件下でも、柔軟性付与効果と再汚染防止効果のいずれも優れた繊維処理剤を提供すること。
【解決手段】炭素数10〜24の脂肪酸(a1)と、一般式(1)で表される化合物、及び当該化合物から水分子が脱離した化合物より選択される少なくとも一種の多価アルコール(a2)とから生成するエステル(A)と、SO基又はSO基と、炭素数8〜24の炭化水素基とを有する陰イオン界面活性剤(B)とを含有することを特徴とする繊維処理剤。式(1)中、mは1以上の整数であり、nは0又は1以上の整数である。R、R及びRはそれぞれ独立に水素原子又はアルキル基である。但し、nが0の場合、RとRはいずれも水素原子であり、nが1以上の整数の場合、R、R及びRのうち、少なくとも2つは水素原子である。
[化1]
Figure 2012224956

【選択図】なし

Description

本発明は、繊維処理剤に関する。
近年、省エネルギー及び省資源の観点から、少ない使用量の水で洗濯する節水洗濯が求められている。加えて、ドラム式洗濯機が普及してきており、その結果、洗濯における浴比(衣類等に対する洗濯水の割合)が低下する傾向にある。しかし、一般に低浴比で洗濯を行うと、洗浄中に除去された汚れが再度、衣類等に付着(再汚染)しやすいという問題がある。
洗濯の際の衣類等の再汚染を防止する方法としては、再汚染防止剤として特定のカルボキシメチルセルロースを含有する洗浄剤組成物が開示されている(特許文献1参照)。
また、テレフタレートとポリエチレンオキシド又はポリプロピレンオキシドとのブロックを有する共重合体を含む陽イオン布帛柔軟化組成物が開示されている(特許文献2参照)。
また、特定の3級アミン化合物もしくはその酸塩又は4級アンモニウム塩と、特定構造のアニオン性水溶性高分子とを組み合わせた液体柔軟剤組成物が開示されている(特許文献3参照)。
特開昭63−92700号公報 特開2003-253561号公報 特開2009−155777号公報
今後、節水洗濯の傾向は更に進むと考えられるため、洗濯の際の衣類等のさらなる再汚染の防止技術が求められる。
衣類等の再汚染は、一般的に、洗浄中に除去された汚れが再度、衣類等に付着することにより発生すると云われている。通常、着用した衣類等に付着した汚れは、洗剤による洗浄により除去される。ところが、柔軟性を付与する繊維処理剤を用いて処理された衣類等に付着した汚れは、洗濯の際、洗剤による洗浄により除去されるものの、いったん除去された汚れが衣類等に直接再付着すると共に、繊維処理剤による処理により衣類等に吸着した柔軟剤基材の疎水基部分にその汚れが再付着しやすく、黒ずみの原因となるという問題がある。このため、洗濯においては、衣類等に付着した汚れと、汚れが付着した柔軟剤基材との両方を、衣類等から除去することが必要となる。
しかしながら、陽イオン界面活性剤のように衣類等に対して吸着力の強い柔軟剤基材が用いられた従来の繊維処理剤においては、汚れが付着した柔軟剤基材を衣類等から除去するのが難しい。特に、近年の低浴比の洗濯条件下では、いったん衣類等から汚れが除去された場合でも再度、汚れ又は柔軟剤基材が衣類等に付着しやすい。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、低浴比の洗濯条件下でも、柔軟性付与効果と再汚染防止効果のいずれも優れた繊維処理剤を提供することを課題とする。
本発明者らは鋭意検討した結果、上記課題を解決するために以下の手段を提供する。
すなわち、本発明の繊維処理剤は、炭素数10〜24の脂肪酸(a1)と、下記一般式(1)で表される化合物、及び当該化合物から水分子が脱離した化合物より選択される少なくとも一種の多価アルコール(a2)とから生成するエステル(A)と、SO基又はSO基と、炭素数8〜24の炭化水素基とを有する陰イオン界面活性剤(B)とを含有することを特徴とする。
Figure 2012224956
[式中、mは1以上の整数であり、nは0又は1以上の整数である。R、R及びRはそれぞれ独立に水素原子又はアルキル基である。但し、nが0の場合、RとRはいずれも水素原子であり、nが1以上の整数の場合、R、R及びRのうち、少なくとも2つは水素原子である。]
本発明の繊維処理剤においては、一級又は二級アルコールにアルキレンオキシドが付加した非イオン界面活性剤(C)をさらに含有することが好ましい。
また、本発明の繊維処理剤においては、前記エステル(A)がジエステルであることが好ましい。
本発明によれば、低浴比の洗濯条件下でも、柔軟性付与効果と再汚染防止効果のいずれも優れた繊維処理剤を提供することができる。
本発明の繊維処理剤は、炭素数10〜24の脂肪酸(a1)と、前記一般式(1)で表される化合物、及び当該化合物から水分子が脱離した化合物より選択される少なくとも一種の多価アルコール(a2)とから生成するエステル(A)と、SO基又はSO基と、炭素数8〜24の炭化水素基とを有する陰イオン界面活性剤(B)とを含有する。
本発明においては、これらの成分をそれぞれ(a1)成分、(a2)成分、(A)成分、(B)成分ともいう。
本発明の繊維処理剤は、一例として、(A)成分を含む油相と、(B)成分を含む水相とをそれぞれ調製し、当該油相と当該水相とを混合することにより製造することができる。
本発明の繊維処理剤は、水中油滴(O/W)型エマルションもしくは油中水滴(W/O)型エマルション、又はこれら以外の型のエマルションであるものが好ましく、なかでも製剤としての安定性を確保しやすく、柔軟性付与効果が良好に得られやすいことから、水中油滴(O/W)型エマルションであるものが特に好ましい。
本発明の繊維処理剤は、家庭用、工業用の用途として利用可能であり、特に家庭用として好適に利用可能である。
繊維処理剤における分散粒子(乳化物粒子)の平均粒子径は、0.1〜100μmであることが好ましく、0.1〜50μmであることがより好ましい。この範囲にあると、濃色の繊維製品(黒色の衣類など)に乳化物粒子が吸着や付着した場合にも、当該乳化物粒子が目立ちにくい。また、衣類等の対象物の柔軟性をより良好なものにすることができるため、好ましい。
本発明において「平均粒子径」は、粒度分布計を用いて測定される体積平均粒子径をいう。該粒度分布計としては、大塚電子株式会社製の粒径アナライザーFPAR−1000、株式会社堀場製作所製のLASER SCATTERING PARTICLE SIZE DISTRIBUTION ANALYZER等を用いることができる。
繊維処理剤の粘度は、1000mPa・s未満であることが好ましい。繊維処理剤の粘度がこの範囲にあると、流動性が良好であり、洗濯機へ投入する際の計量が容易で、溶解性も高く、使用性に優れる。
繊維処理剤の保存経日による粘度上昇を考慮すると、配合直後の粘度を500mPa・s未満とすることが好ましく、300mPa・s未満とすることが特に好ましい。
本発明において「粘度」は、試料を25℃に調整し、B型粘度計(TOKIMEC社製)を用いて測定される値を示す(測定条件:ロータNO.2、回転数30rpm、10回転後の粘度を測定する)。
本発明の繊維処理剤は、25℃におけるpHが1〜10であることが好ましく、2〜4であることがより好ましい。繊維処理剤のpHがこの範囲にあると、繊維処理剤の繊維への吸着力がより向上する。
該繊維処理剤のpHは、繊維処理剤を希釈せずに原液を25℃で静置し、pHメーターを使用して測定した値を示す。
[エステル(A)]
本発明の繊維処理剤において、エステル(A)は、主として衣類等に柔軟性を付与する柔軟剤基材である。
かかる(A)成分としては、炭素数10〜24の脂肪酸(a1)と、下記一般式(1)で表される化合物、及び当該化合物から水分子が脱離した化合物より選択される少なくとも一種の多価アルコール(a2)とから生成するものが用いられる。
(脂肪酸(a1))
脂肪酸(a1)は、飽和脂肪酸であっても不飽和脂肪酸であってもよく、鎖状の部分は直鎖状であっても分岐鎖状であってもよい。なかでも、衣類等への配向が高まり、柔軟性がより良好となることから、直鎖状の飽和脂肪酸が好ましい。
(a1)成分の炭素数は10〜24であり、炭素数12〜24が好ましく、14〜22がより好ましく、16〜20がさらに好ましく、16〜18が特に好ましい。
(多価アルコール(a2))
多価アルコール(a2)は、下記一般式(1)で表される化合物、及び当該化合物から水分子が脱離した化合物より選択される。
Figure 2012224956
[式中、mは1以上の整数であり、nは0又は1以上の整数である。R、R及びRはそれぞれ独立に水素原子又はアルキル基である。但し、nが0の場合、RとRはいずれも水素原子であり、nが1以上の整数の場合、R、R及びRのうち、少なくとも2つは水素原子である。]
前記式(1)中、mは、1〜20の整数であることが好ましく、1〜15の整数であることがより好ましく、1〜10の整数であることが特に好ましい。
nは、0又は1〜20の整数であることが好ましく、0又は1〜10の整数であることがより好ましく、0又は1〜4の整数であることがさらに好ましい。
、R及びRにおけるアルキル基は、それぞれ、炭素数1〜20であることが好ましく、炭素数1〜10であることがより好ましい。
但し、nが0の場合、RとRは、いずれも水素原子であり、すなわち、(a2)成分はエチレングリコール又はポリエチレングリコールである。
nが2以上の整数の場合、複数のRは、同一であってもよく異なっていてもよい。
本発明において「前記一般式(1)で表される化合物から水分子が脱離した化合物」とは、前記式(1)で表される化合物内又は化合物間から水分子が脱離すること(脱水反応)により得られる多価アルコールをいう。
前記式(1)で表される化合物から水分子が脱離した化合物としては、前記式(1)における−CH−(CH(OR))−CH−O−から水分子が脱離した多価アルコール等が挙げられる。具体的には、ソルビタン(ソルビトールの脱水反応により得られる化合物)が挙げられる。
エステル(A)としては、アシル基の炭素数が10〜24の脂肪酸グリセリル、アシル基の炭素数が10〜24の脂肪酸ポリグリセリル、アシル基の炭素数が10〜24の脂肪酸ソルビタン、アシル基の炭素数が10〜24の脂肪酸エチレングリコール、アシル基の炭素数が10〜24の脂肪酸ポリエチレングリコール等が挙げられる。
ここで「ポリグリセリル」は、複数のグリセリンが重合した構造を有することを意味する。「ポリエチレングリコール」は、複数のエチレングリコールが重合した構造を有することを意味する。
(A)成分として具体的には、モノパルミチン酸グリセリル、モノステアリン酸グリセリル、モノオレイン酸グリセリル、モノベヘニン酸グリセリル、モノパーム油脂肪酸グリセリル、モノ硬化牛脂脂肪酸グリセリル、モノパルミチン酸ジグリセリル、モノステアリン酸ジグリセリル、モノオレイン酸ジグリセリル、モノベヘニン酸ジグリセリル、モノパーム油脂肪酸ジグリセリル、モノ硬化牛脂脂肪酸ジグリセリル、モノパルミチン酸ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタン、モノオレイン酸ソルビタン、モノベヘニン酸ソルビタン、モノパーム油脂肪酸ソルビタン、モノ硬化牛脂脂肪酸ソルビタン、モノパルミチン酸エチレングリコール、モノステアリン酸エチレングリコール、モノオレイン酸エチレングリコール、モノベヘニン酸エチレングリコール、モノパーム油脂肪酸エチレングリコール、モノ硬化牛脂脂肪酸エチレングリコール、デカン酸ポリエチレングリコール等の脂肪酸モノエステル;ジミリスチン酸グリセリル、ジパルミチン酸グリセリル、ジステアリン酸グリセリル、ジオレイン酸グリセリル、ジパーム油脂肪酸グリセリル、ジ牛脂脂肪酸グリセリル、ジ硬化牛脂脂肪酸グリセリル、ジミリスチン酸ジグリセリル、ジパルミチン酸ジグリセリル、ジステアリン酸ジグリセリル、ジオレイン酸ジグリセリル、ジパーム油脂肪酸ジグリセリル、ジ牛脂脂肪酸ジグリセリル、ジ硬化牛脂脂肪酸ジグリセリル、ジステアリン酸ポリグリセリル、ジミリスチン酸ソルビタン、ジパルミチン酸ソルビタン、ジステアリン酸ソルビタン、ジオレイン酸ソルビタン、ジパーム油脂肪酸ソルビタン、ジ牛脂脂肪酸ソルビタン、ジ硬化牛脂脂肪酸ソルビタン、ジミリスチン酸エチレングリコール、ジパルミチン酸エチレングリコール、ジステアリン酸エチレングリコール、ジオレイン酸エチレングリコール、ジパーム油脂肪酸エチレングリコール、ジ牛脂脂肪酸エチレングリコール、ジ硬化牛脂脂肪酸エチレングリコール、ジラウリン酸ポリエチレングリコール、ジオレイン酸ポリエチレングリコール等の脂肪酸ジエステル;トリラウリン酸グリセリル、トリパルミチン酸グリセリル、トリステアリン酸グリセリル、トリオレイン酸グリセリル、トリパーム油脂肪酸グリセリル、トリ牛脂脂肪酸グリセリル、トリラウリン酸ジグリセリル、トリパルミチン酸ジグリセリル、トリステアリン酸ジグリセリル、トリオレイン酸ジグリセリル、トリパーム油脂肪酸ジグリセリル、トリ牛脂脂肪酸ジグリセリル、トリラウリン酸ソルビタン、トリパルミチン酸ソルビタン、トリステアリン酸ソルビタン、トリオレイン酸ソルビタン、トリパーム油脂肪酸ソルビタン、トリ牛脂脂肪酸ソルビタン、トリラウリン酸エチレングリコール、トリパルミチン酸エチレングリコール、トリステアリン酸エチレングリコール、トリオレイン酸エチレングリコール、トリパーム油脂肪酸エチレングリコール、トリ牛脂脂肪酸エチレングリコール等の脂肪酸トリエステルなどが挙げられる。
上記のなかでも、(A)成分は、衣類等への配向が高く、柔軟性付与効果がより良好であることから、ジエステルであることが好ましく、飽和脂肪酸のジエステルであることが特に好ましい。具体的には、アシル基の炭素数が16〜24の飽和脂肪酸ジエステルが好適なものとして挙げられ、より具体的には、ジパルミチン酸グリセリル、ジステアリン酸グリセリル、ジパルミチン酸ジグリセリル、ジステアリン酸ジグリセリル、ジパルミチン酸ソルビタン、ジステアリン酸ソルビタン、ジパルミチン酸エチレングリコール、ジステアリン酸エチレングリコール、ジラウリン酸ポリエチレングリコール等が挙げられる。
(A)成分は、1種単独で用いてもよく、2種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。
繊維処理剤中、(A)成分の配合量は、繊維処理剤の総量に対して1〜40質量%であることが好ましく、より好ましくは2〜35質量%であり、特に好ましくは3〜25質量%である。
(A)成分の配合量が下限値未満であると、衣類等に対して充分な柔軟性付与効果が得られにくくなり、上限値を超えても、柔軟性付与効果が向上しにくい。
[陰イオン界面活性剤(B)]
本発明の繊維処理剤において、陰イオン界面活性剤(B)としては、SO基又はSO基と、炭素数8〜24の炭化水素基とを有するものが用いられる。
(B)成分における炭化水素基は、飽和であっても不飽和であってもよく、直鎖状であっても分岐鎖状であってもよく、なかでも直鎖状のアルキル基又は直鎖状のアルケニル基が好ましい。当該炭化水素基の炭素数は8〜24であり、炭素数12〜20が好ましく、16〜20がより好ましく、16〜18がさらに好ましい。(B)成分における炭化水素基をこのように設定することで、(A)成分と(B)成分との複合体が容易に形成され、当該複合体が衣類等に吸着して、柔軟性付与効果がより得られやすくなる。
(B)成分としては、スルホコハク酸エステル塩、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸エステル塩、アルケニルエーテル硫酸エステル塩、アルカンスルホン酸塩(好ましくは二級アルカンスルホン酸塩など)、α−スルホ脂肪酸エステル塩などが挙げられる。
アルキルエーテル硫酸エステル塩又はアルケニルエーテル硫酸エステル塩として具体的には、それぞれ、直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基、又は直鎖状若しくは分岐鎖状のアルケニル基を有し、好ましくは平均1〜10モルのエチレンオキシドが付加したもの(すなわち、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩又はポリオキシエチレンアルケニルエーテル硫酸エステル塩)が挙げられる。
(B)成分は、1種単独で用いてもよく、2種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。
繊維処理剤中、(B)成分の配合量は、繊維処理剤の総量に対して1〜30質量%であることが好ましく、より好ましくは3〜30質量%であり、特に好ましくは5〜20質量%である。
(B)成分の配合量が下限値未満であると、再汚染防止効果が得られにくくなり、臭い抑制の効果も得られにくくなる。上限値を超えると、繊維処理剤の分散安定性(特に初期安定性)が確保しにくくなる。
(A)成分と(B)成分との配合比率は、(A)成分/(B)成分で表される質量比で0.1〜15が好ましく、0.3〜5がより好ましく、0.5〜3が特に好ましい。
(A)成分/(B)成分で表される質量比が前記範囲内であると、洗濯において繊維処理剤を投入して行うすすぎの際、(A)成分と(B)成分との複合体が容易に形成され、当該複合体が衣類等に吸着して柔軟性がより向上し、再汚染防止効果も向上する。加えて、(A)成分/(B)成分で表される質量比が下限値以上であると、柔軟性付与効果が高まり、上限値以下であると、再汚染防止効果が高まる。
ここで「(A)成分/(B)成分」は、繊維処理剤に配合される(A)成分と(B)成分との配合比率(質量基準)を意味し、(B)成分の配合量に対する、(A)成分の配合量の質量比を示す。
[その他の成分]
本発明の繊維処理剤には、本発明の効果を妨げない範囲で、上述した成分以外の成分を配合してもよい。
本発明の繊維処理剤においては、分散安定性が高まることから、一級又は二級アルコールにアルキレンオキシドが付加した非イオン界面活性剤(C)(以下「(C)成分」ともいう。)をさらに含有することが好ましい。
(C)成分における一級又は二級アルコールは、炭素数8〜20のものが好ましく、炭素数10〜14のものがより好ましく、そのなかでも分散安定性の観点から、分岐鎖状のアルキル基又は分岐鎖状のアルケニル基を有するものが特に好ましい。
(C)成分におけるアルキレンオキシドの付加モル数は、平均で5〜100モルであることが好ましく、20〜80モルであることがより好ましく、30〜60モルであることがより好ましい。当該アルキレンオキシドとしては、エチレンオキシド、プロピレンオキシドが好ましく、エチレンオキシドを単独で付加すること、エチレンオキシドと共にプロピレンオキシドを付加することがより好ましい。一級又は二級アルコールにエチレンオキシドと共にプロピレンオキシドを付加する場合、これらをブロック状に付加してもよくランダム状に付加してもよく、これらを付加する順序はいずれが先であってもよい。また、エチレンオキシドと共にプロピレンオキシドを付加する場合、プロピレンオキシドの平均付加モル数は、分散安定性の観点から、1〜5モルであることが好ましく、より好ましくは1〜3モルである。
(C)成分として具体的には、イソトリデシルアルコールにエチレンオキシド(EO)が平均12モル付加したもの、イソトリデシルアルコールにEOが平均60モル付加したもの、アルキル基の炭素数10〜14の第2級アルコールにEOが平均50モル付加したもの等が挙げられる。
(C)成分は、プロピレン又はブチレンを原料とし、そのX量体(プロピレンの場合は3〜6量体、ブチレンの場合は2〜4量体など)を調製した後、オキソ反応によりアルデヒドとし、これを水添して得た一級又は二級アルコールに、公知の方法でアルキレンオキシドを付加することにより調製することができる。
(C)成分は、1種単独で用いてもよく、2種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。
繊維処理剤中、(C)成分の配合量は、繊維処理剤の総量に対して1〜20質量%であることが好ましく、より好ましくは2〜15質量%であり、特に好ましくは3〜10質量%である。
(C)成分の配合量が下限値未満であると、繊維処理剤の分散安定性(特に初期安定性)が確保しにくくなる。上限値を超えると、経時で組成物の粘度が増粘しやすい。
(A)成分と(C)成分との配合比率は、(A)成分/(C)成分で表される質量比で0.15〜20が好ましく、0.25〜15がより好ましく、0.5〜10が特に好ましい。
(A)成分/(C)成分で表される質量比が前記範囲内であると、柔軟性付与効果と共に、繊維処理剤の分散安定性がより向上する。加えて、(A)成分/(C)成分で表される質量比が下限値以上であると、柔軟性付与効果が高まり、上限値以下であると、分散安定性が高まる。
(B)成分と(C)成分との配合比率は、(B)成分/(C)成分で表される質量比で0.05〜20が好ましく、0.15〜15がより好ましく、1〜10が特に好ましい。
(B)成分/(C)成分で表される質量比が前記範囲内であると、再汚染防止効果と共に、繊維処理剤の分散安定性がより向上する。特に、(B)成分の配合により生じやすい経時での液ムラ、分離が抑制されやすい。加えて、(B)成分/(C)成分で表される質量比が下限値以上であると、再汚染防止効果が高まり、上限値以下であると、分散安定性が高まる。
ここで「(A)成分/(C)成分」は、繊維処理剤に配合される(A)成分と(C)成分との配合比率(質量基準)を意味し、(C)成分の配合量に対する、(A)成分の配合量の質量比を示す。
「(B)成分/(C)成分」は、繊維処理剤に配合される(B)成分と(C)成分との配合比率(質量基準)を意味し、(C)成分の配合量に対する、(B)成分の配合量の質量比を示す。
本発明の繊維処理剤には、前記(C)成分以外の非イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤を用いてもよい。特に、本発明の効果が顕著に発揮されることから、本発明の繊維処理剤は、実質的に陽イオン界面活性剤を含まないことが好ましい。
ここで「実質的に陽イオン界面活性剤を含まない」とは、衣類等に吸着して柔軟性付与効果を発揮する柔軟剤基材としての陽イオン界面活性剤を含まないことを意味する。
また、本発明の繊維処理剤においては、その他の成分として、pH調整剤、酸化防止剤、防腐剤、染料、粘度調整剤、水溶性溶剤、香料、水溶性塩(食塩、塩化アンモニウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化カリウム、クエン酸ナトリウム等)、油剤(流動パラフィン、高級アルコール、炭化水素等)、尿素、非イオン性セルロース誘導体、紫外線吸収剤、消泡剤等を用いることができる。
本発明の繊維処理剤では、pH調整剤として塩酸、硫酸、リン酸、アルキル硫酸、安息香酸、パラトルエンスルホン酸、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、乳酸、グリコール酸、ヒドロキシエタンジホスホン酸、フィチン酸、エチレンジアミン四酢酸、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、ジメチルアミン、N−メチルエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン等の短鎖アミン化合物、水酸化ナトリウム等のアルカリ金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属珪酸塩などを用いることができる。
本発明の繊維処理剤では、組成物の香気安定性や色調安定性向上のため、酸化防止剤を添加することができる。
酸化防止剤としては、一般に知られている天然系酸化防止剤、合成系酸化防止剤を使用できる。具体的には、アスコルビン酸、アスコルビン酸パルミテート、没食子酸プロピル、BHT(ブチル化ヒドロキシトルエン)、BHA(ブチル化ヒドロキシアニソール)、ハイドロキノン、三級ブチルハイドロキノン、天然のトコフェロール系化合物、没食子酸の長鎖(炭素数8〜22)エステル(例えば没食子酸ドデシル、チバスペシャルティケミカル(株)から入手可能なイルガノックス系化合物)、クエン酸、クエン酸イソプロピル、4,5−ジヒドロキシ−m−ベンゼンスルホン酸、4,5−ジヒドロキシ−m−ベンゼンスルホン酸ナトリウム、イソプロピルメチルフェノール、ジメトキシフェノール、カテコール、メトキシフェノール、カロチノイド、フラン類、アミノ酸類、又はこれらの混合物等が挙げられる。
なかでも、酸化防止剤としては、繊維処理剤の保存安定性(香気安定性、色調安定性)の観点から、BHT(ブチル化ヒドロキシトルエン)、メトキシフェノール、天然のトコフェロール系化合物が好ましい。
繊維処理剤中、酸化防止剤の配合量は、繊維処理剤の総量に対して0.01〜1質量%であることが好ましい。酸化防止剤の配合量が下限値未満であると、酸化防止効果が得られにくく、上限値を超えると、保存安定性が低下するおそれがある。
本発明の繊維処理剤では、主に長期保存中の防腐性を保つため、防腐剤を添加することができる。
防腐剤としては、イソチアゾロン系の有機硫黄化合物、ベンズイソチアゾロン系の有機硫黄化合物、安息香酸類、2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−プロパンジオール等が挙げられる。
イソチアゾロン系の有機硫黄化合物としては、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−n−ブチル−3−イソチアゾロン、2−ベンジル−3−イソチアゾロン、2−フェニル−3−イソチアゾロン、2−メチル−4,5−ジクロロイソチアゾロン、5−クロロ−2−メチル−3−イソチアゾロン、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、又はこれらの混合物などが挙げられる。なかでも、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンが好ましく、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンと2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンとの混合物がより好ましく、前者が約77質量%と後者が約23質量%との混合物が特に好ましい。
ベンズイソチアゾロン系の有機硫黄化合物としては、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4,5−トリメチレン−4−イソチアゾリン−3−オン、類縁化合物としてジチオ−2,2−ビス(ベンズメチルアミド)、又はこれらの混合物などが挙げられる。なかでも、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オンが特に好ましい。
安息香酸類としては、安息香酸又はその塩、パラヒドロキシ安息香酸又はその塩、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ブチル、パラオキシ安息香酸ベンジル等が挙げられる。
繊維処理剤中、防腐剤の配合量は、繊維処理剤の総量に対して0.0001〜1質量%であることが好ましい。防腐剤の配合量が下限値未満であると、防腐剤の添加効果が得られにくく、上限値を超えると、保存安定性が低下するおそれがある。
本発明の繊維処理剤では、染料を添加してもよい。染料を添加する場合、添加の容易さから水溶性染料が好ましく、そのなかでも酸性染料及び直接染料より選択される1種以上であることが好ましい。
染料としては、染料便覧(有機合成化学協会編,昭和45年7月20日発行,丸善(株))、染料ノート第22版((株)色染社)、法定色素ハンドブック(日本化粧品工業連合会編、1988年11月28日発行、(株)薬事日報社)等に記載されているものを用いることができる。
繊維処理剤中、染料の配合量は、繊維処理剤の総量(全質量を基準)に対して0.01〜50ppmであることが好ましく、0.1〜30ppmであることがより好ましい。染料の配合量が前記範囲内であると、繊維処理剤の色調が薄く又は濃くなりすぎるのを防止でき、着色効果を充分なものとすることができる。
本発明の繊維処理剤では、当該繊維処理剤の粘度をコントロールする目的で、無機又は有機の水溶性塩類を粘度調整剤として用いることができる。当該水溶性塩類として具体的には、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化ナトリウム、p−トルエンスルホン酸ナトリウム等が挙げられる。なかでも、塩化カルシウム、塩化マグネシウムが好ましい。
繊維処理剤中、水溶性塩類の配合量は、通常、繊維処理剤の総量に対して0〜1質量%程度である。粘度調整剤としての水溶性塩類は、繊維処理剤を製造する際、いずれの工程でも配合することができ、配合位置は適宜決定すればよい。
本発明の繊維処理剤では、水溶性溶剤を配合してもよい。
水溶性溶剤としては、エタノール、イソプロパノールなどの炭素数2〜3の1級アルコール;エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコールなどの炭素数2〜6のグリコール;グリセリン、ジエチレングリコールモノブチルエーテルなどの炭素数3〜8の多価アルコール等が挙げられる。
水溶性溶剤は、1種単独で、又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
繊維処理剤中、水溶性溶剤の配合量は、通常、繊維処理剤の総量に対して0.1〜20質量%程度である。水溶性溶剤の配合量がこの範囲にあると、配合成分の溶解性が高まり、繊維処理剤の分散安定性がより向上する。
本発明の繊維処理剤では、香料を添加してもよい。
使用できる香料原料のリストは、様々な文献、たとえば「Perfume and Flavor Chemicals」,Vol.I and II,Steffen Arctander,Allured Pub.Co.(1994)および「合成香料 化学と商品知識」、印藤元一著、化学工業日報社(1996)および「Perfume and Flavor Materials of Natural Origin」,Steffen Arctander,Allured Pub.Co.(1994)および「香りの百科」、日本香料協会編、朝倉書店(1989)および「Perfumery Material Performance V.3.3」,Boelens Aroma Chemical Information Service(1996)および「Flower oils and Floral Compounds In Perfumery」,Danute Lajaujis Anonis,Allured Pub.Co.(1993)等に記載されている。
(繊維処理剤の製造方法)
本発明の繊維処理剤は、上述したように、一例として(A)成分を含む油相と(B)成分を含む水相とを混合することにより製造することができる。
油相は、(A)成分と、必要に応じて上述したその他の成分(油溶性成分)とを混合することにより調製される。
水相は、主成分の水と、(B)成分と、必要に応じて上述したその他の成分(水溶性成分)とを混合することにより調製される。ここで「主成分」とは、水相の50質量%以上を占める成分をいう。水相中の(B)成分の配合量は、たとえば、1〜50質量%が好ましく、10〜40質量%がより好ましい。
かかる製造方法は、柔軟剤基材として陽イオン界面活性剤を用いる従来の繊維処理剤と同様の製造方法であればよい。
前記油相と前記水相とを混合する際の剪断速度は100sec−1以上であることが好ましく、より好ましくは200sec−1以上である。当該剪断速度が下限値未満であると、油相と水相との混練不良が生じ、分散粒子(乳化物粒子)の微細化が足りず、乳化物粒子の分散性が悪くなる。当該剪断速度は高いほど、乳化物粒子の粒径は小さく、かつ、均一になるが、剪断速度の上限は1000sec−1以下であることが好ましい。当該剪断速度を上限値超としても、乳化物粒子の分散性向上の効果が飽和する。
前記油相と前記水相とを混合する際の温度条件は、(A)成分の融点以上であれば特に限定されず、好ましくは(A)成分の融点より10℃以上高い温度とされる。また、温度条件の上限は、(A)成分の種類等を勘案して決定でき、好ましくは100℃以下とされる。100℃超とすると、配合成分の熱分解により、繊維処理剤の粘度が上昇したり、香気の劣化を生じたりするおそれがある。
前記油相と前記水相とを混合する時間は、1分間以上であることが好ましく、3〜10分間であることがより好ましい。当該時間が下限値以上であると、油相と水相とが良好に混合される。当該時間が上限値以下であれば、繊維処理剤の粘度が低くなりすぎず、分散安定性が良好な繊維処理剤が得られやすい。
本発明の繊維処理剤は、低浴比の洗濯条件下でも、柔軟性付与効果と再汚染防止効果のいずれも優れる。
上述したように、近年の低浴比の洗濯条件下では、いったん衣類等から汚れ又は柔軟剤基材が除去された場合でも再度、汚れ又は柔軟剤基材が衣類等に付着しやすい。さらに、汚れの再付着により、臭いが充分に除去されず、臭い残りがするという問題もある。
本発明においては、柔軟剤基材として特定のエステル(A)と、特定の陰イオン界面活性剤(B)とを含有する。本発明の繊維処理剤で処理することにより、(A)成分と(B)成分と水とにより形成される乳化物粒子(フリーの(A)成分粒子、(A)成分と(B)成分とにより形成される複合体粒子)が衣類等に吸着して、主として柔軟性付与効果が発揮される。また、低浴比条件下では、繊維処理剤中の配合成分が高濃度となり、衣類等に接触しやすくなるため、配合成分が衣類等に吸着しやすい。これにより、衣類等に(A)成分と前記複合体とが配向しやすくなることで、柔軟性付与効果がより高まる。
また、(A)成分は、非イオン性化合物であり、従来の柔軟剤基材である陽イオン界面活性剤を用いた場合に比べて、衣類等に対する吸着力が弱い。このため、繊維処理剤で処理した後、次の洗濯において、(A)成分と(B)成分と前記複合体がすすぎ処理により容易に除去されると共に、再汚染を生じにくい。これにより、黒ずみが生じにくくなる。加えて、除去された(B)成分と、あらたに投入される繊維処理剤中のフリーの(B)成分とが、汚れを分散することにより再汚染の防止効果がより発揮される。そして、これらの作用により、衣類等の臭いも充分に除去され、臭い抑制の効果も得られる。
柔軟剤基材として陽イオン界面活性剤を用いた従来の繊維処理剤では、アニオン−カチオン複合体が形成しやすく、保存安定性の確保が難しいこと等から、陰イオン界面活性剤(B)の併用が困難であった。本発明の繊維処理剤においては、柔軟剤基材が非イオン性化合物のエステル(A)であることから、陰イオン界面活性剤(B)を安定に併用することができる。
以下に実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。各実施例及び各比較例で用いた成分の配合量は、特に断りがない限り純分換算値であり、「質量%」を示す。
本実施例において使用した原料は下記の通りである。
・エステル(A)
A−1:ジステアリン酸ポリグリセリル、商品名「NIKKOL Decaglyn 2−SV」、日光ケミカルズ株式会社製;ステアリン酸と、一般式(1)におけるR、R及びRが全て水素原子、m=10、n=1で表される多価アルコールとから生成するエステル。
A−2:ジステアリン酸エチレングリコール、商品名「NIKKOL EGDS」、日光ケミカルズ株式会社製。
A−3:ジステアリン酸グリセリル、商品名「NIKKOL DGS−80」、日光ケミカルズ株式会社製。
A−4:ジパルミチン酸グリセリル、商品名「サンファットGDP」、日光ケミカルズ株式会社製。
A−5:ジオレイン酸ポリエチレングリコール、商品名「ノニオンDO−4HN」、日本油脂株式会社製;オレイン酸と、一般式(1)におけるRとRがいずれも水素原子、m=8、n=0で表される多価アルコールとから生成するエステル。
A−6:トリステアリン酸ソルビタン、商品名「NIKKOL SS−30V」、日光ケミカルズ株式会社製。
A−7:モノステアリン酸グリセリル、商品名「NIKKOL MGS−AV」、日光ケミカルズ株式会社製。
A−8:モノパルミチン酸ソルビタン、商品名「NIKKOL SP−10V」、日光ケミカルズ株式会社製。
A−9:トリオレイン酸ソルビタン、商品名「NIKKOL SS−30V」、日光ケミカルズ株式会社製。
A−10:モノオレイン酸ソルビタン、商品名「NIKKOL SO−10V」、日光ケミカルズ株式会社製。
A−11:ジカプリン酸プロピレングリコール、商品名「NIKKOL PDD」、日光ケミカルズ株式会社製。
A−12:ベヘン酸グリセリル、商品名「エキセパールG−MB」、花王株式会社製。
A−13:ジラウリン酸ポリエチレングリコール、商品名「ノニオンDL−4HN」、日油株式会社製;ラウリン酸と、一般式(1)におけるRとRがいずれも水素原子、m=8、n=0で表される多価アルコールとから生成するエステル。
・(A)成分の比較成分(A’)
A’−1:オクタン酸エチレングリコール、商品名「NIKKOL Sefsol−1126」、日光ケミカルズ株式会社製。
A’−2:ジカプリル酸プロピレングリコール、商品名「NIKKOL Sefsol−228」、日光ケミカルズ株式会社製。
A’−3:ステアリン酸イソプロピル、商品名「ユニスターM175」、日本油脂株式会社製;ステアリン酸と、1価アルコール(イソプロピルアルコール)とから生成するエステル。
A’−4:パルミチン酸イソプロピル、商品名「IPP」、高級アルコール工業株式会社製;パルミチン酸と、1価アルコール(イソプロピルアルコール)とから生成するエステル。
A’−5:オレイン酸メチル、商品名「パステルM181」、ライオン株式会社製。
・陰イオン界面活性剤(B)
B−1:ステアリル硫酸ナトリウム(SO基、ステアリル基)、商品名「NIKKOL SSS」、日光ケミカルズ株式会社製。
B−2:スルホコハク酸アミドエステル(SO基、オレイル基)、商品名「リパールNTD」、一方社油脂工業株式会社製。
B−3:スルホコハク酸エステル(SO基、オレイル基)、商品名「タイポール348」、一方社油脂工業株式会社製。
B−4:セチル硫酸ナトリウム(SO基、セチル基)、商品名「NIKKOL SCS」、日光ケミカルズ株式会社製。
B−5:ラウリル硫酸ナトリウム(SO基、ラウリル基)、商品名「NIKKOL SLS」、日光ケミカルズ株式会社製。
B−6:スルホコハク酸エステル(SO基、オクチル基)、商品名「サンモリンOT−70」、三洋化成工業株式会社製。
・(B)成分の比較成分(B’)
B’−1:オレイルリン酸ナトリウム(PO基、オレイル基)、商品名「NIKKOL TOP−0」、日光ケミカルズ株式会社製。
B’−2:メチル硫酸ナトリウム(SO基、メチル基)、関東化学株式会社製。
・非イオン界面活性剤(C)
C−1:ポリオキシエチレンイソトリデシルエーテル(EO12モル付加体)、商品名「レオコールTD−120」、ライオン株式会社製。
C−2:ポリオキシエチレンイソトリデシルエーテル(EO60モル付加体)、商品名「TA600−75」、ライオンケミカル株式会社製。
C−3:ポリオキシエチレン二級アルコールエーテル(EO50モル付加体)、商品名「ソフタノール500」、株式会社日本触媒製。
C−4:ヤシ油(直鎖状アルコール)EO15モル付加体、商品名「レオックスCC−150−90」、ライオンケミカル株式会社製。
・その他の成分
D−1:モノ/ジ/トリ長鎖エステル型第4級アンモニウムメチルサルフェート[モノ/ジ/トリエステルの混合比率(質量比)=25/55/20、長鎖エステル基を構成する脂肪酸残基の組成(炭素鎖長の質量比)炭素数18(飽和)/炭素数18(二重結合1つ)/炭素数16(飽和)=40/40/20]、商品名「ライオンソフターEQ」、ライオンアクゾ株式会社製。
D−2:ジカプリル酸プロピレングリコール、商品名「NIKKOL Sefsol−228」、日光ケミカルズ株式会社製。
D−3:ヘキシル硫酸ナトリウム、商品名「ヘキシル硫酸ナトリウム」、関東化学株式会社製。
塩化カルシウム、トクヤマ株式会社製。
C.I.Acid Red138、商品名「カヤノールミーリングレッドBW」、日本化薬株式会社製。本実施例においては、バランス用イオン交換水に溶解して15質量%水溶液として用いた。
C.I.Direct Blue86、商品名「Sumilight Supra Turquoise Blue G conc.」、住友化学工業株式会社製。本実施例においては、バランス用イオン交換水に溶解して0.5質量%水溶液として用いた。
C.I.Direct Red225、商品名「カヤフェクトレッドB」、日本化薬株式会社製。本実施例においては、バランス用イオン交換水に溶解して0.5質量%水溶液として用いた。
イソチアゾロン液、商品名「ケーソンCG/ICP」、Rohm & Haas社製。
2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−プロパンジオール、商品名「Protectol BN」、BASF社製。
イソプロピルメチルフェノール、商品名「イソプロピルメチルフェノール」、大阪化成株式会社製。
エタノール、商品名「95%合成未変性エタノール」、日本合成アルコール株式会社製。
エチレングリコール、三菱化学株式会社製。
香料組成物A:下記の表1に示す香料組成物A。
香料組成物B:下記の表1に示す香料組成物B。
Figure 2012224956
上述したその他の成分を組み合わせて、以下に示す、共通成分E−1〜E−4としてそれぞれ配合した。「質量%」は、繊維処理剤の総量を100質量%とした際の、繊維処理剤中の含有量を示す。
E−1:塩化カルシウム 0.5質量%、C.I.Acid Red138 0.001質量%(10ppm)、イソチアゾロン液 0.005質量%、エタノール 5質量%、香料組成物A 1質量%。
E−2:塩化カルシウム 0.5質量%、C.I.Direct Blue86 0.001質量%(10ppm)、イソチアゾロン液 0.005質量%、エチレングリコール 5質量%、香料組成物B 1質量%。
E−3:塩化カルシウム 0.5質量%、C.I.Acid Red138 0.001質量%(10ppm)、2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−プロパンジオール 0.005質量%、エチレングリコール 5質量%、香料組成物A 1質量%。
E−4:塩化カルシウム 0.5質量%、C.I.Direct Red225 0.0005質量%(5ppm)、イソチアゾロン液 0.01質量%、イソプロピルメチルフェノール 0.1質量%、エタノール 3質量%、香料組成物B 1質量%。
<繊維処理剤の製造例>
表2〜4に示す配合組成の配合成分、配合量(質量%)に従い、下記の製造方法により繊維処理剤をそれぞれ製造した。
表中、配合成分の配合量は、いずれも純分換算量を示す。なお、イオン交換水の「残部」は、繊維処理剤に含まれる全配合成分の合計の配合量(質量%)が100質量%となるように加えられた配合量を意味する。
「(A)成分/(B)成分」は、組成物に配合される(A)成分と(B)成分との配合比率(質量基準)を意味し、(B)成分の配合量に対する、(A)成分の配合量の質量比を示す。
「(A)成分/(C)成分」は、組成物に配合される(A)成分と(C)成分との配合比率(質量基準)を意味し、(C)成分の配合量に対する、(A)成分の配合量の質量比を示す。
「(B)成分/(C)成分」は、組成物に配合される(B)成分と(C)成分との配合比率(質量基準)を意味し、(C)成分の配合量に対する、(B)成分の配合量の質量比を示す。
(実施例1)
表2に示す配合組成(配合成分、配合量)に従い、ガラス容器(内径100mm、高さ150mm)と撹拌機(アジターSJ型、島津製作所製)を用い、次の手順により繊維処理剤を調製した。
まず、(A)成分と香料組成物Bとを混合して油相混合物を得た。
次に、(B)成分、塩化カルシウム、エチレングリコール、イソチアゾロン液及びC.I.Direct Blue86水溶液を、バランス用イオン交換水に溶解させて水相混合物を得た。ここで、加えたバランス用イオン交換水の配合量は、990gから油相混合物と塩化カルシウムとエチレングリコールとイソチアゾロン液とC.I.Direct Blue86水溶液との合計質量を差し引いた量とした。
次いで、80℃に加温した水相混合物をガラス容器に入れ、撹拌しながら、80℃に加温した油相混合物を加えた。ここで、撹拌は、回転速度1000rpmで5分間行った。
その後、全体質量が1000gになるようにイオン交換水を加えることにより繊維処理剤を得た。
(実施例2)
表2に示す配合組成(配合成分、配合量)に従い、ガラス容器(内径100mm、高さ150mm)と撹拌機(アジターSJ型、島津製作所製)を用い、次の手順により繊維処理剤を調製した。
まず、(A)成分、(C)成分、エタノール及び香料組成物Aを混合して油相混合物を得た。
次に、(B)成分、塩化カルシウム、イソチアゾロン液及びC.I.Acid Red138水溶液を、バランス用イオン交換水に溶解させて水相混合物を得た。ここで、加えたバランス用イオン交換水の配合量は、990gから油相混合物と塩化カルシウムとイソチアゾロン液とC.I.Acid Red138水溶液との合計質量を差し引いた量とした。
次いで、80℃に加温した水相混合物をガラス容器に入れ、撹拌しながら、80℃に加温した油相混合物を加えた。ここで、撹拌は、回転速度1000rpmで5分間行った。
その後、全体質量が1000gになるようにイオン交換水を加えることにより繊維処理剤を得た。
(実施例3〜28)
表2、3に示す配合組成(配合成分、配合量)に従い、実施例2と同様の操作を行うことにより、繊維処理剤をそれぞれ得た。
なお、C.I.Acid Red138水溶液とC.I.Direct Blue86水溶液とC.I.Direct Red225水溶液とを同じ配合位置で加えた。
イソチアゾロン液と2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−プロパンジオールとイソプロピルメチルフェノールとを同じ配合位置で加えた。
エタノールは油相混合物、エチレングリコールは水相混合物にそれぞれ加えた。
(比較例1)
(A)成分を配合しない以外は、実施例3と同様の操作を行うことにより、繊維処理剤を得た。
(比較例2)
(B)成分を配合しない以外は、実施例2と同様の操作を行うことにより、繊維処理剤を得た。
(比較例3)
(B)成分及び(C)成分を配合しない以外は、実施例2と同様の操作を行うことにより、繊維処理剤を得た。
(比較例4)
表4に示す配合組成(配合成分、配合量)に従い、ガラス容器(内径100mm、高さ150mm)と撹拌機(アジターSJ型、島津製作所製)を用い、次の手順により繊維処理剤を調製した。
まず、(D)成分、(C)成分、エタノール及び香料組成物Aを混合して油相混合物を得た。
次に、塩化カルシウムと、イソチアゾロン液と、C.I.Acid Red138水溶液とを、バランス用イオン交換水に溶解させて水相混合物を得た。ここで、加えたバランス用イオン交換水の配合量は、990gから油相混合物と塩化カルシウムとイソチアゾロン液とC.I.Acid Red138水溶液との合計質量を差し引いた量とした。
次いで、60℃に加温した油相混合物をガラス容器に入れ、撹拌しながら、60℃に加温した水相混合物を加えた。ここで、撹拌は、回転速度1000rpmで5分間行った。
その後、全体質量が1000gになるようにイオン交換水を加えることにより繊維処理剤を得た。
(比較例5)
D−1の代わりにD−2を用い、水相混合物を調製する際に(B)成分を配合した以外は、比較例4と同様の操作を行うことにより、繊維処理剤を得た。
(比較例6)
D−1の代わりにD−3を用い、油相混合物を調製する際に(A)成分を配合した以外は、比較例4と同様の操作を行うことにより、繊維処理剤を得た。
(比較例7、8)
B−1の代わりにB’−1、B’−2をそれぞれ用いた以外は、実施例2と同様の操作を行うことにより、繊維処理剤を得た。
(比較例9、10)
A−2の代わりにA’−1、A’−2をそれぞれ用いた以外は、実施例3と同様の操作を行うことにより、繊維処理剤を得た。
(比較例11〜13)
A−1の代わりにA’−3、A’−4、A’−5をそれぞれ用いた以外は、実施例2と同様の操作を行うことにより、繊維処理剤を得た。
<繊維処理剤の評価>
以下に示す方法により、各例で製造された繊維処理剤の柔軟性付与効果、再汚染防止効果、臭い抑制、分散安定性をそれぞれ評価した。これらの結果を表2〜4に併記した。
[繊維処理剤の柔軟性付与効果の評価]
(1)試験布の調製
市販の綿タオル(綿100%、東進製)を、洗剤として市販衣料用洗剤「トップ」(ライオン株式会社製)と家庭用二槽式洗濯機とを用いて下記の条件で前処理を行った後、室内で自然乾燥させたものを試験布とした。
・前処理条件:洗浄15分間(洗剤標準使用量20g/水30L、浴比30倍、45℃の水道水)→脱水5分間の操作を2回繰り返した後、注水すすぎ15分間→脱水5分間の操作を5回繰り返した。
・「トップ」の配合成分:界面活性剤(アルファオレフィンスルホ脂肪酸エステルナトリウム、脂肪酸ナトリウム、直鎖アルキルベンゼン系、ポリオキシエチレンアルキルエーテル)、水軟化剤、アルカリ剤、酵素、蛍光増白剤。
(2)繊維処理剤による処理
洗面器に入れた水道水1.4リットルに対して各例の繊維処理剤1.3gをそれぞれ加え、前記(1)で調製した試験布(綿タオル)200gに対して仕上げ処理(洗面器による浸漬法、浴比7倍、25℃の水道水使用、3分間の浸漬)を行った。次いで、脱水1分後、20℃、相対湿度40%RHの条件で自然乾燥した。
(3)柔軟性付与効果の評価
前記(2)の処理において、繊維処理剤で処理しなかった試験布(綿タオル)を対照として、専門パネラー10人による柔軟性の官能一対比較を行い、以下に示す評価基準により評価を行った。この評価結果より10名の平均値を求め、以下に示す判定基準により、繊維処理剤の柔軟性付与効果について評価した。なお、○、◎、◎◎及び◎◎◎を合格とした。
<評価基準>
+2:対照に比べて、柔軟性がはっきりと良好であった。
+1:対照に比べて、柔軟性がやや良好であった。
0:対照と、柔軟性がほぼ同じであった。
−1:対照に比べて、柔軟性がやや劣っていた。
−2:対照に比べて、柔軟性がはっきりと劣っていた。
<判定基準>
◎◎◎:平均値が2.0点。
◎◎:平均値が1.5〜1.9点。
◎:平均値が1.0〜1.4点。
○:平均値が0.7〜0.9点。
△:平均値が0.4〜0.6点。
×:平均値が0.3点以下。
[繊維処理剤の再汚染防止効果の評価]
(1)評価用布の前処理
市販の肌シャツ(BVD社製の肌シャツ:綿100%、品番G0134TS)を、二槽式洗濯機(CW−C30A1−H、三菱電機株式会社製)を使用し、50℃の水道水30Lにポリオキシエチレンアルキルエーテル[ECOROL26(ECOGREEN社製の炭素数12〜16のアルキル基をもつアルコール)の酸化エチレン平均15モル付加体]を加えた洗浄液(ポリオキシエチレンアルキルエーテルの濃度0.025質量%)で15分間洗浄した。次いで、1分間脱水した後、再度、同様にして洗浄−脱水処理を行った。その後、50℃の水道水30Lで15分間すすぎ−1分間脱水の処理を5回以上(泡がなくなるまで)繰り返し、風乾した。
(2)繊維処理剤による処理
ラウンドリーテスター(FI−301、テスター産業株式会社製)を使用し、ステンレス製試料瓶(容量500±50mL)に、湿式人工汚染布(財団法人洗濯科学協会製、オレイン酸28.3質量%、トリオレイン15.6質量%、コレステロールオレート12.2質量%、流動パラフィン2.5質量%、スクアレン2.5質量%、コレステロール1.6質量%、ゼラチン7.0質量%、泥29.8質量%、カーボンブラック0.5質量%)20枚と、前記(1)の前処理を施した肌シャツを5cm×5cmに裁断したピース(このピースを評価用布とする。)5枚と、全体の布量が21gになるようにチャージ布として前記(1)の前処理を施した肌シャツを細かく裁断したもの(3cm×3cm程度)とを入れた。
次いで、25℃の水道水150mLに市販洗剤「トップクリアリキッド」(ライオン株式会社製)0.30mLを加えた洗浄液で40rpm、25分間洗浄した(布量21g、水道水150mL、浴比7倍)。
洗浄された布(湿式人工汚染布、評価用布、チャージ布)を1分間脱水した後、25℃の水道水150mLを入れた試料瓶に布を戻し、40rpm、25℃で3分間すすいだ。その後1分間脱水した後、すすぎ2回目の際に、水道水150mLに繊維処理剤1.5mLを加えて3分間の柔軟仕上げ処理を行い、その後、1分間脱水した。
この操作(市販洗剤による洗浄〜柔軟仕上げ処理−脱水)を3回繰り返した後、評価用布(5cm×5cmに裁断した肌シャツ5枚)のみを取り出し、これらをろ紙に挟んでアイロンで乾燥した。
(3)再汚染防止効果の評価
前記(2)の処理において、各例の繊維処理剤の代わりに市販柔軟剤「香りとデオドラントのソフラン フローラルアロマの香り」(ライオン株式会社製)1.5mLで処理した肌シャツを対照として、パネラー10人の官能による一対比較評価を行い、以下に示す評価基準により、評価用布の黒ずみ状態を評価した。この評価結果より10名の平均値を求め、繊維処理剤の再汚染防止効果について評価した。
<評価基準>
+2:対照に比べて、黒ずみがはっきりと抑制されているのが分かる。
+1:対照に比べて、黒ずみがやや抑制されているのが分かる。
0:対照と、黒ずみ状態がほぼ同じである。
−1:対照に比べて、やや黒ずんでいるのが分かる。
−2:対照に比べて、はっきりと黒ずんでいるのが分かる。
[繊維処理剤の臭い抑制の評価]
上述した繊維処理剤の再汚染防止効果の評価の(1)、(2)と同様の操作を行った。次に、(3)において、市販柔軟剤「香りとデオドラントのソフラン フローラルアロマの香り」(ライオン株式会社製)1.5mLで処理した肌シャツを対照として、パネラー10人の官能による一対比較評価を行い、以下に示す評価基準により、評価用布の臭い(上記の湿式人工汚染布の臭い残り)を評価した。この評価結果より10名の平均値を求め、以下に示す判定基準により、繊維処理剤の臭い抑制について評価した。なお、○及び◎を合格とした。
<評価基準>
+2:対照に比べて、臭いがはっきりと抑制されているのが分かる。
+1:対照に比べて、臭いがやや抑制されているのが分かる。
0:対照と、臭いの強さがほぼ同程度である。
−1:対照に比べて、やや臭うのが分かる。
−2:対照に比べて、はっきりと臭うのが分かる。
<判定基準>
◎◎:平均値が1.0〜2.0点。
◎:平均値が0.7〜0.9点。
○:平均値が0.4〜0.6点。
△:平均値が0.1〜0.3点。
×:平均値が0点以下。
[繊維処理剤の分散安定性の評価]
各例の繊維処理剤90mLを、軽量PSガラスビン(PS−No.11、田沼硝子工業所製)に入れて密栓し、25℃の条件下で1週間保管した。
その後、専門パネル10名による目視評価を行い、以下に示す評価基準により、当該保管後の繊維処理剤における分離の有無を評価した。この評価結果より10名の平均値を求め、以下に示す判定基準により、繊維処理剤の分散安定性について評価した。なお、○及び◎を合格とした。
<評価基準>
+2:製造直後と同等の外観を示していた。
+1:分離は認められないが、わずかにムラが認められた。
0:分離は認められないが、かなりムラが認められた。
−1:わずかに分離が認められた。
−2:かなり分離が認められた。
<判定基準>
◎:平均値が1.0〜2.0点。
○:平均値が0.7〜0.9点。
△:平均値が0.1〜0.6点。
×:平均値が0点以下。
Figure 2012224956
Figure 2012224956
Figure 2012224956
表2〜4に示す結果から、本発明に係る実施例1〜28の繊維処理剤は、低浴比の洗濯条件下でも、柔軟性付与効果と再汚染防止効果のいずれも優れていることが分かる。

Claims (3)

  1. 炭素数10〜24の脂肪酸(a1)と、下記一般式(1)で表される化合物、及び当該化合物から水分子が脱離した化合物より選択される少なくとも一種の多価アルコール(a2)とから生成するエステル(A)と、
    SO基又はSO基と、炭素数8〜24の炭化水素基とを有する陰イオン界面活性剤(B)と
    を含有することを特徴とする繊維処理剤。
    Figure 2012224956
    [式中、mは1以上の整数であり、nは0又は1以上の整数である。R、R及びRはそれぞれ独立に水素原子又はアルキル基である。但し、nが0の場合、RとRはいずれも水素原子であり、nが1以上の整数の場合、R、R及びRのうち、少なくとも2つは水素原子である。]
  2. 一級又は二級アルコールにアルキレンオキシドが付加した非イオン界面活性剤(C)をさらに含有することを特徴とする、請求項1記載の繊維処理剤。
  3. 前記エステル(A)がジエステルであることを特徴とする、請求項1又は請求項2記載の繊維処理剤。
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