JP2012224723A - フェノール樹脂、これを含む硬化性組成物及び硬化物 - Google Patents

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Abstract

【課題】高炭素密度、高耐熱性、高屈折率及び蛍光特性等の高い機能性を有するフェノール樹脂、これを含む硬化性組成物及び硬化物を提供する。
【解決手段】下記式(1)で表される化合物をフェノール成分とし、酸性触媒の存在下、アルデヒド類、ジメチロール化合物類、アルケン類、ケトン類からなる群より選択される少なくとも1種である架橋剤で重合して得られるフェノール樹脂。

(式(1)中、X及びYは、それぞれ独立にヒドロキシアリール基を示す。)
【選択図】なし

Description

本発明は、アントラセン骨格を有する新規なフェノール樹脂、このフェノール樹脂を含む硬化性組成物及び硬化物に関する。
アントラセンは、ベンゼン環が3個縮環した多環芳香族化合物であり、従来、木材の殺虫剤や保存安定剤、塗料等のほか、エポキシ樹脂やカーボンブラックの製造原料、アントラキノン染料の合成原料等の種々の用途に利用されている。また、アントラセンは、上記構造を有するため、構造的な硬さ、炭素密度の高さ、高融点、高屈折率等の特徴に加え、紫外線照射によってπ電子が作用し蛍光を発する等の有用な特性を有している。かかる特性を付加価値として更なる活用を図るべく、アントラセンの様々な応用展開が試みられている。これまでも種々のアントラセン誘導体が、多岐にわたる技術分野で付加価値の高い材料として開発されている。
このようなアントラセン誘導体に係る技術としては、例えば、アントラセンの9,10位に(メタ)アクリレート基を導入し重合性モノマーとすることで、光ラジカル重合の増感剤として作用する光硬化ポリマー(特開2007−99637号公報参照)や、紫外線吸収能や難燃性を有するポリマー(特開2008−1637号公報参照)を得る技術が提案されている。また、フォトレジストの分野においても、アントラセン誘導体は、高感度、高解像性、高エッチング耐性、低昇華性などの利点を有する感放射線性樹脂組成物(特開2005−346024号公報参照)や、レジスト樹脂とのインターミキシングを防止する反射防止膜(特開平7−82221号公報参照)等としての活用が検討されている。さらには、電子輸送材料又は発光材料として、アントラセンを有機感光体(OPC)、有機エレクトロルミネッサンス素子、有機太陽電池、有機発光ダイオード等の用途へ応用することも検討されている(特開2009−40765号公報参照)。また、アントラセンが高屈折率を有するという特徴を生かして、光学材料としての利用の他、高屈折率材料、低屈折率材料及び増感色素等を混合し、露光によって干渉縞を記録するホログラム記録材料としての利用も提案されている(特開平6−295151号公報参照)。
一方、ノボラック型フェノール樹脂に着目すると、この樹脂は、一般的に成型品、積層品、シェルモールド、建材、接着材、摩擦材、砥石、電子材料、感熱紙、感圧紙、エポキシ樹脂用硬化剤など、幅広い用途に使用されている。このような中、特に近年のIT分野の急速な発展にも伴い、ノボラック型フェノール樹脂の高耐熱性、高屈折率、蛍光特性の向上等の高機能化、高付加価値化が渇望されている。
高機能化されたノボラック型フェノール樹脂としては、例えば、フルオレン骨格などの剛直な骨格を導入することで耐熱性を向上させた難燃性樹脂原料(特開2003−226727号公報参照)や、メチロール基を有するビスフェノールフルオレンを用いて効率良くフルオレン骨格を導入した耐熱性や耐エッチング性に優れた感光性樹脂原料(特開2008−273844号公報参照)、ビフェニル骨格、ナフタレン骨格、アントラセン骨格などを導入することで耐熱性や機械的強度を高めた熱硬化性樹脂成型材料(特開2009−286888号公報参照)、高い屈折率を有するビフェニル骨格を導入したクレゾールノボラックを母体として用いた光学特性に優れたエポキシ樹脂(特開2006−2139号公報)などが提案されている。
また、蛍光特性を有するフェノール−グリオキザールノボラック樹脂を、高密度多層プリント回路基板などに用いられる積層物の原料又は添加物として用い、その蛍光特性を積層品の品質検査である自動光学検査(AOI)に活用することも提案されている(特表2002−542389号公報参照)。
上述のように、骨格に剛直な構造を導入することにより耐熱性等を改善したノボラック型フェノール樹脂などが、種々検討されているが、これらのノボラック型フェノール樹脂であっても、IT分野を始めとした多種の用途へ応用するに当たっての高耐熱性、高屈折率、蛍光特性等の各種機能性においては未だ改善の余地がある。
特開2007−99637号公報 特開2008−1637号公報 特開2005−346024号公報 特開平7−82221号公報 特開2009−40765号公報 特開平6−295151号公報 特開2003−226727号公報 特開2008−273844号公報 特開2009−286888号公報 特開2006−2139号公報 特表2002−542389号公報
本発明は、かかる事情を背景になされたものであり、高炭素密度、高耐熱性、高屈折率及び蛍光特性等の高い機能性を有し、多岐の技術分野での応用展開が可能なフェノール樹脂、これを含む硬化性組成物及び硬化物を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた発明は、
酸性触媒の存在下、架橋剤を用いてフェノール性水酸基を有する化合物を重合して得られるフェノール樹脂(ノボラック型フェノール樹脂)であって、
上記化合物が下記式(1)で表されることを特徴とする。
(式(1)中、X及びYは、それぞれ独立にヒドロキシアリール基を示す。)
当該フェノール樹脂は、アントラセン骨格を有するため、アントラセン特有の諸特性、例えば、高屈折率及び紫外線に対する蛍光性能等を備え、さらに架橋剤を任意選択することで光学的機能を調整することができる。また、当該フェノール樹脂は、ビスフェノールフルオレン等のビスフェノール系骨格を有するフェノール樹脂と比して、同等以上の屈折率、残炭率(高炭素密度)及びガラス転移温度(耐熱性)を有する。従って、当該フェノール樹脂によれば、高機能性を有する各種樹脂原料や、硬化剤等に用いることができる等の高い汎用性を発揮することができる。
当該フェノール樹脂の重量平均分子量が800以上であり、かつ、屈折率が1.63以上であることが好ましい。当該フェノール樹脂が上記分子量及び屈折率を有することで、機能性をより高めることができる。
上記架橋剤がアルデヒド類、ジメチロール化合物類、アルケン類及びケトン類からなる群より選択される少なくとも1種であるとよい。これらの架橋剤を適宜選択することで、得られるフェノール樹脂の光学的機能等の調整を容易に行うことができる。
上記架橋剤の中でも、アルデヒド類が好ましい。当該フェノール樹脂は、アルデヒド類を用いて重合することで、特に高い屈折率及び耐熱性等を発揮することができ、また効率よく製造することができる。
当該フェノール樹脂において、上記X及びYがヒドロキシフェニル基であるとよい。上記X及びYをヒドロキシフェニル基とすることで、当該フェノール樹脂は、特に高い屈折率及び耐熱性等を発揮することができる。
本発明の硬化性組成物は、当該フェノール樹脂を含む組成物である。当該硬化性組成物は、高い汎用性と付加価値とを有する樹脂原料組成物等として用いることができる。
本発明の硬化物は、上記硬化性組成物を硬化して得られる硬化物である。当該硬化物は、樹脂成分がアントラセン骨格を有することで、低架橋密度で高耐熱性が得られ、低膨張性、低吸収率、高屈折率、高融点、高残炭率、蛍光性能等の諸性能を備えることができ、多分野へ応用可能な硬化物として使用することができる。
以上説明したように、本発明のフェノール樹脂は、高い屈折率を有し、かつアントラセン特有の諸特性、例えば、高耐熱性、低膨張性、低吸収率、高炭素密度及び紫外線に対する蛍光性能等を備えることができる。さらに、当該フェノール樹脂は、アントラセン特有の諸特性を備えた上で、フェノール性水酸基を有するため、エポキシ樹脂等の各種樹脂原料、及び硬化剤等に用いることができる等の高い汎用性を発揮することができる。
従って、本発明のフェノール樹脂、これを含む硬化性組成物及び硬化物は、材料の高機能化や新たな特性の付与に極めて効果的であり、高い汎用性と付加価値を有する樹脂原料、例えば、エポキシ樹脂原料、エポキシ樹脂硬化剤、ポリカーボネート樹脂原料、アクリル樹脂原料、積層材、塗料等のコーティング材料、レンズ、光学シート等の光学材料、ホログラム記録材料等の記録材料、有機感光体、フォトレジスト材料、反射防止膜、半導体封止材等の高機能材料、分子磁気メモリー等の磁性材料、有機太陽電池、有機EL素子等として多岐の技術分野での応用展開をはかることができる。
合成例1の目的物のH−NMRチャートを示す図である。 合成例1の目的物の13C−NMRチャートを示す図である。 実施例1の目的物のGPCチャートを示す図である。 比較例1の目的物のGPCチャートを示す図である。 比較例1の目的物のGPCチャートを示す図である。
以下、本発明の実施形態を、フェノール樹脂、これを用いる硬化性組成物及び硬化物について順に詳説する。
<フェノール樹脂>
本発明のフェノール樹脂は、酸性触媒の存在下、架橋剤を用いてフェノール性水酸基を有する化合物を重合して得られるフェノール樹脂(ノボラック型フェノール樹脂)であって、上記化合物が下記式(1)で表されることを特徴とする。当該フェノール樹脂は、主鎖にアントラセン骨格を有するため、一般的なフェノール類又はビスフェノール類とホルムアルデヒド等の架橋剤とを利用して縮合したノボラック型フェノール樹脂と比べ、単位構造当たりの炭素密度が高く、高耐熱性、高屈折率、紫外線に対する蛍光性能等を備えている。
(上記式(1)で表される化合物)
上記式(1)中のX及びYで表されるヒドロキシアリール基とは、少なくとも1つのヒドロキシル基を有し、その他の置換基を有してもよい芳香族炭化水素の芳香環から1つの水素を除いた置換基である。上記ヒドロキシアリール基の具体例としては、ヒドロキシフェニル基、ヒドロキシナフチル基、ジヒドロキシフェニル基、ジヒドロキシナフチル基等及びこれらの芳香環上の水素原子が、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アルケニル基、アミノ基、メルカプト基等の置換基へ置換されたものが挙げられる。なお、上記芳香環上の置換基は、複数であってもよいが、芳香環の反応性を維持するためには、芳香環上の水素原子が全ては置換されていないことが好ましい。
上記アルキル基としては、直鎖状、分岐鎖状、単環状又は縮合多環状アルキル基等が挙げられる。これらのアルキル基の具体例としてはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、オクタデシル基、イソプロピル基、イソブチル基、イソペンチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、sec−ペンチル基、tert−ペンチル基、tert−オクチル基、ネオペンチル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基、ノルボルニル基、ボロニル基、4−デシルシクロヘキシル基等が挙げられる。
上記アルコキシ基としては、直鎖状、分岐鎖状、単環状又は縮合多環状アルコキシ基等が挙げられる。これらのアルコキシ基の具体例としてはメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、ドデシルオキシ基、オクタデシルオキシ基、イソプロポキシ基、イソブトキシ基、イソペンチルオキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、sec−ペンチルオキシ基、tert−ペンチルオキシ基、te
rt−オクチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、シクロプロピルオキシ基、シクロブチルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、アダマンチルオキシ基、ノルボルニルオキシ基、ボロニルオキシ基、4−デシルシクロヘキシルオキシ基等が挙げられる。
上記アリール基としては、置換基を有していてもよい芳香環から1つの水素を除いた基が挙げられ、具体例としてはフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アンスリル基、9−アンスリル基、2−フェナントリル基、3−フェナントリル基、9−フェナントリル基、1−ピレニル基、5−ナフタセニル基、1−インデニル基、2−アズレニル基、1−アセナフチル基、2−フルオレニル基、9−フルオレニル基、3−ペリレニル基、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、2,3−キシリル基、2,5−キシリル基、メシチル基、p−クメニル基、p−ドデシルフェニル基、o−メトキシフェニル基、m−メトキシフェニル基、p−メトキシフェニル基、2,6−ジメトキシフェニル基、3,4−ジメトキシフェニル基、3,4,5−トリメトキシフェニル基、p−シクロヘキシルフェニル基、4−ビフェニル基、o−フルオロフェニル基、m−クロロフェニル基、p−ブロモフェニル基、p−ヒドロキシフェニル基、m−カルボキシフェニル基、o−メルカプトフェニル基、p−シアノフェニル基、m−ニトロフェニル基、m−アジドフェニル基等を挙げることができる。
上記アルケニル基としては、直鎖状、分岐鎖状、単環状又は縮合多環状アルケニル基等が挙げられ、これらは構造中に複数の炭素−炭素二重結合を有していてもよく、具体例としては、ビニル基、1−プロペニル基、アリル基、2−ブテニル基、3−ブテル基、イソプロペニル基、イソブテニル基、1−ペンテニル基、2−ペンテニル基、3−ペンテニル基、4−ペンテニル基、1−ヘキセニル基、2−ヘキセニル基、3−ヘキセニル基、4−ヘキセニル基、5−ヘキセニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、1,3−ブタジエニル基、シクロヘキサジエニル基、シクロペンタジエニル基等が挙げられる。
上記ヒドロキシアリール基として、上述のような置換基を有するヒドロキアリール基を備える化合物を用いたフェノール樹脂はアントラセン構造の有する特徴を維持したまま、さらに機能を付加又は調整することができる。
このヒドロキシアリール基の中でも、高屈折性、高耐熱性、高炭素密度、剛直性等の点及び架橋剤との反応性の観点からヒドロキシフェニル基及びヒドロキシナフチル基が好ましく、ヒドロキシフェニル基がより好ましく、アントラセン骨格側との結合手に対してパラ位にヒドロキシル基を有するヒドロキシフェニル基が最も好ましい。
なお、XとYとは、異なっていてもよいが、高光屈折性、製造の容易さ等の点から、同一であることが好ましい。
(上記式(1)で表される化合物の製造方法)
上記化合物は、非反応性含酸素有機溶媒及び酸触媒の存在下にて、フェノール類とアントラセン−9−カルボアルデヒドとを反応させる工程を有する方法により製造される。
上記フェノール類とは芳香環上にヒドロキシ基を有する化合物をいい、フェノール系化合物、ナフトール系化合物等がある。フェノール系化合物とは、フェノール及び芳香環上の水素が他の置換基に置換されたフェノールをいう。この置換基としては、アルキル基やヒドロキシ基等が挙げられる。この置換基の数としては、アントラセン−9−カルボアルデヒドとの反応性から、4以下が好ましく、2以下が更に好ましく、0が特に好ましい。また、アントラセン−9−カルボアルデヒドとの反応性から、ヒドロキシ基のパラ位に置換基が配置されていないことが好ましい。
フェノール系化合物としては例えば、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、2,3−キシレノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノール、2,6−キシレノール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノール、2,3,6−トリメチルフェノール、2−エチルフェノール、4−エチルフェノール、2−イソプロピルフェノール、4−イソプロピルフェノール、2−tert−ブチルフェノール、4−tert−ブチルフェノール、2−シクロヘキシルフェノール、4−シクロヘキシルフェノール、2−フェニルフェノール、4−フェニルフェノール、チモール、2−tert−ブチル−5−メチルフェノール、2−シクロヘキシル−5−メチルフェノール、レゾルシン、2−メチルレゾルシン、カテコール、4−メチルカテコール、ハイドロキノン、ピロガロール等が挙げられる。
ナフトール系化合物とは、ナフトール及び芳香環上の水素が他の置換基に置換されたナフトールをいう。この置換基としては、アルキル基やヒドロキシ基等が挙げられる。この置換基の数としては、アントラセン−9−カルボアルデヒドとの反応性の点から、6以下が好ましく、2以下が更に好ましく、0が特に好ましい。
ナフトール系化合物としては、1−ナフトール、2−ナフトール、1,4−ジヒドロキシナフタレン、1,5−ジヒドロキシナフタレン、1,6−ジヒドロキシナフタレン、2,3−ジヒドロキシナフタレン、2,6−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン等が挙げられる。
上記フェノール類は、特にこれらに限定されるものではなく、所望する上記化合物の構造に応じて適宜選択される。例えば、上記フェノール類としてフェノールを選択することで、上記式(1)におけるX及びYがヒドロキシフェニル基である化合物を製造することができる。なお、これらは単独又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、このフェノール類の配合量の下限としては、アントラセン−9−カルボアルデヒド1モルに対し2モルが好ましく、4モルがさらに好ましい。このフェノール類の配合量の上限としては、アントラセン−9−カルボアルデヒド1モルに対し100モルが好ましく、50モルがさらに好ましく、20モルが特に好ましい。フェノール類の配合量が上記下限未満では、原料の高次縮合物が生成する為精製に多大なエネルギーを要し、逆に上記上限を超えると未反応のフェノール類を除去するのに多大なエネルギーを要する為、共に非経済的である。
本製造方法においては、反応溶媒として、分子中に1以上の酸素原子を備える非反応性含酸素有機溶媒を用いる。なお「非反応性」とは、この反応系におけるフェノール類、アントラセン−9−カルボアルデヒド及び合成されるアントラセン誘導体とは反応しないことをいう。上記非反応含酸素有機溶媒としては、例えばアルコール類、多価アルコール系エーテル、環状エーテル類、多価アルコール系エステル、ケトン類、エステル類、スルホキシド類、カルボン酸類等を用いることができる。
アルコール類としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等の一価アルコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール等の二価アルコール、グリセリン等の三価アルコールが挙げられる。
多価アルコール系エーテルとしては、例えばエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノペンチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールエチルメチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル等のグリコールエーテル類が挙げられる。
環状エーテル類としては、例えば、1,3−ジオキサン、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン等が挙げられる。多価アルコール系エステルとしては、例えば、エチレングリコールアセテート等のグリコールエステル類が挙げられる。ケトン類としては、例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチルエチルケトンなどが挙げられる。エステル類としては、例えば、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル等が挙げられる。スルホキシド類としては、例えば、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド等が挙げられる。カルボン酸類としては、例えば、酢酸、無水酢酸等が挙げられる。
これらの中でもアルコール類及び多価アルコール系エーテルが好ましく、メタノール、エチレングリコール及びエチレングリコールモノメチルエーテルが特に好ましい。
非反応性含酸素有機溶媒は、上記の例示に限定されず、また、それぞれを単独又は2種以上を混合して用いても良い。非反応性含酸素有機溶媒の配合量の下限としては、フェノール類100質量部に対して、1質量部が好ましく、5質量部が更に好ましく、10質量部が特に好ましい。また、非反応性含酸素有機溶媒の配合量の上限としては、フェノール類100質量部に対して、1,000質量部が好ましく、500質量部が更に好ましく、10質量部が特に好ましい。非反応性含酸素有機溶媒の配合量が上記下限未満であると、反応副生物の生成が顕著となり、生産性が低下するおそれがある。逆に、非反応性含酸素有機溶媒の配合量が上記上限を超えると、反応速度が低下し、生産性が低下するおそれがある。
上記化合物の製造に用いられる酸触媒としては、塩酸、硫酸、リン酸、過塩素酸などの無機酸、蓚酸、パラトルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、フェノールスルホン酸などの有機酸、強酸性イオン交換樹脂等の樹脂酸などの強酸を挙げることができる。これらの触媒は、単独で用いても良いし、2種以上を組み合わせて用いてもよく、また、メルカプト酢酸等の反応助触媒を併用しても良い。酸触媒の使用量としては、反応が過激で危険とならない範囲でかつ反応促進のため、少なすぎない量を設定すればよいが、一般的には、フェノール類の質量に対して、0.1〜20質量%である。
上記化合物の製造は、上記フェノール類、アントラセン−9−カルボアルデヒド、非反応性含酸素有機溶媒及び酸触媒を反応容器に投入して、所定時間撹拌して行われる。なお、上記反応容器への投入物の投入順序は問わない。
この製造方法の反応工程における反応温度は、通常0〜100℃、好ましくは、25〜60℃の範囲で行われる。反応温度が低すぎると、反応時間が長くなる可能性があり、一方、反応温度が高すぎると、高次縮合物及び異性体等の反応副生物の生成が助長され、上記化合物の純度が低下する可能性がある。
この製造方法の反応工程における反応容器内の圧力は、通常は常圧であるが、加圧又は減圧で行っても良く、具体的には内部圧力(ゲージ圧)が−0.02〜0.2MPaの範囲であることが好ましい。
この製造方法の反応工程における反応時間は、用いるフェノール類、非反応性含酸素有機溶媒の種類と量、モル比、反応温度、圧力等に左右され、一概に定めることは出来ないが一般的には、1〜48時間の範囲であることが好ましい。
この製造方法の反応終了後、酸触媒の除去を行う。この触媒除去の方法としては、一般的には、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等の非水溶性有機溶媒に生成物を溶解し、水洗により除去を行うが、その他中和処理を行った後析出した中和塩を濾別する方法や、イオン交換樹脂等の樹脂酸を直接濾別除去する方法、アニオン製充填剤の詰まったカラムに反応液を通過させる方法等、特に制限はない。
この製造方法においては触媒除去後、精製により上記化合物を取り出す。一般的には、目的物に対して貧溶媒として作用し、その他の副生成物や未反応原料には良溶媒として作用する有機溶媒を添加し、析出させた後濾別、乾燥する方法によって目的物である上記化合物を得ることができる。
(架橋剤)
当該フェノール樹脂の重合用いられる架橋剤としては、特に限定されず、例えばアルデヒド類、ジメチロール化合物(2つ以上のメチロール基を有する化合物)類、アルケン類、ケトン類等を適宜用いることができる。なお、得られるフェノール樹脂の屈折率、耐熱性、分子量を重視する場合はアルデヒド類及びジメチロール化合物類が好ましく、250nm以下の短波長域の光透過率を重視する場合はアルケン類が好ましく、炭素密度(残炭率)を重視する場合はケトン類が好ましい。
上記アルデヒド類としては、ホルムアルデヒド、ホルマリン、パラホルムアルデヒド、トリオキサン、アセトアルデヒド、パラアルデヒド、プロピオンアルデヒド、パラプロピオンアルデヒド、サリチルアルデヒド、ベンズアルデヒド、ナフタレンアルデヒド、アントラセンアルデヒド、ビス(3−ホルミル−4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルフェニル)ホルミルメタン、α,α−ビス(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルフェニル)−4−ホルミルトルエン、α,α−ビス(4,5−ジヒドロキシ−2−メチルフェニル)−4−ホルミルトルエン等が挙げられる。これらの中でも、高分子量のフェノール樹脂を得ることができるホルムアルデヒド、ホルマリン及びパラホルムアルデヒドが好ましい。
上記ジメチロール化合物類としては、2,6−ジヒドロキシメチル−4−メチルフェノール、2,4−ジヒドロキシメチル−6−メチルフェノール、2,6−ジヒドロキシメチル−3,4−ジメチルフェノール、4,6−ジヒドロキシメチル−2,3−ジメチルフェノール、4−tert−ブチル−2,6−ジヒドロキシメチルフェノール、4−シクロヘキシル−2,6−ジヒドロキシメチルフェノール、2−シクロヘキシル−4,6−ジヒドロキシメチルフェノール、2,6−ジヒドロキシメチル−4−エチルフェノール、4,6−ジヒドロキシメチル−2−エチルフェノール、4,6−ジヒドロキシメチル−2−イソプロピルフェノール、6−シクロヘキシル−2,4−ジヒドロキシメチル−3−メチルフェノール、ビス(2−ヒドロキシ−3−ヒドロキシメチル−5−メチルフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシ−3−ヒドロキシメチル−5−メチルフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシ−3−ヒドロキシメチル−2,5−ジメチルフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシ−5−ヒドロキシメチル−2,3−ジメチルフェニル)メタン、ビス(2−ヒドロキシ−3−ヒドロキシメチル−4,5−ジメチルフェニル)メタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジヒドロキシメチルフェニル)プロパン等が挙げられる。また、このジメチロール化合物の市販品としては、旭有機材工業株式会社製のTM−BIP−A(ビスフェノールAのテトラメチロール体)等を挙げることができる。
上記アルケン類としては、エチレン、プロピレン、ブテン、ペンテン、シクロプロパン、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、1,3−シクロヘキサジエン、1,4−シクロヘキサジエン、1,5−シクロオクタジエン、シクロペンタジエン、ジシクロペンタジエン等が挙げられる。これらの中でも2つの二重結合を持つため反応性が高く、フェノール樹脂を効率よく製造することができる1,3−シクロヘキサジエン、1,4−シクロヘキサジエン、1,5−シクロオクタジエン及びシクロペンタジエン、ジシクロペンタジエンが好ましい。
上記ケトン類としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジエチルケトン、シクロヘキサノン、アダマンタノン、フルオレノン、アセトフェノン、プロピオフェノン、ブチロフェノン、バレロフェノン等が挙げられる。これらの中でもフルオレノンを用いると炭素密度の高いフェノール樹脂を得ることができるため好ましい。
これらの架橋剤はいずれも例示に限定はされず、また、屈折率や透過率といった光学性能を調整するため、それぞれ、単独で又は2種以上を併用して用いても良い。
上記化合物に対する架橋剤の使用割合としては、上記化合物1モルに対して通常、架橋剤を0.05モル以上1.00モル未満の範囲で配合して用いられ、好ましくは0.10モル以上0.90モル未満、より好ましくは0.30モル以上0.80モル未満である。
(酸触媒)
当該フェノール樹脂の重合の際に用いられる上記酸触媒は、特に限定されず、公知のものを用いることができる。上記酸性触媒としては、例えば塩酸、硝酸、硫酸、ギ酸、シュウ酸、酢酸、メタンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸などを挙げることができる。これらの酸触媒は、単独で用いても良いし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。酸触媒の使用量としては、反応が過激で危険とならない範囲でかつ反応促進のため、少なすぎない量を設定すればよいが、一般的には、フェノール樹脂の質量に対して、0.1〜50質量%である。
(反応条件)
当該フェノール樹脂を得る重合の際の反応条件は例えば、以下のとおりである。なお、この反応は、通常、溶媒中で行われる。
反応温度は、反応物の種類や配合比、溶媒の種類や量、酸触媒の種類や量及びその他の反応要件を考慮して決定されるが、一般的には40〜200℃の範囲であり、好ましくは50〜180℃である。更に好ましくは、架橋剤としてアルデヒド類又はジメチロール化合物類を用いた場合は50〜120℃であり、アルケン類又はケトン類を用いた場合は140〜180℃である。
反応時間は、上記反応温度や反応要件に応じて適宜調整すればよいが一般的には1〜30時間程度である。また、反応環境としては常圧が好適であるが、加圧下または減圧下で反応を行ってもよい。
溶媒としては、上記式(1)で表される化合物を溶かす溶媒であればよく、アルコール類、エーテル類、多価アルコール系エーテル、環状エーテル類、ラクトンなどが挙げられる。これらは、上記化合物の製造方法で用いられる溶媒として上述したものを具体的に例示することができる。
上記溶媒としては、後工程で溶媒の除去を水洗で行なうことができる水溶性の溶媒が好ましく、このような水溶性溶媒としては例えば、1,4−ジオキサン、1,4−ラクトンなどが挙げられる。
(フェノール樹脂の物性等)
当該フェノール樹脂の重量平均分子量としては特に限定されないが、800以上が好ましく、1,000以上30,000以下がさらに好ましい。重量平均分子量を上記範囲とすることで、低膨張性や、耐熱性等の機能をより効果的に発揮させることができる。
当該フェノール樹脂は、上記式(1)で表される化合物から得られることで高い屈折率、耐熱性(ガラス転移温度)及び炭素密度を備え、また、蛍光特性を有する。例えば当該フェノール樹脂の屈折率としては、1.63以上1.70以下程度である。また、当該フェノール樹脂のガラス転移温度としては、100℃以上200℃以下程度である。また、当該フェノール樹脂は、高炭素密度を有し、当該フェノール樹脂の残炭率としては20%以上50%以下程度である。
当該フェノール樹脂は、上記構造を有する化合物から得られるため、直接又は反応中間体として多用途に用いられ、例えば、ノボラック型エポキシ樹脂原料、アクリル樹脂原料、ポリカーボネート樹脂原料等の各種合成樹脂原料等として用いることができる。また、合成樹脂原料以外にも、光学的特性を活かし、例えばフォトレジスト用ノボラック樹脂や、蛍光塗料としても用いることができる。
<硬化性組成物>
当該硬化性組成物は、本発明のフェノール樹脂を含むものである。この硬化性組成物としては、例えば、当該フェノール樹脂を含むノボラック型フェノール樹脂及び硬化剤を含有し、さらにその他の任意成分を含んでいる組成物が挙げられる。この硬化性組成物の調製の方法としては、特に限定されず、例えばノボラック型フェノール樹脂と硬化剤とを溶融混合や粉砕混合をしてもよいし、溶媒の存在下に溶解混合してもよい。また、当該硬化性組成物において、本発明のフェノール樹脂が他の主成分を硬化させる硬化剤として含有されていてもよい。
上記ノボラック型フェノール樹脂としては、本発明のフェノールノボラック樹脂の他、アントラセン構造を含まないフェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、キシレノールノボラック樹脂等を挙げることができ、これらの樹脂の構造としては、ランダムノボラック型でもハイオルソノボラック型でも用いることができる。なお、ノボラック型フェノール樹脂が有するフェノール性水酸基の一部がグリシジルエーテル化されていても構わない。
上記硬化剤としては、メチロール化合物、ヘキサミン等を挙げることができる。上記メチロール化合物としては、2,6−ジメチロール−p−クレゾール等のモノマーのジメチロール化合物、ビス(4−ヒドロキシ−3−ヒドロキシメチル−5−メチルフェニル)メタン等のダイマーのジメチロール化合物、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジヒドロキシメチルフェニル)プロパン等のテトラメチロール化合物等が挙げられる。
当該硬化性組成物における他の成分としては、従来フェノール樹脂の硬化物等を製造する際に使用される公知のものが挙げられる。この他の成分としては、溶媒、無機充填剤、顔料、揺変性付与剤、流動性向上剤、他のモノマー等を挙げることができる。
上記溶媒としては、組成物構成によって異なるが、例えば、エーテル類、ジエチレングリコールアルキルエーテル類、エチレングリコールアルキルエーテルアセテート類、プロピレングリコールモノアルキルエーテル類、プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、プロピレングリコールモノアルキルエーテルプロピオネート類、芳香族炭化水素類、ケトン類、エステル類等を挙げることができる。
また、上記無機充填剤としては、球状又は破砕状の溶融シリカ、結晶シリカ等のシリカ粉末、アルミナ粉末、ガラス粉末、マイカ、タルク、炭酸カルシウム、アルミナ、水和アルミナ等を挙げることができる。上記顔料としては、有機系又は無機系の体質顔料、鱗片状顔料等を挙げることができる。揺変性付与剤としては、シリコン系、ヒマシ油系、脂肪族アマイドワックス、酸化ポリエチレンワックス、有機ベントナイト系等を挙げることができ、上記流動性向上剤としては、フェニルグリシジルエーテル、ナフチルグリシジルエーテル等を挙げることができる。
この硬化性組成物は、塗料、接着剤などの用途に用いられる他、以下に詳述する高機能性を有する硬化物を得るための材料等として用いることができる。
<硬化物>
本発明の硬化物は、上記硬化性組成物を加熱することで硬化して得られるものである。当該硬化物は各種樹脂として使用することができる。当該硬化物は、アントラセン骨格に由来する高屈折率、高炭素密度、蛍光性能といった広範の用途に有用な各特性を付与する他、耐エッチング性のような電子材料用途特有の特性も付与することができ、高汎用性の材料として様々な用途に用いることができる。
当該硬化物は、例えば、建材、摩擦材、砥石、記録材料、フォトレジスト材料、反射防止膜、半導体封止材等の電子材料、光学材料、有機EL材料、分子磁気メモリー等の磁性材料等に用いることができる。
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明は、本実施例によってなんら限定されるものではない。なお、得られた化合物及び樹脂の測定は、下記測定機器及び測定方法により行った。
H−NMR及び13C−NMR>
H−NMR及び13C−NMRは、バリアン社製UNITY−INOVA 400MHzを用い、TMSを基準物質としてDMSO−d溶媒で測定した。
<分子量(重量平均分子量)>
重量平均分子量は、東ソー製HLC−8220型GPC、検出器(RI)、TSKGelG4000HXL+G2000HXL(7.8mmφ×300mm)カラムを用い、展開溶媒としてテトラヒドロフランを1.00ml/分で送液して測定し、標準ポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)を求めた。
<HPLC純度>
HPLC純度及び反応の終点確認は、島津製作所製HPLCPromineceシリーズ、UV検出器SPD−20A(246nm)、GLサイエンス製ODS−3(4.6mmφ×250mm)カラムを用い、展開溶媒として水/アセトニトリル=40/60で送液し、目的物ピークの面積比によって求めた。
<融点及びガラス転移温度(Tg)>
融点は、リガク製DSC8230型示差走査熱量計にて、窒素雰囲気下5℃/分の昇温速度によるピークトップ法にて求めた。また、ガラス転移温度は同様の条件で測定し、中点ガラス転移温度を求めた。
<屈折率>
屈折率は、京都電子工業製RA−520N型屈折率計を用い、25℃にて1、5及び10質量%の各濃度でプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)に溶解して測定し、検量線を作成して100質量%時の換算屈折率を求めた。
<蛍光スペクトル>
蛍光の有無は、試料(1g)をPGMEA(9g)に溶解した液状状態において、アズワン製ハンディーUVランプSLUV−4を用いて、365nmの紫外線を照射し、発光の有無を観察した。
<残炭率>
残炭率は、リガク製TG8230型示差熱天秤にて、窒素雰囲気下10℃/分の昇温速度で830℃までの測定を行い、重量減少率を100%から除した数値で求めた。
<GPC純度>
GPC純度は、東ソー製HLC−8220型GPC、RI検出器、TSK−Gel SuperHZ2000+HZ1000+HZ1000(4.6mmφ×150mm)カラムを用い、展開溶媒としてテトラヒドロフランを0.35ml/分で送液し、目的物ピークの面積比によって求めた。
[合成例1]ビスフェノールアントラセンの合成
300mlの環流管付き反応容器にフェノール(112.8g,1.20mol)、アントラセン−9−カルボアルデヒド(49.4g,0.24mol)及びメタノール(11.3g)を入れ、40℃にて溶解した。濃硫酸(5.6g)を投入し、40℃で24時間反応を行った。次いで、反応液をメチルイソブチルケトン(169.2g)に溶解し、蒸留水(56.4g)にて水洗を数回行って触媒を除去した。減圧下にて、メチルイソブチルケトン及びフェノールを留去した後、キシレン(169.2g)及び蒸留水(11.3g)投入して10℃で攪拌した。析出した結晶を濾別後、減圧乾燥を行って、淡黄色の9−(4−ヒドロキシベンジル)−10−(4−ヒドロキシフェニル)アントラセン48.3g(収率53.3%)を得た。
得られた結晶は、GPC純度100%、HPLC純度99.4%、融点238℃、換算屈折率1.701(25℃)であった、また、UVランプ(365nm)照射時の青色の発光を目視にて確認した。H−NMR(400MHz,DMSO−d6,δ,ppm/4.9,2H,−C −/6.6,6.9,7.1,7.2,8H,Phenyl−/7.3,7.5,7.7,8.4,8H,Anthryl−/9.2,9.8,2H,−O)及び13C−NMR(400MHz,DMSO−d6,δ,ppm/32.1,−−/115.4,115.6,128.8,129.1,131.4,132.3,155.7,157.1,−Phenyl/125.2,125.3,125.8,127.5,129.7,130.2,131.4,132.8,136.6,−Anthryl)にて9−(4−ヒドロキシベンジル)−10−(4−ヒドロキシフェニル)アントラセン(上記式(1)において、X及びYがパラヒドロキシフェニル基である化合物)であることを確認した。図1にH−NMRチャート、図2に13C−NMRチャートを示す。
[実施例1]
フェノール樹脂(ビスフェノールアントラセン/ホルムアルデヒド)の合成
300mLの還流管付き反応容器に合成例1で得られた化合物の結晶(30.0g,0.08mol)、1,4−ラクトン(90.0g)及びパラトルエンスルホン酸(6.0g)を入れた。これを撹拌しながら昇温し、完全に溶解させた後、92%パラホルムアルデヒド(2.08g、0.06mol)を投入し、内温80℃で6時間反応を行った。次いで、PGMEA(128.0g)を加え、撹拌溶解した。純水128gを投入、撹拌後静置し、上層を除去し、廃液pHが4以上になるまで繰り返し行った。170℃まで常圧脱水を行った後、180℃で減圧し、残留した溶媒を除去し、実施例1のフェノール樹脂(25.9g)を得た。
実施例1のフェノール樹脂は、分子量(Mw)5,387、ガラス転移温度175.6℃、残炭率46.50%、換算屈折率1.704(25℃)であった。また、UVランプ(365nm)照射時の青色の発光を目視にて確認した。図3に実施例1のフェノール樹脂のGPCチャートを示す。
[比較例1]
フェノール樹脂(ビスフェノールフルオレン/ホルムアルデヒド)の合成
実施例1において、合成例1で得られた結晶(30.0g,0.08mol)の代わりにビスフェノールフルオレンの市販品であるBPAF[商品名:JFEケミカル株式会社製/9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン](52.6g,0.15mol)、92%パラホルムアルデヒド(2.08g,0.06mol)の代わりに92%パラホルムアルデヒド(2.24g,0.06mol)を用いたこと以外は、実施例1と同様の操作を行い、比較例1のフェノール樹脂(23.2g)を得た。
比較例1のフェノール樹脂は、分子量(Mw)4,838、ガラス転移温度169.8℃、残炭率44.41%、換算屈折率1.661(25℃)であった。また、UVランプ(365nm)照射時の発光は目視にて確認できなかった。図4に比較例1のフェノール樹脂のGPCチャートを示す。
[比較例2]
フェノール樹脂(ビスフェノールA/ホルムアルデヒド)の合成
実施例1において、合成例1で得られた結晶(30.0g,0.08mol)の代わりにビスフェノールA(30.0g,0.13mol)、92%パラホルムアルデヒド(2.08g,0.06mol)の代わりに92%パラホルムアルデヒド(3.43g,0.10mol)を用いたこと以外は、実施例1と同様の操作を行い、比較例2のフェノール樹脂(23.7g)を得た。
比較例2のフェノール樹脂は、分子量(Mw)3,486、ガラス転移温度87.6℃、残炭率21.51%、換算屈折率1.611(25℃)であった。また、UVランプ(365nm)照射時の発光は目視にて確認できなかった。図5に比較例2のフェノール樹脂のGPCチャートを示す。
上述の評価結果として、実施例1のフェノール樹脂(ビスフェノールアントラセン/ホルムアルデヒド)並びに実施例1と同様に架橋剤としてホルムアルデヒドを用いた比較例1及び比較例2のフェノール樹脂の評価結果を表1にあらためて示す。
実施例1で得られたフェノール樹脂は、2核体のフェノール誘導体であるビスフェノール−A及びビスフェノールフルオレンを用いて製造されたフェノール樹脂(比較例1及び比較例2のフェノール樹脂)と比較すると、屈折率、ガラス転移温度、残炭率、蛍光特性のいずれにおいても優れた特性を有することが示された。
次に、架橋剤としてアルデヒド類以外を用いた場合のフェノール樹脂について示す。
[実施例2]
フェノール樹脂(ビスフェノールアントラセン/テトラメチロールビスフェノールA)の合成
実施例1において、92%パラホルムアルデヒド(2.08g,0.06mol)の代わりにビスフェノールAのテトラメチロール体であるTM−BIP−A(商品名:旭有機材工業株式会社製/6.9g,0.02mol)を用いたこと以外は、実施例1と同様の操作を行い、実施例2のフェノール樹脂(15.3g)を得た。
実施例2のフェノール樹脂は、分子量(Mw)4,705、換算屈折率1.695(25℃)であった。また、UVランプ(365nm)照射時の青色の発光を目視にて確認した。
[実施例3]
フェノール樹脂(ビスフェノールアントラセン/フルオレノン)の合成
実施例1において、92%パラホルムアルデヒド(2.08g,0.6mol)の代わりに9−フルオレノン(11.5g,0.06mol)を用い、反応温度を80℃から170℃に変更したこと以外は、実施例1と同様の操作を行い、実施例3のフェノール樹脂(28.1g)を得た。
実施例3のフェノール樹脂は、分子量(Mw)1,633、換算屈折率1.6361(25℃)であった。また、UVランプ(365nm)照射時の青色の発光を目視にて確認した。
[実施例4]
フェノール樹脂(ビスフェノールアントラセン/ジシクロペンタジエン)の合成
実施例1において、92%パラホルムアルデヒド(2.08g,0.6mol)の代わりにジシクロペンタジエン(10.5g,0.06mol)を用い、反応温度を80℃から170℃に変更したこと以外は、実施例1と同様の操作を行い、実施例4のフェノール樹脂(29.1g)を得た。
実施例4のフェノール樹脂は、分子量(Mw)1,576、換算屈折率1.650(25℃)であった。また、UVランプ(365nm)照射時の青色の発光を目視にて確認した。
合成例1で得られた化合物(ビスフェノールアントラセン)を原料として得られたフェノール樹脂(実施例1、実施例2、実施例3及び実施例4のフェノール樹脂)は、いずれも蛍光特性を有し、高い屈折率を有することが示された。
本発明のフェノール樹脂は、例えば成型品、積層品、シェルモールド、建材、接着材、摩擦材、塗料、砥石、電子材料、感熱紙、感圧紙、エポキシ樹脂用硬化剤、エポキシ樹脂用母体、フォトレジスト材料、反射防止膜、半導体封止材、記録材料などに用いることができる。

Claims (7)

  1. 酸性触媒の存在下、架橋剤を用いてフェノール性水酸基を有する化合物を重合して得られるフェノール樹脂であって、
    上記化合物が下記式(1)で表されることを特徴とするフェノール樹脂。
    (式(1)中、X及びYは、それぞれ独立にヒドロキシアリール基を示す。)
  2. 重量平均分子量が800以上であり、かつ、屈折率が1.63以上である請求項1に記載のフェノール樹脂。
  3. 上記架橋剤がアルデヒド類、ジメチロール化合物類、アルケン類及びケトン類からなる群より選択される少なくとも1種である請求項1又は請求項2に記載のフェノール樹脂。
  4. 上記架橋剤がアルデヒド類である請求項3に記載のフェノール樹脂。
  5. 上記X及びYが、ヒドロキシフェニル基である請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のフェノール樹脂。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のフェノール樹脂を含む硬化性組成物。
  7. 請求項6に記載の硬化性組成物を硬化して得られる硬化物。
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