JP2012224714A - 低誘電率用絶縁ワニス及びこれを用いた絶縁電線 - Google Patents

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潤 菅原
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Abstract

【課題】 機械的強度の低下が小さくて済む空孔形成方法により多孔質絶縁被膜を形成できる絶縁ワニス及びこれを用いて作製される多孔質な絶縁被膜を有する絶縁電線を提供する。
【解決手段】 絶縁ワニスは、塗膜構成樹脂と、当該塗膜構成樹脂の焼付温度よりも低い温度で分解する熱分解性樹脂とを含む。前記熱分解性樹脂としては、架橋ポリ(メタ)アクリル系重合体が好ましく用いられる。絶縁電線の絶縁被膜は、熱分解性樹脂の熱分解に基づく空孔が形成されている。空孔率15〜30%であることが好ましい。
【選択図】 図1

Description

本発明は、絶縁被膜の低誘電率化を図ったワニス、及び当該ワニスにより形成された絶縁被膜を有する絶縁電線に関する。
適用電圧が高い電気機器、例えば高電圧で使用されるモータ等では、電気機器を構成する絶縁電線に高電圧が印加され、その絶縁被膜表面で部分放電(コロナ放電)が発生しやすくなる。コロナ放電の発生により、局部的な温度上昇やオゾンやイオンの発生が引き起こされると、早期に絶縁破壊を生じ、絶縁電線ひいては電気機器の寿命が短くなる。このため、適用電圧が高い電気機器に使用される絶縁電線には、優れた絶縁性、機械的強度等に加えて、さらにコロナ放電開始電圧の向上も求められる。
コロナ放電開始電圧を上げる工夫としては、絶縁被膜の低誘電率化が有効であり、当該低誘電率化の方法の1つとして、絶縁被膜を多孔質化する方法がある。
絶縁被膜を多孔質化する方法としては、(1)特開平5−20928号公報(特許文献1)や特開平8−77849号公報(特許文献2)で提案されているような、アゾビスイドブチロニトリル等の公知の発泡剤を用いる方法や、熱膨張剤(ブタン等の低沸点液体からなる芯材と該芯材を含む外殻)を用いる方法;(2)特開平11−288621号公報(特許文献3)で提案されているような、微小中空球体(シリカ、アルミナなど)を利用する方法;(3)特開2006−24473号公報(特許文献4)で提案されている、可塑剤(フタル酸ジエチルヘキシル等の樹脂用可塑剤又は鉱物オイル)を含有させた組成物を用いて形成した被膜から、当該可塑剤をヘキサン等の抽出溶媒で抽出除去する方法などがある。
特開平5−20928号公報 特開平8−77849号公報 特開平11−288621号公報 特開2006−24473号公報
上記のような多孔質化方法により得られる絶縁被膜は、被膜中に形成された空孔により誘電率が低下するものの、多孔質化方法によって、被膜外観や機械的強度等の他の特性を損なうといった問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、他の特性、特に機械的強度の低下が小さくて済む空孔形成方法により多孔質絶縁被膜を形成できる絶縁ワニス及びこれを用いて作製される絶縁電線を提供することにある。
すなわち、本発明の絶縁ワニスは、塗膜構成樹脂と、当該塗膜構成樹脂の焼付温度よりも低い温度で分解する熱分解性樹脂とを含む。
前記熱分解性樹脂は、架橋ポリ(メタ)アクリル系重合体であることが好ましく、また、熱分解温度が200〜300℃であることが好ましい。また、前記熱分解性樹脂は、平均粒子径1〜5μmであることが好ましい。
前記熱分解性樹脂は、前記塗膜構成樹脂100質量部あたり20〜30質量部含有されていることが好ましい。
本発明の絶縁電線は、上記本発明の絶縁ワニスの加熱硬化膜を有する絶縁電線であって、前記加熱硬化膜には、熱分解性樹脂の熱分解に基づく空孔が形成されている。空孔率15〜30%であることが好ましい。
なお、本発明にいう熱分解温度とは、窒素雰囲気下で室温から10℃/minで昇温し、質量減少率が50%となるときの温度をいう。例えば、エスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社製のTG/DTA(示差熱熱重量同時測定装置)を用いて熱重量を測定することにより測定できる。
また、本発明にいう熱分解性樹脂の平均粒子径は、レーザー回折式粒度分布測定装置で測定した粒度分布において、最も高い含有割合を示す粒径をいう。
また、(メタ)アクリルとは、アクリル又はメタクリルを意味する。
本発明の絶縁ワニスは、塗膜構成樹脂の焼付温度より低い温度で分解する熱分解性樹脂を含有しているので、被膜外観や機械的強度等の特性低下を抑制しつつ、多孔質の加熱硬化膜を形成することができる。従って、本発明の絶縁ワニスを用いた絶縁電線は、優れた機械的強度等を保持しながら、多孔質化による低誘電率化を達成できる。
部分放電開始電圧の測定方法を説明するための図である。
以下に本発明の実施の形態を説明するが、今回、開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
〔絶縁ワニス〕
本発明の絶縁ワニスは、必須成分として、塗膜構成樹脂、及び該塗膜構成樹脂の焼付温度よりも低い熱分解温度を有する樹脂を含む。以下、各成分について説明する。
<塗膜構成樹脂>
本発明の絶縁ワニスで用いられる塗膜構成樹脂としては、特に限定されず、従来より絶縁ワニスで使用されている樹脂を用いることができる。
具体的には、ポリイミド樹脂、ポリエステルイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂、キシレン樹脂、フェノール変性キシレン樹脂等のフェノール樹脂類、フェノキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニリデンフロライド(PVDF)、ポリビニルフロライド(PVF)等のフッ素系樹脂などが挙げられる。これらの樹脂は、単独または複数種類組み合わせて用いてもよい。
これらのうち、耐熱性、可とう性等の観点から、ポリアミドイミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエステルイミド樹脂が好ましく用いられる。
上記樹脂ともに、硬化剤を含有させてもよい。硬化剤としては、チタン系硬化剤、イソシアネート系化合物、ブロックイソシアネート、尿素やメラミン化合物、アミノ樹脂、メチルテトラヒドロ無水フタル酸などの脂環式酸無水物、脂肪族酸無水物、芳香族酸無水物などが例示される。これらの硬化剤は、使用する塗膜構成樹脂の種類に応じて、適宜選択される。
例えば、ポリアミドイミド系樹脂の場合、硬化剤として、イミダゾール、トリエチルアミン等が好ましく用いられる。
なお、上記チタン系硬化剤としては、テトラプロピルチタネート、テトライソプロピルチタネート、テトラメチルチタネート、テトラブチルチタネート、テトラヘキシルチタネート等が挙げられる。
ブロックイソシアネートとしては、ジフェニルメタン−4,4'−ジイソシアネート(MDI)、ジフェニルメタン−3,3'−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−3,4'−ジイソシアネート、ジフェニルエーテル−4,4'−ジイソシアネート、ベンゾフェノン−4,4'−ジイソシアネート、ジフェニルスルホン−4,4'−ジイソシアネート、トリレン−2,4−ジイソシアネート、トリレン−2,6−ジイソシアネート、ナフチレン−1,5−ジイソシアネート、m−キシリレンジイソシアネート、p−キシリレンジイソシアネート等が例示される。
メラミン化合物としては、例えばメチル化メラミン、ブチル化メラミン、メチロール化メラミン、ブチロール化メラミンなどが例示される。
イソシアネート系化合物としては、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンイソシアネート(MDI)、p−フェニレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、2,2,4−トリメチルヘキサンジイソシアネート、リジンジイソシアネートなどの炭素数3〜12の脂肪族ジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート(CDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(水添MDI)、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、イソプロピリデンジシクロヘキシル−4,4’−ジイソシアネート、1,3−ジイソシアナトメチルシクロヘキサン(水添XDI)、水添TDI、2,5−ビス(イソシアナートメチル)−ビシクロ[2,2,1]ヘプタン、2,6−ビス(イソシアナートメチル)−ビシクロ[2,2,1]ヘプタンなどの炭素数5〜18の脂環式イソシアネート、キシリレインジイソシアネート(XDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)などの芳香環を有する脂肪族ジイソシアネート、これらの変性物などが例示される。
<熱分解性樹脂>
本発明で用いる熱分解性樹脂粒子は、塗膜構成樹脂の焼付温度よりも低い温度で熱分解することができる樹脂粒子で、好ましくは球状粒子である。塗膜構成樹脂の焼付温度は、樹脂の種類に応じて適宜設定される。通常、熱硬化樹脂の場合、焼付温度は200〜350℃程度であることから、熱分解温度が200〜300℃である樹脂が好ましく用いられる。
ここで、熱分解温度とは、窒素雰囲気下で室温から10℃/minで昇温し、質量減少率が50%となるときの温度をいう。例えば、エスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社製のTG/DTA(示差熱熱重量同時測定装置)を用いて熱重量を測定することにより測定できる。
熱分解性樹脂の種類は、熱分解温度が塗膜構成樹脂の焼付温度よりも低い温度で熱分解できる樹脂であればよく、特に限定しないが、具体的には、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等の片方または両方の末端、あるいは一部をアルキル化または(メタ)アクリレート化またはエポキシ化した化合物;ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリ(メタ)アクリル酸エチル、ポリ(メタ)アクリル酸プロピル、ポリ(メタ)アクリル酸ブチル等の(メタ)アクリル酸の炭素数1〜6のアルキルエステル重合体;ウレタンオリゴマーおよびポリマー、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ε―カプロラクトン(メタ)アクリレート等の変性(メタ)アクリレートの重合物;ポリ(メタ)アクリル酸;及びこれらの架橋物;ポリスチレン、架橋ポリスチレン等が挙げられる。これらの樹脂は、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。これらのうち、(メタ)アクリル系重合体の架橋物が好ましく、より好ましくは架橋ポリ(メタ)アクリレートである。熱分解性樹脂は、独立気泡を形成できるように、塗膜構成樹脂の海に微小粒子の島となって均等分布できることが好ましい。従って、塗膜構成樹脂との相溶性に優れるとともに、球状にまとまることができる樹脂であることが好ましい。この点、架橋樹脂は、塗膜構成樹脂の海に球状微粒子となって海島構造を形成できるので、好ましい。
上記架橋ポリ(メタ)アクリル系重合体は、特に限定しないが、好ましくは、(メタ)アクリル系モノマーと多官能性モノマーを乳化重合、懸濁重合、溶液重合等により重合することによって得られる。
ここで、(メタ)アクリル系モノマーとしては、アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸テトラヒドロフルフリル、アクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル等が挙げられる。これら単量体は、単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
また、多官能性モノマーとしては、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート等が挙げられる。
なお、本発明で用いられる架橋(メタ)アクリル系重合体の構成モノマーには、(メタ)アクリル系モノマー及び多官能性モノマー以外に他のモノマーを使用してもよい。他のモノマーとしては、エチレングリコールモノ(メタ)クリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸のグリコールエステル類、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル等のアルキルビニルエーテル類、酢酸ビニル、酪酸ビニル等のビニルエステル類、N−メチルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N−エチルメタクリルアミド等のN−アルキル置換(メタ)アクリルアミド類、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等のニトリル類、スチレン、p−メチルスチレン、p−クロロスチレン、クロロメチルスチレン、α−メチルスチレン等のスチレン系単量体が挙げられる。これら他の単量体は、単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
本発明で用いる熱分解性樹脂粒子は、球状であることが好ましく、平均粒子径が形成しようとする被膜以下で、通常、100μm以下、好ましくは0.1〜50μm、より好ましくは0.5〜30μm、さらに好ましくは1〜20μm、より更に好ましくは1〜10μmである。ここで、本発明にいう熱分解性樹脂の平均粒子径は、レーザー回折式粒度分布測定装置で測定した粒度分布において、最も高い含有割合を示す粒径をいう。
熱分解性樹脂は、塗膜構成樹脂の焼付時に熱分解して、その部分が空孔となることから、熱分解性樹脂の粒子径が大きすぎると、形成される絶縁被膜表面に凹凸が生じやすくなる。一方、熱分解性樹脂の粒子径が小さくなりすぎると、絶縁被膜に空孔が形成されにくくなる。
熱分解性樹脂は、前記塗膜構成樹脂100質量部あたり、5〜50質量部の割合で含有することが好ましく、さらに好ましくは10〜40質量部、より好ましくは15〜30質量部である。熱分解性樹脂の含有率は、得られる絶縁被膜の空孔率、ひいては比誘電率、さらには機械的強度に関係する。熱分解性樹脂の配合量が多くなりすぎると、被膜中の空孔率が増大して比誘電率は低くなる傾向にあるが、強度が低下しすぎて、伸長や巻き付けといった巻線工程での絶縁被膜破断が生じやすくなる傾向にある。一方、熱分解性樹脂の配合量が少なすぎると、多孔質化による低誘電率化効果が得られにくくなる。
<その他の成分>
さらに必要に応じて、顔料、染料、無機又は有機のフィラー、潤滑剤、硬化促進剤、酸化防止剤、レベリング剤等の各種添加剤を添加してもよい。
<有機溶剤>
本発明の絶縁ワニスは、以上のような成分を有機溶剤で希釈することにより調製できる。
希釈用溶剤としては、絶縁ワニスに従来より用いられている公知の有機溶剤を用いることができる。具体的には、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、テトラメチル尿素、ヘキサエチルリン酸トリアミド、γ−ブチロラクトンなどの極性有機溶媒をはじめ、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、シュウ酸ジエチルなどのエステル類、ジエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル(ブチルセロソルブ)、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル類、ヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの炭化水素類、ジクロロメタン、クロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素類、クレゾール、クロルフェノールなどのフェノール類、ピリジンなどの第三級アミン類などが例示され、これらの有機溶媒はそれぞれ単独であるいは2種以上を混合して用いられる。
これらの有機溶剤は、塗膜構成樹脂の製造過程で用いられる有機溶剤であってもよい。有機溶剤による希釈は、樹脂固形分濃度20〜30質量%となるようにすることが好ましい。
まず、塗膜構成樹脂を有機溶剤中で溶解させた後、熱分解性樹脂を添加してもよいし、塗膜構成樹脂の合成において有機溶剤が残存している場合には、熱分解性樹脂添加後、有機溶剤を添加して濃度調節するようにしてもよい。
〔絶縁電線〕
本発明の絶縁電線は、上記本発明の絶縁ワニスにより形成される絶縁被膜を有するものである。
導体としては、銅や銅合金線、アルミニウム線などの金属導体が用いられる。導体の径やその断面形状は特に限定しないが、導体径が0.4mm〜3.0mmのものが一般に使用できる。
本発明の絶縁ワニスを、導体の表面に塗布し、焼付けにより絶縁被膜を形成する。塗布、焼付けは、従来の絶縁電線の絶縁被膜の形成と同様な方法、条件により行うことができる。塗布、焼付け処理を2回以上繰り返してもよい。また、本発明の絶縁ワニスは、本発明の趣旨を損なわない範囲で、他の樹脂塗料とブレンドして用いることも可能である。
本発明の絶縁ワニスの焼付は、塗膜構成樹脂の種類に応じて適宜決められる。塗膜構成樹脂が熱可塑性樹脂の場合はその溶融温度、熱硬化性樹脂の場合は硬化反応開始温度等に応じて、適宜設定する。塗膜構成樹脂としてポリアミドイミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエステルイミド樹脂を用いた場合、通常、300〜500℃程度の炉内を2〜4分間、通過させることにより行うことが好ましい。
絶縁被膜の厚みは、導体を保護する観点から、1〜100μmが好ましく、より好ましくは10〜50μmである。絶縁被膜が分厚くなりすぎると、絶縁電線の外径が大きくなり、ひいては絶縁電線を捲線したコイルの占積率が低下する傾向にあるからである。
以上のようにして形成される絶縁被膜は、ワニスに含有されている熱分解性樹脂が、塗膜焼付時に、熱分解し、炭酸ガス、水等となって、揮発する。熱分解性樹脂の焼失により、熱分解性樹脂の島部分が空孔となった被膜が得られる。多孔質被膜の空孔率は、配合する熱分解性樹脂の含有量によるが、好ましくは5〜50%、より好ましくは15〜30%である。
熱分解性樹脂の熱分解、焼失に起因して空孔が形成された絶縁被膜は、形成された空孔により、多孔質でない絶縁被膜と比べて、比誘電率が低下している。さらに、熱分解性樹脂を用いて多孔質化された絶縁被膜は、他の多孔質化の方法により形成される被膜と比べて種々の点で優れている。例えば、発泡剤による多孔質化の場合には、発泡に伴い、被膜表面が膨張したりして凹凸を生じる場合があるが、熱分解粒子では、被膜が膨張することはないので、このような外観上の変化はほとんど生じずに済む。また、中空微粒子、特にシリカやアルミナといった無機系中空微粒子を用いた場合、空孔がシリカ、アルミナで形成されることになるため、絶縁電線の伸びや曲げに追随しにくく、破断、割れが生じやすいという問題がある。これに対して、熱分解性樹脂粒子の場合、空孔壁は塗膜構成樹脂又は熱分解性樹脂粒子の焼失残存部分であることから、伸びや曲げに対する追随に優れているので、多孔質化による可とう性の低下は小さくて済む。
尚、本発明の絶縁ワニスを用いて形成される多孔質絶縁被膜は、導体上に直接形成してもよいし、導体表面にまず下地層を形成し、その上に、本発明の絶縁ワニスによる多孔質絶縁被膜を形成してもよい。
下地層としては、たとえばポリウレタン系、ポリエステル系、ポリエステルイミド系、ポリエステルアミドイミド系、ポリアミドイミド系、ポリイミド系等、従来公知の種々の絶縁塗料の塗布、焼付けにより形成される絶縁被膜が挙げられる。
さらに、本発明のワニスを用いて形成される多孔質被膜の上層に上塗層を設けてもよい。特に、絶縁電線の外表面に、潤滑性を付与するための表面潤滑層を設けることにより、コイル巻や占積率を上げるための圧縮加工時に電線間の摩擦により生じる応力、ひいてはこの応力により生じる絶縁被膜の損傷を低減できるので好ましい。上塗層を構成する樹脂としては、潤滑性を有するものであればよく、例えば、流動パラフィン、固形パラフィン等のパラフィン類、各種ワックス、ポリエチレン、フッ素樹脂、シリコーン樹脂等の潤滑剤をバインダー樹脂で結着したものなどを挙げることができる。好ましくは、パラフィン又はワックスを添加することで潤滑性を付与した樹脂が用いられる。
本発明を実施するための最良の形態を実施例により説明する。実施例は、本発明の範囲を限定するものではない。
〔測定、計算方法〕
はじめに、本実施例で行なった測定、計算出方法について説明する。
(1)部分放電開始電圧(kV)
図1に示すように、作製した電線2本を撚り合わせ、2本の絶縁電線の両端に交流電圧を印加する。電圧を10V/secの速度で上げ、50pC以上の放電が3秒間続いたときの電圧を測定値とした。
(2)比誘電率の測定
得られた各絶縁電線について、絶縁層の誘電率を測定した。絶縁電線の表面3か所に銀ペーストを塗布した(塗布幅は両端2か所が10mm、中央部分が100mmである)。導体と銀ペースト間の静電容量をLCRメータで測定し、測定した静電容量の値と被膜の厚みから誘電率を算出した。
(3)可とう性(0%伸長、10%伸長)
作製した10本の絶縁電線を、直径1mmの芯棒に巻き付け、被膜割れが発生した本数を数えた(0%伸長)。
作製した10本の絶縁電線を10%伸長した後、上記と同様にして、被膜割れが発生した本数を数えた(10%伸長)。
〔絶縁ワニスの調製〕
温度計、冷却管、塩化カルシウム充填管、攪拌器、窒素吹き込み管を取り付けたフラスコ中に、前記窒素吹き込み管から毎分150mlの窒素ガスを流しながら、無水トリメリット酸108.5gとメチレンジイソシアネート151.5gを投入した。次に、前記フラスコ中に、溶媒としてN−メチル−2−ピロリドン676gを入れ、攪拌器で攪拌しつつ、80℃で3時間加熱し、さらに3時間かけて140℃まで昇温した後、140℃で1時間加熱した。そして、1時間経過した段階で加熱を止め、放冷して、固形分濃度27%のポリアミドイミド系ワニスを得た。
得られたポリアミドイミド系ワニスの固形分100質量部あたり、表1に示す空孔形成剤(熱分解性樹脂又は中空粒子)を表1に示す量添加し、さらに攪拌、混合して、絶縁ワニスNo.2〜10を調製した。絶縁ワニスNo.1は、空孔形成剤が添加されていないポリアミドイミド系ワニスである。
なお、使用した空孔形成剤は下記のとおりである。
・中空粒子1:電気化学工業製の中空シリカ粒子「BS0430」である。これは粒子径4μm、空孔率30%である。
・中空粒子2:電気化学工業製の中空シリカ粒子「BS0660」である。これは粒子径6μm、空孔率60%である。
・熱分解粒子1:積水化成品工業株式会社の架橋ポリメタクリル酸メチル「MBX−2H」で、粒子径1μm、熱分解温度300℃である。
・熱分解粒子2:積水化成品工業株式会社の架橋ポリメタクリル酸メチル「SSX−102」で、粒子径2.5μm、熱分解温度300℃である。
・熱分解粒子3:積水化成品工業株式会社の架橋ポリメタクリル酸ブチル「BM30X−5」で、粒子径5μm、熱分解温度230℃である。
〔絶縁電線の作製〕
上記で調製したポリアミドイミド樹脂系ワニスNo.1〜10を、銅線(直径1.0mm)に塗布し、炉温450℃で焼きつけて、表1に示す膜厚を有する汎用ポリアミドイミド層で絶縁被覆された絶縁電線No.1〜10を作製した。
作製した絶縁電線No.1〜10について、上記測定方法に基づいて、部分放電開始電圧、比誘電率、可とう性を測定した。測定結果を、被膜構成と併せて表1に示す。
Figure 2012224714
No.2〜5は、中空粒子を用いて多孔質被膜を形成した絶縁電線である。絶縁被膜が多孔質でない絶縁電線No.1と比べて、部分放電開始電圧が高くなり、比誘電率が低下していた。しかしながら、No.2〜5は、10%伸長後の可とう性試験では、10本全部が破断し、No.1が1本しか破断していなかったことと比べて、可とう性が大幅に低下することがわかる。
一方、熱分解粒子を用いて多孔質被膜を形成した絶縁電線No.6〜10では、比誘電率がNo.2〜5と同程度まで低下していた上に、可とう性についても、0%伸長では多孔質被膜でない絶縁電線No.1に匹敵し、10%伸長後の可とう性試験についても、No.6、8〜10では絶縁被膜が破壊した絶縁電線は半数(5本)以下となり、可とう性の低下を抑制できたことがわかる。
また、No.6,No.8とNo.7,No.9の比較から、熱分解性樹脂の粒子径が大きくなるほど、可とう性が向上する傾向が見られた。このような現象は、中空粒子を使用した場合には見られない傾向である(No.2とNo.4の比較参照)。また、No.3,5とNo.10との比較から、空孔形成剤のサイズが同程度で且つ配合量が同程度であっても、熱分解性粒子を用いた方が可撓性に優れることがわかる。中空粒子を用いた場合、空孔は、中空粒子に基づくことから、シリカ微粒子やアルミナ微粒子のように中空粒子自体の可とう性、伸びが乏しい材料では、空孔の伸びが貧弱となり、結果して被膜の可とう性が低下する。一方、熱分解性樹脂粒子を用いて多孔質化された被膜では、被膜に形成される空孔の壁面が、被膜を構成する塗膜構成樹脂又は熱分解性樹脂の残存部分となっているため、熱分解性樹脂の粒子径に伴って空孔が大きくなっても、被膜の伸びに追随することにより被膜割れを防止できるためではないかと考えられる。
本発明の絶縁電線は、絶縁被膜の多孔質化による誘電率の低減を図ることができ、しかも多孔質化による強度低下が抑制されているので、従来の絶縁電線で且つ適用電圧が高い機器に用いられる絶縁電線の代用、絶縁被膜の代用として有用である。

Claims (7)

  1. 塗膜構成樹脂と、当該塗膜構成樹脂の焼付温度よりも低い温度で分解する熱分解性樹脂とを含む絶縁ワニス。
  2. 前記熱分解性樹脂は、架橋ポリ(メタ)アクリル系重合体である請求項1に記載の絶縁ワニス。
  3. 前記熱分解性樹脂は、熱分解温度が200〜300℃である請求項1又は2に記載の絶縁ワニス。
  4. 前記熱分解性樹脂は、平均粒子径1〜5μmである請求項1〜3のいずれか1項に記載の絶縁ワニス。
  5. 前記熱分解性樹脂は、前記塗膜構成樹脂100質量部あたり20〜30質量部含有されている請求項1〜4のいずれか1項に記載の絶縁ワニス。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の絶縁ワニスの加熱硬化膜を有する絶縁電線であって、
    前記加熱硬化膜には、熱分解性樹脂の熱分解に基づく空孔が形成されている絶縁電線。
  7. 空孔率15〜30%である請求項6に記載の絶縁電線。
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