JP2012224301A - コジェネレーション装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】発電用動力発生機関から排気熱回収器への振動の伝達を抑制する。
【解決手段】取付対象物2に振動吸収手段3を介して取り付けられた発電用動力発生機関20と、発電用動力発生機関20の排熱を輸送する排熱輸送管22と、排熱輸送管22で輸送された発電用動力発生機関20の排熱を回収する排熱回収器111と、排熱回収器111で回収した排熱を用いて暖房を行う暖房手段12とを備え、排熱輸送管22は、発電用動力発生機関20から伝達された振動を吸収する振動吸収部22aを有している。
【選択図】図2

Description

本発明は、発電用動力発生機関の排熱を暖房に用いるコジェネレーション装置に関するものである。
従来、特許文献1には、プラグインハイブリッド車両の車両用空調装置において、エンジンの排気熱を排気熱回収装置によって回収し、排気熱回収装置で回収した排気熱によって空気を暖めて暖房を行うことが記載されている。排気熱回収装置は、エンジンの排気ガスが通過する排気通路上に設けられている。
特開2008−296646号公報
上記従来技術によると、排気熱回収装置が排気管を介してエンジンに接続されているので、エンジンで発生した振動が排気管を介して排気熱回収装置に伝達されることとなる。そのため、排気熱回収装置が振動することで種々の不具合を招くおそれがある。
また、詳細は後述するが、本発明者は、発電用動力発生機関の排熱をループ型ヒートパイプで輸送して暖房に用いるコジェネレーション装置を検討したところ、この検討例では、ループ型ヒートパイプの蒸発部(排気熱回収器)に発電用動力発生機関の振動が伝達されると、ループ型ヒートパイプの蒸発部と凝縮部との位置関係が所期の状態からずれて狙いの熱輸送性能を発揮することが難しくなり、ひいては狙いの暖房性能を発揮することが難しくなることがわかった。
本発明は上記点に鑑みて、発電用動力発生機関から排気熱回収器への振動の伝達を抑制することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、取付対象物(2)に振動吸収手段(3)を介して取り付けられた発電用動力発生機関(20)と、
発電用動力発生機関(20)の排熱を輸送する排熱輸送管(22)と、
排熱輸送管(22)で輸送された発電用動力発生機関(20)の排熱を回収する排熱回収器(111)と、
排熱回収器(111)で回収した排熱を用いて暖房を行う暖房手段(12)とを備え、
排熱輸送管(22)は、発電用動力発生機関(20)から伝達された振動を吸収する振動吸収部(22a)を有していることを特徴とする。
これによると、排熱輸送管(22)が振動吸収部(22a)を有しているので、発電用動力発生機関(20)から排熱回収器(111)への振動の伝達を抑制することができる。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載のコジェネレーション装置において、作動流体の蒸発・凝縮によって熱輸送を行うループ型ヒートパイプ(10)を備え、
排熱回収器(111)は、ループ型ヒートパイプ(10)の蒸発部を構成するものであり、
暖房手段(12)は、ループ型ヒートパイプ(10)の凝縮部を構成するものであることを特徴とする。
これによると、ループ型ヒートパイプ(10)の蒸発部と凝縮部との位置関係が所期の状態からずれることを抑制できるので、ループ型ヒートパイプ(10)の熱輸送性能が低下することを抑制でき、ひいては暖房性能が低下することを抑制できる。
請求項3に記載の発明では、請求項1または2に記載のコジェネレーション装置において、発電用動力発生機関(20)、排熱輸送管(22)、排熱回収器(111)および暖房手段(12)はレンジエクステンダ式電動車両に搭載され、
発電用動力発生機関は、レンジエクステンダ式電動車両のボデー(2)を取付対象物とする内燃機関(20)であり、
排熱輸送管は、内燃機関(20)の排気ガスが流れる排気管(22)であることを特徴とする。
これによると、本発明をレンジエクステンダ式電動車両に適用した場合に、内燃機関(20)の振動を排気管(22)で吸収することができるので、排熱回収器(111)の振動を抑制できる。
請求項4に記載の発明では、請求項3に記載のコジェネレーション装置において、振動吸収部(22a)は、蛇腹状の可撓管であり、排気管(22)のうち内燃機関(20)と排熱回収器(111)との間の部位に設けられていることを特徴とする。
これにより、振動吸収部(22a)を簡素な構造とすることができる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
一実施形態におけるコジェネレーション装置を示す全体構成図である。 図1のコジェネレーション装置が搭載されたレンジエクステンダ式電動車両の模式図である。 図1のループ型ヒートパイプを示す全体構成図である。 一実施形態における暖房装置の作動チャートを示す。 一実施形態における暖房装置の作動チャートを示す。
(第1実施形態)
以下、一実施形態のコジェネレーション装置を説明する。本実施形態のコジェネレーション装置は、レンジエクステンダ式電動車両に適用されるものである。図1は、本実施形態のコジェネレーション装置を示す全体構成図であり、図2は、図1のコジェネレーション装置が搭載されたレンジエクステンダ式電動車両の模式図である。
レンジエクステンダ式電動車両とは、エンジン(内燃機関)および発電機が搭載されている電気自動車のことであり、二次電池に充電された残量が少なくなったときに、エンジンで発電機を回し、発生した電力を駆動モーターに供給して走行することによって航続距離を確保することができるようになっている。
コジェネレーション装置は、ループ型ヒートパイプ10(ヒートループ)を備えている。ループ型ヒートパイプ10は、作動流体の蒸発・凝縮によって熱移動(熱輸送)を行うものであり、ループ型ヒートパイプ10による輸送熱が暖房に利用されるようになっている。本例では、ループ型ヒートパイプ10は、車両1のエンジンルームに搭載されている。
ループ型ヒートパイプ10は、蒸発部11、凝縮部12、蒸気管13および液還流管14を環状に接続してなる密閉容器を有し、その内部に作動流体が封入されている。本例では、作動流体として水が用いられている。
蒸発部11では、作動流体の液が加熱されて蒸発して蒸気となる。蒸発部11で蒸発した蒸気は、蒸気管13内に形成された蒸気流路を通じて凝縮部12に移動する。凝縮部12では、蒸気が冷却されて凝縮して液となる。凝縮部12で凝縮した液は、液還流管14内に形成された液還流路を通じて蒸発部11に還流する。
ループ型ヒートパイプ10は、蒸気流路と液還流路とが分離されており、蒸気流と液流との干渉が発生しないので、熱輸送限界が極めて高いものとなる。
本例では、ループ型ヒートパイプ10は、サーモサイフォン式になっている。すなわち、凝縮部12で凝縮した液は、重力により蒸発部11に還流する。重力による液の還流を可能にするために、蒸発部11は凝縮部12よりも下方に配置されている(図3を参照)。
蒸発部11は、作動流体の液が複数の熱源で加熱されるように構成されている。本例では、複数の熱源として、車両に搭載されたエンジン20(内燃機関)の排熱、および電気が用いられるようになっている。
より具体的には、蒸発部11は、エンジン20の排気ガスと作動流体の液とを熱交換する排熱回収熱交換器111(排熱回収器)と、排熱回収熱交換器111内の液を加熱する電気ヒータ112とを有している。
排熱回収熱交換器111は、エンジン20の排気ガスが流れる排気管22(排熱輸送管)に設けられている。図1の例では、排熱回収熱交換器111は、排気管22のうちエンジン20とマフラ21との間の部位に設けられている。
排気管22のうち、エンジン20と排熱回収熱交換器111との間の部位には、蛇腹状の可撓管22a(ベローズ)が設けられている。可撓管22aは、エンジン20の振動が排熱回収熱交換器111に伝わるのを抑制(振動吸収)する振動吸収部を構成するものである。なお、可撓管22aは、柔軟性を有し且つ排熱に耐えられるものであればよく、例えば金属製の網状管であってもよい。
図2に示すように、エンジン20は、車両1のボデー2(取付対象物)に、ゴムダンパー等の振動吸収装置3(振動吸収手段)を介して取り付けられている。エンジン20には、燃料タンク4に蓄えられた燃料が供給されるようになっている。
本例では、排気管22のうちエンジン20とマフラ21との間の部位に触媒22bが設けられており、排気管22のうち触媒22bとマフラ21との間の部位に排熱回収熱交換器111および可撓管22aが設けられている。
エンジン20は、発電用動力発生機関をなすものであり、発電機23(モータジェネレータ)を駆動する。本例では、エンジン20は、冷凍サイクル30の圧縮機31も駆動するようになっている。図示を省略しているが、エンジン20から発電機23および圧縮機31への駆動力の伝達をクラッチによって断続できるようになっている。
エンジン20から発電機23および圧縮機31への駆動力の伝達が遮断された場合、発電機23は、モータとして圧縮機31を駆動することができるようになっている。また、エンジン20の停止時に発電機23をエンジンスタータとして使うことも可能になっている。
図1に示すように、発電機23は、発電機用インバータ24とともに、冷却水によって冷却されるようになっている。発電機23および発電機用インバータ24を冷却する冷却水が流れる冷却水回路は、ウォータポンプ25、ラジエータ26等によって構成されている。
ウォータポンプ25は、冷却水回路に冷却水を循環させる。ラジエータ26は、発電機23および発電機用インバータ24から奪った熱を外気に放熱させる放熱用熱交換器である。本例では、冷却ファン27によってラジエータ26に外気を送風できるようになっている。
本例では、走行モータ40(モータジェネレータ)および走行モータ用インバータ41も、冷却水回路を循環する冷却水によって冷却されるようになっている。走行モータ40の出力軸は、車両のトランスアクスル42に連結されている。本例では、走行モータ40は、車両の前輪5(図2)を駆動するようになっている。なお、エンジン20の一部が冷却水回路の冷却水によって冷却されるようになっていてもよい。
電気ヒータ112は、車両に搭載されたバッテリ15(蓄電池)から電気の供給を受けるようになっている。本例では、電気ヒータ112として、PTC(Positive Temperature Coefficient)特性を有するPTCヒータが用いられている。また、本例では、電気ヒータ112への流入電流をコントローラ16によって抑制することができるようになっている。バッテリ15としては、走行用の高圧バッテリや補機用の鉛蓄電池等を用いることができる。
圧縮機31は、冷凍サイクル30の冷媒を吸入して吐出する。冷凍サイクル30は、圧縮機31、放熱器32、膨張弁33および蒸発器34等で構成されている。放熱器32は、圧縮機31から吐出された高温高圧冷媒の有する熱を外気(車室外空気)に放熱させる放熱用熱交換器である。本例では、冷却ファン27によって放熱器32に外気を送風できるようになっている。
膨張弁33は、放熱器32から流出した冷媒を減圧膨張させる減圧手段である。蒸発器34は、膨張弁33から流出した低圧冷媒を蒸発させて吸熱作用を発揮させることで、室内送風空気を冷却する冷却用熱交換器である。蒸発器34から流出した冷媒は、圧縮機31に吸入される。
蒸発器34は、室内空調ユニット50のケース51に収容されている。ケース51内には空気通路が形成されており、ケース51内において蒸発器34の空気流れ上流側には、蒸発器34に空気を送風する空調用ファン52が配置されている。
図示を省略しているが、ケース51の空気流れ最上流部には、内気(車室内空気)および外気(車室外空気)を切替導入するための内外気切替箱が設けられている。ケース51の空気流れ最下流部には、ケース51内の空気通路で温度調整された空調風を車室内に吹き出すための吹出開口部が形成され、吹出開口部には図示しない空調ダクトが接続されている。
ケース51内において、蒸発器34よりも空気流れ下流側には、ループ型ヒートパイプ10の凝縮部12が配置されている。凝縮部12は、空調用ファン52から送風された空気をループ型ヒートパイプ10の作動流体の蒸気と熱交換して加熱する加熱用熱交換器で構成されており、排熱回収熱交換器111で回収した排熱を用いて暖房を行う暖房手段として機能する。
空調用ファン52の作動により、内気または外気がケース51内に導入されて蒸発器34および凝縮部12に送風され、蒸発器34および凝縮部12を通過した送風空気は、ケース51の吹出開口部およびケース51に接続された空調ダクト(図示せず)を通じて車室内に吹き出される。これにより、導入空気を蒸発器34で除湿した後に凝縮部12で再加熱して温度を調整し、車室内へ送風することができる。
図3は、ループ型ヒートパイプ10を示す全体構成図である。図3の上下方向の矢印は、車両の上下方向を示している。
蒸発部11の排熱回収熱交換器111は、作動流体の通路を形成する複数本のチューブ111aと、複数本のチューブ111aに対する作動流体の分配および集合を行うタンク111b、111cとを有している。複数本のチューブ111a同士の間には、エンジン20の排気ガスが流れる通路が形成されている。本例では、複数本のチューブ111aは、車両上下方向に延びるように配置されている。
蒸発部11の電気ヒータ112は排熱回収熱交換器111と一体化されている。本例では、電気ヒータ112は、カーボンシート113を介して排熱回収熱交換器111に密着固定されている。
カーボンシート113は、電気ヒータ112と排熱回収熱交換器111との間の隙間を埋めて、電気ヒータ112から排熱回収熱交換器111への伝熱面積を確保する役割を果たす。カーボンシート113は、できるだけ薄いものが好ましい。換言すれば、電気ヒータ112は、排熱回収熱交換器111内の作動流体の液17と熱抵抗ができるだけ小さくなるように接続されている。カーボンシート113の代わりに、熱伝導性の高い接着剤やグリース等を用いてもよい。
本例では、電気ヒータ112は、排熱回収熱交換器111の下部に取り付けられている。より具体的には、電気ヒータ112は、チューブ111aの下方側に位置するタンク111cに取り付けられている。電気ヒータ112は、例えばチューブ111aに貼り付けられていても良い。
凝縮部12(加熱用熱交換器)は、作動流体の通路を形成する複数本のチューブ121aと、複数本のチューブ121aに対する作動流体の分配および集合を行うタンク121b、121cとを有している。複数本のチューブ121a同士の間には、送風空気が流れる通路が形成されている。本例では、複数本のチューブ121aは、車両上下方向に延びるように配置されている。
蒸気管13は、排熱回収熱交換器111の上側のタンク111bと凝縮部12の上側のタンク121bとを繋いでいる。したがって、排熱回収熱交換器111の上側のタンク111b内に集合した作動流体の蒸気は、蒸気管13内に形成された蒸気流路131を通じて凝縮部12の上側のタンク121b内に流入する。
液還流管14は、凝縮部12の下側のタンク121cと排熱回収熱交換器111の下側のタンク111cとを繋いでいる。したがって、凝縮部12の下側のタンク121c内に集合した作動流体の液17は、液還流管14内に形成された液還流路141を通じて排熱回収熱交換器111の下側のタンク111c内に還流する。
液還流管14の途中には、液還流路141を開閉する内圧調整弁18が設けられている。内圧調整弁18は、弁体がバネ等の弾性部材によって付勢される機械式の弁手段であり、内圧が上昇すると弁体が液還流路141の閉塞方向に変位するように構成されている。図3(a)は、内圧調整弁18が液還流路141を開いている状態を模式的に示し、図3(b)は、内圧調整弁18が液還流路141を閉じている状態を模式的に示している。
次に、上記構成における作動を説明する。エンジン20が作動して排気ガスの温度(排ガス温度)が上昇すると、排熱回収熱交換器111内の液17が沸騰して蒸気となる。排熱回収熱交換器111内で発生した蒸気は蒸気管13内の蒸気流路を通り、凝縮部12内で凝縮して液17となる。凝縮部12内で凝縮した液17は、重力により液還流管14内の液還流路141を流下して蒸発部11に還流する。
このとき、凝縮部12では、空調用ファン52によって送風された空気が加熱されて温風となり、この温風が車室内へ送風される。
電気ヒータ112が通電されて電気ヒータ112の温度(ヒータ温度)が上がった場合も排熱回収熱交換器111内の液17が沸騰して蒸気となる。このため、空調用ファン52によって送風された空気が凝縮部12で加熱され、温風が車室内へ送風される。
排ガス温度の上昇に伴って蒸気圧も上昇する。蒸気圧が上昇すると内圧調整弁18が液還流路141の閉塞方向に機械的に作動するので、蒸気圧の過度な上昇が抑制される。このため、ループ型ヒートパイプ10の内圧が自律的に調整される。
本例では、電気ヒータ112としてPTCヒータが用いられているので、電気ヒータ112の温度が上昇すると電気ヒータ112の電気抵抗値が増加して電気ヒータ112の出力が抑制される。このため、電気ヒータ112の出力が自律的に調整される。
上記作動の具体例を図4、図5に示す。図4は、暖房負荷変動に対する作動チャートである。図4のブロワ風量は暖房負荷に相当するものである。すなわち本例では、暖房負荷が高い場合(高負荷時)には空調用ファン52の風量(ブロワ風量)が多くなり、暖房負荷が低い場合(低負荷時)には空調用ファン52の風量(ブロワ風量)が少なくなるように空調用ファン52が制御されるようになっている。
本例では、暖房負荷が中負荷で必要熱量が中程度の場合(図4の横軸方向の中間領域)、必要熱量の全てを電気ヒータ112の出力(PTC出力)で得ることができるようになっている。このため、暖房のためにエンジン20を作動させる必要はない。
暖房負荷が低負荷で必要熱量が小さい場合(図4の横軸方向の左側領域)、ブロワ風量が少なくなって送風空気に奪われる熱量が少なくなるので、電気ヒータ112の温度が高くなる。このため、電気ヒータ112のPTC特性によって電気ヒータ112の出力(PTC出力)が低下するので、電気ヒータ112の消費電力が必要以上に多くなることを抑制できる。
暖房負荷が高負荷で必要熱量が大きい場合(図4の横軸方向の右側領域)、必要熱量の全てを電気ヒータ112で得ることができなくなる。このため、エンジン20を作動させてエンジン20の出力(エンジン出力)を増加させることによって、必要熱量のうち電気ヒータ112の出力(PTC出力)で不足する分をエンジン20の排気ガスから得ることが可能になる。
図5は、エンジン20の動作(エンジン動作)に対する作動チャートである。本例では、発電機23による必要発電量が多い場合にはエンジン20の出力(Eng出力)が大きくなり、発電機23による必要発電量が少ない場合にはエンジン20の出力(Eng出力)が小さくなるようにエンジン20が制御されるようになっている。また、図5では、暖房負荷が中負荷で必要熱量が中程度の場合の例を示している。
エンジン20が作動しておらずエンジン20の出力がない場合(図5の横軸方向の左側領域)、エンジン20の排気ガスの熱が電気ヒータ112に伝わらないので、電気ヒータ112の温度が過度に高くならず電気ヒータ112の出力(PTC出力)が比較的大きくなる。このため、必要熱量の全てを電気ヒータ112の出力(PTC出力)で得ることができる。
エンジン20が作動してエンジン20の出力が中出力になっている場合(図5の横軸方向の中間領域)、エンジン20の排気ガスによって排熱回収熱交換器111の温度が上昇するので電気ヒータ112の温度が高くなって電気ヒータ112の出力(PTC出力)が低下する一方、ループ型ヒートパイプ10によって排気熱回収(エンジン20の排気ガスの熱の回収)が行われるので、必要熱量を電気ヒータ112の出力(PTC出力)とエンジン20の排気ガスとで得ることができる。
エンジン20の出力が高出力になっている場合(図5の横軸方向の右側領域)、エンジン20の排気ガスが高温になって排熱回収熱交換器111の温度がさらに上昇するので電気ヒータ112の温度がさらに高くなって電気ヒータ112の出力(PTC出力)がさらに低下するが、ループ型ヒートパイプ10による排気熱回収量が多くなるので、必要熱量の全てをエンジン20の排気ガスで得ることが可能になる。
ちなみに、エンジン20の排気ガスが過度に高温になってループ型ヒートパイプ10による排気熱回収量が必要熱量を上回った場合には、ループ型ヒートパイプ10の内圧(ヒートループ内圧)の上昇によって内圧調整弁18が液還流路141の閉塞方向に作動するので、ループ型ヒートパイプ10による排気熱回収量が過剰になることが抑制される。
本実施形態によると、排気管22のうちエンジン20と排熱回収熱交換器111との間の部位に可撓管22a(振動吸収部)が設けられているので、エンジン20の振動を排気管22で吸収することができる。そのため、エンジン20から排熱回収熱交換器111への振動の伝達を抑制することができる。
その結果、ループ型ヒートパイプ10の蒸発部11と凝縮部12との位置関係が所期の状態からずれて熱輸送性能(ひいては暖房性能)が低下してしまうことを抑制できる。また、可撓管22aは蛇腹状のものであるので、振動吸収部を簡単な構造とすることができる。
また、本実施形態によると、ループ型ヒートパイプ10は、サーモサイフォン式になっていて、凝縮部12で凝縮した液17が重力により蒸発部11に還流するようになっているので、蒸発部11に還流させるための液還流手段(ポンプやウィック等)が不要であり、構成を簡素化できる。
また、本実施形態によると、エンジン20の排気ガスの熱を回収するようになっているので、エンジン20の作動後、排気ガスの温度が速やかに上昇して熱の回収が速やかに開始されることとなる。また、本実施形態によると、作動流体の液17の一部が沸騰すれば暖房を開始することができる。
このため、エンジン自体やエンジン冷却水を温めてからエンジン冷却水の熱を回収する従来の冷却水式の暖房装置と比較して、熱効率に優れているとともに熱容量が小さくて済むので、短時間で暖房を開始できるとともに消費燃料も少なくすることができる。また、エンジン冷却水を凝縮部12に循環させるための暖房用ウォータポンプが不要であるので、消費電力も少なくて済む。
また、本実施形態によると、ループ型ヒートパイプ10の蒸発部11が、エンジン20の排熱および電気という複数の熱源で加熱されるようになっているので、複数の熱源に対応して複数の暖房系統を設ける場合と比較して、熱輸送部分の冗長がなく、構成を簡素化できる。
また、本実施形態によると、内圧調整弁18がループ型ヒートパイプ10の液還流路141を内圧に応じて機械的に開閉し、PTCヒータで構成された電気ヒータ112が、自身の温度によって出力を自己調整するので、暖房負荷変動やエンジン20の作動状態に応じて暖房能力を自律的に制御できる。このため、制御装置等を用いて暖房能力を電気的に制御する場合と比較して、制御系の構成を簡素化できる。
また、本実施形態によると、電気ヒータ112が排熱回収熱交換器111の下部に取り付けられているので、簡素な構成にて電気ヒータ112を排熱回収熱交換器111と一体化することができる。
(他の実施形態)
なお、上記一実施形態では、本発明のコジェネレーション装置をレンジエクステンダ式電動車両に適用した例を示したが、レンジエクステンダ式電動車両以外の種々の車両(ハイブリッド車等)にも本発明のコジェネレーション装置を適用可能である。また、本発明のコジェネレーション装置は、住宅等に用いられる据置型コジェネレーション装置等にも適用可能である。
また、上記一実施形態では、エンジン(内燃機関)の排熱を回収するようになっているが、エンジン(内燃機関)の排熱に限定されるものではなく、種々の発電用動力発生機関(例えば外燃機関)の排熱を回収するようにしてもよい。
また、上記一実施形態では、ループ型ヒートパイプ10がサーモサイフォン式になっていて、凝縮部12で凝縮した液17が重力により蒸発部11に還流するようになっているが、凝縮部12で凝縮した液17がウィックの毛細管力やポンプ等により蒸発部11に還流するようになっていてもよい。
また、上記一実施形態では、機械式の内圧調整弁18およびPTC特性を有する電気ヒータ112によって暖房能力が自律的に制御されるようになっているが、これに限定されることなく、例えば電気式弁機構と、PTC特性を有しない電気ヒータと、電気式弁機構および電気ヒータを制御する制御装置(制御手段)とを用いて暖房能力を電気的に制御するようにしてもよい。
2 ボデー(取付対象物)
3 振動吸収装置(振動吸収手段)
10 ループ型ヒートパイプ
11 蒸発部
111 排熱回収熱交換器(排熱回収器)
12 凝縮部(暖房手段)
20 エンジン(内燃機関、発電用動力発生機関)
22 排気管(排熱輸送管)
22a 可撓管(振動吸収部)

Claims (4)

  1. 取付対象物(2)に振動吸収手段(3)を介して取り付けられた発電用動力発生機関(20)と、
    前記発電用動力発生機関(20)の排熱を輸送する排熱輸送管(22)と、
    前記排熱輸送管(22)で輸送された前記発電用動力発生機関(20)の排熱を回収する排熱回収器(111)と、
    前記排熱回収器(111)で回収した排熱を用いて暖房を行う暖房手段(12)とを備え、
    前記排熱輸送管(22)は、前記発電用動力発生機関(20)から伝達された振動を吸収する振動吸収部(22a)を有していることを特徴とするコジェネレーション装置。
  2. 作動流体の蒸発・凝縮によって熱輸送を行うループ型ヒートパイプ(10)を備え、
    前記排熱回収器(111)は、前記ループ型ヒートパイプ(10)の蒸発部を構成するものであり、
    前記暖房手段(12)は、前記ループ型ヒートパイプ(10)の凝縮部を構成するものであることを特徴とする請求項1に記載のコジェネレーション装置。
  3. 前記発電用動力発生機関(20)、前記排熱輸送管(22)、前記排熱回収器(111)および前記暖房手段(12)はレンジエクステンダ式電動車両に搭載され、
    前記発電用動力発生機関は、前記レンジエクステンダ式電動車両のボデー(2)を前記取付対象物とする内燃機関(20)であり、
    前記排熱輸送管は、前記内燃機関(20)の排気ガスが流れる排気管(22)であることを特徴とする請求項1または2に記載のコジェネレーション装置。
  4. 前記振動吸収部(22a)は、蛇腹状の可撓管であり、前記排気管(22)のうち前記内燃機関(20)と前記排熱回収器(111)との間の部位に設けられていることを特徴とする請求項3に記載のコジェネレーション装置。
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