JP2012221915A - アルミ電線用超音波接合装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】超音波振動のエネルギーが低くても、簡易な作業工程と簡易な構成で、アルミ電線の芯線表面の酸化被膜を破壊し芯線どうしを適切な強度で接合すること。
【解決手段】ホーンチップ3の加圧面3aに平坦面3bと曲面3cを設ける。曲面3cは、加圧面3aによって加圧する芯線の延在方向Xの全長に亘って形成する。この曲面3cは円弧状の断面形状を有する。このホーンチップ3を用いた芯線の加圧時に、曲面3cに当接する各芯線に、曲面3cの法線方向やホーンチップ3の移動方向に加圧力を作用させる。また、左右方向に隣接する芯線どうしも、互いの位置が上下方向にずれてさえいれば、ホーンチップ3の超音波振動時に芯線どうしが擦れるように振動させる。これにより、隣接する芯線どうしの間で、加圧力や超音波振動を効率よく作用させ、芯線の酸化被膜を十分に破壊して芯線どうしを十分大きな接合力で接合させる。
【選択図】図2

Description

本発明は、ホーンとアンビルにより電線どうしを超音波接合する装置に係り、特に、銅電線よりも軟らかいアルミ電線どうしの超音波接合装置に関する。
例えば車両のワイヤハーネスにおいて、複数の電線どうしを接合する際には、超音波接合装置が用いられる。本出願が過去に提案した超音波接合装置では、既に接合した電線束の上に次の電線(の芯線)を重ねた状態でその電線(の芯線)に超音波振動を加えることで、既に接合した電線束に次の電線(の芯線)を接合する。これにより、接合強度を高めている(例えば、特許文献1)。
ところで、車両の分野では、燃費向上のため軽量化に対する要求が近年高まっている。そこで、車両に搭載する電線を現在の銅電線よりも軽いアルミ電線に切り替える動きが活発化している。その場合にも、アルミ電線の芯線どうしの接合には超音波接合装置が用いられる。
ここで、アルミ電線どうしの接合に本出願人が過去に提案した上述の超音波接合装置を利用する場合を想定してみる。この場合には、アルミ電線の芯線を左右方向には並べず上方にのみ積み重ねて行くことになる。したがって、超音波振動は常に、上方に重ね増しした新しいアルミ電線の芯線に集中して加わることになる。超音波振動が1つの芯線に集中して加わることは、銅電線に比べて軟らかく外力によるダメージを銅電線よりも受け易いアルミ電線の芯線を接合する場合には、好ましいこととは言えない。
そこで、本出願人が過去に提案した他の超音波接合装置のように、上下方向に離間接近可能な一対の型と左右方向に離間接近可能な一対の型との間に接合対象の電線の芯線束を配置し、この芯線束を型により上下方向及び左右方向に交互に加圧成型した後、超音波振動を電線束に加えて接合することも考えられる(例えば、特許文献2)。このようにすれば、芯線束中の各芯線が適度に密着するようになるので、それぞれの芯線どうしを適切に接合させることができる。
特開2007−185706号公報 特開2007−149421号公報
上述した他の超音波接合装置では、超音波振動を芯線束全体に加えることから、1つの芯線に超音波振動が集中して加わるという点は解消できる。但し、芯線どうしの密着度をよくするために芯線束を上下及び左右の2方向から交互に加圧成型するので、複雑な加圧型構造を用いる必要がある。
また、アルミ電線の芯線の表面は酸化被膜で覆われているので、超音波接合に際して酸化被膜を事前に破壊しておく必要がある。したがって、上述した各超音波接合装置でアルミ電線の芯線どうしを接合する場合は、超音波振動が効率よく伝わって酸化被膜が破壊されやすいようにするために、芯線をそれぞれ撚っておく必要がある。芯線を撚る作業は工程の増加を招くだけでなく、芯線径が太い場合に作業そのものが行えないリスクを生む原因にもなる。
本発明は前記事情に鑑みなされたもので、本発明の目的は、超音波振動のエネルギーが低くても、簡易な作業工程でアルミ電線の芯線表面の酸化被膜を破壊し芯線どうしを適切な強度で接合することができる、簡易な構成の超音波接合装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に記載した本発明のアルミ電線用超音波接合装置は、
複数のアルミ電線の芯線どうしを所定間隔まで接近させたホーンチップとアンビルとにより加圧し、前記ホーンチップを超音波振動させることで前記芯線どうしを超音波接合するアルミ電線用超音波接合装置において、
前記ホーンチップの前記芯線を加圧する加圧面には、前記芯線の加圧時に前記所定間隔をおいて前記アンビルの前記芯線を加圧する平坦な加圧面と平行に位置する平坦面と、該平坦面よりも窪んだ凹状の断面形状を有し前記平坦面に沿って前記芯線の延在方向に延在する凹面とが設けられており、
前記凹面は断面円弧状の曲面で構成されており、
前記所定間隔をおいた前記ホーンチップと前記アンビルとの間の前記芯線が、前記凹面により前記平坦面からとは異なる方向に押圧される、
ことを特徴とする。
請求項1に記載した本発明のアルミ電線用超音波接合装置によれば、接合する芯線が、ホーンチップの凹面から、平坦面からとは異なる方向に押圧されるので、ある芯線とこれに直接接触している他の芯線との間に、ホーンチップとアンビルとの間隔方向の力だけでなく、それ以外の方向の力も作用するようになる。
したがって、芯線どうしを接合する複数のアルミ電線を規則的に並べずにホーンチップとアンビルで押圧して、ホーンチップやアンビルの加圧面と平行な方向以外の方向に2つの芯線が並んでも、ホーンチップを超音波振動させた際に、凹面からの押圧力により、それらの芯線が互いの表面を擦るように振動し、表面の酸化被膜を破壊するようになる。
このため、芯線が酸化被膜で覆われているアルミ電線を、超音波振動のエネルギーを高めなくても適切に酸化被膜を破壊しつつ、適切な強度で接合することができる。また、超音波振動を加える前に芯線束を加圧成型したり各芯線を撚っておく必要がないので、装置の構成や芯線の前処理等の作業工程を簡略化することができる。
その上、凹面を曲面で構成することで、接合する芯線が曲面から受ける押圧力の方向が、曲面の法線方向と一致することになる。そして、曲面の法線方向は、平坦面から芯線が受ける押圧力の方向に対して連続して変化する。このため、曲面で凹面を構成すると、平坦面からの押圧力とは異なる方向で凹面から受ける押圧力の方向が、例えば複数の平面を連続して凹面を構成するのに比べて多くなる。
したがって、ホーンチップを超音波振動させた際に隣接する2つの芯線間に作用する超音波振動の方向を多様化して、接合対象の各芯線を予め規則的に配置しておかなくても、芯線を効率的に振動させて適切な強度で接合することができる。
また、請求項2に記載した本発明のアルミ電線用超音波接合装置は、請求項1に記載した本発明のアルミ電線用超音波接合装置において、前記曲面が、前記平坦面との境界に近いほど曲率が小さく該境界から遠ざかるほど曲率が大きくなるように構成されていることを特徴とする。
請求項2に記載した本発明のアルミ電線用超音波接合装置によれば、請求項1に記載した本発明のアルミ電線用超音波接合装置において、ホーンチップの加圧面に凹面を設けるために必要とするスペースが、ホーンチップとアンビルとの間隔方向において短い寸法で済むようになる。
したがって、ホーンチップの加圧面に凹面を設けることでホーンチップが必要以上に大型化するのを防ぎ、超音波振動源からの超音波振動がホーンチップを介して芯線に効率よく伝わるようにすることができる。
なお、請求項3に記載した本発明のアルミ電線用超音波接合装置のように、請求項2に記載した本発明のアルミ電線用超音波接合装置において、前記凹面の曲率中心からの曲率半径に対して、前記平坦面に沿って前記芯線の延在方向と直交する前記凹面の幅方向における該凹面の全長を、1倍以上2倍以下の寸法とすることが好ましい。
凹面の曲率半径に対して凹面の幅方向における全長を1倍未満の寸法とすると、圧力方向に対して超音波振動を相殺し過ぎることになり、凹面がないものに比べても引張強度が弱くなるため好ましくない。
一方、凹面の曲率半径に対して凹面の幅方向における全長を2倍よりも大きい寸法とすると、接合に必要な圧力が大きくなり、接合に必要な圧力を加えた際に平坦面からその下に位置する芯線に加わる圧力が過大になって、芯線に与えるダメージが大きくなるので、好ましくない。
また、請求項4に記載した本発明のアルミ電線用超音波接合装置のように、請求項1、2又は3に記載した本発明のアルミ電線用超音波接合装置において、前記ホーンチップと前記アンビルとの前記加圧面どうしを前記所定間隔に接近させた状態で、前記芯線の延在方向と直交する面上における、前記ホーンチップと前記アンビルとの間に画成される接合対象の芯線を配置するスペースの全面積に対して、前記ホーンチップの前記凹面の内側部分の面積を、25%以上40%以下とすることが好ましい。
芯線配置スペースの全面積に対して凹面の内側部分の面積が25%よりも小さいと、加圧面から芯線に作用する押圧力の大きさに占める、凹面から芯線に作用する押圧力の大きさの割合が小さすぎ、平坦面からの押圧力とは方向が異なる凹面からの押圧力を芯線に十分に作用させることができなくなる。
一方、芯線配置スペースの全面積に対して凹面の内側部分の面積が40%よりも大きいと、接合に必要な圧力が大きくなり、接合に必要な圧力を加えた際に平坦面からその下に位置する芯線に加わる圧力が過大になって、芯線に与えるダメージが大きくなるので、好ましくない。
本発明の車両用表示装置によれば、超音波振動のエネルギーが低くても、簡易な作業工程と構成で、アルミ電線の芯線表面の酸化被膜を破壊し芯線どうしを適切な強度で接合することができる。
本発明の一実施形態に係るアルミ電線用超音波接合装置の要部を示す断面図である。 図1のホーンチップの斜視図である。 図1のホーンチップを平坦面のみで加圧面を構成したホーンチップに替えてアルミ電線の超音波接合を行った場合の各芯線にそれぞれ加わる圧力の分布を示す説明図である。 図1のホーンチップを用いてアルミ電線の超音波接合を行った場合の各芯線にそれぞれ加わる圧力の分布を示す説明図である。 図3と図4のホーンチップをそれぞれ用いてアルミ電線の超音波接合を行った場合における接合時の芯線束に対するホーンチップの加圧圧力と接合後の芯線束の引張強度との関係を示すグラフである。 図1のホーンチップの曲面の詳細例を示す説明図である。 図6に示す曲面の曲率半径と幅方向寸法との比と接合後の芯線束の引張強度との関係を示すグラフである。 (a)〜(c)は図1のホーンチップの凹部の別構成例を示す説明図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るアルミ電線用超音波接合装置の要部を示す断面図である。本実施形態のアルミ電線用超音波接合装置(以下、「接合装置」と略記する。)は、アンビル1とホーンチップ3との各加圧面1a,3aによる加圧と、ホーンチップ3の加圧面3aにより芯線7,7,…に加える超音波振動とによって、アルミ電線の絶縁被覆(いずれも図示せず)を除去してアンビル1とホーンチップ3との間に配置した芯線7,7,…どうしを超音波接合するものである。
ホーンチップ3は昇降可能に構成されており、ホーンチップ3の昇降によって、ホーンチップ3の加圧面3aがアンビル1の加圧面1aに対して接近離間する。また、ホーンチップ3は、不図示の超音波振動源によって超音波振動する。なお、アンビル1の側方に配置した規制部材5の上面にホーンチップ3の加圧面3aが当接することで、各加圧面1a,3aが最短間隔H(請求項中の所定間隔に相当)となる相対位置でホーンチップ3がアンビル1に対し位置決めされる。
図2の斜視図に示すように、ホーンチップ3の加圧面3aは、平坦面3bと曲面3c(請求項中の凹面に相当)とを有している。曲面3cは、加圧面3aによって加圧する図1の芯線7の延在方向Xの全長に亘って形成されている。この曲面3cは、本実施形態では、円弧状の断面形状を有している。曲面3cの曲率は、全体に亘って一定でもよく、連続的に変化してもよい。
なお、延在方向Xと直交する曲面3cの幅方向Yにおける両側には、平坦面3bがそれぞれ配置されている。後述するように、ホーンチップ3の加圧面3aにより図1の芯線7,7,…に多方向からの加圧力を加えるためには、幅方向Yにおける各平坦面3bの寸法を極力短くすることが望ましい。
しかし、極端に短くすると、平坦面3bの断面形状が限りなく鋭角の矢尻形状に近づき、芯線7,7,…の接合動作を繰り返すことで平坦面3bが摩耗あるいは欠損する可能性がある。そこで、平坦面3bは幅方向Yにおいて、最低限の寸法(例えば0.25〜0.30mm)を有するように形成するのが好ましい。
従来の一般的な超音波接合装置では、図3の説明図に示すように、ホーンチップ3´の加圧面3dが全体に亘って平面状に形成されている。このようなホーンチップ3´とアンビル1とで芯線7,7,…を加圧し超音波振動させる場合は、加圧面3dからの加圧力が各芯線7に均等に加わるように、上下左右に規則的に各芯線7を並べて配置することになる。
そのため、ホーンチップ3´を超音波振動させた際に、その振動は、上下に並べて配置した芯線7どうしが擦れるようには働くが、左右に並べて配置した芯線7どうしが擦れるようには働かない。
また、このホーンチップ3´を用いて超音波接合を行った場合の、各芯線7,7,…の応力分布を、有限要素法(FEM)を用いてシミュレーションすると、図3のコントラストで示すようになる。図3の応力分布からも明らかなように、各芯線7どうしが接する境界部分においては、上下に隣接する2つの芯線7,7の境界に比べて、左右に隣接する2つの芯線7,7の境界では、応力がほとんど生じていない。
したがって、左右に隣接する芯線7どうしの間では、加圧力や超音波振動が殆ど作用せず、芯線7の酸化被膜(図示せず)の破壊も十分に行われないので、芯線7どうしの接合力は非常に小さいものとなる。
一方、図2に示す本実施形態のホーンチップ3の加圧面3aは、曲面3cを有しているので、図4の説明図に示すように、ホーンチップ3の曲面3cに当接する各芯線7には、少なくとも、曲面3cの法線方向とホーンチップ3の下降方向(アンビル1に近づく方向)とに(又はその合成方向に)加圧力が作用する。このように、ホーンチップ3の加圧面3aから各芯線7に加わる力の方向が異なるので、各芯線7を規則的に並べて配置しなくてもよく、不規則に配置して構わない。
そのため、ホーンチップ3を超音波振動させた際には、芯線7どうしの位置が上下方向にずれてさえいれば、左右方向に隣接する芯線7どうしの間であっても、芯線7どうしが擦れるように振動することになる。
また、図2に示すホーンチップ3を用いて本実施形態の超音波接合装置により超音波接合を行った場合の、各芯線7,7,…の応力分布を、有限要素法(FEM)を用いてシミュレーションすると、図4のコントラストで示すようになる。図4の応力分布からも明らかなように、特に、加圧面3aに当接する芯線7については、隣接するいずれの芯線7との境界においても、図3に示す左右に隣接する芯線7どうしの境界部分に比べて、ある程度高い応力が生じていることが判る。
したがって、各芯線7とこれに隣接する芯線7との間で、加圧力や超音波振動が効率よく作用し、芯線7の不図示の酸化被膜の破壊も十分に行われて、芯線7どうしの接合力が十分に大きいものとなる。
図5は、図3と図4のホーンチップ3´,3をそれぞれ用いて芯線7,7,…の超音波接合を行った場合における、接合時の芯線7,7,…の束に対するホーンチップの加圧圧力と接合後の芯線7,7,…の束の引張強度との関係を示すグラフである。図5中の「◆」及び「□」の各プロットは、引張強度の平均値を示し、その上下に連なる線が、引張強度の分布範囲を示している。
図5中の「◆」のプロットで平均値を示すように、図3のホーンチップ3´を用いて加圧及び超音波接合を行った場合は、加圧時の圧力を増加させても、引張強度に大きな変化は生じていない。これに対し、図4のホーンチップ3を用いて加圧及び超音波接合を行うと、図5中の「□」のプロットで平均値を示すように、加圧圧力が400(N)未満では図3のホーンチップ3´を用いた場合よりも引張強度が低いものの、600(N)以上では引張強度が70(N)以上となって、図3のホーンチップ3´を用いた場合よりも大きい値を示すようになる。
したがって、図2に示す本実施形態のホーンチップ3のように、加圧面3aに曲面3cを設けることが、超音波接合を適切に行えるようにすることに寄与していることが分かる。
なお、曲面3cは、曲率一定の円弧状に形成してもよく、平坦面3bから幅方向Yに離れるに連れて曲率が小さくなる図4のような形状に形成してもよい。図4のような形状に形成すれば、曲率一定の円弧状に形成するのに比べて、ホーンチップ3の昇降方向における曲面3cの寸法が短くて済むので、ホーンチップ3を薄型化することができる。
また、図6の説明図に示すように、ホーンチップ3の加圧面3aとアンビル1の加圧面1aとを最短間隔Hに接近させた状態で、芯線7,7,…の延在方向X(図2参照、図6の紙面表裏方向)と直交する面(図6の紙面)上における、ホーンチップ3とアンビル1との間に画成される、接合対象の芯線7,7,…を配置するスペースの面積をS1、曲面3cの内側部分の面積をS2とする。このとき、芯線配置スペースの面積S1に対して曲面3cの内側部分の面積S2を、25%以上40%以下とすることが好ましい。
芯線配置スペースの面積S1に対して曲面3cの内側部分の面積S2が25%よりも小さいと、ホーンチップ3の加圧面3aから芯線7,7,…に作用する押圧力の大きさに占める、曲面3cから芯線に作用する押圧力の大きさの割合が小さすぎ、平坦面3bからの押圧力とは方向が異なる曲面3cからの押圧力を芯線7,7,…に十分に作用させることができなくなる。
一方、芯線配置スペースの面積S1に対して曲面3cの内側部分の面積S2が40%よりも大きいと、接合に必要な圧力が大きくなり、接合に必要な圧力を加えた際に平坦面からその下に位置する芯線に加わる圧力が過大になって、芯線に与えるダメージが大きくなるので、好ましくない。
さらに、図6に示すように、曲面3cの曲率中心からの曲率半径Rに対して、曲面3cの幅方向Y(図2参照)における全長Lを、1倍以上2倍以下の寸法(R:L=1:1〜1:2)とすることが好ましい。
図7は、図6に示す曲面の曲率半径Rと幅方向寸法Lとの比(R:L)と接合後の芯線7,7,…の束の引張強度との関係を示すグラフである。
図7のグラフには示されていないが、曲面3cの曲率半径Rに対して曲面3cの幅方向Yにおける全長Lを1倍未満の寸法とすると、圧力方向に対して超音波振動を相殺し過ぎることになり、凹面がないものに比べても引張強度が弱くなるため好ましくない。
一方、曲面3cの曲率半径Rに対して曲面3cの幅方向Yにおける全長Lを2倍よりも大きい寸法とすると、接合に必要な圧力が大きくなり、接合に必要な圧力を加えた際に平坦面からその下に位置する芯線に加わる圧力が過大になって、芯線に与えるダメージが大きくなって、図7のグラフに示すように、芯線7,7,…の束の引張強度が著しく低下するので、好ましくない。
また、本実施形態では、ホーンチップ3の加圧面3aに凹面として曲面3cを形成する場合について説明したが、曲面3cに代えて、図8(a)〜(c)に示すように、台形状の凹面3eや三角形状の凹面3f、あるいは、多角形状の凹面3gを加圧面3aに形成してもよい。これらの凹面3e〜3gによっても、芯線7,7,…に加わる加圧力の方向を平坦面3bからの加圧力の方向と異ならせて、上述した実施形態と同様の効果を発揮させることができる。
本発明は、ホーンとアンビルにより銅電線よりも軟らかいアルミ電線どうしを超音波接合する場合に用いて、極めて有用である。
1 アンビル
1a 加圧面
3 ホーンチップ
3´ ホーンチップ
3a 加圧面
3b 平坦面
3c 曲面(凹面)
3d 加圧面
3e〜3g 凹面
5 規制部材
7 芯線
H 最短間隔(所定間隔)
L 幅方向寸法
R 曲率半径
S1 面積
S2 面積
X 延在方向
Y 幅方向

Claims (4)

  1. 複数のアルミ電線の芯線どうしを所定間隔まで接近させたホーンチップとアンビルとにより加圧し、前記ホーンチップを超音波振動させることで前記芯線どうしを超音波接合するアルミ電線用超音波接合装置において、
    前記ホーンチップの前記芯線を加圧する加圧面には、前記芯線の加圧時に前記所定間隔をおいて前記アンビルの前記芯線を加圧する平坦な加圧面と平行に位置する平坦面と、該平坦面よりも窪んだ凹状の断面形状を有し前記平坦面に沿って前記芯線の延在方向に延在する凹面とが設けられており、
    前記凹面は断面円弧状の曲面で構成されており、
    前記所定間隔をおいた前記ホーンチップと前記アンビルとの間の前記芯線が、前記凹面により前記平坦面からとは異なる方向に押圧される、
    ことを特徴とするアルミ電線用超音波接合装置。
  2. 前記曲面は、前記平坦面との境界に近いほど曲率が小さく該境界から遠ざかるほど曲率が大きくなるように構成されていることを特徴とする請求項1記載のアルミ電線用超音波接合装置。
  3. 前記曲面の曲率中心からの曲率半径に対して、前記平坦面に沿って前記芯線の延在方向と直交する前記曲面の幅方向における該曲面の全長を、1倍以上2倍以下の寸法とすることを特徴とする請求項2記載のアルミ電線用超音波接合装置。
  4. 前記ホーンチップと前記アンビルとの前記加圧面どうしを前記所定間隔に接近させた状態で、前記芯線の延在方向と直交する面上における、前記ホーンチップと前記アンビルとの間に画成される接合対象の芯線を配置するスペースの全面積に対して、前記ホーンチップの前記凹面の内側部分の面積を、25%以上40%以下とすることを特徴とする請求項1、2又は3記載のアルミ電線用超音波接合装置。
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