JP2012221726A - ランプユニットおよびこのランプを備えた光照射装置 - Google Patents

ランプユニットおよびこのランプを備えた光照射装置 Download PDF

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Abstract

【課題】均一な照度分布を有し、マスクのパターンに忠実で解像度の高いパターンを形成することができるランプユニットおよび光照射装置を提供すること。
【解決手段】ショートアーク型の放電ランプとリフレクタよりなる複数の光源素子12を、一方向に並べて配置し、複数列の光源素子列11a,11bからなるランプユニット10を構成する。光源素子列11aと光源素子列11bにおける光源素子12はX方向(光源素子列の並び方向)に対して互いに斜め方向にずらした位置に配置され、ランプユニット10の全体から出射する光によって被照射面に形成される光照射領域の光量分布の均一度を向上させる。また、光源素子列11a,11bの光出射側には、光量補正板25a,25bを設け、各光源素子12から出射した光の光量分布におけるトップ近傍における光量を減光することにより該ランプユニットの積算光量の均一度を補正する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、被照射物に線状光のパターン(ストライプ状のパターン)等を形成するに好適なランプユニットおよび当該ランプユニットを備えた光照射装置に関する。
三次元立体映像を現出させる3D映像表示装置は、アミューズメント施設、店舗ディスプレイ、医療などの用途に利用されることが期待されており、近年脚光を浴びている。このような3D映像表示装置においては、右目用映像と左目用映像とを区別するために、パターン化位相差フィルムが用いられている。
パターン化位相差フィルムは、図16に示すように、フィルム基材90上に配向膜91を介して形成された光重合性液晶材料層92に対して、それぞれ線状の遮光部96および透光部97が交互に並んで形成されてなるマスク95を介して光を照射することにより、ストライプ状のパターンの液晶ポリマー層93を形成し、その後、残存する光重合性液晶材料層92を除去することによって得られる。
このようなパターン化位相差フィルム等の製造では、紫外光などの活性エネルギー線を被照射物に照射する光照射装置が用いられる。このような光照射装置としては、例えば、ロングアーク型の放電ランプを用いた光照射装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−144884号公報
上述したパターン化位相差フィルム等の製造には、ロングアーク型の放電ランプを用いた光照射装置を用いることが考えられる。しかしながら、ロングアーク型の放電ランプは線光源であるため、光学系によって、放電ランプから放射される光を当該放電ランプの長手方向において互いに平行な平行光とすることができない。このため、図17に示すように、マスク95の透光部97を透過する光の一部が、マスク95の面方向に対して斜めから入射することにより、光重合性液晶材料層(図16に示す92)における遮光部96の縁部の直下に位置する領域に照射される。その結果、マスクのパターンに忠実で解像度の高いパターンを有する液晶ポリマー層93を形成することが困難である。
このような問題を解決するため、ショートアーク型の放電ランプを並べて配置した多灯式の光照射装置を用いることが考えられる。
すなわち、発光管内にその管軸に沿って互いに対向するよう一対の電極が配置されたショートアーク型の放電ランプと、この放電ランプを取り囲むよう設けられリフレクタとからなる複数の光源素子を一方向に並べた光源素子列を必要に応じて複数列配置し、光照射装置を構成する。
上記各光源素子のリフレクタを、その光軸を中心とする回転放物面状の光反射面を有するパラボラミラーにより構成し、当該リフレクタを、その光軸が放電ランプにおける発光管の管軸上に位置し、かつ、その焦点Fが放電ランプにおける電極間の輝点に位置するよう配置することにより、各光源素子からは、基本的に上記光軸に平行な光が出射する。
このような光照射装置を用いれば、光源素子を並べた方向において、互いに平行な平行光とすることができ、図17に示すように、マスクの透光部を透過する光の一部が、マスクの面方向に対して斜めから入射するといった問題を解消することができる。
しかし、上記構成の光照射装置は、ショートアーク型の放電ランプから構成される光源素子を一方向に並べて配置し、照射するものであり、該光照射装置ではインテグレータ等の光学素子を使用しない。従って、上記光照射装置は、多数のランプからの出射光の重なりによって、被照射面における照度分布を均一にすることが難しい。
本発明は上記問題を解決するものであって、その目的とするところは、均一な照度分布を有する光を被照射物に照射することができ、かつ、マスクのパターンに忠実で解像度の高いパターンを形成することができるランプユニットおよび該ランプユニットを備えた光照射装置を提供することである。
上記課題を本発明においては、次のように解決する。
(1)ショートアーク型の放電ランプ、およびこの放電ランプを取り囲むよう配置されたリフレクタよりなる複数の光源素子を、その出射光の光軸が平行になるように一方向に並んで配置した光源素子列を、それぞれ同方向に伸びるように複数並べ、各光源素子を、光源素子支持枠体の収納部に収納してランプユニットを構成する。
そして、前記複数の光源素子列を、前記一方向に直交する方向に並べて配置し、前記一の光源素子列における光源素子と、前記他の光源素子列における光源素子とを前記一方向に対して互いに斜め方向にずらした位置に配置し、前記ランプユニットに、前記光源素子から出射した光を減光することにより該ランプユニットの積算光量の均一度を補正する、光量補正板を設ける。
(2)上記(1)において、前記光源素子は、その積算光量分布を示す曲線が、中央に位置する頂部を中心になだらかに広がる裾野部をもつ山状に形成され、前記各光源素子は、前記一の光源素子列R1を構成する隣り合う光源素子の、前記一方向における積算光量分布を示す曲線の頂部の間に、前記他の光源素子列R2を構成する光源素子の、前記一方向における積算光量分布を示す曲線の頂部が位置するように配置される。
(3)上記(1)(2)において、光量補正板を、前記光源素子支持枠体に固定し、前記光源素子からの出射光の一部をさえぎるように、その光出射側に伸び出すように配置する。
(4)上記(1)(2)(3)において、前記光量補正板に、前記光源素子の放電ランプの管軸と直交し、かつ、前記一方向と直交する方向に伸びる直線上を、該方向に沿って伸びる凸状部を設ける。
(5)上記(1)(2)(3)(4)において、前記光量補正板の位置を調整する機構を設ける。
(6)上記(1)(2)(3)(4)(5)のランプユニットからなる光出射部を用いて光照射装置を構成し、該光照射装置に、前記光出射部からの光を線状に集光する、前記一の方向に伸びる集光部材を設ける。
本発明においては、以下の効果を得ることができる。
(1)複数の光源素子列を、一方向に直交する方向に並べて配置し、一の光源素子列における光源素子と、他の光源素子列における光源素子とを前記一方向に対して互いに斜め方向にずらした位置に配置し、前記ランプユニットに、前記光源素子から出射した光を減光することにより該ランプユニットの積算光量の均一度を補正する、光量補正板を設けたので、被照射面における積算光量の均一度を向上させることができる。
(2)光源素子は、その積算光量分布を示す曲線が、中央に位置する頂部を中心になだらかに広がる裾野部をもつ山状に形成され、各光源素子は、前記一の光源素子列R1を構成する隣り合う光源素子の、前記一方向における積算光量分布を示す曲線の頂部の間に、前記他の光源素子列R2を構成する光源素子の、前記一方向における積算光量分布を示す曲線の頂部が位置するように配置されることにより、前記一の光源素子列における光源素子の光量分布のトップまたはボトムと、他の光源素子列における光源素子12の光量分布のボトム又はトップとが互いに補い合う関係となり、ランプユニットの全体から出射する光によって被照射面に形成される光照射領域の光量分布の均一度を一層向上させることができる。
(3)各光源素子を、光源素子支持枠体の収納部に収納してランプユニットを構成したので、特定のランプが使用寿命を迎えた場合に、ランプユニット単位で、多数のランプを簡単に新品のものに交換することができ、ランプ交換に要する時間を著しく短縮することができる。また、全ての新品のランプの照度分布調整を事前に済ませておくことにより、現場で照度分布調整を行うことなく、速やかにランプユニットを交換することができる。
(4)前記光量補正板の位置を調整する機構を設けることにより、各光源素子の積算光量分布を個別に微調整することができ、各光源素子から出射する光の光量にばらつきがあっても、積算光量をより確実に均一にすることができる。
(5)光照射装置の光出射部を、上記光量補正板を具備するランプユニットから構成することにより、均一な照度分布を有する光を被照射物に照射して、解像度の高いパターンを被照射物に形成することができる。
本発明の実施例の光照射装置の概略構成を示す図である。 図1に示す光照射装置のA−A断面図である。 マスクの具体的な構成の一例を示す図である。 パターン化位相差フィルムの製造工程の一例を示す図である。 図1に示した光照射装置により照射される光の向きを説明する図である。 ランプユニットの被照射面における積算光量分布(光量補正板なし)を示す図である。 ランプユニットの被照射面における積算光量分布(光量補正板あり)を示す図である。 本発明の実施例のランプユニットの具体的な構成例を示す斜視図である。 本発明の実施例のランプユニットの具体的な構成例を示す図(光出射側から見た図)である。 ハニカム構造体における光源素子収容部の断面図である。 光量補正板のその他の実施例を示す斜視図である。 光量補正板のその他の実施例を示す図(光出射側から見た図)である。 図11,図12に示す光量補正板の部分拡大図である。 図8に示すランプユニットの2つを連結して長いランプユニットを構成した場合を示す図である。 ランプユニットを3列以上並べた実施例を示す図である。 パターン化位相差フィルムの製造工程を示す説明図である。 従来の光照射装置を用いた場合のマスクの透光部を通過する光を示す説明図である。
図1は本発明の実施例の光照射装置の概略構成を示す図であり、図2は図1に示す光照射装置のA−A断面図であり、本実施例の光照射装置は例えば前記したパターン化位相差フィルムを製造するために用いることができる。
光照射装置は、図1に示すように、複数の光源素子12から構成されるランプユニット10と、このランプユニット10からの光を、光源素子12の並び方向(第1の方向:X方向)に伸びるように線状に集光する集光部材20と、この集光部材20からの光をストライプ状に整形するマスク30とを備える。上記集光部材20とマスク30との間に、必要に応じて偏光素子35が設けられる(図2に点線で示す。図1には図示していない)。偏光素子35としては、例えばワイヤグリッド偏光素子を用いることができる。
この光照射装置の光出射部は、複数の光源素子が第1の方向に並ぶように配置された光源素子列11a(R1)、11b(R2)を有し、この光源素子列11a、11bが上記第1の方向に直交する第2の方向(Y方向)に並んで配列される。
被照射物W(例えば前記パターン化位相差フィルムを形成するための配向膜を介して形成された光重合性液晶材料層を有するフィルム基材)は、図2に示すように、搬送手段40のローラー41に接した状態で、マスク30の直下に搬送される。
ランプユニット10は、図1に示すように、複数の光源素子12が一方向(X方向)に並ぶように配置された光源素子列11a,11bを有し、この光源素子列11a.11bは、上記X方向に直交する方向(第2の方向:Y方向)に並んで配列される。
光源素子列11a,11bにおける光源素子12の各々は、図2に示すように、発光管14内にその管軸に沿って互いに対向するよう一対の電極(図示省略)が配置されてなるショートアーク型の放電ランプ13と、この放電ランプ13を取り囲むよう配置された、当該放電ランプ13からの光を反射するリフレクタ15とを有する。上記発光管14の管軸は上記X方向及びY方向に直交するように(すなわちZ方向に)配置される。
上記放電ランプ13としては、発光管14内に水銀、希ガスおよびハロゲンが封入された、例えば波長270〜450nmの紫外光を高い効率で放射する超高圧水銀ランプを用いることができる。このような放電ランプ13において、一対の電極間の電極間距離が例えば0.5〜2.0mm、水銀の封入量が例えば0.08〜0.30mg/mm3である。
上記光源素子列11a,11bの光出射側には、光源素子からの出射光をさえぎるように、その光出射側に伸び出す光量補正板25a,25bが設けられている。光量補正板25a,25bは、光源素子12から出射した光の一部を減光することにより該ランプユニットの積算光量の均一度を補正する。なお、光量補正板25a,25bについては、後述する。
各光源素子12のリフレクタ15は、その光軸Cを中心とする回転放物面状の光反射面を有するパラボラミラーにより構成されており、当該リフレクタ15は、その光軸Cが放電ランプ13における発光管14の管軸上に位置され、かつ、その焦点Fが放電ランプ13における電極間の輝点に位置するよう配置されている。
また、各光源素子12は、図2に示すように、その出射光の光軸がZ方向に平行になるように配列されており、各光源素子12から出射する光は、図2に示すように平行光となり、集光部材20に入射する。
集光部材20は、X方向に垂直な断面が放物線状の光反射面を有する、X方向に沿って伸びるシリンドリカルパラボラミラーにより構成されており、当該集光部材20は、ランプユニット10における各リフレクタ15の光軸Cに垂直な光出射面の前方において、その焦点fが被照射物Wの表面上に位置するよう配置されている。
この集光部材20は、目的とする波長の紫外光のみを反射させ、不要な可視光および赤外光を透過させるコールドミラーコーティングが施されているものであってもよい。
かかる集光部材20を備えることにより、ランプユニット10からの光を一軸上に集光することができるため、限られた有効面積の被照射面における積算光量を増やすことができ、また、一軸上における積算光量分布の均一度を向上させることができる。
マスク30は、X方向に長尺な矩形の板状のものであって、集光部材20の下方において、当該集光部材20による反射光の光軸Lに対して垂直な平面に沿って配置されている。このマスク30は、それぞれX方向に垂直な方向であるZ方向に伸びる線状の多数の遮光部および多数の透光部がX方向に交互に並ぶよう配置されてなるものである。
図3は、マスク30の具体的な構成の一例を示す説明図であり、同図(a)は平面図、(b)は側面図である。このマスク30においては、例えば石英ガラスよりなる透光性基板31の一面に、例えばクロムよりなる多数の線状の遮光膜32が所要の間隔で離間して並ぶよう配置されており、遮光膜32が形成された領域によって線状の遮光部33が形成され、隣接する遮光膜32間の領域によって透光部34が形成されている。このマスク30には、図3(a)において破線Lbで示すように、遮光部33および透光部34が並ぶX方向に伸びる帯状の光が入射される。なお、dは有効照射幅である。
図1、図2に示す光照射装置において、ランプユニット10の各光源素子12の放電ランプ13から放射された光は、リフレクタ15の光反射面によって反射されて、リフレクタ15の光軸Cに沿った平行光とされて集光部材20に向かって出射される。
このランプユニット10から出射する平行光は、集光部材20における光反射面により下方に向かって反射されて、X方向に伸びる線状に集光され、偏光素子35を介してマスク30に入射する。マスク30に入射される光は、X方向において互いに平行な平行光である。
マスク30に入射した光は、マスク30の遮光部および透光部によってストライプ状に整形され、被照射物Wに照射されることにより、被照射物Wにおけるローラー41が接する箇所の表面には、マスク30における遮光部および透光部のパターンに対応するストライプ状の光照射領域が形成される。そして、被照射物Wが搬送手段40によってZ方向に搬送されることにより、当該被照射物Wに対して、所要の光照射処理が達成される。
このような光照射装置においては、光配向膜用材料を用い、以下のようにしてパターン化位相差フィルムを製造することができる。
先ず、図4(a)に示すように、フィルム基材51上に、液状の光配向膜用材料を塗布して乾燥または硬化することによって光配向膜用材料層55Aを形成する。
次いで、光配向膜用材料層55Aに対して、上記の光照射装置によって直線偏光光による選択的露光処理を行うことにより、図4(b)に示すように、フィルム基材51上にストライプ状にパターニングされた第1の光配向膜55を形成する。
更に、適宜の光照射装置によって、上記図4(b)で照射した偏光光と90°偏光方向が異なる直線偏光光により全面露光処理を行うことにより、図4(c)に示すように隣接する第1の光配向膜55間に第2の光配向膜56を形成する。
次いで、図4(d)に示すように、第1の光配向膜55および第2の光配向膜56の表面上に、光重合性液晶材料層57Aを形成し、適宜の光照射装置によって全面露光処理を行って、当該光重合性液晶材料層57Aを硬化させることにより、図4(e)に示すように、第1の光配向膜55上に形成された第1の液晶ポリマー層部分57およびこの第1の液晶ポリマー層部分57とは液晶の配向状態が異なる第2の液晶ポリマー層部分58がストライプ状にパターン化されてなる液晶ポリマー層59が形成され、以て、パターン化位相差フィルムが得られる。
図1、図2に示す光照射装置では、点光源であるショートアーク型の放電ランプ13と回転放物面状の光反射面を有するリフレクタ15とよりなる複数の光源素子12を一方向(X方向)に沿って並ぶよう配置されてなる光源素子列11a,11bによって、ランプユニット10が構成されている。
したがって、当該光源素子列11を構成する光源素子12の各々における放電ランプ13から放射される光が、当該光源素子12の各々におけるリフレクタ15によって、光源素子12が並ぶ一方向において互いに平行な平行光とされ、これにより、集光部材20からの光は、図5に示すように、マスク30の透光部34にその面方向に対して直交若しくは略直交して入射して当該透光部34を透過する。従って、被照射物Wにおけるマスク30の遮光部33の直下に位置する領域に光が照射されることが防止または抑制され、マスク30のパターンに忠実で解像度の高いパターンを形成することができる。
ところで、上記光照射装置に設けられる放電ランプ13は、回転放物面状の光反射面を有するリフレクタ15とともに使用されることから、上記光源素子12のX方向における照度分布を示す曲線は、中央に位置する頂部を中心として両側になだらかに広がる裾野部を有する山状の分布を示す。
また、上記の光照射装置は、ショートアーク型の放電ランプを持つ光源素子12を一方向(X方向)に並べて照射するものであり、前記したように該光照射装置ではインテグレータ等の光学素子を使用しない。従って、上記光照射装置は、多数のランプからの出射光の重なりによって照度分布が平均化されることを殆ど期待することができない。
これは、ショートアーク型の放電ランプを持つ光源素子12を一方向(X方向)に並べた場合における固有の問題である。
そこで、本実施例の光照射装置では、図1に示すように光源素子列11aにおける光源素子12と、光源素子列11bにおける光源素子12とを、上記X方向に対して互いに斜め方向にずらした位置に配置している。こうすることによって、一の光源素子列11aにおける光源素子12の光量分布のトップ又はボトムと、他の光源素子列11bにおける光源素子12の光量分布のボトム又はトップとが互いに補い合う関係となり、ランプユニット10の全体から出射する光によって被照射面に形成される光照射領域の光量分布の均一度を、ある程度、向上させることができる。
図6、図7は本発明のランプユニット10の被照射面における積算光量分布を示す図である。図6、図7は3個の光源素子がX方向に並ぶように配置された第1の光源素子列11a(R1)と、第2の光源素子列11b(R2)から構成され、第1の光源素子列の光源素子(ランプ)数が3、第2の光源素子列の光源素子(ランプ)数が2の場合であって、光源素子列11aにおける光源素子12と、光源素子列11bにおける光源素子12とを、上記X方向に対して互いに斜め方向にずらした位置に配置した場合における、X方向の積算光量分布を示す図である。図6、図7のA,C,Eは光源素子列11aにおける光源素子12の積算光量分布を示し、B,Dは光源素子列11bにおける光源素子12の積算光量分布を示し、Fはこれらの積算光量分布を合算して得られる、補正前におけるランプユニット10の全体の積算光量分布である。また、図7のGは光量補正板25a,25bによる減光の効果を示す曲線であり、Hは光量補正板25により補正されたランプユニット10全体の積算光量分布を示す。これらのデータは、シュミレーションデータである。
なお、「積算光量分布」とは、ランプユニット10を構成する各光源素子12から出射された光によって、被照射面に形成される光照射領域の照度を、被照射物のスキャン方向であるZ方向に積分することによって得られる、積算光量のX方向における分布のことを意味する。
各光源素子12の光量分布は、曲線中央に位置する頂部を中心として両側になだらかに広がる裾野部を有する山状の分布を示している。
従って、当該光源素子12の分布を被照射物のスキャン方向で積分した積算光量分布を示す曲線も、図6、図7のA〜Eに示すように、中央に位置する頂部P1,P2を中心として両側になだらかに広がる裾野部S1,S2を有する山状の分布を示している。
本実施例の光照射装置においては、前記したように、光源素子列11aにおける光源素子12と、光源素子列11bにおける光源素子12とを、上記X方向に対して互いに斜め方向にずらした位置に配置している。即ち、各光源素子12は、図6、図7に示すように、一の光源素子列11aにおける隣り合う光源素子12の積算光量分布を示す曲線の頂部間に、他の光源素子列11bにおける光源素子12の積算光量分布を示す曲線の頂部が相補的に位置するように配置される。
こうすることによって、一の光源素子列11aにおける光源素子12の積算光量のトップ又はボトムと、他の光源素子列11bにおける光源素子12の積算光量のボトム又はトップとが互いに補い合う関係となり、ランプユニット10の全体から出射する光によって被照射面に形成される光照射領域の積算光量分布の均一度が向上した。
しかしながら、各光源素子12のX方向における積算光量分布は、前記したように中央に位置する頂部を中心として両側になだらかに広がる裾野部を有する山状の分布であるため、図6に示すように、各光源素子12の積算光量分布A〜Eを合成した積算光量分布Fも山状の分布となる。
近年、ランプユニット10の全体から出射する光によって被照射面に形成される光照射領域の積算光量分布の均一度を、さらに高いものとすることが要求されている。
そこで、本発明においては、前記図1、図2に示したように、光源素子列11a,11bの光出射側には、光源素子からの出射光をさえぎるように、その光出射側に伸び出す光量補正板25a,25bを設けている。
光量補正板25a,25bは、各光源素子12から出射した光のうち、図6の積算光量分布におけるトップ(ピーク)近傍における光量の一部を減光することにより該ランプユニットの積算光量の均一度を補正する。これにより、図7に示すように、積算光量分布の均一度が著しく改善される。
以上のように、本実施例のランプユニット10においては、図7に示すように、一の光源素子列11aにおける隣り合う各光源素子12の積算光量分布を示す曲線の間に、他の光源素子列11bにおける各光源素子12の積算光量分布を示す曲線の頂部が相補的に位置するように、複数の光源素子12が配置されている。このように各光源素子12を配置することによって、各々の光源素子からの光が互いに補い合うことにより、図6、図7に示すFの曲線が得られる。
しかしながら、Fの積算光量分布を示す曲線は、A〜Eに示す単独の曲線に比較すると均一度が向上しているものの、角状に突出するピークP3が見られ、光量分布の均一度が十分に高いとは言えない。
これに対し、光量補正板25a,25bを用いて光源素子12からの光の一部を遮蔽して減光することにより、Fの曲線で見られた角状に突出するピークP3を消滅させることができ、Fの曲線と比較して、図7のHの積算光量分布に示すように、均一度が著しく向上している。
ところで、かかる積算光量分布の均一度の補正は、ランプユニットにおける何れかのランプが、その仕様寿命を迎える毎に実施することが必要とされる。例えば、上記光照射装置における光源素子列の一方向の全長は、被照射物の大きさに応じて変動するものであるが、光源素子列の一方向の全長が500〜1500mmである場合は、例えば、8+8灯(計16灯)〜24+24灯(計48灯)のランプを含む光源素子を使用する。つまり、上記のように特定のランプが使用寿命を迎えた場合は、多数のランプを一括して新品のものに交換し、尚且つ、積算光量分布の均一度を補正することが必要とされる。
したがって、ランプが使用寿命を迎えた場合に備え、速やかに、ランプユニットを構成する全てのランプを交換し、尚且つ、ランプユニットの積算光量分布の均一度を補正することが可能となるような対策を講じておくことが好ましい。
上記のように、ショートアーク型の放電ランプを一方向に並べて配置してなる複数の光源素子列を有するランプユニットを備えた光照射装置においては、ランプユニットにおける特定のランプが使用寿命を迎えた場合に、ランプユニット単位で交換することになる。
以下、上述した光照射装置において、ランプ交換が容易であり、尚且つ、積算光量分布の補正が事前に済ませてあるランプユニットおよび該ランプユニットを備えた光照射装置の具体的な構成例について説明する。
図8は、本発明の実施例のランプユニットの具体的な構成例を示す斜視図である。なお、図8に示すランプユニットは単一でも使用できるが、後述するように複数のランプユニットを光源素子の並び方向(前記X方向)に連結することにより、より長いランプユニットを構成することができる。
本実施例のランプユニット10は、前記したようにショートアーク型の放電ランプ13とリフレクタ15よりなるそれぞれ8つの光源素子12を、一方向(前記X方向)に並べて配置して光源素子列11a,11bを構成し、この2つの光源素子列1a,11bを上記一方向に直交する方向(前記Y方向)に、光源素子12のX方向の幅の1/2だけX方向にずらして並べたものであり、各光源素子12は、光源素子収容部を有するハニカム構造体(光源素子支持枠体)16に収納されている。つまり、ランプユニット10は合計16個の光源素子12から構成され、一方向における全長は約500mmである。各光源素子12の放電ランプからリード線12aが引き出され端子12bが接続されている。
ハニカム構造体16は、光源素子12の個数と同数の光源素子収容部16aを有し、各光源素子収容部16aの間には隔壁が設けられる。ハニカム構造体16の各光源素子収容部16aは、光源素子列11aの8個の光源素子12と、光源素子列11bの8個の光源素子12が収納できるように2列の収容部から構成される。
ハニカム構造体16の各光源素子収容部16aに収納される各光源素子12の光出射側(前面)には、図8、図10に示すように、前面ガラス18が設けられ、前面ガラス18はガラス固定金具18aで固定される。
ガラス固定金具18aは、光源素子12の個数と同数の開口を有する板状体であり、各ランプユニット毎に一体成形されてなり、ハニカム構造体16の光出射側端面にねじ止めされている。ガラス固定金具18aの各開口の大きさは、前面ガラス18が抜け落ちることのないよう、各光源素子12における前面ガラス18よりもやや小さくなっている。
なお、光源素子列11aにおける光源素子12と、光源素子列11bにおける光源素子12とは、上記X方向に対して互いに斜め方向にずらした位置に配置されており、ハニカム構造体16の光源素子列11aを収納した部分の光源素子12の並び方向(前記X方向)の端面16dと、前記光源素子列11bを収納した部分の光源素子12の並び方向(前記X方向)の端面16eは、図8に示すように、光源素子12の並び方向(前記X方向)において段差を有することになる。
前面ガラス18の前方には、一対の光量補正板25a,25bが配置される。図9は図8に示すランプユニット10を光出射側から見た図であり、同図(b)は同図(a)の部分拡大図を示す。
光量補正板25a、25bは、図8、図9に示すように、光源素子12の並び方向(X方向)に伸びる基体部26a、26bと、該基体部に連設される、X方向と直交するY方向(各光源素子12の光出射面側)に伸び出す凸状部27a、27bを有する。
各光量補正板25a,25bは、各々の凸状部27a、27bの先端28a、28bが互いに斜め方向に向き合った状態で配置され、各基体部26a、26bが例えばねじ止めなどによってガラス固定金具18aの開口端部に固定される。光量補正板25a、25bは、金属によって一体成形される。
各凸状部27aは、光源素子列11aを構成する光源素子12の電極中心点を通過して放電ランプの管軸方向に伸びる直線と前記X方向の直線との交点A1を通過し、Y方向に伸びる直線AY1上を、該Y方向に沿って伸びるように設けられ、光源素子12の各々の光出射側に配置される。より具体的に、各凸状部27aは、前記直線AY1を中心として左右対称形状であり、且つ、前面ガラス18の中心(A1)に向かうに従って次第に幅が縮小する尖頭形状の先端部28aを有する。
他方の光量補正板25bの各凸状部27bも、光源素子列11bを構成する光源素子12の電極中心点を通過して放電ランプの管軸方向に伸びる直線と前記X方向の直線との交点A2を通過し、Y方向に伸びる直線AY2上を、該Y方向に沿って伸びるように設けられ、光源素子12の各々の光出射側に配置される。より具体的には、各凸状部27bは、光量補正板25aの各凸状部27aと同じく、前記直線AY2を中心として左右対称形状であり、且つ、前面ガラス18の中心に向かうに従って次第に幅が縮小する尖頭形状の先端部28bを有する。
各凸状部27a、27bの形状は、各光源素子12の積算光量分布が、図6、図7のA〜Eに示すように、中央に位置する頂部の両側に連なるなだらかな裾野部をもつ、左右対称形状の山型の曲線を示すことに対応して設定される。
また、図7のGに示すように各光源素子12の積算光量分布を示す曲線の頂部P1、P2の光を遮蔽するために、光量補正板25a、25bにおける凸状部27a、27bの先端部28a、28bは、該曲線の頂部P1,P2に一致するように配置される。
ショートアーク型の放電ランプ13を備える光源素子12は、輝点が一対の電極間中心点に形成されるため、電極間中心点から出射される光の出力が最も強く、その周辺に向うに従って光の出力は次第に低下する(ガウス分布に近い分布になる)。即ち、光量補正板25a、25bの凸状部27a、27bは、尖頭形状をもつ先端部28a、28bが、上記直線AY1、AY2上に配置され、上記光の出力が最も強い部分の光量の一部を減光させる。
一方、各光源素子12の積算光量分布における裾野部の光を過度に遮蔽することのないように、光量補正板25a、25bにおける各凸状部27a、27bは、斜面部29a、29bが各光源素子12の光量分布を示す曲線の裾野部S1、S2に対応するように配置される。
上記した光量補正板25a、25bは、光源素子12からの光を吸収、反射および散乱することによって減光するものであり、紫外線に対する反射率が高く、紫外線に対する耐久性に優れ、加工がし易く、軽量であり、尚且つコストの安い材料であることが必要とされる。このような理由から、光量補正板25a,25bは例えばアルミニウムによって構成される。光量補正板25a,25bはアルミニウムのほか、セラミック材料によって構成しても良く、また、金属からなる基板の光入射面にアルミニウムからなる反射膜またはクロムからなる吸収膜を蒸着等によって形成したものでも良く、さらには、光入射面に微細な凹凸構造を有する擦りガラスのように光を散乱するものでも良い。
光量補正板25a、25bの凸状部27a、27bは、各光源素子12に固有の光量、ランプユニット10から被照射物までの距離などに応じて、ランプユニット10の積算光量分布の均一度が向上するように、そのX方向およびY方向の全長や、形状が適宜調整される。光量補正板25a、25bは、凸状部27a、27bの全長および形状がそれぞれ同一であるが、勿論、同一であることは必須条件ではない。
なお、上記の例では光量補正板25a、25bが、ハニカム構造体16のY方向において最も離間するように配置されているが、必ずしもこのように配置することは必須ではない。例えば、光量補正板25a、25bを、Y方向において最も近接するように配置しても良い。この場合は、各々の凸状部27a、27は互いに反対方向を向いて配置されることになる。
図10にハニカム構造体における光源素子収容部の断面図(放電ランプの管軸を通りY方向に平行な平面で切った断面図)を示す。
同図に示すように、ハニカム構造体16の光出射側の端面には、ガラス固定金具18aで固定された前面ガラス18が設けられ、また、ハニカム構造体16の上記光出射側の反対側の面には、ランプ固定用の底蓋16bが設けられている。なお、同図では前記光量補正板25a,25bは省略されている。
各光源素子12は、図10に示すようにしてハニカム構造体16の各光源素子収容部16aに固定される。
まず、前面ガラス18をガラス固定金具18aに取付ける。次に、放電ランプ13の管軸が前面ガラス18と直交するよう光源素子12をハニカム構造体16の光源素子収容部16aに配置する。光源素子12は、放電ランプ13とリフレクタ15とリフレクタベース17から構成され、これらが接着剤等により、固定されている。
ハニカム構造体16の隣り合う光源素子収容部16aは、隔壁により仕切られており、各光源素子12は隔壁により互いに隔てられて各光源素子収容部16aに収納される。なお、図10に示すものにおいては、四角形状の光源素子収容部16aに、光出射側から見た形状が円形のリフレクタ15を有する光源素子12を収納するため、リフレクタ15の一部を切り欠いており、図10に示す曲線15aは切り欠かれたリフレクタ15の端部を示している。
そして、同図に示すように、スプリング19を上記リフレクタベース17と底蓋16bの間に介挿させ、スプリング19により、光源素子12のリフレクタ15の光出射開口側の端面が前面ガラス18に押し付けられるように、光源素子12をガラス面側に付勢する。これにより、前面ガラス18の前端面はガラス固定用金具18aのエッジ部の光源素子側の内面に押し付けられ、光源素子12のリフレクタ15の光出射開口側の端面が前面ガラス18の光源素子12側の面に押し付けられることにより、ハニカム構造体16に固定される。
上記のように構成することで、各光源素子12のリフレクタ15の光出射開口側の端面を光源素子12から出射する光の光軸に対して垂直になるように設定しておき、また前面ガラスの平面度を高くしておけば、光源素子12を下からスプリング19で押し上げるだけで、格別の調整をすることなく、各光源素子12から出射する光を平行光にすることができる。
また、各光源素子12は隔壁を隔ててハニカム構造体16に収納されているので、各光源素子12の位置決めが容易であり、また、隣接する放電ランプから受ける熱の影響を緩和することができる。また、漏れ光があっても、隣のランプに影響を与えることがない。
上記のように本実施例のランプユニット10は、図6に示すように、一の光源素子列11aを構成する隣り合う光源素子12の、X方向における積算光量分布を示す曲線の頂部の間に、他の光源素子列11bを構成する光源素子12の、X方向における積算光量分布を示す曲線の頂部が相補的に位置するように配置され、尚且つ、光量補正板25a,25bが設けられているので、ランプユニット10における各光源素子12からの光の一部が、光量補正板25a、25bで遮蔽されて減光されるため、図7の曲線Hに示すように積算光量の均一度が向上する。
しかも、本実施例のランプユニット10は、光量補正板25a,25bが、ハニカム構造体16のガラス固定金具18aの開口エッジ部に固定されているため、ランプユニット10を新品のものに交換する時点で既に積算光量の均一度の補正が完了した状態になっている。
したがって、光照射装置において特定のランプが使用寿命を迎えた場合に、本発明のランプユニット10をユーザーの工場において新品のものに交換するだけで、ランプ交換と積算光量の均一度の補正とを同時に完了することができるため、極めて短時間でランプを交換することができる。
さらに、本発明のランプユニット10は、光源素子列11a,11bを構成する各光源素子12の放電ランプの管軸を延長した直線と交わり、Y方向に伸びる直線AY1、AY2上を、該Y方向に沿って伸びる凸状部27a、27bを備えるため、図7のFに示す角状に突出するピークP3を確実に消滅させることができる結果、ランプユニット10全体の積算光量分布の均一度を高精度に補正することができる。
次に、上記光量補正板の他の実施例について説明する。
図11、図12は、光量補正板のその他の実施例を示す図であり、ハニカム構造体16、前面ガラス18、ガラス固定用金具18aと共に示す。また、図13は図11、図12に示す光量補正板の近傍の部分拡大図であり、図13(b)は同図(a)のA−A断面図である。
本実施例では、光源素子12の個数と同数の光量補正板が、ランプユニット10における光源素子12の各々に対して一対一で対応するように、互いに独立して設けられる。この点が、図8、図9に示した各光源素子12に対応する凸状部を有するように一体成形されてなる光量補正板とは相違する。
なお、光量補正板が相違するだけで、その他の構成は前記図8、図9と同じであり、本実施例の光量補正板の材料は、図8、図9で説明したものと同じである。
本実施例では、図13に示すように、光量補正板の、各光源素子が並ぶX方向および/またはそれに直交するY方向におけるそれぞれの位置を調整可能な機構が設けられている。このような位置調整機構を設けることにより、光量補正板のX方向および/またはY方向におけるそれぞれの位置を微調整することができる。これにより、各光源素子12を構成する放電ランプ毎に、積算光量分布を示す曲線における頂部の高さや位置が異なっていたとしても、光量補正板のX方向およびY方向の位置を微調整することができるため、ランプユニット10全体の積算光量分布の均一度をより確実に補正することができる。
より具体的には、図11、図12に示す実施例は、一の光源素子列11aが並ぶX方向に沿って、それぞれ独立に配置される光量補正板61a〜68aと、他の光源素子列11bが並ぶX方向に沿って、それぞれ独立に配置される光量補正板61b〜68bとが設けられている。各光量補正板61a〜68a、61b〜68bは、ガラス固定用金具18aの開口エッジ部に以下のようにしてねじ止めされて固定される。
本実施例では、図13に示すように、各光源素子12が並ぶX方向および/またはそれに直交するY方向におけるそれぞれの位置を調整可能な機構を有する。
以下、図13により上記機構の一例について説明する。なお、ここでは光量補正板61aを例に説明するが他の光量補正板の構成も同様である。
光量補正板61aは、上記Y方向に長軸を有し、上記X方向に短軸を有する、略楕円形状の2つの長穴611a、612aが所定距離を隔てて設けられている。長穴の個数は必要に応じて適宜設定することができる。この長穴611a、612aは、ガラス固定用金具18aに固定するためのねじ62a、63aの各胴部622a、623aを挿入するために設けられる。長穴611a、612aは、その短軸方向(X方向)の幅が、ねじ62a、63aの頭部621a、631aの径より狭く、胴部622a、632aの径にほぼ等しく、その長軸方向(Y方向)の幅がねじ62aの胴部622a、632aの径よりも広くなるように形成される。
ねじ62a、63aをガラス固定用金具18aに対して固定する際には、光量補正板61aを長穴611a、612aの長軸方向(Y方向)にスライドさせることによって最適な位置に移動させる。そして、光量補正板61aが最適位置に到達したときに、ねじ62a、63aを、それぞれ光量補正板61aに締結すると共にガラス固定用金具18aに螺合することにより、光量補正板61aがY方向に移動しないようにする。
上記のようにして、本実施例では、光量補正板61aの、長穴611a、612aの長軸方向(Y方向)における位置を自在に調整することができる。
なお、図示は省略するが、上記とは逆に、X方向に長軸を有し、Y方向に短軸を有する楕円形状の長穴を光量補正板に形成することによって、光量補正板のX方向における位置を自在に調整することができるようにしても良い。
図14に示すランプユニットは、図8に示すランプユニット10a、10bの2つを、板状の連結用金具16fを用いてねじ止めすることによって連結したものである。ランプユニット10a、10bの連結は、ランプユニット10aの光源素子12の並び方向の端面16dと16eが、それぞれランプユニット10bの端面16eと16dに接するように合わせて、連結用金具16fで連結する。各光源素子12の放電ランプからリード線12aが引き出され端子12bが接続されている。
上記のように連結されたランプユニットは、合計32個の光源素子から構成され、一方向における全長は約1000mmである。
上記のように構成されたランプユニットも、前記図8のものと同様、一の光源素子列11aを構成する隣り合う光源素子12の、X方向における積算光量分布を示す曲線の頂部の間に、他の光源素子列11bを構成する光源素子12の、X方向における積算光量分布を示す曲線の頂部が相補的に位置するように配置され、尚且つ、光量補正板25a,25bが設けられている。このため、ランプユニット10a,10bにおける各光源素子12からの光の一部が、光量補正板25a、25bで遮蔽されて減光され、図7の曲線Hに示すように積算光量の均一度が向上する。
図14に示したものは、2つのランプユニットをその長手方向に連結したものであるが、光照射装置に組み込まれるランプユニットの個数は、被処理物の全長との関係で適宜調整することができる。同図の例は、被処理物に照射される線状の集光光による光照射領域の、光源素子が並ぶ一方向における全長が1000mmの場合を示す。該光照射領域の全長が例えば500mm程度と短い場合は、ランプユニットの個数は1つでも良い。
尚、複数のランプユニットを連結する場合は、個々のランプユニットの形状は同一であることが好ましい。即ち、複数のランプユニットを連結する場合、図14に示したように、各光源素子がそれぞれ一方向に配列された複数個の光源素子からなるランプユニットの複数を、該一方向において連結することが好ましい。このようにすることで、各ランプユニットの連結部分の直下の光照射領域において、照度ムラが発生することなく、均一な照度分布を得ることができる。
図15は、ランプユニットを3列以上並べた実施例を示す。
図15に示すように、ランプユニット10は、複数の光源素子12が一方向に並んで形成される光源素子列11を3列以上有するものであっても良い。光源素子列11の列数が多いほど照度分布の均一度が向上する。図15に示すランプユニットによれば、一の光源素子列11aを構成する隣り合う光源素子12の、X方向における積算光量分布を示す曲線の頂部の間に、他の光源素子列11b,11cを構成する光源素子12の、X方向における積算光量分布を示す曲線の頂部が相補的に位置するように配置され、尚且つ、光量補正板25a,25b,25cが設けられている。このため、前記実施例に示したものと同等もしくはそれ以上に積算光量の均一度を向上させることができる。
上記実施例の光量補正板は、前面ガラス18とは別体の、例えばアルミニウムで構成されたものであるが、これに限られないことは勿論である。
例えば、ランプユニット10のハニカム構造体16には、個々の光源素子12に対応して前面ガラス18が設けられているが、該前面ガラス18の光出射側の面の特定の領域に、光源素子12からの光を反射、吸収、散乱するための加工を施すことによって、前面ガラス18を光量補正板として適用することもできる。即ち、該前面ガラスの光出射側の面において、光源素子12からの光を遮蔽したい箇所に対し、アルミニウムからなる反射膜やクロムからなる吸収膜を蒸着等によって形成することもできるし、ブラスト加工により凹凸構造を形成することもできる。
10,10a、10b ランプユニット
11a,11b.11c 光源素子列
12 光源素子
12a リード線
12b 端子
13 放電ランプ
14 発光管
15 リフレクタ
16 ハニカム構造体
16a 光源素子収容部
16b 底蓋
16d,16e 端面
16f 連結用金具
17 リフレクタベース
18 前面ガラス
18a ガラス固定金具
19 スプリング
20 集光部材
25a、25b,25c 光量補正板
26a、26b 基体部
27a、27b 凸状部
30 マスク
31 透光性基板
32 遮光膜
33 遮光部
34 透光部
35 偏光素子
40 搬送手段
41 ローラー
51 フィルム基材
55A 光配向膜用材料層
55 第1の光配向膜
56 第2の光配向膜
57A 光重合性液晶材料層
57 第1の液晶ポリマー層部分
58 第2の液晶ポリマー層部分
59 液晶ポリマー層
61a〜68a、61b〜68b 光量補正板
62a、63a ねじ

Claims (6)

  1. ショートアーク型の放電ランプ、およびこの放電ランプを取り囲むよう配置されたリフレクタよりなる複数の光源素子が、その出射光の光軸が平行になるように一方向に並んで配置されてなる、それぞれ同方向に伸びる複数の光源素子列と、各光源素子に対応した光源素子収容部を有する光源素子支持枠体とを有してなるランプユニットであって、
    前記複数の光源素子列を、前記一方向に直交する方向に並べて配置し、
    前記一の光源素子列における光源素子と、前記他の光源素子列における光源素子とを前記一方向に対して互いに斜め方向にずらした位置に配置し、
    前記ランプユニットは、前記光源素子から出射した光を減光することにより該ランプユニットの積算光量の均一度を補正する、光量補正板を有する
    ことを特徴とするランプユニット。
  2. 前記光源素子は、その積算光量分布を示す曲線が、中央に位置する頂部を中心になだらかに広がる裾野部をもつ山状に形成され、
    前記各光源素子は、前記一の光源素子列R1を構成する隣り合う光源素子の、前記一方向における積算光量分布を示す曲線の頂部の間に、前記他の光源素子列R2を構成する光源素子の、前記一方向における積算光量分布を示す曲線の頂部が位置するように配置される
    ことを特徴とする請求項1に記載のランプユニット。
  3. 前記光量補正板が、前記光源素子支持枠体に固定され、前記光源素子からの出射光をさえぎるように伸び出している
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のランプユニット。
  4. 前記光量補正板は、前記光源素子の放電ランプの管軸と直交し、かつ、前記一方向と直交する方向に伸びる直線上を、該方向に沿って伸びる凸状部を有する
    ことを特徴とする請求項1,2または請求項3に記載のランプユニット。
  5. 前記光量補正板の位置を調整する機構を有することを特徴とする請求項1,2,3または請求項4に記載のランプユニット。
  6. 請求項1ないし請求項5に記載のランプユニットからなる光出射部を有する光照射装置であって、前記光出射部からの光を線状に集光する、前記一方向に伸びる集光部材を備えることを特徴とする光照射装置。
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