JP2012220886A - ブレ補正装置および光学機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】低消費電力で並進ブレ補正を行うことが可能なブレ補正装置および光学機器を提供すること。
【解決手段】角速度信号を出力する角速度センサ42と、加速度信号を出力する加速度センサ41と、前記角速度センサ42の起動安定時間に、前記加速度信号を取得して、初期姿勢信号を演算する制御部11と、少なくとも前記角速度信号と前記初期姿勢信号に基づき、ブレ補正を行うブレ補正部L3,46と、を有する。
【選択図】図7

Description

本発明は、ブレ補正装置および光学機器に関する。
近年、カメラのピッチ方向およびヨー方向への回転ブレを打ち消す通常ブレ補正を行うことが、一般的になりつつある。しかしながら、撮影倍率が所定値以上になると、撮像面に対して平行な方向へのブレ(並進ブレ)の影響を強く受けやすい。並進ブレの補正は、通常ブレ補正のみでは補正できない。そこで、角速度センサと加速度センサの出力値に基づき、並進ブレ補正を行う技術が知られている(特許文献1参照)。
しかしながら、角速度センサを利用した初期の演算結果が安定するまで時間がかかるため、従来では、安定起動時間の遅い角速度センサには、常に電源供給を行い、センサをON継続状態にしていた。このため、電力消費が嵩むという課題を有していた。
特開2009−104017号公報
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、その目的は、低消費電力で並進ブレ補正を行うことが可能なブレ補正装置および光学機器を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明に係るブレ補正装置は、
角速度信号を出力する角速度センサ(42)と、
加速度信号を出力する加速度センサ(41)と、
前記角速度センサ(42)の起動安定時間に、前記加速度信号を取得して、初期姿勢信号を演算する制御部(11)と、
少なくとも前記角速度信号と前記初期姿勢信号に基づき、ブレ補正を行うブレ補正部(L3,46)と、を有する。
前記制御部(11)は、前記加速度信号の平均値に基づき、前記初期姿勢信号を演算しても良い。前記制御部(11)は、前記加速度信号の移動平均値に基づき、前記初期姿勢信号を演算しても良い。
重力加速度成分値を演算する重力方向演算部(52)をさらに有し、前記ブレ補正部(L3,46)は、前記重力加速度成分値を考慮してブレ補正を行っても良い。
撮影倍率判断手段(112)をさらに有し、前記撮影倍率判断手段(112)が、撮影倍率(β)を所定値以上と判断した場合に、前記ブレ補正部(L3,46)は、前記初期姿勢信号と、前記加速度信号と、前記角速度信号とに基づき、ブレ補正を行っても良い。
前記加速度センサ(41)は、前記角速度センサ(42)よりも、起動安定時間が短くても良い。前記角速度センサ(42)および前記加速度センサ(41)は、同時に起動信号を受けても良い。前記角速度センサ(42)は、前記加速度センサ(41)より早く起動信号を受けるように構成しても良い。
前記ブレ補正部は、光学レンズまたは撮像素子を移動させる駆動部(46)を含む補正部であっても良い。
本発明に係る光学機器は、上記に記載のブレ補正装置を含む。
なお、上述の説明では、本発明をわかりやすく説明するために、実施形態を示す図面の符号に対応づけて説明したが、本発明は、これに限定されるものでない。後述の実施形態の構成を適宜改良してもよく、また、少なくとも一部を他の構成物に代替させてもよい。更に、その配置について特に限定のない構成要件は、実施形態で開示した配置に限らず、その機能を達成できる位置に配置することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係るブレ補正装置を有するカメラのブロック図である。 図2は、ブレ補正演算を示すブロック図である。 図3は、座標変換マトリックスを示す概念図である。 図4(A)は、座標変換マトリックス算出において、Y軸周りの回転を示す概念図、図4(B)は、座標変換マトリックス算出において、X軸周りの回転を示す概念図、図4(C)は、座標変換マトリックス算出において、Z軸周りの回転を示す概念図である。 図5は、ブレ補正演算を示すフローチャートである。 図6は、図5に示すステップS6を詳細に示すフローチャートである。 図7は、ボディCPUが、加速度信号および角速度信号を取得する様子を示すタイミングチャートである。 図8は、重力加速度成分の演算を示すフローチャートである。 図9は、図5に示すステップS7を詳細に示すフローチャートである。
本発明の一実施形態に係るブレ補正装置を有するカメラ2は、カメラ本体10と、レンズ鏡筒40とを有している。
カメラ本体10は、ボディCPU11、AFセンサ12、ミラー13、シャッタ14、撮像素子15、信号処理回路16、レリーズスイッチ17、EEPROM18、記録媒体19、液晶モニタ20を有している。
レンズ鏡筒40は、ズームレンズ群L1、フォーカスレンズ群L2、ブレ補正レンズ群L3、加速度センサ41、角速度センサ42、絞り43、ズームレンズ群駆動機構44、フォーカスレンズ群駆動機構45、ブレ補正レンズ群駆動機構46、絞り駆動機構47を有している。
図1に示すように、光軸Zに沿って、被写体側から順に、ズームレンズ群L1、フォーカスレンズ群L2、絞り43、ブレ補正レンズ群L3、ミラー13、シャッタ14、撮像素子15が配置されている。
ズームレンズ群L1は、ボディCPU11からズームレンズ群駆動機構44への駆動命令を受けて、光軸方向に移動可能になっている。フォーカスレンズ群L2は、ボディCPU11からフォーカスレンズ群駆動機構45への駆動命令を受けて、光軸方向に移動可能になっている。絞り43は、ボディCPU11から絞り駆動機構47への駆動命令を受けて、開閉可能になっている。ブレ補正レンズ群L3は、ボディCPU11からブレ補正レンズ群駆動機構46への駆動命令を受けて、光軸と垂直な方向に移動可能になっている。
ミラー13には、不図示のサブミラーが連結されており、AFセンサ12が被写体距離を検出することが可能になっている。AFセンサ12は、特に限定されないが、例えばCCDセンサ等である。
シャッタ14は、例えばフォーカルプレーンシャッタであり、ボディCPU11からの駆動命令を受けて、シャッタ速度を調整している。ボディCPU11は、レリーズスイッチ17のON信号を取得し、ミラー13のアップおよびシャッタ14の所定時間開命令を出力する。
撮像素子15は、ズームレンズ群L1〜ブレ補正レンズ群L3を通過した光束を受光すると共に、アナログデータを信号処理回路16へ出力する。信号処理回路16は、取得したデータのA/D変換等を行う。ボディCPU11は、信号処理回路16から、画像データを取得する。この画像データは、記録媒体19へ記録される。記録媒体19は、特に限定されないが、例えばSDカード等である。液晶モニタ20は、画像データやスルー画像などを表示することができる。
EEPROM18には、角速度センサ41のゲイン値などの調整値情報が記録されており、ゲイン値情報等を、ボディCPU11が取得する。ボディCPU11は、加速度センサ41からの加速度信号、および角速度センサ42からの角速度信号を取得し、ブレ補正レンズ群駆動機構46に、ブレ補正レンズ群L3の駆動命令を出力する。
以下に、並進ブレ補正について説明を行うが、その前に、角度ブレと並進ブレについて一般的な説明を行う。撮像面を中心に角度θのブレが発生したとすると、撮像面上のブレ量Diは、以下の数式1で表すことができる。
Figure 2012220886
数式1において、βは撮影倍率を表し、Rは被写体距離を表している。並進ブレlが発生したとすると、撮像面上のブレ量Diは、以下の数式2で表すことができる。
Figure 2012220886
これより、角度ブレθと並進ブレlが発生した場合の撮像面上のブレ量は、以下の数式3で表すことができる。
Figure 2012220886
撮像面から、距離nだけ離れた点を中心に、角度θのブレが発生した場合に、撮像面上のブレ量Diは以下の数式4で表すことができる。
Figure 2012220886
また、回転中心位置と並進ブレの関係は、以下の数式5で表すことができる。
Figure 2012220886
図1に示す加速度センサ41は、図2に示すように、X,Y,Z軸の3軸方向の加速度センサで構成されており、三軸方向の加速度を検出する。また、図1に示す角速度センサ42は、図2に示すように、X,Y,Z軸の3軸方向の角速度センサで構成されており、三軸回りの角速度を検出している。図1に示すように、加速度センサ41と角速度センサ42とは、レンズ鏡筒40内に取り付けられているが、カメラ本体10内に取り付けられていても良い。以下に、先ず、通常ブレ補正について説明を行う。
通常ブレ補正については、角速度センサを利用した公知のブレ補正技術を用いることができる。例えば、図1に示すボディCPU11が、角速度センサ41の出力値を利用して、カメラ2のX軸周りおよびY軸周りの回転量の演算を行う。ボディCPU11は、この回転量を打ち消す方向へのブレ補正レンズL3の目標駆動位置を演算する。ボディCPU11は、ブレ補正レンズ群駆動機構46に、ブレ補正レンズL3の目標駆動量情報を出力する。ブレ補正レンズ群駆動機構46は、ボディCPU11からの目標駆動量情報に基づき、ブレ補正レンズL3を、ピッチング方向およびヨーイング方向のブレを打ち消すように駆動させる。
次に、並進ブレ補正について説明を行う。加速度センサ41の出力値には、並進運動で発生する加速度と重力加速度とが含まれている。また、カメラの回転運動によってカメラの姿勢が変化するので、カメラ座標系に固定された加速度センサ41の検出軸方向と重力加速度方向とのなす角が変化する。このため、加速度センサ41の出力値に含まれる重力加速度の大きさが変化する。従って、加速度センサ41の出力値から重力加速度成分を除去し、並進運動で発生する加速度成分のみを用いて変位を算出するようにする。
この重力加速度成分を演算するために、図1に示すボディCPU11は、図2に示すように、姿勢演算手段50,51と、重力加速度成分演算手段52とを備える。姿勢演算手段は、初期姿勢演算手段50を有し、後に図6のステップS62にて説明を行うように、加速度センサ41の出力値から、カメラ2の初期姿勢の演算を行う。姿勢演算手段50,51は、図3に示すように、静止座標系である慣性座標系60から、運動座標系であるカメラ座標系61へ変換するための座標変換マトリックスTを演算するものである。この座標変換マトリックスTは、図1に示すカメラ2の初期姿勢と、角速度センサ42の出力である三軸回りの加速度とを用いて算出される。
先ず、カメラの初期姿勢は、加速度センサ41の出力から求められる重力加速度方向を利用して求める。ここで、図1に示すカメラ2には、回転振動および並進振動が存在するので、重力加速度方向を適宜の時間の間測定し続け、その測定結果の平均を算出することで平均的な重力加速度方向を求める。このようにして、カメラ座標系における重力加速度方向により、慣性座標系に対するカメラの平均的な姿勢を求め、これをカメラの初期姿勢に設定する。
図2に示す姿勢演算部50,51は、加速度センサ41の出力信号(加速度信号)、角速度センサ42の出力信号(角速度信号)等から、座標変換マトリックスTを演算する。
以下に、座標変換マトリックス算出式の一例を示す。カメラ座標の回転であるが、慣性座標を(X、Y、Z)、カメラ座標を(x、y、z)とし、ヨー角Ψ、ピッチ角θ、ロール角Φの順で回転させる。図4(A)および以下の数式6から、Y軸周りの回転を求める。
Figure 2012220886
図4(B)および以下の数式7から、x軸周りの回転を求める。
Figure 2012220886
図4(C)および以下の数式8から、z軸周りの回転を求める。
Figure 2012220886
以上、数式6〜8より、慣性座標(X、Y、Z)から、カメラ座標(x、y、z)への変換は、以下の数式9により行う。
Figure 2012220886
また、慣性座標系における重力加速度成分gは、以下の数式10で表すことができる。
Figure 2012220886
したがって、加速度センサ出力に含まれる重力加速度成分は、以下の数式11から演算できる。
Figure 2012220886
慣性座標から、n回目の回転後のカメラ座標系への変換であるが、座標系nをP、座標系n−1から座標系nへの変換マトリクスを、n−1とすると、数式9は、以下の数式12で座標変換を行う。
Figure 2012220886
同様に、座標系nからn+1への変換は、以下の数式13で行う。
Figure 2012220886
この場合、座標系n−1とn+1の関係は、以下の数式14で表すことができる。
Figure 2012220886
これより、n−1からn+1の変換マトリクスn+1n−1は、以下の数式15で表すことができる。
Figure 2012220886
よって、座標系nと、慣性座標系Eとの変換マトリクスは、以下の数式16と、初期値を求め、順次掛けてゆけばよい。
Figure 2012220886
図2に示す重力加速度成分演算手段52は、慣性座標系における重力加速度成分に座標変換マトリックスTを乗じて、カメラ座標における重力加速度成分を求めるものである。加速度センサ41の出力値であるX軸,Y軸方向の加速度からこの重力加速度成分を除去すると、並進運動で発生する加速度が求められ、さらにこの値を積分してX軸,Y軸方向の並進運動の変位が算出される。一方、角速度センサ42の出力値であるX軸,Y軸回りの角速度を積分してX軸,Y軸回りの回転角度が算出される。
被写体距離測定手段(図1に示すAFセンサ)12は、エンコーダを備えたレンズを使用して、合焦した時のフォーカシングレンズの移動量から被写体までの距離を測定するものである。図2に示す撮影倍率検出手段53は、図1に示すカメラ2の撮影時の倍率を検出するものである。
図2に示す補正駆動量演算手段110は、像振れを補正するためのブレ補正レンズL3(図1に示す)の駆動量を演算するものである。補正駆動量演算手段110は、上述のように演算されたX軸,Y軸方向の並進運動の変位と、X軸,Y軸回りの回転角度とにより、像振れに影響を与えるカメラ2の運動を求める。さらに、被写体までの距離と撮影倍率とにより、図1に示す撮像素子15上の二次元の像振れ量を求める。次に、これらの信号を用いて、像振れを打ち消すようにブレ補正レンズL3を駆動するための信号を演算する。ブレ補正レンズ群駆動機構46は、この信号に従い、ブレ補正レンズL3を駆動する。ここでのブレ補正レンズ群駆動機構としては、例えば特開平5−158100号公報に開示されたものが知られている。
以上のようにして、加速度センサ41の出力値から重力加速度成分を除去した信号を用いてレ補正レンズL3を駆動することにより、重力加速度成分の影響を受けずに像振れの補正を行うことができ、鮮明な画像を得ることができる。
次に、図5に基づき、ブレ補正演算について説明を行う。ステップS0にて、図1に示すボディCPU11が、カメラ2の電源ON信号を取得する。ステップS1にて、ボディCPU11が、レリーズスイッチ17から半押し信号を取得しているか否かを判定し、ボディCPU11がレリーズスイッチ17を半押し状態であると判断すると、ステップS2〜S4に進むと同時に、加速度センサ41および角速度センサ42の電源ON命令を出力する。ボディCPU11がレリーズスイッチ17を半押し状態でないと判断すると、ステップS1に戻る。
ステップS2にて、ボディCPU11は、レンズ鏡筒40の焦点距離情報を取得する。ステップS3にて、ボディCPU11は、AFセンサ12から、被写体距離情報を取得する。ステップS4にて、ボディCPU11は、図2に示す撮影倍率検出手段53から、撮影倍率情報βを取得する。
ステップS5にて、図1に示す撮影倍率判断手段112は、ステップS4にて取得した撮影倍率情報βが、閾値βth以上であるか否かの判定を行う。撮影倍率判断手段112は、閾値βthを、たとえばβth=1/5倍として設定している。
ステップS5にて、撮影倍率判断手段112が、撮影倍率情報βを、閾値βth以上であると判定した場合にはステップS6に進み、ボディCPU11がマイクロ用ブレ補正演算を行う。なお、マイクロ用ブレ補正とは、ボディCPU11が、通常ブレ補正演算に加えて、並進ブレ補正演算を行うことを指す。
ステップS5にて、撮影倍率判断手段112が、撮影倍率情報βを、閾値βth以上でないと判定した場合にはステップS7に進み、ボディCPU11が通常ブレ補正演算のみを行う。
ステップS8において、ステップS6にてボディCPU11が演算したマイクロ用ブレ補正演算結果、またはステップS7にてボディCPU11が演算した通常ブレ補正演算結果に基づき、ボディCPU11が、図1に示すブレ補正レンズL3の目標駆動量の演算を行い、目標駆動量の演算結果をブレ補正レンズ群駆動機構46へ出力する。
ステップS9において、ボディCPU11が出力した目標駆動量の演算結果に基づき、ブレ補正レンズ群駆動機構46が、ブレ補正レンズL3を目標位置へ駆動させる。ステップS10にて、ボディCPU11が、リーズスイッチ17から半押し信号を取得しているか否かを判定し、ボディCPU11がレリーズスイッチ17の半押し終了と判断すると、ステップS11に進み、撮影は終了する。ステップS10にて、ボディCPU11が、リーズスイッチ17から半押し信号を取得しており、撮影中であると判定した場合には、ステップS1に戻り、上述した演算を繰り返す。
次に、図6および図7に基づき、マイクロ用ブレ補正演算の詳細について述べる。まず、図5のステップS1において、ボディCPU11が、図7に示すタイミングT1でレリーズスイッチ17の半押し信号を取得すると、ボディCPU11は、加速度センサ41、角速度センサ42、およびブレ補正群駆動機構46に起動命令を出力している(図6のステップS60)。
図7に示すように、加速度センサ41は、タイミングT1で電源ONの後、タイミングT2(T1〜T2における時間が、たとえば10m秒)で安定起動し、ボディCPU11は加速度センサ41の出力値を取得する(図6のステップS61)。
図7に示すタイミングT2〜T3において、ボディCPU11は、加速度センサ41の出力値の平均値を算出し、カメラ2の初期姿勢を演算する(図6のステップS62)。ボディCPU11は、シャッタ半押しオンを検知した後に、後述する角速度センサ42の起動安定時までの間に、加速度信号を取得して、カメラ2の初期姿勢を演算する。以下は、演算式の一例(一軸のみ)を数式17で示し、タイミングT2〜T3における全期間の平均をとった平均値である。
Figure 2012220886
なお、図7に示すタイミングT2〜T3において、ボディCPU11は、加速度センサ41の出力値の移動平均値を算出し、カメラ2の初期姿勢を演算しても良い。
図7に示すように、角速度センサ42は、タイミングT1で電源ONの後、タイミングT3(T1〜T3における時間が、たとえば300m秒)で安定起動し、ボディCPU11が角速度センサ42の出力値を取得する(図6に示すステップS63)。すなわち、ボディCPU11がレリーズスイッチ17の半押し信号を検知した後に、角速度センサ42の起動安定時に、ボディCPU11は、加速度信号を取得して初期姿勢信号を演算する。
図6に示すステップS64にて、ボディCPU11は、加速度センサ41から撮像面までの距離情報を取得し、後述する目標位置の演算に使用する。図7に示すタイミングT4で、加速度センサ41の出力値からボディCPU11が予め演算しておいたカメラ2の初期姿勢情報と、角速度センサ42の出力値とを利用して、ボディCPU11が、カメラ2の姿勢を演算する(図6に示すステップS65)。
なお、並進ブレ量は、加速度センサ41の出力値を用いることで、ボディCPU11が検出可能であるが、上述したように、加速度センサ41の出力値には、並進ブレで発生する加速度成分と、重力加速度成分とが含まれている。また、カメラ2の角度ブレによってカメラ姿勢が変化するため、加速度センサ41の出力値に含まれる重力加速度成分も変化する。従って、並進ブレによる加速度成分を求めるためには、加速度センサ41の出力値から、重力加速度成分を除去する必要がある。
以下に、図1に示す姿勢演算部114について記述する。カメラ2の姿勢演算部114は、図3に示すように、慣性座標系から、運動座標系であるカメラ座標系へ変換するための座標変換マトリクスTを演算する。座標変換マトリクスTは、以下の数式18で表される。
Figure 2012220886
座標変換マトリクスTは、加速度センサ41の出力値から求めたカメラの初期姿勢と、角速度センサ42の出力値とから演算できる。図8に、座標変換マトリックスの演算フローチャートを示す。これより、加速度センサの各軸に含まれる重力加速度成分は、以下の数式19で示すように演算することができる。
Figure 2012220886
図6に戻り、ステップS65の次にステップS66に進み、図7に示すタイミングT5において、ボディCPU11が演算したカメラ2の姿勢演算結果から、ボディCPU11が重力加速度成分を演算し、加速度センサ41の出力値に含まれる重力加速度成分を除去する。図6のステップS67にて、角速度情報、加速度情報から、ボディCPU11は、図1に示すブレ補正レンズL3の目標駆動位置を演算する。以上、マイクロ用ブレ補正演算についての説明を行った。
次に、図5に示すステップS7(通常ブレ補正)についての詳細な説明を、図9に基づき行う。図9に示すように、ステップS70にて、通常ブレ補正が開始する。ステップS71にて、図1に示すボディCPU11が、角速度センサ42の出力値を取得する。
ステップS72において、ボディCPU11が取得した角速度センサ42の出力値に基づき、ボディCPU11が、カメラ2の姿勢演算を行う。ステップS73において、姿勢演算結果に基づき、ボディCPU11が、ブレ補正レンズL3の目標駆動位置を演算する。ブレ補正レンズ群駆動機構46は、目標駆動位置情報に基づき、ブレ補正レンズL3を駆動させる。以上、通常ブレ補正演算についての説明を行った。このように、通常ブレ補正においては、並進ブレ補正演算は行われない。
上述したように、角速度センサ41は、ボディCPU11からの起動命令を受けてから、角速度信号が安定し、演算に利用可能になるまでの起動安定時間が比較的遅い(例えば300m秒)。これに対し、加速度センサ42は、ボディCPU11からの起動命令を受けてから、加速度信号が安定するまでの時間が、角速度センサに比較して短い(例えば10m秒)。本実施形態では、角速度センサ42の起動安定時間に、予めボディCPU11が、加速度センサ41からの安定した加速度信号を取得して、その加速度信号に基づき初期姿勢信号を演算する。
ブレ補正部(ブレ補正レンズL3、ブレ補正レンズ群駆動機構46)は、角速度信号が安定した直後から、ボディCPU11が予め演算しておいた初期姿勢信号に基づいて、ブレ補正を行うことができるため、ブレ補正制御開始信号を受けてからブレ補正部(ブレ補正レンズL3、ブレ補正レンズ群駆動機構46)が実際にブレ補正を行うまでの時間が早くなる。このため、角速度センサ42を常時オンにしておく必要がなくなり、低消費電力でブレ補正を行うことが可能となる。
ボディCPU11は、起動安定時間(タイミングT2〜T3)に、加速度信号の平均値に基づき、初期姿勢信号を演算するため、高精度に初期姿勢信号を演算することができる。
加速度信号には、重力加速度信号が含まれているため、ブレ補正部(ブレ補正レンズL3、ブレ補正レンズ群駆動機構46)が、重力加速度成分値を考慮してブレ補正を行うことにより、より高精度にブレ補正を行うことができる。
撮影倍率βが所定値(たとえば1/5倍)以上の場合に、並進ブレの影響が大きいので、撮影倍率判断手段112が、撮影倍率βを所定値以上と判断した場合にのみ、角速度信号と加速度信号とを利用して、ブレ補正を行うことで、効率的に並進ブレの補正を行うことができる。また、同時に、角速度センサ42の角速度信号を用いた通常のブレ補正も並行して行うこともできる。
なお、図5のステップS6において、ボディCPU11がマイクロ用ブレ補正演算を行う際に、角速度センサ41および加速度センサ42の出力情報から、ブレを並進成分のみと判定した場合には、並進ブレ補正のみを行っても良い。
また、加速度センサ41および角速度センサ42は、同時に起動命令を受けるように説明を行ったが、これに限定されず、例えば、角速度センサ42が、加速度センサ41より早く起動命令を受けても良い。
なお、上述した実施形態では、レンズ鏡筒40が交換可能な一眼レフカメラを例に説明を行ったが、これに限定されない。フィルムカメラにも適用できるし、レンズ一体型のカメラ(コンパクトカメラ等)にも適用することができる。さらに、ミラー機構を省いたタイプ(ミラーレス)のカメラにも適用することができる。
L3…ブレ補正レンズ群
11…ボディCPU
41…加速度センサ
42…角速度センサ
46…ブレ補正レンズ群駆動機構
52…重力方向演算部
112…撮影倍率判断手段
β…撮影倍率

Claims (10)

  1. 角速度信号を出力する角速度センサと、
    加速度信号を出力する加速度センサと、
    前記角速度センサの起動安定時間に、前記加速度信号を取得して、初期姿勢信号を演算する制御部と、
    少なくとも前記角速度信号と前記初期姿勢信号に基づき、ブレ補正を行うブレ補正部と、を有するブレ補正装置。
  2. 撮影倍率判断手段をさらに有し、
    前記撮影倍率判断手段が、撮影倍率を所定値以上と判断した場合に、
    前記ブレ補正部は、前記初期姿勢信号と、前記加速度信号と、前記角速度信号とに基づき、ブレ補正を行うことを特徴とする請求項1に記載のブレ補正装置。
  3. 前記制御部は、前記加速度信号の平均値に基づき、前記初期姿勢信号を演算することを特徴とする請求項1または2に記載のブレ補正装置。
  4. 前記制御部は、前記加速度信号の移動平均値に基づき、前記初期姿勢信号を演算することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のブレ補正装置。
  5. 前記加速度センサは、前記角速度センサよりも、起動安定時間が短いことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のブレ補正装置。
  6. 重力加速度成分値を演算する重力方向演算部をさらに有し、
    前記ブレ補正部は、前記重力加速度成分値を考慮してブレ補正を行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のブレ補正装置。
  7. 前記角速度センサおよび前記加速度センサは、同時に起動信号を受けることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のブレ補正装置。
  8. 前記角速度センサは、前記加速度センサより早く起動信号を受けることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のブレ補正装置。
  9. 前記ブレ補正部が、光学レンズまたは撮像素子を移動させる駆動部を含むことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のブレ補正装置。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載のブレ補正装置を含む光学機器。
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