JP2012217584A - 動作検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ユーザによる動作時の垂直方向の距離を適切に検出する技術を提供する。
【解決手段】動作検出装置は、検出部で検出されたユーザの動作に応じた加速度データを取得し、取得した加速度データを時系列に記憶部に記憶する。そして、動作検出装置は、記憶されている加速度データに基づく波形において、加速度が一定時間継続して滞空状態を示す第1閾値以下となる区間が含まれると共に、滞空状態の直後と直前に第1閾値より大きい第2閾値以上の加速度ピーク値が存在する場合にジャンプ動作がなされたことを検出する。また、動作検出装置は、滞空状態の直後と直前の加速度ピーク値の時間間隔を滞空時間として当該ジャンプ動作における垂直方向の距離を算出し、算出結果を出力する。
【選択図】図4

Description

本発明は、動作検出装置に関する。
下記特許文献1には、スキーヤーやスノーボーダー等の跳躍する物体の空中滞在時間を検出する装置が開示されている。この装置は、3軸の加速度計を備え、加速度計から出力された加速度が静的加速度(0G)となっている時間を測定することで空中滞在時間を検出する。
特表2008−529005号公報
ところで、垂直跳びのように地面から跳び上がる場合には、跳び上がった瞬間は反力が働くため反力に応じた加速度値が加速度計から出力される。そのため、上記特許文献1のように、加速度が静的加速度(0G)となっている時間を空中滞在時間とすると実際の空中滞在時間とずれが生じ、空中滞在時間から跳び上がった高さを適切に求めることができない。
本発明は、ユーザによってなされたジャンプ動作時の垂直方向の距離を適切に検出する技術を提供する。
本発明の請求項1に係る動作検出装置は、ユーザに装着又は把持されユーザの動きに応じた加速度を検出する検出手段から加速度データを取得する取得手段と、前記取得手段によって取得された前記加速度データを時系列に記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶されている前記加速度データに基づく波形において、加速度が一定時間継続して第1閾値以下となる区間が含まれ、当該区間の直後と直前に前記第1閾値より大きい第2閾値以上の加速度ピーク値が存在する場合に、前記ユーザがジャンプ動作を行ったものとして検出する動作検出手段と、前記動作検出手段によって前記ジャンプ動作が検出された場合に、前記区間の直後と直前の前記加速度ピーク値の時間間隔に基づいて、当該ジャンプ動作における垂直方向の距離を特定する特定手段と、前記特定手段によって特定された距離を示す情報を出力する出力手段とを備えることを特徴とする。
また、上記動作検出装置において、前記垂直方向の距離に応じた音を示す第1音情報を記憶する第1音情報記憶手段を備え、前記出力手段は、前記特定手段によって特定された距離に応じた前記第1音情報を前記第1音情報記憶手段から読み出し、前記距離を示す情報として当該第1音情報を放音手段に出力することとしてもよい。
また、上記動作検出装置において、加速度ピーク値に応じた音量及び音色を示す第2音情報を記憶する第2音情報記憶手段を備え、前記出力手段は、前記区間の直後と直前の加速度ピーク値に対応する第2音情報を前記第2音情報記憶手段から読み出し、当該第2音情報を放音手段に出力することとしてもよい。
また、上記動作検出装置において、前記ユーザによる歩行動作又は走行動作を判定するための判定情報として、歩行動作又は走行動作に応じた加速度ピーク値及び当該加速度ピーク値の時間間隔を記憶する判定情報記憶手段を備え、前記動作検出手段は、前記加速度データに基づく波形における加速度ピーク値及び当該加速度ピーク値の時間間隔と、前記判定情報記憶手段に記憶されている前記判定情報とに基づいて前記歩行動作又は前記走行動作を検出し、前記出力手段は、前記動作検出手段による前記歩行動作又は前記走行動作の検出結果を示す情報を表示手段に出力することとしてもよい。
本発明によれば、ユーザによってなされたジャンプ動作時の垂直方向の距離を適切に検出することができる。
実施形態に係る動作検出装置の構成例を示す図である。 実施形態におけるジャンプ高さに応じた音データの例を示す図である。 実施形態に係る制御部の機能ブロック図である。 実施形態に係る動作検出装置の動作フローを示す図である。 実施形態における合成加速度の波形例を示す図である、 実施形態における静止状態の判断処理を示す動作フロー図である。 実施形態におけるジャンプ開始状態の判断処理を示す動作フロー図である。 実施形態における滞空状態の判断処理を示す動作フロー図である。 実施形態における着地状態の判断処理を示す動作フロー図である。 変形例(1)に係る変換情報の例を示す図である。 変形例(1)に係る音色テーブルの例を示す図である。
<構成>
図1は、本発明の実施形態に係る動作検出装置の構成例を示している。動作検出装置1は、制御部10、検出部11、記憶部12、操作部13、表示部14、音声出力部15を有する。
制御部10は、CPU(Central Processing Unit)と、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)のメモリとを有する。CPUは、RAMをワーキングエリアとしてROMに記憶されている制御プログラムを実行することにより制御部10と接続されている各部を制御して、ジャンプ動作を検出し、ジャンプ動作時の垂直方向の距離(以下、ジャンプ高さという)を検出して出力する検出処理を行う。
検出部11は、本発明に係る検出手段の一例である。検出部11は、慣性センサである3軸(XYZ)の加速度センサを有する。検出部11は、動作検出装置1が動かされたときの各軸方向の加速度値を一定時間毎(例えば5msec)に検出し、検出結果として8ビットの加速度データ(ax,ay,az)を出力する。なお、本実施形態に係る加速度センサの加速度データの最小出力値は「0」(−8Gに相当(G:重力加速度))、最大出力値は「255」(+8Gに相当)である。加速度センサの出力値「128」は0Gに相当する。
記憶部12は、本発明に係る記憶手段の一例である。記憶部12は、不揮発性メモリ等で構成され、検出部11で検出された加速度データや、ジャンプ高さに応じて予め定められた音データ(第1音情報)等を記憶する。ジャンプ高さに応じた音データは、例えば、図2に示すように、予め定められたジャンプ高さHの範囲毎に記憶されている。
操作部13は、電源スイッチ、ジャンプ測定開始及び測定終了を指示する指示スイッチなどの各種操作スイッチ等を有し、ユーザによってなされた操作を示す操作信号を制御部10に送出する。
表示部14は、液晶ディスプレイ等の表示装置で構成されており、制御部10の制御の下、ジャンプ高さ等を表す画像やメニュー画像等を表示する。音声出力部15は、制御部10から指示された音信号を増幅する増幅部と、増幅された音信号の音を放音するスピーカを有する。
次に、制御部10の機能について説明する。図3は、制御プログラムの実行により上記検出処理を制御部10が実現するための機能ブロック図である。図3に示すように、制御部10は、取得部101、動作検出部102、算出部103、及び出力部104を有する。
取得部101は、本発明に係る取得手段の一例である。取得部101は、検出部11から出力された加速度データを取得し、取得した加速度データを記憶部12に時系列に記憶させる。動作検出部102は、本発明に係る動作検出手段の一例である。動作検出部102は、記憶部12に記憶されている各加速度データを時系列に読み出し、各加速度データに基づいてジャンプ動作がなされたか否かを検出するジャンプ動作検出処理を行う。
本実施形態におけるジャンプ動作検出処理は、(1)ユーザが静止している静止状態、(2)地面からユーザの足が離れ始めるジャンプ開始状態、(3)地面からユーザの足が離れている滞空状態、(4)地面にユーザの足が着地する着地状態の順に動作状態が遷移している場合にジャンプ動作がなされたことを検出する処理である。
動作検出部102は、上記各動作状態を加速度データに基づいて検出する。各加速度データに含まれる各値(ax,ay,az)から128を減算して原点オフセットを行い、減算した各値を二乗した値の合計値の平方根を合成加速度aとして求める。
また、動作検出部102は、合成加速度aの時間軸波形において、合成加速度aが極大値となる加速度ピーク値、つまり、直前の合成加速度aとの差が正から負へと変化して一定値以上立ち下がっている部分の最大合成加速度を加速度ピーク値として検出する。動作検出部102は、合成加速度aの波形及び加速度ピーク値と、各動作状態を判定するための判定条件に基づいて、上記各動作状態を検出することでジャンプ動作を検出する。なお、具体的な処理については後述する動作例において説明する。
算出部103は、本発明に係る特定手段の一例である。算出部103は、動作検出部102においてジャンプ動作が検出された場合に、動作検出部102によって求められた合成加速度aの波形における加速度ピーク値に基づいて、滞空状態における滞空時間を算出し、ジャンプ高さを求めるための所定の演算式に滞空時間を代入してジャンプ高さを算出する。出力部104は、本発明に係る出力手段の一例である。出力部104は、算出部103によって算出されたジャンプ高さを示す情報を表示部14に表示させると共に、算出されたジャンプ高さに応じた音データを記憶部12から読み出して音声出力部15に出力する。
<動作例>
次に、本実施形態に係る動作検出装置1の動作例について説明する。図4は、動作検出装置1の動作検出処理の全体動作フローを示している。ユーザは、ジャンプ高さを測定する場合、操作部13のジャンプ測定開始の指示スイッチを操作し、動作検出装置1を把持又は装着した状態でジャンプ動作を行う。動作検出装置1の制御部10は、操作部13を介してジャンプ測定開始の指示を受付け、検出部11において加速度の検出を開始する(ステップS11)。
制御部10は、検出部11から一定時間毎に出力される加速度データを取得し(ステップS12)、取得した各加速度データを時系列に記憶部12の所定領域に記憶する(ステップS13)。制御部10は、記憶部12に記憶されている各加速度データ(ax,ay,az)について原点オフセットを行って合成加速度aを算出し(ステップS14)、合成加速度aの波形データに基づいてジャンプ動作検出処理を行う(ステップS15)。
ここで、ステップS14で算出された合成加速度aの波形例を図5に示す。ジャンプ動作検出処理が開始されると、合成加速度aの波形に基づいて、静止状態の判断処理、ジャンプ開始状態の判断処理、滞空状態の判断処理、着地状態の判断処理の順に処理が行われる。合成加速度aの波形において、静止状態から着地状態までの一連の動作状態が検出された場合には1回のジャンプ動作がなされたものとしてジャンプ動作検出処理を終了する。以下、図5の例を用い、図6〜9に示す各動作状態(静止状態、ジャンプ開始状態、滞空状態、着地状態)を判断する動作フローに基づいて各判断処理について説明する。
図6は、静止状態を判断する動作フローを示している。制御部10は、図5に示す合成加速度の波形において、合成加速度aが静止状態を示す閾値(以下、静止閾値と言う)に相当する値であるか否かを判断する(ステップS211)。この例において静止閾値は、略1Gに相当する”16±5”の範囲とする。制御部10は、合成加速度aが静止閾値に相当する値であると判断すると(ステップS211:YES)、図5の波形において静止閾値に相当する合成加速度aが一定時間Δt1(例えば500msec)以上継続しているか否かを判断する(ステップS212)。
制御部10は、静止閾値に相当する合成加速度aが一定時間Δt1以上継続していると判断すると(ステップS212:YES)、当該合成加速度aが一定時間Δt1以上継続している区間は静止状態であると判断する(ステップS213)。つまり、静止状態か否かの判定条件は、合成加速度aが略1Gに相当する静止閾値であって、その合成加速度が一定時間Δt1以上継続していることである。図5の波形例では、合成加速度aが静止閾値(16±5)であって、Δt1(500msec)の経過時までの区間Aが静止状態として判断される。なお、制御部10は、ステップS211又はステップS212の判定条件を満たさない場合には(ステップS211:NO、ステップS212:NO)、静止状態の判断処理を終了する。
静止状態の判断処理において静止状態を示す判断がなされた後、ジャンプ開始状態の判断処理が開始される。図7は、ジャンプ開始状態を判断する動作フローを示している。制御部10は、判断対象となる合成加速度aの前の動作状態が静止状態であることを確認し(ステップS221)、図5の波形において、当該合成加速度aがジャンプ開始状態を示す閾値(以下、ジャンプ開始閾値という)以上であるか否かを判断する(ステップS222)。この例においてジャンプ開始閾値は、本発明の第2閾値の一例であり、静止閾値及び後述する滞空閾値(第1閾値)より大きい”35”とする。
制御部10は、当該合成加速度aがジャンプ開始閾値以上であると判断した場合(ステップS222:YES)、当該合成加速度aが加速度ピーク値であるか否か判断する(ステップS223)。制御部10は、当該合成加速度aが加速度ピーク値であると判断した場合(ステップS223:YES)、当該加速度ピーク値を含む所定時間内がジャンプ開始状態であると判断する(ステップS224)。つまり、ジャンプ開始状態か否かの判定条件は、合成加速度aがジャンプ開始閾値以上であって、その合成加速度が加速度ピーク値となっていることである。図5の波形例では、合成加速度aがジャンプ開始閾値以上であって、加速度ピークの時点tp1を含む区間Bがジャンプ開始状態と判断される。なお、この波形例では、静止状態の後、1つの加速度ピークが現れている例を示しているが、ユーザが強く跳び上がったときには複数の加速度ピークが現れる場合がある。この場合には、複数の加速度ピークを含む区間をジャンプ開始状態として判断してもよい。
制御部10は、ステップS222又はステップS223の判定条件を満たさない場合には(ステップS222:NO、ステップS223:NO)、ジャンプ開始状態の判断処理を終了する。
ジャンプ開始状態の判断処理においてジャンプ開始状態を示す判断がなされた後、滞空状態の判断処理が開始される。図8は、滞空状態を判断する動作フローを示している。制御部10は、判断対象となる合成加速度aの前の動作状態がジャンプ開始状態であることを確認し(ステップS231)、図5の波形において、当該合成加速度aが滞空状態を示す閾値(以下、滞空閾値という)以下であるか否かを判断する(ステップS232)。この例において滞空閾値は、本発明の第1閾値の一例であり、略0Gに相当する”5”とする。制御部10は、合成加速度aが滞空閾値以下である判断した場合(ステップS232:YES)、滞空閾値以下の合成加速度aが一定時間Δt2(例えば25msec)以上継続しているか否か判断する(ステップS233)。
制御部10は、滞空閾値以下の合成加速度aが一定時間Δt2以上継続していると判断すると(ステップS233:YES)、当該合成加速度aがΔt2以上継続している区間は滞空状態であると判断する(ステップS234)。つまり、滞空状態か否かの判定条件は、合成加速度が略0Gに相当する滞空閾値以下であって、その合成加速度がΔt2以上継続していることである。図5の波形例では、Δt2(25msec)以上、合成加速度aが滞空閾値以下となっている区間Cが滞空状態として判断される。なお、制御部10は、ステップS232又はステップS233の判定条件を満たさない場合には(ステップS232:NO、ステップS233:NO)、滞空状態の判断処理を終了する。
滞空状態の判断処理において滞空状態を示す判断がなされた後、着地状態の判断処理が開始される。図9は、着地状態を判断する動作フローを示している。制御部10は、判断対象となる合成加速度aの前の動作状態が滞空状態であることを確認し(ステップS241)、図5の波形において、当該合成加速度aが着地状態を示す閾値(以下、着地閾値という)以上であるか否かを判断する(ステップS242)。なお、この例において、着地閾値は、本発明の第2閾値の一例であり、ジャンプ開始閾値と同じ閾値を用いるが、ジャンプ開始閾値と異なる閾値を用いてもよい。
制御部10は、当該合成加速度aが着地閾値以上であると判断した場合(ステップS242:YES)、当該合成加速度aが加速度ピーク値であるか否か判断する(ステップS243)。制御部10は、当該合成加速度aが加速度ピーク値であると判断した場合(ステップS243:YES)、当該加速度ピーク値の時点を含む所定時間内が着地状態であると判断する(ステップS244)。つまり、着地状態か否かの判定条件は、合成加速度aが着地閾値以上であって、その合成加速度が加速度ピーク値となっていることである。図5の波形例では、合成加速度aが着地閾値以上であって、加速度ピークの時点tp2を含む区間Dが着地状態と判断される。なお、制御部10は、ステップS242又はステップS243の判定条件を満たさない場合には(ステップS242:NO、ステップS243:NO)、着地状態の判断処理を終了する。
このようにして、制御部10は、静止状態、ジャンプ開始状態、滞空状態、着地状態の一連の動作状態を検出することで、ジャンプ動作検出処理を行う。図4に戻り、説明を続ける。制御部10は、ステップS15において、静止状態、ジャンプ開始状態、滞空状態、着地状態の順に各動作状態を検出した場合には、ジャンプ動作がなされたものと判断し(ステップS16:YES)、各動作状態を判定した合成加速度aの波形において、滞空状態の直後に現れている加速度ピーク値の時点tp2を滞空時間の終期として特定し、滞空状態の直前に現れている加速度ピーク値の時点tp1を滞空時間の始期として特定する。そして、制御部10は、tp2からtp1までの時間間隔t(s)を滞空時間として算出し、ジャンプ高さを求める所定の演算式”H=1/2×重力加速度×(1/2×t)”に、算出した滞空時間tを代入してジャンプ高さHを算出する(ステップS17)。
なお、この例では、ジャンプ開始状態の加速度ピーク値が1つの例であるが、ジャンプ開始状態において複数の加速度ピーク値が含まれている場合、即ち、滞空状態より前に複数の加速度ピーク値が現れている場合には、着地状態の加速度ピーク値の直前に現れている加速度ピーク値の時点を滞空時間の始期として特定する。
制御部10は、算出したジャンプ高さHを示す画像を表示部14に表示させると共に、算出したジャンプ高さHに対応する音データを記憶部12から読み出し、読み出した音データを音声出力部15に出力する。そして、音声出力部15は、当該音データに基づく音信号を増幅してスピーカから出力する(ステップS18)。
なお、ステップS16において、制御部10は、静止状態、ジャンプ開始状態、滞空状態、着地状態の順に各動作状態を検出できなかった場合には、ジャンプ動作がなされなかったものとしてステップS12に戻る(ステップS16:NO)。
ユーザが跳び上がって落下するまでの滞空状態では加速度がほぼ0Gとなるため、上述の実施形態では、滞空状態の直前の加速度ピーク値のタイミングをジャンプ開始時とし、当該タイミングの後、ユーザが地面から離れて上昇していると判断している。また、着地時は、加速度がほぼ0Gではなくなるタイミングとしてもよいが、ユーザの跳び方によって回転などが加わる場合には、それに応じた加速度値が出力される。そのため、上述の実施形態では、着地時点をより確実に判断するため、滞空状態の直後の加速度ピーク値のタイミングを着地時点として判断している。この場合、判断した着地時点に一定のオフセット値を設定してもよい。
また、ユーザが強く跳び上がったり、助走してから跳び上がった場合等において、滞空状態の前に複数の加速度ピーク値が現れる。この場合、最初の加速度ピーク値の時点を滞空時間の始期とすると実際にジャンプを開始した時点からずれが生じ、適切にジャンプ高さを測定することができない。上述した実施形態では、ユーザが行った動作の際に検出された加速度データに基づいてジャンプ動作が行われたと判断した場合、着地状態の加速度ピーク値、つまり、滞空状態の直後に現れる加速度ピーク値のタイミングを滞空時間の終期として特定した後、当該タイミングから遡って滞空状態の直前に現れる加速度ピーク値のタイミングを滞空時間の始期として特定するため適切に滞空時間を特定することができ、より正確にジャンプ高さを測定することができる。また、測定したジャンプ高さを示す画像が表示部14に表示されるので、ユーザはジャンプした高さを視認することができると共に、ジャンプ高さに応じた音が放音されるため、ユーザはジャンプした際に直感的に高さを確認することができる。
<変形例>
本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されることなく、他の様々な形態で実施可能である。例えば、上述の実施形態を以下のように変形して本発明を実施してもよく、各変形例を組み合わせて実施してもよい。以下、本発明に係る実施形態の変形例について説明する。
(1)上述した実施形態では、ジャンプ動作後にジャンプ高さに応じた音を放音する例であったが、各動作状態において加速度ピークが現れる毎に加速度ピーク値に応じた音量及び音色の音を放音するようにしてもよい。この場合には、例えば、図10に示すように合成加速度aをMIDIベロシティに変換する直線で表わされる変換式(第2音情報)を用い、加速度ピークにおける合成加速度aをMIDIベロシティに変換してもよい。この例では、合成加速度の最大値(以下、最大合成加速度という)がMIDIベロシティの最大値(以下、最大ベロシティという)となるように変換式を設定している。従って、ある加速度ピーク時のMIDIベロシティは、”当該加速度ピークにおける合成加速度×(最大合成加速度/最大ベロシティ)”の変換式によって算出される。なお、この例では変換式を用いる例であるが、合成加速度の値を音量に変換する変換テーブルを用いてもよい。要は、動作検出装置1において、合成加速度の値を音量に変換するための変換式や変換テーブル等の変換情報(第2音情報)を予め記憶し、制御部10は、変換情報を用いて各動作状態における加速度ピーク時に放音する音の音量を特定するように構成する。
また、算出したMIDIベロシティに応じた音色を特定するための図11に示す音色特定テーブル120(第2音情報)を予め記憶部12に記憶し、音色特定テーブル120に基づいて、制御部10は、算出したMIDIベロシティに対応する音色を特定するようにしてもよい。この音色特定テーブル120の例では、MIDIベロシティ「0〜127」を16段階に分けて各々異なる音色を割当てているが、MIDIベロシティを8段階や32段階等に分けて異なる音色を割当ててもよい。
なお、動作検出装置1において、各動作状態において加速度ピーク値が現れる毎に、当該加速度ピーク値に応じた音量及び音色を特定し、特定した音量及び音色の音を音声出力部15から放音するようにしてもよいが、例えば、滞空状態の直前に現れる加速度ピーク値及び滞空状態の直後に現れる加速度ピーク値に対してのみ音量及び音色を特定して放音するようにしてもよい。また、動作検出装置1において、制御部10は、加速度ピーク値に応じた音量だけを特定し、予め定められた音を特定した音量で放音してもよい。
また、図10において合成加速度とMIDIベロシティとの関係を直線で示したが、加速度センサの種類、加速度Gレンジなどによって傾きを異ならせてもよいし曲線で表わされてもよい。さらに、MIDIベロシティは、必ずしも0〜127で割当てなくてもよい。再生側のダイナミックレンジにもよるが、実際に耳で聞き取れる音量として、例えば、発音にかかるMIDIベロシティの最小値を40、最大値を127として設定し、40から127までを16分割等することで、実際の音量の分解能が上がるようにしてもよい。
(2)また、上述した実施形態では、動作検出装置1に検出部11が設けられている例であったが、検出部11が動作検出装置1とは別体で構成されていてもよい。この場合には、検出部11を含む操作子と動作検出装置1との間で無線LANやbluetooth(登録商標)等の通信規格に準拠した無線通信を行うように構成する。操作子は、検出部11で一定時間毎に検出した加速度データを動作検出装置1に送信する送信手段を備え、動作検出装置1は、操作子から加速度データを受信する受信手段を備えるように構成する。
また、上記操作子を複数のユーザが各々装着又は把持し、動作検出装置1において、各操作子から送信された各加速度データに基づいて各ユーザが行った動作及びジャンプ高さを検出するようにしてもよい。この場合には、各操作子は、当該操作子を識別するIDと加速度データとを対応づけて動作検出装置1に送信するように構成する。動作検出装置1は、各操作子から送信されたIDと加速度データとに基づいて、ID毎に、実施形態と同様の方法で、各加速度データに基づく合成加速度を算出してジャンプ高さを検出するように構成する。このように、複数の操作子から送信された加速度データに基づいて各操作子に対応するジャンプ高さを検出する場合には、各操作子に対応するジャンプ高さを示す画像を動作検出装置1の表示部14に表示し、ジャンプ高さに応じた音の出力は行わないようにしてもよい。
(3)上述した実施形態では、動作検出装置1に表示部14及び音声出力部15が設けられている例を説明したが、表示部14及び音声出力部15が動作検出部1と接続された外部装置に設けられていてもよい。
(4)上述した実施形態において、動作検出装置1において加速度センサのほかに気圧センサを備え、例えば、ユーザが台の上からジャンプして飛び降りるなど、一定の高さを有する場所からジャンプしたときの高さを加速度センサと気圧センサの出力値に基づいて測定するようにしてもよい。この場合には、気圧センサの出力値を高さに変換する演算式に気圧センサからの出力結果を代入して静止状態における高さを求め、加速度データに基づいて求めたジャンプ高さと静止状態における高さとに基づいてジャンプ動作時のジャンプ高さを求めてもよい。また、上述した実施形態において、ユーザが回転しながらジャンプ動作を行う場合には、動作検出装置1に地磁気センサ又はGPSを備え、静止状態から着地状態までの方位の変化を検出することで、ジャンプ動作時の回転数等を検出するようにしてもよい。
(5)上述した実施形態において、ジャンプ動作だけでなく、加速度データに基づいて歩行動作や走行動作等を検出してもよい。この場合には、動作検出装置1において、歩行動作や走行動作の各動作を判定する判定情報として、動作毎に、合成加速度の加速度ピーク値の時間間隔や加速度ピーク値の閾値を予め記憶部12に記憶させるようにしてもよい。そして、動作検出装置1の制御部10は、検出部11によって検出された加速度データに基づく合成加速度の波形において、歩行動作及び走行動作に応じた加速度ピーク値を検出し、検出した加速度ピーク値の時間間隔が歩行動作又は走行動作の時間間隔に相当するか否か判断し、歩行動作又は走行動作の時間間隔に相当する場合、その条件を満たしている区間は歩行動作又は走行動作が行われたものと判断する。なお、制御部10は、歩行動作又は走行動作を検出した場合、検出結果を示す情報として例えば各動作状態における合成加速度に基づいて動作時間や動作速度などを算出して表示部14に出力してもよい。
(6)上述した実施形態では、静止状態、ジャンプ開始状態、滞空状態、着地状態を検出することでジャンプ動作を検出する例を説明したが、合成加速度の波形において、合成加速度が0Gに相当する滞空閾値以下であって、一定時間Δt2以上継続する区間が存在し、当該区間の直後と直前に所定の加速度ピーク値が現れている場合にジャンプ動作がなされたものと判断してもよい。この所定の加速度ピーク値は、合成加速度の波形において、波形の傾きが正から負へ変化して一定値以上立ち下がっている部分の最大合成加速度が予め定められた閾値(例えば上記ジャンプ開始閾値)以上である条件を満たすものである。
(7)上述した実施形態では、算出部103において、滞空状態の直後と直前の加速度ピーク値の時間間隔を滞空時間として、所定の演算式によりジャンプ高さを算出する例であったが、例えば、滞空時間をジャンプ高さに変換する変換テーブルを記憶部12に予め記憶し、加速度ピーク値の時間間隔から求めた滞空時間に対応するジャンプ高さを変換テーブルから特定してもよい。
(8)上述した実施形態において、ジャンプ動作を行うユーザは人間だけでなく、動物やロボット等の物体であってもよい。
(9)上述した実施形態及び変形例における動作検出装置によって実行されるプログラムは、磁気記録媒体(磁気テープ、磁気ディスクなど)、光記録媒体(光ディスクなど)、光磁気記録媒体、半導体メモリなどのコンピュータが読取可能な記録媒体に記憶した状態で提供し得る。また、インターネットなどの通信手段を用いて動作検出装置にダウンロードさせることも可能である。
(10)上述した動作検出装置1は、例えば、携帯電話機、PDA、携帯音楽プレーヤーなどに搭載されて利用されてもよい。
1・・・動作検出装置、10・・・制御部、11・・・検出部、12・・・記憶部、13・・・操作部、14・・・表示部、15・・・音声出力部、101・・・取得部、102・・・動作検出部、103・・・算出部、104・・・出力部

Claims (4)

  1. ユーザに装着又は把持されユーザの動きに応じた加速度を検出する検出手段から加速度データを取得する取得手段と、
    前記取得手段によって取得された前記加速度データを時系列に記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶されている前記加速度データに基づく波形において、加速度が一定時間継続して第1閾値以下となる区間が含まれ、当該区間の直後と直前に前記第1閾値より大きい第2閾値以上の加速度ピーク値が存在する場合に、前記ユーザがジャンプ動作を行ったものとして検出する動作検出手段と、
    前記動作検出手段によって前記ジャンプ動作が検出された場合に、前記区間の直後と直前の前記加速度ピーク値の時間間隔に基づいて、当該ジャンプ動作における垂直方向の距離を特定する特定手段と、
    前記特定手段によって特定された距離を示す情報を出力する出力手段と
    を備えることを特徴とする動作検出装置。
  2. 前記垂直方向の距離に応じた音を示す第1音情報を記憶する第1音情報記憶手段を備え、
    前記出力手段は、前記特定手段によって特定された距離に応じた前記第1音情報を前記第1音情報記憶手段から読み出し、前記距離を示す情報として当該第1音情報を放音手段に出力することを特徴とする請求項1に記載の動作検出装置。
  3. 加速度ピーク値に応じた音量及び音色を示す第2音情報を記憶する第2音情報記憶手段を備え、
    前記出力手段は、前記区間の直後と直前の加速度ピーク値に対応する第2音情報を前記第2音情報記憶手段から読み出し、当該第2音情報を放音手段に出力することを特徴とする請求項1又は2に記載の動作検出装置。
  4. 前記ユーザによる歩行動作又は走行動作を判定するための判定情報として、歩行動作又は走行動作に応じた加速度ピーク値及び当該加速度ピーク値の時間間隔を記憶する判定情報記憶手段を備え、
    前記動作検出手段は、前記加速度データに基づく波形における加速度ピーク値及び当該加速度ピーク値の時間間隔と、前記判定情報記憶手段に記憶されている前記判定情報とに基づいて前記歩行動作又は前記走行動作を検出し、
    前記出力手段は、前記動作検出手段による前記歩行動作又は前記走行動作の検出結果を示す情報を表示手段に出力することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の動作検出装置。
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