JP6164515B2 - 移動状態測定装置、移動状態測定方法、移動状態測定プログラム - Google Patents

移動状態測定装置、移動状態測定方法、移動状態測定プログラム Download PDF

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Description

本発明は、例えばランニングにおけるユーザの走行速度を測定するための移動状態測定装置、移動状態測定方法、移動状態測定プログラムに関する。
近年、ランニングは手軽に誰でもできるスポーツとして人気がある。そして、ランナーには、ランニングをする際に、その走行速度、走行距離、心拍数などの走行状態を記録して残したい要求がある。
従来、加速度センサにより検出される加速度に基づき走行速度や走行距離を算出したり、GPSセンサによる測位データに基づき走行距離や走行速度を算出したりするランニング支援装置が考えられている。
そして、前記加速度センサやGPSセンサをランニングシューズに内蔵させ、その検出加速度や測位データを無線通信によって外部装置に送信することで、走行速度等の走行状態を測定するためのデータ通信機能を含む履物製品が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特表2009−534099号公報
従来のランニング支援装置等において、加速度センサにより検出される加速度に基づきランナーの走行状態を測定するものでは、ランナーの走り方、例えば日常走り慣れている競技者と非競技者とでその測定精度が大きく異なるなど、信頼性に欠ける問題があった。
また、GPSセンサによる測位データに基づきランナーの走行状態を測定するものでは、そのGPSの性質上、人が走る程度の速さの狭い移動範囲でリアルタイムに測定するには測定誤差が大きく、しかも、センサの価格が高い、また、電力消費が著しくバッテリの持ちが悪いなどの問題があった。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたもので、ランナーの移動状態を高精度且つ安価に測定することが可能になる移動状態測定装置、移動状態測定方法、移動状態測定プログラムを提供することを目的とする。
本発明に係る移動状態測定装置は、ユーザの身体に装着してその体幹軸周りの角速度を検出する角速度検出手段と、この角速度検出手段により検出される体幹軸周りの角速度に基づいて正の最大角速度と負の最大角速度とを測定する最大角速度測定手段と、この最大角速度測定手段により測定された体幹軸周りの正の最大角速度と負の最大角速度の絶対値との平均値に変換係数を乗じてユーザの移動速度を算出する移動速度算出手段と、この移動速度算出手段により算出された前記ユーザの移動速度を出力する移動速度出力手段と、を備えたことを特徴としている。
本発明によれば、ランナーの移動状態を高精度且つ安価に測定することが可能になる。
本発明の実施形態に係る走行状態測定装置10の電子回路の構成を示すブロック図。 前記走行状態測定装置10の外観構成を示す正面図。 3軸ジャイロセンサ15を被験者(ランナー)Hに装着して実験した際の実験環境を説明する図。 前記被験者(ランナー)Hの走行に伴う1ストライド分の側面撮影画像(CS)および上面撮影画像(CP)とジャイロセンサ15により出力された3軸の各角速度AP,V,MLとを対応付けて示す図。 前記被験者(ランナー)Hの4つの走行速度(8km,10km,12km,14km)での1ストライド分の走行に伴う3軸の各角速度AP,V,MLの変化を示す図。 前記被験者(ランナー)Hとして12名の競技者と10名の非競技者がそれぞれ「ゆっくり走る」「ふつうに走る」「やや速く走る」「速く走る」の4通りの走り方をイメージして走った場合の各々の平均実測速度とその走行に伴い記録される最大角速度の記録タイミングを示す図。 前記競技者12名と非競技者10名の4通りの走り方での平均実測速度と各速度において記録した3軸の各最大角速度AP,V,MLとの相関をグラフにして示す図。 前記競技者12名と非競技者10名が共に12(km/h)の定速で走行したときの3軸の各最大角速度AP,V,MLを競技者と非競技者とで比較して示す図。 前記走行状態測定装置10による走行状態測定処理を示すフローチャート。 前記走行状態測定装置10による変換係数補正処理を示すフローチャート。
以下図面により本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る走行状態測定装置10の電子回路の構成を示すブロック図である。
図2は、前記走行状態測定装置10の外観構成を示す正面図である。
この走行状態測定装置10は、例えば縦(L)4cm、横(W)8.4cm、厚さ1cmの筐体を備え、ランナーHの胴体(胸部)Bにベルト等によって装着される(図3(A)参照)。
この走行状態測定装置10の電子回路には、コンピュータである演算部11が備えられ、この演算部11は、記憶部12に予め記憶された装置制御プログラム、あるいは外部の通信機器(図示せず)からアンテナ13および無線通信部14を介してダウンロードされ記憶部12に記憶された装置制御プログラムに従い回路各部の動作を制御する。
前記記憶部12に記憶される装置制御プログラムとしては、ランナーHのランニングに伴い3軸ジャイロセンサ15により検出される体幹軸周りの角速度Vに基づいてその走行速度を測定して出力するための走行状態測定プログラム12a、前記走行速度の測定に伴い前記体幹軸周りの角速度から前記走行速度を算出するための変換係数kについて、例えば異なるユーザ毎に補正するための変換係数補正プログラム12bが記憶される。
また、前記記憶部12には、体幹軸周り角速度記憶領域12c、変換係数記憶領域12d、走行速度記憶領域12eが確保される。
前記体幹軸周り角速度記憶領域12cには、前記ジャイロセンサ15により所定の周期(例えば100Hz)でサンプリングされる前記ランナーHの体幹軸周りの角速度Vが記憶される。
前記変換係数記憶領域12dには、前記体幹軸周りの角速度Vに基づいて前記ランナーHの走行速度を算出するための変換係数kが記憶される。
前記走行速度記憶領域12eには、前記体幹軸周りの角速度Vに基づいて算出された前記ランナーHの走行速度が記憶される。
また、この走行状態測定装置10は、外部から入力される各種センサ信号(+IN/−IN)を増幅する増幅器(AMP)16と、当該増幅されたアナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換部17を備え、例えば心拍センサからのセンサ信号が前記増幅器16を介して取得され、前記A/D変換部17を介しデジタル処理されて前記演算部11に入力される。
前記無線通信部14は、例えば近距離無線通信装置であり、前記ランナーHが携帯している携帯電話やスマートフォンと通信接続し、前記演算部11により算出された前記ランナーHの走行速度、走行距離、心拍数等のデータを送信する。
そして、この走行状態測定装置10の電子回路は、例えばボタン電池を使用した電源部Eからの電源電圧により駆動される。
ここで、前記ジャイロセンサ15によりサンプリングされるランナーHの体幹軸周りの角速度Vに基づいて走行速度を測定することで、当該走行速度を高精度に測定できる根拠について以下に詳細に説明する。
出願人は、3軸ジャイロセンサ15により検出される3軸方向の角速度AP(Anterior-Posterior;前後軸周りの角速度)、V(Vertical;体幹軸周りの角速度)、ML(Mediolateral;左右軸周りの角速度)のうち、何れの角速度が、走行速度との関係においてランナーHの熟練度に関わらず高い規則性を示すのかを解析する実験を行った。
実験の概略手順を次の(1)〜(4)に示す。
(1)被験者が、異なる4つの走行速度で走った際の3軸の各角速度AP,V,MLを記録し、走行速度との相関を解析。
(2)ランニングの熟練度が異なる競技者12名と非競技者10名を被験者とし、各被験者が「ゆっくり走る」「ふつうに走る」「やや速く走る」「速く走る」の4通りの走り方をイメージして走った際の3軸の各最大角速度AP,V,MLを記録。
(3)前記4通りの走り方で走った際の競技者と非競技者とのそれぞれにおける4点の平均走行速度と3軸の各最大角速度との相関を解析。
(4)全被験者が同じ走行速度で走った際の3軸の各最大角速度AP,V,MLを記録し、競技者と非競技者との間での3軸の各最大角速度の比較による有意差を解析。
図3は、前記3軸ジャイロセンサ15を被験者(ランナー)Hに装着して実験した際の実験環境を説明する図である。
前記3軸ジャイロセンサ15は、図3(A)に示すように、被験者(ランナー)Hの胴体(例えば、胸部)Bにベルト等によって装着される。
被験者Hは、図3(B)に示すように、被験者側面撮影カメラCSと被験者上面撮影カメラCPとを設置したトレッドミルTM上で走行し、8km,10km,12km,14kmの4つの走行速度で1分間ずつ走行した際に、前記ジャイロセンサ15により出力された3軸の各角速度AP,V,MLを記録した。
図4は、前記被験者(ランナー)Hの走行に伴う1ストライド分の側面撮影画像(CS)および上面撮影画像(CP)とジャイロセンサ15により出力された3軸の各角速度AP,V,MLとを対応付けて示す図である。
右足の接地から左足の接地までの間と左足の接地から右足の接地までの間との3軸の各角速度AP,V,ML(dps)は、それぞれ−(dps)側と+(dps)側とでほぼ対称的に変化し、そのうち体幹軸周りの角速度Vは、肩のラインXが示す正対時付近でピークとなり、左右軸周りの角速度MLは接地衝撃時にピークとなる。
これによれば、被験者Hの走行動作と3軸の各角速度AP,V,MLとの間には一定の規則性があることが判明した。
図5は、前記被験者(ランナー)Hの4つの走行速度(8km,10km,12km,14km)での1ストライド分の走行に伴う3軸の各角速度AP,V,MLの変化を示す図である。
これによれば、3軸の各角速度AP,V,MLは、何れの走行速度でもその1ストライドの範囲で類似の周期的変化を示し、且つ、走行速度が増すごとにその振幅が大きくなって行くことが判明した。
図6は、前記被験者(ランナー)Hとして12名の競技者と10名の非競技者がそれぞれ「ゆっくり走る」「ふつうに走る」「やや速く走る」「速く走る」の4通りの走り方をイメージして走った場合の各々の平均実測速度とその走行に伴い記録される最大角速度の記録タイミングを示す図である。
競技者12名と非競技者10名がそれぞれ「ゆっくり走る」「ふつうに走る」「やや速く走る」「速く走る」の4通りの走り方をイメージして400mトラックを1周走行した際に、各被験者の各速度における直線区間20歩分の平均速度を測定した。
そして、競技者12名の4通りの走り方での平均実測速度は、図6(A)に示すように、「ゆっくり」で10.6(km/h)、「ふつう」で13.3(km/h)、「やや速い」で15.7(km/h)、「速い」で18.9(km/h)である。
また、非競技者10名の4通りの走り方での平均実測速度は、図6(A)に示すように、「ゆっくり」で8.0(km/h)、「ふつう」で10.0(km/h)、「やや速い」で12.0(km/h)、「速い」で13.8(km/h)である。
図7は、前記競技者12名と非競技者10名の4通りの走り方での平均実測速度と各速度において記録した3軸の各最大角速度AP,V,MLとの相関をグラフにして示す図である。
これによれば、競技者と非競技者を含めた全体の変化を見た場合、前後軸周りの最大角速度APと左右軸周りの最大角速度MLでは、同じ走行速度に対する最大角速度AP,MLが競技者と非競技者とで大きく異なっている。一方で、体幹軸周りの最大角速度Vでは、競技者と非競技者とで略一致しており、直線的な変化を示した。
さらに、各速度において各被験者間での最大角速度の規則性を示す自己相関係数Rも、体幹軸周りの最大角速度Vでの値が最も高い値を示した。
すなわち、具体的には、大学駅伝部に所属する競技者12名と非競技者10名が、3軸ジャイロセンサ15を剣状突起部に装着し、主観的に「ゆっくり」、「ふつう」、「やや速い」、「速い」の4段階の速度で走行した。そして、20歩分の最大角速度を対象に、3軸周りそれぞれの時系列データの自己相関係数Rを算出し、そのピークの大きさを比較検討した。
その結果、体幹軸回りの最大角速度Vに高い規則性がみられ、競技者の「やや速い」でR=0.98と最も高く、最も低い非競技者の「ゆっくり」においてもR=0.95と高い値を示した。
よって、走行時の体幹軸回りの最大角速度Vはランナーの熟練度に関わらず高い規則性を示すことが示唆された。
図8は、前記競技者12名と非競技者10名が共に12(km/h)の定速で走行したときの3軸の各最大角速度AP,V,MLを競技者と非競技者とで比較して示す図である。
これによれば、体幹軸周りの最大角速度Vが、他の2軸方向の最大角速度AP,MLと比較して、競技者と非競技者との間での差が極めて小さく、高い規則性が認められた。
よって、前記ジャイロセンサ15によりサンプリングされるランナーHの体幹軸周りの角速度Vに基づいて走行速度を測定することで、当該走行速度を高精度に測定できる。
なお、前記図7および図8において、各最大角速度の記録点に付加された大小方向の範囲を示す記号Iは、各記録点における複数の被験者間での測定された最大−最小値を示すが、このばらつきは各被験者の身体の動きの差に起因するものであって、体重差には影響されないことが確認されている。
このため、本実施形態の走行状態測定装置10では、前記体幹軸周りの角速度Vに基づいて前記ランナーHの走行速度を算出するための変換係数kを、個人差に応じて補正する機能(図10参照)を加えた。
次に、前記構成の走行状態測定装置10の動作について説明する。
図9は、前記走行状態測定装置10による走行状態測定処理を示すフローチャートである。
走行状態測定装置10がランナーHに装着されたことにより、そのジャイロセンサ15から何らかの角速度を検出した信号が演算部11に取得されると、走行状態測定プログラム12aが起動される(ステップS1)。
すると、前記ジャイロセンサ15から出力される体幹軸周りの角速度V(dps)がサンプリングされて体幹軸周り角速度記憶領域12に順次記憶され(ステップS2)、ランナーHの1ストライドに対応した1周期間での最大の体幹軸周りの角速度Vmax(dps)と最小の体幹軸周りの角速度Vmin(dps)とが検出される(ステップS3)。
すると、前記検出された最大の体幹軸周りの角速度Vmax(dps)と最小(負の最大値)の体幹軸周りの角速度Vmin(dps)との絶対値の平均が算出され(ステップS4)、この最大角速度の絶対値に前記変換係数記憶領域12dに記憶された変換係数kが乗算され、前記ランナーHの走行速度が算出される(ステップS5)。
ここで具体的に、前記変換係数kは、前記図7で示した各走行速度と体幹軸周りの最大角速度Vとの相関を示す略直線の傾きに基づき設定されるもので、例えば、変換係数k=0.075として設定されている。
こうして前記ジャイロセンサ15からサンプリングされたランナーHの体幹軸周りの最大角速度Vに基づき走行速度が算出される。たとえば体幹軸周りの最大角速度の平均値がV=100(dps)のとき、k=0.075を乗算して走行速度7.5(km/h)が算出され、体幹軸周りの最大角速度の平均値がV=300(dps)のとき、k=0.075を乗算して走行速度走行速度22.5(km/h)が算出される。走行速度は、随時走行速度記憶領域12eに記憶され、無線通信部14を介して、例えば当該ランナーHが携帯しているスマートフォンなどの通信表示装置へ随時送信出力されて表示される(ステップS6)。
この後、前記ジャイロセンサ15から何らかの角速度を検出した信号が前記演算部11に継続的に取得されている間は、前記ランナーHに対する走行状態測定装置10の装着状態が継続していると判断され(ステップS7(Yes))、前記ステップS2からの体幹軸周りの最大角速度の検出に応じた走行速度の算出処理が繰り返される(ステップS2〜S7)。
図10は、前記走行状態測定装置10による変換係数補正処理を示すフローチャートである。
この変換係数補正処理は、前記変換係数記憶領域12dに記憶された変換係数kを、実測されるランナーHの走行速度とそのとき記録される体幹軸周りの最大角速度Vとに基づき補正するものである。
すなわち、この変換係数補正処理を開始させてランナーHが走行を開始すると、その走行開始からの時間データとGPSセンサ等により取得される走行距離データが、無線通信部14を介して外部機器(GPSセンサ付きスマートフォン等)から受信されるか否か判断される(ステップA1)。
ここで、前記走行開始からの走行時間データと走行距離データとが受信されたと判断されると(ステップA1(Yes))、当該受信された実測の走行距離データから走行時間データが除算されて走行速度が算出される(ステップA2)。
すると、前記算出された走行速度から前記ジャイロセンサ15により検出された体幹軸周りの最大角速度Vが除算され、前記ランナーHの個人差に応じた変換係数kが算出される(ステップA3)。
そして、前記算出された変換係数kは補正後の値として、前記変換係数記憶領域12dに記憶されているこれまでの変換係数kと書き換えられて更新される(ステップA4)。
一方、前記ステップA1において、走行開始からの時間データとGPSセンサ等により取得される走行距離データが受信されないと判断された場合は(ステップA1(No))、例えば外部機器からのユーザ操作に応じた変換係数kの補正値が入力され(ステップA5)、前記変換係数記憶領域12dに記憶されているこれまでの変換係数kと書き換えられて更新される(ステップA4)。
したがって、前記構成の走行状態測定装置10によれば、装置本体をランナーHの胸部に装着して走行すると、その走行動作に伴い3軸ジャイロセンサ15から出力される3軸方向の角速度のうち、体幹軸周りの角速度Vがサンプリングされ、走行動作1周期毎の最大角速度と最小角速度とが検出される。そして、検出された各最大角速度と最小角速度との絶対値の平均が算出され、この平均された最大角速度に予め設定された変換係数kを乗算して前記ランナーHの走行速度が算出され、この算出されたランナーHの走行速度が出力されて表示される。
このように、3軸ジャイロセンサ15により取得される体幹軸周りの角速度に基づいてランナーHの走行速度を測定して出力することで、ランニングの熟練度に影響されることなく、また高価で且つ電力消費の高いGPSセンサを備える必要もなく、ランナーHの走行状態を、高精度且つ安価に安定して測定して確認することが可能になる。
また、前記構成の走行状態測定装置10によれば、前記ランナーHの走行に伴い外部入力される走行時間データと走行距離データとに基づいて走行速度が実測されると、当該実測された走行速度が前記ランナーHの走行に伴いジャイロセンサ15により取得された体幹軸周りの最大角速度Vにより除算され、前記変換係数kが補正されて更新される。
これにより、ランナー各個人の身体の動きの差に伴い、同じ走行速度であっても前記ジャイロセンサ15により取得される体幹軸周りの角速度Vに若干の差が生じることで、当該体幹軸周りの角速度Vに基づき算出される走行速度にばらつきが生じるのを、高精度に補正することができる。
なお、前記実施形態の走行状態測定装置10では、ランナーHの体幹軸周りの最大角速度Vに基づき算出された走行速度を送信出力して、例えばスマートフォン等の外部表示装置に表示させる具体例について説明したが、これに限らず、走行時間を測定可能または入力可能にすることで、前記走行速度に当該走行時間を乗算して走行距離も算出し、前記走行速度と併せ送信出力して前記外部表示装置に表示させる構成としてもよいのは勿論である。
前記実施形態において記載した走行状態測定装置10による各処理の手法、すなわち、図9のフローチャートに示す走行状態測定処理、図10のフローチャートに示す変換係数補正処理などの各手法は、何れもコンピュータに実行させることができるプログラムとして、メモリ・カード(ROMカード、RAMカード等)、磁気ディスク(フロッピディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD等)、半導体メモリ等の外部記録媒体(図示せず)に格納して配布することができる。そして、ジャイロセンサ(15)およびデータ出力部(14)を備えた携帯型電子機器のコンピュータは、この外部記録媒体に記録されたプログラムを記憶装置(12)に読み込み、この読み込んだプログラムによって動作が制御されることにより、前記実施形態において説明した高精度且つ安価なランニング走行速度の測定機能を実現し、前述した手法による同様の処理を実行することができる。
また、前記各手法を実現するためのプログラムのデータは、プログラムコードの形態としてネットワーク上を伝送させることができ、このプログラムデータを、ジャイロセンサ(15)およびデータ出力部(14)を備えた携帯型電子機器のコンピュータに通信によって取り込むことで、前述した高精度且つ安価なランニング走行速度の測定機能を実現することもできる。
なお、本願発明は、前記各実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。さらに、前記各実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、各実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されたり、幾つかの構成要件が異なる形態にして組み合わされても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除されたり組み合わされた構成が発明として抽出され得るものである。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]
ユーザの身体に装着してその体幹軸周りの角速度を検出する角速度検出手段と、
この角速度検出手段により検出される体幹軸周りの角速度に基づいてその最大角速度を測定する最大角速度測定手段と、
この最大角速度測定手段により測定された体幹軸周りの最大角速度に基づいて前記ユーザの移動速度を算出する移動速度算出手段と、
この移動速度算出手段により算出された前記ユーザの移動速度を出力する移動速度出力手段と、
を備えたことを特徴とする移動状態測定装置。
[2]
前記角速度検出手段は、
ユーザの身体の胴体に装着して3軸方向の角速度を検出する3軸角速度センサを有し、この3軸角速度センサにより検出される3軸方向の角速度のうち体幹軸周りの角速度を検出する、
ことを特徴とする[1]に記載の移動状態測定装置。
[3]
前記移動速度算出手段は、前記最大角速度測定手段により測定された体幹軸周りの最大角速度に予め設定された変換係数を乗じて前記ユーザの移動速度を算出する、
ことを特徴とする[1]または[2]に記載の移動状態測定装置。
[4]
前記変換係数を前記ユーザに応じて補正する変換係数補正手段を備えたことを特徴とする[3]に記載の移動状態測定装置。
[5]
角速度センサを備えた電子機器のコンピュータを制御してユーザの移動状態を測定するための方法であって、
前記ユーザの身体に装着した前記角速度センサにより当該ユーザの体幹軸周りの角速度を検出し、
この検出された体幹軸周りの角速度に基づいてその最大角速度を測定し、
この測定された体幹軸周りの最大角速度に基づいて前記ユーザの移動速度を算出し、
この算出された前記ユーザの移動速度を出力すること、
からなることを特徴とする移動状態測定方法。
[6]
角速度センサを備えた電子機器のコンピュータを制御してユーザの移動状態を測定するためのプログラムであって、
前記コンピュータを、
前記ユーザの身体に装着した前記角速度センサにより当該ユーザの体幹軸周りの角速度を検出する角速度検出手段、
この角速度検出手段により検出される体幹軸周りの角速度に基づいてその最大角速度を測定する最大角速度測定手段、
この最大角速度測定手段により測定された体幹軸周りの最大角速度に基づいて前記ユーザの移動速度を算出する移動速度算出手段、
この移動速度算出手段により算出された前記ユーザの移動速度を出力する移動速度出力手段、
として機能させることを特徴とするコンピュータ読み込み可能な移動状態測定プログラム。
10 …走行状態測定装置
11 …演算部
12 …記憶部
12a…走行状態測定プログラム
12b…変換係数補正プログラム
12c…体幹軸周り角速度記憶領域
12d…変換係数記憶領域
12e…走行速度記憶領域
13 …アンテナ
14 …無線通信部
15 …3軸ジャイロセンサ
AP …前後軸周りの角速度
V …体幹軸周りの角速度
ML …左右軸周りの角速度
16 …増幅器(AMP)
17 …A/D変換部(A/D)
E …電源部
H …ランナー(被験者)
B …胴体(胸部)
TM …トレッドミル
CS …被験者側面撮影カメラ
CP …被験者上面撮影カメラ

Claims (5)

  1. ユーザの身体に装着してその体幹軸周りの角速度を検出する角速度検出手段と、
    この角速度検出手段により検出される体幹軸周りの角速度に基づいて正の最大角速度と負の最大角速度とを測定する最大角速度測定手段と、
    この最大角速度測定手段により測定された体幹軸周りの正の最大角速度と負の最大角速度の絶対値との平均値に変換係数を乗じてユーザの移動速度を算出する移動速度算出手段と、
    この移動速度算出手段により算出された前記ユーザの移動速度を出力する移動速度出力手段と、
    を備えたことを特徴とする移動状態測定装置。
  2. 前記角速度検出手段は、
    ユーザの身体の胴体に装着して3軸方向の角速度を検出する3軸角速度センサを有し、この3軸角速度センサにより検出される3軸方向の角速度のうち体幹軸周りの角速度を検出する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の移動状態測定装置。
  3. 前記変換係数を前記ユーザに応じて補正する変換係数補正手段を備えたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の移動状態測定装置。
  4. 角速度センサを備えた電子機器のコンピュータを制御してユーザの移動状態を測定するための方法であって、
    前記ユーザの身体に装着した前記角速度センサにより当該ユーザの体幹軸周りの角速度を検出し、
    この検出された体幹軸周りの角速度に基づいて正の最大角速度と負の最大角速度とを測定し、
    この測定された体幹軸周りの正の最大角速度と負の最大角速度の絶対値との平均値に変換係数を乗じてユーザの移動速度を算出し、
    この算出された前記ユーザの移動速度を出力すること、
    からなることを特徴とする移動状態測定方法。
  5. 角速度センサを備えた電子機器のコンピュータを制御してユーザの移動状態を測定するためのプログラムであって、
    前記コンピュータを、
    前記ユーザの身体に装着した前記角速度センサにより当該ユーザの体幹軸周りの角速度を検出する角速度検出手段、
    この角速度検出手段により検出される体幹軸周りの角速度に基づいて正の最大角速度と負の最大角速度とを測定する最大角速度測定手段、
    この最大角速度測定手段により測定された体幹軸周りの正の最大角速度と負の最大角速度の絶対値との平均値に変換係数を乗じてユーザの移動速度を算出する移動速度算出手段、
    この移動速度算出手段により算出された前記ユーザの移動速度を出力する移動速度出力手段、
    として機能させることを特徴とするコンピュータ読み込み可能な移動状態測定プログラム。
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