JP2012217530A - アイロン - Google Patents
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Abstract
【課題】後端部の方向へアイロンを移動させるときの使い勝手をよくし、前進と後退の両方向移動で効率よくアイロンかけがおこなえるようにする。
【解決手段】前端部6aおよび後端部6bを尖形に形成してヒータ2によって加熱されるベース3と、前記ベースに形成した気化室4と、前記気化室に供給する水を貯めるタンク7と、アイロンかけ対象への水分の供給を制御する給水操作部28a、28b、30a、30bと、前記ベースの上方に配設した握り部11とを備え、前記給水操作部を前記握り部の前方と後方に設けたものである。
【選択図】図2
【解決手段】前端部6aおよび後端部6bを尖形に形成してヒータ2によって加熱されるベース3と、前記ベースに形成した気化室4と、前記気化室に供給する水を貯めるタンク7と、アイロンかけ対象への水分の供給を制御する給水操作部28a、28b、30a、30bと、前記ベースの上方に配設した握り部11とを備え、前記給水操作部を前記握り部の前方と後方に設けたものである。
【選択図】図2
Description
本発明は、衣類等のしわ伸ばしをおこなうアイロンに関するものである。
従来、一般的なアイロンは、かけ面の先端部分を尖った形状にしてあり、衣類の上を滑らせることで、アイロンの進行方向へ衣類を押し広げながらアイロンかけをおこない、衣類のしわを伸ばすとともに、衣類のボタン周りの細かい作業が容易におこなえるようになっている。アイロンかけ作業は、アイロン台上の限られた広さの中でおこなわれるので、衣類の形を整えながら衣類に押圧力を加えてアイロンを往復移動させ、前進と後退の動作が繰り返される。アイロンのかけ面は、一般的に後部が尖っていないため、後退時は、アイロンに押圧力を加えず、衣類上でかけ面の後部を浮かせるようにして移動させることによって、アイロンでしわを付ける誤操作を防止することができる。
しかしながら、アイロンかけは、アイロンの前進と後退の往復動作で効率よく衣類のしわを伸ばすことができるので、後退時にかけ面の後部を浮かせるとしわ伸ばしの効率が低下することから、後退時にアイロンで衣類にしわを付けてしまう、所謂、戻りじわを付ける失敗は多く、アイロンで付けたしわはとり難いものである。
そこで、図8に示すように、かけ面101の後端部102を尖った形状にすることが考えられている。このアイロンは、アイロンかけ作業中の小休止時にスタンドに載置して加熱し、使用時はスタンドから取り外してその余熱を利用し、電源コードが接続されていない状態でアイロンかけができるコードレスアイロンであり、コードが邪魔にならずに使い勝手がよく、後退時の戻りじわを防止することが考えられている(例えば、特許文献1参照)。
上記特許文献1に記載されたアイロンは、尖った後端部102の上方が把手体103で覆われており、衣類上でアイロンを後退させるときに、尖った後端部102の近傍の衣類が見えないという問題があることから、図9に示すように、尖った後端部102を視認可能にする空間部104を設け、前進と後退の両方向移動で効率よくアイロンかけがおこなえるとともに、かけ面101の後端部102の方向へアイロンを後退させるときの使い勝手をよくすることが考えられている(例えば、特許文献2参照)。
しかしながら、前記従来の構成では、把手体の握り部105を把持した手で視線が遮られることから、アイロンを後退させるたびに、後端部102が視認可能な空間部104を覗くような姿勢になる。そこで、このような姿勢の負担を軽減するために、後端部102が前向きとなるように握り部105を他方の手に持ち替えて把持することにより、後端部102の方向へアイロンを前進させることができ、後退時の視認性と空間部104を覗くような姿勢の変化を解消することができる。
一方、アイロンかけ作業中は、しわを伸ばす衣類のしわの状況に応じてスチームの供給
と停止の操作がおこなわれ、握り部105を把持した状態でアイロンを移動させながら操作できるように握り部105の前方に操作部106が設けられている。後端部102が前向きとなるように握り部105を他方の手に持ち替えて把持すると、アイロンの向きを反対方向へ回転させる必要がなくなる反面、操作部106が握り部105の後方に位置するようになるため、スチームの操作がおこなえなくなる。
と停止の操作がおこなわれ、握り部105を把持した状態でアイロンを移動させながら操作できるように握り部105の前方に操作部106が設けられている。後端部102が前向きとなるように握り部105を他方の手に持ち替えて把持すると、アイロンの向きを反対方向へ回転させる必要がなくなる反面、操作部106が握り部105の後方に位置するようになるため、スチームの操作がおこなえなくなる。
そのために、スチームの操作が必要になる度に操作部106が握り部105の前方に位置するように、握り部105を持ち替える必要が生じ、スチーム操作時の使い勝手が悪くなるという問題があった。
上記操作部106は、衣類のしわ伸ばし効果を高めるためのものであり、通常のスチームの供給に加え、一時的に多量のスチームを供給する増量スチーム供給装置や、水を噴霧するスプレー装置を設けられている。これらの増量スチーム供給装置およびスプレー装置は、手動のポンプ装置を利用した構成が一般的であり、握り部105の前方に近接配置した操作部106を上下動させて使用するものである。
したがって、アイロンの向きを変えることなく前進と後退の両方向へ移動させるべく、ベースの後端部102が前向きとなるように握り部105を他方の手に持ち替えて把持すると、増量スチーム供給装置や、水を噴霧するスプレー装置等の操作部106の操作がおこなえなくなるため、アイロンの向きを変えずに握り部105を他方の手に持ち替えて把持したときに、操作部106を操作可能にすることと、アイロンを両方向へ移動させることにより使い勝手をよくすることを同時に解決することが課題であった。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、アイロンの向きを変えずに握り部を持ち替えたときの給水操作を可能として、しわ伸ばし効果を高めることができるとともに、前進と後退の両方向移動の使い勝手をよくして、効率よくアイロンかけがおこなえるアイロンを実現することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明のアイロンは、前端部および後端部を尖形に形成してヒータによって加熱されるベースと、前記ベースに形成した気化室と、前記気化室に供給する水を貯めるタンクと、アイロンかけ対象への水分の供給を制御する給水操作部と、前記ベースの上方に配設した握り部とを備え、前記給水操作部を前記握り部の前方と後方に設けたものである。
これによって、後端部を前向きにして握り部を把持した場合でも、給水操作が可能であり、給水の操作の度に操作部が握り部の前方に位置するように握り部を持ち替える必要がなく、しわ伸ばし効果を高めることができるとともに、後端部の方向へアイロンを前進させるときの視認性をよくしてアイロンでしわを付ける誤操作を防止することができ、前進と後退の両方向移動で効率よくアイロンかけをおこなうことができる。
本発明のアイロンは、後端部を前向きにして握り部を把持したときの給水操作が可能になり、しわ伸ばし効果を高めることができるとともに、前進と後退の両方向移動で効率よくアイロンかけをおこなうことができる。
第1の発明は、前端部および後端部を尖形に形成してヒータによって加熱されるベースと、前記ベースに形成した気化室と、前記気化室に供給する水を貯めるタンクと、アイロンかけ対象への水分の供給を制御する給水操作部と、前記ベースの上方に配設した握り部とを備え、前記給水操作部を前記握り部の前方と後方に設けたことにより、後端部を前向きにして握り部を把持した場合でも、給水操作が可能であり、給水の操作の度に操作部が握り部の前方に位置するように握り部を持ち替える必要がなく、しわ伸ばし効果を高めることができるとともに、後端部の方向へアイロンを前進させるときの視認性をよくしてアイロンでしわを付ける誤操作を防止することができ、前進と後退の両方向移動で効率よくアイロンかけをおこなうことができる。
第2の発明は、特に、第1の発明において、タンク内の水を気化室へ供給するポンプ装置を設け、給水操作部は、前記ポンプ装置により一時的に多量の水を前記気化室へ供給する増量スチーム発生用操作釦で構成したことにより、後端部を前向きにして握り部を把持した場合でも、衣類のしわの状況に応じて握り部を持ち替えることなく、増量スチームを随時使用することができるようになり、しわ伸ばし効果を高めることができる。
第3の発明は、特に、第1の発明において、水を噴霧するスプレーノズルと、前記スプレーノズルにタンク内の水を供給するポンプ装置を設け、給水操作部は、ポンプ装置によりタンク内の水を前記スプレーノズルから噴霧するスプレー用操作釦で構成したことにより、後端部を前向きにして握り部を把持した場合でも、握り部を持ち替えることなく、綿等の衣類に対してスプレーを随時噴霧することができるようになり、しわ伸ばし効果を高めることができる。
第4の発明は、特に、第1〜第3のいずれか1の発明の給水操作部は、ポンプ装置のシリンダと、前記シリンダ内を往復運動するピストンと、前記ピストンを作動する操作釦を有し、前記操作釦は、上昇位置と、下降位置と、前記下降位置から押し下げられた状態で保持する押し下げ位置を設けたことにより、アイロンかけ中に操作釦が不用意に押し下げられることがなく、アイロンかけの終わった部分への水分供給を防止することができる。
第5の発明は、特に、第1〜第4のいずれか1の発明において、アイロン本体と、前記アイロン本体を載置するスタンドとを具備し、前記アイロン本体は、後部に凹状の受電部を設けるとともに、前記受電部内に受電端子を設け、前記スタンドは、前記ベースを前上がりに傾斜させて載置する載置部を有し、前記受電部に嵌合する凸状の給電部を設けるとともに、前記給電部内に前記受電端子と接続する電極と、前記給電部の下方に前記ベースの後端部を収容する収容部とを設け、前記アイロン本体を前記スタンドに載置したとき、前記受電端子と前記電極の接続部が前記ベースの後端部より前方に位置するように設定したことにより、後端部の方向へアイロンを移動させるときに戻りじわを付ける誤操作を防止することができるとともに、かけ面の面積が減少することなく後端部を尖形に形成することができるので、かけ面の熱容量を確保してアイロンかけ時の温度低下を少なくすることができ、使い勝手のよいコードレスアイロンを実現することができる。また、ベースの後端部が受電端子の後端部から後方へ突出するので、アイロンかけの後退時に後端部の視認性を確保し、前進と後退の両方向移動で効率よくアイロンかけがおこなえる。
第6の発明は、特に、第5の発明のアイロン本体の側面を受電部の開放端に向かって先細り状に形成したことにより、アイロンかけ時に後端部の視認性を確保することができ、後端部の方向へアイロンを移動させるときに戻りじわを付ける誤操作を防止することができ、使い勝手をよくすることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態におけるアイロンの側面図、図2は、同アイロンの要部断面図、図3は、同アイロンの要部上面図、図4は、同アイロンの図3のA−A断面図、図5は、同アイロンの後面図、図6は、同アイロンの要部断面図、図7は、同アイロンの要部上面図である。本実施の形態のアイロンは、アイロン本体をスタンドに載置して加熱し、使用時は、スタンドからアイロン本体を取り外し、加熱されたアイロンの余熱でアイロンかけをおこなう、所謂コードレスアイロンである。
図1は、本発明の第1の実施の形態におけるアイロンの側面図、図2は、同アイロンの要部断面図、図3は、同アイロンの要部上面図、図4は、同アイロンの図3のA−A断面図、図5は、同アイロンの後面図、図6は、同アイロンの要部断面図、図7は、同アイロンの要部上面図である。本実施の形態のアイロンは、アイロン本体をスタンドに載置して加熱し、使用時は、スタンドからアイロン本体を取り外し、加熱されたアイロンの余熱でアイロンかけをおこなう、所謂コードレスアイロンである。
図1〜図7において、アイロン本体1は、埋設したヒータ2によって加熱されるベース3と、このベース3の上面側に凹状に形成したスチームを発生させる気化室4と、ベース3の下面に気化室4で発生したスチームを噴出させるスチーム孔5を有し、ベース3の前端部6aと後端部6bを尖形に形成したかけ面6を備えている。スチーム孔5は、前端部6aと後端部6bの近傍を含めて、かけ面6の広い範囲に多数形成している。
7は気化室4に供給する水を貯える樹脂製のタンク、8は手動操作によってタンク7から気化室4への水の供給と停止をおこなうスチーム釦、9はベース3の上面側を覆うように設けた断熱カバー、10は断熱カバー9の上方に配設した樹脂製の把手体で、握り部11を形成している。
12はアイロン本体1の後部に設けたターミナル部13を後方から覆うように把手体10に取り付けた把手裏板で、アイロン本体1の後面から内方へ凹状に窪ませて受電部14を形成している。受電部14内には、ヒータ2回路と接続している受電端子15がターミナル部13から受電部14内に後方へ突出している。
アイロン本体1を載置するスタンド16は、ベース3を前上がりに傾斜させて載置する載置部17を有し、載置部17にはベース3のかけ面6を下方から支持するローラーで構成した支持体17aを設けている。支持体17aに支持されたかけ面6の傾斜角度は、置き易く取り外しが容易な20〜30°に設定してあり、ローラーによって後方へ移動するようになっている。支持体17aは、ベース3の前後方向に2か所設けてあり、かけ面6の前部と後部を離れた位置で安定的に支持する。
スタンド16の後部には、載置部17に載置されたアイロン本体1の受電部14が嵌合する凸状の給電部18を設けている。この給電部18の前面にはアイロン本体1の載置時に受電端子15が貫通する孔19が左右方向に設けてあり、給電部18内に設けた電極20に受電端子15が接続されるように構成している。
給電部18内には、アイロン本体1がスタンド16から取り外されているときに、孔19を閉じる方向へバネ付勢された開閉シャッター21が可動自在に設けられている。アイロン本体1の載置時は、受電部14に設けた支持部22により開閉シャッター21の操作部21aを後方へ押圧し、受電端子15側へのバネ付勢力に抗して開閉シャッター21を回動させて孔19を開き、受電端子15が孔19を通して電極20と接続されるように構
成している。
成している。
支持部22は、把手裏板12と一体成型で薄板状に形成するとともに、受電部14内の上部に垂直方向に設けてあり、受電端子15の上方に配設し後方へ突出させている。給電部18の上面には、支持部22が嵌入可能な溝状のスリット23がアイロン本体1の変位方向、すなわち、前後方向に形成してあり、スリット23に支持部22が所定の長さで嵌合することでアイロン本体1の変位方向が規制される。
支持部22が嵌入するスリット23の入り口、すなわち、給電部18の前面にスリット23に向かって傾斜する誘導部18aを設けている。誘導部18aは、略V字状に形成され、スリット23の前端部分から前方に向かって左右方向へ開くように傾斜しており、スタンド16への載置時に支持部22の先端が誘導部18aの傾斜面に当接したとき、スリット23の前端部分である入り口に向かって傾斜面を滑動し、スリット23内へと誘導される。
給電部18の前面の下部、すなわち、誘導部18aの下方には、アイロン本体1の受電部14に向かって円弧状に突出する膨出部18bを形成してあり、スタンド16への載置時に受電部14の開放端14aが膨出部18bに当接したとき、円弧面に沿って開放端14aが左右方向へ滑動し、受電部14が給電部18に嵌合するようにアイロン本体1の後部を変位させる。
したがって、アイロン本体1をスタンド16へ載置するときは、給電部18の前面の上部に設けた誘導部18aと、給電部18の前面の下部に設けた膨出部18bとで、アイロン本体1の受電部14を的確に給電部18嵌合させて、受電端子15と電極20を確実に接続させることができる。
給電部18の下方には、アイロン本体1の載置時にベース3の後端部6bを収容する収容部24が設けてあり、アイロン本体1をスタンド16に載置したとき、受電端子15と電極20の接続部がベース3の後端部6bより前方に位置するように設定している。つまり、ベース3の後端部6bより前方に受電端子15の先端が位置するようにしている。
収容部24は、載置部17の上面を後方に向かって先細り状に形成してあり、尖った形状の後端部6bが給電部18の下方にコンパクトに収容されるようにしている。そして、アイロン本体1は、タンク7が形成される側面10aを受電部14の開放端14aに向かって先細り状に形成している。
受電端子15の下方には、ベース3の後端部6bの上面側を覆うようにカバー部25が設けてあり、受電部14を形成している把手裏板12を下方へ延設してカバー部25を形成している。そして、カバー部25は、その外周縁をベース3の外周縁に沿って後端部6bまで形成し、後端部6bの上方を後端部6bと略同形状で覆っている。
スタンド16の後部には、給電部18の両側に放熱空間26が設けてあり、収容部24を介して給電部18の両側と連通するように形成し、外部の空気と円滑に置換されるようにしてあり、アイロン本体1をスタンド16に載置したとき、収容部24に位置し高温に加熱されるベース3の後端部6bの熱を収容部24から外部へ放出し、給電部18が過熱されるのを防止するようにしている。
アイロン本体1をスタンド16に載置する載置部17の両側に、アイロン本体1の受電部14を給電部18へ案内するガイド部27が設けてあり、このガイド部27の後端27aと給電部18との間に放熱空間26が形成され、放熱に十分な空間を確保している。載
置部17の両側に設けたガイド部27の間隔は、スタンド16の後部に設けられている給電部18に近づくにしたがって狭くなっており、アイロン本体1の後部に設けた受電部14が給電部18へスムースに嵌合するようにしている。
置部17の両側に設けたガイド部27の間隔は、スタンド16の後部に設けられている給電部18に近づくにしたがって狭くなっており、アイロン本体1の後部に設けた受電部14が給電部18へスムースに嵌合するようにしている。
給電部18は、収容部24の上面を構成する下面18cを前上がりに傾斜させてあり、アイロン本体1がスタンド16から容易に取り外すことができるようにしている。また、下面18cの後部は、後端部6bが収容部24に収容されるように後端部6bの後方へ延設している。カバー部25の上面側には、収容部24の下面18c側へ円弧状に膨出させたリブ25aを設けており、アイロン本体1をスタンド16へ載置するときと、スタンド16から取り外すときに、アイロン本体1の変位方向、すなわち、前後方向に設けたリブ25aの頂部が給電部18の下面18cに当接して、スムースに着脱できるようにしている。
握り部11の前方と後方には、しわ伸ばしをおこなう衣類等のアイロンかけ対象への水分の供給を制御する給水操作部としての増量スチーム発生用操作釦28a、28bを設けている。
この増量スチーム発生用操作釦28a、28bは、タンク7内の水を気化室4へ供給するポンプ装置29を手動による上下動操作により、一時的に多量の水を気化室4へ供給して増量スチームを発生させることができるものであり、衣類のしわが多い時に使用することにより効果的にしわを伸ばすことができるものである。
また、増量スチーム発生用操作釦28a、28bに並設して、握り部11の前方と後方には、しわ伸ばしをおこなう衣類等のアイロンかけ対象への水分の供給を制御する給水操作部としてのスプレー用操作釦30a、30bを設けている。
このスプレー用操作釦30a、30bは、タンク7内の水をアイロン本体1の前部と後部に設けたスプレーノズル31a、31bへ供給するポンプ装置32を手動による上下動操作により、噴霧することができるものであり、綿等の繊維製品に使用することにより効果的にしわを伸ばすことができるものである。
増量スチーム発生用のポンプ装置29と、噴霧用のポンプ装置32は、いずれもシリンダ内を往復運動するピストンを備えた一般的なもので、タンク7内に形成されており、ポンプ装置29、32のピストン29a、32aを作動する操作釦としての、増量スチーム発生用操作釦28a、28bとスプレー用操作釦30a、30bが、各々のポンプ装置29、32に対して上下動自在に構成されている。
増量スチーム発生用操作釦28a、28bを押圧操作すると、タンク7内の水を吸い込み部33からポンプ装置29のシリンダ29b内に吸引し、吐出部34から気化室4へ吐出して増量スチームを発生させることにより、アイロンかけをおこなう衣類等に一時的に多量のスチームを供給することができ、衣類のしわの状態に応じてアイロンをかけながら必要に応じて使用することができる。
スプレー用操作釦30a、30bを押圧操作すると、タンク7内の水を吸い込み部35からポンプ装置32のシリンダ32b内に吸引し、スプレーノズル31a、31bからアイロン本体1の前方または後方に向けて噴霧することができ、綿等の衣類のしわを効果的に伸ばすことができるものである。
以上のように構成された本発明のアイロンについて、以下、その動作、作用を説明する。アイロンかけをおこなうときは、スタンド16の載置部17に設けられている支持体1
7a上にアイロン本体1のかけ面6を載置し、受電端子15が電極20に接続された状態で、電源コード36を通じて電極20に通電する。
7a上にアイロン本体1のかけ面6を載置し、受電端子15が電極20に接続された状態で、電源コード36を通じて電極20に通電する。
握り部11の上部に設けた温度設定部37より、かけ面6が所定の温度(例えば、200℃)に加熱されるように設定する。気化室4が水の蒸発可能温度に上昇すると、バイメタル37が反転して熱応動弁38が開き、スチーム釦8の手動操作によってタンク7内の水を気化室4へ滴下供給することができる。
給電部18の下方にベース3の後端部6bを収容する収容部24が設けてあり、アイロン本体1をスタンド16に載置したとき、受電端子15と電極20の接続部がベース3の後端部6bより前方に位置するように設定しているので、かけ面6の面積を大きく減少させることなく後端部6bを尖形に形成してかけ面6の熱容量を確保することができる。したがって、余熱を利用したコードレスアイロンにおいても後端部6bを尖形に形成することが可能になり、スチームを利用したアイロンかけ時の温度低下を少なくすることができ、使い勝手のよいコードレスアイロンを実現することができる。
握り部11を把持してアイロン本体1をスタンド16から取り外し、衣類等の上を前後方向へ押圧しながら移動させると、前進時は尖った前端部6aによって衣類を押し広げながらしわ伸ばしがおこなえ、また、図3に示すように後端部6bを前端部6aと略同じ尖り角度に尖った形状に形成しているので、後退時も前進時と同様に衣類を押し広げながらしわを伸ばすことができるので、戻りじわの発生を防止することができ、後端部6bの方向へアイロンを移動させるときの使い勝手をよくすることができる。
また、ベース3の後端部6bが電極20と接続する受電端子15の後端部から後方へ突出するので、アイロンかけの後退時に後端部6bの視認性を確保し、前進と後退の両方向移動で効率よくアイロンかけがおこなえる。
また、前端部6aを前向きにして把持した前進動作の状態で、アイロン本体1を後退させることができるとともに、アイロン本体1の向きを変えることなく他方の手に持ち替えると、後端部6bを前にして前進させることができる。
このとき、給水操作部としての増量スチーム発生用操作釦28a、28bと、スプレー用操作釦30a、30bを握り部11の前方と後方に設けているので、前端部6aを前向きにして把持したときと、後端部6bを前にして把持したときのいずれの状態でも、給水操作部を操作することができ、握り部11を持ち替える煩わしさをなくして使い勝手をよくすることができる。
増量スチーム発生用操作釦28a、28bと、スプレー用操作釦30a、30bは、前端部6aを前向きにして把持したときと、後端部6bを前にして把持したときに、各々の相対位置が同じになるように対角位置に配設され、いずれの方向に向けても同じ位置にあり、使用時の誤操作を防止することができるようにしている。
また、アイロン本体1の側面10aを受電部14の開放端14aに向かって先細り状に形成しているので、アイロンかけ時の後退時はもとより、後端部6bを前にした前進時も、ベース3の後端部6bの視認性を良好に確保することができ、後端部6bの方向へアイロン本体1を移動させるときの使い勝手をよくすることができる。
したがって、受電部14の開放端14aは後端部6bの近傍に位置することから、必然的に小さくなり、開放端14aが外側から嵌合する給電部18も左右方向に小さく構成する必要がある。
本発明では、受電部14を給電部18へ導く誘導部18aと膨出部18bを給電部18の前面に設けるとともに、支持部22が嵌入するスリット23を給電部18の上面の中央部に設け、さらに、支持部22と、給電部18の下面18cに当接するカバー部25に設けたリブ25aを、受電部14の左右方向の略中央位置に設けて給電部18の左右方向の大きさを小型化し、アイロン本体1の側面10aが後端部6bの方向へ先細りした形状を実現している。
なお、ポンプ装置29、32のシリンダ29b、32b内を往復運動するピストン29a、29bを作動する増量スチーム発生用操作釦28a、28bと、スプレー用操作釦30a、30bは、上昇位置と、下降位置と、この下降位置からさらに押し下げられた状態で保持する押し下げ位置を設けることにより、アイロンかけ中に握り部11を把持した手の後方に位置するそれぞれの操作釦28a、28b、30a、30bが不用意に押し下げられることがなく、アイロンかけの終わった部分への不要に水分供給を防止することができる。
なお、本実施の形態のポンプ装置29、32は、タンク7内に設けたが、握り部11を形成する把手体10に構成することができる。そして、給水操作部として、増量スチーム発生用操作釦28a、28bと、スプレー用操作釦30a、30bの両方を設けたが、微粒化した水に蒸気または空気を混合したミストを噴射させるミスト操作釦であってもよく、これらの少なくともいずれか1つが設けられていればよい。
また、本実施の形態は、アイロン本体1をスタンド16に載置して加熱し、使用時は、スタンド16からアイロン本体1を取り外してアイロンかけをおこなうコードレスアイロンについて記載したが、アイロン本体に電源コードが接続されたコード付きアイロンであっても同様の作用効果が得られることは言うまでもない。
以上のように、本発明にかかるアイロンは、後端部を前向きにして握り部を把持したときの給水操作が可能になり、しわ伸ばし効果を高めることができるとともに、前進と後退の両方向移動で効率よくアイロンかけをおこなうことができるので、アイロンとして有用である。
1 アイロン本体
2 ヒータ
3 ベース
4 気化室
6a 前端部
6b 後端部
7 タンク
10 把手体
11 握り部
28a 増量スチーム発生用操作釦(給水操作部)
28b 増量スチーム発生用操作釦(給水操作部)
30a スプレー用操作釦(給水操作部)
30b スプレー用操作釦(給水操作部)
2 ヒータ
3 ベース
4 気化室
6a 前端部
6b 後端部
7 タンク
10 把手体
11 握り部
28a 増量スチーム発生用操作釦(給水操作部)
28b 増量スチーム発生用操作釦(給水操作部)
30a スプレー用操作釦(給水操作部)
30b スプレー用操作釦(給水操作部)
Claims (6)
- 前端部および後端部を尖形に形成してヒータによって加熱されるベースと、前記ベースに形成した気化室と、前記気化室に供給する水を貯めるタンクと、アイロンかけ対象への水分の供給を制御する給水操作部と、前記ベースの上方に配設した握り部とを備え、前記給水操作部を前記握り部の前方と後方に設けたアイロン。
- タンク内の水を気化室へ供給するポンプ装置を設け、給水操作部は、前記ポンプ装置により一時的に多量の水を前記気化室へ供給する増量スチーム発生用操作釦で構成した請求項1記載のアイロン。
- 水を噴霧するスプレーノズルと、前記スプレーノズルにタンク内の水を供給するポンプ装置を設け、給水操作部は、ポンプ装置によりタンク内の水を前記スプレーノズルから噴霧するスプレー用操作釦で構成した請求項1記載のアイロン。
- 給水操作部は、ポンプ装置のシリンダと、前記シリンダ内を往復運動するピストンと、前記ピストンを作動する操作釦を有し、前記操作釦は、上昇位置と、下降位置と、前記下降位置から押し下げられた状態で保持する押し下げ位置を設けた請求項1〜3のいずれか1項に記載のアイロン。
- アイロン本体と、前記アイロン本体を載置するスタンドとを具備し、前記アイロン本体は、後部に凹状の受電部を設けるとともに、前記受電部内に受電端子を設け、前記スタンドは、前記ベースを前上がりに傾斜させて載置する載置部を有し、前記受電部に嵌合する凸状の給電部を設けるとともに、前記給電部内に前記受電端子と接続する電極と、前記給電部の下方に前記ベースの後端部を収容する収容部とを設け、前記アイロン本体を前記スタンドに載置したとき、前記受電端子と前記電極の接続部が前記ベースの後端部より前方に位置するように設定した請求項1〜4のいずれか1項に記載のアイロン。
- アイロン本体の側面を受電部の開放端に向かって先細り状に形成した請求項5記載のアイロン。
Priority Applications (1)
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JP2011084268A JP2012217530A (ja) | 2011-04-06 | 2011-04-06 | アイロン |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
JP2011084268A JP2012217530A (ja) | 2011-04-06 | 2011-04-06 | アイロン |
Publications (1)
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---|---|
JP2012217530A true JP2012217530A (ja) | 2012-11-12 |
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ID=47269736
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2011084268A Withdrawn JP2012217530A (ja) | 2011-04-06 | 2011-04-06 | アイロン |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2012217530A (ja) |
-
2011
- 2011-04-06 JP JP2011084268A patent/JP2012217530A/ja not_active Withdrawn
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