JP2012217206A - 情報処理装置およびユーザ情報共有システム - Google Patents

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Abstract

【課題】他の画像処理装置が保持しているユーザ情報を一の画像処理装置で使用可能とする画像処理装置およびユーザ情報取得方法を提供することを目的とする。
【解決手段】取得したユーザ情報を用いて、プログラム24が所定の処理を行う画像処理装置1bであって、操作者が、ユーザ情報の取得先として少なくとも他の画像処理装置1aを選択可能な取得先選択機能と、ユーザ情報の取得先として選択された他の画像処理装置1aが保持している一つ以上のユーザ情報101aから一つのユーザ情報を操作者に選択させるユーザ情報選択機能とを有することにより上記課題を解決する。
【選択図】図8

Description

本発明は、画像処理装置およびユーザ情報取得方法に係り、特にユーザ情報を用いて所定の処理を行う画像処理装置,その画像処理装置におけるユーザ情報取得方法に関する。
近年、プリンタ,コピー,ファクシミリおよびスキャナなどの各装置の機能を1つの筐体内に収納した画像処理装置が知られるようになった。このような画像処理装置は、1つの筐体内に表示部,印刷部および撮像部などを設けると共に、プリンタ,コピー,ファクシミリおよびスキャナにそれぞれ対応する4種類のソフトウェアを設け、そのソフトウェアを切り替えることより、プリンタ,コピー,ファクシミリおよびスキャナとして動作させるものである。例えば特許文献1には、上記のような画像処理装置の一例が記載されている。
このような画像処理装置は、1つ以上のクライアント,サーバまたは他の画像処理装置等で構成されたネットワークシステムに接続されて利用される。したがって、画像処理装置は、コピー,スキャナやファクシミリ等で利用するメールアドレスやファクシミリ番号などの宛先データをユーザ情報として予め設定しておくことが多い。
従来、画像処理装置に対するユーザ情報の設定は、画像処理装置毎に行われることが多かった。即ち、従来の画像処理装置では、予め設定されているユーザ情報しか利用することができなかった。このため、従来の画像処理装置では、故障などの何らかの理由でプリンタ,コピー,ファクシミリおよびスキャナの機能などが利用できなくなった場合、その画像処理装置に設定されているユーザ情報が利用できなくなるという問題があった。
例えば一の画像処理装置にだけ設定されているユーザ情報を利用してファクシミリを行う場合に、その画像処理装置のファクシミリ機能が故障すると、一の画像処理装置からファックス送信することができず、又、該当するユーザ情報がないため他の画像処理装置からもファックス送信することができなかった。
本発明は、上記の点に鑑みなされたもので、他の画像処理装置が保持しているユーザ情報を一の画像処理装置で使用可能とする画像処理装置およびユーザ情報取得方法を提供することを目的とする。
そこで、上記課題を解決するため、本発明は、取得したユーザ情報を用いて、一つ以上のプログラムが所定の処理を行う画像処理装置であって、操作者が、前記ユーザ情報の取得先として少なくとも他の画像処理装置を選択可能な取得先選択機能と、前記ユーザ情報の取得先として選択された他の画像処理装置が保持している一つ以上のユーザ情報から一つのユーザ情報を操作者に選択させるユーザ情報選択機能とを有することを特徴とする。
また、本発明は、取得したユーザ情報を用いて、一つ以上のプログラムが所定の処理を行う画像処理装置のユーザ情報取得方法であって、前記ユーザ情報の取得先として他の画像処理装置が選択される取得先選択段階と、前記ユーザ情報の取得先として選択された他の画像処理装置が保持している一つ以上のユーザ情報から一つのユーザ情報を選択させるユーザ情報選択段階とを有することを特徴とする。
本発明では、取得先選択機能により他の画像処理装置をユーザ情報の取得先として選択することができ、ユーザ情報の取得先として選択された他の画像処理装置が保持しているユーザ情報をユーザ情報選択機能により操作者に選択させることができる。
したがって、本発明では、ユーザ情報の取得先として選択された他の画像処理装置が保持しているユーザ情報を一の画像処理装置から選択できるので、他の画像処理装置が保持しているユーザ情報を取得して一の画像処理装置で使用できる。
本発明によれば、他の画像処理装置が保持しているユーザ情報を一の画像処理装置で使用できる。
本発明による画像処理装置の一実施例の構成図である。 本発明による画像処理装置の一実施例のハードウェア構成図である。 ネットワークを介して接続されている二つの画像処理装置を表した一例の構成図である。 ユーザ情報の取得要求,追加要求,変更要求,削除要求について説明するための図である。 スキャナアプリが操作パネルに表示するアドレス帳画面の一例のイメージ図である。 見出し情報とエントリ情報との関係を表した一例のデータ構造図である。 スキャナアプリがUCSから自機のユーザ情報を取得してアドレス帳画面を表示する処理の一例のシーケンス図である。 ネットワークを介して接続されている二つの画像処理装置の詳細を表した一例の構成図である。 ユーザ情報の取得先を選択する取得先選択画面の一例のイメージ図である。 他の画像処理装置を選択する画面の第1実施例のイメージ図である。 他の画像処理装置を選択する画面の第2実施例のイメージ図である。 他の画像処理装置を選択する画面の第3実施例のイメージ図である。 他の画像処理装置を選択する画面の第4実施例のイメージ図である。 他の画像処理装置を選択する画面の第5実施例のイメージ図である。 他の画像処理装置を選択する画面の第6実施例のイメージ図である。 他の画像処理装置を選択する画面の第7実施例のイメージ図である。 外部機器情報の取得要求,追加要求,変更要求,削除要求について説明するための図である。 UCSから外部機器情報を取得して、操作パネルに外部機器情報一覧画面を表示する処理の一例のシーケンス図である。 外部機器情報を追加する処理の一例のシーケンス図である。 外部機器情報を変更する処理の一例のシーケンス図である。 外部機器情報を削除する処理の一例のシーケンス図である。 外部機器情報の取得,追加,変更,削除するときに操作パネルに表示される画面の一例の遷移図(1/2)である。 外部機器情報の取得,追加,変更,削除するときに操作パネルに表示される画面の一例の遷移図(2/2)である。 画像処理装置の詳細情報を取得する処理の一例のシーケンス図である。 詳細情報一覧画面の一例のイメージ図である。 他の画像処理装置のセキュリティレベルに合わせて、提供するユーザ情報を制限する処理の一例のイメージ図である。 他の画像処理装置のセキュリティレベルに合わせて、提供するユーザ情報を制限する処理の一例のシーケンス図である。 他の画像処理装置のセキュリティレベルに合わせて、提供するユーザ情報を制限する処理の他の一例のシーケンス図である。 他の画像処理装置からユーザ情報を取得する第1の処理の一例のシーケンス図である。 他の画像処理装置からユーザ情報を取得する第2の処理の一例のシーケンス図である。 見出し情報エントリ取得要求関数の一例の説明図である。 他の画像処理装置からユーザ情報を取得する第3の処理の一例のシーケンス図である。 指定ページエントリ情報取得要求関数の一例の説明図である。 他の画像処理装置からユーザ情報を取得する第4の処理の一例のシーケンス図である。 指定件数エントリ情報取得要求関数の一例の説明図である。 他の画像処理装置からユーザ情報を取得する第5の処理の一例のシーケンス図である。 検索エントリ取得要求関数の一例の説明図である。 他の画像処理装置からユーザ情報を取得する第6の処理の一例のシーケンス図である。 データ構造を合わせるための画面の一例のイメージ図である。 エントリの件数を合わせるための画面の一例のイメージ図である。 データリストの設定を行う処理の一例のフローチャートである。 データリストの設定を行う処理の他の一例のフローチャートである。 画像処理装置の電力モードの状態が電力カットであるときに、その画像処理装置のHDDに格納されたユーザ情報を取得する処理の一例のシーケンス図である。 画像処理装置の電力モードの状態が電力カットであるときに、その画像処理装置のSD(Secure Digital)カードに格納されたユーザ情報を取得する処理の一例のシーケンス図である。 ネットワークを介して接続されている二つの画像処理装置の詳細を表した一例の構成図である。 他の画像処理装置の能力を事前にチェックして、他の画像処理装置による描画データの作成および提供が可能か否かを判定する第1の処理の一例のシーケンス図である。 エラー表示画面の一例のイメージ図である。 他の画像処理装置の能力を事前にチェックして、他の画像処理装置による描画データの作成および提供が可能か否かを判定する第2の処理の一例のシーケンス図である。 他の画像処理装置の能力を事前にチェックして、他の画像処理装置による描画データの作成および提供が可能か否かを判定する第3の処理の一例のシーケンス図である。 他の画像処理装置により作成された描画データを自機の操作パネルに表示する第1の処理の一例のシーケンス図である。 アドレス帳使用開始要求関数の一例の説明図である。 他の画像処理装置により作成される画面の一例のイメージ図である。 操作パネルに表示されるアドレス帳画面の一例のイメージ図である。 描画データの一例のイメージ図である。 他の画像処理装置により作成された描画データを自機の操作パネルに表示する第2の処理の一例のシーケンス図である。 検索要求関数の一例の説明図である。 他の画像処理装置に画面の貸し出し開始を通知する処理の一例のシーケンス図である。 他の画像処理装置に画面の貸し出し終了を通知する処理の一例のシーケンス図である。 操作パネルに表示されているアドレス帳画面が操作されたときの第1の処理の一例のシーケンス図である。 他の画像処理装置により作成される画面と操作パネルに表示されるアドレス帳画面の一例のイメージ図である。 操作パネルに表示されているアドレス帳画面が操作されたときの第2の処理の一例のシーケンス図である。 他の画像処理装置により作成される画面と操作パネルに表示されるアドレス帳画面の他の一例のイメージ図である。 エントリ情報からなる詳細情報を他の画像処理装置から取得する処理の一例のシーケンス図である。 ネットワークを介して接続されている二つの画像処理装置の詳細を表した一例の構成図である。 他の画像処理装置のUCSの能力を事前にチェックして、他の画像処理装置のUCSから自機のUCSへのユーザ情報の送信が可能か否かを判定する処理の一例のシーケンス図である。 スキャナアプリが、自機または他の画像処理装置のUCSからユーザ情報を取得する処理の一例のシーケンス図である。 スキャナアプリが、他の画像処理装置のUCSからのユーザ情報の取得を終了する処理の一例のシーケンス図である。 スキャナアプリが、他の画像処理装置のUCSからユーザ情報を取得する処理の一例のシーケンス図である。 エントリ情報取得要求関数の一例の説明図である。 アドレス帳画面の一例のイメージ図である。 他の画像処理装置のUCSが管理するエントリ情報を利用して作成したアドレス帳画面から、一つのエントリが選択された場合の処理の一例のシーケンス図である。 アドレス帳画面の一例のイメージ図である。 他の画像処理装置のセキュリティレベルを事前にチェックして、暗号化の種類を決定する処理の一例のシーケンス図である。 他の画像処理装置のセキュリティレベルの範囲内で、暗号化の種類及び暗号化の範囲を決定する処理の一例のシーケンス図である。 暗号化の鍵を登録するときに画像処理装置の操作パネルに表示される画面の一例の遷移図である。 それぞれの画像処理装置で登録された暗号化キーの同一性をチェックする処理の一例のシーケンス図である。
次に、本発明を実施するための最良の形態を、以下の実施例に基づき図面を参照しつつ説明していく。なお、本実施例では画像処理装置を一例として説明するが、ユーザ情報を用いて所定の処理を行う如何なる情報処理装置であってもよい。また、ユーザ情報を一例として説明するが、所定の処理を行うために使用される如何なる情報であってもよい。
図1は、本発明による画像処理装置の一実施例の構成図である。図1の画像処理装置1は、ソフトウェア群2と,融合機起動部3と,ハードウェア資源4とを含むように構成される。
融合機起動部3は画像処理装置1の電源投入時に実行され、アプリケーション層5およびプラットフォーム6のプログラムをハードディスク装置(以下、HDDという)などから読み出し、読み出した各プログラムをメモリ領域に転送して起動する。ハードウェア資源4は、プロッタ11と,スキャナ12と,ファクシミリなどのその他のハードウェアリソース13とを含む。また、ソフトウェア群2はUNIX(登録商標)などのオペレーティングシステム(以下、OSという)上に起動されているアプリケーション層5とプラットフォーム6とを含む。
アプリケーション層5は、プリンタ,コピー,ファックスおよびスキャナなどの画像形成にかかる固有の処理を行うプログラムとして、プリンタアプリ21と,コピーアプリ22と,ファックスアプリ23と,スキャナアプリ24と,ネットファイルアプリ25とを含む。なお、ネットファイルアプリ25はネットワークファイル用のアプリケーションであり、画像処理装置1にネットワークを介して接続されるネットワーク機器(他の画像処理装置を含む)とのデータ通信を管理するものである。
プラットフォーム6は、アプリケーション層5からの処理要求を解釈してハードウェア資源4の獲得要求を発生するコントロールサービス層9と、1つ以上のハードウェア資源4の管理を行ってコントロールサービス層9からの獲得要求を調停するSRM(システムリソースマネージャ)40と、SRM40からの獲得要求に応じてハードウェア資源4の管理を行うハンドラ層10とを含む。
コントロールサービス層9は、NCS31,DCS32,OCS33,FCS34,ECS35,MCS36,UCS37,CCS38,SCS39など、一つ以上のサービスモジュールを含むように構成されている。なお、プラットフォーム6は予め定義されている関数により、アプリケーション層5からの処理要求を受信するAPI43を有するように構成されている。OSは、アプリケーション層5およびプラットフォーム6の各ソフトウェアをプロセスとして並列実行する。
NCS(ネットワークコントロールサービス)31のプロセスは、ネットワーク側から各プロトコルによって受信したデータを各アプリケーションに振り分ける際の仲介、又は各アプリケーションからのデータをネットワーク側に送信する際の仲介を行う。例えばNCS31は、画像処理装置にネットワークを介して接続されているネットワーク機器とのデータ通信を制御する。
DCS(デリバリーコントロールサービス)32のプロセスは、画像処理装置1に蓄積されている文書データの配送などの制御を行う。OCS(操作パネルコントロールサービス)33のプロセスは、後述する操作パネルの制御を行う。
FCS(ファックスコントロールサービス)34のプロセスは、アプリケーション層5からPSTNまたはISDN網を利用したファックスの送受信,バックアップ用のメモリで管理されている各種ファックスデータの登録又は引用,ファックスの読み取り,ファックスの受信印刷などを行うためのAPIを提供する。
ECS(エンジンコントロールサービス)35のプロセスは、プロッタ11,スキャナ12,ハードウェアリソース13などのエンジン部の制御を行う。MCS(メモリコントロールサービス)36のプロセスは、メモリの取得又は解放,HDDの利用,画像データの圧縮および伸張などの制御を行う。UCS(ユーザ情報コントロールサービス)37のプロセスは、ユーザ情報の管理を行うものである。
CCS(セキュリティコントロールサービス)38のプロセスは、アプリケーション層5のプログラムに対してセキュリティサービスを提供する。また、SCS(システムコントロールサービス)39のプロセスは、アプリケーションの管理,操作部の制御,システム画面の表示,LEDの表示,ハードウェア資源の管理,割り込みアプリケーションの制御などの処理を行う。
SRM40のプロセスは、SCS39と共にシステムの制御およびハードウェア資源4の管理を行うものである。例えばSRM40のプロセスは、プロッタ11やスキャナ12などのハードウェア資源4を利用する上位層からの獲得要求に従って調停を行い、ハードウェア資源4の実行を制御する。
具体的に、SRM40のプロセスは獲得要求されたハードウェア資源4が利用可能であるか(他の獲得要求により利用されていないか)を判定し、利用可能であれば獲得要求されたハードウェア資源4が利用可能である旨を上位層に通知する。SRM40のプロセスは、上位層からの獲得要求に対してハードウェア資源4を利用するためのスケジューリングを行い、要求内容(プリンタエンジンによる紙搬送と作像動作,メモリの確保,ファイルの生成など)を直接実施している。
また、ハンドラ層10は後述するFCU(ファックスコントロールユニット)の管理を行うFCUH(ファックスコントロールユニットハンドラ)41と、プロセスに対するメモリの割り振り及びプロセスに割り振ったメモリの管理を行うIMH(イメージメモリハンドラ)42とを含む。SRM40及びFCUH41は、予め定義されている関数によりハードウェア資源4に対する処理要求を送信するエンジンI/F44を利用して、ハードウェア資源4に対する処理要求を行う。
図1の構成により、画像処理装置1は各アプリケーションで共通的に必要な処理をプラットフォーム6で一元的に処理することができる。次に、画像処理装置1のハードウェア構成について説明する。
図2は、本発明による画像処理装置の一実施例のハードウェア構成図である。画像処理装置1は、コントローラ60と,操作パネル80と,FCU81と,エンジン部82とを含む。図2のコントローラ60は、CPU61と,システムメモリ62と,NB(ノースブリッジ)63と,SB(サウスブリッジ)64と,ASIC66と,ローカルメモリ67と,HDD68と、ネットワークインターフェースカード(NIC)69と,USB用I/F70と,IEEE1394用I/F71と,セントロニクス用I/F72とを含むように構成される。
操作パネル80は、コントローラ60のASIC66に接続されている。また、FCU81およびエンジン部82は、コントローラ60のASIC66にPCIバス83で接続されている。コントローラ60は、ASIC66にローカルメモリ67,HDD68などが接続されると共に、CPU61とASIC66とがCPUチップセットのNB63を介して接続されている。コントローラ60は、NB63を介してCPU61とASIC66とを接続することにより、CPU61のインターフェースが公開されていない場合に対応する。
ASIC66とNB63とは、AGP(Accelerated Graphics Port )65を介して接続されている。このように、図1のアプリケーション層5やプラットフォーム6を形成する一つ以上のプロセスを実行制御するため、ASIC66とNB63とを低速のPCIバスでなくAGP65を介して接続することで、パフォーマンスの低下を防いでいる。
CPU61は、画像処理装置1の全体制御を行うものである。CPU61は、OS上にNCS31,DCS32,OCS33,FCS34,ECS35,MCS36,UCS37,CCS38,SCS39をそれぞれプロセスとして起動して実行させると共に、アプリケーション層5を形成するプリンタアプリ21,コピーアプリ22,ファックスアプリ23,スキャナアプリ24およびネットファイルアプリ25を起動して実行させる。
また、NB63はCPU61,システムメモリ62,SB64,ASIC66,NIC69,USB用I/F70,IEEE1394用I/F71,セントロニクス用I/F72を接続するためのブリッジである。SB64,NIC69,USB用I/F70,IEEE1394用I/F71およびセントロニクス用I/F72は、PCIバス73を介してNB63に接続されている。SB64は、PCIバス73とROMや周辺デバイス等とを接続するためのブリッジである。
システムメモリ62は、描画用のメモリなどとして用いるメモリである。ローカルメモリ67は、コピー用の画像バッファ,符号バッファとして用いるメモリである。ASIC66は、画像処理用のハードウェア要素を有する画像処理用途向けのICである。HDD68は、画像データの蓄積,文書データの蓄積,プログラムの蓄積,フォントデータの蓄積,フォームの蓄積などを行うストレージ(補助記憶装置)の一例である。
NIC69は、画像処理装置1をネットワークに接続するインターフェースである。USB用I/F70,IEEE1394用I/F71,セントロニクス用I/F72は、夫々の規格に準じたインターフェースである。操作パネル80は、操作者からの入力操作を受け付けると共に、オペレータに向けた表示を行う操作部である。なお、FCU81はメモリを有している。FCU81が有するメモリは、例えば画像処理装置1の電源がOFFのときに受信したファクシミリデータを一時的に格納するために利用される。
図3は、ネットワークを介して接続されている二つの画像処理装置を表した一例の構成図である。図3では、画像処理装置1a及び1bがLAN(local area network)やインターネット等のネットワーク100を介して接続されている。画像処理装置1aは、自機のユーザ情報として予めユーザ情報101aが設定されている。また、画像処理装置1bは自機のユーザ情報として予めユーザ情報101bが設定されている。
以下、画像処理装置1bが、画像処理装置1aのユーザ情報101aを一時的に取得して利用する処理について説明していく。このように、画像処理装置1bが、画像処理装置1aのユーザ情報101aを一時的に取得して利用する例としては、画像処理装置1aのスキャナ機能又はファックス機能のみが故障した場合や画像処理装置1aを他人が占有している場合などが考えられる。
まず、本発明の理解を容易とする為に、ユーザ情報を利用するモジュールの一例としてのファックスアプリ23又はスキャナアプリ24が、ユーザ情報を管理するモジュールの一例としてのUCS37から自機のユーザ情報を取得してアドレス帳画面を表示する処理について説明する。
図4は、ユーザ情報の取得要求,追加要求,変更要求,削除要求について説明するための図である。なお、図4では説明に必要のない構成を省略している。画像処理装置1bに含まれるUCS37は、ユーザ情報101bを一元管理している。UCS37が管理するユーザ情報101bには、名前,メールアドレス,FAX番号などのデータ項目が含まれている。UCS37は、ファックスアプリ23,スキャナアプリ24又はSCS39からの取得要求に応じて、ユーザ情報101bをファックスアプリ23,スキャナアプリ24又はSCS39に提供する。また、UCS37は、SCS39からの追加要求,変更要求又は削除要求に応じて、ユーザ情報101bを追加,変更又は削除する。
ファックスアプリ23は、UCS37にユーザ情報101bの取得要求を行い、ユーザ情報101bのうちファックス機能に必要なユーザ情報104を取得し、そのユーザ情報104を用いて操作パネル80にアドレス帳画面110を表示する。アドレス帳画面110には、ファックスデータを送信可能な宛先(例えばFAX番号)が表示される。
スキャナアプリ24は、UCS37にユーザ情報101bの取得要求を行い、ユーザ情報のうちスキャナ機能に必要なユーザ情報105を取得し、そのユーザ情報105を用いて操作パネル80にアドレス帳画面120を表示する。アドレス帳画面120には、スキャナデータを送信可能な宛先(例えばメールアドレス)が表示される。
SCS39のシステム初期設定機能103は、UCS37にユーザ情報101bの取得要求,追加要求,変更要求,削除要求を行い、ユーザ情報101bのうち必要なユーザ情報の取得,追加,変更,削除を行う。なお、SCS39のソフトキーボード機能102は操作パネル80にソフトキーボードを表示し、そのソフトキーボードの制御を行う。
ここで、スキャナアプリ24が操作パネル80に表示するアドレス帳画面120について更に説明する。図5は、スキャナアプリが操作パネルに表示するアドレス帳画面の一例のイメージ図である。例えば画像処理装置1の筐体に設けられたスキャナアプリ24を起動させるためのハードキーが押下されると、スキャナアプリ24は前述したようにUCS37からユーザ情報105を取得し、そのユーザ情報105を使用してアドレス帳画面121を操作パネル80に表示する。
図5のアドレス帳画面121には、見出し「常用」に所属するメールアドレスを持った12個のエントリが含まれている。ここで、操作者が操作パネル80を操作してアドレス帳画面121からエントリ「0001太田」を選択すると、スキャナアプリ24はユーザ情報105を使用してアドレス帳画面122を操作パネル80に表示する。図5のアドレス帳画面122には、エントリ「0001太田」に関連付けられているメールアドレス「ohta@ricoh.jp」が含まれる。
アドレス帳画面121及び122に含まれる見出し及びエントリは、ユーザ情報101bの一部である見出し情報及びエントリ情報としてUCS37により次のように管理されている。
図6は、見出し情報とエントリ情報との関係を表した一例のデータ構造図である。見出し情報は、見出しID,見出し名,所属エントリ情報などを含むように構成される。所属エントリ情報は、エントリIDの配列を含むように構成される。見出しIDは、見出しを特定する識別子である。見出し名は、見出しとして表示される「常用」,「あ」などの表示名である。エントリIDの配列は、その見出しに所属するエントリのエントリIDの配列である。
一方、エントリ情報は、エントリID,名前,表示名,エントリ種別,ユーザコード情報,メール情報,FAX情報,所属情報,認証情報,グループ情報,見出し情報などを含むように構成される。
ユーザコード情報は、ユーザコード,利用制限などを含むように構成される。メール情報は、メールアドレスを含むように構成される。FAX情報は、FAX番号を含むように構成される。所属情報は、会社名,部署名などを含むように構成される。認証情報は、パスワードなどを含むように構成される。グループ情報は、グループIDなどを含むように構成される。また、見出し情報は見出しIDなどを含むように構成される。
図6に表されるように、見出し情報とエントリ情報とは、見出し情報の所属エントリ情報に含まれるエントリIDの配列により関連付けられている。なお、エントリ情報はエントリを区別するための最小単位の情報である。即ち、エントリ情報があればエントリを表示できる。また、見出しに所属するエントリは、所属エントリ情報に含まれるエントリIDの配列から判別できる。さらに、選択されたエントリのメールアドレスは、エントリ情報に含まれているメール情報から判別できる。したがって、スキャナアプリ24はUCS37から取得したユーザ情報105を使用してアドレス帳画面121及び122を操作パネル80に表示することができる。
図7は、スキャナアプリがUCSから自機のユーザ情報を取得してアドレス帳画面を表示する処理の一例のシーケンス図である。ステップS1では、画像処理装置1の操作パネル80に設けられたスキャナアプリ24を起動させるためのソフトキー(以下、スキャナ画面移行ボタンという)が押下され、操作パネル80からスキャナ画面移行ボタンのキーIDがSCS39に送信される。
ステップS2に進み、SCS39は操作パネル80から受信したキーIDに応じてスキャナ移行通知をスキャナアプリ24に送信する。ステップS3に進み、スキャナアプリ24はスキャナ実行可否を確認する。ステップS4に進み、スキャナアプリ24は確認した実行可否に応じてスキャナへの移行がOKであるか否かを判定する。スキャナアプリ24は、移行がOKであれば(S4においてYES)、ステップS8に進む。
一方、スキャナアプリ24は移行がNGであれば(S4においてNO)、ステップS5に進み、SCS39に対して移行不可通知を送信する。ステップS6に進み、SCS39は受信した移行不可通知に応じて拒絶のブザーを鳴らす。そして、SCS39はステップS7に進み、処理を終了する。
ステップS8では、スキャナアプリ24が、SCS39に対して移行可能応答を送信する。ステップS9に進み、SCS39は受信した移行可能応答に応じてスキャナ移行許可をスキャナアプリ24に送信する。ステップS10に進み、スキャナアプリ24は受信したスキャナ移行許可に応じて「お待ちください画面」を操作パネル80に表示させるためのデータを作成する。ステップS11に進み、スキャナアプリ24はステップS10で作成したデータを操作パネル80に送信して「お待ちください画面」の表示を要求する。ステップS12に進み、操作パネル80は「お待ちください画面」を操作パネル80に表示する。
また、ステップS13に進み、スキャナアプリ24はUCS37に見出し情報取得要求を送信する。ステップS14に進み、UCS37は受信した見出し情報取得要求に応じて見出し情報をスキャナアプリ24に送信する。ステップS15に進み、スキャナアプリ24はステップS14で取得した見出し情報に応じてUCS37にエントリ情報取得要求を送信する。なお、スキャナアプリ24はステップS14で取得した見出し情報の所属エントリ情報に含まれるエントリIDの配列に応じてエントリ情報取得要求を行う。
ステップS16に進み、UCS37は受信したエントリ情報取得要求に応じてエントリ情報をスキャナアプリ24に送信する。ステップS17に進み、スキャナアプリ24はステップS14で取得した見出し情報に応じて取得したいエントリ情報,言い換えれば取得すべきエントリ情報がまだあるか否かを判定する。
取得したいエントリ情報がまだあると判定すると(S17においてYES)、スキャナアプリ24はステップS15に戻り処理を続ける。一方、取得したいエントリ情報がもうないと判定すると(S17においてNO)、スキャナアプリ24はステップS18に進み、受信した見出し情報及びエントリ情報を用いて図5のようなアドレス帳画面121を操作パネル80に表示させるためのデータを作成する。ステップS19に進み、スキャナアプリ24はステップS18で作成したデータを操作パネル80に送信してアドレス帳画面121の表示を要求する。ステップS20に進み、操作パネル80はアドレス帳画面121を操作パネル80に表示する。また、スキャナアプリ24はステップS21に進み、移行応答をSCS39に送信して処理を終了する。
次に、ファックスアプリ23又はスキャナアプリ24が、他機のUCS37からユーザ情報を取得して操作パネル80にアドレス帳画面121,122を表示する処理について説明していく。
図8は、ネットワークを介して接続されている二つの画像処理装置の詳細を表した一例の構成図である。なお、図8では、説明に必要のない構成を省略している。図8では、画像処理装置1a及び1bがLANやインターネット等のネットワーク100を介して接続されている。画像処理装置1aは、自機のユーザ情報として予めユーザ情報101aが設定されている。画像処理装置1bは、自機のユーザ情報として予めユーザ情報101bが設定されている。画像処理装置1aのスキャナアプリ24と画像処理装置1bのスキャナアプリ24とは、FTPのサーバ/クライアントとなることで、ユーザ情報の送受信が可能となる。
例えば画像処理装置1bのスキャナアプリ24は、画像処理装置1aのユーザ情報101aを一時的に取得して利用する場合、画像処理装置1aのスキャナアプリ24に対してユーザ情報101aを要求する。すると、画像処理装置1aのスキャナ24はUCS37を介して自機のユーザ情報101aを取得し、そのユーザ情報を画像処理装置1bのスキャナアプリ24に送信する。なお、画像処理装置1aのスキャナアプリ24と画像処理装置1bのスキャナアプリ24とは、画像処理装置1a及び画像処理装置1bのNCS31とネットワーク100を介してユーザ情報の送受信を行う。
図8では、ユーザ情報を取得する取得先として画像処理装置1aが選択されている例を表している。本発明による画像処理装置1bは、以下のようにユーザ情報の取得先を選択することができる。
図9は、ユーザ情報の取得先を選択する取得先選択画面の一例のイメージ図である。例えば操作パネル80に表示されたアドレス帳画面121のボタン124が操作者に押下されると、画像処理装置1bのスキャナアプリ24は取得先選択画面123を操作パネル80に表示する。取得先選択画面123は、自機のユーザ情報101bを取得先として選択するためのボタン125と,LDAP(Lightweight Directory Access Protocol)に準拠している配信サーバ(図示せず)を取得先として選択するためのボタン126と,画像処理装置1aなどの他の画像処理装置を取得先として選択するためのボタン127とが含まれている。
画像処理装置1bの操作者は、操作パネル80に表示された取得先選択画面123のボタン127を押下することで、ユーザ情報の取得先として他の画像処理装置を選択する処理に進むことができる。なお、他の画像処理装置を選択する処理は、複数種類考えられるため、順番に説明していく。
他の画像処理装置を選択する第1の処理は、操作者に他の画像処理装置のIPアドレス又はホスト名を入力させるものである。例えば操作パネル80に表示された取得先選択画面123のボタン127を押下されると、スキャナアプリ24はIPアドレス又はホスト名を入力させるための画面128を操作パネル80に表示する。図10は、他の画像処理装置を選択する画面の第1実施例のイメージ図である。操作者は、画像処理装置のIPアドレス又はホスト名を画面128に入力することにより、そのIPアドレス又はホスト名に対応する画像処理装置をユーザ情報の取得先として選択できる。
他の画像処理装置を選択する第2の処理は、メールアドレスを持った画像処理装置のIPアドレス一覧を操作パネル80に表示して、操作者に選択させるものである。例えば操作パネル80に表示された取得先選択画面123のボタン127を押下されると、スキャナアプリ24はメールアドレスを持った画像処理装置のIPアドレス一覧から一つの画像処理装置のIPアドレスを選択させるための画面129を操作パネル80に表示する。図11は、他の画像処理装置を選択する画面の第2実施例のイメージ図である。
なお、メールアドレスを持った画像処理装置のIPアドレス一覧は、例えばMIB(管理情報ベース)を使用することで実現できる。操作者は、画面129に表示された画像処理装置のIPアドレス一覧から一つのIPアドレスを選択することにより、そのIPアドレスに対応する画像処理装置をユーザ情報の取得先として選択できる。
他の画像処理装置を選択する第3の処理は、事前に登録してある画像処理装置のアイコン一覧を操作パネル80に表示して操作者に選択させるものである。例えば操作パネル80に表示された取得先選択画面123のボタン127を押下されると、スキャナアプリ24は画像処理装置のアイコン一覧から一つの画像処理装置のアイコンを選択させるための画面130を操作パネルに表示する。図12は、他の画像処理装置を選択する画面の第3実施例のイメージ図である。
なお、画面130の画像処理装置のアイコン一覧は、例えば特開2001−92763号公報に記載されている内容を利用することで実現できる。操作者は、画面130に表示された画像処理装置のアイコン一覧から一つのアイコンを選択することにより、そのアイコンに対応する画像処理装置をユーザ情報の取得先として選択できる。
他の画像処理装置を選択する第4の処理は、事前に登録してある画像処理装置のIPアドレス一覧を操作パネル80に表示して、操作者に選択させるものである。例えば操作パネル80に表示された取得先選択画面123のボタン127を押下されると、スキャナアプリ24は画像処理装置のIPアドレス一覧から一つの画像処理装置のIPアドレスを選択させるための画面131を操作パネル80に表示する。図13は、他の画像処理装置を選択する画面の第4実施例のイメージ図である。操作者は、画面131に表示された画像処理装置のIPアドレス一覧から一つのIPアドレスを選択することにより、そのIPアドレスに対応する画像処理装置をユーザ情報の取得先として選択できる。
他の画像処理装置を選択する第5の処理は、事前に登録してある画像処理装置のIPアドレス一覧と、その時点で画像処理装置のIPアドレス一覧から選択されている画像処理装置の詳細情報とを操作パネル80に表示して、操作者に選択させるものである。例えば操作パネル80に表示された取得先選択画面123のボタン127を押下されると、スキャナアプリ24は画像処理装置のIPアドレス一覧から一つの画像処理装置のIPアドレスを選択させるための画面132を操作パネル80に表示する。
図14は、他の画像処理装置を選択する画面の第5実施例のイメージ図である。画面132は、事前に登録してある画像処理装置のIPアドレス一覧と、その時点で画像処理装置のIPアドレス一覧から選択されているIPアドレス「111.111.111.111」の画像処理装置の詳細情報とを含む。詳細情報には、画像処理装置をユーザ情報の取得先として選択するときに参考となる各種情報が含まれる。
操作者は、詳細情報を参考にしながら画面132に表示された画像処理装置のIPアドレス一覧から一つのIPアドレスを選択することにより、そのIPアドレスに対応する画像処理装置をユーザ情報の取得先として選択できる。なお、図14の画面132では画像処理装置のIPアドレス一覧を表示した例を表したが、画像処理装置のアイコン一覧であってもよい。
他の画像処理装置を選択する第6の処理は、その時点で故障などが原因で使用できない画像処理装置のIPアドレス一覧と、その時点で画像処理装置のIPアドレス一覧から選択されている画像処理装置の詳細情報とを操作パネル80に表示して、操作者に選択させるものである。例えば操作パネル80に表示された取得先選択画面123のボタン127を押下されると、スキャナアプリ24は使用できない画像処理装置のIPアドレス一覧から一つの画像処理装置のIPアドレスを選択させるための画面133を操作パネル80に表示する。
図15は、他の画像処理装置を選択する画面の第6実施例のイメージ図である。画面133は、使用できない画像処理装置のIPアドレス一覧と、その時点で画像処理装置のIPアドレス一覧から選択されているIPアドレス「111.111.111.111」の画像処理装置の詳細情報とを含む。詳細情報には、その画像処理装置が使用できない理由など、画像処理装置をユーザ情報の取得先として選択するときに参考となる各種情報が含まれる。
使用できない画像処理装置のIPアドレス一覧は、例えばMIBを使用することで実現できる。操作者は、画面133に表示された画像処理装置のIPアドレス一覧から一つのIPアドレスを選択することにより、そのIPアドレスに対応する画像処理装置をユーザ情報の取得先として選択できる。なお、図15の画面133では画像処理装置のIPアドレス一覧を表示した例を表したが、画像処理装置のアイコン一覧であってもよい。
他の画像処理装置を選択する第7の処理は、所定条件に合致する画像処理装置のIPアドレス一覧と、その時点で画像処理装置のIPアドレス一覧から選択されている画像処理装置の詳細情報とを操作パネル80に表示して、操作者に選択させるものである。例えば操作パネル80に表示された取得先選択画面123のボタン127を押下されると、スキャナアプリ24は所定条件に合致する画像処理装置のIPアドレス一覧から一つの画像処理装置のIPアドレスを選択させるための画面134を操作パネル80に表示する。
図16は、他の画像処理装置を選択する画面の第7実施例のイメージ図である。画面134は、アドレスバージョン2以上のアドレス帳を持つ画像処理装置のIPアドレス一覧と、その時点で画像処理装置のIPアドレス一覧から選択されているIPアドレス「111.111.111.111」の画像処理装置の詳細情報とを含む。詳細情報には、その画像処理装置が持つアドレスバージョンなど、画像処理装置をユーザ情報の取得先として選択するときに参考となる各種情報が含まれる。
アドレスバージョンなどの所定条件でフィルタリングされた画像処理装置のIPアドレス一覧は、pingを使用することで実現できる。操作者は、画面134に表示された画像処理装置のIPアドレス一覧から一つのIPアドレスを選択することにより、そのIPアドレスに対応する画像処理装置をユーザ情報の取得先として選択できる。なお、図16の画面134では画像処理装置のIPアドレス一覧を表示した例を表したが、画像処理装置のアイコン一覧であってもよい。
ここで、他の画像処理装置を選択する第3の処理および第4の処理において、画像処理装置のアイコン又はIPアドレスを事前登録する処理について説明する。まず、外部機器情報を利用するモジュールの一例としてのファックスアプリ23又はスキャナアプリ24が、外部機器情報を管理するモジュールの一例としてのUCS37に外部機器情報を事前登録する処理について説明する。
図17は、外部機器情報の取得要求,追加要求,変更要求,削除要求について説明するための図である。なお、図17では説明に必要のない構成を省略している。画像処理装置1bに含まれるUCS37は、外部機器情報170を一元管理している。UCS37が管理する外部機器情報170には、IPアドレス,認証情報,位置情報,ホスト名などの外部機器に関する情報が含まれている。
UCS37は、ファックスアプリ23,スキャナアプリ24又はSCS39からの取得要求に応じて、外部機器情報170をファックスアプリ23,スキャナアプリ24又はSCS39に提供する。また、UCS37は、SCS39からの追加要求,変更要求又は削除要求に応じて、外部機器情報170を追加,変更又は削除する。
ファックスアプリ23は、UCS37に外部機器情報170の取得要求を行い、外部機器情報170のうち外部機器を選択又は使用するために必要な外部機器情報171を取得し、その外部機器情報171を用いて操作パネル80に図12のような取得先選択画面130又は図13のような取得先選択画面131を表示する。スキャナアプリ24は、UCS37に外部機器情報170の取得要求を行い、外部機器情報170のうち外部機器を選択又は使用するために必要な外部機器情報172を取得し、その外部機器情報172を用いて操作パネル80に図12のような取得先選択画面130又は図13のような取得先選択画面131を表示する。
SCS39のシステム初期設定機能103は、UCS37に外部機器情報170の取得要求,追加要求,変更要求,削除要求を行い、外部機器情報170のうち外部機器を選択又は使用するために必要な外部機器情報の取得,追加,変更,削除を行う。なお、SCS39のソフトキーボード機能102は操作パネル80にソフトキーボードを表示し、そのソフトキーボードの制御を行う。
さらに、SCS39が行う外部機器情報170の取得処理,追加処理,変更処理,削除処理の詳細について説明する。なお、ファックスアプリ23及びスキャナアプリ24が行う外部機器情報170の取得要求は、SCS39が行う外部機器情報170の取得処理と同様である。
図18は、UCSから外部機器情報を取得して、操作パネルに外部機器情報一覧画面を表示する処理の一例のシーケンス図である。ステップS31では、操作パネル80に表示されている外部機器情報の追加/変更/削除ボタンが押下され、その旨がSCS39に通知される。
ステップS32に進み、SCS39はUCS37に対して外部機器ID一覧取得要求を送信する。ステップS33に進み、UCS37は受信した外部機器ID一覧取得要求に応じて外部機器情報170のうち外部機器IDの配列を読み出し、その外部機器IDの配列を外部機器ID情報としてSCS39に送信する。ステップS34に進み、SCS39は受信した外部機器ID情報に応じて外部機器情報取得要求をUCS37に送信する。ステップS35に進み、UCS37は受信した外部機器情報取得要求に応じて外部機器情報をSCS39に送信する。
ステップS36に進み、SCS39はステップS33で取得した外部機器ID情報に応じて取得したい外部機器情報,言い換えれば取得すべき外部機器情報がまだあるか否かを判定する。取得したい外部機器情報がまだあると判定すると(S36においてYES)、SCS39はステップS34に戻り処理を続ける。一方、取得したい外部機器情報がもうないと判定すると(S36においてNO)、SCS39はステップS37に進み、外部機器情報一覧画面を操作パネル80に表示させるためのデータを作成する。ステップS38に進み、SCS39はステップS37で作成したデータを操作パネル80に送信して外部機器情報一覧画面を操作パネル80に表示する。
図19は、外部機器情報を追加する処理の一例のシーケンス図である。ステップS41では、操作パネル80に表示されている外部機器情報の新規登録ボタンが押下され、その旨がSCS39に通知される。なお、図示を省略しているが、SCS39はステップS41の後で外部機器情報の新規登録画面を操作パネル80に表示させるためのデータを作成し、そのデータを操作パネル80に送信して新規登録画面を表示させている。
ステップS42に進み、操作者は操作パネル80に表示されている新規登録画面に外部機器情報を入力する。外部機器情報の入力が終わると、操作者は操作パネル80に表示されている外部機器情報の登録ボタンを押下する。操作パネル80に表示されている外部機器情報の登録ボタンが押下されると、操作パネル80はステップS43に進み、新規登録画面に入力された外部機器情報をSCS39に送信する。
ステップS44に進み、SCS39は受信した外部機器情報に応じて外部機器情報追加要求をUCS37に送信する。UCS37は、外部機器情報追加要求に応じた外部機器情報を事前に登録してある外部機器情報170に追加する。そして、UCS37はステップS45に進み、外部機器情報追加要求に応じた外部機器情報を事前に登録してある外部機器情報170に追加した結果をSCS39に通知して処理を終了する。
図20は、外部機器情報を変更する処理の一例のシーケンス図である。ステップS51では、操作者が操作パネル80に表示されている外部機器情報一覧画面から一つの外部機器情報を表すボタンを押下する。操作パネル80は、押下されたボタンに対応する外部機器ID情報をSCS39に通知する。ステップS52に進み、SCS39は受信した外部機器ID情報に応じて外部機器情報取得要求をUCS37に送信する。ステップS53に進み、UCS37は受信した外部機器情報取得要求に応じて外部機器情報をSCS39に送信する。
ステップS54に進み、SCS39は外部機器情報編集画面を操作パネル80に表示させるためのデータを作成する。ステップS55に進み、SCS39はステップS54で作成したデータを操作パネル80に送信して外部機器情報編集画面を操作パネル80に表示する。ステップS56に進み、操作者は操作パネル80に表示されている外部機器情報編集画面の外部機器情報を変更する。外部機器情報の変更が終わると、操作者は操作パネル80に表示されている外部機器情報の変更ボタンを押下する。操作パネル80に表示されている外部機器情報の変更ボタンが押下されると、操作パネル80はステップS57に進み、変更された外部機器情報をSCS39に送信する。
ステップS58に進み、SCS39は受信した外部機器情報に応じて外部機器情報変更要求をUCS37に送信する。UCS37は、外部機器情報変更要求に応じて外部機器情報170を変更する。そして、UCS37はステップS59に進み、外部機器情報変更要求に応じて外部機器情報170を変更した結果をSCS39に通知して処理を終了する。
図21は、外部機器情報を削除する処理の一例のシーケンス図である。ステップS61では、操作者が操作パネル80に表示されている外部機器情報一覧画面から一つの外部機器情報を表すボタンを押下する。続いて、操作者は操作パネル80に表示されている削除ボタンを押下する。操作パネル80は、押下されたボタンに対応する外部機器ID情報をSCS39に通知する。ステップS62に進み、SCS39は受信した外部機器ID情報に応じて外部機器情報削除要求をUCS37に送信する。ステップS63に進み、UCS37は外部機器情報削除要求に応じた外部機器情報を、事前に登録してある外部機器情報170から削除した結果をSCS39に通知する。
ステップS64に進み、SCS39は外部機器情報一覧画面を操作パネル80に表示させるためのデータを作成する。ステップS65に進み、SCS39はステップS64で作成したデータを操作パネル80に送信して外部機器情報一覧画面を操作パネル80に表示して処理を終了する。
なお、外部機器情報の取得,追加,変更,削除するときに操作パネル80に表示される画面の遷移について説明する。図22は、外部機器情報の取得,追加,変更,削除するときに操作パネルに表示される画面の一例の遷移図(1/2)である。また、図23は外部機器情報の取得,追加,変更,削除するときに操作パネルに表示される画面の一例の遷移図(2/2)である。
操作者が、初期設定/カウンタ/問合せ情報画面220に含まれるシステム初期設定ボタン221を押下すると、SCS39はシステム初期設定画面222を操作パネル80に表示させる。さらに、操作者が、システム初期設定画面222に含まれる外部機器情報の追加/変更/削除ボタン223を押下すると、SCS39は取得先選択画面224を操作パネル80に表示させる。取得先選択画面224は、外部機器情報一覧画面に相当する。
操作者が、取得先選択画面224に含まれる新規登録ボタン225を押下すると、SCS39は新規登録画面226を操作パネル80に表示させる。なお、操作者が、新規登録画面226に含まれる認証ボタン227を押下すると、SCS39は認証情報入力画面230を操作パネル80に表示させる。また、操作者が、新規登録画面226に含まれる位置情報ボタン228を押下すると、SCS39は位置情報入力画面231を操作パネル80に表示させる。なお、操作者が、取得先選択画面224に含まれる一つの外部機器情報を表すボタンを押下すると、SCS39は外部機器情報編集画面(図示せず)を操作パネルに表示する。
次に、他の画像処理装置を選択する第7の処理において、他の画像処理装置の詳細情報を取得する処理について説明する。まず、外部機器情報を利用するモジュールの一例としての画像処理装置1bのファックスアプリ23又はスキャナアプリ24が、画像処理装置1aの詳細情報を管理するモジュールの一例としての画像処理装置1aのUCS37から画像処理装置1aの詳細情報を取得する処理について説明する。
図24は、画像処理装置の詳細情報を取得する処理の一例のシーケンス図である。ステップS71では、画像処理装置1bのスキャナアプリ24が、画像処理装置1aのUCS37に対してクライアント登録を要求する。ステップS72に進み、画像処理装置1aのUCS37は画像処理装置1bのスキャナアプリ24に対してステップS71の結果を通知する。
クライアント登録が成功すると、画像処理装置1bのスキャナアプリ24はステップS73に進み、画像処理装置1aのUCS37に対してユーザ情報の登録可能件数問い合せ処理を行う。ステップS74に進み、画像処理装置1aのUCS37は画像処理装置1bのスキャナアプリ24に対してユーザ情報の登録可能件数を通知する。
ステップS75に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24は画像処理装置1aのUCS37に対してユーザ情報の現在の登録件数問い合せ処理を行う。ステップS76に進み、画像処理装置1aのUCS37は画像処理装置1bのスキャナアプリ24に対してユーザ情報の現在の登録件数を通知する。
ステップS73〜S76と同様な処理を繰り返すことにより、画像処理装置1aの詳細情報の他のデータ項目も取得できる。図24のシーケンス図で表した処理は、例えば画像処理装置1a,1bの接続時に行うネゴシエーションの一部として行う。図24のシーケンス図で表した処理により取得した詳細情報を利用することで、画像処理装置1bは操作パネル80に図25のような詳細情報一覧画面250を表示する。
図25は、詳細情報一覧画面の一例のイメージ図である。図24のシーケンス図で表した処理では、画像処理装置1bのスキャナアプリ24が画像処理装置1aのUCS37にクライアント登録するため、詳細情報のデータ構造も取得できる。したがって、図25の詳細情報一覧画面には、画像処理装置1aの詳細情報のデータ構造を含ませることができる。
また、ユーザ情報を提供する画像処理装置1aは他の画像処理装置1bに対してユーザ情報を提供するときに、他の画像処理装置1bのセキュリティレベルに合わせて提供するユーザ情報を制限することもできる。
図26は、他の画像処理装置のセキュリティレベルに合わせて、提供するユーザ情報を制限する処理の一例のイメージ図である。操作者がユーザ情報の取得先として選択する画像処理装置1aのIPアドレス又はホスト名を画面260に入力して接続ボタン261を押下すると、スキャナアプリ24は接続処理を行う。画像処理装置1aとの接続に成功した場合、スキャナアプリ24はログイン処理が必要であれば、ログイン情報を入力するための画面262を操作パネルに表示させる。なお、画像処理装置1aとの接続に失敗すると、スキャナアプリ24は画像処理装置1aとの接続が失敗した旨の表す画面265を操作パネル80に表示させる。
操作者がユーザ名及びパスワードをログイン情報として画面262に入力してログインボタン263を押下すると、スキャナアプリ24はログイン処理を行う。ログインに成功した場合、スキャナアプリ24は自機のセキュリティレベルに応じた範囲のユーザ情報が提供される。なお、ログインに失敗した場合、スキャナアプリ24は画像処理装置1aに対するログインが失敗した旨の表す画面266を操作パネル80に表示させる。スキャナアプリ24は、ユーザ情報が提供されると、そのユーザ情報を用いて操作パネル80にアドレス帳画面264を表示する。このように、画像処理装置1aはログインしてきた操作者に応じて画像処理装置1bに提供するユーザ情報を制限できる。
図27は、他の画像処理装置のセキュリティレベルに合わせて、提供するユーザ情報を制限する処理の一例のシーケンス図である。ステップS81,S82では、画像処理装置1bのスキャナアプリ24が、自機のネットワークモジュール270を介して画像処理装置1aのネットワークモジュール270に接続要求を送信する。
ステップS83,S84では、画像処理装置1aのネットワークモジュール270が画像処理装置1bのネットワークモジュール270を介して画像処理装置1bのスキャナアプリ24に接続要求の応答を送信する。画像処理装置1aとの接続に成功した場合(S85においてYES)、画像処理装置1bのスキャナアプリ24は後述するステップS96に進む。一方、画像処理装置1aとの接続に失敗した場合(S85においてNO)、画像処理装置1bのスキャナアプリ24はステップS86に進み、画像処理装置1aとの接続に失敗した原因が認証エラーであるか否かを判定する。
画像処理装置1aとの接続に失敗した原因が認証エラーでないと判定すると(S86においてNO)、画像処理装置1bのスキャナアプリ24はステップS95に進み、画像処理装置1aとの接続が失敗した旨の表す画面265を操作パネル80に表示させて処理を終了する。一方、画像処理装置1aとの接続に失敗した原因が認証エラーであると判定すると(S86においてYES)、画像処理装置1bのスキャナアプリ24はステップS87に進み、ログイン情報を入力するための画面262を操作パネル80に表示させる。
操作者がログイン情報を画面262に入力してログインボタン263を押下すると、画像処理装置1bのスキャナアプリ24はステップS88〜S90の処理を行う。ステップS88〜S90では、画像処理装置1bのスキャナアプリ24が、自機のネットワークモジュール270,画像処理装置1aのネットワークモジュール270を介して画像処理装置1aのCCS38に認証情報付きの接続要求を行う。
ステップS91〜S93では、画像処理装置1aのCCS38が、画像処理装置1aのネットワークモジュール270,画像処理装置1bのネットワークモジュール270を介して画像処理装置1bのスキャナアプリ24に接続要求の応答を送信する。画像処理装置1aとの接続が成功した場合、接続要求の応答にはチケットが含まれる。
認証が成功した場合(S94においてYES)、画像処理装置1bのスキャナアプリ24は後述するステップS96に進む。一方、認証に失敗した場合(S94においてNO)、画像処理装置1bのスキャナアプリ24はステップS95に進み、ログインが失敗した旨の表す画面266を操作パネル80に表示させて処理を終了する。
ステップS96に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24は画像処理装置1aのスキャナアプリ24に対してチケット付きのユーザ情報取得要求を送信する。ステップS97,98に進み、画像処理装置1aのスキャナアプリ24はチケット付きのユーザ情報取得要求に応じたユーザ情報をUCS37から取得する。ステップS99に進み、画像処理装置1aのスキャナアプリ24は取得したユーザ情報を画像処理装置1bのスキャナアプリ24に送信して処理を終了する。
図28は、他の画像処理装置のセキュリティレベルに合わせて、提供するユーザ情報を制限する処理の他の一例のシーケンス図である。なお、以降のシーケンス図では、ネットワークモジュール270を省略している。ステップS101,S102では、画像処理装置1bのスキャナアプリ24が、画像処理装置1aのスキャナアプリ24に認証情報付きのユーザ情報取得要求を送信する。
ステップS102に進み、画像処理装置1aのスキャナアプリ24は画像処理装置1aのCCS38に認証要求を行う。ステップS103に進み、画像処理装置1aのCCS38は画像処理装置1aのスキャナアプリ24に認証要求の結果を送信する。認証が失敗した場合(S104においてNO)、画像処理装置1aのスキャナアプリ24は画像処理装置1bのスキャナアプリ24にエラーコードを送信する。ステップS105に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24は受信したエラーコードに応じて画面265,266などを操作パネル80に表示させる。
認証が成功した場合(S104においてYES)、画像処理装置1aのスキャナアプリ24はステップS106に進み、自機のUCS37に対してチケット付きのユーザ情報取得要求を送信する。ステップS107に進み、画像処理装置1aのUCS37はチケット付きのユーザ情報取得要求に応じたユーザ情報を自機のスキャナアプリ24に送信する。ステップS108に進み、画像処理装置1aのスキャナアプリ24は取得したユーザ情報を画像処理装置1bのスキャナアプリ24に送信して処理を終了する。図28のシーケンス図で表した処理では、チケットが画像処理装置1bに送信されない。
次に、画像処理装置1bが、ユーザ情報を取得する取得先して選択されている画像処理装置1aからユーザ情報を取得する処理について説明する。他の画像処理装置からユーザ情報を取得する処理は、一度に取得するユーザ情報のデータ項目と一度に取得するユーザ情報の件数との違いにより複数種類考えられるため、順番に説明していく。
まず、他の画像処理装置からユーザ情報を取得する処理は、ユーザ情報を構成する全てのデータ項目を一度に取得する処理と、ユーザ情報を構成する一部のデータ項目(例えば図5のアドレス帳画面121を表示するために必要なデータ項目)を先に取得し、必要に応じてユーザ情報を構成する残りのデータ項目(例えば図5のアドレス帳画面122を表示するために必要なメールアドレス)を取得する処理とで区別される。
また、他の画像処理装置からユーザ情報を取得する処理は、一度に取得するユーザ情報の件数の違いにより以下のような処理が考えられる。他の画像処理装置からユーザ情報を取得する第1の処理は、ユーザ情報の全件数を一度に取得するものである。ユーザ情報の全件数を一度に取得する第1の処理は、ユーザ情報の全件数を一度に取得するため、一度のネットワークアクセスで良いという利点がある。
図29は、他の画像処理装置からユーザ情報を取得する第1の処理の一例のシーケンス図である。なお、図29のステップS111〜S120は、図7のステップS1〜S10と同様であるため、説明を省略する。
ステップS121,S122に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24は画像処理装置1aのスキャナアプリ24を介してユーザ情報のデータ構造を画像処理装置1aのUCS37に問い合わせる。ステップS123,S124に進み、画像処理装置1aのUCS37は自機のスキャナアプリ24を介してユーザ情報のデータ構造を画像処理装置1bのスキャナアプリ24に通知する。ステップS125に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24は取得したデータ構造から後述するデータリストの設定を行う。
ステップS126,127に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24は画像処理装置1aのスキャナアプリ24を介して画像処理装置1aのUCS37に全ユーザ情報取得要求を送信する。ステップS128,S129に進み、画像処理装置1aのUCS37は自機のスキャナアプリ24を介して画像処理装置1bのスキャナアプリ24にユーザ情報の全件数を送信する。
ステップS130に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24は受信したユーザ情報の全件数の少なくとも一部を用いて図5のようなアドレス帳画面121を操作パネル80に表示させるための画面表示用OCSデータを作成する。ステップS131に進み、画像処理装置1bのスキャナ24はステップS130で作成した画面表示用OCSデータを送信して操作パネル80に図5のようなアドレス帳画面121を表示する。
他の画像処理装置からユーザ情報を取得する第2の処理は、ユーザ情報を見出しごとに取得するものである。ユーザ情報を見出しごとに取得する第2の処理は、ユーザ情報を見出しごとに取得するため、ユーザ情報を分割して送受信できるという利点がある。
図30は、他の画像処理装置からユーザ情報を取得する第2の処理の一例のシーケンス図である。なお、図30のシーケンス図では図29のステップS111〜S125に相当するアプリ移行処理及びデータ構造設定処理を省略している。
ステップS141,142に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24は画像処理装置1aのスキャナアプリ24を介して画像処理装置1aのUCS37に見出し情報エントリ取得要求を送信する。見出し情報エントリ取得要求は、図31のような関数により実現される。図31は、見出し情報エントリ取得要求関数の一例の説明図である。
図31(a)は、見出し情報エントリ取得要求のパラメータ及び戻り値の一例を表している。また、図31(b)は見出し情報エントリ取得要求のパラメータの具体例を表している。ステップS143に進み、画像処理装置1aのUCS37は見出し情報エントリ取得要求から見出しIDを読み出し、その見出しIDに所属するエントリIDの配列を自機のスキャナアプリ24に送信する。
ステップS144に進み、画像処理装置1aのスキャナアプリ24は自機のUCS37にエントリ情報取得要求を送信する。なお、ステップS144のエントリ情報取得要求にはエントリIDが含まれている。ステップS145に進み、画像処理装置1aのUCS37は受信したエントリ情報取得要求に含まれるエントリIDに応じてエントリ情報を自機のスキャナアプリ24に送信する。
ステップS146に進み、画像処理装置1aのスキャナアプリ24はステップS143で取得したエントリIDの配列に応じて取得したいエントリ情報,言い換えれば取得すべきエントリ情報がまだあるか否かを判定する。取得したいエントリ情報がまだあると判定すると(S146においてYES)、画像処理装置1aのスキャナアプリ24はステップS144に戻り処理を続ける。
一方、取得したいエントリ情報がもうないと判定すると(S146においてNO)、画像処理装置1aのスキャナアプリ24はステップS147に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24に、見出しごとのエントリ情報をユーザ情報として画像処理装置1bのスキャナアプリ24に送信する。
ステップS148に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24は受信したユーザ情報の少なくとも一部を用いて図5のようなアドレス帳画面121を操作パネル80に表示させるための画面表示用OCSデータを作成する。ステップS149に進み、画像処理装置1bのスキャナ24はステップS148で作成した画面表示用OCSデータを送信して操作パネル80に図5のようなアドレス帳画面121を表示する。
他の画像処理装置からユーザ情報を取得する第3の処理は、ユーザ情報をアドレス帳画面に表示するページごとに取得するものである。ユーザ情報をページごとに取得する第3の処理は、ユーザ情報をページごとに取得するため、無駄なユーザ情報の送受信を無くしてアドレス帳画面が表示されるまでの時間を短縮できるという利点がある。
図32は、他の画像処理装置からユーザ情報を取得する第3の処理の一例のシーケンス図である。なお、図32のシーケンス図では図29のステップS111〜S125に相当するアプリ移行処理及びデータ構造設定処理を省略している。
ステップS151,152に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24は画像処理装置1aのスキャナアプリ24を介して画像処理装置1aのUCS37に指定ページエントリ情報取得要求を送信する。指定ページエントリ情報取得要求は、図33のような関数により実現される。図33は、指定ページエントリ情報取得要求関数の一例の説明図である。
図33(a)は、指定ページエントリ情報取得要求のパラメータ及び戻り値の一例を表している。また、図33(b)は指定ページエントリ情報取得要求のパラメータの具体例を表している。ステップS153に進み、画像処理装置1aのUCS37は指定ページエントリ情報取得要求から指定ページに応じた見出しID,フィルタ,取得件数,取得開始位置を読み出し、その見出しID,フィルタ,取得件数,取得開始位置に応じたエントリIDの配列を自機のスキャナアプリ24に送信する。
ステップS154に進み、画像処理装置1aのスキャナアプリ24は自機のUCS37にエントリ情報取得要求を送信する。なお、ステップS154のエントリ情報取得要求にはエントリIDが含まれている。ステップS155に進み、画像処理装置1aのUCS37は受信したエントリ情報取得要求に含まれるエントリIDに応じてエントリ情報を自機のスキャナアプリ24に送信する。
ステップS156に進み、画像処理装置1aのスキャナアプリ24はステップS153で取得したエントリIDの配列に応じて取得したいエントリ情報,言い換えれば取得すべきエントリ情報がまだあるか否かを判定する。取得したいエントリ情報がまだあると判定すると(S156においてYES)、画像処理装置1aのスキャナアプリ24はステップS154に戻り処理を続ける。
一方、取得したいエントリ情報がもうないと判定すると(S156においてNO)、画像処理装置1aのスキャナアプリ24はステップS157に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24に、指定ページごとのエントリ情報をユーザ情報として画像処理装置1bのスキャナアプリ24に送信する。
ステップS158に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24は受信したユーザ情報の少なくとも一部を用いて図5のようなアドレス帳画面121を操作パネル80に表示させるための画面表示用OCSデータを作成する。ステップS159に進み、画像処理装置1bのスキャナ24はステップS158で作成した画面表示用OCSデータを送信して操作パネル80に図5のようなアドレス帳画面121を表示する。
他の画像処理装置からユーザ情報を取得する第4の処理は、ユーザ情報を指定件数ごとに取得するものである。なお、指定件数は操作者が操作パネル80から入力するようにしても良いし、予め設定しておくようにしてもよい。ユーザ情報を指定件数ごとに取得する第4の処理は、ユーザ情報を指定件数ごとに取得するため、無駄なユーザ情報の送受信を無くしてアドレス帳画面が表示されるまでの時間を短縮できるという利点がある。
図34は、他の画像処理装置からユーザ情報を取得する第4の処理の一例のシーケンス図である。なお、図34のシーケンス図では図29のステップS111〜S125に相当するアプリ移行処理及びデータ構造設定処理を省略している。
ステップS161,162に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24は画像処理装置1aのスキャナアプリ24を介して画像処理装置1aのUCS37に指定件数エントリ情報取得要求を送信する。指定件数エントリ情報取得要求は、図35のような関数により実現される。図35は、指定件数エントリ情報取得要求関数の一例の説明図である。
図35(a)は、指定件数エントリ情報取得要求のパラメータ及び戻り値の一例を表している。また、図35(b)は指定件数エントリ情報取得要求のパラメータの具体例を表している。ステップS163に進み、画像処理装置1aのUCS37は指定件数エントリ情報取得要求から取得件数,取得開始位置を読み出し、その取得件数,取得開始位置に応じたエントリIDの配列を自機のスキャナアプリ24に送信する。
ステップS164に進み、画像処理装置1aのスキャナアプリ24は自機のUCS37にエントリ情報取得要求を送信する。なお、ステップS164のエントリ情報取得要求にはエントリIDが含まれている。ステップS165に進み、画像処理装置1aのUCS37は受信したエントリ情報取得要求に含まれるエントリIDに応じてエントリ情報を自機のスキャナアプリ24に送信する。
ステップS166に進み、画像処理装置1aのスキャナアプリ24はステップS163で取得したエントリIDの配列に応じて取得したいエントリ情報,言い換えれば取得すべきエントリ情報がまだあるか否かを判定する。取得したいエントリ情報がまだあると判定すると(S166においてYES)、画像処理装置1aのスキャナアプリ24はステップS164に戻り処理を続ける。
一方、取得したいエントリ情報がもうないと判定すると(S166においてNO)、画像処理装置1aのスキャナアプリ24はステップS167に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24に、指定件数ごとのエントリ情報をユーザ情報として画像処理装置1bのスキャナアプリ24に送信する。
ステップS168に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24は受信したユーザ情報の少なくとも一部を用いて図5のようなアドレス帳画面121を操作パネル80に表示させるための画面表示用OCSデータを作成する。ステップS169に進み、画像処理装置1bのスキャナ24はステップS168で作成した画面表示用OCSデータを送信して操作パネル80に図5のようなアドレス帳画面121を表示する。
他の画像処理装置からユーザ情報を取得する第5の処理は、検索されたユーザ情報ごとに取得するものである。検索されたユーザ情報ごとに取得する第5の処理は、検索されたユーザ情報ごとに取得するため、無駄なユーザ情報の送受信を無くしてアドレス帳画面が表示されるまでの時間を短縮できるという利点がある。
図36は、他の画像処理装置からユーザ情報を取得する第5の処理の一例のシーケンス図である。なお、図36のシーケンス図では図29のステップS111〜S125に相当するアプリ移行処理及びデータ構造設定処理を省略している。
ステップS171に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24は検索画面を操作パネル80に表示させるための検索画面用OCSデータを作成する。なお、検索画面は検索条件や検索するユーザ情報の件数を操作者に指定させるためのものである。ステップS172に進み、画像処理装置1bのスキャナ24はステップS171で作成した検索画面用OCSデータを送信して操作パネル80に検索画面を表示する。
操作者は、画像処理装置1bの操作パネル80に表示されている検索画面に検索条件や検索結果として取得するユーザ情報の件数を入力したあと、検索キーを押下する。ステップS173に進み、画像処理装置1bの操作パネル80は検索キーが押下された旨を自機のSCS39に通知する。ステップS174に進み、画像処理装置1bのSCS39は自機のスキャナアプリ24に検索要求を送信する。なお、ステップS174の検索要求には検索画面を利用して指定された検索条件や検索結果として取得するユーザ情報の件数が含まれる。
ステップS175,176に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24は画像処理装置1aのスキャナアプリ24を介して画像処理装置1aのUCS37に検索エントリ取得要求を送信する。検索エントリ取得要求は、図37のような関数により実現される。図37は、検索エントリ取得要求関数の一例の説明図である。図37(a)は、検索エントリ取得要求のパラメータ及び戻り値の一例を表している。また、図37(b)は検索エントリ取得要求のパラメータの具体例を表している。ステップS177に進み、画像処理装置1aのUCS37は検索エントリ取得要求から検索条件および検索結果として取得するユーザ情報の件数を読み出し、その検索条件および検索結果として取得するユーザ情報の件数に応じたエントリIDの配列を自機のスキャナアプリ24に送信する。
ステップS178に進み、画像処理装置1aのスキャナアプリ24は自機のUCS37にエントリ情報取得要求を送信する。なお、ステップS178のエントリ情報取得要求にはエントリIDが含まれている。ステップS179に進み、画像処理装置1aのUCS37は受信したエントリ情報取得要求に含まれるエントリIDに応じてエントリ情報を自機のスキャナアプリ24に送信する。
ステップS180に進み、画像処理装置1aのスキャナアプリ24はステップS177で取得したエントリIDの配列に応じて取得したいエントリ情報,言い換えれば取得すべきエントリ情報がまだあるか否かを判定する。取得したいエントリ情報がまだあると判定すると(S180においてYES)、画像処理装置1aのスキャナアプリ24はステップS178に戻り処理を続ける。
一方、取得したいエントリ情報がもうないと判定すると(S180においてNO)、画像処理装置1aのスキャナアプリ24はステップS181に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24に、検索されたエントリ情報をユーザ情報として画像処理装置1bのスキャナアプリ24に送信する。
ステップS182に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24は受信したユーザ情報の少なくとも一部を用いて図5のようなアドレス帳画面121を操作パネル80に表示させるための画面表示用OCSデータを作成する。ステップS183に進み、画像処理装置1bのスキャナ24はステップS182で作成した画面表示用OCSデータを送信して操作パネル80に図5のようなアドレス帳画面121を表示する。
他の画像処理装置からユーザ情報を取得する第6の処理は、選択されたユーザ情報ごとに取得するものである。選択されたユーザ情報ごとに取得する第6の処理は、選択されたユーザ情報ごとに取得するため、無駄なユーザ情報の送受信を無くしてアドレス帳画面が表示されるまでの時間を短縮できるという利点がある。
図38は、他の画像処理装置からユーザ情報を取得する第6の処理の一例のシーケンス図である。なお、図38のシーケンス図では図29のステップS111〜S125に相当するアプリ移行処理及びデータ構造設定処理を省略している。
操作者は、画像処理装置1bの操作パネル80を操作してユーザ情報を選択する。ステップS191に進み、画像処理装置1bの操作パネル80は選択されたユーザ情報を自機のSCS39に通知する。ステップS192に進み、画像処理装置1bのSCS39は自機のスキャナアプリ24にユーザ情報選択通知を行う。
ステップS193,194に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24は画像処理装置1aのスキャナアプリ24を介して画像処理装置1aのUCS37にエントリ情報取得要求を送信する。エントリ情報取得要求には、選択されたユーザ情報に対応するエントリIDが含まれる。ステップS195に進み、画像処理装置1aのUCS37は受信したエントリ情報取得要求に含まれるエントリIDに応じてエントリ情報を自機のスキャナアプリ24に送信する。
ステップS196に進み、画像処理装置1aのスキャナアプリ24は画像処理装置1bのスキャナアプリ24に、ユーザ情報としてエントリ情報を送信する。ステップS197に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24は受信したユーザ情報の少なくとも一部を用いて図5のようなアドレス帳画面121を操作パネル80に表示させるための画面表示用OCSデータを作成する。ステップS198に進み、画像処理装置1bのスキャナ24はステップS197で作成した画面表示用OCSデータをSCS39に送信する。画像処理装置1bのSCS39は、受信した画面表示用OCSデータに応じて操作パネル80に図5のようなアドレス帳画面121を表示する。
他の画像処理装置からユーザ情報を取得する第1〜第6の処理は、ユーザ情報を構成する全てのデータ項目を一度に取得する処理と、ユーザ情報を構成する一部のデータ項目を先に取得し、必要に応じてユーザ情報を構成する残りのデータ項目を取得する処理とで更に区別される。
なお、本発明の画像処理装置1bは、上記したような他の画像処理装置からユーザ情報を取得する第1〜第6の処理のうち最適な処理を自動的に選択することもできる。例えば第1〜第6の処理のうち最適な処理は、登録されているユーザ情報の件数などに応じて選択される。また、登録されているユーザ情報が少ない場合は、ユーザ情報を構成する全てのデータ項目を一度に取得する処理が最適な処理として選択される。さらに、登録されているユーザ情報が多い場合は、ユーザ情報を構成する一部のデータ項目を先に取得し、必要に応じてユーザ情報を構成する残りのデータ項目を取得する処理が最適な処理として選択される。
次に、他の画像処理装置から取得したユーザ情報を有効に利用するための工夫について説明する。例えば画像処理装置1aのユーザ情報101aと画像処理装置1bのユーザ情報101bとにデータ構造上の違いがある場合、データ構造を合わせるためのデータリストの設定を行う。
図39は、データ構造を合わせるための画面の一例のイメージ図である。図39の画面は、取得先の画像処理装置1aが3つの「メールアドレス」を保持可能であって、画像処理装置1bが1つの「メールアドレス」を保持可能であるときに、取得先の画像処理装置1aの3つの「メールアドレス」に優先順位を設定するものである。なお、画像処理装置1aのユーザ情報101aと画像処理装置1bのユーザ情報101bとにデータ構造上の違いがある場合、ユーザ情報101aのデータ項目とユーザ情報101bのデータ項目とを関連付ける画面も用意されている。
図40は、エントリの件数を合わせるための画面の一例のイメージ図である。図40の画面400は、取得先の画像処理装置1aに300件のエントリが保持されており、画像処理装置1bが表示できるエントリの件数が200件であるときに、取得するエントリを必要に応じてフィルタリングするものである。
画面400上のフィルタリングの設定画面に移行するためのボタン401が操作者により押下されると、操作パネル80にフィルタリング設定画面410が表示される。操作者がフィルタリング設定画面410にフィルタリング条件を入力してOKボタン411を押下すると、フィルタリングの結果に応じたアドレス帳画面420が操作パネル80に表示される。
なお、画面400上のフィルタリングの設定画面に移行せずにアドレス帳画面420を表示するためのボタン402が操作者により押下されると、取得先の画像処理装置1aが保持している300件のエントリのうち登録番号の小さい順に200件のエントリが選択され、そのエントリに応じたアドレス帳画面420が操作パネル80に表示される。
また、画像処理装置1aのユーザ情報101aと画像処理装置1bのユーザ情報101bとにデータ構造上の違いがある場合、取得先の画像処理装置1aは予め設定されているデータリストに基づきユーザ情報のデータ構造を画像処理装置1bのデータ構造に合わせてから画像処理装置1bに送信するようにしてもよい。
さらに、画像処理装置1aのユーザ情報101aと画像処理装置1bのユーザ情報101bとにデータ構造上の違いがある場合、画像処理装置1bは画像処理装置1aから受信したデータリストに基づきユーザ情報のデータ構造を画像処理装置1bのデータ構造に合わせるようにしてもよい。
図41は、データリストの設定を行う処理の一例のフローチャートである。ステップS201に進み、画像処理装置1bは画像処理装置1aから取得したデータ構造から一つ目の項目のメンバを取り出す。ステップS202に進み、画像処理装置1bはメンバがあるか否かを判定する。メンバがあれば(S202においてYES)、画像処理装置1bはステップS203に進み、自機内に同じメンバがあるか否かを判定する。
自機内に同じメンバがあると判定すると(S204においてYES)、画像処理装置1bはメンバのデータ個数を調べる。ステップS206に進み、画像処理装置1aと画像処理装置1bとでメンバのデータ個数が違うと判定すると(S206においてYES)、画像処理装置1bはステップS207に進む。ステップS207では、画像処理装置1bが、図39のような画面を操作パネル80に表示して、操作者に取得するデータの優先順位を設定させたあと、ステップS208に進む。なお、画像処理装置1aと画像処理装置1bとでメンバのデータ個数が違わないと判定すると(S206においてNO)、画像処理装置1bはステップS208に進む。ステップS208では、画像処理装置1bが、ステップS202〜S207の結果をデータリストに加えてステップS209に進む。
なお、メンバがなければ(S202においてNO)、画像処理装置1bはステップS209に進む。また、自機内に同じメンバがないと判定すると(S204においてNO)、画像処理装置1bはステップS209に進む。
ステップS209では、画像処理装置1bが、画像処理装置1aから取得したデータ構造から次の項目のメンバを取り出す。ステップS210に進み、画像処理装置1bはメンバがあるか否かを判定する。メンバがあれば(S210においてYES)、画像処理装置1bはステップS203に進み、処理を続ける。一方、メンバがなければ(S210においてNO)、画像処理装置1bは処理を終了する。
図42は、データリストの設定を行う処理の他の一例のフローチャートである。ステップS211に進み、画像処理装置1bは画像処理装置1aから取得したデータ構造から一つ目の項目を取り出す。ステップS212に進み、画像処理装置1bは項目があるか否かを判定する。項目があれば(S212においてYES)、画像処理装置1bはステップS213に進み、自機内に同じ項目があるか否かを調べる。ステップS214に進み、自機内に同じ項目があるか否かを調べた結果に基づき、1項目についてのデータリストを作成してステップS215に進む。
ステップS215では、画像処理装置1bが、画像処理装置1aから取得したデータ構造から次の項目を取り出してステップS216に進む。ステップS216では、画像処理装置1bが、項目があるか否かを判定する。項目があれば(S216においてYES)、画像処理装置1bはステップS213に進み、処理を続ける。一方、項目がなければ(S216においてNO)、画像処理装置1bは処理を終了する。
次に、ユーザ情報を取得する取得先して選択されている画像処理装置1aの電源モードの状態が電源カットであるときに、画像処理装置1bが画像処理装置1aからユーザ情報を取得する処理について説明する。
図43は、画像処理装置の電力モードの状態が電力カットであるときに、その画像処理装置のHDDに格納されたユーザ情報を取得する処理の一例のシーケンス図である。ステップS221に進み、画像処理装置1aのスキャナ24は電力モードの状態が電力カットである画像処理装置1aのスキャナアプリ24に対してエントリ情報取得要求を行う。ステップS222に進み、画像処理装置1aのスキャナアプリ24は自機のUCS37に対してエントリ情報取得要求を行う。
ステップS223に進み、画像処理装置1aのUCS37は自機のSCS39に対して電力モードの状態を静音に復帰させるための静音復帰要求を行う。電力モードの状態が静音であれば、HDD86へのアクセスが可能となる。ステップS224に進み、画像処理装置1aのSCS39は電力モードの状態を電源カットから静音に変更する。ステップS225に進み、画像処理装置1aのSCS39は電力モードの状態が電源カットから静音に復帰したことを自機のUCS37に通知する。また、ステップS266に進み、画像処理装置1aのSCS39はHDD68がレディ状態になったことを自機のUCS37に通知する。
ステップS227に進み、画像処理装置1aのUCS37はHDD68にアクセスしてエントリ情報を取得する。ステップS228,ステップS229に進み、画像処理装置1aのUCS37は、自機のスキャナアプリ24を介して画像処理装置1bのスキャナアプリにエントリ情報を送信する。
このように、図43のシーケンス図で表された処理は、ユーザ情報を取得する取得先として選択されている画像処理装置1aの電源モードの状態が電源カットであるときに、画像処理装置1aの電力モードの状態をユーザ情報の取得に最低限必要な範囲で電力モードを復帰させてユーザ情報を取得できる。
また、図44は画像処理装置の電力モードの状態が電力カットであるときに、その画像処理装置のSD(Secure Digital)カードに格納されたユーザ情報を取得する処理の一例のシーケンス図である。ステップS231に進み、画像処理装置1aのスキャナ24は電力モードの状態が電力カットである画像処理装置1aのスキャナアプリ24に対してエントリ情報取得要求を行う。ステップS232に進み、画像処理装置1aのスキャナアプリ24は自機のUCS37に対してエントリ情報取得要求を行う。
ステップS233に進み、画像処理装置1aのUCS37はSDカードにアクセスしてエントリ情報を取得する。電力モードの状態が静音であっても、SDカードへのアクセスは可能であるため、電力モードの状態を静音から復帰させない。ステップS234,ステップS235に進み、画像処理装置1aのUCS37は、自機のスキャナアプリ24を介して画像処理装置1bのスキャナアプリにエントリ情報を送信する。
このように、図44のシーケンス図で表された処理は、ユーザ情報を取得する取得先して選択されている画像処理装置1aの電源モードの状態が電源カットであっても、ユーザ情報の取得が可能であれば電力モードの状態を電源カットから復帰させない。
次に、ファックスアプリ23又はスキャナアプリ24が、他機のUCS37からアドレス帳画面121,122の描画データを取得して、操作パネル80にアドレス帳画面121,122を表示する処理について説明していく。図45は、ネットワークを介して接続されている二つの画像処理装置の詳細を表した一例の構成図である。なお、図45では説明に必要のない構成を省略している。
図45では、画像処理装置1a及び1bがLANやインターネット等のネットワーク100を介して接続されている。画像処理装置1aは、自機のユーザ情報として予めユーザ情報101aが設定されている。画像処理装置1bは、自機のユーザ情報として予めユーザ情報101bが設定されている。画像処理装置1aのスキャナアプリ24と画像処理装置1bのスキャナアプリ24とは、FTPのサーバ/クライアントとなることで、アドレス帳画面121,122の描画データ又はユーザ情報を送受信することが可能となる。
例えば画像処理装置1bのスキャナアプリ24は、画像処理装置1aのユーザ情報101aを一時的に取得して利用する場合、画像処理装置1aのスキャナアプリ24に対してアドレス帳画面121の描画データを要求する。すると、画像処理装置1aのスキャナ24はUCS37を介して自機のユーザ情報101aを取得し、自機のOCSライブラリを用いてユーザ情報101aからアドレス帳画面121の描画データを作成する。画像処理装置1aは、作成したアドレス帳画面121の描画データを画像処理装置1bのスキャナアプリ24に送信する。なお、画像処理装置1aのスキャナアプリ24と画像処理装置1bのスキャナアプリ24とは、画像処理装置1a及び画像処理装置1bのNCS31とネットワーク100を介してアドレス帳画面121の描画データの送受信を行う。
図45では、ユーザ情報を取得する取得先として画像処理装置1aが選択されている例を表している。本発明による画像処理装置1bは、前述したようにユーザ情報の取得先を選択することができる。
次に、画像処理装置1aの能力を事前にチェックして、画像処理装置1aによるアドレス帳画面121,122などの描画データの作成及び画像処理装置1aから画像処理装置1bへの描画データの送信が可能か否かを判定する処理について説明する。
図46は、他の画像処理装置の能力を事前にチェックして、他の画像処理装置による描画データの作成および提供が可能か否かを判定する第1の処理の一例のシーケンス図である。図46のシーケンス図は、画像処理装置1bが、ユーザ情報の取得先として画像処理装置1aを選択している例である。
ステップS241に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24は画像処理装置1aのSCS39に対してクライアント登録を要求する。ステップS242に進み、画像処理装置1aのSCS39は画像処理装置1bのスキャナアプリ24に対してステップS241の結果を通知する。
ステップS243に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24はステップS241のクライアント登録が成功したか否かを判定する。ステップS241のクライアント登録が成功すると(S243においてYES)、画像処理装置1bのスキャナアプリ24はステップS244に進み、画像処理装置1aにSCS39があると判定する。一方、ステップS241のクライアント登録が失敗すると(S243においてNO)、画像処理装置1bのスキャナアプリ24は図47(a)のようなエラー表示画面471を操作パネル80に表示したあと処理を終了する。図47は、エラー表示画面の一例のイメージ図である。
ステップS244に続いてステップS245に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24は画像処理装置1aのCCS38に対してクライアント登録を要求する。ステップS246に進み、画像処理装置1aのCCS38は画像処理装置1bのスキャナアプリ24に対してステップS245の結果を通知する。
ステップS247に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24はステップS245のクライアント登録が成功したか否かを判定する。ステップS245のクライアント登録が成功すると(S247においてYES)、画像処理装置1bのスキャナアプリ24はステップS248に進み、画像処理装置1aにCCS38があると判定する。そして、画像処理装置1bのスキャナアプリ24はステップS248に続いてステップS249に進む。一方、ステップS245のクライアント登録が失敗すると(S247においてNO)、画像処理装置1bのスキャナアプリ24は画像処理装置1aにCCS38がないと判定したあとステップS249に進む。
ステップS249では、画像処理装置1bのスキャナアプリ24が、画像処理装置1aのUCS37に対してクライアント登録を要求する。ステップS250に進み、画像処理装置1aのUCS37は画像処理装置1bのスキャナアプリ24に対してステップS249の結果を通知する。
ステップS251に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24はステップS249のクライアント登録が成功したか否かを判定する。ステップS249のクライアント登録が成功すると(S251においてYES)、画像処理装置1bのスキャナアプリ24はステップS252に進み、画像処理装置1aにUCS37があると判定する。一方、ステップS249のクライアント登録が失敗すると(S251においてNO)、画像処理装置1bのスキャナアプリ24は図47(b)のようなエラー表示画面472を操作パネル80に表示したあと処理を終了する。
ステップS252に続いてステップS253に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24は画像処理装置1aのOCS33に対してクライアント登録を要求する。ステップS254に進み、画像処理装置1aのOCS33は画像処理装置1bのスキャナアプリ24に対してステップS253の結果を通知する。
ステップS255に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24はステップS253のクライアント登録が成功したか否かを判定する。ステップS253のクライアント登録が成功すると(S255においてYES)、画像処理装置1bのスキャナアプリ24はステップS256に進み、画像処理装置1aにOCS33があると判定する。一方、ステップS253のクライアント登録が失敗すると(S255においてNO)、画像処理装置1bのスキャナアプリ24は図47(c)のようなエラー表示画面473を操作パネル80に表示したあと処理を終了する。
なお、図46のシーケンス図では、画像処理装置1aによる描画データの作成及び画像処理装置1aから画像処理装置1bへの描画データの送信を行うために必要なモジュールとしてOCS33,UCS37,CCS38,SCS39を例に説明しているが、これに限らない。
図46のシーケンス図では、画像処理装置1aによる描画データの作成及び画像処理装置1aから画像処理装置1bへの描画データの送信を行うために必要なモジュールにそれぞれクライアント登録を要求し、そのクライアント登録が成功したか否かで画像処理装置1aにおけるモジュールの有無を判定する。
画像処理装置1bのスキャナアプリ24は、画像処理装置1aによる描画データの作成及び画像処理装置1aから画像処理装置1bへの描画データの送信を行うために必要なモジュールの有無を判定し、必要なモジュールが全て有るときに、画像処理装置1aによるアドレス帳画面の描画データの作成及び画像処理装置1aから画像処理装置1bへの描画データの送信が可能であると判定できる。
図48は、他の画像処理装置の能力を事前にチェックして、他の画像処理装置による描画データの作成および提供が可能か否かを判定する第2の処理の一例のシーケンス図である。図48のシーケンス図は、画像処理装置1bが、ユーザ情報の取得先として画像処理装置1aを選択している例である。
ステップS261に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24は画像処理装置1aのCCS38に対してクライアント登録を要求する。ステップS262に進み、画像処理装置1aのCCS38は画像処理装置1bのスキャナアプリ24に対してステップS261の結果を通知する。
ステップS263に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24はステップS261のクライアント登録が成功したか否かを判定する。ステップS261のクライアント登録が成功すると(S263においてYES)、画像処理装置1bのスキャナアプリ24は画像処理装置1aにCCS38があると判定してステップS264に進む。一方、ステップS261のクライアント登録が失敗すると(S263においてNO)、画像処理装置1bのスキャナアプリ24は画像処理装置1aにCCS38がないと判定してステップS266に進む。
ステップS264では、画像処理装置1bのスキャナアプリ24が、画像処理装置1aのCCS38に対して能力を問い合わせる。ここでは、認証の必要性やチケットの配布の有無などが問い合わされる。ステップS265に進み、画像処理装置1aのCCS38は画像処理装置1bのスキャナアプリ24に対してステップS264の問い合せの結果を通知する。
ステップS266に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24は、画像処理装置1aのUCS37に対してクライアント登録を要求する。ステップS267に進み、画像処理装置1aのUCS37は画像処理装置1bのスキャナアプリ24に対してステップS266の結果を通知する。
ステップS268に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24はステップS266のクライアント登録が成功したか否かを判定する。ステップS266のクライアント登録が成功すると(S268においてYES)、画像処理装置1bのスキャナアプリ24は画像処理装置1aにUCS37があると判定してステップS269に進む。一方、ステップS266のクライアント登録が失敗すると(S268においてNO)、画像処理装置1bのスキャナアプリ24は図47(b)のようなエラー表示画面472を操作パネル80に表示したあと処理を終了する。
ステップS269では、画像処理装置1bのスキャナアプリ24が、画像処理装置1aのUCS37に対して能力を問い合わせる。ここでは、ユーザ情報の登録件数や見出しの種類などが問い合わされる。ステップS270に進み、画像処理装置1aのUCS37は画像処理装置1bのスキャナアプリ24に対してステップS269の問い合せの結果を通知する。なお、図48のシーケンス図では、画像処理装置1aによる描画データの作成及び画像処理装置1aから画像処理装置1bへの描画データの送信を行うために必要なモジュールとしてUCS37,CCS38を例に説明しているが、これに限らない。
図48のシーケンス図では、画像処理装置1aによる描画データの作成及び画像処理装置1aから画像処理装置1bへの描画データの送信を行うために必要なモジュールにそれぞれクライアント登録を要求し、そのクライアント登録が成功したか否かで画像処理装置1aにおけるモジュールの有無を判定する。また、図48のシーケンス図ではクライアント登録が成功したモジュールの能力を問い合わせる。
画像処理装置1bのスキャナアプリ24は、画像処理装置1aによる描画データの作成及び画像処理装置1aから画像処理装置1bへの描画データの送信を行うために必要なモジュールの有無および能力を問い合わせることで、必要なモジュールが全て有り、且つ必要なモジュールの能力を満たしているときに、画像処理装置1aによるアドレス帳画面の描画データの作成及び画像処理装置1aから画像処理装置1bへの描画データの送信が可能であると判定できる。
図49は、他の画像処理装置の能力を事前にチェックして、他の画像処理装置による描画データの作成および提供が可能か否かを判定する第3の処理の一例のシーケンス図である。図49のシーケンス図は、画像処理装置1bが、ユーザ情報の取得先として画像処理装置1aを選択している例である。
ステップS281に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24は画像処理装置1aの能力検出モジュール45に対してクライアント登録を要求する。能力検出モジュール45は、画像処理装置1a内のモジュールの有無や能力を検出するものである。例えば能力検出モジュール45は、画像処理装置1aのスキャナアプリ24に設けられる。
ステップS282に進み、画像処理装置1aの能力検出モジュール45は画像処理装置1bのスキャナアプリ24に対してステップS281の結果を通知する。ステップS283に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24はステップS281のクライアント登録が成功したか否かを判定する。ステップS281のクライアント登録が成功すると(S283においてYES)、画像処理装置1bのスキャナアプリ24は画像処理装置1aに能力検出モジュール45があると判定してステップS284に進む。一方、ステップS281のクライアント登録が失敗すると(S283においてNO)、画像処理装置1bのスキャナアプリ24は画像処理装置1aに能力検出モジュール45がないと判定し、エラー表示画面を操作パネル80に表示したあと処理を終了する。
ステップS284では、画像処理装置1bのスキャナアプリ24が、画像処理装置1aの能力検出モジュール45に対して必要なモジュールの有無を問い合わせる。なお、画像処理装置1aによる描画データの作成及び画像処理装置1aから画像処理装置1bへの描画データの送信を行うために必要なモジュールは、例えば画像処理装置1bのスキャナアプリ24に予め設定されている。
ステップS285に進み、画像処理装置1aの能力検出モジュール45はステップS284で問い合わせのあったモジュールの有無を検出し、その検出結果を画像処理装置1bのスキャナモジュール24に通知する。ステップS286に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24は画像処理装置1aの能力検出モジュール45から通知された検出結果に応じて、画像処理装置1aに必要なモジュールが全て有るあるか否かを判定する。
必要なモジュールの全てが画像処理装置1aに有ると判定すると(S286においてYES)、画像処理装置1bのスキャナアプリ24はステップS287に進む。一方、必要なモジュールの少なくとも一部が画像処理装置1aに無いと判定すると(S286においてNO)、画像処理装置1bのスキャナアプリ24はエラー表示画面を操作パネル80に表示したあと処理を終了する。
ステップS287では、画像処理装置1bのスキャナアプリ24が、画像処理装置1aの能力検出モジュール45に対して必要なモジュールの能力を問い合わせる。ステップS288に進み、画像処理装置1aの能力検出モジュール45はステップS287で問い合わせのあったモジュールの能力を検出し、その検出結果を画像処理装置1bのスキャナモジュール24に通知する。
図49のシーケンス図では、画像処理装置1a内のモジュールの有無や能力を検出する能力検出モジュール45に、必要なモジュールの有無および能力を問い合わせる。画像処理装置1bのスキャナアプリ24は、画像処理装置1aによる描画データの作成及び画像処理装置1aから画像処理装置1bへの描画データの送信を行うために必要なモジュールの有無および能力を能力検出モジュール45に問い合わせることで、必要なモジュールが全て有り、且つ必要なモジュールの能力を満たしているときに、画像処理装置1aによるアドレス帳画面の描画データの作成及び画像処理装置1aから画像処理装置1bへの描画データの送信が可能であると判定できる。
次に、画像処理装置1aが描画データを作成する処理,画像処理装置1aから画像処理装置1bに描画データを送信する処理及び画像処理装置1bが描画データを用いて操作パネル80に画面を表示する処理について説明する。図50は、他の画像処理装置により作成された描画データを自機の操作パネルに表示する第1の処理の一例のシーケンス図である。
ステップS291に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24は画像処理装置1aのスキャナアプリ24に対してアドレス帳使用開始要求を送信する。アドレス帳使用開始要求は、図51のような関数により実現される。図51は、アドレス帳使用開始要求関数の一例の説明図である。図51(a)は、アドレス帳使用開始要求のパラメータ及び戻り値の一例を表している。また、図51(b)はアドレス帳使用開始要求のパラメータの具体例を表している。
ステップS292に進み、画像処理装置1aのスキャナアプリ24は自機のUCS37にユーザ情報取得要求を送信する。ステップS293に進み、画像処理装置1aのUCS37はステップS292のユーザ情報取得要求に応じたユーザ情報を読み出して自機のスキャナアプリ24に送信する。
ステップS294に進み、画像処理装置1aのスキャナアプリ24は受信したユーザ情報の少なくとも一部を用いて、図52のような画面521の描画データを作成する。画面521は、画像処理装置1bの操作パネル80に表示される図53のようなアドレス帳画面531の点線部分532に相当する。画面521の描画データは、画像形成装置1bから指定された座標X及び座標Yからなる枠情報と、見出し又はエントリを表したボタン毎に設定されているキーID,見出しID,ページ,座標,色,文字,文字コード等からなるアイコン情報とを含むように構成されている。
画像処理装置1aのスキャナアプリ24は、自機のOCSライブラリを使用して図52のような画面521の描画データを作成する。具体的に、画像処理装置1aのスキャナアプリ24はOCSライブラリを使用して、画面指定図,アラート規定,アイコンデータなどを含む図54のような描画データを作成する。図54は、描画データの一例のイメージ図である。図54の描画データは、テキスト形式やXML形式等で作成される。
なお、画面指定図は、画面上のウインドウの配置や形状の定義,キー,メッセージ等の表示位置などを規定する。アラート規定は、アラートの意味や役割の解説,画面上に表示するメッセージ内容や行数,表示位置の指定などを規定する。また、アイコンデータはアイコンデータとして用意されているものの名称,パターンなどを規定する。
ステップS295に進み、画像処理装置1aのスキャナアプリ24はステップS294で作成した図52のような画面521の描画データを画像処理装置1bのスキャナアプリ24に送信する。ステップS296に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24は図53のようなアドレス帳画面531の描画データを作成し、その描画データを自機の操作パネル80に送信する。
なお、図53のアドレス帳画面531の点線部分532に対応する描画データは、画像処理装置1aのスキャナアプリ24から送信された画面521の描画データとなる。そして、画像処理装置1bの操作パネル80は、自機のスキャナアプリ24から受信した描画データに応じて、図53のようなアドレス帳画面531を表示する。
図55は、他の画像処理装置により作成された描画データを自機の操作パネルに表示する第2の処理の一例のシーケンス図である。ステップS301に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24は検索画面を操作パネル80に表示させるための描画データを作成する。なお、検索画面は検索条件を操作者に指定させるためのものである。ステップS302に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24はステップS301で作成した描画データを送信して操作パネル80に検索画面を表示させる。
操作者は、画像処理装置1bの操作パネル80に表示されている検索画面に検索条件を入力したあと、検索キーを押下する。ステップS303に進み、画像処理装置1bの操作パネル80は検索キーが押下された旨を自機のSCS39に通知する。ステップS304に進み、画像処理装置1bのSCS39は自機のスキャナアプリ24に検索要求を送信する。なお、ステップS304の検索要求には検索画面を利用して指定された検索条件が含まれる。
ステップS305に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24は画像処理装置1aのスキャナアプリ24に対して検索要求を送信する。検索要求は、図56のような関数により実現される。図56は、検索要求関数の一例の説明図である。図56(a)は、検索要求のパラメータ及び戻り値の一例を表している。また、図56(b)は検索要求のパラメータの具体例を表している。
ステップS306に進み、画像処理装置1aのスキャナアプリ24は自機のUCS37に検索要求を送信する。ステップS307に進み、画像処理装置1aのUCS37はステップS306の検索要求に応じたユーザ情報を読み出して自機のスキャナアプリ24に送信する。
ステップS308に進み、画像処理装置1aのスキャナアプリ24は受信したユーザ情報の少なくとも一部を用いて、前述したような画面521の描画データを作成する。ステップS309に進み、画像処理装置1aのスキャナアプリ24はステップS308で作成した図52のような画面521の描画データを画像処理装置1bのスキャナアプリ24に送信する。ステップS310に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24は図53のようなアドレス帳画面531の描画データを作成し、その描画データを自機の操作パネル80に送信する。そして、画像処理装置1bの操作パネル80は、自機のスキャナアプリ24から受信した描画データに応じて、アドレス帳画面531を表示する。
他の画像処理装置により作成された描画データを自機の操作パネル80に表示する第1及び第2の処理では、操作パネル80に表示する画面のうち少なくともユーザ情報を含む部分の描画データを他の画像処理装置で作成しているため、ユーザ情報の表示形式などを他の画像処理装置で決めることができ、データ構造を合わせる必要がない。
なお、画像処理装置1bのスキャナアプリ24は、画像処理装置1aのスキャナアプリ24に対してアドレス帳使用開始要求又はアドレス帳使用終了要求を送信することで、自機の操作パネル80に表示する画面のうちの少なくとも一部の画面の貸し出しの開始又は画面の貸し出しの終了を画像処理装置1aのスキャナアプリ24に通知できる。
図57は、他の画像処理装置に画面の貸し出し開始を通知する処理の一例のシーケンス図である。ステップS321に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24は画像処理装置1aのスキャナアプリ24に対してアドレス帳使用開始要求を送信する。画像処理装置1aのスキャナアプリ24はステップS321のアドレス帳使用開始要求を受信することで画像処理装置1bの操作パネル80に表示される画面の貸し出しが開始されたことを認識できる。ステップS322に進み、画像処理装置1aのスキャナアプリ24は画像処理装置1bのスキャナアプリ24に対してステップS321の結果を通知する。ステップS321のアドレス帳使用開始要求がOKであれば(S323においてYES)、画像処理装置1bのスキャナアプリ24はアドレス帳を使用する処理を継続する。なお、ステップS321のアドレス帳使用開始要求がOKでなければ(S323においてNO)、画像処理装置1bのスキャナアプリ24はエラー表示画面を操作パネル80に表示したあと処理を終了する。
図58は、他の画像処理装置に画面の貸し出し終了を通知する処理の一例のシーケンス図である。ステップS331に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24は画像処理装置1aのスキャナアプリ24に対してアドレス帳使用終了要求を送信する。画像処理装置1aのスキャナアプリ24はステップS331のアドレス帳使用終了要求を受信することで画像処理装置1bの操作パネル80に表示される画面の貸し出しが終了したことを認識できる。ステップS332に進み、画像処理装置1aのスキャナアプリ24は画像処理装置1bのスキャナアプリ24に対してステップS331の結果を通知する。
前述したように、本発明によれば画像処理装置1aが作成した描画データを画像処理装置1bに送信し、その描画データに応じた図52のような画面521を点線部分532に含んだアドレス帳画面531を画像処理装置1bの操作パネル80に表示させることができる。このとき、操作者が画像処理装置1bの操作パネル80に表示されているアドレス帳画面を操作すると、以下のような処理が行われる。
図59は、操作パネルに表示されているアドレス帳画面が操作されたときの第1の処理の一例のシーケンス図である。操作者が操作パネル80に表示されているアドレス帳画面531を操作すると、操作パネル80はステップS341に進む。ここでは、操作者が操作パネルに表示されているアドレス帳画面531からエントリを選択した例について説明する。ステップS341では、操作パネル80が、自機のSCS39に対してエントリ選択通知を送信する。
ステップS342に進み、画像処理装置1bのSCS39は選択されたエントリを表すキーIDをキー押下通知に含ませて自機のスキャナアプリ24に送信する。ステップS343に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24は受信したキー押下通知に含まれるキーIDが自機内で表示したキーIDであるか否かを判定する。
キー押下通知に含まれるキーIDが自機内で表示したキーIDであれば(S343においてYES)、画像処理装置1bのスキャナアプリ24はステップS344に進み、自機内での処理行う。一方、キー押下通知に含まれるキーIDが自機内で表示したキーIDでなければ(S343においてNO)、画像処理装置1bのスキャナアプリ24はステップS345に進み、キーIDをキー押下通知に含ませて画像処理装置1aのスキャナアプリ24に送信する。
ステップS346に進み、画像処理装置1aのスキャナアプリ24は受信したキー押下通知に含まれるキーIDを取得し、そのキーIDに応じたエントリIDを選択する。画像処理装置1aのスキャナアプリ24は、エントリIDをエントリ情報取得要求に含ませて自機のUCS37に送信する。ステップS347に進み、画像処理装置1aのUCS37は受信したエントリ情報取得要求に含まれるエントリIDを取得し、そのエントリIDに応じたエントリ情報を取得する。画像処理装置1aのUCS37は、取得したエントリ情報を自機のスキャナアプリ24に送信する。
ステップS348に進み、画像処理装置1aのスキャナアプリ24は画像処理装置1bの操作パネル80に表示される図60のような画面601の描画データを作成する。ステップS349に進み、画像処理装置1aのスキャナアプリ24は受信したエントリ情報からなる詳細情報と、画像処理装置1bの操作パネル80に表示される図60のような画面601の描画データとを画像処理装置1bのスキャナアプリ24に送信する。
ステップS350に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24は図60のようなアドレス帳画面602の描画データを作成し、その描画データを自機の操作パネル80に送信する。そして、画像処理装置1bの操作パネル80は、自機のスキャナアプリ24から受信した描画データに応じて、アドレス帳画面602を表示する。
なお、図60のアドレス帳画面602の点線部分603に対応する描画データは、受信した詳細情報に含まれるメールアドレスから画像処理装置1bのスキャナアプリ24が作成する。また、アドレス帳画面602の点線部分604に対応する描画データは、画像処理装置1aのスキャナアプリ24から送信された画面601の描画データとなる。
ところで、ショートカットキーを登録する場合、画像処理装置1bはエントリ情報からなる詳細情報が必要となる。一方、図53のようなアドレス帳画面531からエントリが選択された場合、画像処理装置1bはエントリ情報からなる詳細情報のうちメールアドレスだけが必要となる。
そこで、図53のようなアドレス帳画面531からエントリが選択された場合に、図60のようなアドレス帳画面602の点線部分603,604に対応する描画データを作成するようにすれば、エントリ情報からなる詳細情報を通信が終わるタイミングで画像処理装置1aから画像処理装置1bに送信してもよい。
図61は、操作パネルに表示されているアドレス帳画面が操作されたときの第2の処理の一例のシーケンス図である。なお、ステップS361〜S365の処理は、図59のステップS341〜S345と同様であるため、説明を省略する。ステップS365に続いてステップS366に進み、画像処理装置1aのスキャナアプリ24は画像処理装置1bの操作パネル80に表示される図62のような画面621の描画データを作成する。ステップS367に進み、画像処理装置1aのスキャナアプリ24はステップS366で作成した図62のような画面621の描画データを画像処理装置1bのスキャナアプリ24に送信する。
ステップS368に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24は図62のようなアドレス帳画面622の描画データを作成し、その描画データを自機の操作パネル80に送信する。そして、画像処理装置1bの操作パネル80は、自機のスキャナアプリ24から受信した描画データに応じて、アドレス帳画面622を表示する。なお、図62のアドレス帳画面622の点線部分623に対応する描画データは、画像処理装置1aのスキャナアプリ24から送信された画面621の描画データとなる。
エントリ情報からなる詳細情報は、通信が終わるタイミングで画像処理装置1aから画像処理装置1bに送信される。通信が終わるタイミングとは、例えば操作者が操作パネル80に表示されているメール送信ボタンを押下して画像処理装置1bが実際にエントリ情報からなる詳細情報を使用するとき、又は操作者が操作パネル80に表示されているアプリ移行ボタンを押下して現在のスキャナアプリ24から抜けるときなどである。
図63は、エントリ情報からなる詳細情報を他の画像処理装置から取得する処理の一例のシーケンス図である。操作者が操作パネル80に表示されているメール送信ボタンを押下すると、画像処理装置1bの操作パネル80はステップS371に進む。ステップS371では、画像処理装置1bの操作パネル80が、自機のSCS39に対してメール送信キー押下通知を送信する。
ステップS372に進み、画像処理装置1bのSCS39は自機のスキャナアプリ24に対してメール送信通知を送信する。ステップS373に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24はアドレス帳使用終了要求を画像処理装置1aのスキャナアプリ24に送信する。
ステップS374に進み、画像処理装置1aのスキャナアプリ24は図62のような画面622で選択されたエントリのエントリIDをエントリ情報取得要求に含ませて自機のUCS37に送信する。なお、図62のような画面622で選択されたエントリのエントリIDは、例えば画像処理装置1aのスキャナアプリ24が保持している。
ステップS375に進み、画像処理装置1aのUCS37は受信したエントリ情報取得要求に含まれるエントリIDを取得し、そのエントリIDに応じたエントリ情報を取得する。そして、画像処理装置1aのUCS37は、取得したエントリ情報を自機のスキャナアプリ24に送信する。ステップS376に進み、画像処理装置1aのスキャナアプリ24は受信したエントリ情報からなる詳細情報を画像処理装置1bのスキャナアプリ24に送信する。
図53のようなアドレス帳画面531からエントリが選択された場合に、図60のようなアドレス帳画面602の点線部分603,604に対応する描画データを他の画像処理装置1aで作成するようにすれば、エントリ情報からなる詳細情報を通信が終わるタイミングで画像処理装置1aから画像処理装置1bに送信することができる。
次に、ファックスアプリ23又はスキャナアプリ24が、他機のUCS37からユーザ情報を取得して、操作パネル80にアドレス帳画面121,122を表示する処理について説明していく。図64は、ネットワークを介して接続されている二つの画像処理装置の詳細を表した一例の構成図である。なお、図64では、説明に必要のない構成を省略している。
図64では、画像処理装置1a及び1bがLANやインターネット等のネットワーク100を介して接続されている。画像処理装置1aは、自機のユーザ情報として予めユーザ情報101aが設定されている。画像処理装置1bは、自機のユーザ情報として予めユーザ情報101bが設定されている。画像処理装置1bのUCS37は、画像処理装置1aのUCS37にクライアント登録することで、画像処理装置1aのユーザ情報101aを自機のユーザ情報101bのように使用することができる。
例えば画像処理装置1bのスキャナアプリ24は、画像処理装置1aのユーザ情報101aを一時的に取得して利用する場合、自機のUCS37に対して画像処理装置1aのアドレス帳画面121を要求する。画像処理装置1bのUCS37は、画像処理装置1aのUCS37を介して画像処理装置1aのユーザ情報101aを取得する。画像処理装置1bのUCS37は、取得した画像処理装置1aのユーザ情報101aを画像処理装置1bのスキャナアプリ24に送信する。なお、画像処理装置1a及び画像処理装置1bのUCS37は、画像処理装置1a及び画像処理装置1bのNCS31とネットワーク100を介してユーザ情報の送受信を行う。
図64では、ユーザ情報を取得する取得先として画像処理装置1aが選択されている例を表している。本発明による画像処理装置1bは、前述したようにユーザ情報の取得先を選択することができる。
次に、画像処理装置1aのUCS37の能力を事前にチェックして、画像処理装置1aのUCS37から画像処理装置1bのUCS37へのユーザ情報の送信が可能か否かを判定する処理について説明する。図65は、他の画像処理装置のUCSの能力を事前にチェックして、他の画像処理装置のUCSから自機のUCSへのユーザ情報の送信が可能か否かを判定する処理の一例のシーケンス図である。
ステップS381では、外部のユーザ情報を使用するために画像処理装置1bの操作パネル80に設けられたソフトキー(以下、外部アドレス使用ボタンという)が押下され、操作パネル80から外部アドレス使用ボタンのキーIDがSCS39に送信される。外部アドレス使用ボタンは、例えば取得先選択画面123のボタン127を用いてユーザ情報の取得先として画像処理装置1aを選択したあとに押下するボタンに相当する。
ステップS382に進み、画像処理装置1bのSCS39は操作パネル80から受信したキーIDに応じて外部アドレス使用通知を自機のスキャナアプリ24に送信する。ステップS383に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24は受信した外部アドレス使用通知に応じて外部アドレス使用要求を自機のUCS37に送信する。ステップS383の処理では、画像処理装置1bのスキャナアプリ24が、自機のUCS37に対して画像処理装置1aのUCS37を使用することを要求している。
ステップS384に進み、画像処理装置1bのUCS37は画像処理装置1aのUCS37に対して利用開始宣言を通知する。この利用開始宣言により、融合機1bのUCS37は画像処理装置1aのUCS37にクライアント登録する。ステップS385に進み、画像処理装置1aのUCS37は画像処理装置1bのUCS37に対してステップS384の結果を通知する。言い換えれば、画像処理装置1aのUCS37はステップS384の利用開始宣言によりクライアント登録が成功したか否かの結果を画像処理装置1bのUCS37に通知する。
クライアント登録が成功したという結果は、画像処理装置1aにUCS37があることを表している。また、クライアント登録が失敗したという結果は、画像処理装置1aにUCS37がないことを表している。したがって、画像処理装置1bのUCS37はステップS384,S385の処理により、画像処理装置1aのUCS37の有無を確認できる。
ステップS386に進み、画像処理装置1bのUCS37は画像処理装置1aのUCS37に対して能力を問い合わせる。ステップS387に進み、画像処理装置1aのUCS37はステップS386の問い合わせの結果として自身の能力を画像処理装置1bのUCS37に通知する。
ステップS388に進み、画像処理装置1bのUCS37は、ステップS385で画像処理装置1aのUCS37から通知された結果に基づき、クライアント登録が成功したか否かを判定する。クライアント登録が成功したと判定すると(S388においてYES)、画像処理装置1bのUCS37はステップS391に進み、画像処理装置1aのUCS37の使用が可能である旨と、ステップS387で通知された画像処理装置1aのUCS37の能力とを自機のスキャナアプリ24に通知する。
一方、クライアント登録が失敗したと判定すると(S388においてNO)、画像処理装置1bのUCS37は画像処理装置1aのUCS37の使用が不可である旨を自機のスキャナアプリ24に通知する。ステップS389に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24は画像処理装置1aのUCS37の使用が不可であることを表すエラー表示画面を作成する。ステップS390に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24はステップS389で作成したエラー表示画面を操作パネル80に表示させたあと処理を終了する。
したがって、画像処理装置1bのスキャナアプリ24は画像処理装置1aのUCS37に対するクライアント登録の成功又は失敗と、画像処理装置1aのUCS37の能力とを知ることができる。
図66は、スキャナアプリが、自機または他の画像処理装置のUCSからユーザ情報を取得する処理の一例のシーケンス図である。ステップS401では、自機のユーザ情報を使用するために画像処理装置1bの操作パネル80に設けられたソフトキー(以下、通常アドレス使用ボタンという)が押下され、操作パネル80から通常アドレス使用ボタンのキーIDがSCS39に送信される。通常アドレス使用ボタンは、例えば取得先選択画面123のボタン125に相当する。
ステップS402に進み、画像処理装置1bのSCS39は操作パネル80から受信したキーIDに応じて通常アドレス使用通知を自機のスキャナアプリ24に送信する。ステップS403に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24は受信した通常アドレス使用通知に応じてエントリ情報取得要求を自機のUCS37に送信する。ステップS403の処理では、画像処理装置1bのスキャナアプリ24が、自機のユーザ情報101bからのエントリ情報の取得を自機のUCS37に要求している。
ステップS404に進み、画像処理装置1bのUCS37は自機のユーザ情報101bからエントリ情報を取得する。ステップS405に進み、画像処理装置1bのUCS37はステップS404で取得したエントリ情報を自機のスキャナアプリ24に送信する。ステップS406に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24はステップS405で受信したエントリ情報を用いて図5のようなアドレス帳画面121を操作パネル80に表示させるためのデータを作成する。ステップS407に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24はステップS406で作成したデータを送信して操作パネル80にアドレス帳画面121を表示する。
なお、ステップS408〜S418の処理は、画像処理装置1aのUCS37の能力を事前にチェックして、画像処理装置1aのUCS37から画像処理装置1bのUCS37へのユーザ情報の送信が可能か否かを判定する図65のステップS381〜S391の処理と同様であるため、説明を省略する。
ステップS419に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24はステップS409で受信した外部アドレス使用通知に応じてエントリ情報取得要求を自機のUCS37に送信する。ステップS419の処理では、画像処理装置1bのスキャナアプリ24が、画像処理装置1aのユーザ情報101aからのエントリ情報の取得を自機のUCS37に要求している。
ステップS420に進み、画像処理装置1bのUCS37はステップS419で自機のスキャナアプリ24から受信したエントリ情報取得要求を画像処理装置1aのUCS37に転送する。ステップS421に進み、画像処理装置1aのUCS37は自機のユーザ情報101aからエントリ情報を取得する。ステップS422に進み、画像処理装置1aのUCS37はステップS421で取得したエントリ情報を画像処理装置1bのUCS37に転送する。
ステップS423に進み、画像処理装置1bのUCS37はステップS422で画像処理装置1aのUCS37から転送されたエントリ情報を自機のスキャナアプリ24に送信する。ステップS424に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24はステップS423で受信したエントリ情報を用いて図5のようなアドレス帳画面121を操作パネル80に表示させるためのデータを作成する。ステップS425に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24はステップS424で作成したデータを送信して操作パネル80にアドレス帳画面121を表示する。
したがって、画像処理装置1bのスキャナアプリ24は、自機のUCS37に対して外部アドレス利用要求を行うことで、外部の画像処理装置1aのUCS37からユーザ情報を取得することができる。また、画像処理装置1bのUCS37は、自機のスキャナアプリ24からの外部アドレス利用要求の有無に応じて自機のユーザ情報101bを利用するか画像処理装置1aのユーザ情報101aを利用するかを判断できる。この結果、画像処理装置1bのスキャナアプリ24は、自機または他の画像処理装置1aのUCS37の何れか一方をエントリ情報の取得先として容易に選択することができる。
外部アドレス利用要求を行った画像処理装置1bのスキャナアプリ24が、再び自機のユーザ情報101bを利用する場合、図67のような処理が行われる。図67は、スキャナアプリが、他の画像処理装置のUCSからのユーザ情報の取得を終了する処理の一例のシーケンス図である。
ステップS431では、外部のユーザ情報の使用を終了するために画像処理装置1bの操作パネル80に設けられたソフトキー(以下、外部アドレス使用終了ボタンという)が押下され、操作パネル80から外部アドレス使用終了ボタンのキーIDがSCS39に送信される。外部アドレス使用終了ボタンは、例えば取得先選択画面123のボタン125に代用させてもよい。ステップS432に進み、画像処理装置1bのSCS39は操作パネル80から受信したキーIDに応じて外部アドレス使用終了通知を自機のスキャナアプリ24に送信する。
ステップS433に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24は受信した外部アドレス使用終了通知に応じて外部アドレス使用終了要求を自機のUCS37に送信する。ステップS433の処理では、画像処理装置1bのスキャナアプリ24が、自機のUCS37に対して画像処理装置1aのUCS37の使用を終了することを要求している。ステップS434に進み、画像処理装置1bのUCS37は画像処理装置1aのUCS37に対して利用終了要求を送信する。この利用終了要求により、融合機1bのUCS37は画像処理装置1aのUCS37とのクライアント登録を解除する。
ステップS435に進み、画像処理装置1aのUCS37は画像処理装置1bのUCS37に対してステップS434の結果を通知する。言い換えれば、画像処理装置1aのUCS37はステップS434の利用終了要求によりクライアント登録の解除が成功したか否かの結果を画像処理装置1bのUCS37に通知する。ステップS436に進み、画像処理装置1bのUCS37はステップS435で通知された結果を自機のスキャナアプリ24に通知する。
ステップS437に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24はエントリ情報取得要求を自機のUCS37に送信する。なお、画像処理装置1bのスキャナアプリ24はステップS436で通知された結果に応じてステップS437の処理を行うか否かを判断するようにしてもよい。
ステップS438に進み、画像処理装置1bのUCS37は自機のユーザ情報101bからエントリ情報を取得する。ステップS439に進み、画像処理装置1bのUCS37はステップS138で取得したエントリ情報を自機のスキャナアプリ24に送信する。ステップS440に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24はステップS439で受信したエントリ情報を用いて図5のようなアドレス帳画面121を操作パネル80に表示させるためのデータを作成する。ステップS441に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24はステップS440で作成したデータを送信して操作パネル80にアドレス帳画面121を表示する。
したがって、画像処理装置1bのスキャナアプリ24は、外部アドレス利用要求を行ったあとであっても、外部アドレス利用終了要求を行うことで、再び自機のUCS37が管理する自機のユーザ情報を取得できる。また、画像処理装置1bのUCS37は、自機のスキャナアプリ24からの外部アドレス利用終了要求の有無に応じて画像処理装置1aのユーザ情報101aの利用を終了するか否かを判断できる。この結果、画像処理装置1bのスキャナアプリ24は、自機または他の画像処理装置1aのUCS37の何れか一方をエントリ情報の取得先として容易に選択することができる。
図65〜図67のシーケンス図で表した処理を行うことで、画像処理装置1bは、画像処理装置1aのUCS37が管理するユーザ情報を、自機のUCS37が管理するユーザ情報と同様に使用できる。
図68は、スキャナアプリが、他の画像処理装置のUCSからユーザ情報を取得する処理の一例のシーケンス図である。ここでは、ユーザ情報の登録先として画像処理装置1aが選択されているものとする。
ステップS451では、画像処理装置1bの操作パネル80に設けられたスキャナアプリ24を起動させるためのソフトキー(以下、スキャナ画面移行ボタンという)が押下され、操作パネル80からスキャナ画面移行ボタンのキーID及びユーザ情報の登録先が自機のSCS39に送信される。
ステップS452に進み、画像処理装置1bのSCS39は操作パネル80から受信したキーID及びユーザ情報の登録先に応じて外部アドレス帳でのアプリ移行通知を自機のスキャナアプリ24に送信する。ステップS453に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24は受信した外部アドレス帳でのアプリ移行通知に応じて外部アドレス使用要求を自機のUCS37に送信する。ステップS453の処理では、画像処理装置1bのスキャナアプリ24が、自機のUCS37に対して画像処理装置1aのUCS37を使用することを要求している。
ステップS454に進み、画像処理装置1bのUCS37は画像処理装置1aのUCS37に対してクライアント登録する。ステップS455に進み、画像処理装置1aのUCS37は画像処理装置1bのUCS37に対してステップS454の結果を通知する。ステップS456に進み、画像処理装置1bのUCS37は、ステップS455で画像処理装置1aのUCS37から通知された結果を自機のスキャナアプリ24に通知する。ステップS457に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24は、ステップS456で画像処理装置1bのUCS37から通知された結果に基づき、クライアント登録が成功したか否かを判定する。
クライアント登録が成功したと判定すると(S457においてYES)、画像処理装置1bのスキャナアプリ24はステップS460に進む。一方、クライアント登録が失敗したと判定すると(S457においてNO)、画像処理装置1bのスキャナアプリ24はステップS458に進み、画像処理装置1aのUCS37の使用が不可であると判定し、画像処理装置1aのUCS37の使用が不可であることを表すエラー表示画面を作成する。ステップS459に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24はステップS458で作成したエラー表示画面を操作パネル80に表示させたあと処理を終了する。
ステップS460では、画像処理装置1bのスキャナアプリ24が、ステップS452で受信した外部アドレス帳でのアプリ移行通知に応じてエントリ情報取得要求を自機のUCS37に送信する。ステップS460のエントリ情報取得要求は、図69のような関数により実現される。図69は、エントリ情報取得要求関数の一例の説明図である。図69のエントリ情報取得要求関数は、エントリ情報取得要求のパラメータ及び戻り値の一例を表している。なお、ステップS460の処理では、画像処理装置1bのスキャナアプリ24が、画像処理装置1aのユーザ情報101aからのエントリ情報の取得を自機のUCS37に要求している。
ステップS461に進み、画像処理装置1bのUCS37はステップS460で自機のスキャナアプリ24から受信したエントリ情報取得要求を画像処理装置1aのUCS37に転送する。ステップS462に進み、画像処理装置1aのUCS37は自機のユーザ情報101aからエントリ情報を取得する。ステップS463に進み、画像処理装置1aのUCS37はステップS462で取得したエントリ情報を画像処理装置1bのUCS37に転送する。
ステップS464に進み、画像処理装置1bのUCS37はステップS463で画像処理装置1aのUCS37から転送されたエントリ情報を自機のスキャナアプリ24に送信する。ステップS465に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24はステップS464で受信したエントリ情報を用いて図70のようなアドレス帳画面700を操作パネル80に表示させるためのデータを作成する。
図70は、アドレス帳画面の一例のイメージ図である。図70のアドレス帳画面700の点線で囲まれた部分701は、画像処理装置1aのUCS37が管理するエントリ情報を利用して作成される。ステップS466に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24はステップS465で作成したデータを送信して操作パネル80にアドレス帳画面700を表示する。
したがって、画像処理装置1bのUCS37が自機のスキャナアプリ24と画像処理装置1aのUCS37との間で送受信されるコマンドをそのまま転送することで、画像処理装置1bのスキャナアプリ24は画像処理装置1aのユーザ情報101aを容易に使用することができる。また、画像処理装置1bのスキャナアプリ24は、自機のUCS37および画像処理装置1aのUCS37に対するコマンドを同様に実装可能である。
次に、図70のようなアドレス帳画面700からエントリが選択された場合の処理について説明する。図71は、他の画像処理装置のUCSが管理するエントリ情報を利用して作成したアドレス帳画面から、一つのエントリが選択された場合の処理の一例のシーケンス図である。ここでは、画像処理装置1bの操作パネル80に図72のようなアドレス帳画面720が表示されているものとする。図72は、アドレス帳画面の一例のイメージ図である。
ステップS471では、画像処理装置1bの操作パネル80に設けられたエントリを選択するためのソフトキー(以下、エントリ選択ボタンという)が押下され、操作パネル80からエントリ選択ボタンのキーIDが自機のSCS39に送信される。ステップS472に進み、画像処理装置1bのSCS39は操作パネル80から受信したキーIDに応じてエントリ選択通知を自機のスキャナアプリ24に送信する。
ステップS473に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24は受信したエントリ選択通知に応じてエントリ情報取得要求を自機のUCS37に送信する。なお、画像処理装置1bのUCS37は画像処理装置1aのUCS37に対してクライアント登録されているものとする。
ステップS474に進み、画像処理装置1bのUCS37はステップS473で自機のスキャナアプリ24から受信したエントリ情報取得要求を画像処理装置1aのUCS37に転送する。ステップS475に進み、画像処理装置1aのUCS37は自機のユーザ情報101aからエントリ情報を取得する。ステップS476に進み、画像処理装置1aのUCS37はステップS475で取得したエントリ情報を画像処理装置1bのUCS37に転送する。
ステップS477に進み、画像処理装置1bのUCS37はステップS476で画像処理装置1aのUCS37から転送されたエントリ情報を自機のスキャナアプリ24に送信する。ステップS478に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24はステップS477で受信したエントリ情報を用いて図72のようなアドレス帳画面721を操作パネル80に表示させるためのデータを作成する。ステップS479に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24はステップS478で作成したデータを送信して操作パネル80にアドレス帳画面721を表示する。
図72のアドレス帳画面720は、ステップS471で選択されたエントリの詳細情報としてのメールアドレスを含むように構成される。アドレス帳画面720には、見出し「常用」に所属するメールアドレスを持った12個のエントリが含まれている。ここで、操作者が操作パネル80を操作してアドレス帳画面720からエントリ「0002大谷」を選択すると、スキャナアプリ24はユーザ情報101aを使用してアドレス帳画面721を操作パネル80に表示する。アドレス帳画面721には、エントリ「0002大谷」に関連付けられているエントリの詳細情報としてのメールアドレス「ohtani@ricoh.jp」が含まれる。
したがって、画像処理装置1bのUCS37は、画像処理装置1aのUCS37が管理するエントリ情報を利用して作成したアドレス帳画面から一つのエントリが選択された場合にそのエントリの詳細情報を容易に取得することができる。
次に、画像処理装置1aと画像処理装置1bとの間で送受信されるデータを暗号化するための処理について説明する。画像処理装置1aと画像処理装置1bとの間で送受信される詳細情報などのデータは個人情報が含まれるため、セキュリティ対応として暗号化を行うことが望ましい。
図73は、他の画像処理装置のセキュリティレベルを事前にチェックして、暗号化の種類を決定する処理の一例のシーケンス図である。ステップS491に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24は画像処理装置1aのスキャナアプリ24に対して暗号化のネゴシエーション開始要求を送信する。ステップS492に進み、画像処理装置1aのスキャナアプリ24はステップS491の結果を画像処理装置1bのスキャナアプリ24に通知する。
ステップS493に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24はステップS492で画像処理装置1aのスキャナアプリ24から通知されたステップS491の結果に応じて、暗号化のネゴシエーション開始がOKか否かを判定する。暗号化のネゴシエーション開始がOKであると判定すると(S493においてYES)、画像処理装置1bのスキャナアプリ24はステップS494に進む。なお、暗号化のネゴシエーション開始がOKでないと判定すると(S493においてNO)、画像処理装置1bのスキャナアプリ24は操作パネル80にエラー表示画面を表示したあと処理を終了する。
ステップS494では、画像処理装置1bのスキャナアプリ24が、自機のサポートしている暗号化のリストを含ませて暗号化のネゴシエーション要求を画像処理装置1aのスキャナアプリ24に対して行う。ステップS495に進み、画像処理装置1aのスキャナアプリ24は受信したネゴシエーション要求に含まれる暗号化のリストと自機のサポートしている暗号化のリストとを比較し、画像処理装置1a及び1bの両方がサポートしている暗号化のリストを作成する。そして、画像処理装置1aのスキャナアプリ24は、画像処理装置1a及び1bの両方がサポートしている暗号化のリストのうち、自機のセキュリティレベルを満たす暗号化の種類を一つ決定する。なお、画像処理装置1aのスキャナアプリ24は、画像処理装置1a及び1bの両方がサポートしている暗号化のリストに、自機のセキュリティレベルを満たす暗号化の種類がなければ、画像処理装置1bのスキャナアプリ24に対するデータの送信を拒絶する。
画像処理装置1aのスキャナアプリ24は、決定した暗号化の種類または画像処理装置1bのスキャナアプリ24に対するデータの送信の拒絶をステップS494の結果として画像処理装置1bのスキャナアプリ24に通知する。ステップS496に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24は、ステップS495で画像処理装置1aのスキャナアプリ24から通知されたステップS494の結果に応じて、データの送信が拒絶されたか否かを判定する。
データの送信が拒絶されたと判定すると(ステップS496においてYES)、画像処理装置1bのスキャナアプリ24は操作パネル80にエラー表示画面を表示したあと処理を終了する。一方、データの送信が拒絶されていないと判定すると(ステップS496においてNO)、画像処理装置1bのスキャナアプリ24は処理を継続する。
画像処理装置1aのセキュリティレベルを事前にチェックして、暗号化の種類を決定する図73の処理では、画像処理装置1aのセキュリティレベルに合わない場合、画像処理装置1aから画像処理装置1bに対するユーザ情報の送信を拒絶することができる。
図74は、他の画像処理装置のセキュリティレベルの範囲内で、暗号化の種類及び暗号化の範囲を決定する処理の一例のシーケンス図である。ステップS501に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24は画像処理装置1aのスキャナアプリ24に対して暗号化範囲(例えば、データの全部,データの一部など)のリスト要求を送信する。ステップS502に進み、画像処理装置1aのスキャナアプリ24はステップS501の結果を画像処理装置1bのスキャナアプリ24に通知する。即ち、画像処理装置1aのスキャナアプリ24は自機のセキュリティレベルに合わせた暗号化範囲のリストを画像処理装置1bのスキャナアプリ24に通知する。
ステップS503に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24はステップS502で画像処理装置1aのスキャナアプリ24から通知された暗号化範囲のリストから一つの暗号化範囲を選出する。画像処理装置1bのスキャナアプリ24は、自機の表示速度などを考慮して暗号化範囲を選出する。
ステップS504に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24は画像処理装置1aのスキャナアプリ24に対して、ステップS503で選出した暗号化範囲を暗号化する範囲として指定する。ステップS505に進み、画像処理装置1aのスキャナアプリ24はステップS504の結果を画像処理装置1bのスキャナアプリ24に通知する。
ステップS506に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24はステップS505で画像処理装置1aのスキャナアプリ24から通知されたステップS504の結果に応じて、暗号化する範囲の指定がOKか否かを判定する。暗号化する範囲の指定がOKであると判定すると(S506においてYES)、画像処理装置1bのスキャナアプリ24はステップS507に進む。なお、暗号化する範囲の指定がOKでないと判定すると(S506においてNO)、画像処理装置1bのスキャナアプリ24は操作パネル80にエラー表示画面を表示したあと処理を終了する。
ステップS507では、画像処理装置1bのスキャナアプリ24が、利用暗号化方式を画像処理装置1aのスキャナアプリ24に通知する。画像処理装置1aのスキャナアプリ24は、画像処理装置1bのスキャナアプリ24が通知してきた利用暗号化方式が自機のセキュリティレベルを満たしているかを判定し、その利用暗号化方式を許可するか否かを決定する。ステップS508に進み、画像処理装置1aのスキャナアプリ24はステップS507の結果として、ステップS507で画像処理装置1bのスキャナアプリ24から通知された利用暗号化方式の許可又は不許可を通知する。
ステップS509に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24はステップS508で画像処理装置1aのスキャナアプリ24から通知されたステップS207の結果に応じて、通知した利用暗号化方式が許可されたか否かを判定する。利用暗号化方式が許可されたと判定すると(S509においてYES)、画像処理装置1bのスキャナアプリ24は処理を継続する。一方、利用暗号化方式が許可されなかったと判定すると(S509においてNO)、画像処理装置1bのスキャナアプリ24は操作パネル80にエラー表示画面を表示したあと処理を終了する。
画像処理装置1aのセキュリティレベルの範囲内で、暗号化の種類及び暗号化の範囲を決定する図74の処理では、画像処理装置1bが画像処理装置1aのセキュリティレベルの範囲内で暗号化の種類及び暗号化の範囲を決定できる。
次に、暗号化の鍵(暗号化キー)を画像処理装置1a及び1bに登録する処理について説明する。図75は、暗号化の鍵を登録するときに画像処理装置の操作パネルに表示される画面の一例の遷移図である。
操作者が、初期設定/カウンタ/問合せ情報画面751に含まれるシステム初期設定ボタン752を押下すると、SCS39はシステム初期設定画面753を操作パネル80に表示させる。さらに、操作者が、システム初期設定画面753に含まれる外部アドレス帳との暗号化キー設定ボタン754を押下すると、SCS39は暗号化キー設定画面755を操作パネル80に表示させる。操作者が、暗号化キー設定画面755に暗号化キーを入力して設定ボタンを押下すると、暗号化キーが登録される。
図76は、それぞれの画像処理装置で登録された暗号化キーの同一性をチェックする処理の一例のシーケンス図である。ステップS511に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24は操作パネル80に入力された暗号化キーを元にダイジェストを生成する。ステップS512に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24は生成したダイジェストで任意の文字列を暗号化する。画像処理装置1bのスキャナアプリ24は、暗号化した任意の文字列を含む鍵共有要求を画像処理装置1aのスキャナアプリ24に送信する。
ステップS513に進み、画像処理装置1aのスキャナアプリ24は操作パネル80に入力された暗号化キーを元にダイジェストを生成する。ステップS514に進み、画像処理装置1aのスキャナアプリ24は生成したダイジェストで鍵共有要求に含まれていた任意の文字列を復号する。
ステップS515に進み、画像処理装置1aのスキャナアプリ24は復号した任意の文字列を元にダイジェストを生成する。画像処理装置1aのスキャナアプリ24は、生成した任意の文字列のダイジェストを含む鍵共有結果を画像処理装置1bのスキャナアプリ24に送信する。
ステップS516に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24はステップS511で暗号化される前の任意の文字列を元にダイジェストを生成する。ステップS517に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24は画像処理装置1aのスキャナアプリ24から送信された任意の文字列のダイジェストと、ステップS516で生成した任意の文字列のダイジェストとを比較する。
ステップS518に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24はステップS517で行った比較の結果に応じて、画像処理装置1aのスキャナアプリ24から送信された任意の文字列のダイジェストとステップS516で生成した任意の文字列のダイジェストとが一致するか否かを判定する。
画像処理装置1aのスキャナアプリ24から送信された任意の文字列のダイジェストとステップS516で生成した任意の文字列のダイジェストとが一致していないと判定すると、画像処理装置1bのスキャナアプリ24は操作パネル80に暗号化キーが一致しないことを表すエラー表示画面を表示したあと処理を終了する。
一方、画像処理装置1aのスキャナアプリ24から送信された任意の文字列のダイジェストとステップS516で生成した任意の文字列のダイジェストとが一致すると判定すると、画像処理装置1bのスキャナアプリ24は暗号化有りが指定されているアドレス帳使用開始要求を画像処理装置1aのスキャナアプリ24に送信する。なお、アドレス帳使用開始要求は一例であって、例えばエントリ情報取得要求であってもよい。
ステップS519に進み、画像処理装置1aのスキャナアプリ24は操作パネル80に入力された暗号化キーを元にダイジェストを生成し、そのダイジェストを鍵として保存する。ステップS520に進み、画像処理装置1aのスキャナアプリ24はステップS519で保存した鍵を使用し、前述したような描画データの暗号化を行う。
なお、ステップS518のアドレス帳使用開始要求の代わりにエントリ情報取得要求を行った場合、ステップS520は、ステップS519で保存した鍵を使用してエントリ情報の暗号化を行う。画像処理装置1aのスキャナアプリ24は、ステップS520で暗号化された描画データ又はエントリ情報を画像処理装置1bのスキャナアプリ24に送信する。
ステップS521に進み、画像処理装置1bのスキャナアプリ24は、画像処理装置1aのスキャナアプリ24から受信した暗号化された描画データ又はエントリ情報を、ステップS511で生成されたダイジェストで復号する。
それぞれの画像処理装置で登録された暗号化キーの同一性をチェックする図76の処理では、画像処理装置1a及び1bのそれぞれで登録された暗号化キーの同一性をチェックすることができ、同一性がチェックされた暗号化キーを用いて画像処理装置1aと画像処理装置1bとの間で送受信される描画データやエントリ情報などを暗号化することができる。
本発明は上記の実施例に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変形や変更が可能である。
1,1a,1b 画像処理装置
2 ソフトウェア群
3 融合機起動部
4 ハードウェア資源
5 アプリケーション層
6 プラットフォーム
23 ファックスアプリ
24 スキャナアプリ
31 NCS(ネットワークコントロールサービス)
33 OCS(操作パネルコントロールサービス)
37 UCS(ユーザ情報コントロールサービス)
38 CCS(セキュリティコントロールサービス)
39 SCS(システムコントロールサービス)
60 コントローラ
68 ハードディスク装置(HDD)
80 操作パネル
81 ファックスコントロールユニット(FCU)
82 エンジン部
100 ネットワーク
101a,101b ユーザ情報
特開2002−84383号公報
本発明は、情報処理装置およびユーザ情報共有システムに係り、特にユーザ情報を用いて所定の処理を行う情報処理装置およびユーザ情報共有システムに関する。
本発明は、上記の点に鑑みなされたもので、他の画像処理装置が保持しているユーザ情報を一の画像処理装置で使用可能とする情報処理装置およびユーザ情報共有システムを提供することを目的とする。
そこで、上記課題を解決するため、本発明は、ユーザ情報を利用するアプリケーションを搭載可能な情報処理装置であって、ユーザ情報を記憶する記憶手段と、前記アプリケーションからの前記記憶手段に記憶されているユーザ情報の取得要求に応じて、該取得要求に基づくユーザ情報を前記記憶手段から取得して要求元のアプリケーションに供給する一方、前記アプリケーションからの前記他の情報処理装置に記憶されているユーザ情報の取得要求に応じて、該取得要求に基づくユーザ情報を前記他の情報処理装置から取得して要求元のアプリケーションに供給し、さらに、前記他の情報処理装置からの前記記憶手段に記憶されているユーザ情報の取得要求に応じて、該取得要求に基づくユーザ情報を前記記憶手段から取得して要求元の他の情報処理装置に供給するユーザ情報管理手段とを有することを特徴とする。

Claims (2)

  1. 取得したユーザ情報を用いて、一つ以上のプログラムが所定の処理を行う画像処理装置であって、
    操作者が、前記ユーザ情報の取得先として少なくとも他の画像処理装置を選択可能な取得先選択機能と、
    前記ユーザ情報の取得先として選択された他の画像処理装置が保持している一つ以上のユーザ情報から一つのユーザ情報を操作者に選択させるユーザ情報選択機能と
    を有することを特徴とする画像処理装置。
  2. 取得したユーザ情報を用いて、一つ以上のプログラムが所定の処理を行う画像処理装置のユーザ情報取得方法であって、
    前記ユーザ情報の取得先として他の画像処理装置が選択される取得先選択段階と、
    前記ユーザ情報の取得先として選択された他の画像処理装置が保持している一つ以上のユーザ情報から一つのユーザ情報を選択させるユーザ情報選択段階と
    を有することを特徴とするユーザ情報取得方法。
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