JP2012216908A - 発振装置及び電子機器 - Google Patents

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Atsushi Kuroda
淳 黒田
Motoyoshi Komoda
元喜 菰田
Yasuharu Onishi
康晴 大西
Yukio Murata
行雄 村田
Yuichiro Kishinami
雄一郎 岸波
Shigeo Sato
重夫 佐藤
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Abstract

【課題】発振装置の設計を容易にする。
【解決手段】圧電振動子20は、振動部材10の一面に設けられている。支持部材40は、バネ部材30を介して振動部材10を支持している。バネ部材30は機械要素としてのバネである。配線70,72は、バネ部材30とは別に設けられており、圧電振動子20に駆動信号を伝達する。このため、バネ部材30が信号伝達経路をかねている場合と比較して、バネ部材30のバネ定数や配置位置の自由度が向上する。従って、バネ部材30のバネ定数や配置位置を適切な状態にすることにより、振動部材10及び圧電振動子20が振動しているときに支持部材40が振動要素になることを抑制できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、発振装置及び電子機器に関する。
圧電体を利用した発振装置は、例えばスピーカの発振源として使用されている。例えば特許文献1には、圧電体および振動板を導電性バネ状体で背気室板上に支持することにより、ハンダを用いずにリードと圧電体とを接続することが記載されている。
なお、特許文献2及び特許文献3には、共振バネを用いて振動板をケースの底板に取り付け、さらに振動板を振動させるアクチュエータをケースの底板に取り付けることが記載されている。特許文献4には、振動板と駆動部とサスペンションにより構成されるスピーカが開示されている。駆動部は、コイルを有しており、このコイルに生じる磁力によって振動板を振動させる。
特開昭60−98795号公報 特開2008−92430号公報 特開平11−225384号公報 国際公開第2007/034781号パンフレット
近年、電子機器の筐体は、樹脂で形成される場合が多い。樹脂は金属と比較して剛性が低いため、筐体内の発振装置が振動すると、筐体も振動要素となる場合がある。このような場合、発振装置の発振周波数や振動振幅を所望の値にするためには、筐体の機械的特性まで含めて発振装置を設計する必要が出てくる。すなわち、発振装置の設計が難しくなる。
本発明の目的は、発振周波数や振動振幅を所望の値にするための設計が容易な発振装置及び電子機器を提供することにある。
本発明によれば、振動部材と、
前記振動部材の一面に設けられた圧電振動子と、
バネ部材を介して前記振動部材を支持する支持部材と、
前記バネ部材とは別に設けられ、前記圧電振動子に駆動信号を伝達する信号伝達経路と、
を備える発振装置が提供される。
本発明によれば、上記した発振装置を有する電子機器が提供される。
本発明によれば、発振装置において、発振周波数や振動振幅を所望の値にするための設計が容易になる。
第1の実施形態に係る発振装置の構成を示す図である。 図1に示した発振装置を詳細に示す図である。 図2に示した発振装置を電子機器に取り付けた状態を示す図である。 図3に示した電子機器の機械回路図である。 第2の実施形態に係る発振装置の構成を示す断面図である。 第3の実施形態に係る発振装置の構成を示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る発振装置の構成を示す図である。この発振装置は、振動部材10、圧電振動子20、支持部材40、及び信号伝達経路(配線70,72)を有している。圧電振動子20は、振動部材10の一面に設けられている。支持部材40は、バネ部材30を介して振動部材10を支持している。バネ部材30は機械要素としてのバネである。配線70,72は、バネ部材30とは別に設けられており、圧電振動子20に駆動信号を伝達する。
本実施形態では、配線70,72は、バネ部材30とは別に設けられている。このため、バネ部材30が信号伝達経路をかねている場合と比較して、バネ部材30のバネ定数や配置位置の自由度が向上する。従って、バネ部材30のバネ定数や配置位置を適切な状態にすることにより、振動部材10及び圧電振動子20が振動しているときに支持部材40が振動要素になることを抑制できる。以下、発振装置について、実際の実装形式を示しつつ詳細に説明する。
図2は、図1に示した発振装置を詳細に示す図である。この発振装置は、振動部材10、圧電振動子20、バネ部材30、支持部材40、及び配線70,72の他に、フレーム42、制御部50、及び端子80,82を有している。
振動部材10はシート状であり、圧電振動子20から発生した振動によって振動する。また振動部材10は、圧電振動子20の基本共振周波数を調整する。機械振動子の基本共振周波数は、負荷重量と、コンプラインスに依存する。コンプラインスは振動子の機械剛性であるため、振動部材10の剛性を制御することで、圧電振動子20の基本共振周波数を制御できる。なお、振動部材10の厚みは5μm以上500μm以下であることが好ましい。また、振動部材10は、剛性を示す指標である縦弾性係数が1Gpa以上500GPa以下であることが好ましい。振動部材10の剛性が低すぎる場合や、高すぎる場合は、機械振動子として特性や信頼性を損なう可能性が出てくる。なお、振動部材10を構成する材料は、金属や樹脂など、脆性材料である圧電振動子20に対して高い弾性率を持つ材料であれば特に限定されないが、加工性やコストの観点からリン青銅やステンレスなどが好ましい。本実施形態において、振動部材10は、バネ部材30によってのみ、支持部材40上に支持されている。
圧電振動子20は、例えばPZTなどの圧電セラミックスにより形成されている。ただし圧電振動子20は、他の圧電材料により形成されていても良い。圧電振動子20の平面形状は、振動部材10の平面形状よりも小さい。
バネ部材30は、本実施形態ではコイルバネである。バネ部材30のバネ定数は、振動部材10のバネ定数よりも小さいのが好ましい。バネ部材30のバネ定数は、バネ部材30の線径、材料、及び巻数の少なくとも一つを変更することにより、調整できる。バネ部材30の材料は、例えばアルミニウムまたはチタンなどの軽金属や、樹脂材料である。
また本実施形態において、バネ部材30は複数設けられている。バネ部材30は、振動部材10の中心を軸とした円周上に、等間隔で設けられるのが好ましい。これにより、振動部材10及び圧電振動子20の振動が安定になる。
支持部材40は、筒の底面を塞いだ形状を有しており、開口44を有している。支持部材40は、剛性が高い材料、例えばニッケル、鉄、コバルト、及び銅のいずれかを含む合金(一例として42アロイ)、などの金属により形成されている。支持部材40は、振動部材10及び圧電振動子20から、振動部材10の振動方向に離間して配置されている。支持部材40の平面形状は、振動部材10及び圧電振動子20の平面形状よりも大きい。そしてバネ部材30は、振動部材10の振動方向に伸び縮みする向きに配置されている。
フレーム42は、筒の底面を塞いだ形状を有している。フレーム42の中には、支持部材40、バネ部材30、振動部材10、及び圧電振動子20が配置されている。本実施形態では、フレーム42は樹脂製である。そして支持部材40は、縁がフレーム42の内壁に埋め込まれている。このようにして、支持部材40は、フレーム42に固定される。
またフレーム42の底面の外面には、端子80,82が設けられている。端子80には配線70の一端が接続しており、端子82には配線72の一端が接続している。配線70の他端は、圧電振動子20のうち振動部材10とは逆側の面に形成された電極に接続しており、配線72の他端は、振動部材10に接続している。本実施形態では、振動部材10は金属製であるため、配線72は、振動部材10を介して圧電振動子20に駆動信号を入力することができる。
そして端子80,82には、制御部50から駆動信号が入力される。制御部50は、外部から入力された音声データ(原信号)を変調してパラメトリックスピーカ用の変調データを生成し、このデータに基づいて駆動信号を生成する。
図3は、図2に示した発振装置を電子機器に取り付けた状態を示す図である。この図に示す例において、発振装置は、電子機器の筐体60の内壁に取り付けられる。詳細には、フレーム42の上端面が、筐体60の内壁に取り付けられる。筐体60には、音孔62が設けられている。そしてフレーム42は、平面視で音孔62を内側に含んでいる。このため、音孔62は振動部材10及び圧電振動子20と対向し、振動部材10及び圧電振動子20が発振した音波は、音孔62を介して筐体60の外部に放射される。
次に、本実施形態の作用及び効果について、図4を用いて説明する。図4は、図3に示した電子機器の機械回路図である。筐体60、支持部材40及びフレーム42、バネ部材30、並びに振動部材10及び圧電振動子20は、それぞれ質量m、バネ定数k、及び機械損失係数C有しており、また損失を起こしつつ振動を伝達する。また、振動部材10及び圧電振動子20で発生した振動は、バネ部材30,支持部材40及びフレーム42、並びに筐体60に、この順に伝達する。
ここで本実施形態では、配線70,72は、バネ部材30とは別に設けられている。このため、バネ部材30が信号伝達経路を兼ねている場合と比較して、バネ部材30のバネ定数や配置位置の自由度が向上する。従って、バネ部材30のバネ定数や配置位置を適切な状態にすることにより、振動部材10及び圧電振動子20が振動しているときに支持部材40が振動要素になることを抑制できる。例えば、バネ部材30のバネ定数kを振動部材10のバネ定数kよりも小さくすると、振動部材10及び圧電振動子20で生じた振動が支持部材40に伝わることを抑制できるため、上記した効果を得ることができる。この場合、発振装置を設計するときに、支持部材40、フレーム42、及び筐体60を考慮する必要がなくなるため、発振装置の設計が容易になる。
(第2の実施形態)
図5は、第2の実施形態に係る発振装置の構成を示す断面図である。本実施形態に係る発振装置は、以下の点を除いて、第1の実施形態に係る発振装置と同様の構成である。
本実施形態において、バネ部材30は、一端が振動部材10の端面に、他端がフレーム42の筒部分の内壁に、それぞれ取り付けられている。また、図1に示した支持部材40が設けられていない。すなわち本実施形態では、フレーム42が、バネ部材30を介して振動部材10及び圧電振動子20を支持する。そしてフレーム42のうち振動部材10及び圧電振動子20を支持している部分は、振動部材10から、振動部材10の振動方向に対して直角な方向に離間して配置されている。
本実施形態によっても、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。また、バネ部材30が振動部材10の振動方向と交わる方向に配置されているため、バネ部材30を、振動部材10の一部と見なすことができる。従って、発振装置の設計がさらに容易になる。
(第3の実施形態)
図6は、第3の実施形態に係る発振装置の構成を示す断面図である。本実施形態に係る発振装置は、バネ部材30がコイルバネではなく板バネである点を除いて、第1の実施形態に係る発振装置と同様の構成である。
本実施形態によっても、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。なお、第2の実施形態において、バネ部材30を板バネとしてもよい。
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
10 振動部材
20 圧電振動子
30 バネ部材
40 支持部材
42 フレーム
44 開口
50 制御部
60 筐体
62 音孔
70 配線
72 配線
80 端子
82 端子

Claims (7)

  1. 振動部材と、
    前記振動部材の一面に設けられた圧電振動子と、
    バネ部材を介して前記振動部材を支持する支持部材と、
    前記バネ部材とは別に設けられ、前記圧電振動子に駆動信号を伝達する信号伝達経路と、
    を備える発振装置。
  2. 請求項1に記載の発振装置において、
    前記バネ部材のバネ定数は、前記振動部材のバネ定数よりも小さい発振装置。
  3. 請求項1又は2に記載の発振装置において、
    前記支持部材は金属製である発振装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の発振装置において、
    前記支持部材は、前記振動部材から、当該振動部材の振動方向に離間して配置されている発振装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の発振装置において、
    前記支持部材は、前記振動部材から、前記振動部材の振動方向に対して直角な方向に離間して配置されている発振装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の発振装置において、
    前記バネ部材はコイルバネまたは板バネである発振装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の発振装置を有する電子機器。
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