JP2012213740A - 液体噴射装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】液体噴射ヘッド内のインクを撹拌することにより、顔料の沈降を抑制して液体の濃度ムラを解消することが可能な液体噴射装置を提供する。
【解決手段】本発明の液体噴射装置は、被記録媒体を支持する媒体支持部と、媒体支持部に対向配置され、媒体支持部上に載置された被記録媒体に向かって液体を噴射するノズルを複数備えた液滴吐出ヘッドと、液滴吐出ヘッドに供給する液体を貯留する液体貯留部と、液滴吐出ヘッドを第1姿勢と第2姿勢との間で変化させることによって液体にかかる重力方向に変化させる液体撹拌機構と、を備えることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、液体噴射装置に関するものである。
流体噴射装置としてのインクジェットプリンターは、小型高画質で、急速に普及している。中でも微細な顔料粒子を分散させた顔料系インク(流体)は、反射濃度も高く、普通紙での画質に優れることから多く利用されている。しかし、顔料インクは、長時間静的に保管されると、顔料粒子のみが溶液中に沈降し、インクタンク下層の顔料濃度が高くなる現象が発生する。
例えば、インクジェット用の白色インクとしては、耐候性のよい二酸化チタン顔料を用いることが好ましいが、溶媒に対して比重の大きい二酸化チタン顔料ではすぐに沈降、凝集してしまい、保存安定性に大きな問題があった。このため、白表示に濃度ムラが生じてしまっていた。また、メタルインクにおいても同様の問題がある。
そこで、インクタンク内に貯留されているインクを撹拌する技術が開示されている(例えば、特許文献1)。
特許文献1では、インクジェットヘッドが搭載されているキャリッジに搭載されたインクタンクと、インクタンクの移動に伴って揺動するフィンを有する撹拌機構と、を備えており、インクタンクが移動するとフィンが揺動して、顔料インクを攪拌する技術が開示されている。
特開2004−216761号公報
上述したように、インクタンク内のインクを撹拌する技術は提案されているが、インクジェットヘッドの圧力室等に貯留されているインクにおいても、非噴射時の間に顔料の沈降が生じることから、インクタンク内のインクを撹拌するだけでは不十分であった。
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み成されたものであって、液体噴射ヘッド内のインクを撹拌することにより、顔料の沈降を抑制して液体の濃度ムラを解消することが可能な液体噴射装置を提供することを目的の一つとしている。
本発明の液体噴射装置は、沈降性物質を含む液体を使用する液体噴射装置であって、被記録媒体を支持する媒体支持部と、前記媒体支持部に対向配置され、前記媒体支持部上に載置された前記被記録媒体に向かって液体を噴射するノズルを複数備えた液滴吐出ヘッドと、前記液滴吐出ヘッドに供給する前記液体を貯留する液体貯留部と、前記液滴吐出ヘッドを第1姿勢と第2姿勢との間で変化させることによって前記液体に作用する重力方向を変化させる液体撹拌機構と、を備えることを特徴とする。
これによれば、液低撹拌機構によって、液滴吐出ヘッドを第1姿勢と第2姿勢との間で変化させることによって液体に作用する重量方向を変化させることによって、顔料等の沈降性物質を含む液体を撹拌することができる。これにより、沈降性物質の沈降状態や分離・凝集状態が改善されて、インクの濃度ムラを解消することができる。これにより、インクを良好な状態で保つことができるので、常に良好な状態で記録動作が行える。
また、前記液体撹拌機構が、前記液滴吐出ヘッドを、前記被記録媒体に前記ノズルを対向させた噴射姿勢を前記第1姿勢とする状態から、上下方向に所定の角度で回転させた姿勢を前記第2姿勢とする状態へと変化させる機構である構成としてもよい。
これによれば、液滴吐出ヘッドを上下方向に所定の角度で回転させることにより、ノズル側に沈降した沈降性物質を移動させることができるので、元の姿勢(第1姿勢)に復帰させたときに沈降物質の沈殿が解消されることになる。
また、前記液体撹拌機構が、前記液滴吐出ヘッドを、前記被記録媒体に前記ノズルを対向させた噴射姿勢を前記第1姿勢とする状態から、前記ノズルが形成されたノズル基板の面方向に沿って所定の角度で回転させた姿勢を前記第2姿勢とする状態へと変化させる機構である構成としてもよい。
これによれば、液滴吐出ヘッドをそのノズル基板の面方向に沿って所定の角度で回転させることにより、ノズル側に沈降した沈降性物質をその沈殿位置から移動させることができるので、元の姿勢(第1姿勢)に復帰させた時に沈降物質の沈殿が解消されることになる。
また、前記所定の角度θが45°以上である構成としてもよい。
これによれば、沈降性物質の沈降状態や分離・凝集状態を良好に改善できるように液体を撹拌させることができる。
また、前記液体撹拌機構の動作を制御する制御装置を備え、前記液滴吐出ヘッドを前記第1姿勢と前記第2姿勢との間で所定のタイミングで変化させる構成としてもよい。
これによれば、例えば、非噴射時間等に応じて液滴吐出ヘッドの姿勢を所定のタイミングで変化させることにより、液体撹拌機構による液体を撹拌する機能を高めることができる。これにより、非噴射状態が長時間経過した後に記録を行う場合でも、沈降性物質の沈降状態が改善された状態で液体を噴射させることができる。
液体噴射装置の概略構成を示す模式図。 液滴吐出ヘッドの構成を説明する要部断面図。 ヘッド反転機構の概略構成を示す断面図。 ヘッド反転機構により液滴吐出ヘッドの姿勢を上下反転させた状態を示す図。 ヘッド反転機構による液滴吐出ヘッドの反転動作を示すシーケンス。 インク撹拌機構の変形例を示す図。 液滴吐出ヘッドの姿勢を所定の角度だけ変化させた状態を示す図。
以下、この発明の好適な実施の形態を添付図面等を参照しながら、詳細に説明する。尚、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
図1は、液体噴射装置の概略構成を示す模式図である。
図1に示すように、液体噴射装置10は、ベース81と、基板移動手段82と、ヘッド移動手段73と、液滴吐出ヘッド34と、インク供給部35と、制御装置90とを備えて構成されている。ベース81の上には、基板移動手段82と、ヘッド移動手段73と、ヘッド反転機構(液体撹拌機構)75とが設置されている。
また、液体噴射装置10は、クリーニングユニット103と、キャッピングユニット105とを備えている。
基板移動手段82はベース81上に設けられ、Y軸方向に沿って配置されたガイドレール86を有している。この基板移動手段82は、例えばリニアモーター(図示せず)により、スライダー87をガイドレール86に沿って移動させるよう構成されている。
スライダー87上にはステージ(媒体支持部)89が固定されており、このステージ89は、基板(被記録媒体)Pを位置決めして保持するためのものである。即ち、このステージ89は、公知の吸着保持手段(図示せず)を有し、この吸着保持手段を作動させることにより、基板Pをステージ89の上に吸着保持するように構成されている。基板Pは、例えばステージ89の位置決めピン(図示せず)により、ステージ89上の所定位置に正確に位置決めされ、保持されるようになっている。
ヘッド移動手段73は、ベース81の後部側に立てられた一対の架台73a、73aと、これら架台73a、73aの上方側に取付板76,76を介して設けられた走行路73bを備え、この走行路73bをX軸方向、即ち前記の基板移動手段82のY軸方向と直交する方向に沿って配置したものである。走行路73bは、架台73a、73a間に渡された保持板73cと、この保持板73c上に設けられた一対のガイドレール73d、73dとを備え、ガイドレール73d、73dの長さ方向に液滴吐出ヘッド34を搭載するキャリッジ92を移動可能に保持している。キャリッジ92は、リニアモーター(図示せず)等の作動によってガイドレール73d、73d上を走行し、これにより液滴吐出ヘッド34をX軸方向に移動させるように構成されている。
ここで、このキャリッジ92は、ガイドレール73d、73dの長さ方向、即ちX軸方向に、例えば、1μm単位で移動可能になっている。キャリッジ92のこのような移動はコンピューター等からなる制御装置90によって制御可能に構成されている。
制御装置90は、液滴吐出ヘッド34の位置情報、即ち液滴吐出ヘッド34のガイドレール73d、73d上での位置(X座標)とそのときの各ノズルの位置(X座標)とを検知して記憶するものである。
液滴吐出ヘッド34は、キャリッジ92に取付部93を介して回動可能に取り付けられたものである。取付部93にはモーター94が設けられており、液滴吐出ヘッド34はその支持軸(図示せず)がモーター94に連結している。このような構成のもとに、液滴吐出ヘッド34はその周方向に回動可能となっている。また、モーター94も制御装置90に接続されており、これによって液滴吐出ヘッド34はその周方向への回動が、制御装置90に制御されるようになっている。
インク供給部(流体貯留部)35は、インク(液体)Lが充填されたインク供給容器45Aと、インクLとは異なる種類のインク(液体)Lが充填されたインク供給容器45Bとを有している。また、インク供給容器45Aには、液滴吐出ヘッド34にインクL1を送るためのインク供給チューブ46Aが接続され、インク供給容器45Bには、液滴吐出ヘッド34にインクLを送るためのインク供給チューブ46Bがそれぞれ接続されている。
インク供給チューブ46A,46Bの上流側には、インク供給容器45A,45Bから吸引したインクLを液滴吐出ヘッド34へと送出する供給ポンプ49a,49bが配置されている。
また、供給ポンプ49a,49bには、インクLを加圧する加圧度を調整するための圧力調整弁(図示せず)が設けられている。そして、この圧力調整弁は制御装置90に接続されており、これによって圧力の増減圧が制御されるようになっている。
クリーニングユニット103は、液滴吐出ヘッド34のノズル等のクリーニングを基板Pの製造工程中や待機時に定期的にあるいは随時に行うことができる。
なお、インクを基板Pに吐出する際には、クリーニングユニット103は液滴吐出ヘッド34に干渉しない位置に保持される。
キャッピングユニット105は、キャップ部97と、液体吸引チューブ98と、液体吸引チューブ98に接続される吸引ポンプ101とを有している。キャッピングユニット105は、液滴吐出ヘッド34のノズル開口面21A(図2参照)が乾燥しないようにするために、基板Pに対するインクの吐出工程中や待機時に、ノズル開口面21A(図2参照)にキャップ部97を被着させるものである。
また、キャッピングユニット105は、液滴吐出ヘッド34にインクを初期充填する機能も有している。この初期充填の際にも、ノズル開口面21Aにキャップ部97を被着させるようになっている。
キャップ部97は、例えば、液体噴射装置10内に設けられたガイド(図示せず)などに沿って上下方向に移動することで、液滴吐出ヘッド34のノズル開口面21A(図2参照)に当接し、これに被着されるよう構成されたものである。キャップ部97は、シリコーン、フッ素樹脂等からなり、液体吸引チューブ98を介して、インクを吸引する吸引ポンプ101に接続されている。
なお、インクを基板Pに吐出する際には、キャッピングユニット105は液滴吐出ヘッド34に干渉しない位置に保持される。
また、インク供給部35には、インク供給容器を2つ備えた構成となっているが、インク供給容器の数はこれに限られたものではない。
図2は、記録ヘッドの構成を説明する要部断面図である。
図2に示すように、本実施形態における液滴吐出ヘッド34は、ヘッドケース18、流路ユニット19及びアクチュエータユニット20を主な構成要素としている。
ヘッドケース18は、合成樹脂製の中空箱体状部材であり、下端面に流路ユニット19を接合し、内部に形成された収容空部37内にアクチュエータユニット20が収容されている。
このヘッドケース18の内部には、高さ方向を貫通してケース流路25が設けられている。このケース流路25の上端は、インク供給チューブ46A,46Bと連通するようになっている。
また、ケース流路25の下端は、流路ユニット19内の共通インク室44に連通するようになっている。したがって、インク供給チューブ46A,46Bから導入されたインクLは、ケース流路25を通じて共通インク室44側に供給される。
また、ヘッドケース18の収容空部37内に収容されるアクチュエータユニット20は、櫛歯状に列設された複数の圧電振動子38と、この圧電振動子38が接合される固定板39と、プリンター本体側からの駆動信号を圧電振動子38に供給する配線部材としてのフレキシブルケーブル40とから構成される。各圧電振動子38は、固定端部側が固定板39上に接合され、自由端部側が固定板39の先端面よりも外側に突出している。即ち、各圧電振動子38は、所謂片持ち梁の状態で固定板39上に取り付けられている。
また、各圧電振動子38を支持する固定板39は、例えば厚さ1mm程度のステンレス鋼によって構成されている。そして、アクチュエータユニット20は、固定板39の背面を、収容空部37を区画するケース内壁面に接着することで収容空部37内に収納・固定されている。
流路ユニット19は、振動板41、流路基板42及びノズル基板43からなる流路ユニット構成部材を積層した状態で、接着剤で接合して一体化することにより作製されており、共通インク室44からインク供給口45及び圧力室46を通りノズル47に至るまでの一連のインク流路を形成する部材である。圧力室46は、ノズル47の列設方向(ノズル列方向)に対して直交する方向に細長い室として形成されている。また、共通インク室44は、ケース流路25と連通し、インク供給チューブ46A,46BからのインクLが導入される室である。
そして、この共通インク室44に導入されたインクLは、インク供給口45を通じて各圧力室46に分配供給される。
図3は、ヘッド反転機構の概略構成を示す断面図ある。図4は、ヘッド反転機構により液滴吐出ヘッド34の姿勢を上下反転させた状態を示す図である。
図1に示したように液滴吐出ヘッド34は、ベース81上に設置されたヘッド移動手段73により、そのノズル基板43がステージ89と対向する姿勢(以下、「噴射姿勢」とする)で支持されている。本実施形態の液体噴射装置10は、液滴吐出ヘッド34をヘッド移動手段73によりガイドレール73d,73dに沿ってX軸方向に移動させるだけでなく、ヘッド反転機構75によっての向きを上下に反転させる構成になっており、このように液滴吐出ヘッド34の姿勢を上下に反転させることで内部に貯留されているインクを撹拌させることを目的としている。
ヘッド反転機構75は、ベース81上に立てられた一対の架台73a,73aの背面側に設けられ、これら架台73a,73aよりも長さを有する一対の取付板76,76を備えている。取付板76は、ヒンジ77によって連結された一対の板部76a,76bによって構成され、架台73aよりも突出している板部76aが、図4に示すように架台73aの背面に貼り付けられた板部76bに対向するように、ヒンジ77を中心に折り畳むことができるようになっている。
通常、ノズル基板43がステージ89と向き合う噴射姿勢(第1姿勢)とされていた液滴吐出ヘッド34は、ヘッド反転機構75によりその姿勢が上下に反転されると、ノズル基板43と逆側に位置する上面34bがベース81に対向する姿勢(以下、「反転姿勢」(第2姿勢)とする)とされる。
このようなヘッド反転機構75の動作は、当該ヘッド反転機構75に接続された不図示のモーターを介して制御装置90によって制御され、所定のシーケンスで液滴吐出ヘッド34の向きを反転あるいは復帰させるように駆動される。これにより、液滴吐出ヘッド34の例えば共通インク室44や圧力室46などのインク流路に充填されているインクが撹拌される。
なお、本実施形態では制御装置90によってヘッド反転機構75が制御されるように構成されているが、取付板76の折りたたみ及び復帰動作をユーザー自身が手動で行える構成となっていてもよい。
ここで、液滴吐出ヘッド34を支持しているヘッド移動手段73の走行路73bの長手方向両端は、この走行路73bの両端に突き当たるようにして配置された取付板76の板部76aにそれぞれ接続されている。このため、上記したように取付板76,76を折りたたむことによって、走行路73b(ガイドレール73d)ごと液滴吐出ヘッド34の姿勢が上下に反転されることになる。
また、このとき液滴吐出ヘッド34の反転(ヘッド反転機構75の折りたたみ動作)に伴って、液滴吐出ヘッド34に連結されているインク供給チューブ46A,46Bも追従して移動することになるため、これらインク供給チューブ46A,46Bも部分的に反転(回転)されることになる。
また、インク供給部35を走行路73bの背面(ガイドレール73dとは反対側の面)側に設ける構成としても良く、この場合には、ヘッド反転機構75によって、液滴吐出ヘッド34とともにインク供給部35も反転することになので、液滴吐出ヘッド34内のインクだけでなく、インク供給部35内に貯留されているインクも同時に撹拌されることになり、顔料の沈降防止により効果的である。
次に、ヘッド反転機構による液滴吐出ヘッド34の反転動作について述べる。
図5は、ヘッド反転機構による液滴吐出ヘッド34の反転動作を示すシーケンスである。
図5に示すように、ヘッド反転機構を動作させるタイミングとしては、1)連続印刷期間、2)電源オン時における印刷休止期間、3)電源オフ時における印刷停止期間が挙げられる。
1) 図5(a)に示すように、連続印刷期間では、印刷期間T1どうしの間にインク撹拌期間T2が実施される。インク撹拌期間T2は非常に短時間であって、6〜10秒程度である。本期間においては、印刷期間T1からインク撹拌期間T2へ移行するのと同時に、ヘッド反転機構75により液滴吐出ヘッド34が噴射姿勢から反転姿勢へと反転され、その姿勢が維持される。そして、インク撹拌期間T2から、次の印刷期間T1へ移行するのと同時にヘッド反転機構75により再び噴射姿勢へと復帰される。この連続印刷期間でのヘッド反転復帰動作は他の期間(2),3))に比べて短時間で行われる。なお、印刷期間T1の時間の長さに応じてインク撹拌期間T2の時間を設定しても良い。
2) 図5(b)に示すように、電源オン時における印刷休止期間では、インク撹拌期間T22が所定時間ごとに実施される。具体的には、定常姿勢期間T21とインク撹拌期間T22とが一定時間ごとに交互に実施される。定常姿勢期間T21とインク撹拌期間T22とは同じ時間であって1分〜数分程度である。定常姿勢期間T21およびインク撹拌期間T22が連続して複数回実施された後、印刷期間T1へ移行する。なお、インク撹拌期間T22内において液滴吐出ヘッド34を反転させる回数は1回に限ることなく、複数回実施しても良い。
3) 図5(c)に示すように、電源オフ時における印刷停止期間では、ユーザーによって液体噴射装置10の電源がオンにされると、インク撹拌期間T31が実施される。インク撹拌期間T31では反転動作が所定の時間ごとに実行されるようになっており、反転期間T32と定常姿勢期間T33とが交互に実行される。ここで、停止期間T30が長ければ長いほどインク中の顔料の沈降度合いが大きいため、反転期間T32は、電源オフ時の停止期間T30の長さに応じて設定されることが望ましい。本期間では例えば10〜60分の間で設定される。また、反転期間T32と定常姿勢期間T33との長さは同じ時間であっても良いし、定常姿勢期間T33よりも反転期間T32の方を長く設定してもよい。また、インク撹拌期間T31内での時間の経過に応じて、反転期間T32および定常姿勢期間T33の長さを漸次短くなるように設定しても良いし、定常姿勢期間T33のみの長さが漸次短くなるように設定してもよい。その後、印刷期間T1へと移行する。なお、上記各期間1)〜3)でのインク撹拌動作は一例であって適宜変更が可能なものである。
本実施形態の液体噴射装置10によれば、ヘッド反転機構75を構成する一対の取付板76,76を、板部76aを板部76bに対向させるようにヒンジ77を中心にして折り畳むことにより、非噴射状態にある液滴吐出ヘッド34の姿勢を上下に反転(180°回転)させることが可能となっている。液滴吐出ヘッド34を反転させることによって、インクに作用する重力方向に変化を与えることができるので、ノズル基板43側に沈降してしまった顔料を上面34b側へと移動させることができる。このような液滴吐出ヘッド34の反転動作および復帰動作を連続して実行することによってヘッド内部のインクを撹拌することができるので、顔料の沈降状態や分離・凝集状態が改善されて、インクの濃度ムラを解消することができる。使用するインクとしては、顔料インク、UVインク、メタルインクなど、沈降性物質を含むインクを用いる際に本発明は特に有効である。
また、上記したように、液体噴射装置10の使用状態に応じて、液滴吐出ヘッド34の反転復帰動作を所定のタイミングで行うようにすることで、インクを良好な状態で保つことができるので、常に良好な噴射状態で印刷が行えるとともに、描画時の濃度ムラを効率よく解消することができ、描画品位を長期的に維持することができる。また、インクの劣化自体も防止することが可能である。
また、従来では、液滴吐出ヘッド34内で沈降した顔料を除去するためにインクを廃棄していたが、上記したように液滴吐出ヘッド34の姿勢を変えることでインクを撹拌させることにより、廃棄するインク量を減らすことができる。または、インクを廃棄する必要がなくなる。これにより、インクにかかる費用を削減することが可能になるほか、インクの交換・充填作業も減らすことができる。
さらに、本実施形態では、液滴吐出ヘッド34だけでなく、これに接続されたインク供給チューブ46A,46Bや、各インク供給容器45A,45Bも反転させて内部のインクを撹拌させることが可能であるため、流路系に貯留された殆どのインクを良好な状態で保つことが可能である。
また、本実施形態では、制御装置90により、液体噴射装置10の動作状態や非噴射時間等に応じて液滴吐出ヘッド34の姿勢を所定のタイミングで変化させることにより、ヘッド反転機構75によるインクを撹拌する機能を高めることができる。これにより、非噴射状態が長時間経過した後に印刷を実行する場合であっても、沈降性物質の沈降状態(分布)が改善された状態でインクを噴射させることができる。
また、本実施形態では、取付板76を折りたたむことで液滴吐出ヘッド34を上下方向に180度に回転させることによって反転姿勢としているが、液滴吐出ヘッド34の姿勢を変化させる角度θ(図3)が45°以上であれば、必ずしも反転姿勢にする必要はない。
本実施形態の液滴吐出ヘッド34は、図1に示したようにキャリッジ92に取付部93を介して回動可能に取り付けられている。具体的には、図6に示すように、軸部95の周方向に所定の角度範囲で回動可能となっており、連結されたモーター94によってその周方向への回動が制御されるようになっている。図7(a)に示すように、液滴吐出ヘッド34の回動範囲は、噴射姿勢(第1姿勢)を基準として軸部95の周方向に沿ってθが45°以上とされ、この角度範囲で回転する。
そして、液滴吐出ヘッド34を初期の噴射姿勢(図中の実線で示す位置)から軸部95の周方向へ所定の角度回転させた位置(回動反転位置)が第2姿勢(図中の2点鎖線で示す位置)となる。この噴射姿勢と第2姿勢との間で液滴吐出ヘッド34の姿勢を変化させるべく往復回転(揺動)させることによって、内部のインクを撹拌させることが可能である。液滴吐出ヘッド34の周方向への回転角度が基準位置から45°以上、あるいは±45°よりも狭い場合には、内部のインクに作用する力が小さいためインクにかかる重力方向に変化を与えることができない。このため、インク中の顔料の沈降状態を解消できるような撹拌を行うことは難しい。しかしながら、液滴吐出ヘッド34をその基準位置から±45°の角度範囲で揺動回転させることによって、顔料の沈降状態を解消できるような撹拌を行うことが可能となり、良好な噴射状態で印刷動作が行えるようになる。
なお、先の実施形態では、軸部95が液滴吐出ヘッド34の略中心に位置しているため、液滴吐出ヘッド34がその長手方向両端を左右に振るようにして回転される構成になっているが、軸部95に対する液滴吐出ヘッド34の取付位置はこれに限らず、例えば、液滴吐出ヘッド34の一端側が支持されるように軸部95に取り付けられていても良い。この場合、噴射姿勢を基準にして、軸部95の周りに角度±θ1の範囲で変化させるように液滴吐出ヘッド34が回転される。図7(b)に示すように、液滴吐出ヘッド34の軸部95の周方向への回転角度範囲は、θ1が±20°以上であって、θ2が45°以上である。この角度範囲内で回転する。ここで、液滴吐出ヘッド34の回動は、軸部95の周方向一方側(プラス方向)に角度θ2分だけ回転させた後、噴射姿勢を経て周方向他方側(マイナス方向)に角度θ2分だけ回転させ、その後で噴射姿勢へと復帰されることになる。
しかしながら、液滴吐出ヘッド34の中央を中心に揺動回転させる方が、一端側を中心にして揺動回転させるよりもインク全体を満遍なく撹拌させることが可能である。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
P…基板(被記録媒体)、10…液体噴射装置、34…液滴吐出ヘッド、43…ノズル基板、47…ノズル、75…ヘッド反転機構(液体撹拌機構)、89…ステージ(媒体支持部)、90…制御装置、L1…インク(液体)

Claims (5)

  1. 沈降性物質を含む液体を使用する液体噴射装置であって、
    被記録媒体を支持する媒体支持部と、
    前記媒体支持部に対向配置され、前記媒体支持部上に載置された前記被記録媒体に向かって前記液体を噴射するノズルを複数備えた液滴吐出ヘッドと、
    前記液滴吐出ヘッドに供給する前記液体を貯留する液体貯留部と、
    前記液滴吐出ヘッドを第1姿勢と第2姿勢との間で変化させることによって前記液体に作用する重力方向を変化させる液体撹拌機構と、を備えることを特徴とする液体噴射装置。
  2. 前記液体撹拌機構が、前記液滴吐出ヘッドを、前記被記録媒体に前記ノズルを対向させた噴射姿勢を前記第1姿勢とする状態から、上下方向に所定の角度で回転させた姿勢を前記第2姿勢とする状態へと変化させる機構である
    ことを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。
  3. 前記液体撹拌機構が、前記液滴吐出ヘッドを、前記被記録媒体に前記ノズルを対向させた噴射姿勢を前記第1姿勢とする状態から、前記ノズルが形成されたノズル基板の面方向に沿って所定の角度で回転させた姿勢を前記第2姿勢とする状態へと変化させる機構である
    ことを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。
  4. 前記所定の角度θが45°以上である
    ことを特徴とする請求項2または3に記載の液体噴射装置。
  5. 前記液体撹拌機構の動作を制御する制御装置を備え、
    前記液滴吐出ヘッドを前記第1姿勢と前記第2姿勢との間で所定のタイミングで変化させる
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の液体噴射装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN106733390A (zh) * 2016-12-14 2017-05-31 黄采笋 一种粘箱打胶机
CN107096685A (zh) * 2017-06-05 2017-08-29 苏州马克立亨智能科技有限公司 一种点胶机

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