JP2012211801A - ホログラム画像記録媒体の評価方法及び評価装置 - Google Patents

ホログラム画像記録媒体の評価方法及び評価装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ホログラム画像記録媒体に微小ホログラムを連続して記録する場合の、該ホログラム画像記録媒体の新しい評価値を提供する。
【解決手段】評価対象のホログラム画像記録媒体に、要素ホログラムと同一サイズの微小ホログラムを、参照光及び信号光が共に平面波の2光束干渉及び平面波である参照光と球面波である信号光との2光束干渉のうちの、一方の2光束干渉により連続的に複数記録し、記録された前記微小ホログラムを平面波により照射して回折像を再生し、撮像された回折像を強度分布データから微小ホログラムと同一形状、サイズの強度分布データ列と回折光強度Iとを得て、回折光強度Iが最大値Is(max)をとるとき、ノイズ光強度Iを求め、ホログラム画像記録媒体の評価値としてのSN比=Is(max)/Iを求める。
【選択図】図9

Description

この発明は、ホログラム画像記録媒体の評価方法及び評価装置に関する。
ホログラムを用いて立体画像を記録する方法として、数百μmの大きさを有する矩形又は円形の要素ホログラムをホログラム画像記録媒体に連続的に記録して、ホログラフィック・ステレオグラムを得る方法が知られている。
これは一般に、ホログラフィック・3Dプリンタなどと呼ばれていて、各要素ホログラムから再生されるべき光線群の強度パターンを計算機上で演算し、得られた演算結果を空間光変調素子(SLM)に出力して、ホログラムを記録するようになっている。
このホログラムは、従来の2次元画像を印刷するプリンターと同じ感覚で、実在しない物体、例えばコンピュータ・グラフィックスによって形成された立体画像も、パソコンなどを経て、立体的に記録することができる。
上記ホログラフィック・ステレオグラムの記録媒体としては、従来のリップマン・ホログラムなどと同様に、銀塩感光材料やフォトポリマーが用いられ、特に、一般的なフォトポリマー(感光性樹脂)は、銀塩感光材料と異なり湿式の現像処理を必要としないために実用に適している。
上記のような記録媒体の性能指標としては、一般に、Id/IrまたはId/(Id+I)で定義される回折効率ηが用いられる。ここで、Irは参照光強度、Idは回折光(再生光)強度、Iは0次光(透過光)強度である。
回折効率ηは、記録されたホログラムを再生するために照射した参照光のうち、回折光として利用された割合を示していて、回折効率が高いほど記録媒体として優れているとされる。
他方、実際にリップマン・ホログラムやホログラフィック・ステレオグラムとして画像情報を記録する場合、回折効率ηでなく、記録画像のコントラスト(SN比)やぼけなども重要になり、このような性能指標の測定方法として、例えば特許文献1−4のような方法が提案されている。
しかしながら、これらの性能指標測定方法は、いずれも、リップマン・ホログラムやホログラフィック光学素子についてのものであり、いわば静的な性能指標測定方法である。
これに対して、ホログラフィック・3Dプリンタにおいては、数百μmサイズの要素ホログラムを、要素ホログラムサイズとほぼ等しいピッチで連続的に記録するものであり、このような連続的な記録は、隣接する要素ホログラム間で相互に画像品質に影響を与えることがある。
このため、上記のような静的な性能指標測定方法において良好な特性を得られる記録媒体や記録条件は、必ずしもホログラフィック・3Dプリンタにおいて良好な画像品質を与えることにはならない。
即ち、従来は、要素ホログラムの連続的な記録、あるいは動的記録に適した記録媒体や記録条件を適切に評価する特性評価方法が無かった。
特開平05−196542号公報 特許第3058929号公報 特許第3072909号公報 特許第3344553号公報
この発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであって、ホログラフィック・3Dプリンタのような動的記録を反映した性能評価方法として、要素ホログラムを2次元的に連続記録する画像情報記録用のホログラム画像記録媒体の評価方法及び評価装置を提供することを課題とする。
本発明者等は、鋭意研究の結果、要素ホログラムの連続的な記録、即ち動的記録状態を模した評価をするために、要素ホログラムと同じサイズのホログラム(微小ホログラム)を連続的に記録して、この微小ホログラムの回折像の特性を定量的に測定することによってホログラム画像記録媒体の簡便な評価ができることを見出した。
上記の課題は、以下のような本発明の実施例により解決することができる。
(1)要素ホログラムを2次元的に連続記録する画像情報記録用のホログラム画像記録媒体の評価方法であって、評価対象のホログラム画像記録媒体に、前記要素ホログラムと同一サイズの微小ホログラムを、参照光及び信号光が共に平面波の2光束干渉及び平面波である参照光と球面波である信号光との2光束干渉のうちの、一方の2光束干渉により連続的に複数記録する過程と、記録された前記微小ホログラムを、前記2光束干渉による記録に用いた前記参照光及び共役像再生光のうちの一方と同一の波長、同一の光束径、同一の入射角度の平面波により照射して回折像を再生する過程と、前記再生された回折像を、前記微小ホログラムよりも面積の大きい撮像素子により撮像する過程と、前記撮像された回折像を強度分布データに変換して、前記撮像素子の受光面における前記微小ホログラムに相当する形状、サイズの範囲の強度分布データ列f(x,y)を抽出する過程と、前記抽出された強度分布データ列f(x,y)の総和で定義される回折光強度I=Σf(x,y)を算出する過程と、前記回折光強度Iが最大値Is(max)をとるとき、前記f(x,y)として抽出されなかったデータ列f(x,y)のうち、所定のスライスレベルIthreshold以上であるデータ列f(x,y)の値の総和で定義されるノイズ光強度I=Σf(x,y)を求める過程と、前記ホログラム画像記録媒体の評価値としてのSN比=Is(max)/Iを求める過程と、を有してなることを特徴とするホログラム画像記録媒体の評価方法。
(2)要素ホログラムを2次元的に連続記録する画像情報記録用のホログラム画像記録媒体の評価方法であって、評価対象のホログラム画像記録媒体に、前記要素ホログラムと同一サイズの微小ホログラムを、参照光及び信号光が共に平面波の2光束干渉及び平面波である参照光と球面波である信号光との2光束干渉の、一方の2光束干渉により連続的に複数記録する過程と、記録された前記微小ホログラムを、前記2光束干渉による記録に用いた前記参照光及び共役像再生光の一方と同一の波長、同一の光束径、同一の入射角度の平面波により照射して回折像を再生する過程と、前記再生された回折像を、前記微小ホログラムよりも面積の大きい撮像素子により撮像する過程と、前記撮像された回折像を強度分布データに変換して、前記撮像素子の受光面における前記微小ホログラムに相当する形状、サイズの範囲の強度分布データ列f(x,y)を抽出する過程と、前記抽出された強度分布データ列f(x,y)の総和で定義される回折光強度I=Σf(x,y)を算出する過程と、前記回折光強度Iが最大値Is(max)をとり、前記f(x,y)として抽出されたデータ列f(x,y)の最大値をfs(max)(x,y)、前記微小ホログラム領域の面積をSholo、前記撮像素子のピクセル面積をSpixとしたとき、(1)式により、前記ホログラム画像記録媒体の評価値としての相対回折効率ηを求める過程と、を有してなることを特徴とするホログラム画像記録媒体の評価方法。
η=I/(fs(max)(x,y)×Sholo/Spix) …(1)
(3)要素ホログラムを2次元的に連続記録する画像情報記録用のホログラム画像記録媒体の評価方法であって、評価対象のホログラム画像記録媒体に、前記要素ホログラムと同一サイズの微小ホログラムを、参照光及び信号光が共に平面波の2光束干渉及び平面波である参照光と球面波である信号光との2光束干渉の、一方の2光束干渉により連続的に複数記録する過程と、記録された前記微小ホログラムを、前記2光束干渉による記録に用いた前記参照光及び共役像再生光の一方と同一の波長、同一の光束径、同一の入射角度の平面波により照射して回折像を再生する過程と、前記再生された回折像を、前記微小ホログラムよりも面積の大きい撮像素子より撮像する過程と、前記撮像された回折像を強度分布データに変換して、前記撮像素子の受光面における前記微小ホログラムに相当する形状、サイズの範囲の強度分布データ列f(x,y)を抽出する過程と、前記抽出された強度分布データ列f(x,y)の総和で定義される回折光強度I=Σf(x,y)を算出する過程と、前記回折光強度Iが最大値Is(max)をとり、前記微小ホログラムの再生に用いた平面波の強度をIとしたとき、(2)式により、前記ホログラム画像記録媒体の評価値としての回折効率ηを求める過程と、を有してなることを特徴とするホログラム画像記録媒体の評価方法。
η=I/I …(2)
(4)(1)乃至(3)のいずれかにおいて、前記記録過程における前記平面波は非変調であることを特徴とするホログラム画像記録媒体の評価方法。
(5)(1)乃至(4)のいずれかにおいて、前記記録された複数の微小ホログラムについて、再生された回折像を順次撮像する過程と、強度分布データ列f(x,y)を抽出する過程と、評価値を求める過程とを繰り返すことを特徴とするホログラム画像記録媒体の評価方法。
(6)(1)乃至(5)のいずれかにおいて、ホログラム画像記録媒体に、微小ホログラムを、2光束干渉により連続的に複数記録する際に、該連続記録の方向における、前記微小ホログラムのサイズaを、前記連続記録のピッチd以下としたことを特徴とするホログラム画像記録媒体の評価方法。
(7)(1)乃至(6)のいずれかにおいて、前記撮像素子の画像ピッチpを、前記微小ホログラムのサイズaの1/4以下としたことを特徴とするホログラム画像記録媒体の評価方法。
(8)要素ホログラムを2次元的に連続記録する画像情報記録用のホログラム画像記録媒体の評価装置であって、評価対象のホログラム画像記録媒体に、前記要素ホログラムと同一サイズの微小ホログラムを、参照光及び信号光が共に平面波の2光束干渉及び平面波である参照光と球面波である信号光との2光束干渉のうちの、一方の2光束干渉により連続的に複数記録する記録光学系と、記録された前記微小ホログラムを、前記2光束干渉による記録に用いた前記参照光及び共役像再生光のうちの一方と同一の波長、同一の光束径、同一の入射角度の平面波により照射して回折像を再生する再生光学系と、前記再生された回折像を、前記微小ホログラムよりも面積の大きい撮像素子により撮像する撮像光学系と、前記撮像された回折像を強度分布データに変換して、前記撮像素子の受光面における前記微小ホログラムに相当する形状、サイズの範囲の強度分布データ列f(x,y)を抽出して、その値の総和で定義される回折光強度I=Σf(x,y)を算出する回折光強度算出装置と、前記ホログラム画像記録媒体の評価値としてのSN比を求めるSN比算出装置と、前記ホログラム画像記録媒体の評価値としての相対回折効率ηを求める相対回折効率算出装置と、前記ホログラム画像記録媒体の評価値としての回折効率ηを求める回折効率算出装置と、を有してなり、前記SN比算出装置は、前記回折光強度Iが最大値Is(max)をとるとき、前記f(x,y)として抽出されなかったデータ列f(x,y)のうち、所定のスライスレベルIthreshold以上であるデータ列f(x,y)の値の総和で定義されるノイズ光強度I=Σf(x,y)を求めるノイズ光強度算出装置、及び、前記ホログラム画像記録媒体の評価値としてのSN比=Is(max)/Iを計算するSN比計算器と、を有し、前記相対回折効率算出装置は、前記回折光強度Iが最大値Is(max)をとり、前記f(x,y)として抽出されたデータ列f(x,y)の最大値をfs(max)(x,y)、前記微小ホログラム領域の面積をSholo、前記撮像素子のピクセル面積をSpixとしたとき、(1)式により、前記ホログラム画像記録媒体の評価値としての相対回折効率ηを算出するようにされ、前記回折効率算出装置は、前記回折光強度Iが最大値Is(max)をとり、前記微小ホログラムの再生に用いた平面波の強度をIとしたとき、(2)式により、前記ホログラム画像記録媒体の評価値としての回折効率ηを求めるようにされていることを特徴とするホログラム画像記録媒体の評価装置。
η=I/(fs(max)(x,y)×Sholo/Spix) …(1)
η=I/I …(2)
(9)(8)において、前記撮像素子により撮像された回折像の面積と前記微小ホログラムの面積とを比較して、回折像の面積が、微小ホログラムの面積以上の場合に拡大信号を、微小ホログラムの面積未満の場合は縮小信号をそれぞれ出力する面積比較器と、この面積比較器の出力信号が、拡大信号のときに、前記回折光強度算出装置を前記SN比算出装置に接続し、縮小信号のときに、前記回折光強度算出装置を、前記相対回折効率算出装置及び回折効率算出装置の少なくとも一方に接続する切換装置と、を有することを特徴とするホログラム画像記録媒体の評価装置。
(10)(8)または(9)において、前記記録光学系における前記平面波は非変調であることを特徴とするホログラム画像記録媒体の評価装置。
本発明の評価方法及び評価装置によれば、微小な要素ホログラムの連続記録によって立体画像情報を記録するホログラフィック・プリンタに用いるためのホログラム画像記録媒体そのものや記録条件を、容易に、且つ、正確に評価をすることができる。
本発明の実施例に係るホログラム画像記録媒体の評価装置を示すブロック図 本発明の実施例に係るホログラム画像記録媒体の評価装置における記録光学系を示す光学系統図 同記録光学系において、信号光と参照光を共に平面波とした場合の、微小ホログラムを記録する状態を模式的に示す断面図 上記実施例に係るホログラム画像記録媒体の評価装置における再生光学系を示す光学系統図 上記実施例に係るホログラム画像記録媒体の評価装置における評価値算出装置を示すブロック図 上記実施例により評価値を算出する過程を示すフローチャート 同再生光学系において、平面波である参照光によりホログラム画像を再生する状態を模式的に示す断面図 再生された微小ホログラム像の状態を模式的に示す平面図 同微小ホログラム像の撮像素子による撮影状態と撮像素子の単位画素との関係を模式的に示す平面図 実験例により算出した評価値とホログラム像との関係を示す線図
以下、本発明を実施するための形態について、詳細に説明する。
なお、ここで、要素ホログラムとは、ホログラム画像記録媒体に、実際に画像記録をする際の、目標とする一つの領域の大きさを持つホログラムをいう。各要素ホログラムには、画像情報が記録され、全部の要素ホログラムによって、1枚のホログラム画像が再生される。
図1に示されるように、本発明の実施例に係るホログラム画像記録媒体の評価装置10は、評価対象のホログラム画像記録媒体12に、要素ホログラムと同一サイズの微小ホログラムを連続的に複数記録する記録光学系14と、記録された前記微小ホログラムを平面波の参照光により照射して回折像を再生する再生光学系16と、前記再生された回折像を、前記微小ホログラムよりも面積の大きい撮像素子により撮像する撮像光学系18と、この撮像光学系18により撮像された前記回折像に基づいて、前記ホログラム画像記録媒体12の評価値としてのSN比を求める評価値算出装置20と、を備えて構成されている。
記録光学系14は、図2に示されるように、レーザダイオード31及び偏光ビームスプリッタ32を含み、レーザダイオード31からのレーザ光を偏光ビームスプリッタ32に導く光源光学系30と、偏光ビームスプリッタ32で分離された参照光をホログラム画像記録媒体12に導く参照光光学系40と、偏光ビームスプリッタ32において分離された信号光をホログラム画像記録媒体12に導く信号光光学系50とを備えて構成されている。
光源光学系30は、レーザダイオード31と偏光ビームスプリッタ32との間に、レーザダイオード31側から、第1シャッタ33、凸レンズ34A、34B、第1の1/2波長板35、凸レンズ34A、34Bとの間に、これらの焦点位置にピンホール36を備えている。
参照光光学系40は、偏光ビームスプリッタ32とホログラム画像記録媒体12の間に、第1偏光フィルタ41、第1アパーチャ42、回転可能ミラー43、リレーレンズ44をこの順で備えている。
信号光光学系50は、偏光ビームスプリッタ32とホログラム画像記録媒体12との間に、第2シャッタ51と、第1固定ミラー52と、第2の1/2波長板53と、第2偏光フィルタ54と、第2固定ミラー55と、第2アパーチャ56とを、この順で備えている。
上記記録光学系14は、レーザダイオード31から出射されたレーザ光を、一対の凸レンズ34A、34B及びその間のピンホール36によって、平面波とし、第1の1/2波長板35において直線偏光の偏光面を90°変換し、この直線偏光を偏光ビームスプリッタ32において、更に振動面が直交する2つの直線偏光に分離し、一方を参照光光学系40に、他方を信号光光学系50に導くようにされている。
参照光光学系40において、入射した直線偏光が、第1偏光フィルタ41においてノイズ成分が除去され、第1アパーチャ42において、ビーム径が一定にされた後、回転可能ミラー43で反射されて、リレーレンズ44を経てホログラム画像記録媒体12に入射されるようになっている。
また、信号光光学系50において、入射した直線偏光は、第2シャッタ51、第1固定ミラー52を経て、第2の1/2波長板53において参照光と同一の振動面をもつ直線偏光に変換され、第2偏光フィルタ54においてノイズが除去され、第2固定ミラー55を経て、第2アパーチャ56においてビーム径が調整され、ホログラム画像記録媒体12に入射して、ここで、参照光と干渉し、微小ホログラムを記録するようにされている。この記録時の状態は図3に示される。
ここで、第1アパーチャ42及び第2アパーチャ56の口径は、要素ホログラムと同一サイズの微小ホログラムがホログラム画像記録媒体12に形成される大きさとされている。
次に、図4に拡大して示される再生光学系16について説明する。
この再生光学系16は、図2に示される前記記録光学系14の、光源光学系30と参照光光学系40と同一であり、図2に示される構成と同一構成部分に同一符号を付することによって説明を省略するものとする。
また、撮像光学系18は、ホログラム画像記録媒体12に再生用の参照光を照射したときに形成される回折光(再生光)を撮像するためのCMOS、CCD等の撮像素子から構成されている。
この再生光学系16は、前記記録光学系14を用いているが、回折像の再生時には、第2シャッタ51を閉じて、信号光光学系50に偏光が入射しないようにし、且つ、回転可能ミラー43は、回折像を最も効率よく再生できるように、参照光のホログラム画像記録媒体12への入射角度を調整できるようにされている。
次に、図5を参照して、評価値算出装置20について詳細に説明する。
評価値算出装置20は、回折光強度算出装置21と、SN比算出装置22と、相対回折効率算出装置23と、回折効率算出装置24と、面積比較器25と、切換装置26とを備えて構成されている。
前記SN比算出装置22は、ノイズ光強度算出装置22AとSN比計算器22Bで構成されている。
回折光強度算出装置21は、撮像光学系18により撮像された回折像を強度分布データに変換して、微小ホログラムと同一形状、同一サイズの強度分布データ列f(x,y)を抽出して、その値の総和で定義される回折光強度I=Σf(x,y)を算出するようにされている。
SN比算出装置22におけるノイズ光強度算出装置22Aは、前記回折光強度Iが最大値Is(max)をとるとき、前記f(x,y)として抽出されなかったデータ列f(x,y)のうち、所定のスライスレベルIthreshold以上であるデータ列f(x,y)の値の総和で定義されるノイズ光強度I=Σf(x,y)を求めるようにされていて、SN比計算器22Bは、ホログラム画像記録媒体の評価値としてのSN比=Is(max)/Iを計算するようにされている。
相対回折効率算出装置23は、前記回折光強度Iが最大値Is(max)をとり、前記f(x,y)として抽出されたデータ列f(x,y)の最大値をfs(max)(x,y)、前記微小ホログラム領域の面積をSholo、前記撮像素子のピクセル面積をSpixとしたとき、次の(1)式により、ホログラム画像記録媒体の評価値としての相対回折効率ηを算出するようにされている。
η=I/(fs(max)(x,y)×Sholo/Spix) …(1)
また、前記回折効率算出装置24は、回折光強度Iが最大値Is(max)をとり、微小ホログラムの再生に用いた平面波の強度をIとしたとき、次の(2)式により、前記ホログラム画像記録媒体の評価値としての回折効率ηを算出するようにされている。
η=I/I …(2)
前記面積比較器25は、撮像素子により撮像された回折像の面積と微小ホログラムの面積とを比較して、回折像の面積が、微小ホログラムの面積以上の場合に拡大信号を、微小ホログラムの面積未満の場合は縮小信号をそれぞれ出力するようにされている。
また、前記面積比較器25は、任意のスライスレベルを設定することができ、強度データf(x,y)が該スライスレベル以上であったピクセル面積の総和を回折像面積として算出し、微小ホログラムの面積と比較する機能を有する。該スライスレベルは任意の値を設定できるが、例えば強度データf(x,y)の最大値fs(max)(x,y)の20〜80%に設定することが好ましい。
前記切換装置26は、面積比較器25の出力信号が、拡大信号のときに前記回折光強度算出装置21をSN比算出装置22に接続し、縮小信号のときに前記相対回折効率算出装置23及び回折効率算出装置24の少なくとも一方に接続するようにされている。
即ち、この評価値算出装置20は、回折像の面積が微小ホログラムの面積以上の場合はSN比算出装置22によってホログラム画像記録媒体の評価値としてのSN比を求め、また、回折像の面積が微小ホログラムの面積未満の場合は、ホログラム画像記録媒体12の評価値としての相対回折効率η及び/または回折効率ηを算出するようにされている。
なお、前記面積比較器25および前記切換装置26は必ずしも備えられていなくてよい。その場合、本評価装置10は回折像面積の大小によらず常にSN比と、相対回折効率η及び/または回折効率ηとをともに算出して出力する。
この評価装置10において、ホログラム画像記録媒体12は、XYステージ13上に配置され、板状のホログラム画像記録媒体12を、図2のXY平面内で移動できるようにされている。
実際には、XYステージ13により、ホログラム画像記録媒体12をXY平面内で移動させて微小ホログラムを形成する位置を順次変更することによって、ホログラム画像記録媒体12に微小ホログラムを2次元的に連続的に形成できるようにされている。
次に、図6を参照して、ホログラム画像記録媒体12に微小ホログラムを連続的に記録し、且つこの微小ホログラムを再生することによって、ホログラム画像記録媒体の評価値としてのSN比、相対回折効率η、あるいは回折効率ηを導き出す過程について説明する。
ここでは、記録条件(N)がa+1組あり、各記録条件の組毎にホログラム画像記録媒体への微小ホログラムの連続記録を行って、該連続記録された微小ホログラムを再生する。
まずステップ101において、記録条件(N)=n(0)〜n(a)の決定をし、次のステップ102において、最初の記録条件(N)=n(0)の設定をする。ステップ103において、サンプル(評価対象となるホログラム画像記録媒体)を、m(0)の記録領域(M)へ移動する。
ステップ104では、図2に示されるように、レーザダイオード31からレーザ光を出射して偏光ビームスプリッタ32において分離された相互に振動面が直交する2つの直線偏光の一方を参照光光学系40に、他方を信号光光学系50に分離し、これらを、干渉可能な状態で、ホログラム画像記録媒体12において干渉させて、ここに微小ホログラムを形成する。
この微小ホログラムを、ホログラム画像記録媒体を移動させることによって連続記録をする。このとき、記録すべき微小ホログラムの数は、少なくとも3個とする。
次のステップ105において、記録条件(N)をn(1)と設定(ここではi=0で、n(i+1)=n(1)となる)し、ステップ106において、m(1)の記録領域(M)(ここではi=0で、m(i+1)=m(1)となる)へサンプルを移動させる。
次のステップ107において、n(i+1)がn(a)よりも小さいか否かを判定し、正であれば、ステップ104に戻ってその条件での微小ホログラムの連続記録を行う。更に記録条件を設定して順次微小ホログラムの連続記録を行ない、n(i+1)=n(a)となるまで行ない、n(i+1)=n(a)となったとき、ステップ107で否となり、次のステップ108のポストキュアに進む。
ポストキュアでは、ホログラム画像記録媒体の材料によって加熱処理を要するもの、紫外光照射によるもの、もしくはその両方を要するものとがあるが、本発明の評価装置内ですべての評価プロセスを完結させるためには、紫外光照射によるものがよい。これは、例えば本評価装置内の適切な位置に紫外LEDなどの紫外光照射装置を備えておくことにより達成できる。
ポストキュアの後、ステップ109に進み、図4の再生光学系16により、微小ホログラムの再生を行う。
この再生は、前記記録に用いた参照光及び共役像再生光の一方と同一の波長、同一の光束径、同一の入射角度の平面波により、ホログラム画像記録媒体12を照射して図2における信号光と同一方向に出射する再生回折像を得る。この再生の状態は、図7に模式的に示される。
次に、ステップ110において、上記再生回折像を撮像素子からなる撮像光学系18に取り込む。
この撮像光学系18は、CMOSセンサ、CCDセンサ等からなり、図8、図9に示されるように、再生回折光を、1つの微小ホログラム19に相当する範囲である信号光領域(微小ホログラム領域)19Aよりも大きく、該信号光領域19Aを取り囲むにじみ領域19Bの範囲にわたって撮像素子の単位画素19Cがピッチpで2次元的に配列された構成となっている。
上記信号光領域19Aは、微小ホログラムを過不足なく(拡大や縮小することなく)再生した像の大きさの領域であって、ここでは、1辺がaの正方形とされている。
一般的に、微小ホログラムを再生すると、再生回折像は、本来の微小ホログラムの大きさの範囲よりも外側にノイズとなるにじみ領域を有していると考えられていたが、本発明者は、再生回折像の大きさが、ホログラム画像記録媒体の材料や、記録条件によって、ホログラム像が微小ホログラム領域よりも小さい場合があることを見出した。
微小ホログラムからの再生回折像をデータとして取り込む撮像素子の性能(画素ピッチ)によって、再生回折像の理想状態からのにじみをどの程度の分解能でサンプリングできるか決定される。
次のステップ111において、前記取り込まれた再生回折像のデータが評価値算出装置20における回折光強度算出装置21に送られ、ここで、撮像された再生回折像が強度分布データに変換される。
ステップ112において、前記強度分布データから、前記微小ホログラムと同一形状、サイズの強度分布データ列f(x,y)を抽出して、その値の総和で定義される回折光強度I=Σf(x,y)を算出して、ステップ113で、Iの最大値Is(max)を決定し、面積比較器25及び切換装置26に出力する。
面積比較器25では、撮像素子により撮像された再生回折像の面積と前記微小ホログラムの面積とを比較して、再生回折像の面積が、微小ホログラムの面積以上の場合に拡大信号を、微小ホログラムの面積未満の場合は縮小信号をそれぞれ切換装置26に出力する(ステップ114参照)。
ステップ115では、切換装置26が、面積比較器25の出力信号が、拡大信号のときに、回折光強度算出装置21の出力信号をSN比算出装置22に送り、また、縮小信号のときに、相対回折効率算出装置23及び回折効率算出装置24の少なくとも一方に回折光強度算出装置21の出力信号を送る。
次のステップ116では、SN比算出装置22におけるノイズ光強度算出装置22Aが、回折光強度Iが最大値Is(max)をとるとき、前記f(x,y)として抽出されなかったデータ列f(x,y)のうち、所定のスライスレベルIthreshold以上であるデータ列f(x,y)の値の総和で定義されるノイズ光強度I=Σf(x,y)を求める(ステップ117参照)。
ステップ118では、ノイズ光強度算出装置22Aの出力信号に基づいて、SN比計算器22Bが、ホログラム画像記録媒体の評価値としてのSN比=Is(max)/Iを算出する。
ステップ114において、面積比較器25が縮小信号を出力したときは、ステップ120に進み、切換装置26によって、回折光強度算出装置21が、相対回折効率算出装置23及び回折効率算出装置24の少なくとも一方に接続され、ステップ121で、これら相対回折効率算出装置23及び回折効率算出装置24によってη及び/またはηを算出する。
なお、SN比、η及びηを同時に求める場合であって、面積において、再生回折像が縮小ホログラムの面積よりも小さい場合は、SN比が無限大となり、η、ηの値のみが有効となり、SN比が正常値であればη、ηの値は無効となる。
なお、前記面積比較器25および前記切換装置26を備えない実施形態の場合、ステップ114及び115は省略され、ステップ113からステップ116及び121に同時に進む。
この実施例において、微小ホログラムの記録時に、信号光として平面波を用いているので、記録される干渉縞が等方的なため、収縮による変化は限定的となる。なぜなら、収縮による再生回折像の変化は主に、記録層中に形成された屈折率格子の傾き及びピッチの変化としてのみ現れ、再生回折像の形状及び大きさはほとんど変化しないからである。
従って、この評価装置においては、実際の要素ホログラムを記録する場合と異なり、信号光はSLMによる変調やフーリエ変換レンズによる集光は行わないことがより望ましい。
従って、本発明の実施例では、SN比をより正確に測定することができる。
ここで、本発明においてSN比とは、再生回折像が、理想的には微小ホログラムと同一サイズの平面波の場合からの乖離の状態となり、これが性能指標として用いられている。
また、上記実施例では、連続して複数の微小ホログラムを記録した上でこれを再生するので、隣接する微小ホログラムを記録した際の記録膜内部の光散乱などによる漏れ光に起因する、望ましくない干渉縞成分の記録、及び記録材料のダイナミックレンジ損失、隣接する微小ホログラム記録時のモノマー重合反応が測定対象の微小ホログラム領域にまで及ぶことによる、記録材料のダイナミックレンジ損失、隣接する微小ホログラム記録時の信号光及び/または参照光の多重反射による、望ましくない干渉縞成分の記録を把握することができる。
なお上記実施例において、評価値は、再生回折像と微小ホログラムの大きさを比較してSN比または回折効率(相対回折効率)のいずれかとなるようにしたものであるが、方法に関する本発明は、これらに限定されるものでなく、本発明は、評価値としてSN比のみを求める方法、または相対回折効率及び/または回折効率を求める方法のそれぞれに適用されるものである。
また、上記実施例では、ホログラム画像記録媒体や最適記録条件についてより多くの情報を得るために、単一の微小ホログラムを再生するだけでなく、記録値の異なる複数の微小ホログラムを再生し、それぞれのSN比を測定すれば、複数の微小ホログラムSN比を比較することにより次のような情報が得られる。
(1)実際の画像を記録した際に、画像の周辺部(隣接する微小ホログラムの影響が少ない部分)と中心部(隣接する微小ホログラムの影響を受けやすい部分)とで、画像品質がどの程度異なるかを知ることができる。また、画像の周辺部と中心部とで画像品質のばらつきが少なくなるような記録条件を決定することができる。
(2)記録媒体の面内位置によって記録特性がどの程度ばらつくかの情報を得ることができる。
この情報は、従来のスタティックな評価方法でも得られるが、スタティックな評価方法における特性ばらつきが、実際のホログラフィック・プリンタでどの程度顕在化するかは判らない。逆に、スタティックな評価方法で検知できないばらつきが、ホログラフィック・プリンタでの画像品質に影響することもあるが、本発明によればこのようなばらつきあるいは影響を知ることができる。
なお、撮像素子の画素ピッチpは、微小ホログラムのサイズa(微小ホログラムが矩形であれば1辺の長さ、円形であればその直径)よりも小さくすれば、撮像素子の分解能を向上させることができるが、本発明のSN比が評価指標として更に有用性を発揮するためには、画素ピッチpは微小ホログラムサイズaの1/4以下であることが好ましい。
更に、ホログラフィック・プリンタにおいて要素ホログラムを連続記録する場合、それらが重ならないように、あるいはある程度の重なりをもつように多重記録してもよいが、いずれの場合でも本発明の評価方法によって可能である。
ただし、隣接する微小ホログラムのノイズ光強度Iとして抽出されるべきデータが,回折光強度Iに含まれてしまう可能性があるため、非多重記録に対して適用することが好ましい。
(実験例)
(ホログラム画像記録媒体サンプルの作製)
以下の手順に従って、次のような配合組成の記録材料組成物溶液を調製した。
マトリクスとして酢酸ビニルポリマー(和光純薬工業(株)製、酢酸ビニルポリマー、数平均分子量Mn=1400〜1600、50重量%メタノール溶液)10gに、光重合性モノマーとして9,9−ビス[4−(2−アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン(新中村工業(株)製、NKエステル A−BPEF)3g、及び可塑剤としてセバシン酸ジエチル1.6gを加え、次いで過酸化物系光重合開始剤(チッソ(株)製、BT−2、3,3’−ジ(tert−ブチルパーオキシカルボニル)−4,4’−ジ(メトキシカルボニル)ベンゾフェノンほか位置異性体混合物の40%アニソール溶液)2.4gを加えた。この混合物に、さらに、10mgの増感色素を溶解させた6gのアセトン溶液(アセトン5.99g)を添加し、撹拌して溶解させた。このようにして記録材料組成物溶液を得た。
得られた記録材料組成物溶液を、バーコーターを用いて100μm厚のPETフィルム上に塗布し、室温で一晩減圧乾燥させた。乾燥後の記録材料層の膜厚は20μmであった。これを1.0mm厚のスライドガラスに記録材料層がガラス面に接するように貼り付け、ホログラム画像記録媒体サンプルとした。
(微小ホログラムの記録)
図2の記録光学系を用い、上記で作製したホログラム画像記録媒体サンプルに対して微小ホログラムを連続的に記録した。
図2において参照光の入射角度を45度、信号光の入射角度を90度とし、第1アパーチャ42および第2アパーチャ56の開口を1辺が500μmの矩形とした。但し、参照光については,媒体サンプル面で500μm×500μmの正方形となるよう、第1アパーチャ42の媒体x軸方向に対応する辺の長さを500μmの1/√2倍とした。次いで、第2シャッタ51を開いた状態でさらに第1シャッタ33を所定時間開き、500μm×500μmの矩形の微小ホログラムを記録した。その後、サンプルステージをx軸方向に500μm(=記録ピッチ)移動し、同様に微小ホログラムを隣接して記録した。このようにして、複数の微小ホログラムを各々隣接して記録した。最終的に、3×3=9個の微小ホログラムパターンを記録した。このとき、信号光と参照光の強度を各々5mW/cmとし、第1シャッタ33を1秒間開くことにより記録を行った。即ち、各微小ホログラム記録時の積算光量は10mJ/cmであった。また、隣接する微小ホログラムを記録する際の時間ピッチは2秒とした。
(微小ホログラムの再生)
上記のようにして記録された3×3個の隣接微小ホログラムパターンのうち、中央の微小ホログラムに、記録時と同じ参照光を照射し、微小ホログラムの再生を行った。即ち、図2の光学系において第2シャッタ51を閉じて第1シャッタ33を開き、さらに回折像の現れる方向に撮像素子としてCCDを配置した(=図4の光学系)。但し、参照光強度を500μW/cmとした。このとき再生された回折像を前記CCDで撮影し、その強度分布データを取り込んだ。xy面の強度分布データのうち、特定のyの値におけるx軸方向の強度分布を一例として図10に示す。
この2次元強度分布データをもとに、SN比と相対回折効率を求めた(実際に用いたデータは図10のスライスデータではなく、xy平面全体の強度分布データである)。
その結果、上記ホログラム画像記録媒体サンプルを用い、上記記録条件で記録を行った際のSN比は12.3であった。また、相対回折効率ηは83%であった。なお、SN比算出の際の、ノイズ成分のスライスレベルは0とした。
10…評価装置
12…ホログラム画像記録媒体
14…記録光学系
16…再生光学系
18…撮像光学系
19…微小ホログラム
19A…信号光領域
19B…にじみ領域
20…評価値算出装置
21…回折光強度算出装置
22…SN比算出装置
22A…ノイズ光強度算出装置
22B…SN比計算器
23…相対回折効率算出装置
24…回折効率算出装置
25…面積比較器
26…切換装置
30…光源光学系
31…レーザダイオード
32…偏光ビームスプリッタ
35…第1の1/2波長板
40…参照光光学系
50…信号光光学系

Claims (10)

  1. 要素ホログラムを2次元的に連続記録する画像情報記録用のホログラム画像記録媒体の評価方法であって、
    評価対象のホログラム画像記録媒体に、前記要素ホログラムと同一サイズの微小ホログラムを、参照光及び信号光が共に平面波の2光束干渉及び平面波である参照光と球面波である信号光との2光束干渉のうちの、一方の2光束干渉により連続的に複数記録する過程と、
    記録された前記微小ホログラムを、前記2光束干渉による記録に用いた前記参照光及び共役像再生光のうちの一方と同一の波長、同一の光束径、同一の入射角度の平面波により照射して回折像を再生する過程と、
    前記再生された回折像を、前記微小ホログラムよりも面積の大きい撮像素子により撮像する過程と、
    前記撮像された回折像を強度分布データに変換して、前記撮像素子の受光面における前記微小ホログラムに相当する形状、サイズの範囲の強度分布データ列f(x,y)を抽出する過程と、
    前記抽出された強度分布データ列f(x,y)の総和で定義される回折光強度I=Σf(x,y)を算出する過程と、
    前記回折光強度Iが最大値Is(max)をとるとき、前記f(x,y)として抽出されなかったデータ列f(x,y)のうち、所定のスライスレベルIthreshold以上であるデータ列f(x,y)の値の総和で定義されるノイズ光強度I=Σf(x,y)を求める過程と、
    前記ホログラム画像記録媒体の評価値としてのSN比=Is(max)/Iを求める過程と、
    を有してなることを特徴とするホログラム画像記録媒体の評価方法。
  2. 要素ホログラムを2次元的に連続記録する画像情報記録用のホログラム画像記録媒体の評価方法であって、
    評価対象のホログラム画像記録媒体に、前記要素ホログラムと同一サイズの微小ホログラムを、参照光及び信号光が共に平面波の2光束干渉及び平面波である参照光と球面波である信号光との2光束干渉の、一方の2光束干渉により連続的に複数記録する過程と、
    記録された前記微小ホログラムを、前記2光束干渉による記録に用いた前記参照光及び共役像再生光の一方と同一の波長、同一の光束径、同一の入射角度の平面波により照射して回折像を再生する過程と、
    前記再生された回折像を、前記微小ホログラムよりも面積の大きい撮像素子により撮像する過程と、
    前記撮像された回折像を強度分布データに変換して、前記撮像素子の受光面における前記微小ホログラムに相当する形状、サイズの範囲の強度分布データ列f(x,y)を抽出する過程と、
    前記抽出された強度分布データ列f(x,y)の総和で定義される回折光強度I=Σf(x,y)を算出する過程と、
    前記回折光強度Iが最大値Is(max)をとるとき、前記f(x,y)として抽出されたデータ列f(x,y)の最大値をfs(max)(x,y)、前記微小ホログラム領域の面積をSholo、前記撮像素子のピクセル面積をSpixとしたとき、(1)式により、前記ホログラム画像記録媒体の評価値としての相対回折効率ηを求める過程と、を有してなることを特徴とするホログラム画像記録媒体の評価方法。
    η=I/(fs(max)(x,y)×Sholo/Spix) …(1)
  3. 要素ホログラムを2次元的に連続記録する画像情報記録用のホログラム画像記録媒体の評価方法であって、
    評価対象のホログラム画像記録媒体に、前記要素ホログラムと同一サイズの微小ホログラムを、参照光及び信号光が共に平面波の2光束干渉及び平面波である参照光と球面波である信号光との2光束干渉の、一方の2光束干渉により連続的に複数記録する過程と、
    記録された前記微小ホログラムを、前記2光束干渉による記録に用いた前記参照光及び共役像再生光の一方と同一の波長、同一の光束径、同一の入射角度の平面波により照射して回折像を再生する過程と、
    前記再生された回折像を、前記微小ホログラムよりも面積の大きい撮像素子により撮像する過程と、
    前記撮像された回折像を強度分布データに変換して、前記撮像素子の受光面における前記微小ホログラムに相当する形状、サイズの範囲の強度分布データ列f(x,y)を抽出する過程と、
    前記抽出された強度分布データ列f(x,y)の総和で定義される回折光強度I=Σf(x,y)を算出する過程と、
    前記回折光強度Iが最大値Is(max)をとり、前記微小ホログラムの再生に用いた平面波の強度をIとしたとき、(2)式により、前記ホログラム画像記録媒体の評価値としての回折効率ηを求める過程と、を有してなることを特徴とするホログラム画像記録媒体の評価方法。
    η=I/I …(2)
  4. 請求項1乃至3のいずれかにおいて、
    前記記録過程における前記平面波は非変調であることを特徴とするホログラム画像記録媒体の評価方法。
  5. 請求項1乃至4のいずれかにおいて、
    前記記録された複数の微小ホログラムについて、再生された回折像を順次撮像する過程と、強度分布データ列f(x,y)を抽出する過程と、評価値を求める過程とを繰り返すことを特徴とするホログラム画像記録媒体の評価方法。
  6. 請求項1乃至5のいずれかにおいて、
    ホログラム画像記録媒体に、微小ホログラムを、2光束干渉により連続的に複数記録する際に、該連続記録の方向における、前記微小ホログラムのサイズaを、前記連続記録のピッチd以下としたことを特徴とするホログラム画像記録媒体の評価方法。
  7. 請求項1乃至6のいずれかにおいて、
    前記撮像素子の画像ピッチpを、前記微小ホログラムのサイズaの1/4以下としたことを特徴とするホログラム画像記録媒体の評価方法。
  8. 要素ホログラムを2次元的に連続記録する画像情報記録用のホログラム画像記録媒体の評価装置であって、
    評価対象のホログラム画像記録媒体に、前記要素ホログラムと同一サイズの微小ホログラムを、参照光及び信号光が共に平面波の2光束干渉及び平面波である参照光と球面波である信号光との2光束干渉のうちの、一方の2光束干渉により連続的に複数記録する記録光学系と、
    記録された前記微小ホログラムを、前記2光束干渉による記録に用いた前記参照光及び共役像再生光のうちの一方と同一の波長、同一の光束径、同一の入射角度の平面波により照射して回折像を再生する再生光学系と、
    前記再生された回折像を、前記微小ホログラムよりも面積の大きい撮像素子により撮像する撮像光学系と、
    前記撮像された回折像を強度分布データに変換して、前記撮像素子の受光面における前記微小ホログラムに相当する形状、サイズの範囲の強度分布データ列f(x,y)を抽出して、その値の総和で定義される回折光強度I=Σf(x,y)を算出する回折光強度算出装置と、
    前記ホログラム画像記録媒体の評価値としてのSN比を求めるSN比算出装置と、
    前記ホログラム画像記録媒体の評価値としての相対回折効率ηを求める相対回折効率算出装置と、
    前記ホログラム画像記録媒体の評価値としての回折効率ηを求める回折効率算出装置と、
    を有してなり、
    前記SN比算出装置は、前記回折光強度Iが最大値Is(max)をとるとき、前記f(x,y)として抽出されなかったデータ列f(x,y)のうち、所定のスライスレベルIthreshold以上であるデータ列f(x,y)の値の総和で定義されるノイズ光強度I=Σf(x,y)を求めるノイズ光強度算出装置、及び、前記ホログラム画像記録媒体の評価値としてのSN比=Is(max)/Iを計算するSN比計算器と、を有し、
    前記相対回折効率算出装置は、前記回折光強度Iが最大値Is(max)をとり、前記f(x,y)として抽出されたデータ列f(x,y)の最大値をfs(max)(x,y)、前記微小ホログラム領域の面積をSholo、前記撮像素子のピクセル面積をSpixとしたとき、(1)式により、前記ホログラム画像記録媒体の評価値としての相対回折効率ηを算出するようにされ、
    前記回折効率算出装置は、前記回折光強度Iが最大値Is(max)をとり、前記微小ホログラムの再生に用いた平面波の強度をIとしたとき、(2)式により、前記ホログラム画像記録媒体の評価値としての回折効率ηを求めるようにされていることを特徴とするホログラム画像記録媒体の評価装置。
    η=I/(fs(max)(x,y)×Sholo/Spix) …(1)
    η=I/I …(2)
  9. 請求項8において、
    前記撮像素子により撮像された回折像の面積と前記微小ホログラムの面積とを比較して、回折像の面積が、微小ホログラムの面積以上の場合に拡大信号を、微小ホログラムの面積未満の場合は縮小信号をそれぞれ出力する面積比較器と、
    この面積比較器の出力信号が、拡大信号のときに、前記回折光強度算出装置を前記SN比算出装置に接続し、縮小信号のときに、前記回折光強度算出装置を、前記相対回折効率算出装置及び回折効率算出装置の少なくとも一方に接続する切換装置と、
    を有することを特徴とするホログラム画像記録媒体の評価装置。
  10. 請求項8または9において、
    前記記録光学系における前記平面波は非変調であることを特徴とするホログラム画像記録媒体の評価装置。
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