JP2012209521A - 発光装置およびこれを用いた照明装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】発光装置を使用することによって発光素子が発熱するため、枠体部分において内周面が基体部分の上面に対して垂直な部分を有している場合、熱膨張によって互いに加わる力の方向とこの内周面とが垂直な方向となるので、枠体部分および封止用樹脂に大きな内部応力が加わる。
【解決手段】基体と、基体の主面に載置された発光素子と、基体の主面上であって発光素子を取り囲むように位置する枠体と、基体の主面上に位置して発光素子を被覆した封止樹脂とを備え、発光素子を封止する封止樹脂が気泡を含有しており、基体の主面に垂直な断面において、内周面が基体の主面に対して垂直な枠体の第1の部位に対して内周面の側方に位置する気泡が、基体の主面に垂直な方向に扁平な形状である発光装置とする。
【選択図】図2
【解決手段】基体と、基体の主面に載置された発光素子と、基体の主面上であって発光素子を取り囲むように位置する枠体と、基体の主面上に位置して発光素子を被覆した封止樹脂とを備え、発光素子を封止する封止樹脂が気泡を含有しており、基体の主面に垂直な断面において、内周面が基体の主面に対して垂直な枠体の第1の部位に対して内周面の側方に位置する気泡が、基体の主面に垂直な方向に扁平な形状である発光装置とする。
【選択図】図2
Description
本発明は、発光ダイオードに代表される発光素子を備えた発光装置に関するものである。発光装置は、例えば、電子ディスプレイ用のバックライト電源、室内照明として好適に用いることができる。
近年、LED素子を備えた発光装置の開発が進められている。発光装置に用いられる発光素子を搭載する基板としては、例えば、特許文献1に開示された配線基板が知られている。特許文献1に記載の配線基板は、キャビティ底面を形成する基体部分およびキャビティ側面を形成する枠体部分を有する基板本体を備えている。また、キャビティには発光素子が実装されるとともに、キャビティに封止用樹脂が充填される。これにより、発光素子が封止される。
枠体部分は、内周面が基体部分の上面に対して垂直な部分と、この垂直な部分の上に位置するとともに内周面が基体部分の上面に対して傾斜した部分とを有している。これは、枠体部分の基体部分に対する接合性を向上させるため、あるいは、枠体部分の内周面に金属反射膜が形成される場合には、この金属反射膜とキャビティ底面の配線層との電気的な短絡を抑制するためである。
発光装置を使用することによって発光素子が発熱するため、枠体部分および封止用樹脂が熱膨張する。しかしながら、枠体部分において内周面が基体部分の上面に対して垂直な部分を有している場合、熱膨張によって互いに加わる力の方向とこの内周面とが垂直な方向となるため、枠体部分および封止用樹脂に大きな内部応力が加わる。そのため、枠体部分および封止用樹脂が変形する、あるいは、枠体部分および封止用樹脂が基体部分から剥離する可能性がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、枠体部分および封止用樹脂に大きな内部応力が加わることを抑制して、耐久性を向上させた発光装置及びこれを用いた照明装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る発光装置は、基体と、該基体の主面に載置された発光素子と、前記基体の前記主面上に前記発光素子を取り囲むように位置した枠体と、前記基体の前記主面上に位置して前記発光素子を被覆し、気泡を含有した封止樹脂とを備えている。また、前記枠体が、前記基体の前記主面上に位置して、内周面が前記基体の前記主面に対して垂直な第1の部位、および、該第1の部位の上に位置して、内周面が前記基体の前記主面に対して傾斜した第2の部位を有している。そして、前記基体の前記主面に垂直な断面において、前記第1の部位の内周面の側方に位置する前記封止樹脂に含有された前記気泡が、前記基体の前記主面に垂直な方向に扁平な形状である。
上記の態様に基づく発光装置では、封止樹脂が気泡を含有しており、基体の主面に垂直な断面において、第1の部位の内周面の側方に位置する封止樹脂に含有された気泡が、基体の主面に垂直な方向に扁平な形状であることを特徴としている。そのため、枠体および封止樹脂が熱膨張した場合であっても、この気泡で応力を緩和させることができる。加えて、単に封止樹脂が気泡を含有しているのではなく、第1の部位の内周面の側方に位置する気泡が、基体の主面に垂直な方向に扁平な形状であることから、気泡によって応力を緩和させつつも基体と封止樹脂との接合性も良好に保つことができる。
以下、本発明の各実施形態の発光装置について、図面を用いて詳細に説明する。但し、以下で参照する各図は、説明の便宜上、実施形態の構成部材のうち、本発明を説明するために必要な主要部材のみを簡略化して示したものである。したがって、本発明に係る発光装置は、本明細書が参照する各図に示されていない任意の構成部材を備え得る。また、各図中の部材の寸法は、実際の構成部材の寸法および各部材の寸法比率等を忠実に表したものではない。
図1〜3に示すように、第1の実施形態の発光装置1は、基体3と、基体3の主面に載置された発光素子5と、基体3の主面上に発光素子5を取り囲むように位置した枠体7と、基体3の主面上に位置して発光素子5を被覆した封止樹脂9とを備えている。枠体7は、基体3の主面上に位置する第1の部位11およびこの第1の部位11の上に位置する第2の部位13を有している。第1の部位11における内周面は基体3の主面に対して垂直となっている。また、第2の部位13における内周面は基体3の主面に対して傾斜している。封止樹脂9は気泡15を含有しており、基体3の主面に垂直な断面において、第1の部位11の内周面の側方に位置する気泡15が、基体3の主面に垂直な方向に扁平な形状である。
このように、本実施形態の発光装置1は、封止樹脂9が気泡15を含有しており、基体3の主面に垂直な断面において、第1の部位11の内周面の側方に位置する封止樹脂に含有された気泡15が、基体3の主面に垂直な方向に扁平な形状であることを特徴としている。第1の部位11の内周面が基体3の主面に対して垂直であることから、枠体7および封止樹脂9には、これらの部材の熱膨張に伴って大きな内部応力が加わる。しかしながら、封止樹脂9が気泡15を含有していることから、この気泡15で上記の内部応力を緩和させることができる。
加えて本実施形態の発光装置1においては、基体3の主面に垂直な断面において、第1の部位11の内周面の側方に位置する気泡15が、基体3の主面に垂直な方向に扁平な形状である。単に気泡15の体積を大きくすることによって第1の部位11の内周面の側方に位置する封止樹脂9に加わる応力をより緩和させやすくなる。
しかしながら、気泡15の体積を大きくすることによって封止樹脂9の量が少なくなることから、基体3と封止樹脂9との接合性が低下する可能性がある。また、封止樹脂9は発光素子5が外気に触れて劣化することを抑制するための部材であるが、気泡15の体積
が大きくなると封止樹脂9による封止性が低下するため、発光素子5の耐久性が低下する可能性がある。
が大きくなると封止樹脂9による封止性が低下するため、発光素子5の耐久性が低下する可能性がある。
本実施形態の発光装置1においては、第1の部位11の内周面の側方に位置する気泡15が上記の形状であることから、気泡15の体積を過度に大きくすることなく、第1の部位11の内周面に垂直な方向から枠体7および封止樹脂9に加わる応力を効率良く緩和させることができる。
従って、本実施形態の発光装置1においては、第1の部位11の内周面に垂直な方向から枠体7および封止樹脂9に加わる応力を効率良く緩和させつつも、基体3と封止樹脂9との接合性を良好に保つことができる。また、封止樹脂9による発光素子5の封止性も良好に保つことができる。
本実施形態の発光装置1は、平板形状であって絶縁性の基体3を備えている。基体3としては、例えば、アルミナおよびムライトに代表されるセラミック材料、ガラスセラミック材料、並びに樹脂材料が挙げられる。また、これらの材料のうち複数の材料を混合した複合系材料を用いてもよい。また、基体3の材料として、金属酸化物の微粒子を分散させた高分子樹脂を用いることができる。上記の微粒子が分散されていることにより、基体3の熱膨張を調整することが容易となるとともに、熱伝導率を調整することが容易となる。
基体3の主面上には、発光素子5と電気的に接続された電極部材17が配設されている。電極部材17は、発光素子5と外部の配線(不図示)とを電気的に接続する部材である。従って、本実施形態の発光装置1においては、電極部材17が基体3の主面上に配設されているが、特にこの構成に限られるものではない。例えば、電極部材17の一部が絶縁性基板に埋設されていても良い。
電極部材17としては、アルミニウム、タングステン、モリブデン、マンガンおよび銅のような金属材料を用いることができる。電極部材17は、例えば、粉末状の上記金属材料に有機溶剤を添加して得た金属ペーストを、基体3となるセラミックグリーンシートに所定パターンで印刷して焼成することにより得られる。なお、電極部材17の表面には、酸化防止のためにニッケルまたは金等のめっき層が被着されていてもよい。
また、基体3の主面には発光素子5が載置されている。基体3の主面における中央部分まで電極部材17が引き出されており、発光素子5が、いわゆるフリップチップ実装によってこの電極部材17上に載置されるとともに、電極部材17と電気的に接続されている。なお、本実施形態の発光装置1においては、発光素子5が電極部材17にフリップチップ実装されることによって電気的に接続されているが、電極部材17と発光素子5とは、例えば、ワイヤーボンディングによって電気的に接続してもよい。また、本実施形態の発光装置1においては、一つの発光素子5が基体3の主面に載置された構成となっているが、複数の発光素子5が載置された構成であっても何ら問題ない。
発光素子5は、透光性基体と、透光性基体上に形成される光半導体層とを有している。透光性基体は、有機金属気相成長法または分子線エピタキシャル成長法等の化学気相成長法を用いて、光半導体層を成長させることが可能なものであればよい。透光性基体に用いられる材料としては、例えば、サファイア、窒化ガリウム、窒化アルミニウム、酸化亜鉛、セレン化亜鉛、シリコンカーバイド、シリコンまたは二ホウ化ジルコニウム等を用いることができる。なお、透光性基体の厚みは、例えば50μm以上1000μm以下である。
光半導体層は、透光性基体上に形成される第1半導体層と、第1半導体層上に形成され
る発光層と、発光層上に形成される第2半導体層とから構成されている。
る発光層と、発光層上に形成される第2半導体層とから構成されている。
第1半導体層、発光層および第2半導体層は、例えば、III族窒化物半導体、ガリウム燐またはガリウムヒ素等のIII−V族半導体、あるいは、窒化ガリウム、窒化アルミニウムまたは窒化インジウム等のIII族窒化物半導体などを用いることができる。なお、第1半導体層の厚みは、例えば1μm以上5μm以下であって、発光層の厚みは、例えば25nm以上150nm以下であって、第2半導体層の厚みは、例えば50nm以上600nm以下である。また、このように構成された発光素子5では、例えば370nm以上420nm以下の波長範囲の励起光を発する素子を用いることができる。
基体3の主面上には発光素子5を取り囲むように位置した枠体7が配設されている。枠体7は、基体3の主面上に位置する第1の部位11およびこの第1の部位11の上に位置する第2の部位13を有している。第1の部位11における内周面は基体3の主面に対して垂直である。また、第2の部位13における内周面は下部から上部に向かって幅広となるように基体3の主面に対して傾斜している。
枠体7が、上述のような第1の部位11を有していることによって、枠体7を絶縁性基板に安定して接合することができる。また、第2の部位13の内周面に金属部材からなる反射層(不図示)が形成されている場合には、この反射層と電極部材17との間で電気的な短絡が生じる可能性を小さくできる。また、枠体7が、上述のような第2の部位13を有していることによって、発光素子5から放出された光を集光して、所望の光出射方向へ放出することが容易となる。
枠体7としては、基体3と同様の材料を用いることができ、例えば、アルミナおよびムライトに代表されるセラミック材料、あるいはガラスセラミック材料を用いることができる。また、これらの材料のうち複数の材料を混合した複合系材料を用いてもよい。また、枠体7の材料として、金属酸化物の微粒子を分散させた高分子樹脂を用いてもよい。
枠体7は、接合部材(不図示)を介して基体3に接合されている。また、本実施形態にかかる枠体7は、接合部材を介して電極部材17にも接合されている。枠体7と基体3とを接合する接合部材としては、例えばシリコーン樹脂、アクリル樹脂またはエポキシ樹脂のような絶縁樹脂を用いることができる。なお、接合部材としては、波長変換前の発光素子5からの放射光が直接に漏れることを抑制するため、黒色のような有色の部材とすることが好ましい。
第2の部位13の内周面には、上述のような反射層が形成されていることが好ましい。反射層としては、発光素子5からの放射光を良好に反射することのできる部材であれば特に限定されるものではないが、例えば、タングステン、モリブデン、銅または銀等から成る金属層と、金属層を被覆するニッケルまたは金等から成るめっき金属層を例示することができる。
第2の部位13の内周面の傾斜角度は、基体3の主面に対して例えば55度以上70度以下の角度に設定されている。また、めっき金属層の表面粗さは、算術平均高さRaが例えば1μm以上3μm以下に設定されている。
本実施形態の発光装置1は、基体3の上に位置して発光素子5を被覆する透光性の封止樹脂9を備えている。このような封止樹脂9は発光素子5が外気に触れて劣化することを抑制するとともに発光素子5が発する光に起因した熱を吸収し、封止樹脂9の中にて拡散させる機能を備えている。そして、封止樹脂9は気泡15を含有しており、基体3の主面に垂直であって発光素子5を含む断面において、第1の部位11の内周面の側方に位置す
る封止樹脂に含有された気泡15が、基体3の主面に垂直な方向に扁平な形状である。
る封止樹脂に含有された気泡15が、基体3の主面に垂直な方向に扁平な形状である。
本実施形態の発光装置1において、「気泡15が、基体3の主面に垂直な方向に扁平な形状である」とは、図2,3に示すように、基体3の主面に垂直であって発光素子5を含む断面において、基体3の主面に平行な方向の気泡15の幅L1が、基体3の主面に垂直な方向の気泡15の幅L2よりも小さいことを意味している。また、「気泡15の基体3の主面に垂直な方向への扁平率」とは、基体3の主面に平行な方向の気泡15の幅L1に対する基体3の主面に垂直な方向の気泡15の幅L2の比率であって、「L2/L1」であることを意味している。気泡の大きさは特に限定されるものではないが、L1,L2が0.1〜0.5mm程度であれば良い。また、扁平率L2/L1は、1.1〜3程度であればよい。
既に示したように、内周面が基体3の主面に対して垂直である第1の部位11を枠体7が有している場合、熱膨張によって互いに加わる力の方向とこの内周面とが垂直な方向となるため、枠体7および封止樹脂9に大きな内部応力が加わる。しかしながら、基体3の主面に垂直な断面において、第1の部位11の内周面の側方に位置する封止樹脂9が気泡15を含有しており、この気泡15が基体3の主面に垂直な方向に扁平な形状であることから、気泡15の体積を過度に大きくすることなく、第1の部位11の内周面に垂直な方向から枠体7および封止樹脂9に加わる応力を効率良く緩和させることができる。
図3に示すように、封止樹脂9に含有された気泡15のうち、上述する扁平な形状の気泡15の少なくとも一部が、枠体7における第1の部位11に接していることが好ましい。封止樹脂9が気泡15を含有していることによって、封止樹脂9の全体に加わる内部応力を緩和させることができる。しかしながら、気泡15が変形することによって内部応力を緩和させていることから、封止樹脂9のうち気泡15の面する部分に局所的に応力が集中する可能性がある。しかしながら、気泡15の少なくとも一部が第1の部位11と接していることによって、封止樹脂9のうち気泡15の面する部分の表面積を少なくすることができるので、封止樹脂9のうち上記の局所的に応力が集中する部分を少なくすることができる。そのため、封止樹脂9の耐久性を向上させることができる。
また、同様に、封止樹脂9に含有された気泡15のうち、上述する扁平な形状の気泡15の少なくとも一部が、基体3(または基体3の表面に配設された電極部材17)に接していることが好ましい。気泡15の少なくとも一部が基体3と接していることによって、封止樹脂9のうち気泡15の面する部分の表面積を少なくすることができるので、封止樹脂9のうち局所的に応力が集中する部分を少なくすることができる。そのため、封止樹脂9の耐久性を向上させることができるからである。
加えて、基体3と封止樹脂9の熱膨張係数が異なるため、基体3と封止樹脂9との界面に反りが生じて、発光装置1が変形する可能性がある。特に、基体と透光性部材の側端部に近いほど上記の反りに起因して大きな応力が加わる可能性がある。しかしながら、気泡15の少なくとも一部が基体3と接していることによって、この接している部分で反りの原因となる応力を緩和させることができる。そのため、基体3と封止樹脂9との界面に生じる反りに起因する発光装置1の変形を抑制することができる。
また、封止樹脂9に含有された気泡15のうち、上述する扁平な形状の気泡15の上端が、第2の部位13の側方に位置していることが好ましい。扁平な形状の気泡15の上端が、第2の部位13の側方に位置している場合には、枠体7における第1の部位11の側方に扁平な形状の気泡15を安定して存在させることができるので、第1の部位11の内周面に垂直な方向から枠体7の第1の部位11および封止樹脂9に加わる応力を効率良く緩和させることができる。
枠体7の第1の部位11に加わる応力を緩和させるためには上記の形状が好ましいが、一方で、発光素子5から放出された光を効率よく集光して、所望の光出射方向へ放出するためには、図4に示すように、封止樹脂9に含有された気泡15のうち、上述する扁平な形状の気泡15が、第2の部位13よりも下方に位置していることが好ましい。
気泡15へ入射する発光素子5からの放射光は、気泡15の表面で反射、分散をする傾向にある。そのため、上述する扁平な形状の気泡15が第2の部位13の側方に位置している場合、発光素子5から第2の部位13の内周面に向かって進む光の一部が、この気泡15に入射するとともに気泡15の表面で反射、分散してしまう。結果として、第2の部位13の内周面で発光素子5から放出された光を十分に集光することが難しくなる。一方で、上述する扁平な形状の気泡15が、第2の部位13よりも下方に位置している場合には、発光素子5から第2の部位13の内周面に向かって進む光を安定して第2の部位13の内周面に入射させることができるので、所望の光出射方向へ放出することが容易となる。
また同様の理由から、封止樹脂9は、基体3の主面に垂直な断面において、第1の部位11の内周面の側方に位置する部分の気泡15による空隙率が、第2の部位13の内周面の側方に位置する部分の気泡15による空隙率よりも大きいことが好ましい。
また、図5に示すように、第1の部位11の内周面の側方に位置する気泡15のうち、第1の部位11の近くに位置する気泡15の基体3の主面に垂直な方向への扁平率が、発光素子5の近くに位置する気泡15の基体3の主面に垂直な方向への扁平率よりも大きいことが好ましい。
発光装置1の使用中において発光素子5が発熱することから封止樹脂9が熱膨張する。すなわち、封止樹脂9は発光素子5を中心にして熱膨張する。そのため、第1の部位11の内周面の側方に位置する封止樹脂9のうち、第1の部位11の近くに位置する部分には第1の部位11の内周面に垂直な方向に内部応力が加わりやすいが、発光素子5の近くに位置する部分には第1の部位11の内周面に垂直な方向に限らず様々な方向に内部応力が加わりやすい。
つまり、発光素子5の近くに位置する気泡15aよりも第1の部位11の近くに位置する気泡15bが、基体3の主面に垂直な方向に扁平な形状である、言い換えれば、上述の第1の部位11の近くに位置する部分および発光素子5の近くに位置する部分のそれぞれにおける内部応力の加わる方向に応じて気泡15が形成されていることから、効率良く内部応力を緩和させることができる。
封止樹脂9としては、例えばシリコーン樹脂、アクリル樹脂およびエポキシ樹脂のような透光性の絶縁樹脂が用いられる。また、封止樹脂9の熱伝導率は、例えば0.14W/(m・K)以上0.21W/(m・K)以下に設定されている。なお、本実施形態における封止樹脂9は上面が平坦な形状となっているが、特にこれに限られるものではない。たとえば、上面が球曲面である形状であってもよい。
封止樹脂9は、たとえば、基体3および枠体7で囲まれた空間に発光素子5を被覆するように未硬化の樹脂を充填するとともに、この未硬化の樹脂を熱硬化させることによって形成することができる。このとき、気泡を含有させた状態で上記の空間に未硬化の樹脂を充填させる。そして、未硬化の樹脂を充填した後に所定時間をあけてから熱硬化させることによって、基体3の主面に垂直な方向に扁平な形状である気泡15を形成することができる。
本実施形態の発光装置1は、枠体7および封止樹脂9の上に位置して封止樹脂9を被覆するように配設された波長変換部材19をさらに備えている。波長変換部材19は、発光素子5から発せられる光が内部に入射して、内部に含有される蛍光体が励起されて、光を発するものである。波長変換部材19は、例えばシリコーン樹脂、アクリル樹脂またはエポキシ樹脂から成り、その樹脂中に、例えば430nm以上490nm以下の蛍光を発する青色蛍光体、例えば500nm以上560nm以下の蛍光を発する緑色蛍光体、例えば540nm以上600nm以下の蛍光を発する黄色蛍光体、例えば590nm以上700nm以下の蛍光を発する赤色蛍光体が含有されている。
また、蛍光体は、波長変換部材19の中に均一に分散するようにしている。なお、波長変換部材19の熱伝導率は、例えば0.10W/(m・K)以上0.30W/(m・K)以下に設定されている。また、波長変換部材19の厚みは、例えば最も厚みの大きい部分が0.7mm以上であるとともに最も厚みの小さい部分が3mm以下に設定されている。
次に、本発明の一実施形態にかかる照明装置101について説明する。
図6に示すように、本実施形態の照明装置101は、上記の実施形態に代表される発光装置1と、発光装置1が搭載される搭載板103と、発光装置1に通電する電気配線と、発光装置1から出射される光を反射する光反射手段とを備えている。
本実施形態の照明装置101における発光装置1は搭載板103上に載置される。このとき、図6に示すように、本実施形態の照明装置101は、下方を照明するように形成されているため、発光装置1は発光素子5が基体3よりも下方に位置するようにして、搭載板103上に載置される。本実施形態の照明装置101においては、電気配線105を通じて発光装置1に通電することにより、発光素子5が光を射出する。そして、光反射手段107により、上記射出された光を反射させることで所望の方向を照らす照明装置101として機能する。
照明装置101は、発光装置1を一つのみ備えていてもよく、また、図6に示すように、複数備えていても良い。また、発光装置1を複数備えている場合には、各発光装置1を電気配線105により、直列配置としても、並列配置としても良い。
なお、本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変更を行うことは何ら差し支えない。
1・・・発光装置
3・・・基体
5・・・発光素子
7・・・枠体
9・・・封止樹脂
11・・・第1の部位
13・・・第2の部位
15・・・気泡
17・・・電極部材
19・・・波長変換部材
101・・・照明装置
103・・・搭載板
105・・・電気配線
107・・・光反射手段
3・・・基体
5・・・発光素子
7・・・枠体
9・・・封止樹脂
11・・・第1の部位
13・・・第2の部位
15・・・気泡
17・・・電極部材
19・・・波長変換部材
101・・・照明装置
103・・・搭載板
105・・・電気配線
107・・・光反射手段
Claims (8)
- 基体と、
該基体の主面に載置された発光素子と、
前記基体の前記主面上に前記発光素子を取り囲むように位置した枠体と、
前記基体の前記主面上に位置して前記発光素子を被覆し、気泡を含有した封止樹脂とを備え、
前記枠体が、前記基体の前記主面上に位置して、内周面が前記基体の前記主面に対して垂直な第1の部位、および該第1の部位の上に位置して、内周面が前記基体の前記主面に対して傾斜した第2の部位を有し、
前記基体の前記主面に垂直な断面において、前記第1の部位の前記内周面の側方に位置する前記封止樹脂に含有された前記気泡が、前記基体の前記主面に垂直な方向に扁平な形状であることを特徴とする発光装置。 - 扁平な形状の前記気泡の少なくとも一部が、前記第1の部位と接していることを特徴とする請求項1に記載の発光装置。
- 扁平な形状の前記気泡の少なくとも一部が、前記基体に接していることを特徴とする請求項1に記載の発光装置。
- 扁平な形状の前記気泡の上端が、前記第2の部位の側方に位置していることを特徴とする請求項1に記載の発光装置。
- 扁平な形状の前記気泡が、前記第2の部位よりも下方に位置していることを特徴とする請求項1に記載の発光装置。
- 前記第1の部位の前記内周面の側方に位置する前記気泡のうち、前記第1の部位の近くに位置する前記気泡の前記基体の前記主面に垂直な方向への扁平率が、前記発光素子の近くに位置する前記気泡の前記基体の前記主面に垂直な方向への扁平率よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の発光装置。
- 前記封止樹脂は、前記基体の前記主面に垂直な断面において、前記第1の部位の前記内周面の側方に位置する部分の前記気泡による空隙率が、前記第2の部位の前記内周面の側方に位置する部分の前記気泡による空隙率よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の発光装置。
- 請求項1〜7のいずれか1つに記載の発光装置と、
前記発光装置が搭載される搭載板と、
前記発光装置に通電する電気配線と、
前記発光装置から出射される光を反射する光反射手段とを備えた照明装置。
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