JP2012209069A - 固体酸化物形燃料電池スタックおよび固体酸化物形燃料電池スタックの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】セパレータの反りに起因する固体酸化物形燃料電池セルの割れの発生を抑制することができる固体酸化物形燃料電池スタックおよび固体酸化物形燃料電池スタックの製造方法を提供する。
【解決手段】第1の燃料電池セル積層体と第2の燃料電池セル積層体との間に設けられた放熱用セパレータを備え、第1の燃料電池セル積層体および第2の燃料電池セル積層体は、交互に積層された固体酸化物形燃料電池セルと接続用セパレータとを有し、放熱用セパレータの厚さが接続用セパレータの厚さよりも厚い固体酸化物形燃料電池スタックと、その製造方法である。
【選択図】図1
【解決手段】第1の燃料電池セル積層体と第2の燃料電池セル積層体との間に設けられた放熱用セパレータを備え、第1の燃料電池セル積層体および第2の燃料電池セル積層体は、交互に積層された固体酸化物形燃料電池セルと接続用セパレータとを有し、放熱用セパレータの厚さが接続用セパレータの厚さよりも厚い固体酸化物形燃料電池スタックと、その製造方法である。
【選択図】図1
Description
本発明は、固体酸化物形燃料電池スタックおよび固体酸化物形燃料電池スタックの製造方法に関する。
近年、燃料が有する化学エネルギを電気エネルギに変換する固体酸化物形燃料電池スタックは、高効率でクリーンな発電装置として注目されている。
図10に、特許文献1等に開示されている従来の固体酸化物形燃料電池スタックの一例の模式的な断面図を示す。図10に示す従来の固体酸化物形燃料電池スタックは、固体酸化物形燃料電池セル積層体100と、固体酸化物形燃料電池セル積層体200とが放熱板300を介して接続された構成を有している。そして、固体酸化物形燃料電池セル積層体200と、放熱板300と、固体酸化物形燃料電池セル積層体100との積層体は、枠体400に収容されている。
ここで、固体酸化物形燃料電池セル積層体100,200は、それぞれ、固体酸化物形燃料電池セル101とセパレータ102とが交互に積層された構成を有している。また、放熱板300は、平板状の上側導電性部材300aと、平板状の下側導電性部材300bと、これらの間に設置されて、これらの部材を機械的かつ電気的に接続する柱状導電性部材300cとから構成されている。なお、セパレータ102の厚さはt0であり、放熱板300の厚さはT0であって、放熱板300の厚さT0はセパレータ102の厚さt0よりも厚くなっている。
固体酸化物形燃料電池セル101は、それぞれ、酸化物イオン導電体である固体酸化物電解質層と、固体酸化物電解質層の両側にそれぞれ設けられた空気極(カソード)と燃料極(アノード)とを有している。そして、固体酸化物形燃料電池セル101のそれぞれの空気極に酸素ガスが供給され、燃料極に水素ガスが供給されることによって、以下に示す反応式(i)および(ii)に従った化学反応により発電が行なわれる。
空気極:1/2O2+2e-→O2- …(i)
燃料極:H2+O2-→H2O+2e- …(ii)
そして、上記の発電により発生した電子は、放熱板300を介して固体酸化物形燃料電池セル積層体100と固体酸化物形燃料電池セル積層体200との間に流れ、固体酸化物形燃料電池スタックの外部に電気エネルギとして取り出される。
空気極:1/2O2+2e-→O2- …(i)
燃料極:H2+O2-→H2O+2e- …(ii)
そして、上記の発電により発生した電子は、放熱板300を介して固体酸化物形燃料電池セル積層体100と固体酸化物形燃料電池セル積層体200との間に流れ、固体酸化物形燃料電池スタックの外部に電気エネルギとして取り出される。
電気エネルギを効率的に取り出すためには、固体酸化物形燃料電池スタックは、所定の温度範囲で運転されることが好ましい。しかしながら、固体酸化物形燃料電池スタックの運転時においては、固体酸化物形燃料電池スタックの積層方向の中央部の温度が端部の温度よりも高くなって上記の所定の温度範囲を超えてしまうことがある。
そのため、固体酸化物形燃料電池スタックの積層方向の中央部に放熱板300を設置することによって、固体酸化物形燃料電池スタックの積層方向の中央部の温度を低下させている。
しかしながら、放熱板300と固体酸化物形燃料電池セル101とは熱膨張係数が異なっているとともに、放熱板300とセパレータ102とは形状の相違に起因して剛性が異なっている。これにより、固体酸化物形燃料電池スタックの運転時において放熱板300に接して配置されたセパレータ102に反りが生じ、それに伴って、固体酸化物形燃料電池セル101に割れが生じてしまうことがあった。
上記の事情に鑑みて、本発明の目的は、セパレータの反りに起因する固体酸化物形燃料電池セルの割れの発生を抑制することができる固体酸化物形燃料電池スタックおよび固体酸化物形燃料電池スタックの製造方法を提供することにある。
本発明は、第1の燃料電池セル積層体と、第2の燃料電池セル積層体と、第1の燃料電池セル積層体と第2の燃料電池セル積層体との間に設けられた放熱用セパレータと、を備え、第1の燃料電池セル積層体および第2の燃料電池セル積層体は、それぞれ、交互に積層された固体酸化物形燃料電池セルと固体酸化物形燃料電池セルを電気的に接続するための接続用セパレータとを有し、放熱用セパレータの厚さが接続用セパレータの厚さよりも厚い固体酸化物形燃料電池スタックである。
ここで、本発明の固体酸化物形燃料電池スタックにおいては、放熱用セパレータの厚さが接続用セパレータの厚さの5倍以上であることが好ましい。
また、本発明の固体酸化物形燃料電池スタックにおいて、放熱用セパレータは、接続用セパレータが5枚以上積層されてなることが好ましい。
また、本発明の固体酸化物形燃料電池スタックにおいて、放熱用セパレータの平面形状と、接続用セパレータの平面形状とが、同一であることが好ましい。
また、本発明の固体酸化物形燃料電池スタックにおいて、放熱用セパレータおよび接続用セパレータは、それぞれ、同一の材質からなることが好ましい。
また、本発明の固体酸化物形燃料電池スタックにおいて、放熱用セパレータおよび接続用セパレータは、それぞれ、ステンレスであることが好ましい。
さらに、本発明は、上記のいずれかの固体酸化物形燃料電池スタックを製造する方法であって、第1の燃料電池セル積層体を形成する工程と、第2の燃料電池セル積層体を形成する工程と、第2の燃料電池セル積層体上に放熱用セパレータを設置する工程と、放熱用セパレータ上に第1の燃料電池セル積層体を設置する工程と、を含む、固体酸化物形燃料電池スタックの製造方法である。
本発明によれば、セパレータの反りに起因する固体酸化物形燃料電池セルの割れの発生を抑制することができる固体酸化物形燃料電池スタックおよび固体酸化物形燃料電池スタックの製造方法を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、本発明の図面において、同一の参照符号は、同一部分または相当部分を表わすものとする。
<実施の形態1>
図1に、本発明の固体酸化物形燃料電池スタックの一例である実施の形態1の固体酸化物形燃料電池スタックの模式的な断面図を示す。実施の形態1の固体酸化物形燃料電池スタックは、第1の燃料電池セル積層体10と、第2の燃料電池セル積層体20と、第1の燃料電池セル積層体10と第2の燃料電池セル積層体20との間に設けられた5枚の放熱用セパレータ30と、を備えている。そして、第2の燃料電池セル積層体20と、放熱用セパレータ30と、第1の燃料電池セル積層体10との積層体は、枠体40に収容されている。
図1に、本発明の固体酸化物形燃料電池スタックの一例である実施の形態1の固体酸化物形燃料電池スタックの模式的な断面図を示す。実施の形態1の固体酸化物形燃料電池スタックは、第1の燃料電池セル積層体10と、第2の燃料電池セル積層体20と、第1の燃料電池セル積層体10と第2の燃料電池セル積層体20との間に設けられた5枚の放熱用セパレータ30と、を備えている。そして、第2の燃料電池セル積層体20と、放熱用セパレータ30と、第1の燃料電池セル積層体10との積層体は、枠体40に収容されている。
ここで、第1の燃料電池セル積層体10および第2の燃料電池セル積層体20は、それぞれ、固体酸化物形燃料電池セル11と、接続用セパレータ12とが交互に積層された構成を有している。
図2に、実施の形態1の固体酸化物形燃料電池スタックにおける固体酸化物形燃料電池セル11と接続用セパレータ12との関係の一例を図解するための模式的な拡大断面図を示す。図2に示すように、固体酸化物形燃料電池セル11は、固体酸化物からなる電解質11aと、電解質11aの上面に設けられた空気極11bと、電解質11aの下面に設けられた燃料極11cとを備えている。
固体酸化物からなる電解質11aとしては、空気極11bにおける電極反応によって生成した酸化物イオンなどのイオンを伝導できる固体酸化物であれば特に限定されず、たとえば、ジルコニア系酸化物、セリア系酸化物、ランタンガレート系酸化物、バリウムセレート系酸化物、バリウムジルコネート系酸化物、ストロンチウムセレート系酸化物、ストロンチウムジルコネート系酸化物、ランタンシリケート系酸化物などの電解質を特に限定なく用いることができる。なかでも、固体酸化物からなる電解質11aとしては、下記の組成式(I)で表わされるランタンガレート系酸化物を用いることが好ましい。
La1-sSrsGa1-(u+v)CouMgvOw …(I)
上記の組成式(I)において、sは0≦s≦0.25を満たす実数を示し、uは0≦u≦0.1を満たす実数を示し、vは0.05≦v≦0.25を満たす実数を示し、wは2.7≦w≦3.025を満たす実数を示すことが好ましい。
上記の組成式(I)において、sは0≦s≦0.25を満たす実数を示し、uは0≦u≦0.1を満たす実数を示し、vは0.05≦v≦0.25を満たす実数を示し、wは2.7≦w≦3.025を満たす実数を示すことが好ましい。
固体酸化物からなる電解質11aの厚さは、たとえば、150μm以上220μm以下とすることができる。
空気極11bとしては、空気極として機能するものであれば特に限定されないが、たとえば、厚さ30μm以上50μm以下のサマリウムストロンチウムコバルタイト(SSC)からなる空気極などを用いることができる。
燃料極11cとしては、燃料極として機能するものであれば特に限定されないが、たとえば、厚さ30μm以上50μm以下のNiのサーメットの燃料極などを用いることができる。
固体酸化物形燃料電池セル11の直上の接続用セパレータ12は、固体酸化物形燃料電池セル11の空気極11bと電気的に接続されており、固体酸化物形燃料電池セル11の直下の接続用セパレータ12は、固体酸化物形燃料電池セル11の燃料極11cと電気的に接続されている。
接続用セパレータ12としては、導電性材料からなるものを特に限定なく用いることができ、たとえば、ステンレスなどを用いることができる。
接続用セパレータ12は、接続用セパレータ12の上下にそれぞれ配置された固体酸化物形燃料電池セル11のうち、一方の固体酸化物形燃料電池セル11の燃料極11cと、他方の固体酸化物形燃料電池セル11の空気極11bとを電気的に接続している。
また、接続用セパレータ12の内部には、接続用セパレータ12の上下にそれぞれ配置された固体酸化物形燃料電池セル11のうち、一方の固体酸化物形燃料電池セル11の空気極11bに酸素ガスを供給するためのガス流路(図示せず)と、他方の固体酸化物形燃料電池セル11の燃料極11cに水素ガスを供給するためのガス流路(図示せず)とが設けられている。
なお、固体酸化物形燃料電池セル11の形状および接続用セパレータ12の形状は、それぞれ、たとえば、多角形の表面を有する板状、または円板状などにすることができる。
また、図1に示すように、第1の燃料電池セル積層体10と第2の燃料電池セル積層体20との間には、接続用セパレータ12の厚さのみを厚さtから厚さTに厚くした放熱用セパレータ30と、固体酸化物形燃料電池セル11とが1枚ずつ交互に積層された構造が設けられている。
図3(a)に接続用セパレータ12の模式的な拡大断面図を示し、図3(b)に放熱用セパレータ30の模式的な拡大断面図を示す。
図3(a)に示すように、接続用セパレータ12は、ステンレスなどの導電性材料からなる厚さtの本体部12bと、本体部12bの内部に形成された中空のガス流路12aとを備えている。
一方、図3(b)に示すように、放熱用セパレータ30は、中空のガス流路12aの構造および大きさは同一とした状態で、ステンレスなどの導電性材料からなる本体部12bの厚さのみを大きくして厚さTとしている。
図1に示すように、実施の形態1の固体酸化物形燃料電池スタックにおいては、その運転時において最も高温となる箇所である、第1の燃料電池セル積層体10と第2の燃料電池セル積層体20との間の箇所に、放熱板を設けずに、セパレータと固体酸化物形燃料電池セルとが引き続き交互に積層されている。そして、第1の燃料電池セル積層体10と第2の燃料電池セル積層体20との間の箇所に設置されるセパレータには、接続用セパレータ12の厚さのみが厚くされた放熱用セパレータ30が用いられている。
これにより、実施の形態1の固体酸化物形燃料電池スタックの運転時においては、放熱用セパレータ30の大きくなった側面30aから運転時に発生する熱を放出して、最も高温となる固体酸化物形燃料電池スタックの積層方向の中央部近傍の温度を低下させることができるため、従来のような放熱板を設ける必要がない。
さらに、放熱用セパレータ30は、接続用セパレータ12の厚さのみが厚くされて構成されていることから、放熱用セパレータ30の平面形状および材質は、接続用セパレータ12の平面形状および材質とそれぞれ同一である。そのため、実施の形態1の固体酸化物形燃料電池スタックにおいては、接続用セパレータ12と少なくとも平面形状が異なる放熱板300を用いた図10に示す従来の固体酸化物形燃料電池スタックと比較して、接続用セパレータ12の反りを低減することができる。なお、本明細書において、平面形状が同一とは、放熱用セパレータ30の表面と、接続用セパレータ12の表面とが、必ずしも完全に同一の形状かつ同一の大きさである必要はなく、実質的に同一の形状であって、かつ実質的に同一の大きさであってもよいことを含む概念である。
以上の理由により、実施の形態1の固体酸化物形燃料電池スタックにおいては、図10に示す従来の固体酸化物形燃料電池スタックと比較して、接続用セパレータ12の反りに起因する固体酸化物形燃料電池セル11の割れの発生を抑制することができる。
また、接続用セパレータ12と放熱用セパレータ30とが同一の材質からなる場合には、接続用セパレータ12および放熱用セパレータ30のそれぞれの材料コストを低減することができる傾向にあることは言うまでもない。
また、たとえば、図10に示す従来の固体酸化物形燃料電池スタックの放熱板300の厚さT0を10mmとし、セパレータ102の厚さt0を2.6mmと仮定する。
また、図10に示す従来の固体酸化物形燃料電池スタックのセパレータ102のすべてを、厚さが同じ接続用セパレータ12(厚さt=2.6mm)に置き換えるとともに、厚さ10mmの放熱板300を、1枚当たりの厚さTが4.6mmの5枚の放熱用セパレータ30と固体酸化物形燃料電池セル11とを1枚ずつ交互に積層した構造に置き換えることによって図1に示す実施の形態1の固体酸化物形燃料電池スタックを作製したと仮定する。
このとき、実施の形態1の固体酸化物形燃料電池スタックにおいては、放熱板300の厚さ10mmを、接続用セパレータ12の厚さ(2.6mm)よりも2mm厚い(4.6mm)放熱用セパレータ30を5枚設けることによって埋めることができる(2mm×5枚=10mm)。
また、一般的に、固体酸化物形燃料電池セル11の厚さは、接続用セパレータ12の厚さや放熱用セパレータ30の厚さと比べると非常に薄くなっているため、放熱用セパレータ30の間に設置された固体酸化物形燃料電池セル11の厚さは、実施の形態1の固体酸化物形燃料電池スタックの高さにほとんど影響を与えない。
したがって、上記の条件においては、実施の形態1の固体酸化物形燃料電池スタックの高さを、図10に示す従来の固体酸化物形燃料電池スタックの高さと同等程度の高さにすることができる。そのため、枠体40の大きさを従来と変更する必要がないことから、従来の枠体をそのまま用いることができる。
また、実施の形態1の固体酸化物形燃料電池スタックにおいては、放熱板300に代えて、放熱用セパレータ30と固体酸化物形燃料電池セル11とを1枚ずつ交互に積層した構造が用いられていることから、図10に示す従来の固体酸化物形燃料電池スタックと同じ高さであっても、従来の固体酸化物形燃料電池スタックよりも発電量を大きくすることができる。
なお、上記においては、実施の形態1の固体酸化物形燃料電池スタックの高さを図10に示す従来の固体酸化物形燃料電池スタックの高さと同等にする観点から、放熱用セパレータ30の厚さTおよび接続用セパレータ12の厚さtをそれぞれ設定する場合について説明したが、厚さTおよび厚さtはそれぞれ上記の値に限定されないことは言うまでもない。
たとえば、実施の形態1の固体酸化物形燃料電池スタックの運転時において発生する熱を放熱用セパレータ30の側面30aから効率的に放出する観点からは、放熱用セパレータ30の厚さTを、接続用セパレータ12の厚さtの5倍以上にすることが好ましい。
以下、図4〜図7の模式的断面図を参照して、実施の形態1の固体酸化物形燃料電池スタックの製造方法の一例について説明する。なお、後述する各工程間には、他の工程が含まれていてもよいことは言うまでもない。
まず、図4に示すように、第1の燃料電池セル積層体10を形成する工程が行なわれる。第1の燃料電池セル積層体10は、たとえば、固体酸化物形燃料電池セル11上に接続用セパレータ12を設置した後に、固体酸化物形燃料電池セル11と接続用セパレータ12とを交互に設置していき、最後に接続用セパレータ12を設置することによって形成することができる。
また、図5に示すように、第2の燃料電池セル積層体20を形成する工程が行なわれる。第2の燃料電池セル積層体20は、たとえば、接続用セパレータ12上に固体酸化物形燃料電池セル11を設置した後に、接続用セパレータ12と固体酸化物形燃料電池セル11とを交互に設置していき、最後に固体酸化物形燃料電池セル11を設置することによって形成することができる。
なお、第1の燃料電池セル積層体10を形成する工程と、第2の燃料電池セル積層体20を形成する工程とが行なわれる順序は特に限定されず、第1の燃料電池セル積層体10を先に形成してもよく、第2の燃料電池セル積層体20を先に形成してもよく、第1の燃料電池セル積層体10と第2の燃料電池セル積層体20とを同時に形成してもよい。
次に、図6に示すように、第2の燃料電池セル積層体20上に、放熱用セパレータ30と、固体酸化物形燃料電池セル11とを交互に積層する工程が行なわれる。ここで、たとえば、5枚の放熱用セパレータ30のうち最下方に設置される放熱用セパレータ30は、第2の燃料電池セル積層体20の最上方に位置する固体酸化物形燃料電池セル11と電気的に接続されるように設置される。そして、放熱用セパレータ30と固体酸化物形燃料電池セル11とをそれぞれ電気的に接続しながら、放熱用セパレータ30と固体酸化物形燃料電池セル11とが1枚ずつ交互に積層される。
次に、図7に示すように、放熱用セパレータ30上に第1の燃料電池セル積層体10を設置する工程が行なわれる。第1の燃料電池セル積層体10は、たとえば、第1の燃料電池セル積層体10の最下方に位置する固体酸化物形燃料電池セル11と、最上方に位置する放熱用セパレータ30とが電気的に接続されるように設置される。
その後、図1に示すように、第2の燃料電池セル積層体20、放熱用セパレータ30および第1の燃料電池セル積層体10の積層体を枠体40の内部に収容することによって、実施の形態1の固体酸化物形燃料電池スタックを作製することができる。
なお、上記において、接続用セパレータ12および放熱用セパレータ30は、それぞれ、ステンレスであることが好ましい。この場合には、固体酸化物形燃料スタックの発電時における接続用セパレータ12および放熱用セパレータ30のそれぞれの導電性が向上する傾向にある。
また、上記においては、第1の燃料電池セル積層体10と、第2の燃料電池セル積層体20との2つの燃料電池セル積層体から固体酸化物形燃料電池スタックを作製したが、燃料電池セル積層体の数は2つに限定されないことは言うまでもない。
また、固体酸化物形燃料電池セル11、接続用セパレータ12および放熱用セパレータ30のそれぞれの枚数も上記に限定されないことは言うまでもない。
<実施の形態2>
図8に、本発明の固体酸化物形燃料電池スタックの他の一例である実施の形態2の固体酸化物形燃料電池スタックの模式的な断面図を示す。実施の形態2の固体酸化物形燃料電池スタックは、第1の燃料電池セル積層体10と第2の燃料電池セル積層体20との間に放熱用セパレータ30のみが設置されていることを特徴としている。
図8に、本発明の固体酸化物形燃料電池スタックの他の一例である実施の形態2の固体酸化物形燃料電池スタックの模式的な断面図を示す。実施の形態2の固体酸化物形燃料電池スタックは、第1の燃料電池セル積層体10と第2の燃料電池セル積層体20との間に放熱用セパレータ30のみが設置されていることを特徴としている。
ここで、放熱用セパレータ30は、接続用セパレータ12の厚さtを5倍(T=5t)にしたこと以外は接続用セパレータ12と、平面形状および材質がそれぞれ同一である。
この場合にも、放熱用セパレータ30の側面30aから固体酸化物形燃料電池スタックの運転時において発生する熱を放出させることができるとともに、接続用セパレータ12の反りに起因する固体酸化物形燃料電池セル11の割れの発生も抑制することができる。
さらに、上記と同様の理由により、実施の形態2の固体酸化物形燃料電池スタックの高さを、図10に示す従来の固体酸化物形燃料電池スタックの高さと同じ高さにすることができる。そのため、枠体40の大きさを従来と変更する必要がないことから、従来の枠体をそのまま用いることができる。
実施の形態2における上記以外の説明は、実施の形態1と同様であるため、ここではその説明については省略する。
<実施の形態3>
図9に、本発明の固体酸化物形燃料電池スタックの他の一例である実施の形態3の固体酸化物形燃料電池スタックの模式的な断面図を示す。実施の形態3の固体酸化物形燃料電池スタックは、第1の燃料電池セル積層体10と第2の燃料電池セル積層体20との間の放熱用セパレータ30が、接続用セパレータ12を5枚重ねたものから構成されていることを特徴としている。すなわち、放熱用セパレータ30の厚さTは、接続用セパレータ12の厚さtの5倍となっている。
図9に、本発明の固体酸化物形燃料電池スタックの他の一例である実施の形態3の固体酸化物形燃料電池スタックの模式的な断面図を示す。実施の形態3の固体酸化物形燃料電池スタックは、第1の燃料電池セル積層体10と第2の燃料電池セル積層体20との間の放熱用セパレータ30が、接続用セパレータ12を5枚重ねたものから構成されていることを特徴としている。すなわち、放熱用セパレータ30の厚さTは、接続用セパレータ12の厚さtの5倍となっている。
この場合にも、接続用セパレータ12を重ねた放熱用セパレータ30の側面30aから固体酸化物形燃料電池スタックの運転時において発生する熱を放出させることができるとともに、接続用セパレータ12の反りに起因する固体酸化物形燃料電池セル11の割れの発生も抑制することができる。
また、上記と同様の理由により、実施の形態3の固体酸化物形燃料電池スタックの高さを、図10に示す従来の固体酸化物形燃料電池スタックの高さと同じ高さにすることができる。そのため、枠体40の大きさを従来と変更する必要がないことから、従来の枠体をそのまま用いることができる。
さらに、放熱用セパレータ30の作製の際に、接続用セパレータ12の厚さを大きくするという工程が必要なくなり、接続用セパレータ12を重ねるだけで放熱用セパレータ30を作製することができるため、固体酸化物形燃料電池スタックの製造コストを低減することができる傾向にもある。
実施の形態3における上記以外の説明は、実施の形態1および2と同様であるため、ここではその説明については省略する。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明は、固体酸化物形燃料電池スタックおよび固体酸化物形燃料電池スタックの製造方法に利用することができる。
10 第1の燃料電池セル積層体、11 固体酸化物形燃料電池セル、11a 電解質、11b 空気極、11c 燃料極、12 接続用セパレータ、12a ガス流路、12b 本体部、20 第2の燃料電池セル積層体、30 放熱用セパレータ、30a 側面、40 枠体、100,200 固体酸化物形燃料電池セル積層体、101 固体酸化物形燃料電池セル、102 セパレータ、300 放熱板、300a 上側導電性部材、300b 下側導電性部材、300c 柱状導電性部材、400 枠体。
Claims (7)
- 第1の燃料電池セル積層体と、
第2の燃料電池セル積層体と、
前記第1の燃料電池セル積層体と、前記第2の燃料電池セル積層体と、の間に設けられた放熱用セパレータと、を備え、
前記第1の燃料電池セル積層体および前記第2の燃料電池セル積層体は、それぞれ、交互に積層された、固体酸化物形燃料電池セルと、前記固体酸化物形燃料電池セルを電気的に接続するための接続用セパレータと、を有し、
前記放熱用セパレータの厚さは、前記接続用セパレータの厚さよりも厚い、固体酸化物形燃料電池スタック。 - 前記放熱用セパレータの前記厚さは、前記接続用セパレータの前記厚さの5倍以上である、請求項1に記載の固体酸化物形燃料電池スタック。
- 前記放熱用セパレータは、前記接続用セパレータが5枚以上積層されてなる、請求項1に記載の固体酸化物形燃料電池スタック。
- 前記放熱用セパレータの平面形状と、前記接続用セパレータの平面形状とが、同一であることを特徴とする、請求項1から3のいずれかに記載の固体酸化物形燃料電池スタック。
- 前記放熱用セパレータおよび前記接続用セパレータは、それぞれ、同一の材質からなる、請求項1から4のいずれかに記載の固体酸化物形燃料電池スタック。
- 前記放熱用セパレータおよび前記接続用セパレータは、それぞれ、ステンレスであることを特徴とする、請求項5に記載の固体酸化物形燃料電池スタック。
- 請求項1から6のいずれかに記載の固体酸化物形燃料電池スタックを製造する方法であって、
前記第1の燃料電池セル積層体を形成する工程と、
前記第2の燃料電池セル積層体を形成する工程と、
前記第2の燃料電池セル積層体上に前記放熱用セパレータを設置する工程と、
前記放熱用セパレータ上に前記第1の燃料電池セル積層体を設置する工程と、を含む、固体酸化物形燃料電池スタックの製造方法。
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JP2015032489A (ja) * | 2013-08-02 | 2015-02-16 | 日本特殊陶業株式会社 | 固体酸化物形燃料電池スタック |
-
2011
- 2011-03-29 JP JP2011072691A patent/JP2012209069A/ja not_active Withdrawn
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