JP2012208547A - 契約チェック支援装置及び契約チェック支援プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】契約書に含まれる文章の危険度を判定し契約書のチェックを支援する契約チェック支援装置を提供する。
【解決手段】文章分解部12が、契約書データ格納部2に格納された契約書データ21に含まれる文章の各々を分解して、文章に含まれる目的語、述語及び修飾語を抽出すると、文章分解部12が抽出した目的語と述語との組合せが注意目的語/注意述語組合せテーブル24に存在し、文章分解部12が抽出した修飾語が注意修飾語/危険度テーブル25に存在する場合に、危険判定部13が、注意修飾語/危険度テーブル25から修飾語に対応する危険度を求める。
【選択図】図1
【解決手段】文章分解部12が、契約書データ格納部2に格納された契約書データ21に含まれる文章の各々を分解して、文章に含まれる目的語、述語及び修飾語を抽出すると、文章分解部12が抽出した目的語と述語との組合せが注意目的語/注意述語組合せテーブル24に存在し、文章分解部12が抽出した修飾語が注意修飾語/危険度テーブル25に存在する場合に、危険判定部13が、注意修飾語/危険度テーブル25から修飾語に対応する危険度を求める。
【選択図】図1
Description
本発明は、契約チェック支援装置及び契約チェック支援プログラムに関する。
企業等において、契約書の締結前において、当該契約書の内容を審査する必要がある。しかし、企業全体としての契約書の数は相当多く、一方、契約書の審査には専門性が要求される。このため、人手による審査では処理件数に限界がある。また、契約書を審査せずに締結した場合、締結した契約条項により損害賠償、補償等を負担する危険性が発生することがある。従って、契約書の審査において、このような契約書における危険性のチェックを効率良く処理することが求められる。
例えば、文書作成支援装置において、雛形契約書データを条文毎に分割した雛形契約書分割データと、改変契約書データを条文毎に分割した改変契約書分割データとを生成する契約書分割部と、雛形契約書分割データおよび改変契約書分割データに基づいて、両契約書の各条文の対応関係および対応関係にある条文同士の差異部分を示す対照データを生成する対照情報生成部と、対照データに基づいて、雛形契約書の条文毎に規定された審査項目データのなかから差異部分に係る審査項目データを抽出する審査項目抽出部と、対照データと抽出された審査項目データとに基づいて、出力データを生成する出力データ生成部とを備えることが提案されている。
また、不審会話検出装置において、相手の会話の内容を単語又は文節として切りだし、各危険類型を識別するための第1類危険キーワードと比較して危険類型を推定する音声データ解析部と、その後に、その危険類型に特化してその危険類型と判定するための第2類危険キーワードを用いて、相手の会話の内容から切り出した単語又は文節を相手の意志を把握するのに必要なカテゴリーに分類して抽出し、あらかじめ登録されているその危険類型に該当する危険文章と抽出した単語又は文節を組み合わせて作成される文章とを比較し、一致する危険文章があらかじめ定めた閾値の回数出現した場合に、その会話を、特定された危険類型の会話であると判定する危険状況判断部とを備えることが提案されている。
企業等において、専門性を有する人員による契約書のチェックには限界がある。また、契約書の人手によるチェックには時間を要するため、契約の締結が遅れ、商談を逸失する可能性がある。しかし、契約書のチェックは省くことはできない。
本発明の目的は、契約書に含まれる文章の危険度を判定し、契約書のチェックを支援する契約チェック支援装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、契約書に含まれる文章の危険度を判定し、契約書のチェックを支援する契約チェック支援処理を実行するプログラムを提供することにある。
開示される契約チェック支援装置は、契約書データを格納する契約書格納部と、危険度を定める因子となる目的語である注意目的語と危険度を定める因子となる述語である注意述語との組み合せを定める第1テーブルを格納する第1テーブル格納部と、危険度を定める因子となる修飾語である注意修飾語に対応して予め定められた危険度を定める第2テーブルを格納する第2テーブル格納部と、契約書データに含まれる文章の各々を分解して、文章に含まれる目的語、述語及び修飾語を抽出する文章分解部と、文章分解部が抽出した目的語と述語との組合せが第1テーブルに存在し文章分解部が抽出した修飾語が第2テーブルに存在する場合に、第2テーブルから修飾語に対応する危険度を求める危険判定部とを含む。
開示される契約チェック支援プログラムは、契約書データを格納する契約書格納部と、危険度を定める因子となる目的語である注意目的語と危険度を定める因子となる述語である注意述語との組み合せを定める第1テーブルを格納する第1テーブル格納部と、危険度を定める因子となる修飾語である注意修飾語に対応して予め定められた危険度を定める第2テーブルを格納する第2テーブル格納部とを含む契約チェック支援装置を実現する。前記契約チェック支援プログラムは、コンピュータに、契約書データに含まれる文章の各々を分解して、文章に含まれる目的語、述語及び修飾語を抽出する文章分解ステップと、文章分解部が抽出した目的語と述語との組合せが第1テーブルに存在し文章分解部が抽出した修飾語が第2テーブルに存在する場合に、第2テーブルから修飾語に対応する危険度を求める危険判定ステップとを実行させる。
開示される契約チェック支援装置及び契約チェック支援プログラムによれば、企業等において、危険度を定める因子となる注意語句である注意目的語、注意述語及び注意修飾語を予め登録して注意語句を含む文章を抽出することにより、危険と疑われる契約書を抽出することができる。これにより、人手による契約書のチェック前に、人手と時間とをかけずに、危険と疑われる契約書を抽出することができる。従って、例えば、危険と疑われる契約書については、別途、専門性を有する人員に優先的に審査させることができる。これにより、企業全体としては、効率良く契約書のチェックを行うことができる。
図1は、契約チェック支援システムの構成例を示す図である。
契約チェック支援システムは、契約チェック支援装置1と、契約書データ格納部2と、入出力装置3とを含む。契約チェック支援装置1は、契約書入出力部11と、文章分解部12と、危険判定部13と、判定情報表示出力部14と、注意語句処理部15とを備える。契約書データ格納部2は、契約書データ21と、契約書テーブル22と、判定情報テーブル23と、注意目的語/注意述語組合せテーブル24と、注意修飾語/危険度テーブル25とを格納する。
契約チェック支援装置1は、CPU、ROM、RAM、ハードディスク等を含む。契約書データ格納部2は、例えばハードディスクである。入出力装置3は、例えばキーボード、マウス、ディスプレイ、プリンタ、CD−ROMドライブ等を含む。契約チェック支援装置1は、RAM上に存在する契約チェック支援プログラムをCPUにより実行することにより、実現される。
契約チェック支援装置1は、入出力装置3から契約書データを入力し、契約書データ格納部2に契約書データを保存する。契約チェック支援装置1は、予め定めた危険性の度合いを示す危険度の条件に基づき、保存した契約書について危険度を判定し、危険度の判定の結果を契約書データ格納部2に保存し、入出力装置3に出力する。
契約書入出力部11は、入出力装置3から契約書データが入力されると、契約書データ21として契約書データ格納部2に格納する。なお、契約書データを、入出力装置3からではなく、ネットワークを介して入力するようにしても良い。また、入出力装置3としてのOCR(光学式文字読取装置)により契約書の文章を読み取ることにより契約書データ21を生成するようにしても良い。
図2は、契約書データ21の一例を示す図である。
契約書は、例えば、企業活動等における契約条項を伴う文章が記述された文書である。契約書データ21は、契約書のデータである。契約書データ21は、複数の文章211、212、213、・・・を含む。例えば、文章211は、「XXは全ての責任を負うものとする。」であり、文章212は、「前項にかかる瑕疵を・・・損害を賠償するものとする。」である。各々の文章211、212、213、・・・の区切りは、図3に示すように、「句点(。)」である。換言すれば、契約書データ21は、図3に示すように、句点により、複数の文章に分解することができる。これについては後述する。
契約書データ21は、契約書毎に作成される。従って、実際には、複数の契約書データ21が、契約書データ格納部2に格納される。複数の契約書データ21は、契約書テーブル22により管理される。契約書入出力部11は、例えば契約書データ21が格納される都度に、契約書テーブル22を作成又は更新して、契約書データ格納部2に格納する。従って、契約書テーブル22は、契約書データ21の管理情報である。また、契約書テーブル22は、後述するように、契約書データ21について求めた危険度を格納する危険度情報である。
図4(A)は、契約書テーブル22の一例を示す図である。
契約書テーブル22は、契約ID(Identification)毎に、契約書データと、チェック日時と、危険度とを格納する。契約IDは、契約書、換言すれば、契約書データ21毎に付与され、一意に契約書を特定する識別情報である。契約書データは、契約書データ格納部2に格納される契約書データ21のファイル名である。ファイル名に代えて、ファイルの格納先を示す情報を用いるようにしても良い。チェック日時は、契約書データ21がチェックされた日時である。危険度は、契約書データ21の危険度である。
例えば、契約書入出力部11は、契約書データ「xxxx.doc」が入力されると、予め定められた処理により契約ID「k1100001」を生成して契約書データ「xxxx.doc」に付与し、これらを契約書テーブル22に登録する。この時点で、チェック日時及び危険度は、「空」であり、後述するように、契約書データ21のチェックの結果に基づいて格納される。
また、例えば、契約書入出力部11は、契約書テーブル22を入出力装置3に表示する。これを見たユーザは、表示された契約書テーブル22に含まれる複数の契約書データ21から、1個の契約書データ21を指定する。例えば、契約書テーブル22において、1個の契約IDをクリックする。これにより、契約書入出力部11に契約書データ21のチェックの指示が入力され、指定された契約書データ21がチェックされる。
契約書入出力部11は、契約書のチェックの指示が入力されると、契約書データ格納部2に格納された契約書データ21の中から、指定された契約書データ21を取得し、契約書データ21と契約IDとを文章分解部12へ送信する。
文章分解部12は、契約書入出力部11から契約書データ21を受信すると、受信した契約書データ21を個々の文章211、212、213、・・に分解する。具体的には、文章分解部12は、契約書データ21を、句点を用いて複数の文章に区切る。
図3は、文章からの単語抽出処理の一例を示す図である。
契約書データ21においては、文章211、212、213、・・・の区切りは、「句点(。)」である。例えば、契約書データ21に含まれる文章211である「XXは全ての責任を負うものとする。」は、末尾に必ず句点「。」を含む。従って、契約書データ21は、図3に示すように、句点により、複数の文章に分解することができる。例えば、契約書データ21の先頭から句点まで、句点から次の句点まで、句点から契約書データ21の最後尾までが、各々、1個の文章として抽出される。これにより、文章分解部12は、契約書データ21を、句点毎に1個の文章として区分し、また、1個の文章毎、換言すれば、1個の区分毎に、危険度を判定する単位として用いる。
文章分解部12は、更に、契約書データ21に含まれる文章の各々を分解して、文章に含まれる目的語、述語及び修飾語を抽出する。これにより、契約書データ21に含まれる文章毎に、目的語、述語及び修飾語が抽出される。文章分解部12は、文章毎に、抽出した目的語、述語及び修飾語を、危険判定部13に送る。
具体的には、文章分解部12は、契約書データ21に含まれる文章を、複数の助詞を用いて複数の単語に区切る。複数の助詞は、予め定められる。処理対象が契約書データ21に含まれる文章であるので、用いられる表現は限られている。従って、契約書データ21に用いられる表現から、複数の助詞を予め定めることができる。複数の助詞を用いることにより、形態素解析等の複雑な処理を実行することなく、1個の文章から複数の単語を抽出することができる。
複数の助詞が、例えば、「は」「の」「を」であるとする。この場合、図3に示すように、文章211である「XXは全ての責任を負うものとする。」は、単語「XX」「全て」「責任」「負うものとする」に区切ることができる。
なお、複数の助詞により文章を区切ることにより生成されるものは、単語に限られず、複数の単語を含む語句であっても良い。例えば、「負うものとする」は、実際には、単語ではなく、複数の単語を含む語句である。換言すれば、予め定められた複数の助詞により文章を区切ることにより生成されるものを、単語と呼び、単語として処理する。なお、以下の説明において、単語を語句と言うこともある。
文章分解部12は、1個の文章から生成した複数の単語の中で、第1のグループに属する助詞の前に位置する単語を、目的語として抽出する。第1のグループに属する助詞は、予め定められ、「を」「と」「は」がある。目的語としては、例えば、「損害」「責任」「賠償責任」等がある。
例えば、図3に示すように、「XXは全ての責任を負うものとする」と言う文章において、助詞「を」の前に位置する単語「責任」を、目的語として抽出する。換言すれば、単語「責任」は助詞「を」の前に位置するので、第1のグループに属する助詞を定めることにより、単語「責任」を目的語として抽出することができる。
文章分解部12は、主語を、目的語として抽出する。この抽出のために、助詞の「は」「が」は、第1のグループに属するものとされる。契約書データ21に含まれる文章において、主語は、「XX(株式会社)」「甲」「乙」等であるが、これらは危険度それ自体を定める因子とはならないと考えられる。従って、主語を目的語として抽出することにより、処理を簡単化することができる。
例えば、図3に示すように、「XXは全ての責任を負うものとする」と言う文章において、助詞「は」の前に位置する主語である単語「XX」を、目的語として抽出する。換言すれば、主語「XX」は助詞「は」の前に位置するので、第1のグループに属する助詞を定めることにより、主語「XX」を目的語として抽出することができる。
文章分解部12は、1個の文章から生成した複数の単語の中で、文章において最後に出現する単語を、述語(又は動詞)として抽出する。述語としては、例えば、「する」「負う」等がある。
例えば、図3に示すように、「XXは全ての責任を負うものとする」と言う文章において、文章の末尾に位置する単語「負うものとする」を、述語として抽出する。換言すれば、述語「負うものとする」は、助詞「を」で区切られた最後尾に位置する単語であるので、述語として抽出することができる。
この場合において、例えば、文章分解部12は、抽出した述語の末尾の部分に含まれる予め定められた定型句を、抽出した述語から削除する。定型句は、危険度を定める観点からは意味を持たない単語である。「ものとする」等の定型句を削除することにより、「負う」等の本来の述語を抽出することができる。定型句としては、「ものとする」「こととする」等がある。定型句は、述語から削除されたものであるので、例えば、述語#2(第2述語)として処理される。述語から定型句を削除することにより、後述する注意述語の数を少なくすることができる。
なお、後述するように、述語「負うものとする」を抽出する前に、抽出した文章から定型句「ものとする」を除外するようにしても良い。この場合、文章分解部12は、複数の定型句を含む定型句リストを持つ。複数の定型句は、予め定められる。処理対象が契約書データ21に含まれる文章であるので、用いられる表現は限られている。従って、定型句は、予め定めることができる。
例えば、図3に示すように、「XXは全ての責任を負うものとする」と言う文章において、抽出された述語「負うものとする」から定型句「ものとする」を削除して、単語「負う」を本来の述語として抽出する。換言すれば、本来の述語「負う」を、定型句「ものとする」を削除することにより、正確に抽出することができる。
文章分解部12は、1個の文章から生成した複数の単語の中で、第2のグループに属する助詞の前に位置する単語を、修飾語として抽出する。第2のグループに属する助詞は、予め定められ、「の」「に」がある。修飾語としては、例えば、「全て」「一切」等がある。なお、第2のグループに属する助詞の前に位置する修飾語を、修飾語#1(第1修飾語)という。
例えば、図3に示すように、「XXは全ての責任を負うものとする」と言う文章において、助詞「の」の前に位置する単語「全て」を、修飾語として抽出する。換言すれば、単語「全て」は助詞「の」の前に位置するので、第2のグループに属する助詞を定めることにより、単語「全て」を修飾語として抽出することができる。
なお、実際には、図3に示すように、修飾語の位置は1つに限られない。具体的には、述語の前に単語「全て」が修飾語として存在する場合が考えられる。例えば、文章が「XXは責任を全て負うものとする」である場合、単語「全て」を修飾語として抽出することが求められる。この場合、単語「全て」は、第1のグループに属する助詞「を」の後に位置する。また、単語「全て」は、助詞「を」で区切られた最後尾に位置する単語であるので、述語「全て負うものとする」として抽出され、述語「全て負うものとする」に含まれる。
そこで、文章分解部12は、1個の文章から生成した複数の単語の中で、第1のグループに属する助詞の後に位置し、かつ、抽出された述語に含まれる単語を、修飾語#2(第2修飾語)として抽出する。例えば、「XXは責任を全て負うものとする」と言う文章において、助詞「を」の後に位置し、かつ、述語「全て負うものとする」に含まれる単語「全て」を、修飾語#2として抽出する。
この場合、文章分解部12は、単語「全て」のような修飾語#2が抽出された述語に含まれるか否かを判定する。このため、文章分解部12は、複数の修飾語#2を含む修飾語#2リストを持つ。複数の修飾語#2は、予め定められる。処理対象が契約書データ21に含まれる文章であるので、用いられる表現は限られている。従って、修飾語#2は、予め定めることができる。
危険判定部13は、文章分解部12から文章毎に抽出した目的語、述語及び修飾語を受信すると、契約書データ21に含まれる文章の各々についての危険度を求めて、判定情報テーブル23を作成する。そして、危険判定部13は、作成した判定情報テーブル23に基づいて、1個の契約書データ21の全体についての危険度である全体危険度を求める。これにより、契約書の全体についての危険度が求められる。危険判定部13は、求めた全体危険度を、契約書テーブル22において、当該契約書データ21の危険度として登録する。
判定情報テーブル23は、例えば、契約書データ21、換言すれば、契約書毎に作成される。危険判定部13は、文章分解部12から文章毎に抽出した目的語、述語及び修飾語を受信する都度に、判定情報テーブル23を作成又は更新して、契約書データ格納部2に格納する。
図4(B)は、判定情報テーブル23の一例を示す図である。
判定情報テーブル23は、契約IDと、追番/文章番号と、危険度と、注意目的語と、注意述語と、注意修飾語とを格納する。追番/文章番号は、1つの契約書に含まれる複数の文章について、その出現順に、文章毎に付与される。追番/文章番号は、1個の契約書データ21において、これに含まれる文章を一意に特定する識別情報である。注意目的語、注意述語及び注意修飾語については後述する。注意目的語、注意述語及び注意修飾語を、注意語句という。
判定情報テーブル23において、判定情報テーブル23が作成された時点では、いずれの項目も「空」である。危険判定部13は、契約書データ21の文章をチェックする都度に、判定情報テーブル23を更新する。これにより、契約書データ21に含まれる文章毎に、注意語句と危険度とが登録される。なお、ある1個の文章について危険度が求まらない(危険がない)場合には、当該文章についての注意語句と危険度とは登録されない。
具体的には、危険判定部13は、文章分解部12が抽出した目的語と述語との組合せが注意目的語/注意述語組合せテーブル24に存在し、かつ、文章分解部12が抽出した修飾語が注意修飾語/危険度テーブル25に存在する場合に、注意修飾語/危険度テーブル25から当該修飾語に対応する危険度を求める。これにより、当該文章についての危険度が求まる。
文章についての危険度の判定処理において、最初に、危険判定部13は、文章分解部12が抽出した目的語と述語とを用いて注意目的語/注意述語組合せテーブル24を参照する。
図5(A)は、注意目的語/注意述語組合せテーブル24の一例を示す図である。
注意目的語/注意述語組合せテーブル24は、注意語句の組合せを登録するテーブルである。注意語句は、契約書において注意する必要がある語句であり、例えば、目的語と述語がある。具体的には、注意目的語/注意述語組合せテーブル24は、注意目的語と注意述語との組合せを定める。注意目的語と注意述語との組合せには、組合せ番号が付与される。
例えば、注意目的語/注意述語組合せテーブル24には、組合せ番号「1」の組合せとして、注意目的語「責任」と注意述語「負う」との組合せが格納される。注意目的語と注意述語との組合せは、図5(A)の例に限られない。処理対象が契約書データ21に含まれる文章であるので、用いられる表現は限られている。従って、契約書データ21に用いられる表現から、注意目的語と注意述語との組合せを、経験的に予め定めることができる。
注意目的語/注意述語組合せテーブル24は、契約チェック支援処理の開始に先立って、入出力装置3から入力され、契約書データ格納部2に予め格納される。注意目的語と注意述語との組合せは、契約チェック支援処理の開始の後においても、入出力装置3から追加的に入力され、注意目的語/注意述語組合せテーブル24に格納される。これにより、新たな契約書データ21に新たな注意目的語と注意述語との組合せが使用されている場合には、その都度、新たな注意目的語と注意述語との組合せを注意目的語/注意述語組合せテーブル24に登録することができる。
注意目的語/注意述語組合せテーブル24に格納された目的語、述語が、各々、注意目的語、注意述語である。
注意目的語は、危険度を定める因子となる目的語、換言すれば、契約書において注意する必要がある目的語であり、予め定められる。注意目的語としては、「責任」「損害賠償」「損害」がある。例えば、注意目的語「損害賠償」は、損害賠償の問題が発生した場合について述べているので、危険度を定める因子となる。
注意述語は、危険度を定める因子となる述語、換言すれば、契約書において注意する必要がある述語であり、予め定められる。注意述語としては、「負う」「負担する」がある。例えば、注意述語「負う」は、損害賠償や責任の帰属先を表すので、危険度を定める因子となる。
次に、文章についての危険度の判定処理において、危険判定部13は、文章分解部12が抽出した目的語と述語との組合せが注意目的語/注意述語組合せテーブル24に存在する場合に、文章分解部12が抽出した修飾語を用いて注意修飾語/危険度テーブル25を参照する。文章分解部12が抽出した修飾語が注意修飾語/危険度テーブル25に存在する場合に、危険判定部13は、注意修飾語/危険度テーブル25から修飾語に対応する危険度を求める。
図5(B)は、注意修飾語/危険度テーブル25の一例を示す図である。
注意修飾語/危険度テーブル25は、注意修飾語と、これに対応する危険度とを登録するテーブルである。具体的には、注意修飾語/危険度テーブル25は、注意修飾語に対応して予め定められた危険度を定める。注意修飾語には、注意修飾語番号が付与される。
例えば、注意修飾語/危険度テーブル25には、組合せ番号「1」の組合せとして、注意修飾語「全て」と、その危険度「A」が格納される。注意修飾語は、図5(B)の例に限られない。処理対象が契約書データ21に含まれる文章であるので、用いられる表現は限られている。従って、契約書データ21に用いられる表現から、注意修飾語と、その危険度とを、経験的に予め定めることができる。
例えば、危険度「A」が最も危険度が高いレベルとされ、危険度「B」が次に危険度が高いレベルとされ、危険度「C」が更にその次に危険度が高いレベルとされる。危険度が求まらない場合には、当該文章は危険ではないと判定されたことになる。危険度のレベルは、「A」〜「C」に限られない。
注意修飾語/危険度テーブル25は、契約チェック支援処理の開始に先立って、入出力装置3から入力され、契約書データ格納部2に予め格納される。注意修飾語とその危険度は、契約チェック支援処理の開始の後においても、入出力装置3から追加的に入力され、注意修飾語/危険度テーブル25に格納される。これにより、新たな契約書データ21に新たな注意修飾語が使用されている場合には、その都度、新たな注意修飾語をその危険度と共に注意修飾語/危険度テーブル25に登録することができる。
注意修飾語/危険度テーブル25に格納された修飾語が注意修飾語である。注意修飾語は、危険度を定める因子となる修飾語、換言すれば、契約書において注意する必要がある修飾語であり、予め定められる。注意修飾語としては、「全て」「一切」がある。例えば、注意修飾語「全て」は、損害賠償や責任の帰属の程度を表すので、危険度を定める因子となる。
ここで、注意修飾語が存在しない場合がある。例えば、「XXは責任を負うものとする」と言う文章において、修飾語「全て」が最初から存在しないとすると、この文章には、注意修飾語が存在しないことになる。この場合、契約書という観点からは、責任の分担が不明確であり、注意を要することになる。そこで、注意修飾語が存在しないことは、後述するように、危険度が修飾語「全て」と同等であり、危険度が高い(危険度A)であるとされる。
例えば、前述したように、図3に示す「XXは全ての責任を負うものとする」と言う文章からは、目的語「XX」と、目的語「責任」と、修飾語「全て」と、述語「負う」とが抽出される。
そこで、危険判定部13は、目的語「XX」及び「責任」と述語「負う」とを用いて、目的語と述語との全ての組合せを生成して、これらを用いて注意目的語/注意述語組合せテーブル24を参照する。最初に、危険判定部13は、目的語「XX」と述語「負う」との組合せを生成して、これにより注意目的語/注意述語組合せテーブル24を参照する。しかし、目的語「XX」と述語「負う」との組合せは、注意目的語/注意述語組合せテーブル24には存在しない。そこで、危険判定部13は、目的語「責任」と述語「負う」との組合せを生成して、これにより注意目的語/注意述語組合せテーブル24を参照する。目的語「責任」と述語「負う」との組合せは、注意目的語/注意述語組合せテーブル24に存在する。
そこで、危険判定部13は、修飾語「全て」を用いて、注意修飾語/危険度テーブル25を参照する。修飾語「全て」は、注意修飾語/危険度テーブル25に存在する。そこで、危険判定部13は、注意修飾語/危険度テーブル25から、修飾語「全て」に対応する危険度「A」を求める。
次に、危険判定部13は、以上の危険度の判定処理の結果に基づいて、判定情報テーブル23を更新する。なお、文章「XXは全ての責任を負うものとする」に付与された追番/文章番号「01」と、契約書データ21に付与された契約ID「k1100001」とは、文章分解部12から危険判定部13に与えられる。
危険判定部13は、文章「XXは全ての責任を負うものとする」について危険度「A」が求められたので、与えられた契約ID「k1100001」と、与えられた追番/文章番号「01」と、求めた危険度「A」とを、判定情報テーブル23に登録する。更に、危険判定部13は、注意目的語「責任」と、注意述語「負う」と、注意修飾語#1「全て」と、注意修飾語#2「−(無し)」(空のデータ)とを、判定情報テーブル23に登録する。
これにより、判定情報テーブル23は、契約書データ21に含まれる文章について、危険判定部13が求めた危険度と、注意目的語/注意述語組合せテーブル24に存在する目的語と述語との組合せと、注意修飾語/危険度テーブル25に存在する修飾語とを格納する。判定情報テーブル23により、後述するように、契約書のどの文章がどの程度危険かを知ることができ、当該文章に、どのような注意目的語、注意述語、注意修飾語が存在するかを知ることができる。従って、判定情報テーブル23は、契約書データ21に含まれる文章について求めた危険度を格納する危険度位置情報である。
この後、危険判定部13は、契約書データ21に含まれる全ての文章について、各々の危険度を判定して、その都度、判定情報テーブル23を更新する。
更に、危険判定部13は、契約書データ21に含まれる全ての文章についての危険度の判定を終了すると、判定情報テーブル23に基づいて、契約書データ21の全体としての危険度を判定する。例えば、危険判定部13は、契約書データ21に含まれる全ての文章の中に1個でも危険度「A」の文章が含まれる場合には、当該契約書データ21の全体の危険度(全体危険度)を「A」と判定する。換言すれば、最も高い危険度の文章の危険度が、契約書データ21の全体危険度として採用される。
危険判定部13は、契約書データ21の全体危険度が求まると、求めた全体危険度を、契約書テーブル22の「危険度」に登録し、当該格納の日時を「チェック日時」に登録する。
判定情報表示出力部14は、契約書のチェック処理の判定結果を、入出力装置3に出力する。出力される判定結果は、契約書データ21に含まれる文書の各々の危険度の判定結果や、契約書全体としての危険度の判定結果である。
具体的には、判定情報表示出力部14は、入出力装置3からの要求に応じて契約書テーブル22を参照して、指定された契約書データ21の危険度の判定結果である契約書テーブル22を、入出力装置3に出力(表示)する。これにより、複数の契約書データ21の危険度のレベルを容易に比較できる。このため、危険度の高いとされる契約書を、危険度の高い順に抽出して、専門の知識を有する人員に優先的に審査させることができる。
また、判定情報表示出力部14は、入出力装置3からの要求に応じて判定情報テーブル23を参照して、当該文章の各々の危険度の判定の結果である判定情報テーブル23を、入出力装置3に出力する。契約書のどの位置の文章が危険性のある文章であるかが表示されるため、ユーザは、契約書のどの文章に危険があるかを容易に知ることができる。従って、専門の知識を有する人員が契約書をチェックする場合でも、問題の所在する位置を迅速に知ることができる。
注意語句処理部15は、注意目的語/注意述語組合せテーブル24における注意目的語と注意述語との組合せを追加又は削除する。これにより、危険度を定める因子となる注意目的語、危険度を定める因子となる注意述語を認識する都度に注意目的語/注意述語組合せテーブル24を更新して、漏れなくかつ正確に危険度を求めることができる。
注意語句処理部15は、注意修飾語/危険度テーブル25における注意修飾語及び危険度を追加又は削除する。これにより、危険度を定める因子となる注意修飾語を認識する都度に注意修飾語/危険度テーブル25を更新して、漏れなくかつ正確に危険度を求めることができ、また、危険度を適切なレベルに設定することができる。
従って、ユーザは、適宜、危険度の因子として、新たに登録したい目的語/述語の組合せ又は修飾語を追加することができる。また、危険度の因子として、削除したい目的語/述語の組合せ又は修飾語を削除するができ、登録した危険度のレベルを変更することもできる。
図6は、危険度の判定処理についての説明図であり、図2〜図5を参照して説明した危険度の判定についてまとめて示す。
例えば、前述したように、図3に示す「XXは全ての責任を負うものとする」と言う文章からは、助詞「は」「を」の前に位置する単語を目的語として抽出することにより、目的語「XX」及び「責任」が抽出される。また、助詞「の」の前に位置する単語を修飾語として抽出することにより、修飾語「全て」が抽出される。また、文章の末尾に位置する単語を述語として抽出し、これから述語#2、換言すれば、定型句「ものとする」を削除することにより、述語「負う」が抽出される。
更に、目的語「責任」と述語「負う」との組合せにより、注意目的語/注意述語組合せテーブル24が参照される。従って、目的語「責任」及び述語「負う」は、注意目的語/注意述語組合せテーブル24の参照の契機となるのみであり、危険度を決定する因子にはならない。
目的語「責任」と述語「負う」との組合せが注意目的語/注意述語組合せテーブル24に存在するので、更に、修飾語「全て」を用いて、注意修飾語/危険度テーブル25が参照される。修飾語「全て」が注意修飾語/危険度テーブル25に存在するので、注意修飾語/危険度テーブル25から、修飾語「全て」に対応する危険度「A」が求められる。従って、修飾語「全て」は、危険度を決定する因子である。
次に、図7〜図12を参照して、契約チェック支援装置1が実行する処理について、詳細に説明する。なお、以下の説明において、複数の助詞により文章を区切ることにより生成されるものを、語句ということとする。
図7は、契約チェック支援装置1における契約書入出力部11の契約書保存処理フローを示す図である。
契約書が、入出力装置3に文書ファイル形式等のデータとして入力されると、契約チェック支援装置1の契約書入出力部11は、入出力装置3から入力されたデータを受信する(ステップS11)。
契約書入出力部11は、受信した契約書の入力データについて、契約書データ格納部2に格納する(ステップS12)。例えば、入出力装置3から文書ファイル「xxxx.doc」の契約書が入力されると、契約書入出力部11は、この文書ファイルを契約書データ格納部2に契約書データ21として格納する。契約書入出力部11は、図4(A)に示すように、契約書データ格納部2に格納した契約書データ21について契約ID「k1100001」を定め、契約書テーブル22に契約ID「k1100001」と、契約書データ「xxxx.doc」とを格納する。この格納処理後、契約書入出力部11は、契約書保存処理を終了する。なお、契約書チェック処理前の時点では、契約書テーブル22のチェック日時と危険度とは空の情報である。
図8は、契約チェック支援装置1が実行する契約書チェック処理の処理フローを示す図である。
契約書入出力部11は、契約書データ格納部2から指定された契約書を読み出す(ステップS21)。例えば、契約書入出力部11は、図4(A)に示す契約書テーブル22を参照し、指定された契約書データ「xxxx.doc」について、図2に示す契約書データ21の文章211、212、・・・等を取得する。契約書入出力部11は、この取得した文章を文章分解部12に送る。
次に、文章分解部12は、契約書入出力部11から取得した契約書データ21を受けて、契約書データ21に含まれる文章を語句に分解する(ステップS22)。なお、ステップS22の詳細については、図9を参照して後述する。
次に、危険判定部13は、文章分解部12により分解された語句を注意語句と比較して、文章の危険度と一致語句等を判定情報テーブル23に記録する(ステップS23)。なお、ステップS23の詳細については、図10を参照して後述する。
次に、危険判定部13は、指定された契約書について全文章をチェック済みか否かを判断する(ステップS24)。危険判定部13は、例えば、文章分解部12から全文章抽出済みである通知を受けると、全文章をチェック済みと判断する。契約書について全文章をチェック済みでない場合(ステップS24 No)、ステップS22を繰り返す。
一方、契約書について全文章をチェック済みである場合(ステップS24 Yes)、危険判定部13は、判定情報テーブル23から契約書の危険度を判定し、判定した危険度を契約書テーブル22に記録する(ステップS25)。例えば、危険判定部13は、図4(B)に示す判定情報テーブル23を参照して、契約ID「k1100001」とされる契約書データ「xxxx.doc」についての追番/文章番号の危険度を比較する。追番/文章番号「01」の危険度「A」、追番/文章番号「02」の危険度「B」と比較して、追番/文章番号「01」の危険度「A」が高いレベルとされる。このように、順次比較して、全文章を比較する。これにより、危険判定部13は、図4(A)に示すように、比較した危険度の中から最も高い危険度のレベル「A」を、契約ID「k1100001」の契約データ「xxxx.doc」の危険度「A」として契約書テーブル22に格納する。その際に、危険判定部13は、そのチェック完了日時としてチェック日時「2011/1/31 10:21」を格納し、契約書テーブル22を更新する。この記録後、危険判定部13は処理を終了する。
図9は、文章分解部12の語句分解処理フローを示す図である。
文章分解部12は、契約書データ21に含まれる文章について、順次、句点から次の句点の間に存在する文章を取り出す(ステップS31)。例えば、図2に示すように、契約書データ21が、文章211、212、213、・・・を含むものとする。これにより、契約書データ21に含まれる複数の文章は、各々の文章211、212、213、・・・に分解される。
次に、文章分解部12は、取り出した文章から述語#2を除外する(ステップS32)。例えば、図3に示すように、文章分解部12は、取り出した文章「XXは全ての責任を負うものとする」から、定型句である述語#2「ものとする」を除外する。即ち、文章分解部12は、文章「XXは全ての責任を負う」を得る。
なお、前述したように、述語「負うものとする」を抽出した後に、述語「負うものとする」から定型句「ものとする」を除外するようにしても良い。
文章分解部12は、さらに、述語#2を除外した文章について、助詞を用いて当該文章を語句(単語)に分解する(ステップS33)。例えば、図3に示すように、文章分解部12は、第1のグループ及び第2のグループの助詞(は、の、を等)を用いて、文章「XXは全ての責任を負う」を、「XX」、「全て」、「責任」及び「負う」の語句(単語)に分解する。
文章分解部12は、分解した語句から修飾語、目的語、述語を抽出する(ステップS34)。例えば、文章分解部12は、分解した語句から主語(目的語に含まれる)「XX」、修飾語「全て」、目的語「責任」、述語「負う」を抽出する。その他の文章212等から取り出した文章についても、同様に修飾語、目的語、述語が抽出される。これらの語句を抽出後、文章分解部12は処理を終了する。
図10は、危険判定部13の語句判定処理フローを示す図である。
危険判定部13は、文章分解部12により抽出された語句から、目的語及び述語の組合せを取り出す(ステップS41)。危険判定部13は、取り出した目的語及び述語の組合せを用いて、注意目的語/注意述語組合せテーブル24を参照する(ステップS42)。例えば、危険判定部13は、図3に示す文章分解部12により抽出された修飾語「全て」、目的語「責任」、述語「負う」の中から、目的語「責任」及び述語「負う」の組合せを取り出す。危険判定部13は、取り出した目的語「責任」及び述語「負う」の組合せを用いて、図5(A)に示す注意目的語/注意述語組合せテーブル24を参照する。
次に、危険判定部13は、取り出した目的語及び述語の組合せが注意目的語/注意述語組合せテーブル24に存在するか否かを判断する(ステップS43)。その組合せが注意目的語/注意述語組合せテーブル24に存在しない場合、危険判定部13は処理を終了する。
一方、その組合せが注意目的語/注意述語組合せテーブル24に存在する場合、危険判定部13は、さらに抽出された語句から修飾語を取り出す(ステップS44)。例えば、図5(A)に示す注意目的語/注意述語組合せテーブル24において、組合せ番号「3」に注意目的語「責任」及び注意述語「負う」の組合せがあることから、危険判定部13は、抽出された語句から修飾語「全て」を取り出す。
次に、危険判定部13は、取り出した修飾語を用いて、注意修飾語/危険度テーブル25を参照する(ステップS45)。危険判定部13は、参照した注意修飾語/危険度テーブル25から取り出した修飾語に一致する注意修飾語が存在する場合に、対応する危険度を求め(ステップS46)、求めた危険度を、判定情報テーブル23の対応する文章の危険度として格納(更新)する(ステップS47)。
例えば、危険判定部13は、取り出した修飾語「全て」を用いて、図5(B)に示す注意修飾語/危険度テーブル25を参照する。危険判定部13は、参照した注意修飾語/危険度テーブル25から取り出した修飾語「全て」に一致する注意修飾語「全て」を検索する。危険判定部13は、注意修飾語/危険度テーブル25から検索した注意修飾語「全て」に対応する危険度「A」を、当該文章の危険度として求める。危険判定部13は、求めた危険度「A」を、判定情報テーブル23における当該文章の追番/文章番号「01」に対応する危険度に格納する。この格納後、危険判定部13は、処理を終了する。
図11は、契約チェック支援装置1が実行する判定表示処理の処理フローを示す図である。
契約書入出力部11は、入出力装置3からの契約書データ21を指定する入力に応じて、指定された契約書データ21を読み出す(ステップS51)。危険判定部13は、契約書テーブル22を参照して、契約書入出力部11から読み出された契約書データ21がチェック済みか否かを判断する(ステップS52)。
契約書データ21がチェック済みである場合(ステップS52 Yes)、危険判定部13は、判定情報テーブル23に基づいて、判定情報表示出力部14に判定情報テーブル23と共に、契約書データ21を表示させる(ステップS53)。これを見たユーザは、語句の登録、更新又は削除が必要であるか否かを判断することができる。
次に、注意語句処理部15は、入出力装置3から、語句の登録、更新又は削除の指示が入力されたか否かを判断する(ステップS54)。語句の登録、更新又は削除の指示が入力されない場合(ステップS54 No)、注意語句処理部15は、処理を終了する。
語句の登録、更新又は削除の指示が入力された場合(ステップS54 Yes)、注意語句処理部15は、語句の登録、更新又は削除処理を実行して(ステップS55)、処理を終了する。語句の登録、更新又は削除処理を、注意語句処理ということとする。ステップS55に示す注意語句処理の詳細は、図12を参照して後述する。
ステップS52において契約書データ21がチェック済みでない場合(ステップS52 No)、危険判定部13は、入出力装置3から、契約書データ21をチェックする指示が入力されたか否かを判断する(ステップS56)。契約書データ21をチェックする指示が入力された場合(ステップS56 Yes)、危険判定部13は、契約書のチェック処理を実行した後(ステップS57)、ステップS53を実行する。なお、ステップS57における契約書のチェック処理は、前述の図8に示したステップS21〜S25の処理である。
契約書データ21をチェックする指示が入力されない場合(ステップS56 No)、危険判定部13は、契約書入出力部11に対して入出力装置3に契約書データ21をそのまま表示させた後(ステップS58)、ステップS54を実行する。
図12は、注意語句処理部15の注意語句処理フローを示す図である。
注意語句処理部15は、指示された語句を注意語句テーブルに登録するか否かを判断する(ステップS61)。注意語句テーブルは、注意目的語/注意述語組合せテーブル24、注意修飾語/危険度テーブル25の総称である。
語句を登録する場合(ステップS61 Yes)、注意語句処理部15は、入出力装置3から登録指示が入力されると、入出力装置3に表示された表示文章の語句を選択する(ステップS62)。
次に、注意語句処理部15は、表示文章において選択された語句の注意語句登録先を選択する(ステップS63)。このために、注意語句処理部15は、注意語句が注意修飾語であるか否かを判断する(ステップS64)。注意語句が注意修飾語である場合(ステップS64 Yes)、注意語句処理部15は、注意修飾語/危険度テーブル25から対応する危険度を選択する(ステップS65)。注意語句が注意修飾語でない場合(ステップS64 No)、注意語句処理部15は、ステップS65を省略する。
注意語句処理部15は、注意語句を登録するか否かを判断する(ステップS66)。注意語句を登録する場合(ステップS66 Yes)、注意語句処理部15は、表示文章の語句を注意目的語/注意述語組合せテーブル24又は注意修飾語/危険度テーブル25(注意語句テーブル)に登録する(ステップS67)。
例えば、図5(A)において、組合せ番号「1」のみが登録されている場合に、更に、注意語句として目的語「損害」と述語「賠償する」の組合せが入力される。この場合、注意語句処理部15は、注意目的語/注意述語組合せテーブル24を参照して、入力された組合せに新たな組合せ番号「2」を付与する。注意語句処理部15は、この組合せ番号「2」と、注意目的語「損害」と注意述語「賠償する」との組合せとを、注意目的語/注意述語組合せテーブル24に格納し、登録する。この登録後、注意語句処理部15は、処理を終了する。なお、注意修飾語/危険度テーブル25についても、同様である。
ステップS66において、注意語句を登録しない場合(ステップS66 No)、注意語句処理部15は、ステップS67を省略して、処理を終了する。
ステップS61において、語句を登録しない場合(ステップS61 No)、注意語句処理部15は、注意語句テーブルである、注意目的語/注意述語組合せテーブル24及び注意修飾語/危険度テーブル25の内容を入出力装置3に表示する(ステップS68)。注意語句処理部15は、入出力装置3からの指示に応じて、注意語句テーブルから対象語句を選択する(ステップS69)。
注意語句処理部15は、選択した語句を削除するか否かを判断する(ステップS610)。選択した語句を削除する場合(ステップS610 Yes)、注意語句処理部15は、対象語句を注意語句テーブルから削除して(ステップS611)、処理を終了する。選択した語句を更新する場合(ステップS610 No)、注意語句処理部15は、注意語句テーブルの対象語句を更新して(ステップS612)、処理を終了する。
1 契約チェック支援装置
2 契約書データ格納部
3 入出力装置
11 契約書入出力部
12 文章分解部
13 危険判定部
14 判定情報表示出力部
15 注意語句処理部
2 契約書データ格納部
3 入出力装置
11 契約書入出力部
12 文章分解部
13 危険判定部
14 判定情報表示出力部
15 注意語句処理部
Claims (8)
- 契約書データを格納する契約書格納部と、
危険度を定める因子となる目的語である注意目的語と危険度を定める因子となる述語である注意述語との組み合せを定める第1テーブルを格納する第1テーブル格納部と、
危険度を定める因子となる修飾語である注意修飾語に対応して予め定められた危険度を定める第2テーブルを格納する第2テーブル格納部と、
前記契約書データに含まれる文章の各々を分解して、前記文章に含まれる目的語、述語及び修飾語を抽出する文章分解部と、
前記文章分解部が抽出した前記目的語と前記述語との組合せが前記第1テーブルに存在し前記文章分解部が抽出した前記修飾語が前記第2テーブルに存在する場合に、前記第2テーブルから前記修飾語に対応する危険度を求める危険判定部とを含む
ことを特徴とする契約チェック支援装置。 - 前記文章分解部は、前記契約書データに含まれる文章を予め定められた複数の助詞を用いて複数の単語に区切り、前記複数の単語の中で予め定められた第1のグループに属する助詞の前に位置する単語を、前記目的語として抽出し、前記複数の単語の中で前記文章において最後に出現する単語を、前記述語として抽出する
ことを特徴とする請求項1に記載の契約チェック支援装置。 - 前記文章分解部は、抽出した前記述語の末尾の部分に含まれる予め定められた定型句を、抽出した前記述語から削除する
ことを特徴とする請求項2に記載の契約チェック支援装置。 - 前記文章分解部は、前記複数の単語の中で予め定められた第2のグループに属する助詞の前に位置する単語を、前記修飾語として抽出する
ことを特徴とする請求項2に記載の契約チェック支援装置。 - 前記危険判定部は、前記文章分解部が抽出した前記目的語と述語とを用いて前記第1テーブルを参照し、前記目的語と述語との組合せが前記第1テーブルに存在する場合に、前記文章分解部が抽出した前記修飾語を用いて前記第2テーブルを参照し、前記修飾語が前記第2テーブルに存在する場合に、前記第2テーブルから前記修飾語に対応する前記危険度を求める
ことを特徴とする請求項1に記載の契約チェック支援装置。 - 前記契約チェック支援装置が、更に、
前記契約書データに含まれる文章について、前記危険判定部が求めた前記危険度と、前記第1テーブルに存在する前記目的語と述語との組合せと、前記第2テーブルに存在する前記修飾語とを定める判定情報テーブルを格納する判定情報テーブル格納部を含み、
前記危険判定部は、前記契約書データに含まれる前記文章の各々についての危険度を求めて前記判定情報テーブルを作成し、作成した前記判定情報テーブルに基づいて、前記契約書データについての危険度を求める
ことを特徴とする請求項5に記載の契約チェック支援装置。 - 前記契約チェック支援装置が、更に、
前記第1テーブルにおける前記注意目的語と注意述語との組み合せを追加又は削除し、前記第2テーブルにおける前記注意修飾語及び危険度を追加又は削除する注意語句処理部を含む
ことを特徴とする請求項1に記載の契約チェック支援装置。 - 契約書データを格納する契約書格納部と、危険度を定める因子となる目的語である注意目的語と危険度を定める因子となる述語である注意述語との組み合せを定める第1テーブルを格納する第1テーブル格納部と、危険度を定める因子となる修飾語である注意修飾語に対応して予め定められた危険度を定める第2テーブルを格納する第2テーブル格納部とを含む契約チェック支援装置を実現する契約チェック支援プログラムであって、
前記プログラムは、コンピュータに、
前記契約書データに含まれる文章の各々を分解して、前記文章に含まれる目的語、述語及び修飾語を抽出する文章分解ステップと、
前記文章分解部が抽出した前記目的語と前記述語との組合せが前記第1テーブルに存在し前記文章分解部が抽出した前記修飾語が前記第2テーブルに存在する場合に、前記第2テーブルから前記修飾語に対応する危険度を求める危険判定ステップとを実行させる
ことを特徴とする契約チェック支援プログラム。
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JP2011071466A JP2012208547A (ja) | 2011-03-29 | 2011-03-29 | 契約チェック支援装置及び契約チェック支援プログラム |
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