JP2012205450A - 振動発電機 - Google Patents

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Abstract

【課題】筒状部材に固定された第3永久磁石と筒状部材の内部を移動する第1永久磁石とを備える振動発電機においても、発電量が減少することを抑え、かつ第3永久磁石の着磁方向が反転することを抑えることができる振動発電機を提供すること。
【解決手段】非磁性材料から形成される筒状部材と、筒状部材に設けられたコイルと、コイルの内部を往復移動する第1永久磁石と、この第1永久磁石の少なくとも筒状部材の長手方向の一端側に第1永久磁石と同極が対向されて固定される第2永久磁石とを有する可動子と、第1永久磁石に対し第2永久磁石が配置される側の筒状部材の端部に配置され、第2永久磁石の着磁方向と反対方向に着磁された第3永久磁石と、を備え、第2永久磁石の磁力は、第1永久磁石の磁力よりも弱いこと。
【選択図】 図1

Description

本発明は、永久磁石がコイルの内部を一方向に往復移動することにより発生する電流から電力を得る振動発電機に関するものである。
従来より、永久磁石がコイルの内部を一方向に往復移動することにより発生する電流から電力を得る電磁誘導型の振動発電機が特許文献1などにより知られている。この文献に記載の振動発電機は、揺動永久磁石、固定永久磁石、および外周にコイルが巻回されたケースを備える。固定永久磁石は、ケースの両端に配置される。この両端に配置された固定永久磁石は、ケースの内部を一方向に往復移動する揺動永久磁石と同極が対向するように配置される。この配置により、斥力が揺動永久磁石に作用する。揺動永久磁石が、固定永久磁石に近接すると、斥力により他方の固定永久磁石側へ跳ね返される。この跳ね返しにより、揺動永久磁石の動作がスムーズになり、起電力が増加する。
特開2002−281727号公報
揺動永久磁石に作用する斥力が強い場合には、揺動永久磁石が斥力により移動範囲が減少して、起電力が小さくなる。起電力が小さくなると、発電量が減少する。これに対し、斥力を弱くするために、磁力が弱い永久磁石が揺動永久磁石に用いられることが考えられる。しかし、磁力が弱い永久磁石が揺動永久磁石に用いられると、コイルを横切る磁束密度が減少する。この結果、発電量が減少する。すなわち、磁力が強い永久磁石が揺動永久磁石に用いられることが好ましい。
これに対し、斥力を弱くするために、磁力が弱い永久磁石が固定永久磁石に用いられることが考えられる。一般に、磁力が弱い永久磁石の着磁方向が、外部からの磁力により反転されやすい。すなわち、磁力が弱い永久磁石を固定永久磁石として用いると、揺動永久磁石からの磁力により、固定永久磁石の着磁方向が反転する可能性がある。固定永久磁石の着磁方向が反転すると、引力が揺動永久磁石と固定永久磁石との間に発生し、揺動永久磁石と固定永久磁石とが磁着する。この磁着の結果、揺動永久磁石はコイルの内部を移動し難くなり、発電量が減少する。
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、筒状部材に固定された第3永久磁石と筒状部材の内部を移動する第1永久磁石とを備える振動発電機においても、発電量が減少することを抑え、かつ第3永久磁石の着磁方向が反転することを抑えることができる振動発電機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1記載の本発明は、非磁性材料から形成される筒状部材と、前記筒状部材に設けられたコイルと、前記コイルの内部を往復移動する第1永久磁石と、この第1永久磁石の少なくとも前記筒状部材の長手方向の一端側に前記第1永久磁石と同極が対向されて固定される第2永久磁石とを有する可動子と、前記第1永久磁石に対し第2永久磁石が配置される側の前記筒状部材の端部に配置され、前記第2永久磁石の着磁方向と反対方向に着磁された第3永久磁石と、を備え、前記第2永久磁石の磁力は、前記第1永久磁石の磁力よりも弱いことを特徴とするものである。
上記目的を達成するために、請求項2記載の本発明は、請求項1に記載の振動発電機において、前記長手方向における前記第2永久磁石の長さは、前記長手方向における前記第1永久磁石の長さよりも短いことを特徴とするものである。
上記目的を達成するために、請求項3記載の本発明は、請求項1または2に記載の振動発電機において、前記第3永久磁石の外径は、第2永久磁石の外径よりも小さいことを特徴とするものである。
請求項1に記載の振動発電機によれば、第1永久磁石と同極が対向する第2永久磁石の磁力は第1永久磁石の磁力よりも弱い。第2永久磁石が、第1永久磁石および第3永久磁石と同極がそれぞれ対向するように、第1永久磁石と第3永久磁石との間に配置される。これにより、第1永久磁石の磁束は長手方向と交差する方向に向くとともに、第2永久磁石を有する可動子と第3永久磁石との間の斥力が、第2永久磁石を有しない可動子と第3永久磁石との間の斥力より小さくなるので、第1永久磁石を備える可動子が斥力により移動し難くなることが抑えられる。従って、コイルに発生する起電力が小さくなることを抑えることが出来る。また、第1永久磁石の磁束は長手方向と交差する方向に向くとともに、第2永久磁石の磁力が第1永久磁石の磁力より弱いので、第3永久磁石の着磁方向が反転することを抑えることができる。
請求項2に記載の振動発電機によれば、長手方向において、第2永久磁石の長さは、第1永久磁石の長さよりも短い。これにより、長手方向に一定の長さを有する円筒部材の内部の第1永久磁石の可動領域が広くなる。従って、発電量が増加する
請求項3に記載の振動発電機によれば、第3永久磁石の外径は、第2永久磁石の外径よりも小さい。これにより、第2永久磁石の径方向の端部から第3永久磁石の径方向の端部までの領域において磁束密度が疎になる。これにより、第1永久磁石、および第2永久磁石を有する可動子の移動が長手方向に垂直な方向に対して安定する。従って、発電量が減少することが抑えられる。
本発明の一実施形態に係る振動発電機1の長手方向に沿って切断した概略断面図である。 第1シミュレーションの構成における磁束分布を示す説明図である。 第2シミュレーションの構成における磁束分布を示す説明図である。 第3シミュレーションの構成における磁束分布を示す説明図である。 第4シミュレーションの構成における磁束分布を示す説明図である。
(実施形態)
本発明の実施形態について、図1を参照して説明する。図1は振動発電機1の長手方向D1に沿って切断した概略断面図である。図1に示すように、振動発電機1は、円筒部材10と、コイルユニット20と、可動子30と、第3永久磁石40、41と、筐体50とを備える。
中空形状、且つ円筒形状の円筒部材10は、ABS、POM、PC、LCP、アルミナなどの非磁性材料から形成される。コイルユニット20は、3つのコイル20A、20B、20Cを備える。コイルユニット20が、円筒部材10の外周面に備えられる。コイル20A、20B、20Cを形成する導線が、隣り合うコイル20A、20B、20Cに対して互いに巻回方向が逆方向になるように巻回される。この導線は、絶縁性材料からなる材料により被覆される。
可動子30は、円筒部材10の内部に配置される。この配置状態において、可動子30は円筒部材10の長手方向D1に沿って移動可能である。可動子30は、コイルユニット20の内部を移動する。
可動子30は、1つの第1永久磁石31と2つの第2永久磁石32、33と締結部材34とを備える。中空形状、且つ円筒形状の第1永久磁石31、および第2永久磁石32、33が、締結部材34によりかしめ固定される。この固定状態では、締結部材34は、第1永久磁石31、および第2永久磁石32、33に挿通される。第1永久磁石31は第2永久磁石32、33と同極が対向するように固定される。可動子30が円筒部材10の内部に配置された状態では、第1永久磁石31、および第2永久磁石32、33の着磁方向は長手方向D1に向く。第1永久磁石31、および第2永久磁石32、33の同極が対向する状態では、斥力が第1永久磁石31、および第2永久磁石32、33の各々に働く。締結部材34は、この斥力が第1永久磁石31、および第2永久磁石32、33の各々に働いている状態において、第1永久磁石31、および第2永久磁石32、33を締結する。同極が対向するように第1永久磁石31、および第2永久磁石32、33が配置されると、第1永久磁石31、および第2永久磁石32、33の各々の磁束が長手方向D1に対して交差する方向に向くので、コイルユニット20を横切る磁束密度が増加する。
第1永久磁石31、および第2永久磁石32、33は、同じネオジム系の永久磁石から構成される。締結部材34はオーステナイト系ステンレス材料、アルミ合金材料、真鍮などの非磁性材料から形成される。
長手方向D1において、第2永久磁石32、33の長さL2は、第1永久磁石31の長さL1よりも短い。この長さの違いにより、第2永久磁石32、33の磁力は、第1永久磁石31の磁力よりも弱い。
第3永久磁石40が、封止部13の片面の中心に接着剤による接着などの周知の方法で固定される。第3永久磁石41が、封止部14の片面の中心に同様な周知の方法で固定される。第3永久磁石40が円筒部材10の内部に位置するように、封止部13が円筒部材10の端部11に配置される。第3永久磁石41が円筒部材10の内部に位置するように、封止部14が円筒部材10の端部12に配置される。第3永久磁石40は、その着磁方向が第2永久磁石32の着磁方向と反対方向になるように配置される。第3永久磁石41は、その着磁方向が第2永久磁石33の着磁方向と反対方向になるように配置される。封止部13、14はABS、POM、PC、LCP、アルミナなどの非磁性材料から形成される。第3永久磁石40、41は、第1永久磁石31、および第2永久磁石32、33と同じネオジム系の永久磁石から構成される。
筐体50が、円筒部材10及びコイルユニット20の外側に円筒部材10と長手方向D1を一致させて配置される。筐体50は、ABS、POM、PC、LCP、アルミナなどの非磁性材料から形成される。
可動子30に備えられる第1永久磁石31の磁束は、磁性材料からなる筐体50に引き寄せられる。コイルユニット20が円筒部材10の外周面に配置されるので、コイルユニット20を横切る磁束密度は増加する。従って、筐体50がコイルユニット20の外側に配置されることにより、発電量が増加する。また、第1永久磁石31、第2永久磁石32、33、および第3永久磁石40、41の磁力がシールドとして機能する筐体50の外側に配置された部品、例えば電子部品などに悪影響を及ぼすことを抑えることが出来る。
振動発電機1の組み立ての一例を説明する。第3永久磁石41が固定された封止部14が、筐体50の底面に挿入される。次に、コイルユニット20が円筒部材10の外周面に設けられた状態で、円筒部材10が筐体50の内部に挿入され、円筒部材10の端部12が封止部14に接して配置される。次に、可動子30が、円筒部材10の内部に配置される。次に、第3永久磁石40が固定された封止部13が筐体50の内部に挿入され、円筒部材10の端部11に接して配置される。これにより、円筒部材10の端部11、12は、一対の封止部13、14により封じられる。この時、コイルユニット20の両端からの金属線は封止部13の図示しない孔に挿入される。次に、コイルユニット20の両端からの金属線が回路部60に接続される。回路部60は、整流回路と蓄電回路とを含む。整流回路は、可動子30が円筒部材10の内部を移動することにより発生する電流を整流する回路である。蓄電回路は整流回路により整流された電流から電力を蓄電する回路である。回路部60の蓄電回路からの2本の導線は1本のケーブル70にまとめられる。次に、コイルユニット20の両端からの金属線が接続された回路部60が、緩衝材として機能する回路保持部材61を挟んで、筐体50の内部に固定される。ケーブル70が蓋51の中央に形成された孔に挿通される。次に、ケーブル70が孔に挿通された蓋51が筐体50に固定される。この蓋51は、螺子螺合、または接着剤などの固定方法で筐体50と固定される。携帯電話、電子書籍端末などの電子機器の差込口に差込可能な接続端子がケーブル70の先端に設けられる。この接続端子から、電子機器に電力が供給される。
第2永久磁石32、33の磁力は第1永久磁石31の磁力より弱い。以下、図2〜図5を参照して第1永久磁石31、第2永久磁石32、33、および第3永久磁石40、41の磁束分布を説明する。図1に示すように振動発電機1は、円筒部材10の軸心Axに対し径方向Rに対称な構成であり、かつ第2永久磁石32と第3永久磁石40との各々が、第2永久磁石33と第3永久磁石41と同等な構成を有するので、図2〜図5に示すシミュレーションでは、第1永久磁石31、第2永久磁石33、および第3永久磁石41の軸心Axから径方向Rの構成をシミュレーション条件に設定した。
図2は、第1シミュレーションの構成において、同極が対向し、同じネオジム系の永久磁石から構成される2個の第1永久磁石31a、および第3永久磁石41aの磁束分布を示す説明図である。この第1シミュレーションの構成は、従来の振動発電機に備えられる永久磁石の構成と同様な構成である。2個の第1永久磁石31aの長さL1は共に同じである。第3永久磁石41aの外径D3は第1永久磁石31aの外径D1よりも大きい。具体的には外径D3は10mmであり、外径D1は8mmである。
図3は、第2シミュレーションの構成において、第1永久磁石31a、第2永久磁石32b、および第3永久磁石41aの磁束分布を示す説明図である。第2永久磁石32bは第1永久磁石31aと同極が対向して配置される。第1永久磁石31a、および第2永久磁石32bは、同じネオジム系の永久磁石から構成されるが、第2永久磁石32bの磁力は第1永久磁石31aの磁力よりも弱い。第2永久磁石32bの長さL2は第1永久磁石31aの長さL1と同じである。具体的には、長さL1、および長さL2は8mmである。第3永久磁石41aの外径D3は第2永久磁石32bの外径D2よりも大きい。具体的には外径D3は10mmであり、外径D2は8mmである。第3永久磁石41aの磁力は、第1永久磁石31aの磁力、および第2永久磁石32bの磁力よりも弱い。
図2に示す第1シミュレーションの構成と図3に示す第2シミュレーションの構成とを比較すると、図2に示す第1永久磁石31aと第3永久磁石41aとの間の磁束密度よりも、図3に示す第2永久磁石32bと第3永久磁石41aとの間の磁束密度が減少する。特に、図3に示す領域Re1における磁束密度は図2に示す領域Re1の磁束密度よりも、35%減少する。この磁束密度の減少により、第1シミュレーションの構成よりも、第2シミュレーションの構成において、第1永久磁石31aが斥力により移動し難くなることが抑えられる。また、第2シミュレーションの構成のほうが、第1永久磁石31aの磁束は長手方向D1と交差する方向に向くので、第3永久磁石41aの着磁方向の反転が抑えられる。
図4は、第3シミュレーションの構成において、第1永久磁石31a、第2永久磁石32c、および第3永久磁石41aの磁束分布を示す説明図である。第2永久磁石32cは第1永久磁石31aと同極が対向して配置され、その磁石32cの磁力が第1永久磁石31aの磁力よりも弱い。第2永久磁石32cの長さL2は第1永久磁石31aの長さL1よりも短い。具体的には、長さL2は4mmであり、長さL1は8mmである。第1永久磁石31a、および第2永久磁石32cが同じネオジム系の永久磁石から構成される。第1永久磁石31a、および第2永久磁石32cが同じネオジム系の永久磁石から構成されても、第2永久磁石32cの長さL2は第1永久磁石31aの長さL1よりも短いので、第2永久磁石32cの磁力が第1永久磁石31aの磁力よりも弱くなる。第3永久磁石41aの外径D3は第2永久磁石32cの外径D2よりも大きい。具体的には外径D3は10mmであり、外径D2は8mmである。第2永久磁石32cの磁力は、第2シミュレーションにおける第2永久磁石32bの磁力と略同じである。第3永久磁石41aの磁力は、第1永久磁石31aの磁力、および第2永久磁石32cの磁力よりも弱い。
図3に示す第2シミュレーションの構成と図4に示す第3シミュレーションの構成とを比較すると、第2シミュレーションの構成よりも、第3シミュレーションの構成のほうが、第2永久磁石32cの長さL2が短くなった分だけ、長手方向D1において一定の可動領域を有する円筒部材10の内部を移動出来る第1永久磁石31aの可動領域が広くなり、発電量が増加する。
図5は、第4シミュレーションの構成において、第1永久磁石31a、第2永久磁石32c、および第3永久磁石41dの磁束分布を示す説明図である。第1永久磁石31a、および第2永久磁石32cが同じネオジム系の永久磁石から構成される。第2永久磁石32cは第1永久磁石31aと同極が対向して配置され、その磁石32cの磁力が第1永久磁石31aの磁力よりも弱い。第2永久磁石32cの長さL2は第1永久磁石31aの長さL1よりも短い。具体的には、長さL2は4mmであり、長さL1は8mmである。第3永久磁石41dの外径D3は第2永久磁石32cの外径D2よりも短い。具体的には外径D3は6mmであり、外径D2は8mmである。第3永久磁石41dの磁力は、第1永久磁石31aの磁力、および第2永久磁石32cの磁力よりも弱い。
図4に示す第3シミュレーションの構成と図5に示す第4シミュレーションの構成とを比較すると、第3シミュレーションの構成における第2永久磁石32cと第3永久磁石41aとの間の磁束密度よりも、第4シミュレーションの構成における第2永久磁石32cと第3永久磁石41dとの間の磁束密度が疎になる。図2、および図3に示す領域Re1における磁束密度の減少に加え、特に、図5に示す第1永久磁石31aと第2永久磁石32cとの同極対向面から第3永久磁石41dの端部410へ向かう領域Re2における磁束密度は図4に示す領域Re2の磁束密度よりも疎になる。この結果、第1永久磁石31a、および第2永久磁石32cを備える可動子の移動が長手方向に垂直な方向に対して安定する。具体的には、第1永久磁石31aと第2永久磁石32cとの同極対向面と第3永久磁石41dとの間の磁束密度が密になると、可動子30に作用する長手方向D1に垂直な方向の力の成分が大きくなる。この垂直な方向の力の成分が大きくなると、第2永久磁石32cは、長手方向D1に垂直な方向に移動しやすくなる。この結果、円筒部材10との接触により、可動子30の長手方向D1の移動が不安定になり、起電力が減少する。
[効果]
磁力が強い第1永久磁石31の磁束は、第1永久磁石31の磁力よりも磁力が弱い第2永久磁石32、33により、長手方向D1と交差する方向に向く。これにより、コイルユニット20を横切る磁束密度が増加し、起電力が増加する。この起電力の増加と共に、第1永久磁石31と第3永久磁石40、41との間に第2永久磁石32、33が配置されるので、第2永久磁石32、33を備えない振動発電機よりも、第1永久磁石31に作用する斥力の大きさが弱くなる。斥力の大きさが弱くなることにより、第1永久磁石31の移動が阻害されるのが抑えられる。従って、発電量の減少を抑えることが出来る。また、振動発電機1のサイズを小型化したときに、この発電量の減少はより抑えられる。
長手方向D1において、第2永久磁石32、33の長さL2は、第1永久磁石の長さL1よりも短い。これにより、長手方向D1に一定の長さを有する円筒部材10の内部の第1永久磁石の可動領域が広くなる。第1永久磁石31の可動領域が広くなったことにより、発電量を増加させることが出来る。
図1、および図5に示すように、第3永久磁石40、41の外径D3は、第2永久磁石32、33の外径D2よりも小さい。これにより、第1永久磁石31と第2永久磁石32、33との同極対向面から第3永久磁石40、41の端部410へ向かう領域Re2における磁束密度が疎になる。これにより、第1永久磁石31、および第2永久磁石32、33を備える可動子30の移動が長手方向D1に垂直な方向に対して安定する。従って、発電量が減少することが抑えられる。
[変形例1]
本実施形態では、コイルユニット20は円筒部材10の外周面に備えられたが、円筒部材10の内周面に備えられてもよい。
[変形例2]
本実施形態では、可動子30は1つ第1永久磁石31を備えたが、複数の第1永久磁石31を備えてもよい。可動子30が複数の第1永久磁石31を備える場合、第1永久磁石31の各々は、同極が対向される。また、可動子30は2つの第2永久磁石32、33を備えたが、可動子の一方の端部のみに1つの第2永久磁石を備えてもよい。可動子が1つの第2永久磁石を備える場合、第3永久磁石は、第1永久磁石に対し第2永久磁石が配置される側の円筒部材の端部に配置されればよい。
[変形例3]
本実施形態では、中空形状、且つ円筒形状の第1永久磁石31、および第2永久磁石32、33が締結部材34によりかしめ固定されたが、接着剤などにより接着して固定されてもよい。また、締結部材34は、第1永久磁石31、および第2永久磁石32、33に挿通されて、第1永久磁石31、および第2永久磁石32、33を締結したが、これに限られない。締結部材は、第1永久磁石、および第2永久磁石の外周側から第1永久磁石、および第2永久磁石を締結してもよい。この場合、第1永久磁石、および第2永久磁石は中空形状を有さなくてもよい。
[変形例4]
本実施形態では、円筒部材10は長手方向D1に直交する方向の断面の形状が円形であったが、これに限られない。円筒部材は長手方向に直交する方向の断面の形状が楕円形、または多角形などであってもよい。
[変形例5]
本実施形態では、コイルユニット20は、3つのコイル20A、20B、20Cを備えるとしたが、コイルユニットは、コイルをいくつ備えてもよい。
[変形例6]
本実施形態では、第1永久磁石31、第2永久磁石32、33、および第3永久磁石40、41は同じネオジム系の永久磁石であったが、これに限られない。第1永久磁石31は、起電力を大きくするため、ネオジム系の永久磁石から構成されるのが、好ましい。第2永久磁石32、33は、その磁力が第1永久磁石31の磁力よりも弱ければよく、フェライト系などの永久磁石でもよい。また、本実施形態では、第3永久磁石40、41は、第1永久磁石31、および第2永久磁石32、33の磁力よりも弱いが、第1永久磁石31、および第2永久磁石32、33の磁力よりも強くてもよく、第3永久磁石40、41は、ネオジム系の永久磁石に限らず、フェライト系などの永久磁石から構成されてもよい。ネオジム系の永久磁石はレアアースであるネオジムが含まれるので、レアアースが含まれないフェライト系の永久磁石よりも高価である。従って、フェライト系の永久磁石が、第2永久磁石32、33、および第3永久磁石40、41に用いられると、これらの永久磁石がネオジム系の永久磁石から構成されるよりも、コストがからからない。
[変形例6]
本実施形態に記載の図3に示した第2シミュレーションにおいて、第2永久磁石32bは、ネオジム系の永久磁石から構成される第1永久磁石31aよりも弱い磁力を有するネオジム系の永久磁石から構成された。第2永久磁石32bが、ネオジム系の永久磁石から構成される第1永久磁石31aよりも弱い磁力を有するフェライト系の永久磁石から構成されたとしても、第3永久磁石41aと第2永久磁石との間の磁束密度は減少する。
1 振動発電機
10 円筒部材
11、12 端部
13、14 封止部
20 コイルユニット
20A、20B、20C コイル
30 可動子
31 第1永久磁石
32、33 第2永久磁石
34 締結部材
40、41 第3永久磁石
50 筐体
60 回路部
Ax 軸心
D1 長手方向
Re1、Re2 領域
L1 第1永久磁石の長さ
L2 第2永久磁石の長さ
D1 第1永久磁石の外径
D2 第2永久磁石の外径
D3 第3永久磁石の外径

Claims (3)

  1. 非磁性材料から形成される筒状部材と、
    前記筒状部材に設けられたコイルと、
    前記コイルの内部を往復移動する第1永久磁石と、この第1永久磁石の少なくとも前記筒状部材の長手方向の一端側に前記第1永久磁石と同極が対向されて固定される第2永久磁石とを有する可動子と、
    前記第1永久磁石に対し第2永久磁石が配置される側の前記筒状部材の端部に配置され、前記第2永久磁石の着磁方向と反対方向に着磁された第3永久磁石と、
    を備え、
    前記第2永久磁石の磁力は、前記第1永久磁石の磁力よりも弱いこと
    を特徴とする振動発電機。
  2. 前記長手方向における前記第2永久磁石の長さは、前記長手方向における前記第1永久磁石の長さよりも短いことを特徴とする請求項1に記載の振動発電機。
  3. 前記第3永久磁石の外径は、第2永久磁石の外径よりも小さいことを
    特徴とする請求項1または2に記載の振動発電機。
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