JP2012204396A - フレキシブルプリント基板及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】液晶ポリマー又はフッ素樹脂によるカバーレイを用いつつ、カバーレイの剥がれを生じさせることが無く、且つ十分な回路保護機能を発揮させる。
【解決手段】フレキシブルプリント基板1は、スルーホール20、ビアホール30のような凹部を有する可撓性のベース基板4と、凹部に充填された充填物40と、ベース基板4及び充填物40を被覆する液晶ポリマー又はフッ素樹脂からなるカバーレイ10とを備えている。充填物40は導電性又は非導電性物質からなる。
【選択図】図1
【解決手段】フレキシブルプリント基板1は、スルーホール20、ビアホール30のような凹部を有する可撓性のベース基板4と、凹部に充填された充填物40と、ベース基板4及び充填物40を被覆する液晶ポリマー又はフッ素樹脂からなるカバーレイ10とを備えている。充填物40は導電性又は非導電性物質からなる。
【選択図】図1
Description
この発明は、フレキシブルプリント基板及びその製造方法に関する。
電子部品等に広く用いられるフレキシブルプリント基板などの配線基板は、ベース基板の上をカバーレイで被覆することにより回路を保護している。ベース基板にはポリイミドが用いられ、カバーレイにはポリイミドフィルムが用いられ、ポリイミドフィルムは接着剤層を介してベース基板に接着される。一方、近年、高速信号伝送の要求から、伝送損失がポリイミドよりも少ない液晶ポリマーを用いたフレキシブルプリント基板も用いられるようになってきた。液晶ポリマーを使用したフレキシブルプリント基板としては、例えば下記特許文献1の配線基板が知られている。この配線基板は、配線パターンが形成されたベース基板を液晶ポリマーにより構成し、カバーレイをこの液晶ポリマーより融点の低い他の液晶ポリマーにより構成している。そして、カバーレイを、その融点よりも高い温度でベース基板に熱圧着する。これにより、カバーレイをベース基板に貼り付ける接着剤層を不要としている。
しかしながら、上記特許文献1に開示された配線基板では、スルーホール部をカバーレイで覆わない構造であるため、スルーホール部の保護を図ることができない。仮に、スルーホールのような凹凸を覆うようにカバーレイを形成することになると、次の問題がある。すなわち、従来のポリイミド(PI)のカバーレイを用いた場合には、溶融した接着剤がスルーホールに埋まって穴の部分が完全に塞がる。しかし、液晶ポリマーのカバーレイを使用した場合には、接着剤により穴を塞ぐことができないため、図9に示すように、ベース基板101に形成されたスルーホール103にカバーレイ102が完全に埋まらずに空隙104が残ってしまう。このように空隙104が残ると、温度変化による空気の膨張・収縮の繰り返しによって、カバーレイが剥がれてしまうという問題がある。また、このような空隙104が生じないように、真空中でカバーレイ102を無理に熱圧着しようとすると、図10に示すように、スルーホール103の配線105付近のカバーレイ102の肉厚が薄くなり、配線105が露出する可能性がある。このような液晶ポリマーと同様にフッ素樹脂を用いたカバーレイにおいても同様の問題が生じる。
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、液晶ポリマー又はフッ素樹脂によるカバーレイを用いつつ、カバーレイの剥がれを生じさせることが無く、且つ十分な回路保護機能を果たすことが可能なフレキシブルプリント基板及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係るフレキシブルプリント基板は、凹部を有する可撓性のベース基板と、前記凹部に充填された充填物と、前記ベース基板及び充填物を被覆する液晶ポリマー又はフッ素樹脂からなるカバーレイとを備えたことを特徴とする。
本発明に係るフレキシブルプリント基板によれば、ベース基板に形成された凹部に充填物が埋め込まれているので、凹部に空隙が残ることなくカバーレイがベース基板に密着する。このため、カバーレイの剥離を防止して、接着信頼性を向上させることができる。
前記充填物は、例えば導電性材料又は非導電性材料からなるものである。
また、前記充填物は、例えば融点が前記カバーレイの融点よりも低い温度となるように構成されている。
本発明に係るフレキシブルプリント基板の製造方法は、液晶ポリマー又はフッ素樹脂をカバーレイに用いたフレキシブルプリント基板の製造方法であって、ベース基板に形成された凹部に充填物を埋め込む工程と、前記カバーレイを、前記充填物の融点よりも高い温度で前記ベース基板に熱圧着する工程とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、液晶ポリマー又はフッ素樹脂によるカバーレイを用いつつ、カバーレイの剥がれを生じさせることが無く、且つ十分な回路保護機能を発揮させることができる。
以下、添付の図面を参照して、本発明に係るフレキシブルプリント基板及びその製造方法の実施の形態を詳細に説明する。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係るフレキシブルプリント基板を示す断面図で、同図(a),(b)は、それぞれカバーレイの熱圧着前後の断面図である。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るフレキシブルプリント基板を示す断面図で、同図(a),(b)は、それぞれカバーレイの熱圧着前後の断面図である。
図1(b)に示すように、本実施形態に係るフレキシブルプリント基板(以下、「FPC」と呼ぶ。)1は、ベース基材2の両面に配線3がパターン形成され、スルーホール20が形成されたベース基板4と、このベース基板4のスルーホール20に充填された充填物40と、ベース基板4の両面に貼り付けられたカバーレイ10とを備える。
ベース基材2は、液晶ポリマー(LCP)からなる。また、カバーレイ10も、液晶ポリマーからなる。スルーホール20内に充填される充填物40としては、銅、銅ペースト、銀ペーストなどの導電性物質を用いることができる。
図2は、このように構成されたFPC1の製造工程を示すフローチャートである。まず、ベース基材2上に配線3を形成したベース基板4を用意する(ステップS100)。ベース基板4は、図1(a)に示すように、ベース基材2の上に銅箔31を貼り付けた銅張積層板(CCL)にスルーホール20を空け、このスルーホール20を含めて表面に銅のめっき層32を形成し、フォトエッチングにより銅箔31とめっき層32とに必要なパターンを形成することにより形成される。パターン形成された銅箔31とめっき層32とで配線3が構成される。
次に、スルーホール20などの凹部内に充填物40を充填する(ステップS102)。最後に、図1(b)に示すように、カバーレイ10をベース基板4に所定の温度で熱圧着する(ステップS104)。このため、ベース基材2の融点は、カバーレイ10の融点よりも高いことが必要である。熱圧着の温度は、ベース基材2の融点よりも低く、カバーレイ10の融点よりも高い温度に設定する。
このような製造工程によれば、図1(b)に示すように、スルーホール20内に事前に充填物40を充填して空隙をなくした平坦な状態で、カバーレイ10を熱圧着するので、カバーレイ10をベース基板4に空隙を残さずに確実に貼り付けられる。これにより、カバーレイ10のベース基板4からの剥離等を防止して接着信頼性を向上させることができる。
また、本実施形態によれば、ベース基材2及びカバーレイ10に液晶ポリマーを使用している。液晶ポリマーは、ポリイミドと比べると誘電率、誘電正接(tanδ)及び吸水率がそれぞれ低く、伝送損失を抑えて高周波特性に優れている。具体的には、材料物性値に関して、ポリイミドの誘電率が3.3〜3.6であるのに対し、液晶ポリマーの誘電率は3.0であるので、高周波特性に優れている。また、ポリイミドの誘電正接が0.005〜0.02であるのに対し、液晶ポリマーの誘電正接は0.002であるので、誘電損失が小さい。更に、ポリイミドの吸水率が1.0〜1.5であるのに対し、液晶ポリマーの吸水率は0.04であるので、吸湿し難く損失が少ない。
図3は、ベース基材とカバーレイの材質別の伝送損失を示すグラフである。このグラフは、3種類のサンプルについて伝送損失を測定したものである。3種類のサンプルは、それぞれ、液晶ポリマーのベース基材+液晶ポリマーのカバーレイ、液晶ポリマーのベース基材+ポリイミド樹脂のカバーレイ、及びポリイミド樹脂のベース基材+ポリイミド樹脂のカバーレイである。
そして、各サンプルを差動インピーダンスが100Ωに整合するように設計し、各サンプルの伝送損失を、ベクトルネットワークアナライザを用いて測定した。その結果、図3に示すように、ベース基材及びカバーレイを液晶ポリマーで構成したサンプルが、最も伝送損失が少なく、良好な高周波特性を備えていることが判明した。このことは、図示は省略するが、液晶ポリマーと同様の特性を有するフッ素樹脂についても同様の結果となった。従って、本実施形態に係るFPC1は、伝送損失が少なく、良好な高周波特性を有することは明らかである。
また、本実施形態におけるFPC1は、充填物40が銅ペースト、銀ペースト、その他の導電性の樹脂等の導電性物質から形成されているので、スルーホール20の部分の直流抵抗成分が少なくなる利点があり、例えば電源容量を大きくする必要がある電子部品やその他の製品には、特に好適である。
[第2の実施形態]
第2の実施形態は、図1の充填物40が導電性物質ではなく、充填物40がエポキシ系樹脂や液晶ポリマー等の非導電性物質からなるものである。
第2の実施形態は、図1の充填物40が導電性物質ではなく、充填物40がエポキシ系樹脂や液晶ポリマー等の非導電性物質からなるものである。
この場合は、充填物40の高周波特性(誘電率や誘電正接)に影響があることが懸念される。しかし、充填物40が非導電性物質であっても、スルーホール20におけるめっき層32は、ほぼ等電位であるため、上記の影響は非常に軽微であり、問題なく適用することができる。
本実施形態によれば、充填物40の融点がカバーレイ10の融点よりも高い場合は、スルーホール20内に充填物40を隙間なく充填した後にカバーレイ10を熱圧着すればよい。また、充填物40の融点がカバーレイ10の融点よりも低い場合は、多少の隙間があっても、溶融した充填物40で隙間を良好に埋めることができる。
[第3の実施形態]
図4は、本発明の第3の実施形態に係るFPCを示す断面図で、同図(a),(b)は、それぞれカバーレイの熱圧着前後の断面図である。
この実施形態に係るFPC1Aは、スルーホール20内に充填される充填物40が、ペースト状ではなく予め球状体に成形されたものである点が、図1で示したFPC1と相違している。充填物40の直径は、スルーホール20の穴径と同じかそれよりも若干大きめに成形されている。充填物40の融点は、カバーレイ10の融点よりも低く設定されている。
図4は、本発明の第3の実施形態に係るFPCを示す断面図で、同図(a),(b)は、それぞれカバーレイの熱圧着前後の断面図である。
この実施形態に係るFPC1Aは、スルーホール20内に充填される充填物40が、ペースト状ではなく予め球状体に成形されたものである点が、図1で示したFPC1と相違している。充填物40の直径は、スルーホール20の穴径と同じかそれよりも若干大きめに成形されている。充填物40の融点は、カバーレイ10の融点よりも低く設定されている。
この充填物40がスルーホール20内に充填された状態では、図4(a)のように僅かな隙間が発生する。しかし、上記のように充填物40の融点よりも高くカバーレイ10の融点よりも低い所定の温度で、図中矢印で示すようにカバーレイ10を熱圧着すれば、充填物40が溶融して僅かな隙間を埋め込み、図4(b)に示すように、スルーホール20内に空隙がない状態のFPC1Aを形成することができる。その他の構成や作用効果は、先の例と同様である。
[第4の実施形態]
図5は、本発明の第4の実施形態に係るFPCを示す断面図で、同図(a),(b)は、それぞれカバーレイの熱圧着前後の断面図である。
この実施形態に係るFPC1Bは、図4で示したFPC1Aの他の製造方法を説明するための断面図である。図5に示すように、本実施形態に係るFPC1Bは、スルーホール20内に充填物40を充填する前に、カバーレイ10の一方を、図5(a)で示すように、予めベース基板4に熱圧着している点が、図4で示したFPC1Aと相違している。カバーレイ10の一方を熱圧着してから充填物40を充填し、更にカバーレイ10を図中矢印で示すように熱圧着すれば、図5(b)に示すように、スルーホール20内に空隙のない状態のFPC1Bを形成することができる。
図5は、本発明の第4の実施形態に係るFPCを示す断面図で、同図(a),(b)は、それぞれカバーレイの熱圧着前後の断面図である。
この実施形態に係るFPC1Bは、図4で示したFPC1Aの他の製造方法を説明するための断面図である。図5に示すように、本実施形態に係るFPC1Bは、スルーホール20内に充填物40を充填する前に、カバーレイ10の一方を、図5(a)で示すように、予めベース基板4に熱圧着している点が、図4で示したFPC1Aと相違している。カバーレイ10の一方を熱圧着してから充填物40を充填し、更にカバーレイ10を図中矢印で示すように熱圧着すれば、図5(b)に示すように、スルーホール20内に空隙のない状態のFPC1Bを形成することができる。
この場合は、スルーホール20の下側の開口がカバーレイ10によって塞がっているので、スルーホール20内に充填する充填物40の直径は、図示のようにスルーホール20の穴径未満であってもよい。本例では、充填物40の直径がそのような場合であってもカバーレイ10の圧着前に充填物40がスルーホール20から抜け落ちてしまうことがなく、より確実に充填物40を充填することが可能となる。その他の作用効果等は先の例と同様である。
[第5の実施形態]
図6は、本発明の第5の実施形態に係るFPCを示す断面図で、同図(a),(b)は、それぞれカバーレイの熱圧着前後の断面図である。
第1〜第4の実施形態に係るFPC1,1A,1Bでは、層間接続をスルーホール20により行っていたが、本実施形態のFPC1Cは、ベース基板4に層間接続を行うための配線としてビアホール30が形成されている点が、先の実施形態と相違している。
図6は、本発明の第5の実施形態に係るFPCを示す断面図で、同図(a),(b)は、それぞれカバーレイの熱圧着前後の断面図である。
第1〜第4の実施形態に係るFPC1,1A,1Bでは、層間接続をスルーホール20により行っていたが、本実施形態のFPC1Cは、ベース基板4に層間接続を行うための配線としてビアホール30が形成されている点が、先の実施形態と相違している。
このFPC1Cにおいて、ベース基板4は、図6(a)に示すように、ベース基材2の上に銅箔31を貼り付けた銅張積層板(CCL)にレーザ加工により下側の銅箔31の上面までのビアホール30を形成し、このビアホール30を含めて表面に銅のめっき層32を形成し、フォトエッチングにより銅箔31とめっき層32とに必要なパターンを形成することにより形成される。パターン形成された銅箔31とめっき層32とで配線3が構成される。
本実施形態においても、ビアホール30内に充填物50が充填されているので、ビアホール30内に空隙のない状態でカバーレイ10が貼り付けられる。これにより、カバーレイ10のベース基板4からの剥離を防止して接着信頼性を向上させるなど上記と同様の作用効果を奏することができる。
以下、実施例によりFPC1について具体的に説明する。本実施例においては、液晶ポリマーからなるベース基材2及びカバーレイ10を用意した。これらの材料及び充填物40を液晶ポリマーで構成する場合の材料として、図7に示すように、融点の異なる3種類の液晶ポリマー(イ)〜(ハ)を用意した。
液晶ポリマー(イ)は融点が285℃、液晶ポリマー(ロ)は融点が325℃、液晶ポリマー(ハ)は融点が335℃のものであり、ベース基材2には液晶ポリマー(ハ)を、カバーレイ10には液晶ポリマー(ロ)を用い、充填物40として液晶ポリマー(イ)及びその他の材料を使用した。
ベース基板4は、厚さ50μmの液晶ポリマー(ハ)からなるベース基材2の両面に、配線として厚さ18μmの銅箔31を貼り付けた。更に、所定箇所にドリル加工を施してスルーホール20を形成し、めっき処理により厚さ15μmのめっき層32を形成した。
なお、ベース基材2の厚さは、12.5μm、25μm、50μmなどが想定されるが、厚さが厚い方が充填物でスルーホール20を埋め込むことがより困難となる。このため、より厳しい条件下での試験を実施するために、ベース基材2の厚さは50μmに設定した。また、ベース基材2の材料は、液晶ポリマー(ハ)の他に、上述したような絶縁性樹脂とすることもできる。
スルーホール20の穴径は、穴径が小さいと充填物が入り込み難くなることが予想され、逆に穴径が大きいと空隙の埋め込みが難しくなることが予想された。このため、いずれの影響が大きいかを判定するために、ドリル加工により100μm、150μm、200μm、及び500μmの4種類の穴径のものを用意した。
そして、めっき層32を形成したスルーホール20を有する各サンプルのスルーホール20に充填物40を充填した上で、カバーレイ10を、液晶ポリマー(イ)の融点285℃よりも5℃高い温度の290℃でベース基板4に熱圧着した。各サンプルについて、熱圧着後のスルーホール20の断面における埋め込み状態を、以下の2通りの方法により観察した。
すなわち、観察方法Aでは、スルーホール20内の空隙の有無の確認を行い、各サンプルについて、いずれかの穴径にて空隙があるものを×、全ての穴径において空隙がないものを○とした。また、観察方法Bでは、観察方法Aにおいて、空隙がないサンプルについてスルーホール20以外の部分と比較して、スルーホール20上のカバーレイ10の凹み具合を測定した。具体的には、凹み量を、波長測定機能を備えた顕微鏡を用いて測定し、観察結果において全ての穴径における凹み量の中での最大値を記載した。
まず、直径50μmの液晶ポリマー(イ)の球状体からなる充填物40を、スルーホール20内に入れる充填方法を採用したサンプルAにおいては、観察方法Aによる観察結果が全ての穴径のサンプルにおいて○で、観察方法Bの凹み量が3μmとなった。
また、直径50μmの液晶ポリマー(イ)の球状体よりも精細な粉末の充填物40をスルーホール20内に入れる充填方法を採用したサンプルBにおいては、観察方法Aによる観察結果が全ての穴径のサンプルにおいて○で、観察方法Bの凹み量が2μmとなった。なお、サンプルA及びBについては、カバーレイ10をベース基板4に熱圧着する際に充填物40が変形するものである。
更に、285℃よりも融点が高いエポキシ系接着剤の液体からなる充填物40をスルーホール20の中に印刷して、熱を加えて硬化させる充填方法を採用したサンプルCにおいては、観察方法Aによる観察結果が全ての穴径のサンプルにおいて○で、観察方法Bの凹み量が1μmの試験結果となった。
また、銅ペースト又は銀ペーストからなる充填物40をスルーホール20の穴内に印刷後、熱を加えて硬化させる充填方法を採用したサンプルD及びEにおいては、観察方法Aによる観察結果が全ての穴径のサンプルにおいて○で、観察方法Bの凹み量が1μmとなった。なお、サンプルC〜Eについては、カバーレイ10の熱圧着以前にスルーホール20を充填物40で埋め込むものである。
また、めっき液に添加剤を加えてスルーホール20内を銅めっきの充填物40で充填する充填方法を採用したサンプルFにおいては、観察方法Aによる観察結果が全ての穴径のサンプルにおいて○で、観察方法Bの凹み量が0μmとなった。
以上のような結果から、全てのサンプルA〜Fの充填材、充填方法においてスルーホール20が完全に埋め込まれて空隙がなくなることが確認できた。また、このような場合に、凹み量が3μm以下と非常に小さくなるので、カバーレイ10の平坦性を十分に確保することができるということが確認できた。
1,1A,1B,1C フレキシブルプリント基板(FPC)
2 ベース基材
3 配線
4 ベース基板
10 カバーレイ
20 スルーホール
30 ビアホール
40,50 充填物
2 ベース基材
3 配線
4 ベース基板
10 カバーレイ
20 スルーホール
30 ビアホール
40,50 充填物
Claims (5)
- 凹部を有する可撓性のベース基板と、
前記凹部に充填された充填物と、
前記ベース基板及び充填物を被覆する液晶ポリマー又はフッ素樹脂からなるカバーレイと
を備えたことを特徴とするフレキシブルプリント基板。 - 前記凹部は、スルーホール又はビアホールである
ことを特徴とする請求項1記載のフレキシブルプリント基板。 - 前記充填物は、導電性材料又は非導電性材料からなる
ことを特徴とする請求項1又は2記載のフレキシブルプリント基板。 - 前記充填物は、融点が前記カバーレイの融点よりも低い温度となるように構成されている
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載のフレキシブルプリント基板。 - 液晶ポリマー又はフッ素樹脂をカバーレイに用いたフレキシブルプリント基板の製造方法であって、
ベース基板に形成された凹部に充填物を埋め込む工程と、
前記カバーレイを、前記充填物の融点よりも高い温度で前記ベース基板に熱圧着する工程とを備えた
ことを特徴とするフレキシブルプリント基板の製造方法。
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US10411222B2 (en) * | 2017-05-23 | 2019-09-10 | University Of Maryland, College Park | Transparent hybrid substrates, devices employing such substrates, and methods for fabrication and use thereof |
CN110662342A (zh) * | 2018-06-28 | 2020-01-07 | 鹏鼎控股(深圳)股份有限公司 | 软硬结合板及其制作方法 |
WO2023238754A1 (ja) * | 2022-06-08 | 2023-12-14 | 株式会社村田製作所 | 伸縮性デバイス |
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