JP2012199169A - 無電極放電ランプ、無電極放電ランプを用いた照明器具 - Google Patents

無電極放電ランプ、無電極放電ランプを用いた照明器具 Download PDF

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宏司 平松
Atsunori Okada
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【課題】別部材を用いることなくバルブと口金とを結合でき、部品数を削減した無電極放電ランプを提供する。
【解決手段】無電極放電ランプ1は、内側に窪んだ凹部9を有し放電ガスが封入されたバルブ2と、バルブ2と結合される筒状の口金3と、バルブ2の凹部9に配置される誘導コイル43を備えたカプラ4とを備える。バルブ2は、球状に形成された頭部211に連続する筒状の結合部212を備える外管21と、外管21の結合部212に連続して凹部9を形成する有底円筒状の内管22とを備える。外管21の頭部211と結合部212との外表面は、バルブ2を補強する飛散防止膜23に覆われる。口金3には、外管21における結合部212が挿入され、バルブ2と口金3とは、接着材5を介して結合される。
【選択図】図1

Description

本発明は、バルブの内部には電極を備えず、バルブに封入した放電ガスに高周波電磁界を作用させて発光する無電極放電ランプ、及びこの無電極放電ランプを用いた照明器具に関する。
従来から、バルブの内部には電極を備えず、バルブに封入した放電ガスに高周波電磁界を作用させて発光する無電極放電ランプが提供されている。このような無電極放電ランプにおいて、バルブの外表面にバルブを補強する飛散防止膜を設けたものがある(たとえば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載された無電極放電ランプ10は、図4に示すように、内側に窪んだ凹部90を有する略球状の発光管(バルブ)20と、バルブ20の一部が挿入される開口部を有したカバー30とを備えている。カバー30は、一端部に口金7を備える。また、バルブ20に形成された凹部90の内部には、バルブ20内に高周波電磁界を形成する誘導コイル430が配置される。
バルブ20は、一部開口した略球状の外管201と、外管201の開口に連続し外管201の内側に延び凹部90を形成する内管202とを備えている。外管201の外表面には、外管201と内管202との連続部分の破損により、内管202が外管201に衝突し外管201を突き破ることを防止するために、シリコーンゴムからなる飛散防止膜203が設けられている。
口金7を備えるカバー30の開口部には、内周面に沿ってホルダー8が設けられている。カバー30は、ホルダー8と嵌合することによりホルダー8を固定保持している。また、ホルダー8は、バルブ20と嵌合することによりバルブ20を固定保持している。
国際公開2004/006288号
特許文献1に記載された無電極放電ランプ10は、バルブ20とカバー30とが、ホルダー8を用いて結合されている。すなわち、バルブ20とカバー30とを結合するために別部材であるホルダー8が必要となっている。そのため、無電極放電ランプ10を構成する部品数が多くなっている。
本発明は、上記の事由に鑑みて為されたものであり、別部材を用いずにバルブと口金とを結合でき、部品数を削減した無電極放電ランプを提供することを目的とする。
本発明の無電極放電ランプは、光透過性材料で形成され一端に筒状の結合部を備える外管および結合部に連続し外管内に延びる内管を備え放電ガスが封入されたバルブと、外管の結合部が挿入されバルブと結合する筒状の口金と、内管の内側に配置され高周波電流が流されることによりバルブ内に高周波電磁界を形成する誘導コイルを備え口金に着脱自在に取り付けられるカプラと、口金に挿入された結合部を含む外管の外表面を覆うように設けられバルブを補強する飛散防止膜とを備え、バルブと口金とは、口金の内周面と外管の結合部との間の接着材を介して結合されることを特徴とする。
この無電極放電ランプにおいて、結合部は、飛散防止膜が設けられていない接着部を備えることが望ましい。
この無電極放電ランプにおいて、口金と結合部との一方は、他方へ向って突出する凸部を備え、口金と結合部との他方は、凸部が嵌り口金の口軸方向を含む断面内において凸部を挟むように窪んだ保持凹部を備えることがより望ましい。
本発明の照明器具は、上記いずれかの無電極放電ランプと、無電極放電ランプを保持する器具本体とを備えることを特徴とする。
本発明の構成によれば、別部材を用いずにバルブと口金とを結合でき、部品数を削減できるという利点がある。
本実施形態の無電極放電ランプを示す側断面図である。 同上の一部破断した要部側面図である。 同上の他例を示す一部破断した要部側面図である。 従来例の無電極放電ランプを示す一部破断した側面図である。
本実施形態の無電極放電ランプ1は、図1に示すように、内側に窪んだ凹部9を有したバルブ2と、バルブ2と結合された筒状の口金3と、バルブ2における凹部9の内側に配置される誘導コイル43を備えたカプラ4とを備える。
バルブ2は、ガラスのような透光性材料により形成され、外観を形成する外管21と、外管21の一部から内側に入り込んで凹所9を形成する内管22とを連続一体に備える。外管21は、球状に形成され一部に開口を有する頭部211と、頭部211に形成された開口に連続して設けられた筒状の結合部212とを一体に備える。すなわち、バルブ2は一端に結合部212を備える。一方、内管22は、一端が開口する有底円筒状に形成され、外管21の結合部212に前記一端が連続する。さらに、内管22は、底壁221の中央部に排気管24の一端が結合される。排気管24の他端はバルブ2の外部に引き出されており、バルブ2に放電ガスを封入した後に封止される。
バルブ2の内部には、放電ガスとして水銀と希ガス(たとえば、アルゴンガス)とが封入されている。また、バルブ2の内側面(外管21の内面および内管22の外面)には蛍光体(図示せず)が設けられる。バルブ2に封入された水銀は、誘導コイル43がバルブ2内に形成する高周波電磁界により、励起され紫外線を放射する。水銀から放射された紫外線は、バルブ2の内側面に設けられる蛍光体によって可視光に変換される。
ところで、バルブ2と口金3とは、外管21における結合部212が口金3に挿入されることにより結合される。バルブ2と口金3とをどのように結合するかは後述する。
カプラ4は、円筒状に形成されたフェライトコア42と、フェライトコア42の外周にソレノイド状に巻回された誘導コイル43とを備える。さらに、カプラ4は、円筒状に形成され一端部にフェライトコア42が取り付けられた放熱体41を備える。また、放熱体41の他端部には、口金3の内径と略等しい外径を有し口金3に一部が挿入された円板状の台座部411が一体に設けられ、さらに、台座部411において口金3から突出する部位の周囲には全周に亘って鍔部412が突設される。鍔部412は外形が円形に形成される。
カプラ4は、内管22の内部に挿入され、口金3に着脱できるように取り付けられている。この状態において、放熱体41の内部に排気管24が挿入される。また、放熱体41に設けた台座部411の一部が口金3に挿入されることにより、口金3を介してカプラ4にバルブ2が位置固定される。また、誘導コイル43が内管22の内部に配置されるから、高周波電源(図示せず)から誘導コイル43に高周波電流を流すことにより、バルブ2内に高周波電磁界が形成される。すなわち、無電極放電ランプを点灯させることができる。
ところで、バルブ2において外管21を形成している頭部211および結合部212の外表面には、バルブ2を補強する飛散防止膜23が設けられる(図2参照)。飛散防止膜23は、光透過性を有し、かつ十分な膜強度を有する材料(たとえば、フッ素樹脂やシリコン樹脂など)を用いて形成される。バルブ2が破損する場合、破損の可能性が高い箇所は、外管21と内管22との連続部分と結合部212とである。前者の箇所が破損すると内管22が外管21から分離して外管21の頭部211に衝突する可能性があり、後者の箇所が破損すると外管21が口金3から分離する可能性がある。頭部211に設けられた飛散防止膜23は、内管22が外管21に衝突したとしても、内管22が外管21を突き破る可能性を低減させる。また、結合部212に設けられた飛散防止膜23は、結合部212が破損したとしても外管21が口金3から分離する可能性を低減させる。
ところで、図2に示すように、バルブ2における外管21の結合部212は口金3に挿入され、外管21の結合部212の外周面と口金3の内周面とは接着材5を介して結合される。すなわち、バルブ2と口金3とは別部材を介在させることなく接着材5を介して結合される。接着材5の材料としては、たとえば、シリコーン系の接着剤を用いる。
バルブ2と口金3とが接着材5を介して結合されるから、バルブ2の結合部212を口金3に挿入する際に、バルブ2を口金3に対して回転させる必要がない。したがって、バルブ2と口金3とを結合する際に、結合部212に設けられた飛散防止膜23をバルブ2から引き剥がす力が作用せず、飛散防止膜23が剥がれるのを防止することができる。すなわち、バルブ2に口金3を結合する際に、結合部212に形成された飛散防止膜23の機能を損なうことがない。
飛散防止膜23の材料としてシリコン樹脂を用いた場合、飛散防止膜23が柔らかく、膜強度を高めようとすると膜厚が大きくなる。そのため、飛散防止膜23の材料として、シリコン樹脂に比べて小さな膜厚でも高い膜強度を得ることができるフッ素樹脂を用いることが望ましい。ただし、飛散防止膜23がフッ素樹脂により形成される場合、図2に示すように、結合部212の一部に、飛散防止膜23を設けない接着部213が形成されていることが好ましい。結合部212において、接着部213が形成された箇所はガラスが露出しているから、フッ素樹脂により形成された飛散防止膜23が設けられた他の箇所と比較すると、接着材5との結合強度が大きくなる。したがって、バルブ2と口金3とが接着材5を介して強固に結合される。
結合部212には、複数個の接着部213が、結合部212の周方向において略等間隔で形成される。つまり、結合部212には、周方向において、飛散防止膜23が形成された部分と接着部213となる部分とが交互に並ぶ。また、結合部211の周方向において接着部213が略等間隔で形成されるから、結合部212の全周に亘って接着部213が偏りなく形成される。その結果、結合部212に設けた複数箇所の接着部213と口金3との結合強度を高めることができる。すなわち、バルブ2と口金3とが強固に結合する。また、接着部213が結合部212の周方向の全周に亘って略等間隔に形成されているから、結合部212にかかる荷重が複数箇所に分散され、結合部212の周方向における特定の箇所に荷重が集中して作用することがない。
さらに、結合部212には全周に亘って内側へ窪んだ溝状の保持凹部214が形成される。一方、口金3には複数本の落下防止ピン31が保持される。各落下防止ピン31はそれぞれ口金3の周壁に挿通され、各落下防止ピン31の先端部はそれぞれ結合部212の保持凹部214に挿入される。したがって、落下防止ピン31の先端部は保持凹部214に嵌る凸部として機能する。保持凹部214は、口金3の口軸方向を含む断面において、凸部である落下防止ピン31の先端部を挟むように窪んでいるから、落下防止ピン31の先端部が保持凹部214に挿入されることにより、バルブ2は口金3の口軸方向に対する位置固定がなされる。言い換えると、バルブ2と口金3とは、互いに口金3の口軸方向への移動が規制される。そのため、バルブ2を下向きに配置する照明器具を構成した場合、バルブ2に作用する下向き荷重を接着材5だけではなく落下防止ピン31によっても受けることになり、口金3に対するバルブ2の保持強度をより高めることになる。
なお、上述した構成例では、口金3に対するバルブ2の保持強度を高めるために、口金3に凸部となる落下防止ピン31を設けているが、バルブ2の結合部212に凸部を形成し、この凸部が嵌る保持凹部を口金3に形成した構成を採用してもよい。また、図3に示すように、結合部212の保持凹部214および落下防止ピン31を用いずに、バルブ2と口金3とを結合してもよい。この構成を採用すると、部品数が削減される上に、結合部212に保持凹部214を形成する必要がなくなるからバルブ2の製造が容易になる。また、結合部212に接着部213を設けず結合部212の全周に亘って飛散防止膜23を設けてもよい。
1 無電極放電ランプ
2 バルブ
21 外管
212 結合部
214 保持凹部
22 内管
23 飛散防止膜
3 口金
31 落下防止ピン(凸部)
43 誘導コイル
5 接着材

Claims (4)

  1. 光透過性材料で形成され一端に筒状の結合部を備える外管および前記結合部に連続し前記外管内に延びる内管を備え放電ガスが封入されたバルブと、前記外管の前記結合部が挿入され前記バルブと結合する筒状の口金と、前記内管の内側に配置され高周波電流が流されることにより前記バルブ内に高周波電磁界を形成する誘導コイルを備え前記口金に着脱自在に取り付けられるカプラと、前記口金に挿入された前記結合部を含む前記外管の外表面を覆うように設けられ前記バルブを補強する飛散防止膜とを備え、前記バルブと前記口金とは、前記口金の内周面と前記外管の前記結合部との間の接着材を介して結合されることを特徴とする無電極放電ランプ。
  2. 前記結合部は、前記飛散防止膜が設けられていない接着部を備えることを特徴とする請求項1に記載の無電極放電ランプ。
  3. 前記口金と前記結合部との一方は、他方へ向って突出する凸部を備え、前記口金と前記結合部との他方は、前記凸部が嵌り前記口金の口軸方向を含む断面内において前記凸部を挟むように窪んだ保持凹部を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の無電極放電ランプ。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の無電極放電ランプと、前記無電極放電ランプを保持する器具本体とを備える照明器具。
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