JP2012198077A - ステレオカメラ装置、視差画像生成方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】二つの撮像手段C0、C1と、画像データを等距離射影画像に投影する二つの光学系21と、二つの等距離射影画像から第一の変形画像データ及び第二の変形画像データを生成する第一の画像生成手段31,33と、二つの等距離射影画像の所定領域から第三の変形画像データ及び第四の変形画像データを生成する第二の画像生成手段32,34と、第一の変形画像データと第二の変形画像データから第一の視差画像を生成する第一の視差画像生成手段35と、第三の変形画像データと第四の変形画像データから第二の視差画像を生成する第二の視差画像生成手段36と、第一の変形画像データと第三の変形画像データの倍率により定まる第一の視差画像の画素の画素値を、第二の視差画像の画素の画素値で置き換える画像合成手段37と、を有する。
【選択図】図4
Description
カメラC0とC1が距離Bだけ離れて設置されている。カメラC0とC1の焦点距離、光学中心、撮像面は下記のとおりである。
焦点距離:f、
光学中心:O0、O1
撮像面:s0、s1
カメラC0の光学中心O0から光軸方向に距離dだけ離れた位置にある被写体Aの像は、直線A−O0と撮像面s0との交点であるP0に像を結ぶ。一方カメラC1では、同じ被写体Aが、撮像面s1上の位置P1に像を結ぶ。ここで、カメラC1の光学中心O1を通り、直線A−O0と平行な直線と、撮像面s1との交点をP0'とし、点P0'とP1との距離をpとする。
のカメラで撮影した画像上での位置のずれ量を表し、これを視差と呼ぶ。
三角形:A-O0-O1、三角形O1- P0'-P1は相似なので、
d = Bf/p
が得られる。カメラC0とC1の距離B(基線長)と焦点距離fが既知ならば、視差pから距離dを求めることができる。
図2(a)は中心射影を説明する図の一例である。中心射影とは、カメラ光軸から角度θだけ離れた方向に存在する被写体を、撮像面中心(光軸との交点) からf・tan(θ) だけ離れた位置に投影する方式である。ここでf は光学系の焦点距離である。
図2(b)は等距離射影を説明する図の一例である。等距離射影とは、カメラ光軸から角度θだけ離れた方向に存在する被写体を、撮像面中心からf・θだけ離れた位置に投影する方式である。
複雑な対応点探索を避けるため、撮影された等距離射影画像を中心射影画像に変換することが考えられる(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1に記載のステレオマッチング装置は、参照座標メモリに格納されている入力画像(等距離射影画像)のピクセルと出力画像(中心射影画像)のピクセルとの関係に基づいて画像変換を行う。
・ 高い距離精度かつ狭い視野のステレオペア
・ 広い視野かつ低い距離精度のステレオペア
という2つのペア、合計4つの撮像手段を備えた画像処理装置を考案することも検討される。例えば、ステレオカメラを自動車に搭載して障害物を発見するために利用する場合、自動車の進行方向には、前方道路上にある遠距離の障害物を発見したいが、進行方向と直交する方向では、あまり遠距離の物体を検知する必要性は低い。画像処理装置が4つの撮像手段を有していれば、このように広い視野を持ち、かつ、その一部だけを高精度に距離計測したい用途に好適である。
1000 * (40 /160) = 250
より、片側20 度の注視領域は、1000x1000 画素の全画面中、中央250x250 画素領域に写ることになる。図3(a)は1000x1000 画素における中央250x250 画素を模式的に示す図の一例である。
tan(20°) ≒ 0.35
tan(80°) ≒ 5.67
tan(20°)/ tan(80°) ≒ 0.064
なので、1000x1000 画素の等距離射影画像を同じ1000x1000 画素の中心射影画像に変換すると、中央の視野20 度領域は、64x64 画素の大きさになる。図3(b)は1000x1000 画素における中央64x64画素を模式的に示す図の一例である。
・視野中央付近の計測精度が劣化する
・画面全体の画素数が増え、必要な演算量、処理速度が膨大になる
のいずれかの問題が生じてしまう。
図4は、本実施形態の測距方法の概略を説明する図の一例である。
(1)左右のカメラはそれぞれ等距離射影画像を撮影する。これにより、広い視野角の撮影画像が得られる。
(2)ステレオカメラは、等距離射影画像の全体を中心射影画像Aに変換する。
(3)ステレオカメラは、等距離射影画像の中心部を中心射影画像Bに変換する。中心部の大きさは(2)の中心射影画像Aの4倍程度の倍率を有するように決定する(図1の(1)撮影画像の点線領域)。図1の斜線部の各矩形は同程度の視野領域を示すが、中心射影画像Bでは、中心射影画像Aよりも、同じ視野領域が4倍の解像度をもって大きく撮影される。
(4)ステレオカメラは中心射影画像A、Bのそれぞれの視差画像を生成する。すると、中心射影画像Aでは広視野角の視差画像が、中心射影画像Bでは狭視野角の高分解能な視差画像が、それぞれ得られたことになる。
(5)ステレオカメラは、中心射影画像Aのうち、中心射影画像Bに対応する狭視野角の視差画像を中心射影画像Bで置き換える。こうすることで、広角画像(中心射影画像A)の視野範囲の全画素について視差画像が得られ、そのうち中央付近の 画素については、高精度に視差を求めることができる。
図5は、ステレオカメラ100の該略構成図の一例を示す。カメラ部110には右カメラC1と左カメラC0が配置されている。右カメラC1と左カメラC0は、同じレンズ、同じCMOSイメージセンサを有し、右カメラC1と左カメラC0は互いの光軸が平行に、かつ、二つの撮像面が同一平面になるように配置されている。左カメラC0と右カメラC1は同じレンズ21、絞り22、CMOSイメージセンサ23を有する。
・画像を撮影する、平行配置された2台のカメラ(左カメラC0,右カメラC1)
・2台のカメラで撮影された画像から、広角画像及び望遠画像をそれぞれ生成する4つの画像生成部(右広角画像生成部31、右望遠画像生成部32、左広角画像生成部33、左望遠画像生成部34)
・左右の広角画像、及び、左右の望遠画像から、それぞれの視差を検出する二つの視差検出部(広角視差検出部35、望遠視差検出部36)
・2つの視差検出処理部の出力する広角視差画像及び望遠視差画像を合成し、最終的な視差画像を出力する視差画像合成部37
を有する。以下、それぞれの構成と動作を説明する。
右広角画像生成部31、右望遠画像生成部32、左広角画像生成部33、及び、左望遠画像生成部34は、それぞれ右カメラC1又は左カメラC0が出力する撮影画像を変形処理して中心射影画像を出力する。
図7は、広角画像及び望遠画像の生成を説明する図の一例である。右広角画像生成部31は、右カメラC1の撮影画像から、撮影画像と同じ、上下左右片側80 度の視野範囲を持つ1000x1000画素の中心射影画像(以下、右広角画像という)を生成する。同様に、左広角画像生成部33は、左カメラC0の撮影画像から、撮影画像と同じ、上下左右片側80 度の視野範囲を持つ1000x1000画素の中心射影画像(以下、左広角画像という)を生成する。
図8は、等距離射影の座標と中心射影画像の座標の対応を説明する図の一例である。(x、y)を中心射影画像の画素位置、(x0、y0)を等距離射影画像の画素位置、投影中心からの被写体方向をθ、前側焦点面における光軸からの被写体方向をφとして(θ、φ)を被写体方向で表す。
θ = arctan(√(x2 + y2)/f)
φ = arctan(y/x)
である。
x0 = fθ cos(φ)
y0 = fθ sin(φ)
となる。
広角視差検出部35と望遠視差検出部36は、一般的なステレオマッチング処理により、左右画像の視差を検出する。つまり、各画素位置について以下の処理を行う。
・ 有効ブロック選択
濃淡変化の少ない領域では視差が検出できないので、濃淡変化の激しい領域だけ選択する。具体的には、広角視差検出部35と望遠視差検出部36は、基準画像(ここでは左画像を基準とする)の隣接画素値間の差分の絶対値を近傍4x4画素ブロック内で合計し、所定の閾値以上のブロックを抽出して、次の最大相関位置検出ステップに出力する。閾値未満の画素位置は、その画素位置では視差が検出できなかったことを表す255 を視差画像の画素値とする(以下、無効画素と呼ぶ)。
・最大相関位置検出
広角視差検出部35と望遠視差検出部36は、右画像のうち、基準となる左画像上のブロック位置から、左方向へ1 画素ずつずらしながら、左右の画像の4x4 画素ブロック間の相関値を計算する。探索範囲は100 画素とし、探索範囲内で最大の相関を持つずらし量(画素単位)を、その画素位置の視差として出力する。この結果、視差画像は0 以上100 以下の画素値をとる(ただし無効画素は255)。
視差画像合成部37は、広角視差検出部35と望遠視差検出部36がそれぞれ出力する広角視差画像と望遠視差画像を入力に、それらを合成して最終的な視差画像を出力する。
したがって1000x1000 画素の広角画像のうち、中央250x250 画素の部分が、250x250画素の望遠視差全体に相当する。そこで、1000x1000 画素の広角視差画像の中央250x250画素の領域に、望遠視差画像をはめ込むことで2つの視差画像を合成する。
・S10
まず、視差画像合成部37は、着目している広域視差画像の画素位置が、20度視野に相当する望遠視差画像の範囲内にあるか否かを判定する。広域視差画像の中央250x250 画素が、望遠視差画像に含まれているので、i,jが以下の条件を満たす場合、広域視差画像の画素位置が中央250x250 画素のいずれかであることになる。
・S20
着目している広域視差画像の画素位置が、20度視野領域に相当する望遠視差画像の範囲内にある場合(S10のYes)、視差画像合成部37は、望遠視差画像の画素位置k,lを計算する。望遠視差画像はすでに250×250画素に縮小されているので、広域視差画像の中央250x250 画素については(i,j)と(k,l)は1対1に対応する。
k = i − 375
l = j − 375
・S30
次に、視差画像合成部37は、望遠視差画像が有効か否かを判定する。画素に格納されている画素値が255の場合は望遠視差画像が無効なので、望遠視差画像の画素値を参照すればよい。
望遠視差画像が有効だった場合(S30のYes)、視差画像合成部37は、その望遠視差画像の画素値をそのまま出力視差画像の画素値として採用する。
望遠視差画像の範囲内でない場合(S10のNo)、及び、望遠視差画像が有効でなかった場合(S30のNo)、視差画像合成部37は、位置i,jの広角視差画像の画素の画素値を4倍した値を出力視差画素値として採用する。
<円筒面へ再投影>
上記の実施形態では撮影画像を中心射影画像へ変換したが、円筒面撮像面へ投影しても
よい。図10(a)は等距離射影画像の円筒面撮像面への投影を模式的に示す図の一例である。図示するように右カメラC1及び左カメラC0で撮影された広角の撮影画像は、縦方向が円形状の円筒面に投影される。
d=f・θ
このように、円筒面に投影された円当面撮像画像は縦方向には元々広い視野を持つので、望遠画像は画像中央部を横方向にのみ拡大すればよい。図10(b)は、円筒面撮像画像と望遠画像の一例を示す図である。右望遠画像生成部32と左望遠画像生成部34は円筒面撮像画面の、縦方向の中央部を含む幅広な領域(以下、横幅広領域という)を、1000×1000画素の望遠画像(中心射影画像)に変換する。1000×1000画素になるように横幅広領域を決定してもよいし、所望の横幅広領域を決定しておき1000×1000画素内の有効画素に配置してもよい。
上記の実施形態では、左カメラC0と右カメラC1が撮影した撮像画像を、望遠(20 度視野) と広角(80度視野) の2つの画像に変形処理したが、たとえば20 度、40 度、80 度といった3種類又はそれ以上の種類の視野をもつ画像に変形処理することもできる。この場合、中心の画素ほど視差精度が高く、かつ、広い視野の視差画像が得られる。なお、視差画像合成部37は、より倍率の高い画像による視差画像を優先的に採用すればよく、より倍率の高い画像がない領域では倍率に応じて視差を変倍すればよい。
22 絞り
23 CMOSイメージセンサ
27 フレームメモリ
28 デジタル信号処理部
31 右広角画像生成部
32 右望遠画像生成部
33 左広角画像生成部
34 左望遠画像生成部
35 広角視差検出部
36 望遠視差検出部
37 視差画像合成部
100 ステレオカメラ
Claims (6)
- 光軸が並行に配置された二つの撮像手段と、
二つの前記撮像手段が撮影した画像データを等距離射影画像に投影する二つの光学系と、
二つの前記等距離射影画像からエピポーラ線が直線になる第一の変形画像データ及び第二の変形画像データを生成する第一の画像生成手段と、
二つの前記等距離射影画像の所定領域から前記第一の変形画像データ及び第二の変形画像データよりも倍率が大きくエピポーラ線が直線になる第三の変形画像データ及び第四の変形画像データを生成する第二の画像生成手段と、
前記第一の変形画像データと前記第二の変形画像データを比較して画素に視差情報が配置された第一の視差画像を生成する第一の視差画像生成手段と、
前記第三の変形画像データと前記第四の変形画像データを比較して画素に視差情報が配置された第二の視差画像を生成する第二の視差画像生成手段と、
前記第一の変形画像データ又は第二の変形画像データと、前記第三の変形画像データ又は第四の変形画像データの倍率により定まる前記第一の視差画像の画素の画素値を、前記第二の視差画像の画素の画素値で置き換える画像合成手段と、
を有するステレオカメラ装置。 - 前記第二の視差画像生成手段は、基準画像となる前記第三の変形画像データ又は前記第四の変形画像データの画素値を前記倍率に応じて所定数の画素毎に抽出し、比較対象の前記第三の変形画像データ又は前記第四の変形画像データの画素値と一画素毎に画素値の相関情報を求めることで、前記第二の視差画像を生成する、
ことを特徴とする請求項1記載のステレオカメラ装置。 - 二つの前記等距離射影画像の所定領域から前記第三の変形画像データ及び第四の変形画像データよりも第二の倍率が大きくエピポーラ線が直線になる第五の変形画像データ及び第六の変形画像データを生成する第三の画像生成手段、を有し、
前記画像合成手段は、前記第二の視差画像よりも優先して、前記第五の変形画像データと前記第六の変形画像データを比較して得られた第三の視差画像によって、前記第二の倍率により定まる前記第一の視差画像の画素の画素値を置き換える、
ことを特徴とする請求項1又は2記載のステレオカメラ装置。 - 二つの前記光学系は、等距離射影画像、等立体角射影若しくは正射影の特性を備えたレンズ、又は、樽型の歪曲収差を持つ中心射影特性の特性を備えたレンズを有する、
ことを特徴とする請求項1〜3いずれか1項記載のステレオカメラ装置。 - 前記第一の画像生成手段は、二つの前記等距離射影画像を円筒面に投影した円筒面画像データを生成し、
前記第二の画像生成手段は、二つの前記円筒面画像データの縦方向中央部を含み横幅が縦幅よりも広い所定領域から、前記円筒面画像データよりも倍率が大きい前記第三の変形画像データ及び前記第四の変形画像データを生成する、
ことを特徴とする請求項1項記載のステレオカメラ装置。 - 光軸が並行に配置された二つの撮像手段と、
二つの前記撮像手段が撮影した画像データを等距離射影画像に投影する2つの光学系と、を有するステレオカメラ装置の視差画像生成方法であって、
第一の画像生成手段が、二つの前記等距離射影画像からエピポーラ線が直線になる第一の変形画像データ及び第二の変形画像データを生成するステップと、
第二の画像生成手段が、二つの前記等距離射影画像の所定領域から前記第一の変形画像データ及び第二の変形画像データよりも倍率が大きくエピポーラ線が直線になる第三の変形画像データ及び第四の変形画像データを生成するステップと、
第一の視差画像生成手段が、前記第一の変形画像データと前記第二の変形画像データを比較して画素に視差情報が配置された第一の視差画像を生成するステップと、
第二の視差画像生成手段が、前記第三の変形画像データと前記第四の変形画像データを比較して画素に視差情報が配置された第二の視差画像を生成するステップと、
画像合成手段が、前記第一の変形画像データ又は第二の変形画像データと、前記第三の変形画像データ又は第四の変形画像データの倍率により定まる前記第一の視差画像の画素の画素値を、前記第二の視差画像の画素の画素値で置き換えるステップと、
を有する視差画像生成方法。
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