JP2012197753A - エンジンの制御装置 - Google Patents

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祐輔 木戸
Akira Yoshihara
昭 吉原
Takeshi Hasegawa
健 長谷川
Ikunobu Hongo
郁伸 本郷
Toshiaki Umemura
利昭 梅村
Atsushi Takeda
淳 武田
Hirokyo Miyahara
宏享 宮原
Tomoharu Sakai
知治 酒井
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Abstract

【課題】中間ロック機構付きの可変バルブタイミング機構を適切に制御することで、運転状態に適した出力性能が得られると共に燃費の向上を図ることができるエンジンの制御装置を提供する。
【解決手段】エンジンの運転状態がアイドル運転領域にある場合には中間制御を実行し、エンジンの運転状態が所定回転数以下かつ所定負荷以下の領域にある場合又は全負荷領域にある場合には、進角制御を実行する。
【選択図】図4

Description

本発明は、中間ロック機構付きの可変バルブタイミング機構を備えるエンジンの制御装置に関する。
自動車等に搭載されるエンジンには、吸気弁の開閉時期を変更可能な可変バルブタイミング機構(VVT機構)を備えているものがある。可変バルブタイミング機構としては、例えば、吸気カムシャフトに連結されたベーン式のカム位相可変機構を有する油圧駆動式のものが広く採用されている。ベーン式のカム位相可変機構は、進角側及び遅角側の各油室にエンジンの作動油を給排することで、吸気カムシャフトの回転位相を進角あるいは遅角させる。そして従来は、このような可変バルブタイミング機構によって、例えば、クランクシャフトに対する吸気カムシャフトの回転位相を最遅角位置としてエンジンを始動し、その後のエンジンの運転状態に応じて、吸気カムシャフトの回転位相の進角量を制御していた。
また近年、可変バルブタイミング機構として、例えば、吸気カムシャフトの回転位相を最遅角位置と最進角位置との間の所定の中間位置で固定可能な中間ロック機構を備えたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
このような中間ロック機構付き可変バルブタイミング機構を採用することで、吸気カムシャフトの回転位相が所定の中間位置にある状態でエンジンを始動させ、その後のエンジンの運転状態に応じて、吸気カムシャフトの回転位相を進角側及び遅角側のそれぞれに変更することができるようになる。すなわち中間ロック機構により、吸気カムシャフトの回転位相を、エンジン始動時の回転位相に対して進角側だけでなく遅角側にも変更することができるようになる。これによりエンジンの運転状態により適した吸気弁の開閉時期を設定して、エンジンの出力性能及び燃費性能を向上させることができる。例えば、吸気カムシャフトの回転位相を中間位置よりも遅角側に変更することで、吸気弁と排気弁とのバルブオーバーラップ量が増加して充填効率が低下し、それに伴う点火時期の進角によって燃費の向上を図ることができる。またこのような効果は、特に、中回転以上中高負荷の運転領域において顕著である。
特許第3211713号公報
しかしながら、このように吸気カムシャフトの回転位相を中間位置に対して進角側及び遅角側のそれぞれに変更させる場合、エンジンの運転状態に応じて吸気カムシャフトの回転位相を極めて適切に制御しなければ、燃費を向上させるどころか逆に燃費を低下させてしまい、また始動不良やアイドルが不安定になる虞がある。例えば、オーバーラップ量を増加させすぎた場合には、実圧縮比の低下によりアイドルが不安定となるといった問題が生じる虞がある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、中間ロック機構付きの可変バルブタイミング機構を適切に制御することで、運転状態に適した出力性能が得られると共に燃費の向上を図ることができるエンジンの制御装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の第1の態様は、クランクシャフトに対する吸気カムシャフトの回転位相を変化させて吸気弁の開閉時期を変化させると共に、前記吸気カムシャフトの回転位相を最遅角位置と最進角位置との間の所定の中間位置に固定する中間ロック機構を備える可変バルブタイミング機構と、エンジンの運転状態を検出する運転状態検出手段と、前記運転状態検出手段の検出結果に応じて可変バルブタイミング機構を制御する位相変更手段と、を備え、該位相変更手段は、前記エンジンの運転状態がアイドル運転領域にある場合には、前記吸気カムシャフトの回転位相を前記中間位置に保持する中間制御を実行し、前記エンジンの運転状態が所定回転数以下かつ所定負荷以下の領域にある場合又は全負荷領域にある場合には、前記吸気カムシャフトの回転位相を前記中間位置よりも進角させる進角制御を実行することを特徴とするエンジンの制御装置にある。
かかる第1の態様では、所定回転数所定負荷以下の領域では中間位置よりも進角としてオーバーラップを大きくするとともに閉弁時期を早くすることで実圧縮比を大きくでき、燃費を向上できる。全負荷領域では中間位置よりも進角とすることで充填効率が向上し、トルクを向上することができる。
本発明の第2の態様では、前記所定回転数以下かつ所定負荷以下の領域は低回転低負荷領域であり、前記位相変更手段は、前記エンジンの運転状態が前記低回転低負荷領域以外かつ前記全負荷領域以外の、高回転又は高負荷領域にある場合には、前記吸気カムシャフトの回転位相を前記中間位置よりも遅角させる遅角制御を実行することを特徴とする第1の態様のエンジンの制御装置にある。
かかる第2の態様では、高回転又は高負荷領域では、流体慣性又はスロットル開度が大きいため、中間位置よりも遅角とすることで充填効率を低下させ燃費を向上することができる。
本発明の第3の態様は、前記位相変更手段の前記進角制御は、前記エンジンの運転状態が高回転全負荷領域にある場合よりも低回転全負荷領域にある場合に進角量を大きくすることを特徴とする第1又は2の態様のエンジンの制御装置にある。
かかる第3の態様では、高回転全負荷領域では開弁時間が短いため、進角量を比較的小さくして閉弁時期を遅めにすることで充填効率が向上する。一方、低回転全負荷領域では進角量を比較的大きくして排気効率を向上することで充填効率が向上する。このため、全負荷領域におけるトルクをより確実に向上することができる。
本発明の第4の態様は、前記位相変更手段の前記進角制御は、前記エンジンの運転状態が全負荷領域にある場合よりも低回転低負荷領域にある場合に進角量を大きくすることを特徴とする第1〜3の何れか一つの態様のエンジンの制御装置にある。
かかる第4の態様では、低回転低負荷領域での燃費をより確実に向上することができる。また、全負荷領域での進角量を最進角に達しない中程度とすることができ、内部EGR量の増えすぎによる燃焼悪化を抑制することができる。
かかる本発明では、エンジンの運転状態に応じて、吸気弁の開閉時期を適切に制御することができる。これにより、運転状態により適した出力性能が得られると共に、燃費の向上を図ることができる。
一実施形態に係る制御装置を含むエンジンシステムの概略構成図である。 一実施形態に係るVVT機構の概略構成を示す平面図である。 一実施形態に係るVVT機構の動作を説明する図である。 エンジンの運転領域が規定されたマップの一例を示す図である。 一実施形態に係る吸気弁と排気弁との開閉時期の関係を示す図である。
以下、実施形態に基づいて本発明について説明する。
図1は、一実施形態に係る制御装置を含むエンジンシステムの概略構成を示す図である。図1に示すように、エンジン11は、吸気管噴射型(Multi Point Injection)のエンジンであり、シリンダヘッド12とシリンダブロック13とを有している。シリンダブロック13の各シリンダ14内には、ピストン15が往復移動自在に収容されている。このピストン15とシリンダ14とシリンダヘッド12とで燃焼室16が形成されている。ピストン15は、コンロッド17を介してクランクシャフト18に接続されている。
シリンダヘッド12には吸気ポート19が形成されている。この吸気ポート19には吸気マニホールド20が接続されている。吸気ポート19には吸気弁22が設けられている。吸気弁22は、エンジン回転に応じて回転する吸気カムシャフト23のカム23aに倣って作動し、燃焼室16と吸気ポート19との連通・遮断を行う。吸気マニホールド20には、燃料噴射弁24が設けられ、この燃料噴射弁24から吸気ポート19に向かって燃料が噴射される。またシリンダヘッド12には、各気筒毎に点火プラグ25が取り付けられている。各点火プラグ25には、高電圧を出力する点火コイル26が接続されている。
吸気マニホールド20の上流側にはサージタンク27が設けられている。サージタンク27の上流側には吸気量を調整するスロットルバルブ28が設けられており、併せてスロットルバルブ28の開度を検出するスロットルポジションセンサ(TPS)29が設けられている。またスロットルバルブ28の上流には、吸気量を計測するエアフローセンサ30が介装されている。
シリンダヘッド12には、さらに排気ポート31が形成されている。この排気ポート31には排気マニホールド32の一端が接続され、排気マニホールド32の他端には排気管(排気通路)33が接続されている。また排気ポート31には排気弁34が設けられており、排気弁34は、排気カムシャフト35のカム35aに倣って作動し、燃焼室16と排気ポート31との連通・遮断を行う。
吸気カムシャフト23及び排気カムシャフト35の前端にはタイミングプーリ36,37が取付けられ、これらのタイミングプーリ36,37は、図示しないタイミングベルトを介してクランクシャフト18に連結されている。そしてクランクシャフト18の回転に伴って、タイミングプーリ36,37と共に吸気カムシャフト23及び排気カムシャフト35が回転駆動され、カム23a,35aに倣って吸気弁22及び排気弁34が所定のタイミングで開閉駆動される。
ここで、吸気カムシャフト23とタイミングプーリ36との間には、吸気弁22の開閉時期を変更可能な油圧駆動式の可変バルブタイミング機構(VVT機構)が設けられている。VVT機構は、既存の構成を採用すればよいため、ここではVVT機構の構成について簡単に説明する。図2に示すように、VVT機構38は、いわゆるベーン式のカム位相可変機構を有する油圧駆動式のものであり、タイミングプーリ36のハウジング39内に回動可能に設けられたベーンロータ40を備える。ベーンロータ40は吸気カムシャフト23に連結されている。ハウジング39内は、ベーンロータ40により遅角室41と進角室42とに区画されている。
また可変バルブタイミング機構38は、オイルコントロールバルブ(OCV)43を備える(図1参照)。そしてエンジン11のオイルポンプ44から供給される作動油を利用して、OCV43の各切換によって遅角室41又は進角室42或いはその両方に作動油を供給し、この作動油の圧力によってベーンロータ40を回動又は停止させている。つまりベーンロータ40の回動に伴って、クランクシャフト18に対する吸気カムシャフト23の回転位相が変更される。例えば、遅角室41に作動油が供給される際には、同時に進角室42内の作動油が排出され、図3(a)に示すように、ベーンロータ40が遅角側(図中反時計回り)に回動する。すなわち吸気カムシャフト23の回転位相が遅角側に変更される。なお図3(a)は、吸気カムシャフト23の回転位相が最遅角位置にある状態を示している。
一方、進角室42に作動油が供給される場合には、同時に遅角室41内の作動油は排出され、図3(b)に示すように、ベーンロータ40が進角側(図中時計回り)に回動する。すなわち吸気カムシャフト23の回転位相が進角側に変更される。なお図3(b)は、吸気カムシャフト23の回転位相が最進角位置にある状態を示している。
さらに可変バルブタイミング機構38は、吸気カムシャフト23の回転位相を最遅角位置と最進角位置との間の所定の中間位置に固定する中間ロック機構45を備えている。すなわち中間ロック機構45は、所定の中間位置において、ベーンロータ40とタイミングプーリ36との相対移動を規制する。この中間ロック機構45も既存の構成を採用すればよいため、ここでは簡単に説明する。中間ロック機構45は本実施形態では2本のロックピン46を備え、ロックピン46がベーンロータ40とタイミングプーリ36とに係合されることで、遅角室41及び進角室42内に油圧が生じていない状態であっても、ベーンロータ40が中間位置(デフォルト)に保持されるようになっている(図2参照)。
また図示は省略するが、可変バルブタイミング機構38は、ベーンロータ40を進角側に付勢するコイルばね等からなるアシストスプリングを備えている。これによりエンジン11の停止時に、中間ロック機構45によってベーンロータ40を中間位置に固定することができる。具体的には、エンジン11を停止する際にベーンロータ40を中間位置よりも遅角側に回動させておくことで、エンジン11の停止後或いはエンジン11の再始動時(クランキング時)にアシストスプリングの付勢力によってベーンロータ40を中間位置まで回動させて上述のように中間ロック機構45によって固定することができる。なおロックピン46のベーンロータ40及びタイミングプーリ36との係合は、エンジン11の始動後に供給される作動油の圧力によって解除されるようになっている。すなわちエンジン11が始動されて作動油の圧力が回復すると、ロックピン46の係合が解除されてベーンロータ40が回動可能となる。
ECU(電子コントロールユニット)47は、入出力装置、記憶装置(ROM、RAM等)、中央処理装置(CPU)、タイマカウンタ等を備えている。このECU47によって、エンジン11の総合的な制御が行われる。ECU47の入力側には、上述したスロットルポジションセンサ29、エアフローセンサ30等の他、エンジン11のクランク角を検出するクランク角センサ48や、エンジン11の水温を検出する水温センサ49等の各種センサ類が接続されており、これらセンサ類からの検出情報が入力される。一方、ECU45の出力側には、上述の燃料噴射弁24、点火コイル26、VVT機構38、スロットルバルブ28等の各種出力デバイスが接続されている。これら各種出力デバイスには、各種センサ類からの検出情報に基づきECU47から所定の情報が出力されている。
そして本発明に係る制御装置10は、このような各種センサ類とECU47とで構成されており、例えば、各種センサ類の情報から検出したエンジン11の運転状態に基づいてVVT機構38を適宜制御する。これによりエンジン11の運転状態に応じて、吸気弁22の開閉時期を適切に設定することができる。制御装置10は、本実施形態では、運転状態検出手段51と、位相変更手段52とをECU47に備えている。
運転状態検出手段51は、各種センサ類の情報に基づいてエンジン11の運転状態を検出する。本実施形態では、図4に示すように、エンジン11の運転状態が7つの運転領域R1〜R7に区分けされており、運転状態検出手段51は、現在のエンジン11の運転状態が運転領域R1〜R7の何れの領域にあるかを検出する。
位相変更手段52は、運転状態検出手段51の検出結果に応じてクランクシャフト18に対する吸気カムシャフト23の回転位相を変更する。すなわち位相変更手段52は、エンジン11の運転状態が運転領域R1〜R7の何れの領域にあるかによって、可変バルブタイミング機構38のOCV43を制御して、ベーンロータ40を進角側又は遅角側に所定量だけ回動させる。これにより、吸気弁22の開閉時期が調整され、それに伴ってオーバーラップ量も調整される。
ここで、吸気弁22の開閉時期の調整範囲は、車種等に応じて適宜決定されればよいが、吸気カムシャフト23の回転位相が最遅角位置にあるときの吸気弁22の閉弁時期が、吸気下死点後(ABDC)90°以上、例えば、ABDC90°〜100°程度であることが好ましい。すなわち吸気弁22の開弁時期が、排気上死点前(BTDC)−5°以下、例えば、BTDC−5°〜−15°程度であることが好ましい。例えば、本実施形態では、図5に示すように、吸気カムシャフト23の回転位相が中間位置にあるときには、吸気弁22の開弁時期を排気上死点前(BTDC)5°とし、閉弁時期を吸気下死点後(ABDC)80°とした。また吸気カムシャフト23の回転位相が最遅角位置にあるときには、吸気弁22の開弁時期を排気上死点前(BTDC)−15°とし、閉弁時期を吸気下死点後(ABDC)100°とした。また吸気カムシャフト23の回転位相が最進角位置にあるときには、吸気弁22の開弁時期を排気上死点前(BTDC)45°とし、閉弁時期を吸気下死点後(ABDC)40°とした。なお排気弁34の開閉時期はエンジン11の運転状態に拘わらず固定されており、本実施形態では、開弁時期を膨張下死点前(BBDC)35°とし、閉弁時期を排気上死点後(ATDC)5°とした。
位相変更手段52は、このような吸気弁22の開閉時期の調整範囲内において、各運転領域R1〜R7に最適なVVT機構38の制御を実行して吸気カムシャフト23の回転位相を変更する。
まずは、吸気カムシャフト23の回転位相が中間位置の状態、すなわちロックピン46によってベーンロータ40の回動が規制された状態で、エンジン11が始動され、例えば、エンジン11の運転状態がアイドル運転領域R7にある場合には、位相変更手段52が吸気カムシャフト23の回転位相を中間位置に保持する中間制御を実行する。なおエンジン11が始動されると、上述のようにロックピン46によるベーンロータ40の移動規制は解除され、中間制御では、位相変更手段52がOCV43を制御して遅角室41及び進角室42のそれぞれに作動油を供給し、その油圧によってベーンロータ40が中間位置に保持される。
このような中間制御では、吸気弁22の閉弁時期は、吸気下死点後(ABDC)80°程度であり極端な遅閉じではないため、所望の実圧縮比を確保してアイドル安定性を確保することができる。またオーバーラップ量も比較的小さく抑えられているため、内部EGR量の増加による燃焼悪化、またそれに伴うアイドル安定性の低下も抑制される。
またエンジン11の運転状態が、所定回転数以下かつ所定負荷以下の領域(低回転低負荷領域)である運転領域R5にある場合には、位相変更手段52は、吸気カムシャフト23の回転位相を中間位置よりも進角させる進角制御を実行する。すなわち位相変更手段52がOCV43を制御して進角室42に作動油を供給することで(図3(b))、ベーンロータ40を中間位置よりも進角側に回動させる。運転領域R5では、この進角制御によって、ベーンロータ40を比較的大きく、例えば、中間位置から30°以上進角側に回動させる。これにより、オーバーラップ量が増大するため、ポンピングロスが低下し、また吸気弁22の早閉じに伴って実圧縮比を高めることができる。したがって、燃費の向上を図ることができる。
エンジン11の運転状態が全負荷領域である運転領域R1、R2にある場合にも、位相変更手段52は、吸気カムシャフト23の回転位相を中間位置よりも進角させる進角制御を実行する。すなわち位相変更手段52がOCV43を制御して進角室42に作動油を供給することで(図3(b))、ベーンロータ40を中間位置よりも進角側に所定量だけ回動させる。
また本実施形態では、エンジン11の運転状態が全負荷領域の高速側である運転領域R2にある場合、位相変更手段52は、吸気カムシャフト23の回転位相を中間位置から+10°程度の範囲内で進角させる第1の進角制御を実行する。第1の進角制御では、オーバーラップ量が増大するため排気効率が向上する。また進角量が比較的小さく抑えられていることで充填効率の低下も抑制される。したがってトルクの向上を図ることができる。一方エンジン11の運転状態が全負荷領域の低中速側である運転領域R1にある場合、位相変更手段52は、吸気カムシャフト23の回転位相を第1の進角制御に比べて大きく進角させる第2の進角制御を実行する。本実施形態では、中間位置よりも+10°〜40°程度の範囲で吸気カムシャフト23の回転位相を進角させている。つまり第2の進角制御では、吸気カムシャフト23の回転位相は最進角には達しない程度に比較的大きく進角される。これにより、吸気弁22の閉弁時期が早まるため、充填効率が高まりトルクを向上することができる。また進角量(オーバーラップ量)を最進角に達しない中程度の範囲とすることで、内部EGR量の増えすぎによる燃焼悪化も抑制することができる。
またエンジン11の運転状態が、運転領域R5以外の領域(本実施形態では、全負荷の運転領域R1,R2を除く)にある場合には、つまり運転領域R3,R4,R6にある場合には、位相変更手段52は、吸気カムシャフト23の回転位相を中間位置よりも遅角させる遅角制御を実行する。すなわち位相変更手段52がOCV43を制御して遅角室41に作動油を供給することで(図3(a))、ベーンロータ40を中間位置よりも遅角側に回動させる。より具体的には、エンジン11の運転状態が高負荷低速領域である運転領域R3及び低負荷高速領域である運転領域R6にある場合には、位相変更手段52は、吸気カムシャフト23の回転位相を中間位置から20°程度の範囲で遅角させる第1の遅角制御を実行する。この第1の遅角制御では、吸気弁22の閉弁時期が遅れることによってポンピングロスが低減される。また遅角量が比較的小さいことで、吸気弁22の閉弁時期が遅くなることに伴う充填効率の下がり過ぎや、トルク不足による燃費の悪化も抑制することができる。一方、高負荷高速領域である運転領域R4では、位相変更手段52は、吸気カムシャフト23を第1の遅角制御よりも大きく遅角させる第2の遅角制御を実行する。第2の遅角制御では、吸気弁22の閉弁時期が大きく遅れるため、充填効率が低下することに伴って点火時期が進角される。したがって燃費の向上を図ることができる。
また本実施形態では、第1の遅角制御においては吸気弁22の閉弁時期が吸気下死点後(ABDC)90°よりも前となるように吸気カムシャフト23の回転位相を遅角させ、第2の遅角制御においては吸気弁22の閉弁時期が吸気下死点後(ABDC)90°以降となるように吸気カムシャフト23の回転位相を遅角させている。これにより、第1の遅角制御及び第2の遅角制御の何れにおいても、より確実に燃費の向上を図ることができる。
ところで、例えばエンジン11の運転状態が運転領域R5から運転領域R3に変化した場合、位相変更手段52によって、進角制御から遅角制御に切り替えられることになる。このような場合には、エンジン11の各運転領域の境界付近の領域Rb(図4参照)において、吸気カムシャフト23の回転位相を段階的、或いは連続的に変化させることが好ましい。これにより、連続的に変化するエンジン11の回転数や負荷の変化に対応して吸気カムシャフト23の回転位相をより適切に変更することができ、応答性が向上する。
以上説明したように、本発明では、エンジン11の運転状態に応じて中間ロック機構付きVVT機構38を適切に制御して吸気カムシャフト23の回転位相を変更するようにしたので、運転状態(各運転領域)に適した出力性能が得られると共に、燃費の向上を図ることができる。
なお本発明は、この実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能なものである。
上述の実施形態では、運転領域R1では第1の進角制御を実行し、運転領域R2では第2の進角制御を実行するようにした。すなわち全負荷領域である運転領域R1と運転領域R2とで、吸気カムシャフト23の回転位相の進角量を変化させるようにした。しかしながら、運転領域R1と運転領域R2とで必ずしも進角量を変化させなくてもよく、勿論、運転領域R1と運転領域R2とで同一の進角制御が実行されるようにしてもよい。
また上述の実施形態では、運転領域R3,R4,R6では、それぞれ遅角制御が実行されるものの、運転領域R3,R6では第1の遅角制御が実行され、運転領域R4では第2の遅角制御が実行される。つまり、運転領域R5では運転領域R3,R6に比べて進角量が大きくなるようにした。しかしながら、運転領域R5における進角量は、これに限定されるものではなく、例えば、運転領域R3,R6と同一であってもよい。
また本発明の制御装置が適用されるエンジンの構成は、特に限定されるものではない。上述の実施形態では、吸気管噴射型のエンジンを例示したが、本発明は、例えば、筒内噴射型等、他のタイプのエンジンにも採用することができるものである。
10 制御装置
11 エンジン
12 シリンダヘッド
13 シリンダブロック
14 シリンダ
15 ピストン
16 燃焼室
17 コンロッド
18 クランクシャフト
19 吸気ポート
20 吸気マニホールド
22 吸気弁
23 吸気カムシャフト
23a カム
24 燃料噴射弁
25 点火プラグ
26 点火コイル
27 サージタンク
28 スロットルバルブ
29 スロットルポジションセンサ
30 エアフローセンサ
31 排気ポート
32 排気マニホールド
33 排気管(排気通路)
34 排気弁
35 排気カムシャフト
35a カム
36,37 タイミングプーリ
38 可変バルブタイミング機構(VVT機構)
39 ハウジング
40 ベーンロータ
41 遅角室
42 進角室
43 オイルコントロールバルブ(OCV)
44 オイルポンプ(OP)
45 中間ロック機構
46 ロックピン
48 クランク角センサ
49 水温センサ

Claims (4)

  1. クランクシャフトに対する吸気カムシャフトの回転位相を変化させて吸気弁の開閉時期を変化させると共に、前記吸気カムシャフトの回転位相を最遅角位置と最進角位置との間の所定の中間位置に固定する中間ロック機構を備える可変バルブタイミング機構と、
    エンジンの運転状態を検出する運転状態検出手段と、
    前記運転状態検出手段の検出結果に応じて可変バルブタイミング機構を制御する位相変更手段と、を備え、
    該位相変更手段は、
    前記エンジンの運転状態がアイドル運転領域にある場合には、前記吸気カムシャフトの回転位相を前記中間位置に保持する中間制御を実行し、
    前記エンジンの運転状態が所定回転数以下かつ所定負荷以下の領域にある場合又は全負荷領域にある場合には、前記吸気カムシャフトの回転位相を前記中間位置よりも進角させる進角制御を実行することを特徴とするエンジンの制御装置。
  2. 前記所定回転数以下かつ所定負荷以下の領域は低回転低負荷領域であり、
    前記位相変更手段は、前記エンジンの運転状態が前記低回転低負荷領域以外かつ前記全負荷領域以外の、高回転又は高負荷領域にある場合には、前記吸気カムシャフトの回転位相を前記中間位置よりも遅角させる遅角制御を実行することを特徴とする請求項1に記載のエンジンの制御装置。
  3. 前記位相変更手段の前記進角制御は、
    前記エンジンの運転状態が高回転全負荷領域にある場合よりも低回転全負荷領域にある場合に進角量を大きくすることを特徴とする請求項1又は2に記載のエンジンの制御装置。
  4. 前記位相変更手段の前記進角制御は、
    前記エンジンの運転状態が全負荷領域にある場合よりも低回転低負荷領域にある場合に進角量を大きくすることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載のエンジンの制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016011588A (ja) * 2014-06-27 2016-01-21 マツダ株式会社 往復動ピストンエンジンの動弁制御装置
KR20160065542A (ko) * 2014-12-01 2016-06-09 현대자동차주식회사 점화시기 보상을 통한 중간위상 연속 가변 밸브 제어 시스템 작동성능 향상 방법

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