JP2012197522A - ブラジャー及びシート生地 - Google Patents

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Abstract

【課題】 バストを支えると共にバストの形を整え、着用時に窮屈感のないブラジャーの提供。
【解決手段】 カップ1a,1bは表生地7と裏生地8を有し、該表・裏生地7,8の間にクッション性に優れた2枚の弾性シート9.9を挟み、そして両弾性シート9.9の間であってカップ下側外周縁部には湾曲したシート生地6を挟み込み、該シート生地6の内周部10はカップ領域に、またシート生地6の外周部11はカップ領域からはみ出し、しかもシート生地6は伸縮性をもたないで、ある剛性を備えている。
【選択図】 図2

Description

本発明はカップ周囲にメッシュ生地を貼り合わせて、着用感に優れたブラジャーに関するものである。
ブラジャーは女性の下着の1つであり、バストを支えると共に該バストの形を整える為に着用されている。ブラジャーとしての基本的な形状は共通しており、左右には互いに連結した両カップを有し、該カップからバックパネルを延ばして先端にはフック−アイを設け、又カップ上方には肩ストラップを延ばしてバックパネルと連結している。
図4は従来のブラジャーであり、(a)は正面図、(b)は背面図を表しているが、近年のブラジャーはバスト形状を整える為に、カップ(イ)、(イ)の下縁には円弧状に湾曲したワイヤーが挿通する為のワイヤーループ(ロ)、(ロ)が設けられ、又上辺テープ(ハ)、(ハ)及び下辺テープ(ニ)が設けられている。ブラジャーの表面はその外観を向上させる為に、レース生地を縫い付けたり、色々な模様を設けるなどの工夫が施されているが、内側面の工夫は殆んどなされていないのが実状であり、上記ワイヤーループ(ロ)、(ロ)、上辺テープ(ハ)、下辺テープ(ニ)、ボーンケース(ホ)、(ホ)・・が露出している。
従って、長時間にわたってブラジャーを着用すれば、上記ワイヤーループ(ロ)や上辺テープ(ハ)、下辺テープ(ニ)などが肌に当って食い込み、ブラジャーを外した場合にはその跡が残ってしまう。そして、ブラジャーの生地は化学繊維で構成している糸を織編した生地が用いられることから肌に合わず、着用に際してアレルギーが出る人も少なくない。又、カップ(イ)、バックパネル(ヘ)、(ヘ)は汗をかきやすく、ムレ感が生じる。
特にカップ周囲に設けたワイヤーループ(ロ),(ロ)に挿入したワイヤーは硬く、カップ(イ)、(イ)の形状を保つ効果は高いが、該ブラジャーを着用するとバスト周囲に食込んで窮屈感を覚える。また、ブラジャーを外した際にバスト周囲に跡が残る。そこで、このような問題を解決したブラジャーが色々開発されている。
特開2003−342805号に係る「カップ部を有する衣類」は、従来のブラジャー等の場合、カップ部の下方周辺部と土台部が一体化連結されているために、カップ部の下方周辺部に装着されたワイヤーが歪んで肌側に苦痛を与える恐れがあり、またカップ部と土台部が一体的に動くためにカップ部に過大な歪みや応力が加わり、乳房が強く圧迫される等の課題があった。
そこで、カップ部の下方周辺部と土台部との境界部に伸縮性に富んだメッシュ生地を介在、縫着させることにより、バストへの歪みや圧迫感をなくし、ボリュームアップや補正効果並びにフィット性等着用感に優れたカップ部を有する衣類が得られるようにしている。
特開2009−57642号に係る「ブラジャー」は、カップ部と前側土台部との上下・左右方向の自由度を大きくして疲れない楽な着用感が得られるブラジャーである。
そこで、左右一対のカップ部と、左右のカップ部を連結する前側土台部と、前側土台部の両脇から背面側へ延びる左右一対の後側バンド部と、前記カップ部の上縁一部から後側バンド部の途中に両端を連結された肩紐とを備えたブラジャーであって、左右のカップ部の下側と前側土台部との間にそれぞれ略U字形帯状の伸縮性を有するメッシュ生地を介在させて前記カップ部と前側土台部とが接続してある。
実用新案登録第3156989号に係る「キャミソール」は、体形の補正を行ないながら、肩周りの印象をすっきりさせることができ、キャミソール全体のシルエットやデザイン効果を向上して、とくにアウターウェアーとして使用するのに好適な装飾性に優れたキャミソールである。
そこで、キャミソール本体と、補正用インナーとを備えている。補正用インナーは、ブラジャー部と、ブラジャー部の下部のアンダーバストに沿って周回状に縫着される筒状のウエストニッパー部とで構成する。ブラジャー部は、椀形の左右一対のカップ部と、胸部を周回するベルト部とで構成する。補正用インナーをキャミソール本体に対して、キャミソール本体の左右の袖ぐりから後ろ身頃の上縁において縫着して一体化する。キャミソール本体の前身頃に、胸部全体を覆う装飾生地を設けてデザイン効果を向上している。
特開2003−342805号に係る「カップ部を有する衣類」 特開2009−57642号に係る「ブラジャー」 実用新案登録第3156989号に係る「キャミソール」
このように、カップ周囲に設けたワイヤーが肌に食い込んで跡が残らないような色々な工夫が行われている。しかし、ワイヤーを取付けている限り肌への食い込み完全に防止することは容易でない。本発明が解決しようとする課題はこの問題点であり、従来のようなワイヤーを用いることなく、しかもカップの形状が崩れないように、また着用時に窮屈感を覚えないようなブラジャー及び該ブラジャーを構成するシート生地を提供する。
本発明に係るブラジャーはカップの形状を保持する為に従来から取付けている円弧状ワイヤーに代わってシート生地を用いている。該シート生地はある程度の幅をもった所定の形状に裁断され、カップの下側周縁部に沿って縫い付けられる。すなわち、該シート生地はワイヤーのような細幅ではなく、しかも、剛性を備えた伸縮しない生地と成っている。
ここで、シート生地の具体的な材質は限定しないが、例えばメッシュ生地に糊を含浸して硬化することが出来、その為に伸縮性はなくなり、剛性を備えて所定の形状を有す。ところで、ブラジャーのカップは表生地と裏生地を有して互いに貼り合わされ、表生地と裏生地の間には2枚の弾性シートが挟まれて積層し、そして両弾性シートの間に上記シート生地が挟み込まれている。ここで、上記弾性シートは圧縮性を備えたカップ形状を有し、該カップの形状を保持することが出来る。
本発明のブラジャーはカップの下側周縁に湾曲したシート生地が貼り合わしたり又は縫い合わされ、該シート生地は伸縮性を有さない剛性のある生地で構成している。従って、該カップ形状が形崩れすることはなく、しかもシート生地はワイヤーのような細い部材ではなくてある程度の幅を有した生地である為に、カップの下側周縁部の形状を保持することが出来る。
そして、シート生地はある程度の幅を有すことでブラジャーを着用した際に肌に食込むことはなく、窮屈感を覚えることはない。しかも、肌に食込まないことから、ブラジャーを外した場合に肌に跡が残らない。また、カップの表生地と裏生地の間にはカップ形状をした2枚の弾性シートが挟まれることで、カップ形状は保持される。そして、上記シート生地はこれら2枚の弾性シートの間に挟まれて接着されるならば、該カップ形状の崩れは防止される。
本発明に係るブラジャーで、(a)は正面図、(b)は背面図。 ブラジャーのカップ下側外周部の断面拡大図。 カップ下側外周縁部に配置されるシート生地の具体例。 従来のブラジャー。
図1は本発明に係るブラジャーであり、(a)は正面図、(b)は内側を表している背面図である。該ブラジャーはその基本的な形態は図3に示した従来のものと共通し、正面パネル2にはカップ1a,1bが左右対称に縫い付けされ、正面パネル2の両側にはバックパネル3a,3bが延びている。そして、バックパネル3aの先端にはフックが取付けられている連結部4aを有し、バックパネル3bの先端にはアイが取付けられている連結部4bを有している。又、カップ1a,1bの上部からストラッ5a,5bが延び、先端はバックパネル3a,3bに繋がっている。
同図から明らかなように、ブラジャーは所定の形状に裁断された複数の生地が縫い合わされており、外周縁には前述した通りの上辺テープ、下辺テープが縫い付けられている。そして、上記カップ1a,1bの下側周縁に従来の円弧状のワイヤーに代わって所定の幅をもって円弧状に湾曲するシート生地6a,6bが縫い付けられている。
該シート生地6a,6bは円弧状に湾曲していて、その幅は一定である必要はないが、その内周部はカップの領域に、そして外周部は正面パネル2の領域に跨っている。すなわち、湾曲した細い線材の場合にはカップ周縁に位置することに成るが、所定の幅を有すシート生地は両領域に跨って配置され、その為に、内周部はカップ1a,1bの外周縁部形状になじむように湾曲している。
図2はカップ外周縁部の断面拡大図を示す具体例である。カップ1は表生地7と裏生地8を有し、この表生地7と裏生地8の間には2枚の弾性シート9,9が挟まれ、そして両弾性シート9,9の間にはシート生地6が挟み込まれている。ここで、上記弾性シート9はある程度の厚みがあって圧縮変形することが出来るシートであり、例えばポリウレタンシートが適している。そして、該弾性シート9は一定厚さではなく、カップ1にボリュームを与える為に中央部を厚くする場合もある。
また、シート生地6は比較的薄い生地で構成され、例えばメッシュ生地が適している。そして、表生地7、裏生地8、及び弾性シート9は伸縮可能であるが、該シート生地6は伸縮することは出来ないように成っている。すなわち、メッシュ生地に糊を含浸して構成され、伸縮しないと共にその形状が崩れ難い剛性を備えている。
表生地7、裏生地8、そして表・裏生地7,8の間に弾性シート9,9が挟まれてカップ1が構成され、このカップ1は正面パネル2に縫い付けられる。この際に、両弾性シート9,9の間にシート生地6は貼り合わされるなどして挟み込まれて正面パネル2に縫い付けられている。そこで、シート生地6は内周部10と外周部11を有し、内周部10は両弾性シート9,9に挟まれてカップ1の領域に、そして外周部11は正面パネル2の表生地12と裏生地13に挟まれて正面パネル2の領域に跨っている。
そこで、図3にシート生地6の具体例を示すように、内周部10はカップ1の外周縁部の滑らかな凸状になじみ、外周部11は正面パネル2の形状になじむようにしている。すなわち、滑らかに湾曲したシート生地6がカップ1と正面パネル2の両領域に跨って配置されることで、従来の細いワイヤーのようにブラジャーを着用した際の窮屈感はなく、肌に食込むことを防止することが出来る。
ところで、シート生地6は両弾性シート9,9に挟まれているが、同時に互いに接着することで弾性シート9,9とシート生地6は互いに滑って位置ズレすることがないようにすることもある。両弾性シート9,9とシート生地6との接着手段は接着剤を使用する場合もあるが、加熱による溶着することも可能である。そして、シート生地6は剛性を備えて形状が変形し難いようにしている為に、該シート生地6が両弾性シート9,9と接着するならば、カップ1の形状が崩れ難く、バストをより美しく魅せる効果がある。
ところで、本発明のブラジャーは図1に示す形態に限定するものではなく、時には正面パネルを有さない場合もある。また、ブラジャーを単独の下着として構成する場合に限らず、ガードルの一部として備えたブラジャーの場合も対象とする。
1 カップ
2 正面パネル
3 バックパネル
4 連結部
5 ストラップ
6 シート生地
7 表生地
8 裏生地
9 弾性シート
10 内周部
11 外周部
12 表生地
13 裏生地







Claims (5)

  1. バストを支えると共にバストの形を整える為のカップを有すブラジャーにおいて、上記カップは表生地と裏生地を有し、該表・裏生地の間にクッション性に優れた2枚の弾性シートを挟み、そして両弾性シートの間であってカップ下側外周縁部には湾曲したシート生地を挟み込み、該シート生地の内周部はカップ領域に、またシートの外周部はカップ領域からはみ出し、しかもシート生地は伸縮性をもたないで、変形し難い剛性を備えたことを特徴とするブラジャー。
  2. 上記弾性シートとしてポリウレタンシートを用いた請求項1記載のブラジャー。
  3. 上記シート生地としてメッシュ生地に糊を含浸させて剛性を備えた請求項1、又は請求項2記載のブラジャー。
  4. 上記弾性シートに挟まれたシート生地を互いに接着して滑り位置ズレしないようにした請求項1、請求項2、又は請求項3記載のブラジャー。
  5. バストを支えると共にバストの形を整える為のブラジャーのカップ下側外周縁部に配置されるシート生地において、該シート生地はクッション性に優れた2枚の弾性シートの間に挟み込まれ、該シート生地の内周部はカップ領域に、またシートの外周部はカップ領域からはみ出して挟まれ、しかもシート生地は伸縮性をもたないで、変形し難い剛性を備えたことを特徴とするブラジャーカップのシート生地。
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