JP2012193923A - 浴室暖房乾燥機 - Google Patents

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Abstract

【課題】過昇温防止制御が実行されることを抑制して、被乾燥物の乾燥効率の低下を回避できる浴室暖房乾燥機を提供する。
【解決手段】換気機能付暖房手段Aの作動を制御する制御手段3が、乾燥運転用の作動状態として定めた乾燥運転作動状態にて、乾燥運転を実行しているときに、浴室温度検出手段23の検出温度が予め設定した加熱停止用温度になると、空気加熱手段8の加熱作動を停止する過昇温防止制御を実行し、且つ、乾燥運転を実行しているときに、浴室温度検出手段23の検出温度が加熱停止用温度よりも低い温度に定めた浴室温度上昇抑制温度になると、乾燥運転作動状態に代えて、空気加熱手段8の加熱作動を継続させた状態で浴室の温度上昇を抑制するための作動状態として定めた温度上昇抑制作動状態にて換気機能付暖房手段Aを作動させて、乾燥運転を継続するように構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、浴室内の空気を吸引して外部に排出する換気ファン、前記浴室内の空気を吸引しかつその空気を前記浴室内に吹き出す循環ファン、及び、前記循環ファンにて通風される空気を加熱する空気加熱手段を備えた換気機能付暖房手段と、
前記換気機能付暖房手段の作動を制御する制御手段と、
前記浴室内の温度を検出する浴室温度検出手段とが設けられ、
前記制御手段が、
乾燥運転用の作動状態として定めた乾燥運転作動状態にて、前記換気ファン及び前記循環ファンを通風作動させかつ前記空気加熱手段を加熱作動させて乾燥運転を実行するように構成され、且つ、
前記乾燥運転を実行しているときに、前記浴室温度検出手段の検出温度が予め設定した加熱停止用温度になると、過昇温防止制御を実行するように構成され、
前記過昇温防止制御が、前記空気加熱手段の加熱作動を停止し、かつ、その加熱作動を停止した状態において、前記浴室温度検出手段の検出温度が予め設定した加熱開始用温度になると、前記空気加熱手段の加熱作動を再開する制御である浴室暖房乾燥機に関する。
かかる浴室暖房乾燥機は、浴室を換気しながら、浴室内の空気を空気加熱手段にて加熱して浴室内に吹き出すことにより、浴室内に存在する洗濯物等の被乾燥物を乾燥するようにしたものである。
ちなみに、浴室内の空気を吸引して外部に排出する換気ファンが作動されると、浴室の扉に設けたギャラリー等から、浴室に隣接する脱衣室等、浴室外の空気が浴室内に流動して、浴室が換気されることになり、この換気により、被乾燥物から放出される水分が浴室外に排出されることなる。
尚、洗濯物等の被乾燥物を乾燥する場合には、一般に、被乾燥物を支持する物干しバーが浴室の対向する側壁の間に配置されて、その物干しバーに、被乾燥物を直接支持することや、被乾燥物を保持するハンガーを支持することが行われる。
換気機能付暖房手段は、浴室の天井部に設置されることが多いが、浴室の側壁部に設置されることもある。
そして、換気機能付暖房手段に装備する空気加熱手段としては、熱源機からの熱媒(例えば、80℃の温水)が循環供給される熱交換器が用いられることが多いが、電気ヒータを用いた電気式の加熱器が使用される場合もある。
このような浴室暖房乾燥機にて、乾燥運転を行っていると、被乾燥物の乾燥が進んだ乾燥の終了時期等においては、被乾燥物からの水分蒸発量が少なくなる等により、浴室内の温度が高温になり、浴室内のシール部材や壁等が乾燥してひび割れを発生する等、浴室を損傷する不都合を発生する虞がある。
このため、制御手段は、過昇温防止制御を実行するように構成されている。この過昇温防止制御は、乾燥運転を実行しているときに、浴室温度検出手段の検出温度が予め設定した加熱停止用温度(50℃)になると、空気加熱手段の加熱作動を停止し、かつ、その加熱作動を停止した状態において、浴室温度検出手段の検出温度が予め設定した加熱開始用温度(48℃)になると、空気加熱手段の加熱作動を再開する制御である(例えば、特許文献1(段落〔0033〕)参照。)。
すなわち、被乾燥物の乾燥が進んだ乾燥の終了時期等においては、浴室内の温度が高温に上昇する虞があるが、浴室内の温度が加熱停止用温度にまで上昇した場合には、過昇温防止制御によって、空気加熱手段の加熱作動が停止されるため、浴室内の温度が異常に昇温することが抑制されて、浴室を損傷する不都合が発生することが回避されるのである。そして、浴室の温度が、加熱開始用温度にまで低下すると、空気加熱手段の加熱作動が再開されて、被乾燥物の乾燥が継続されることになる。
ちなみに、特許文献1においては、加熱開始用温度として、48℃が例示されているが、一般には、46℃や45℃に設定されることが多い。
特開2002−81859号公報
過昇温防止制御が実行されると、空気加熱手段が、加熱作動を停止する状態と加熱作動を行う状態とに繰り返し切換えられるため、空気加熱手段が加熱作動を継続する場合と比較すると、浴室内に吹き出される空気の温度が低温状態となる期間が存在することになり、このため、被乾燥物の乾燥効率が低下することになる。
しかも、過昇温防止制御が実行されるのは、被乾燥物の乾燥が進んだ乾燥の終了時期の場合が多いが、この乾燥の終了時期においては、被乾燥物の内部に存在する水分の乾燥を行うものであるため、被乾燥物の乾燥を効率良く進める上では、浴室内に吹き出す空気の温度としては、高温状態であることが望ましいものであるが、被乾燥物の乾燥が進んだ乾燥の終了時期において、過昇温防止制御が実行されると、浴室内に吹き出される空気の温度が低温状態となることに起因して、被乾燥物の乾燥効率が低下し易いという問題があった。
尚、乾燥運転は、被乾燥物の量等に応じて、運転時間を定めて、その運転時間が経過すると、乾燥運転を自動的に停止するように構成される場合が多いが、このように乾燥運転の運転時間を設定して乾燥運転を行う場合において、過昇温防止制御が実行されると、被乾燥物の乾燥効率の低下により、被乾燥物を所望通り乾燥できなくなる虞がある。ちなみに、過昇温防止制御が実行されることを見込んで、乾燥運転の運転時間を長めに設定すると、過昇温防止制御が実行されないときには、無駄な乾燥運転を行う不都合を招くものとなる。
本発明は、上記実情に鑑みて為されたものであって、その目的は、過昇温防止制御が実行されるのを極力抑制して、被乾燥物の乾燥効率の低下を回避できる浴室暖房乾燥機を提供する点にある。
本発明の浴室暖房乾燥機は、浴室内の空気を吸引して外部に排出する換気ファン、前記浴室内の空気を吸引しかつその空気を前記浴室内に吹き出す循環ファン、及び、前記循環ファンにて通風される空気を加熱する空気加熱手段を備えた換気機能付暖房手段と、
前記換気機能付暖房手段の作動を制御する制御手段と、
前記浴室内の温度を検出する浴室温度検出手段とが設けられ、
前記制御手段が、乾燥運転用の作動状態として定めた乾燥運転作動状態にて、前記換気ファン及び前記循環ファンを通風作動させかつ前記空気加熱手段を加熱作動させて乾燥運転を実行するように構成され、且つ、前記乾燥運転を実行しているときに、前記浴室温度検出手段の検出温度が予め設定した加熱停止用温度になると、前記空気加熱手段の加熱作動を停止し、かつ、その加熱作動を停止した状態において、前記浴室温度検出手段の検出温度が予め設定した加熱開始用温度になると、前記空気加熱手段の加熱作動を再開する過昇温防止制御を実行するように構成されたものであって、その第1特徴構成は、
前記制御手段が、前記乾燥運転を実行しているときに、前記浴室温度検出手段の検出温度が前記加熱停止用温度よりも低い温度に定めた浴室温度上昇抑制温度になると、前記乾燥運転作動状態に代えて、前記空気加熱手段の加熱作動を継続させた状態で前記浴室の温度上昇を抑制するための作動状態として定めた温度上昇抑制作動状態にて前記換気機能付暖房手段を作動させて、前記乾燥運転を継続するように構成されている点を特徴とする。
すなわち、乾燥運転が実行されているときに、浴室温度検出手段の検出温度が加熱停止用温度よりも低い温度に定めた浴室温度上昇抑制温度になると、乾燥運転作動状態に代えて、空気加熱手段の加熱作動を継続させた状態で浴室の温度上昇を抑制するための作動状態として定めた温度上昇抑制作動状態にて換気機能付暖房手段が作動されることになる。
つまり、被乾燥物の乾燥が進んだ乾燥の終了時期等において、浴室温度検出手段の検出温度が浴室温度上昇抑制温度になると、換気機能付暖房手段を温度上昇抑制作動状態にて作動させることにより、過昇温防止制御が実行されることを遅らせる、あるいは、過昇温防止制御が実行されないようにすることができるのであり、その結果、過昇温防止制御の実行が極力抑制されるのである。
そして、温度上昇抑制作動状態は、空気加熱手段の加熱作動を継続させた状態で浴室の温度上昇を抑制するための作動状態として定められるものであるから、温度上昇抑制作動状態においても、空気加熱手段の加熱作動が継続されるため、循環ファンの作動により浴室内に吹き出す空気の温度が、温度上昇抑制作動状態においても、極力高温状態に維持されることになり、被乾燥物の乾燥効率が低下することを回避することが可能となる。
特に、被乾燥物の乾燥が進んだ乾燥の終了時期においては、被乾燥物の内部に存在する水分の乾燥を、効率良く進めるために、循環ファンの作動により浴室内に吹き出す空気の温度を、極力高温状態に維持することが望まれるが、被乾燥物の乾燥が進んだ乾燥の終了時期において、浴室の温度が浴室温度上昇抑制温度になると、温度上昇抑制作動状態にて換気機能付暖房手段を作動されるものであるから、被乾燥物の乾燥が進んだ乾燥の終了時期において、過昇温防止制御の実行を遅らせる、あるいは、過昇温防止制御が実行されないようにして、循環ファンの作動により浴室内に吹き出す空気の温度を、極力高温状態に維持できるのであり、その結果、被乾燥物の内部に存在する水分の乾燥を、効率良く進めることが可能となるため、被乾燥物の乾燥が進んだ乾燥の終了時期において、被乾燥物の乾燥効率が低下することを回避できるのである。
要するに、本発明の第1特徴構成によれば、過昇温防止制御が実行されるのを極力抑制して、被乾燥物の乾燥効率の低下を回避できる浴室暖房乾燥機を提供できる。
本発明の第2特徴構成は、上記第1特徴構成に加えて、
前記温度上昇抑制作動状態が、前記空気加熱手段の加熱量を、前記乾燥運転作動状態よりも減少させた状態である点を特徴とする。
すなわち、乾燥運転が実行されているときに、浴室温度検出手段の検出温度が浴室温度上昇抑制温度になると、温度上昇抑制作動状態として、空気加熱手段の加熱量が、乾燥運転作動状態よりも減少されることになり、その結果、浴室内に供給される熱量が、乾燥運転作動状態よりも低下して、浴室の温度上昇が抑制されることになる。
このように、温度上昇抑制作動状態として、空気加熱手段の加熱量を、乾燥運転作動状態よりも減少させることにより、浴室内に供給される熱量を、乾燥運転作動状態よりも低下させることができるため、浴室の温度上昇を的確に抑制できることになる。
要するに、本発明の第2特徴構成によれば、上記第1特徴構成による作用効果に加えて、浴室温度検出手段の検出温度が浴室温度上昇抑制温度になったときに、浴室の温度上昇を的確に抑制できる浴室暖房乾燥機を提供できる。
本発明の第3特徴構成は、上記第1特徴構成に加えて、
前記温度上昇抑制作動状態が、前記換気ファンの作動に伴う換気量を、前記乾燥運転作動状態よりも増加させた状態である点を特徴とする。
すなわち、乾燥運転が実行されているときに、浴室温度検出手段の検出温度が浴室温度上昇抑制温度になると、温度上昇抑制作動状態として、換気ファンの作動に伴う換気量が、乾燥運転作動状態よりも増加されることになり、その結果、浴室内に流動する外気の量が増加して、その低温の外気により浴室の温度を低下させる作用により、浴室の温度上昇が抑制されることになる。
このように、温度上昇抑制作動状態として、換気ファンの作動に伴う換気量を、乾燥運転作動状態よりも増加させることにより、浴室内に流動する外気の量を、乾燥運転作動状態よりも増加させて、浴室の温度上昇を抑制するものであるから、空気加熱手段の加熱量を、乾燥運転作動状態と同じ状態に維持して、浴室内に供給される熱量を、乾燥運転作動状態と同じ状態に維持できるため、被乾燥物の乾燥効率が低下することを適切に回避しながら、浴室の温度上昇を抑制できる。
要するに、本発明の第3特徴構成によれば、上記した第1特徴構成による作用効果に加えて、被乾燥物の乾燥効率が低下することを適切に回避しながら、浴室の温度上昇を抑制できる浴室暖房乾燥機を提供できる。
本発明の第4特徴構成は、上記第1特徴構成に加えて、
前記温度上昇抑制作動状態が、前記空気加熱手段の加熱量を、前記乾燥運転作動状態よりも減少させ、かつ、前記換気ファンの作動に伴う換気量を、前記乾燥運転作動状態よりも増加させた状態である点を特徴とする。
すなわち、乾燥運転が実行されているときに、浴室温度検出手段の検出温度が浴室温度上昇抑制温度になると、温度上昇抑制作動状態として、空気加熱手段の加熱量を、乾燥運転作動状態よりも減少させ、加えて、換気ファンの作動に伴う換気量を、乾燥運転作動状態よりも増加させることになる。
空気加熱手段の加熱量が、乾燥運転作動状態よりも減少されると、浴室内に供給される熱量が、乾燥運転作動状態よりも低下されて、浴室の温度上昇が抑制され、加えて、換気ファンの作動に伴う換気量が、乾燥運転作動状態よりも増加されると、浴室内に流動する低温の外気の量が増加して、その外気により浴室の温度を低下させる作用が増加されて、浴室の温度上昇が抑制されることになる。
このように、温度上昇抑制作動状態として、空気加熱手段の加熱量を、乾燥運転作動状態よりも減少させることと、浴室内に流動する外気の量を、乾燥運転作動状態よりも増加させることとにより、浴室の温度上昇を抑制するものであるから、浴室の温度上昇を的確に抑制できるものとなり、浴室の温度が加熱停止用温度になって過昇温防止制御が実行されることを適切に回避して、被乾燥物の乾燥効率が低下することを的確に回避することが可能となるのである。
要するに、本発明の第4特徴構成によれば、上記した第1特徴構成による作用効果に加えて、被乾燥物の乾燥効率が低下することを的確に回避することができる浴室暖房乾燥機を提供できる。
浴室暖房乾燥機の概略構成図 浴室暖房乾燥機の浴室への設置状態を示す斜視図 脱衣室リモコンの正面図 制御作動を示すフローチャート 第1実施形態の乾燥運転の経過を示す図 第2実施形態の乾燥運転の経過を示す図 従来の乾燥運転の経過を示す図
〔第1実施形態〕
以下、本発明に係る浴室暖房乾燥機の実施の形態を、図面に基づいて説明する。
図1に示すように、例示する浴室暖房乾燥機は、ミスト噴出機能を備えたものであって、装置本体1と、熱媒を循環供給する熱源機2と、ミスト噴出のための湯水を給湯する給湯器Dと、装置本体1の運転を制御する制御手段としての運転制御部3と、浴室4内に備えられて運転制御部3に各種制御指令を指令する浴室リモコンR1と、浴室4に隣接する脱衣室に備えられて運転制御部3に各種制御指令を指令する脱衣室リモコンR2とを備えて構成されている。
ちなみに、熱源機2と給湯器Dとは、図2に示すように、一つのケーシング内に収納されて、給湯熱源機Fとして構成されて、屋外等、浴室4の外部に設置される。
図2に示すように、装置本体1は、浴室4の天井裏に、天井スラブ等に対して吊り金具5にて吊り下げ支持した状態で配置され、そして、図1に示すように、その下面が浴室4の天井板6の開口に臨ませる状態となっている。
図1に示すように、装置本体1には、浴室4内の空気を循環通風するための循環ファン7、その循環ファン7にて通風される空気を加熱する空気加熱手段としての空調用熱交換器8、浴室4内の空気を吸引して外部に排出する換気ファン9等が備えられ、それらの機器類が本体ケーシング12内に装備されている。
ちなみに、本実施形態においては、循環ファン7、空調用熱交換器8、及び、換気ファン9により、換気機能付暖房手段Aが構成されることになる。
また、図1に示すように、本体ケーシング12の下方には、グリル板13が浴室4の天井の表面側に位置するように設置され、このグリル板13には、給湯器Dから給湯路10を通して供給される湯水を、ミスト浴用空間としての浴室内空間Kにミスト状に噴出するミスト噴出手段Bとしての3個のミストノズル11が備えられている。
グリル板13には、吸気口14と吹出口15とが並設され、本体ケーシング12の内部には、吸気口14を通して浴室4内の空気を吸引して吹出口15を通して吹き出すための循環通風路16が形成されている。
この循環通風路16内に、循環ファン7が、吸気口14に吸引作用してその吸気口14から吸引した浴室内の空気を吹出口15から浴室4内に吹き出すように通風作用する状態で設けられている。
空調用熱交換器8が、循環通風路16内における循環ファン7よりも通風方向上流側に設けられて、熱源機2から循環供給される熱媒との熱交換により、循環通風路16内を通風する空気を加熱するよう構成されている。
したがって、循環ファン7の通風作用により、吸気口14を通して吸引される浴室4内の空気が、空調用熱交換器8にて加熱されたのち、吹出口15を通して浴室内に吹き出されるように構成されており、これにより、浴室4内が暖房されるようになっている。
ちなみに、空調用熱交換器8は、上下一対の熱交換器部分をL字状に配設する形態に構成されている。
熱源機2には、熱媒(具体的には加熱された温水)を循環流動させる熱媒循環路17が接続され、この熱媒循環路17の往路18が、2つの第1熱媒分岐路19及び第2熱媒分岐路20に分岐されている。
第1熱媒分岐路19及び第2熱媒分岐路20のうち、第1熱媒分岐路19が後述する液々熱交換器29に接続され、第2熱媒分岐路20が空調用熱交換器8に接続されている。
第2熱媒分岐路20における空調用熱交換器8の下流側が、熱媒循環路17の復路21に接続され、さらに、その第2熱媒分岐路20には、この第2熱媒分岐路20を開閉する熱動弁22A、及び、この第2熱媒分岐路20を通流する熱媒の通流量を調整自在な流量調整弁22Bが設けられている。
つまり、熱源機2にて加熱された熱媒(例えば、80℃)が熱媒循環路17を通して空調用熱交換器8に循環供給されるように構成され、また、熱動弁22Aの開閉により、空調用熱交換器8に対する熱媒の供給を断続して、空調用熱交換器8を、加熱作動を行う状態と加熱作動を停止する状態とに切換えることができるように構成され、加えて、流量調整弁22Bの開度調整により、空調用熱交換器8の加熱量を調整できるように構成されている。
循環通風路16内における空調用熱交換器8よりも上流側の箇所には、通流する空気の温度を浴室4の温度として検出する浴室温度検出手段として、サーミスタを用いて構成される浴室温検出センサ23が設けられている。
吹出口15には、電動モータ(図示せず)により揺動駆動される可動ルーバ24が設けられ、その可動ルーバ24により、吹出口15から吹き出される空気の吹出し方向を変更することができるように構成されている。
グリル板13に、換気用吸気口9Aが形成され、換気ファン9が、換気用吸気口9Aから浴室4内の空気を吸引して、排気ダクト25を通して外部に排気するように設けられており、換気ファン9の通風作用により、浴室4内の空気が排気ダクト25を通して外部に排出されて、浴室4が換気されるように構成されている。
ちなみに、換気ファン9の作動により浴室4内の空気が排出されると、浴室4の出入り口を開閉する扉に形成したギャラリーから浴室外(例えば、脱衣室)の空気が浴室4内に流入することになる(図2参照)。
3個のミストノズル11が、グリル板13における換気用吸気口9Aと吹出口15との間に相当する箇所に、温水の噴出方向、つまり、ミストの噴出方向を下向きにする状態で装備され、そして、それら3個のミストノズル11に対してミスト用の温水を供給する温水供給ユニット26が、本体ケーシング12の上部に設けられている。
温水供給ユニット26は、本体ケーシング12の上部に載置されるミスト用ケーシング27を備えて、そのミスト用ケーシング27内にミスト噴出のための機器類を装備する状態に構成されている。
ミスト用ケーシング27内に装備される機器類は、具体的には、給湯器Dから延出される給湯路10を開閉する給湯弁28、給湯路10を通流する湯水を熱源機2から循環供給される熱媒との熱交換により加熱する液々交換器29、その液々熱交換器29にて加熱された湯水が通流する下手側通流路30、その下手側通流路30から分岐された湯水排出用の排出路31、その排出路31を開閉する排水弁32、及び、サーミスタを用いて構成されて、下手側通流路30を通流する湯水の温度を検出する加熱後湯水温度センサ33等である。
液々熱交換器29にて加熱された湯水が通流する下手側通流路30には、ミスト供給路34が、排出路31とは分岐する状態で接続され、このミスト供給路34が、本体ケーシング12内にまで延出され、本体ケーシング12内に延出されたミスト供給路34が、2つの第1分岐路35及び第2分岐路36に分岐されている。
それら第1及び第2分岐路35、36のうちの、第1分岐路35には、3つのミストノズル11のうちの1つが接続され、第2分岐路36には、3つのミストノズル11のうちの2つが接続されている。
また、第1及び第2分岐路35、36の夫々には、ミストノズル11への湯水の供給を断続自在な第1及び第2ミスト開閉弁37、38が設けられている。
ちなみに、本実施形態においては、給湯路10、下手側通流路30、ミスト供給路34、及び、第1及び第2分岐路35、36により、給湯器Dからの湯水をミストノズル11に供給する湯水供給用流路Yが構成されることになる。
熱媒循環路17の往路18から分岐する第1熱媒分岐路19が、上述の如く、液々熱交換器29に接続され、その第1熱媒分岐路19における液々熱交換器29の下流側に位置する部分が熱媒循環路17の復路21に接続されている。
したがって、熱源機2にて加熱された熱媒(例えば、80℃)が熱媒循環路17を通して液々熱交換器29に循環供給されるように構成されている。
第1熱媒分岐路19には、その第1熱媒分岐路19を開閉自在で且つ液々熱交換器29への熱媒の通流量を変更調整自在な熱媒流量調整弁39が設けられている。
液々熱交換器29の下手側に接続される下手側通流路30から分岐する排水路31は、前回にミスト運転を実行してから長時間にわたりミスト運転が行われていない場合に、給湯路10の内部や液々熱交換器29の内部配管等に滞留していた汚れた湯水を外部に排出させて新鮮な湯水をミストノズル11に供給する湯水入れ替え処理を実行するためのものであり、湯水入れ替え処理は、第1及び第2ミスト開閉弁37、38を閉弁状態に維持したまま、給湯弁28及び排水弁32を開弁状態に切り換えることによって行われることになる。
したがって、本実施形態においては、排出路31及び排水弁32により、湯水供給用流路Yを通して供給される湯水をミストノズル11に供給せずに外部に排出する排水手段Hが構成されることになる。
脱衣室リモコンR2は、図3に示すように、種々の情報を表示するための表示部41、ミストサウナ運転を指令するミストスイッチ42、運転時間を変更設定するためのタイマー設定スイッチ43、可動ルーバ24の向き変更を指令する風向スイッチ44、乾燥運転を指令する乾燥指令手段としての乾燥スイッチ45、浴室4の暖房を行う暖房運転を指令する暖房スイッチ46、換気ファン9による換気運転を指令する換気スイッチ47、循環ファン7による涼風運転を指令する涼風スイッチ48、各種の運転を停止する停止指令を指令する停止スイッチ49等が設けられている。
尚、浴室リモコンR1は、図示は省略するが、脱衣室リモコンR2と同様な構成となっている。
そして、運転制御部3は、マイクロコンピュータを備えて構成されて、浴室リモコンR1や脱衣室リモコンR2の指令に基づいて、次に述べる種々の運転を実行するように構成されている。
すなわち、ミストスイッチ42にてミスト運転が指令されると、湯水供給用流路Yを通して給湯器Dから供給される湯水を液々交換器29にて加熱し、加熱後の湯水をミストノズル11に供給するミスト運転を実行し、併せて、空調用熱交換器8に熱媒を循環供給し且つ循環ファン7を作動させて浴室4内を暖房する暖房運転を実行するように構成されている。
尚、詳述はしないが、ミスト運転を実行する際には、加熱後湯水温度センサ33の検出情報に基づいて、ミストノズル11に供給する湯水の温度を目標温度(例えば、65℃)にすべく、熱媒流量調整弁39が調整されることになる。
乾燥スイッチ45が操作されると、空調用熱交換器8に熱媒を循環供給し、且つ、循環ファン7及び換気ファン9を作動させて、浴室4内を加熱しながら湿気を含んだ空気を外部に排気させる乾燥運転を実行されるが、その詳細は、後述する。
暖房スイッチ46が操作されると、空調用熱交換器8に熱媒を循環供給し且つ循環ファン7を作動させて浴室4内を暖房する暖房運転を実行するように構成されている。
換気スイッチ47が操作されると、換気ファン9を作動させて、浴室4内を換気する換気運転を実行するように構成されている。
涼風スイッチ48が操作されると、空調用熱交換器8に熱媒を供給させない状態で循環ファン7を作動さて、浴室4内の空気を循環流動させる涼風運転を実行するように構成されている。
乾燥運転について説明を加えると、運転制御部3は、乾燥スイッチ45にて乾燥運転が指令されると、乾燥運転のための作動状態として定めた乾燥運転作動状態にて、換気ファン9及び循環ファン7を通風作動させかつ空調用熱交換器8を加熱作動させて乾燥運転を実行することになる。
ちなみに、乾燥運転を行う際には、図2に示すように、装置本体1の下方に相当する箇所に、浴室4の対向する側壁間に亘る状態で物干しバーRを設置して、その物干しバーRに、洗濯物等の被乾燥物Wを支持させることになる。尚、図2においては、1本の物干しバーRを例示するが、被乾燥物Wの量が多いときには、複数本の物干しバーRが設置されることになる。
乾燥運転作動状態は、本実施形態においては、例えば、換気ファン9を、1900回/分で回転させ、循環ファン7を、1300回/分で回転させ、空調用熱交換器8に対して、熱源機2からの熱媒(本実施形態では、80℃の温水)を、3L/分の通流量で通流させる条件に設定されている。
ちなみに、空調用熱交換器8に対して、3L/分の通流量で熱媒を通流させるには、熱動弁22Aを開き、かつ、流量調整弁22Bを、3L/分の通流量に対応する開度に調整することになる。
また、運転制御部3は、乾燥運転を実行しているときに、浴室温サーミスタ23の検出温度Tn(以下、浴室温度と略称する)が、予め設定した加熱停止用温度(例えば、50℃)になると、熱動弁22Aを閉じて、空調用熱交換器8の加熱作動を停止し、かつ、その加熱作動を停止した状態において、浴室温度Tmが予め設定した加熱開始用温度(例えば、46℃)になると、熱動弁22Aを開いて、空調用熱交換器8の加熱作動を再開する過昇温防止制御を実行するように構成されている。
さらに、運転制御部3は、乾燥運転を実行しているときに、浴室温度Tmが加熱停止用温度よりも低い温度に定めた浴室温度上昇抑制温度(例えば、45℃)になると、上述した乾燥運転作動状態に代えて、空調用熱交換器8の加熱作動を継続させた状態で浴室4の温度上昇を抑制するための作動状態として定めた温度上昇抑制作動状態にて換気機能付暖房手段Aを作動させて、乾燥運転を継続するように構成されている。
そして、本実施形態においては、温度上昇抑制作動状態が、空調用熱交換器8の加熱量を、乾燥運転作動状態よりも減少させた状態に設定されている。
つまり、温度上昇抑制作動状態においては、例えば、換気ファン9を、1900回/分で回転させ、循環ファン7を、1300回/分で回転させる点は、乾燥運転作動状態と同じであるが、空調用熱交換器8に対して、熱源機2からの熱媒(本実施形態では、80℃の温水)を、2L/分の通流量で通流させる条件に設定されている。
つまり、乾燥運転を実行しているときに、浴室温度Tmが加熱停止用温度よりも低い温度に定めた浴室温度上昇抑制温度(例えば、45℃)になると、乾燥運転作動状態に代えて、温度上昇抑制作動状態にて換気機能付暖房手段Aを作動させて、過昇温防止制御の実行を遅らせる、あるいは、過昇温防止制御が実行されないようにして、乾燥効率の向上を図るようにしてある。
また、乾燥運転を実行しているときに、浴室温度Tmが加熱停止用温度(例えば、50℃)になると、過昇温防止制御を実行することにより、浴室4内の各部が損傷することを抑制してある。
次に、図4のフローチャートに基づいて、乾燥運転における運転制御部3の制御作動について説明する。
乾燥スイッチ45にて乾燥運転が指令されると、先ず、乾燥運転開始処理を実行することになる(#1)。
この乾燥運転開始処理は、熱源機2を作動させて熱媒を循環供給可能な状態に設定し、熱動弁22Aを開弁状態に切り換えて、空調用熱交換器8への熱媒の循環供給を開始し、そして、循環ファン7、換気ファン9、及び、空調用熱交換器8を、乾燥運転作動状態にて作動させることになる。
具体的には、例えば、換気ファン9を、1900回/分で回転させ、循環ファン7を、1300回/分で回転させ、空調用熱交換器8に対して、熱源機2からの熱媒を、3L/分の通流量で通流させるべく、流量調整弁22Bの開度を調整することになる。
次に、換気機能付暖房手段Aの運転が、乾燥運転作動状態から温度上昇抑制作動状態に切換済であるか否かを判別し(#2)、切換済でないときには、浴室温度Tmが浴室温度上昇抑制温度になっているか、つまり、浴室温度Tmが浴室温度上昇抑制温度以上であるか否かを判別し(#3)、浴室温度Tmが浴室温度上昇抑制温度以上であるときには、循環ファン7、換気ファン9、及び、空調用熱交換器8を、温度上昇抑制作動状態にて作動させることになる(#4)。
具体的には、浴室温度Tmが浴室温度上昇抑制温度以上であるときには、例えば、換気ファン9を、1900回/分で回転させ、循環ファン7を、1300回/分で回転させ、空調用熱交換器8に対して、熱源機2からの熱媒を、2L/分の通流量で通流させることになる。
#2にて、換気機能付暖房手段Aの運転が、乾燥運転作動状態から温度上昇抑制作動状態に切換済であると判別した場合や、#3にて、浴室温度Tmが浴室温度上昇抑制温度以上でないと判別した場合、及び、#4にて、循環ファン7、換気ファン9、及び、空調用熱交換器8を、温度上昇抑制作動状態にて作動させるように切換えたのちは、過昇温防止制御の実行中であるか否かを判別する(#5)。
#5にて、過昇温防止制御の実行中でないと判別したときには、浴室温度Tmが加熱停止用温度になっているか、つまり、浴室温度Tmが加熱停止用温度以上であるか否かを判別し(#6)、浴室温度Tmが加熱停止用温度以上であるときには、熱動弁22Aを閉じて、空調用熱交換器8の加熱作動を停止する加熱作動停止処理を実行する(#7)。
#5にて、過昇温防止制御の実行中であると判別したときには、浴室温度Tmが加熱開始用温度になっているか、つまり、浴室温度Tmが加熱開始用温度以下であるか否かを判別し(#8)、浴室温度Tmが加熱開始用温度以下であるときには、熱動弁22Aを開いて、空調用熱交換器8の加熱作動を再開する加熱作動開始処理を実行する(#9)。
#6にて、浴室温度Tmが加熱停止用温度以上でないと判別した場合や、#8にて、浴室温度Tmが加熱開始用温度以下でないと判別した場合、及び、#7にて、加熱作動停止処理を実行したのちや、#9にて、加熱作動開始処理を実行したのちは、乾燥運転を実行してからの経過時間が、タイマー設定スイッチ65に設定された運転時間を経過したか否かを判別する(#10)。
#10にて、経過時間が設定された運転時間を経過していると判別した場合には、循環ファン7及び換気ファン9の作動を停止し、また、熱動弁22Aを閉じて、空調用熱交換器8の加熱作動を停止する停止処理を実行する(#12)。
また、#10にて、経過時間が設定された運転時間を経過していないと判別した場合には、続いて、停止スイッチ71にて運転停止が指令されているか否かを判別し(#11)、運転停止が指令されている場合には、#12の停止処理を実行し、また、運転停止が指令されていない場合には、#2からの処理を繰り返し実行することになる。
ちなみに、本実施形態では詳述しないが、#12の停止処理を事項したのちは、一般に、暖房運転と換気運転が行われて、浴室4内が乾燥されることになる。
次に、図5及び図7に基づいて、換気機能付暖房手段Aを乾燥運転作動状態で運転しているときに、浴室温度Tmが浴室温度上昇抑制温度以上になることにより、換気機能付暖房手段Aを温度上昇抑制作動状態で運転することにより、乾燥効率が上昇することを示す実験結果について説明する。
ちなみに、図5〜図7における乾燥率とは、下記式にて求められる値である。
乾燥率=(乾燥前質量−乾燥後質量)/(乾燥前質量−元々の衣類質量)×100%
尚、乾燥前質量とは、洗濯により水分を含んだ状態の衣類の質量であり、元々の衣類質量とは、洗濯が行われる前の乾燥した衣類の質量である。
図7において、J1及びJ2は、乾燥運転を開始したときに、循環ファン7の通風作動により、浴室4に吹き出される空気の温度(以下、吹出温度と略称)の時間経過に伴う変化を示し、J1は、空調用熱交換器8に対する熱媒通流量を3L/分にした場合に対応し、J2は、空調用熱交換器8に対する熱媒通流量を2L/分にした場合に対応する。
また、L1及びL2は、熱動弁22Aの開閉状態を示すものであり、L1は、空調用熱交換器8に対する熱媒通流量を3L/分にした場合に対応し、L2は、空調用熱交換器8に対する熱媒通流量を2L/分にした場合に対応する。
また、図7において、M1及びM2は、乾燥を開始してからの乾燥率の時間経過に伴う変化を示すものであり、M1は、空調用熱交換器8に対する熱媒通流量を3L/分にした場合、つまり、換気機能付暖房手段Aを乾燥運転作動状態で運転した場合に対応し、M2は、空調用熱交換器8に対する熱媒通流量を2L/分にした場合に対応する。
図7に示すように、空調用熱交換器8に対する熱媒通流量を3L/分にした場合においては、乾燥運転を開始してから50分程度経過するまでは、吹出温度は、約67℃に安定しているが、乾燥運転を開始してから50分程度経過すると、過昇温防止制御が実行されて、熱動弁22Aが開閉されることにより、吹出温度が、高低に変化することになり、そのときの最低温度は、約49℃である。
また、調用熱交換器8に対する熱媒通流量を2L/分にした場合においては、乾燥運転を開始してから50分程度経過するまでは、吹出温度は、約61℃に安定しているが、乾燥運転を開始してから50分程度経過すると、漸次上昇することになる。
そして、1時間15分程度経過すると、過昇温防止制御が実行されて、熱動弁22Aが開閉されることになり、吹出温度が、高低に変化することになる。
図7に示されるように、空調用熱交換器8に対する熱媒通流量を3L/分にした場合の乾燥率(M1)と、空調用熱交換器8に対する熱媒通流量を2L/分にした場合の乾燥率(M2)とを比較すると、M1で示される乾燥率の方が、過昇温防止制御が実行されるまでは、M2で示される乾燥率よりも高い、つまり、乾燥効率が良いことがわかる。
しかしながら、過昇温防止制御が実行されたのちにおいては、M1で示される乾燥率の伸びが低下することになる。このため、M1で示される乾燥率の伸びは、過昇温防止制御が実行されたのちにおいては、過昇温防止制御が実行されていない、M2で示される乾燥率の伸びより、低下することになる。
以上のことを鑑みると、乾燥運転を開始したのちは、先ず、空調用熱交換器8に対する熱媒通流量を3L/分にして乾燥を進め、その熱媒通流量を継続すると過昇温防止制御が実行される直前において、空調用熱交換器8に対する熱媒通流量を2L/分にして乾燥を進めることにより、乾燥率の伸びを、乾燥初期から乾燥終期に亘って良好に保つことができることが分かる。
図5は、先ず、換気機能付暖房手段Aを乾燥運転作動状態で乾燥運転を開始し、その後、浴室温度Tmが浴室温度上昇抑制温度以上になると、つまり、この実験では乾燥開始から50分程度経過した時点で、換気機能付暖房手段Aを温度上昇抑制作動状態で運転した結果を示すものである。
N1は、循環ファン7の通風作動により、浴室4に吹き出される空気の温度(以下、吹出温度と略称)の時間経過に伴う変化を示すものである。
N2は、循環ファン7の通風作動により、浴室4から吸込まれる空気の温度(以下、吸込温度と略称)の時間経過に伴う変化を示すものである。
N3は、空調用熱交換器8に対する熱媒通流量の変化を示すものであり、乾燥開始から50分程度経過した時点で、熱媒通流量が3L/分から2L/分に減少されている。
N4は、乾燥開始から50分程度経過した時点で、熱媒通流量を3L/分から2L/分に減少させる本発明の場合における、乾燥率の時間経過に伴う変化を示すものである。
N5は、熱媒通流量を3L/分にする状態を、乾燥開始から継続する従来の場合における、乾燥率の時間経過に伴う変化を示すものであり、図7におけるM1に対応するものである。
図5において、N4とN5とを比較すると、乾燥の終期においても、N4の方が、N5よりも、乾燥率の伸びが良好であることが理解できる。
つまり、換気機能付暖房手段Aを乾燥運転作動状態で乾燥運転を開始し、その後、浴室温度Tmが浴室温度上昇抑制温度以上になると、換気機能付暖房手段Aを温度上昇抑制作動状態で運転することにより、乾燥初期、乾燥中期、乾燥終期のいずれにおいもて、乾燥効率を向上できるのである。
〔第2実施形態〕
次に、第2実施形態について説明するが、この第2実施形態は、温度上昇抑制作動状態の別形態を示すものであって、その他の構成は、第1実施形態と同じであるので、以下の説明においては、第1実施形態とは異なる点についてのみ説明する。
この第2実施形態においては、温度上昇抑制作動状態が、換気ファン9の作動に伴う換気量を、乾燥運転作動状態よりも増加させた状態に設定されている。
具体的には、この第2実施形態の温度上昇抑制作動状態は、循環ファン7を、1300回/分で回転させる点は、上記第1実施形態と同様であるが、空調用熱交換器8に対して、熱源機2からの熱媒を、3L/分の通流量で通流させることになり、そして、換気ファン9を、第1実施形態においては、1900回/分で回転させるのに対して、この第2実施形態においては、第1実施形態の1.5倍程度の回転速度(例えば、2850回/分)にて、換気ファン9を回転させることになる。
図6は、先ず、換気機能付暖房手段Aを乾燥運転作動状態で乾燥運転を開始し、その後、浴室温度Tmが浴室温度上昇抑制温度以上になると、つまり、この実験では乾燥開始から50分程度経過した時点で、換気機能付暖房手段Aを第2実施形態の温度上昇抑制作動状態で運転した結果を示すものである。
図中に示すN1〜N5の各線は、図5と同じ内容を示すものである。つまり、
N1は、循環ファン7の通風作動により、浴室4に吹き出される空気の温度(以下、吹出温度と略称)の時間経過に伴う変化を示すものである。
N2は、循環ファン7の通風作動により、浴室4から吸込まれる空気の温度(以下、吸込温度と略称)の時間経過に伴う変化を示すものである。
N3は、空調用熱交換器8に対する熱媒通流量を示すものである。
N4は、乾燥開始から50分程度経過した時点で、換気ファン9の回転速度を、1900回/分から2850回/分に増加させる本発明の場合における、乾燥率の時間経過に伴う変化を示すものである。
N5は、換気ファン9の回転速度を1900回/分にする状態を乾燥開始から継続する従来の場合における、乾燥率の時間経過に伴う変化を示すものであり、図7におけるM1に対応するものである。
そして、図6において、N6は、浴室4の洗い場の温度を示すものであって、換気ファン9の回転速度を増加させると、その後、少しではあるが、低下傾向を示すことになる。
図6において、N4とN5とを比較すると、乾燥の終期においても、N4の方が、N5よりも、乾燥率の伸びが良好であることが理解できる。
つまり、換気機能付暖房手段Aを乾燥運転作動状態で乾燥運転を開始し、その後、浴室温度Tmが浴室温度上昇抑制温度以上になると、換気機能付暖房手段Aを温度上昇抑制作動状態で運転することにより、乾燥初期、乾燥中期、乾燥終期のいずれにおいもて、乾燥効率を向上できるのである。
〔第3実施形態〕
次に、第3実施形態について説明するが、この第3実施形態は、温度上昇抑制作動状態の別形態を示すものであって、その他の構成は、第1実施形態と同じであるので、以下の説明においては、第1実施形態とは異なる点についてのみ説明する。
この第3実施形態においては、温度上昇抑制作動状態が、空調用加熱器8の加熱量を、乾燥運転作動状態よりも減少させ、かつ、換気ファン9の作動に伴う換気量を、乾燥運転作動状態よりも増加させた状態に設定されている。
具体的には、この第3実施形態の温度上昇抑制作動状態は、循環ファン7を、1300回/分で回転させる点は、上記第1実施形態と同様であるが、空調用熱交換器8に対して、熱源機2からの熱媒を、例えば、2.5L/分の通流量で通流させ、かつ、換気ファン9を、第1実施形態においては、1900回/分で回転させるのに対して、この第2実施形態においては、第1実施形態の1.2倍程度の回転速度(例えば、2470回/分)にて、換気ファン9を回転させることになる。
この第3実施形態においても、換気機能付暖房手段Aを乾燥運転作動状態で乾燥運転を開始し、その後、浴室温度Tmが浴室温度上昇抑制温度以上になると、換気機能付暖房手段Aを温度上昇抑制作動状態で運転することにより、乾燥初期、乾燥中期、乾燥終期のいずれにおいもて、乾燥効率を向上できることになる。
〔別実施形態〕
以下、別実施形態を列記する。
(1)上記第1〜第3実施形態では、ミスト噴出機能を備えた浴室暖房乾燥機に、本発明を適用する場合を例示したが、本発明は、ミスト噴出機能を備えない形態の浴室暖房乾燥に適用してもよいことはもちろんである。
(2)上記第1〜第3実施形態では、換気機能付暖房手段が、浴室の天井部に設置される場合を例示したが、換気機能付暖房手段を、浴室の側壁等に設置する形態で実施してもよい。
(3)上記第1〜第3実施形態では、空気加熱手段として、熱媒が循環される空調用加熱器を例示したが、空気加熱手段としては、電気ヒータを備えた電気式の加熱器でもよい。
(4)上記第1〜第3実施形態では、乾燥運転作動状態として、循環ファンの風量や換気ファンの作動による換気量を、運転開始から一定の状態に維持し、空気加熱手段の加熱量を一定に維持する場合を例示したが、例えば、空気加熱手段の加熱量を、運転開始から設定時間(例えば、30分)が経過すると、設定量増加させる形態で実施する等、空気加熱手段の加熱量を、時間経過に伴って変化させてもよく、同様に、循環ファンの風量又は換気ファンの換気量を、時間経過に伴って変化させる形態で実施してもよい。
(5)上記第1〜第3実施形態では、換気ファンの換気量を変更するにあたり、換気ファンの回転速度を変化させる場合を例示したが、例えば、浴室からの空気を排出する排気路に、その開度を変更するダンパを設けて、そのダンパの調整により換気量を調整する形態で実施してもよい。
(6)上記実施形態第1〜第3では、浴室温度検出手段が、循環ファンにて吸引される浴室内の空気の温度を検出する場合を例示したが、例えば、浴室リモコンに温度センサを設けて、その温度センサの値を浴室温度とする形態で実施してもよい。
(7)上記実施形態第1〜第3では、温度上昇抑制作動状態における換気ファンの換気量や空気加熱手段の加熱量を、予め設定値に設定する場合を例示したが、温度上昇抑制作動状態における換気ファンの換気量や空気加熱手段の加熱量を変更設定できるように構成して、使用対象の浴室に応じて、変更設定する形態で実施してもよい。
(8)上記第1〜第3実施形態では、換気ファンの換気用吸気口が、循環ファンの吸気口とは別個に形成される場合を例示したが、換気ファンが循環ファンにて吸引された空気の一部を排気する形態で実施してもよい。
(9)上記第1〜第3実施形態では、空気加熱手段としての空調用熱交換器に対する熱媒の通流を断続する熱動弁と、空調用熱交換器に供給する熱媒の通流量を調整する通流量調整弁とを設ける場合を例示したが、熱媒の通流を断続する機能と熱媒の通流量を調整する機能とを備えた一つの流量調整弁を装備する形態で実施してもよい。
3 制御手段
7 循環ファン
8 空気加熱手段
9 換気ファン
23 浴室温度検出手段
A 換気機能付暖房手段

Claims (4)

  1. 浴室内の空気を吸引して外部に排出する換気ファン、前記浴室内の空気を吸引しかつその空気を前記浴室内に吹き出す循環ファン、及び、前記循環ファンにて通風される空気を加熱する空気加熱手段を備えた換気機能付暖房手段と、
    前記換気機能付暖房手段の作動を制御する制御手段と、
    前記浴室内の温度を検出する浴室温度検出手段とが設けられ、
    前記制御手段が、
    乾燥運転用の作動状態として定めた乾燥運転作動状態にて、前記換気ファン及び前記循環ファンを通風作動させかつ前記空気加熱手段を加熱作動させて乾燥運転を実行するように構成され、且つ、
    前記乾燥運転を実行しているときに、前記浴室温度検出手段の検出温度が予め設定した加熱停止用温度になると、過昇温防止制御を実行するように構成され、
    前記過昇温防止制御が、前記空気加熱手段の加熱作動を停止し、かつ、その加熱作動を停止した状態において、前記浴室温度検出手段の検出温度が予め設定した加熱開始用温度になると、前記空気加熱手段の加熱作動を再開する制御である浴室暖房乾燥機であって、
    前記制御手段が、前記乾燥運転を実行しているときに、前記浴室温度検出手段の検出温度が前記加熱停止用温度よりも低い温度に定めた浴室温度上昇抑制温度になると、前記乾燥運転作動状態に代えて、前記空気加熱手段の加熱作動を継続させた状態で前記浴室の温度上昇を抑制するための作動状態として定めた温度上昇抑制作動状態にて前記換気機能付暖房手段を作動させて、前記乾燥運転を継続するように構成されている浴室暖房乾燥機。
  2. 前記温度上昇抑制作動状態が、前記空気加熱手段の加熱量を、前記乾燥運転作動状態よりも減少させた状態である請求項1記載の浴室暖房乾燥機。
  3. 前記温度上昇抑制作動状態が、前記換気ファンの作動に伴う換気量を、前記乾燥運転作動状態よりも増加させた状態である請求項1記載の浴室暖房乾燥機。
  4. 前記温度上昇抑制作動状態が、前記空気加熱手段の加熱量を、前記乾燥運転作動状態よりも減少させ、かつ、前記換気ファンの作動に伴う換気量を、前記乾燥運転作動状態よりも増加させた状態である請求項1記載の浴室暖房乾燥機。
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