JP2012193648A - 制御装置 - Google Patents

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勝博 正田
Naoki Oji
直樹 大治
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    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D41/00Electrical control of supply of combustible mixture or its constituents
    • F02D41/02Circuit arrangements for generating control signals
    • F02D41/04Introducing corrections for particular operating conditions
    • F02D41/12Introducing corrections for particular operating conditions for deceleration
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Abstract

【課題】燃費性能を維持しながら、断続的な燃料カットによる振動が運転者に不快感を与える問題を解消する。
【解決手段】燃料カットの実行に伴い燃料カット許可回転数をより高い値に嵩上げし、燃料カットの終了からディレイ時間が経過した後に嵩上げしていた燃料カット許可回転数を通常の値に戻すとともに、前記ディレイ時間を、車速が低いほど長く、車速が高いほど短く設定することとした。即ち、高速走行時には燃料カットに突入する機会を増す一方、エンジントルクの変動が運転者に伝わりやすい低速走行時にはディレイ時間を長くしてエンジントルクの変動を抑制するようにした。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両に搭載される内燃機関の制御装置に関する。
現在の自動車では、運転者がアクセルペダルが踏み込んでおらず、エンジン回転数が燃料カット許可回転数以上であるときに、気筒への燃料供給を停止する燃料カットを実行することが通例となっている。
燃料カット許可回転数が固定であると、エンジン回転数が当該回転数近傍で増減した場合に燃料供給の停止と再開とが繰り返されることになり、エンジントルクがハンチングして運転者に振動として知覚される。この問題を回避するために、一旦燃料カットに突入した後は一定期間燃料カット許可回転数を嵩上げし、燃料カットからの復帰後すぐに燃料カットに再突入してしまうことを防止している(例えば、下記特許文献を参照)。
嵩上げした燃料カット許可回転数を元の数値に戻すまでのディレイ時間が長いと、アクセルペダルを踏み続けてエンジン回転数を高めない限り燃料カットが許可されず、自動変速機のトルクコンバータのロックアップが解除される等もあって、燃費を大きく損なう。逆に、ディレイ時間が短いと、断続的な燃料カットによる振動が運転者に不快感を与えるという従前の問題が解消されない。
特開昭60−166727号公報
本発明は、燃費性能を維持しながら、断続的な燃料カットによる振動が運転者に不快感を与える問題を解消することを所期の目的としている。
本発明では、アクセルペダルが踏み込まれておらずエンジン回転数が燃料カット許可回転数以上であるときに気筒への燃料供給を停止する燃料カットを行い、その後アクセルペダルが踏み込まれまたはエンジン回転数が燃料カット復帰回転数以下となったときに燃料カットを終了して気筒への燃料供給を再開する内燃機関の制御装置において、燃料カットの実行に伴い前記燃料カット許可回転数をより高い値に嵩上げし、燃料カットの終了からディレイ時間が経過した後に嵩上げしていた燃料カット許可回転数を通常の値に戻すとともに、前記ディレイ時間を、車速が低いほど長く、車速が高いほど短く設定することとした。
燃料供給の停止と再開との繰り返しによってエンジントルクが変動しても、高速走行中であれば運転者がこれを認知しにくい。そこで、車速が高いほどディレイ時間を短くして高速走行時に燃料カットに突入する機会を増す一方、エンジントルクの変動が運転者に伝わりやすい低速走行時にはディレイ時間を長くしてエンジントルクの変動を抑制するようにしたのである。
本発明によれば、燃費性能を維持しつつ、断続的な燃料カットによる振動が運転者に不快感を与える問題を解消することが可能となる。
本発明の一実施形態における内燃機関の構成を示す図。 同実施形態における自動変速機の構成を示す図。 同実施形態における燃料カットの際の燃料カット許可回転数の嵩上げの模様を示すタイミングチャート。 同実施形態における車速とディレイ時間との関係を示す図。 本発明の変形例における車速及び変速比とディレイ時間との関係を示す図。 上記実施形態及び変形例において制御装置が実行する処理の手順を示すフローチャート。
本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。図1は、車両に搭載される内燃機関0の一気筒の構成を示すものである。この内燃機関0は、例えば車両に搭載されるものである。内燃機関0の吸気系1には、アクセルペダルの踏込量に応じて開閉するスロットルバルブ(特に、電子スロットルバルブ)11を設けており、スロットルバルブ11の下流にはサージタンク13を一体に有する吸気マニホルド12を取り付けている。サージタンク13には、吸気管内圧力(吸気負圧または過給圧)を検出する圧力センサを配している。
排気系5には、排気マニホルド51を取り付け、排出ガス浄化用の三元触媒52を装着している。そして、触媒52の上流にフロントO2センサを、下流にリアO2センサを、それぞれ配している。O2センサは、排出ガスに接触して反応することにより、排出ガス中の酸素濃度に応じた電圧信号を出力する。
吸気系1と排気系5との間には、EGR装置6を介設する。EGR装置6は、始端が排気マニホルド51に連通し終端がサージタンク13に連通する外部EGR通路61と、EGR通路61上に設けた外部EGRバルブ62とを要素としてなる。EGRバルブ62を開放すれば、排出ガスを排気系5から吸気系1へと還流して吸気に混合する外部EGRを実現できる。
気筒2上部に形成される燃焼室の天井部(シリンダヘッド)には、吸気バルブ21、排気バルブ22、インジェクタ3及び点火プラグ23を設ける。
近時の乗用車は、自動変速機を実装したAT車であることが少なくない。車両用の自動変速機として、トルクコンバータ7及びベルト式連続可変変速機構(Continuously Variable Transmission)9を具備してなる無段変速機が周知である。図2に、この種の無段変速機を模式的に示している。内燃機関0が出力する駆動力は、トルクコンバータ7の入力側のポンプインペラ71に入力され、出力側のタービンランナ72に伝達される。タービンランナ72の回転は、遊星歯車機構を用いた前後進切換装置8を介してCVT9の駆動軸94に伝わり、CVT9における変速を経て従動軸95を回転させる。従動軸95には出力ギヤ101を固設してあり、この出力ギヤ101はデファレンシャル装置のリングギヤ102と噛合して車軸103ひいては駆動輪(図示せず)を回転させる。
トルクコンバータ7は、ロックアップ機構(図示せず)を備える。ロックアップ機構は、この分野では既知のもので、トルクコンバータ7の入力側と出力側とをロックアップするロックアップクラッチと、ロックアップクラッチを断接切替駆動するための油圧を制御するロックアップソレノイドバルブとを要素とする。ロックアップ機構は、自動変速機による変速比の変更を伴わない状況においてロックアップクラッチを接続、入力側と出力側とを締結する。
前後進切換装置8は、そのサンギア81が入力軸73を介してタービンランナ72と連絡し、リングギア82が駆動軸94と連絡している。プラネタリギア831を支持するプラネタリキャリア83と変速機ケースとの間には、断接切換可能な油圧クラッチたるフォワードブレーキ84を介設している。また、プラネタリキャリア83とサンギア81(または、入力軸73)との間にも、断接切換可能な油圧クラッチたるリバースクラッチ85を介設している。
走行レンジのうちのDレンジでは、フォワードブレーキ84を締結し、リバースクラッチ85を切断する。これにより、入力軸73の回転が逆転されかつ減速されて駆動軸94に伝達され、前進走行となる。Rレンジでは、リバースクラッチ85を締結し、フォワードブレーキ84を切断する。これにより、サンギア81とプラネタリキャリア83とが一体的に回転し、入力軸73と駆動軸94とが直結して後進走行となる。非走行レンジであるNレンジ、Pレンジでは、リバースクラッチ84、フォワードブレーキ85をともに切断する。
CVT9は、駆動プーリ91及び従動プーリ92と、両プーリ91、92に巻き掛けられたベルト93とを要素とする。駆動プーリ91は、駆動軸94に固定した固定シーブ911と、駆動軸91上にローラスプラインを介して軸方向に変位可能に支持させた可動シーブ912と、可動シーブ912の後背に配設された液圧サーボ913とを有しており、液圧サーボ913を操作し可動シーブ912を変位させることを通じて変速比を無段階に変更できる。並びに、従動プーリ92は、従動軸95に固設した固定シーブ921と、従動軸95上にローラスプラインを介して軸方向に変位可能に支持させた可動シーブ922と、可動シーブ922の後背に配設された液圧サーボ923とを有しており、液圧サーボ923を操作し可動シーブ922を変位させることを通じてトルク伝達に必要なベルト推力を与える。
内燃機関0及びCVT9の運転制御を司る電子制御装置(Electronic Control Unit)4は、中央演算装置41、記憶装置42、入力インタフェース43、出力インタフェース44等を有するマイクロコンピュータシステムである。
入力インタフェース43には、吸気管内圧力を検出する圧力センサから出力される吸気圧信号a、エンジン回転数を検出する回転数センサから出力される回転数信号b、車速を検出する車速センサ73から出力される車速信号c、アクセルペダルの踏込量(または、スロットルバルブ11の開度)を検出するアクセル開度センサから出力されるアクセル開度信号d、シフトレバーの位置(シフトレンジ)を検出するシフトポジションスイッチから出力されるシフトポジション信号e、冷却水温を検出する水温センサから出力される水温信号f、吸気カムシャフト91の端部にあるタイミングセンサから出力されるクランク角度信号及び気筒判別用信号g、排気カムシャフト92の端部にあるタイミングセンサから所定クランク角度の回転毎に出力される排気カム信号h、フロントO2センサから出力される上流側空燃比信号i、リアO2センサから出力される下流側空燃比信号j、ノッキングの発生状況を検出するノックセンサから出力されるノッキング信号k等が入力される。アクセルペダルの踏込量は、運転者によって指令される要求負荷を示す。また、冷却水温は、内燃機関0の温度を示す。
出力インタフェース44からは、インジェクタ3に対して燃料噴射信号n、点火プラグ8に対して点火信号m、EGRバルブ62に対してEGRバルブ開度信号o、CVT9に対して変速比信号p等を出力する。
中央演算装置41は、記憶装置42に予め格納されているプログラムを解釈、実行して、内燃機関0の燃料噴射量や点火時期、EGRガスの還流量(吸気のEGR率)、変速比等の制御を遂行する。
内燃機関0の運転制御において、ECU4は、内燃機関0の運転制御に必要な各種情報a、b、c、d、e、f、g、h、i、j、kを入力インタフェース43を介して取得し、現状の吸気量及び吸気のEGR率を推定して、それらに基づいて制御入力である燃料噴射量、燃料噴射タイミング、点火タイミング、EGRバルブ62の開度(EGRステップ数)、CVT9の変速比等を演算する。変速比については、運転者によって指令される要求負荷即ち出力を達成しつつ燃費が最適化するよう、当該出力を具現するエンジン回転数及びトルクの組の中から最も燃費効率のよい組をマップデータから検索して知得する。
そして、演算した制御入力に対応した制御信号m、n、o、pを、出力インタフェース44を介して印加する。上記制御入力の算定手法は、既知の内燃機関0の運転制御と同様とすることができるので、詳細な解説は割愛する。
本実施形態における制御装置たるECU4は、所定の燃料カット条件が成立したときに、インジェクタ3からの燃料噴射(及び点火プラグ23による点火)を一時停止する燃料カットを開始する。燃料カット条件は、アクセルペダルの踏込量が0または0に近い閾値以下となりかつエンジン回転数が燃料カット許可回転数以上ある、等である。
また、燃料カット中、所定の燃料カット終了条件が成立したときに、燃料カットから復帰してインジェクタ3からの燃料噴射(及び点火)を再開する。燃料カット終了条件は、アクセルペダルの踏込量が閾値を上回った、または、エンジン回転数が燃料カット復帰回転数にまで低下した、等である。
その上で、ECU4は、図3に示しているように、一旦燃料カットに突入したならば、燃料カット条件の一である燃料カット許可回転数を通常の数値よりも嵩上げする。例えば、燃料カット前における通常の許可回転数が1100rpmであるとして、燃料カット突入と同時に許可回転数を2000rpmに引き上げる、というようにである。
嵩上げしていた燃料カット許可回転数は、燃料カット終了条件が成立して気筒2への燃料供給を再開した後、燃料カットに再突入することなくディレイ時間が経過した場合に元の通常の数値に戻す。このディレイ時間は、図4に示しているように、車速が低いほど長く、車速が高いほど短く設定する。例えば、車速に応じて、300msないし2000msの範囲で増減させる。
図6に、ECU4がプログラムに従い実行する処理の手順例を示す。ECU4は、燃料を噴射し燃焼させて走行中、燃料カット条件が成立したとき(ステップS1)に、燃料供給を停止する燃料カットに突入する(ステップS2)。ステップS1では、アクセルペダルの踏量が閾値以下でありかつエンジン回転数が燃料カット許可回転数(1100rpm)以上あることを条件とする。因みに、燃料カット中、ポンピングロス低減の目的で、電子スロットルバルブ11を開弁する。その開度は、車速の高低に応じる。
並びに、燃料カットに伴い、燃料カット許可回転数を嵩上げする(ステップS3)。
燃料カット中、燃料カット終了条件が成立したとき(ステップS4)、燃料カットを終了して燃料供給を再開する(ステップS5)。そして、燃料カットからの経過時間を計数し、経過時間がディレイ時間を超えたならば(ステップS6)、燃料カット許可回転数を嵩上げした値から元の通常の値に戻す(ステップS7)。既に述べた通り、ステップS6にて経過時間と比較するディレイ時間は、そのときの車速が低いほど長く、車速が高いほど短い。
燃料供給再開からディレイ時間経過までの期間にも、燃料カット条件が成立した場合(ステップS8)には燃料カットに入る(ステップS2)ことは言うまでもない。ステップS8にてエンジン回転数と比較する燃料カット許可回転数は、通常の値(1100rpm)よりも嵩上げされた高い値(2000rpm)である。
本実施形態によれば、アクセルペダルが踏み込まれておらずエンジン回転数が燃料カット許可回転数以上であるときに気筒2への燃料供給を停止する燃料カットを行い、その後アクセルペダルが踏み込まれまたはエンジン回転数が燃料カット復帰回転数以下となったときに燃料カットを終了して気筒2への燃料供給を再開する内燃機関0の制御装置において、燃料カットの実行に伴い前記燃料カット許可回転数をより高い値に嵩上げし、燃料カットの終了からディレイ時間が経過した後に嵩上げしていた燃料カット許可回転数を通常の値に戻すとともに、前記ディレイ時間を、車速が低いほど長く、車速が高いほど短く設定することとしたため、車速が高いほどディレイ時間を短くして高速走行時に燃料カットに突入する機会を増す一方、エンジントルクの変動が運転者に伝わりやすい低速走行時にはディレイ時間を長くしてエンジントルクの変動を抑制することができる。ひいては、燃費性能とドライバビリティとの両立を図ることができる。
なお、本発明は以上に詳述した実施形態に限られるものではない。上記実施形態では、ステップS6にて経過時間と比較するディレイ時間を、車速の高低に応じて設定していたが、これに加えて、ディレイ時間を変速比の大小に応じて設定することとしてもよい。
変速機の変速比(減速比)が小さい、即ち高速段側にある状況では、燃料供給の停止と再開との繰り返しによってエンジントルクが変動しても、運転者がこれを認知しにくい。翻って、変速機の変速比が大きい、即ち低速段側にある状況では、エンジントルクの変動が運転者に近くされやすい。
そこで、図5に示しているように、変速比(CVT9であれば、駆動プーリ91のプーリ径と従動プーリ92のプーリ径との比)が大きいほどディレイ時間を長く、変速比が小さいほどディレイ時間を短く補正する。図5中、破線は変速比の大きい低速段での車速とディレイ時間との関係を、鎖線は変速比の小さい高速段での車速とディレイ時間との関係を、実線は中間の変速段での車速とディレイ時間との関係を、それぞれ示している。
上記実施形態における自動変速機は、ベルト式CVT9を具備する無段変速機であったが、CVT以外の変速機構を採用したものであったとしても、当然に本発明を適用することができる。
その他、各部の具体的構成や処理の手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明は、車両に搭載される内燃機関の制御に利用することができる。
0…内燃機関
4…ECU(制御装置)
9…CVT(無段変速機)

Claims (1)

  1. アクセルペダルが踏み込まれておらずエンジン回転数が燃料カット許可回転数以上であるときに気筒への燃料供給を停止する燃料カットを行い、その後アクセルペダルが踏み込まれまたはエンジン回転数が燃料カット復帰回転数以下となったときに燃料カットを終了して気筒への燃料供給を再開する内燃機関の制御装置であって、
    燃料カットの実行に伴い前記燃料カット許可回転数をより高い値に嵩上げし、燃料カットの終了からディレイ時間が経過した後に嵩上げしていた燃料カット許可回転数を通常の値に戻すとともに、
    前記ディレイ時間を、車速が低いほど長く、車速が高いほど短く設定することを特徴とする制御装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3306062A4 (en) * 2015-05-29 2018-07-25 Nissan Motor Co., Ltd. Control device for internal combustion engine for vehicle

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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