JP2012193525A - 雨戸 - Google Patents
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Abstract
【課題】開閉が容易で、製造・設置のコストが、例えば一般的な雨戸と比較しても遜色なく安価で、かつ、高い密封性を実現可能な雨戸を提供する。
【解決手段】雨戸1は、各々2枚の部分戸板を蝶番113により互いに回動可能に連結してなる戸板11Lおよび戸板11Rにより構成される戸板11と、戸板11を窓枠8の左縦枠8Rおよび右縦枠8Lの外側面に鉛直方向の軸回りに回動可能に取り付ける支持具12と、戸板11の内側面上に矩形状に一周するように取り付けられたシール材13と、シール材13を挟んで窓枠8側に引き寄せられた戸板11を窓枠8に対し着脱可能に固定する係止具14とを備えている。雨戸1は、支持具12をネジ止め等することにより容易に既存の窓枠8に対し取り付け可能であるとともに、その接合面を一周するシール材13により高い密封性をもたらす。
【選択図】図1
【解決手段】雨戸1は、各々2枚の部分戸板を蝶番113により互いに回動可能に連結してなる戸板11Lおよび戸板11Rにより構成される戸板11と、戸板11を窓枠8の左縦枠8Rおよび右縦枠8Lの外側面に鉛直方向の軸回りに回動可能に取り付ける支持具12と、戸板11の内側面上に矩形状に一周するように取り付けられたシール材13と、シール材13を挟んで窓枠8側に引き寄せられた戸板11を窓枠8に対し着脱可能に固定する係止具14とを備えている。雨戸1は、支持具12をネジ止め等することにより容易に既存の窓枠8に対し取り付け可能であるとともに、その接合面を一周するシール材13により高い密封性をもたらす。
【選択図】図1
Description
本発明は窓の外側に開閉可能に配置される雨戸に関する。
家屋の壁内に採光や換気等の目的で設けられた窓を風雨から守り、また不法侵入者の家屋内への侵入を防止または抑止する目的で、窓の外側を覆うように開閉可能に配置された雨戸が広く利用されている。
古くから利用されている典型的な雨戸は、壁外の窓に隣接する位置に設けられた戸袋と呼ばれる収納スペースと、複数枚の戸板と、窓枠の上枠下面と下枠上面の各々に設けられた戸板の幅よりやや広い幅の浅い溝とを備えている。そのような構造の雨戸において、戸板は不使用時には戸袋内に重ねて立て掛けられた状態で収納される。そして、使用時、すなわち雨戸を閉める場合には、ユーザは戸袋から1枚ずつ戸板を立てた状態のままで水平方向にスライドさせながら窓側に引き出し、順次、それらの戸板を窓枠内面上に設けられた溝にスライドインさせていく。その結果、溝上に一列に並べられた戸板が窓全体を外側から覆うことになる。
上述した構造の雨戸は、戸板の出し入れに時間と労力を要し、さらに戸板を溝にスライドインさせる際、溝のエッジ部分に戸板のエッジ部分が衝突し各々が損傷しやすい、といった不都合がある。また、戸板の下面に戸車を設け、その戸車を、窓枠の上枠下面と下枠上面に設けられたレール上に載せることにより、戸板のスライドに要する力を軽減する工夫がされたものも広く利用されているが、その場合であっても、戸板をレール上に載せる際に戸車とレールのエッジ部分が衝突しレールが窓枠から遊離する等の損傷が生じやすい、といった問題がある。
これに対し、例えば、特許文献1においては、蛇腹状に折り畳み可能に互いに連結された複数枚の戸板で構成される雨戸が提案されている。特許文献1に開示の雨戸によれば、窓枠の上枠下面および下枠上面に設けられたレールに対し摺動可能に枢着された蛇腹状にくみ上げられた戸板群を、ユーザが水平方向(窓に向かい左右方向)に移動させることにより、雨戸の開閉を容易かつ確実に行うことができる。
ところで、近年、省エネルギーの観点から窓の断熱機能に対する高いニーズが生じている。そのニーズを満たす一つの手段として、寒冷地において古くから利用されている二重窓がある。二重窓の多くは、引き戸式の窓を家屋の内側と外側に二重に設けることにより、窓が一枚である通常の窓と比較し、断熱性能を高めたものである。
上述した特許文献1に記載の雨戸や、従来技術にかかる二重窓はいずれも、引き戸式の窓構造を採用している。本来、引き戸式の窓は、上枠および下枠に設けられたレールと窓の上面および下面に設けられた戸車との間の摺動性を確保する必要があるため、その密封性を高めるためには複雑な構造を要し、コスト高となる。
上述した事情に鑑み、本発明は、開閉が容易で、製造・設置のコストが、例えば一般的な雨戸と比較しても遜色なく安価で、かつ、高い密封性を実現可能な雨戸を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明は、
家屋の内部と外部とを仕切る壁面内に配置された窓枠の外側に、前記窓枠を含む面に平行な方向の軸回りに回動可能に配置された板状体である戸板と、
前記戸板の前記窓枠に対向する面と前記窓枠の前記戸板に対向する面とが互いに平行に配置された状態において、前記戸板と前記窓枠との間に挟まれる位置に配置され、前記戸板と前記窓枠との間を封止する封止部と、
前記戸板の前記窓枠に対向する面と前記窓枠の前記戸板に対向する面とが互いに平行に配置された状態において、前記戸板と前記窓枠とを互いに着脱可能に係止する係止部と
を備える雨戸
を提供する(第1の実施態様)。
家屋の内部と外部とを仕切る壁面内に配置された窓枠の外側に、前記窓枠を含む面に平行な方向の軸回りに回動可能に配置された板状体である戸板と、
前記戸板の前記窓枠に対向する面と前記窓枠の前記戸板に対向する面とが互いに平行に配置された状態において、前記戸板と前記窓枠との間に挟まれる位置に配置され、前記戸板と前記窓枠との間を封止する封止部と、
前記戸板の前記窓枠に対向する面と前記窓枠の前記戸板に対向する面とが互いに平行に配置された状態において、前記戸板と前記窓枠とを互いに着脱可能に係止する係止部と
を備える雨戸
を提供する(第1の実施態様)。
また、好ましい実施態様として、上述の第1の実施態様において、
前記窓枠の外側面上に固着され、前記戸板を軸回りに回動可能に支持する支持部を備える
構成が採用されてもよい(第2の実施態様)。
前記窓枠の外側面上に固着され、前記戸板を軸回りに回動可能に支持する支持部を備える
構成が採用されてもよい(第2の実施態様)。
また、別の好ましい実施態様として、上述の第1または第2の実施態様において、
前記雨戸は、鉛直方向の軸回りに前記窓枠に対し回動可能に配置された板状体である左側戸板と、前記左側戸板の回動の軸より前記家屋の外側から前記窓枠を含む面に対し垂直に見て右側に位置する鉛直方向の軸回りに前記窓枠に対し回動可能に配置された板状体である右側戸板とを有する
構成が採用されてもよい(第3の実施態様)。
前記雨戸は、鉛直方向の軸回りに前記窓枠に対し回動可能に配置された板状体である左側戸板と、前記左側戸板の回動の軸より前記家屋の外側から前記窓枠を含む面に対し垂直に見て右側に位置する鉛直方向の軸回りに前記窓枠に対し回動可能に配置された板状体である右側戸板とを有する
構成が採用されてもよい(第3の実施態様)。
また、別の好ましい実施態様として、上述の第1乃至第3のいずれかの実施態様において、
前記戸板は、鉛直方向を軸として互いに回動可能に連結された2枚以上の板状体を有する
構成が採用されてもよい(第4の実施態様)。
前記戸板は、鉛直方向を軸として互いに回動可能に連結された2枚以上の板状体を有する
構成が採用されてもよい(第4の実施態様)。
また、別の好ましい実施態様として、上述の第1乃至第4のいずれかの実施態様において、
前記戸板は、前記戸板を含む面に対し垂直に見て50%以上の面積の領域において可視光透過率が50%以上である
構成が採用されてもよい(第5の実施態様)。
前記戸板は、前記戸板を含む面に対し垂直に見て50%以上の面積の領域において可視光透過率が50%以上である
構成が採用されてもよい(第5の実施態様)。
上述の第1の実施態様にかかる雨戸によれば、ユーザは窓の外側に配置された戸板を軸回りに回動させながら屋内側に引き寄せ、戸板と窓枠の間に挟み込んだ状態で係止部により戸板を窓枠に対し固定することにより、戸板で窓を容易に密封し覆うことができる。また、第1の実施態様にかかる雨戸に最低限必要な構造は、窓枠に対し回動可能に取り付けられた戸板と、戸板と窓枠との間に配置された例えばシリコンゴムなどの封止部と、戸板と窓枠とを互いに着脱可能に係止する係止部のみであるため、レールや戸車等の構造を備える従来技術によるものと比較し簡易である。そのため、第1の実施態様にかかる雨戸は、例えば従来技術にかかる引き戸式の雨戸や二重窓と比較し、一般的に低コストで実施可能である。
また、上述の第2の実施態様にかかる雨戸によれば、既存の窓枠の外側面上に例えばネジ止め等により支持部を固着させることにより、容易に本発明にかかる雨戸が実現される。そのため、既存の窓枠の設計を変更することなく、また既に家屋に設置されている窓枠を取り替えたり改造したりすることなく、容易かつ低コストで上述した第1の実施態様にかかる雨戸に関し述べた効果が得られる。
また、上述の第3の実施態様にかかる雨戸によれば、いわゆる観音開き式の開閉構造が採用されることにより、回動時における戸板の自重が窓枠等により支持され、ユーザが開閉に要する力が小さくて済むとともに、左側戸板および右側戸板の少なくとも2枚の戸板により窓が覆われるため、例えば1枚の戸板で窓の全てを覆う場合と比較し、戸板の回動に要するスペースが狭くて済む。従って、例えばユーザが開閉のために大きく手を伸ばす必要がないとともに、例えば窓の外のすぐ近く障害物がある場合などでも本発明にかかる雨戸の設置が可能となる。
また、上述の第4の実施態様にかかる雨戸によれば、いわゆる蛇腹式の戸板構造が採用されることにより、例えば戸板が単純な1枚の板状体である場合と比較し、戸板の回動に要するスペースが狭くて済む。従って、この場合も、例えばユーザが開閉のために大きく手を伸ばす必要がないとともに、例えば窓の外のすぐ近く障害物がある場合などでも本発明にかかる雨戸の設置が可能となる。
また、上述の第5の実施態様にかかる雨戸によれば、戸板が透明もしくは半透明の部分を広く持つため、雨戸を閉めた状態において高い密封性と採光との両方を同時に実現することができる。
[実施形態]
以下に本発明の一実施例である雨戸1を説明する。図1乃至図3は、家屋の内外を仕切る壁7内に埋設された窓枠8に取り付けられた状態の雨戸1を屋外から窓に向かい見た場合の概観を示した図である。なお、図1は閉じられた状態の雨戸1を、図2は開かれた状態の雨戸1を、また図3は開かれた状態でかつ戸板が折り畳まれた状態の雨戸1を各々示している。
以下に本発明の一実施例である雨戸1を説明する。図1乃至図3は、家屋の内外を仕切る壁7内に埋設された窓枠8に取り付けられた状態の雨戸1を屋外から窓に向かい見た場合の概観を示した図である。なお、図1は閉じられた状態の雨戸1を、図2は開かれた状態の雨戸1を、また図3は開かれた状態でかつ戸板が折り畳まれた状態の雨戸1を各々示している。
また、図4は、窓枠8に取り付けられた状態の雨戸1を上から鉛直下方向に見た場合の概観を示した図である。なお、図4(a)は閉じられた状態の雨戸1を、図4(b)は開かれた状態の雨戸1を、図4(c)は開かれた状態でかつ戸板が折り畳まれた状態の雨戸1を、また図4(d)は戸板を折り畳みながら開く途中の状態の雨戸1を、各々示している。
なお、本明細書において、特に断らない限り、「右」および「左」は、起立した観者が屋外から窓を含む面に対し垂直に雨戸1や窓枠8等を見た場合の右および左を各々示すものとする。また、特に断らない限り、「外側」および「内側」は家屋の外側および内側を各々示すものとする。
まず、壁7内に埋設された窓枠8は、屋外から見て鉛直方向に延伸する互いに対向する左縦枠8Lおよび右縦枠8Rと、水平方向に延伸する互いに対向する上枠8Uおよび下枠8Bが全体として矩形をなすように組み上げられた構造を備えている。窓枠8の内側には、引き戸式に開閉可能な窓9が取り付けられている。
窓9は左窓9Lと右窓9Rの2枚で構成されている。左窓9Lおよび右窓9Rの下面および上面には複数の戸車が取り付けられている。下枠8Bの上面および上枠8Uの下面の各々には、互いに平行に2本のレールが取り付けられており、それらの各々に沿って左窓9Lおよび右窓9Rの各々の戸車が転がることにより、左窓9Lおよび右窓9Rが左右方向に移動可能となっている。
雨戸1は、まず大きく見ると、全体として平板な板状体である戸板11と、窓枠8に対し戸板11を鉛直方向の軸回りに回動可能に支持しつつ固定する支持具12と、戸板11の内側面上に戸板11の全体の外縁を一周するように矩形状に取り付けられた平板なシリコンゴムであるシール材13と、シール材13を間に挟んだ状態で戸板11を窓枠8に対し連結固定する係止具14とを備えている。
戸板11は複数の戸板を組み上げた構造を備えている。戸板11は窓9の概ね左側半分を覆う戸板11Lと、右側半分を覆う戸板11Rとを備えている。戸板11Lはさらに、左側に配置される戸板11LLと右側に配置される戸板11LRとを備え、同様に戸板11Rは、左側に配置される戸板11RLと右側に配置される戸板11RRとを備えている。
戸板11LL、戸板11LR、戸板11RLおよび戸板11RRの各々は、アルミ製の上枠、下枠および2本の縦枠を全体として矩形状に組み上げた戸板枠111と、戸板枠111内にガスケット(図示略)を介して水密に取り付けられたガラス板112を備えている。ガラス板112は人体に有害とされる紫外線の透過を99%以上遮断するとともに、可視光透過率が90%以上の透明ガラス板である。さらに、ガラス板112はPVB(ポリプロビニラール)を2枚のガラスで挟み込んで加熱圧縮した防犯ガラスである。
戸板11LLと戸板11LRとは、その平板な面が同一面上に含まれるようにそれらを隣接して並べた状態で、複数の蝶番113により、それらの接合面の長手方向を軸とする軸回りに互いに回動可能に連結されることで、戸板11Lに組み上げられている。戸板11LLの戸板11LRに対向する面、すなわち戸板11LLの戸板11LRに対する接合面には、平板なシリコンゴムであるシール材114Lが取り付けられている。シール材114Lは戸板11LLと戸板11LRが同一面を構成するように開かれた状態(折り畳まれていない状態)において、戸板11LLと戸板11LRの間に挟み込まれて、それらの戸板間を水密に封止する。
同様に、戸板11RLと戸板11RRとは、その平板な面が同一面上に含まれるようにそれらを隣接して並べた状態で、複数の蝶番113により、それらの接合面の長手方向を軸とする軸回りに互いに回動可能に連結されることで、戸板11Rに組み上げられている。戸板11RRの戸板11RLに対向する面、すなわち戸板11RRの戸板11RLに対する接合面には、平板なシリコンゴムであるシール材114Rが取り付けられている。シール材114Rは戸板11RLと戸板11RRが同一面を構成するようにかれた状態(折り畳まれていない状態)において、戸板11RLと戸板11RRの間に挟み込まれて、それらの戸板間を水密に封止する。
戸板11LRの戸板枠111の右側の上下方向の中央部付近と戸板11RLの戸板枠111の左側の上下方向の中央部付近には、各々、戸板11の内側に取っ手115Lおよび取っ手115Rが設けられている。ユーザはこれらの取っ手115Lおよび取っ手115Rを握持することで、戸板11Lおよび戸板11Rを屋内側へと引き寄せることができる。
戸板11Lは、その左側縁部において、複数の支持具12を介して、窓枠8の左縦枠8Lの外側面上に左縦枠8Lの長手方向を軸とする軸回りに回動可能に固定されている。同様に戸板11Rは、その右側縁部において、複数の支持具12を介して、窓枠8の右縦枠8Rの外側面上に右縦枠8Rの長手方向を軸とする軸回りに回動可能に固定されている。
戸板11Lの右側端部、すなわち戸板11LRの右側端部の内側面と、戸板11Rの左側端部、すなわち戸板11RLの左側端部の外側面には、図4にその断面が示されるように、互いに重なり合った場合に噛み合うように鉛直方向全長に渡り切り欠きが設けられている。戸板11LRの右側端部の切り欠きの内側面、すなわち戸板11を閉めた状態における戸板11LRの戸板11RLに対する接合面には、平板なシリコンゴムであるシール材114Mが取り付けられている。
屋内にいるユーザが戸板11R、戸板11Lの順に内側へとそれらの戸板を引き寄せると、戸板11Lの右側端部がシール材114Mを挟んだ状態で戸板11Rの左側端部を内側に押圧する。その状態で、シール材114Mは戸板11Lと戸板11Rの間を水密に封止する。
戸板11は、上述したように、支持具12により鉛直方向を軸とする軸回りに回動可能な状態で窓枠8に対し固定され支持される。支持具12は、例えばアルミ製の特殊蝶番であり、矩形板形状のベースと、ベースから突起した環状体である2つの軸受け部と、それらの軸受け部の間に配置される環状体である取付部と、軸受け部および取付部により形成される筒状態の中に差し込まれる軸とを備えている。取付部は軸回りに回動自在である。
支持具12のベースが左縦枠8Lもしくは右縦枠8Rの外側面にネジ止めや溶接等により固着され、支持具12の取付部がネジ止めや溶接等により戸板11Lの左側縁部もしくは戸板11Rの右側縁部に取り付けられることで、戸板11Lおよび戸板11Rが鉛直方向の軸回りに回動可能な状態で窓枠8に取り付けられ、支持される。なお、支持具12により支持される戸板11Lおよび戸板11Rが軸回りに概ね180度の範囲で回動可能となるように、支持具12は戸板11Lおよび戸板11Rとその回動の範囲内において干渉を生じないようにその立体形状が設計されている。
シール材13は、上述したように、戸板11の内側面上に戸板11の全体の外縁を一周するように矩形状に取り付けられた平板なシリコンゴムである。シール材13は、図2に示されるように、戸板11Lの内側面上に「コ」の字形状に取り付けられたシール材13Lと、戸板11Rの内側面上に「コ」の字形状に取り付けられたシール材13Rとを備えている。
雨戸1が閉められる際、すなわち、例えば屋内にいるユーザが戸板11R、戸板11Lの順に内側へとそれらの戸板を引き寄せる際、戸板11Lの内側面とそれに対向する左縦枠8Lの外側面との間にシール材13Lが、また戸板11Rの内側面とそれに対向する右縦枠8Rの外側面との間にシール材13Rが、各々挟まれた状態となり、シール材13Lにより戸板11Lと左縦枠8Lとの間が、またシール材13Rにより戸板11Rと右縦枠8Rとの間が水密に封止される。
ユーザにより戸板11が内側に引き寄せられている状態において、窓枠8の外側面に対し押圧されている戸板11は、シール材13およびシール材114Mの弾性により外側に付勢されている。従って、ユーザが戸板11を内側に引き寄せる力を解放すれば、戸板11Lおよび戸板11Rが各々、軸回りに開く方向に回動し、戸板11と窓枠8との間の封止が解除されることになる。
ユーザが引き寄せる力を解放しても封止が解除されないように、雨戸1に2個の係止具14が設けられている。図5は、係止具14を鉛直方向に上から下へ見た場合の形状を模式的に示した図である。なお、図5(a)は係止が行われる際もしくは係止が解除される際の途中段階の係止具14を、また図5(b)は係止が行われている状態の係止具14を各々示している。
係止具14は、窓枠8の下枠8Bの下側面上の左右方向の中央よりやや左側の位置と、上枠8Uの上側面上の左右方向の中央よりやや左側の位置の各々にネジ止め等で固着された左右方向に開閉するフックである開閉フック14Mと、戸板11が窓枠8を覆う状態において戸板11の内側面の開閉フック14Mに対向する位置、すなわち戸板11Lの右上角部付近と右下角部付近の各々の位置において内側面側に開口した水平面による断面がキノコ形状の凹部であるフック受穴14Fとを備えている。
戸板11Lが家屋内側に引き寄せられると、下枠8Bおよび上枠8Uから家屋外側方向へ突起している開閉フック14Mの先端部がそれに対向する位置に設けられたフック受穴14Fに押し付けられ、左右に開いたフックが閉じながら開閉フック14Mに嵌り込んでゆく(図5(a))。その後、開閉フック14Mの先端部(鍔のようひ広がっている部分までの部分)がフック受穴14Fの奥の中空部(キノコ形状の傘部分)に達すると、開閉フック14Mの左右に閉じられたフックが開き、フック受穴14F内の段差部分に引っ掛かる。これにより、戸板11Lを内側に引き寄せる力が解除されても、開閉フック14Mとフック受穴14Fの係止状態が維持される。これにより、戸板11が窓枠8を水密に覆うことになる。
ユーザが開閉フック14Mの左右に設けられているボタンを左右外側から摘むように内側に押すと、左右に開いていたフックが閉じ、開閉フック14Mの鍔部がフック受穴14Fの段差部から外れ、戸板11の窓枠8に対する係止状態が解除される(図5(b))。従って、ユーザは開閉フック14Mを左右外側から摘みながら戸板11Lを外側に押すことで、容易に戸板11を開くことができる。
ユーザは、雨戸1を開く際、図2および図4(b)に示されるように、戸板11Lおよび戸板11Rを折り畳まない状態で開閉してもよいが、戸板11Lおよび戸板11Rを折り畳みながら開閉することで(図4(d))、戸板11の開閉に要する屋外の空間を小さくすることができるとともに、戸板11の開閉のためにユーザが手を伸ばす距離が短くなり望ましい。
また、戸板11Lおよび戸板11Rを折り畳んで開くと、シール材13が戸板11LLと戸板11LRとの間、もしくは戸板11RLと戸板11RRとの間に挟まれることになり、シール材13に対する風雨による汚れの付着を低減することができ望ましい。
上述のように、雨戸1によれば、既存の窓の窓枠外側に、例えばネジ止め等による簡単な取り付け作業を行うのみで、低コストで窓枠8に対する密封性の高い雨戸が実現される。
また、雨戸1によれば、ガラス板112が防犯ガラスであるため容易に破壊することができず、高い防犯効果がもたらされる。
また、雨戸1によれば、ガラス板112が高い可視光透過率を有しているため、雨戸を閉めた状態でも採光をしつつ、また屋内から屋外の景色を見ることができる。従って、換気を要さない場合には、雨戸の開け閉めが不要となり便利である。
また、雨戸1によれば、紫外線のほとんどが屋内に入ってこないため、室内にいるユーザの人体に対する紫外線の悪影響を回避することができる。
また、雨戸1によれば、その密封性に加え、戸板11と閉められた窓9との間に密封される空気層により高い断熱効果が得られる。
[実施形態]
以上、雨戸1を説明したが、雨戸1は本発明の一実施例であって、本発明の技術的思想の範囲内で様々に変形可能である。以下にそのような変形の例を示す。
以上、雨戸1を説明したが、雨戸1は本発明の一実施例であって、本発明の技術的思想の範囲内で様々に変形可能である。以下にそのような変形の例を示す。
上述した雨戸1は、各々2枚の戸板(戸板11LLおよび戸板11LR、もしくは戸板11RLおよび戸板11RR)を回動可能に組み上げた左側戸板(戸板11L)と右側戸板(戸板11R)の2枚を、いわゆる観音開き式に窓枠8に取り付けた構造を備えている。この戸板の数および配置は任意に変更可能である。例えば、全体として1枚の戸板を、その左側端部もしくは右側端部において窓枠8に取り付け、その一枚の戸板を鉛直方向の軸回りに回動させて開閉する構成が採用されてもよい。また、左側戸板(戸板11L)および右側戸板(戸板11R)の両方もしくは一方を、1枚の戸板(折り畳み不可)としてもよい。
また、左側戸板(戸板11L)および右側戸板(戸板11R)の両方もしくは一方を、例えば3枚以上の戸板を回動可能に組み上げ、雨戸を開く際に折り重ねることで、よりコンパクト化を可能とする構成が採用されてもよい。なお、その際、窓枠8に対し谷折りとなる戸板の接合部分に関しては、別途個別に係止具14を設けることにより、窓枠8に対する戸板11の密封性を確保することができる。また、左側戸板(戸板11L)および右側戸板(戸板11R)の幅やそれらを構成する戸板群の数は必ずしも同一である必要はなく、例えば戸板11Lは1枚の戸板で構成される一方、戸板11Rは3枚の戸板で構成される、といった構成が採用されてもよい。さらに、複数枚の戸板を回動可能に組み上げて構成される1枚の戸板により窓枠8全体を覆う構成が採用されてもよい。
また、上述した雨戸1は、鉛直方向の軸回りに回動可能な戸板11を備える。この回動の軸の方向は任意に変更可能である。例えば、上枠8Uおよび下枠8Bの長手方向を軸とする軸回りに回動するように、各々、上側戸板と下側戸板が支持具12により窓枠8に対し取り付けられる構成が採用されてもよい。その場合、雨戸の構造は、概ね雨戸1を右または左に90度回転させたものとなる。さらに、窓の形状が円形等、矩形でないような場合には、例えば窓枠の右上部分に斜め45度に軸を傾けた支持具12を介して戸板を取り付ける等、鉛直方向もしくは水平方向のいずれでもない方向の軸回りに回動する戸板を備える雨戸もまた、本発明の技術的思想の範囲内に含まれる。
また、上述した雨戸1は、既に家屋壁内に設置されている窓枠8に対しネジ止め、溶接等により取り付けられるものとしたが、例えば窓枠8と支持具12とが一体に成形された部材に対し戸板11を取り付けるなど、他の方法により雨戸1の組み立てや取り付けが行われてもよい。
また、上述した雨戸1においては、図5に示されるように水平面による断面がキノコ型の凹部であるフック受穴14Fと開閉するフックである開閉フック14Mとが互いに嵌合することで戸板11と窓枠8との係止が行われる。係止具14の構造はこれに限られず、例えば戸板11に取り付けられた環状金具に対し窓枠8に取り付けられたフックを引っ掛けるなど、着脱可能に戸板11と窓枠8とを係止可能なものであれば、どのような構造の係止具14が採用されてもよい。
また、上述した雨戸1においては、戸板11の戸板枠111の内側面上にシール材13が配置されるものとしたが、シール材13の配置位置はこれに限られず、例えば窓枠8の外側面上にシール材13が配置されてもよい。同様に、シール材114Lを戸板11LLではなく戸板11LRの接合面に配置する、シール材114Rを戸板11RRではなく戸板11RLの接合面に配置する、シール材114Mを戸板11Lの内側面ではなく戸板11Rの外側面に配置する、といった各シール材の配置位置の変更もまた、本発明の技術的思想の範囲内の変形である。
なお、上述した雨戸1において採用されている素材、個数、形状、サイズ等はあくまで例示であって、他の素材、形状、個数の部材が用いられてもよい。例えば、戸板枠111を樹脂製とする、支持具12や蝶番113をステンレス製にする、ガラス板112を透明アクリル樹脂板にする、シール材13等をウレタンゴム製とする、といった素材の変更は本発明の技術的思想の範囲内の変形である。また、戸板11を構成する部分戸板の数は任意に変更可能である点は既に述べたが、例えば支持具12の数を2個でなく3個以上とする、蝶番113の数を2個もしくは4個以上とする、といった個数の変更もまた、本発明の技術的思想の範囲内の変形である。また、図に示した雨戸1の各部材の形状やサイズのバランスなどもまた、自由に変更可能である。
また、雨戸1は紫外線を99%以上カットし、可視光透過率が90%以上の防犯ガラスがガラス板112として採用されているが、不要であればこれらの全てもしくは一部の性能を変更してもよい。例えば、紫外線をカーテン等の他の手段によりカットすることが可能であれば、ガラス板112の紫外線カット率が低くてもよく、防犯については他の防犯設備により確保されるのであれば、通常の板ガラスが採用されてもよい。
また、ガラス板112は、戸板11に対し垂直に見た場合の50%以上の面積の領域において50%以上の可視光透過率が得られるものであることが望ましい。すなわち透明もしくは半透明であることで、十分な採光が可能となるとともに、屋内にいるユーザが外の景色等を雨戸1を閉めたままで観ることができるためである。ただし、雨戸1は開閉が容易であるため、ガラス板112に代えて不透明な板状素材が採用されてもよい。例えば、断熱性能や防音性能の高い不透明素材をガラス板112に代えて採用することで、高い断熱性や防音性を得ることができ、望ましい場合もある。
本発明にかかる雨戸は量産可能であり、窓を有する多くの家屋において採用可能であるため、少なくとも製造業、卸売業等のサービス業、建設業において利用可能である。
1…雨戸、7…壁、8…窓枠、9…窓、11…戸板、12…支持具、13…シール材、14…係止具
Claims (5)
- 家屋の内部と外部とを仕切る壁面内に配置された窓枠の外側に、前記窓枠を含む面に平行な方向の軸回りに回動可能に配置された板状体である戸板と、
前記戸板の前記窓枠に対向する面と前記窓枠の前記戸板に対向する面とが互いに平行に配置された状態において、前記戸板と前記窓枠との間に挟まれる位置に配置され、前記戸板と前記窓枠との間を封止する封止部と、
前記戸板の前記窓枠に対向する面と前記窓枠の前記戸板に対向する面とが互いに平行に配置された状態において、前記戸板と前記窓枠とを互いに着脱可能に係止する係止部と
を備える雨戸。 - 前記窓枠の外側面上に固着され、前記戸板を軸回りに回動可能に支持する支持部を備える
請求項1に記載の雨戸。 - 前記雨戸は、鉛直方向の軸回りに前記窓枠に対し回動可能に配置された板状体である左側戸板と、前記左側戸板の回動の軸より前記家屋の外側から前記窓枠を含む面に対し垂直に見て右側に位置する鉛直方向の軸回りに前記窓枠に対し回動可能に配置された板状体である右側戸板とを有する
請求項1または2に記載の雨戸。 - 前記戸板は、鉛直方向を軸として互いに回動可能に連結された2枚以上の板状体を有する
請求項1乃至3のいずれかに記載の雨戸。 - 前記戸板は、前記戸板を含む面に対し垂直に見て50%以上の面積の領域において可視光透過率が50%以上である
請求項1乃至4のいずれかに記載の雨戸。
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- 2011-03-15 JP JP2011057261A patent/JP2012193525A/ja active Pending
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