JP2012190310A - 資金平準化システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】出費対象項目名と毎月積み立て額と満期日と優先度と送金元口座32とを指定する複数の定期積金口座34を開設する。この複数の定期積金口座34に対して、送金元口座32から指定された積み立て額を毎月自動的に送金する。送金処理は、指定された優先度の順に送金可能な範囲で実行する。優先度の低い送金処理を中止したとき報告書を生成して出力する。
【選択図】図3
Description
無理をしなければ順調に業務を継続できたにも関わらず、ずさんな資金計画により経営が破綻する中小企業も少なくない。銀行がリスクを回避するために融資を躊躇すれば中小企業の経営はますます苦しくなる。税理士等の会計の専門家によるアドバイスも必要であるが、税理士が企業の資金の流れを把握できるのは、例えば、会計帳簿を整理する月末であって、タイミングが遅れるおそれもある。
本発明は上記の課題を解決するためになされたもので、多数の定期積金と送金元口座を組み合わせた資金平準化システムを提供することを目的とする。
〈構成1〉
預金者名と出費対象項目名と毎月積み立て額と満期日と優先度と送金元口座とを指定する複数の定期積金について、該当するデータを含む管理申込み用データの入力を受け付ける定積管理受付け手段と、前記管理申込み用データが入力された定期積金口座を開設する処理を実行する定期積金口座開設手段と、前記定期積金口座について指定された前記毎月積み立て額を、毎月自動的に送金するために、該当する金額を引き落とす単一の送金元口座を指定する送金元口座指定手段と、前記送金元口座から前記該当する金額を引き落として、前記複数の定期積金口座に対して、指定された前記毎月積み立て額を毎月自動的に送金する処理を実行する引き落とし処理手段と、前記引き落とし処理手段に対して、前記毎月自動的に送金する処理を、前記指定された優先度の順に、優先度の高いものから送金可能な範囲で実行するように制御する送金順位制御手段と、前記毎月積み立て額を自動的に送金する処理を実行した定期積金口座名のリストと、前記送金元口座の残高不足により優先度の低い定期積金口座への送金処理を中止したとき、当該送金処理を中止した定期積金口座名と中止した理由を含む報告書を生成して出力する報告書生成手段とを備えた ことを特徴とする資金平準化システム。
構成1に記載の資金平準化システムにおいて、前記送金元口座は、定期積金口座を開設した全ての出費対象項目への送金のための口座であるものとし、前記管理申込み用データは、預金者の元帳データから抽出されたものであって、一定の限度額以上の出費金額であって、月をまたがった定期的な出費もしくは不定期に発生する出費対象項目に係わるものという基準で自動的に抽出されたものであることを特徴とする資金平準化システム。
構成1または2に記載の資金平準化システムにおいて、前記各定期積金口座毎に、少なくとも、前記出費対象項目名と毎月積み立て額と満期日と優先度とを含む指定項目を印刷した管理カードを発行するプリンタを備えたことを特徴とする資金平準化システム。
構成1乃至3のいずれかに記載の資金平準化システムにおいて、前記元帳データを表示して、重要な出費対象項目かどうかを指定するための指定手段を表示し、指定された結果を取得して、定期積金候補リストを生成する第1抽出手段を備えたことを特徴とする資金平準化システム。
構成4に記載の資金平準化システムにおいて、前記定期積金候補リストには、毎月の合計振込額を集計して表示したことを特徴とする資金平準化システム。
構成5に記載の資金平準化システムにおいて、定期積金候補リストと、定期積金の対象毎に優先度を指定する指定手段とを表示し、指定された結果を取得して、管理申込み用データを生成する第2抽出手段を備えたことを特徴とする資金平準化システム。
コンピュータを、構成1乃至6のいずれかに記載の各手段として機能させる資金平準化システム用プログラム。
構成7に記載の資金平準化システム用プログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な記録媒体。
多数の定期積金口座に単一の送金元口座から毎月送金をすることで、多数の出費対象項目に対する出費を時間的に見て平準化することができる。さらに、優先度の低い定期積金口座への送金が自動的に中止されれば、資金運用の見直しが可能になる。
〈構成2の効果〉
預金者の元帳データから一定の限度額以上の月をまたがった定期的な出費もしくは不定期な出費を抽出する。これら全てについてそれぞれ定期積金口座を開設すると、出費の平準化による効果が絶大になる。同時に、単一の送金元口座から送金をすると、資金の流れが明確になる。
〈構成3の効果〉
銀行が、管理カードを印刷して預金者に提供すれば、預金者は、その管理カードを出費対象項目毎の購入計画と予算の見直し等のために広く利用できる。
〈構成4の効果〉
元帳データから自動的に定期積金候補リストを生成して、定期積金のための計画を立てることができる。
〈構成5の効果〉
定期積金候補リストに、毎月の合計振込額を集計した結果が表示されていれば、定期積金の計画の評価や見直しができる。
〈構成6の効果〉
項目全体を比較しながら、優先度を決めることができる。また、銀行に対して提出するための、優先度を記入した管理申込み用データを自動的に生成できる。
このグラフの縦軸は出費額で横軸は時間経過を表す。図の例の資金需要は約1年分の変化を示している。破線が実際の変化である。このように年に数回大きな資金需要があるとそのための資金が当座性預金に充分なければ企業の経営は成り立たない。数年に一回といった資金需要については、融資を受けなければならないといったケースも見かけられる。本発明では、このような出費を一点鎖線のように平準化する。
本発明では、上記のような資金需要の変化に影響されない出費平準化のために、定期積金の制度を利用する。図2の例では、A、B、Cという3種類の出費対象項目について、それぞれ定期積金口座を開設した例を示す。例えば、Aは営業車の買い替え、Bは事務機器の買い替え、Cは設備の修理といった出費対象項目である。
図において、資金平準化システム10は、銀行で預金の口座などを管理する銀行のコンピュータ12により実現する。この銀行のコンピュータ12の演算処理装置を利用して、預金者から管理申込み用データ20の入力を受け付け、定期積金口座34を開設する。同時に、送金元口座32の指定を受ける。そして、自動引き落とし管理をし、預金者の資金管理に有用な管理報告書54aや54bを発行する。以下、さらに詳細にその手順を説明する。
銀行は、上記のほかのサービスとして、預金者に定期積金口座34を開設する度に図に示す管理カード60を発行する。管理カード60はプリンタ17により印刷される。管理カード60には、図に示すように、定期積金口座番号、出費対象項目名、その項目の優先度が印刷されている。また、出費対象項目のための予算額(満期金額)、毎月積立金、積み立ての開始日と満期日等が印刷されている。
図5に示した定期預金口座管理台帳54cは、管理報告書54の一部に含められる。これは、預金者に対して毎月どの出費対象項目についていくら送金が行われたかを一覧で示している。また、それらを例えば優先度順に列挙する。これによって、今月送金を行った各定期積金口座の出費対象項目を優先度も考慮して比較できる。その結果、預金者は、出費計画の見直しや改善を図ることができる。こうした管理台帳は企業にとって非常に有益であり、銀行から有償で提供を受けるといったサービスも可能になる。
預金者である企業が、多くの定期積金口座を開設した場合には、送金元口座から相当額の資金が引き落とされる。定期積金のための資金と定期積金をしていなかったものに対する資金とが同時並行して発生する。このため、例えば、このシステムを導入した当初は、手元資金に不足が生じる場合がある。このとき、銀行には定期積金の累積総額に相当する預金が存在する。少なくともこの預金の範囲内で銀行が融資をすれば、銀行はこげつきのリスク無しに安全確実に融資ができる。
図の演算処理装置16には、定積管理受付け手段38と定期積金口座開設手段40と送金元口座指定手段42と引き落とし処理手段44と送金順位制御手段46と報告書生成手段48とが設けられている。
まず、ステップS11で、定積管理受付け手段38が管理申込み用データ20の受付け処理をする。ステップS12では、定期積金口座開設手段40が定期積金口座34の開設をする。続いて、送金元口座指定手段42がステップS13で送金元口座の指定をする。以上の処理の結果、ステップS14で、記憶装置14に積金一括管理データ36が記憶される。その後、プリンタ17は、ステップS15で管理カード60を印刷して発行する。
例えば、毎月800万円の売り上げがある場合に、毎月500万円を定期積金口座に送金して、残りの300万円で、毎月の現金決済等をする。
引き落とし処理手段44は、ステップS21で、管理対象となる定期積金口座34を選択する。次に、ステップS22で処理当日の日付データを参照する。ステップS23では、記憶装置14に記憶された積金一括管理データ36を参照する。ステップS24で、自動引き落とし処理のための準備をする。送金元口座32の口座残高と、定期積金口座34の毎月の引き落とし額とを読み出す処理である。ステップS25では、その金額の比較をする。
企業の管理者が、経験と感にもとづいて出費対象項目を決める作業は容易でない。そこで、ここでは、自動式に定期積金口座を開設するための出費対象項目を決める資料を生成する。まず、預金者の財務管理のための1年あるいは数年分の総勘定元帳データ56を準備する。
12 銀行のコンピュータ
14 記憶装置
16 演算処理装置
17 プリンタ
20 管理申込み用データ
24 出費対象項目名
26 毎月積み立て額
28 満期日
30 優先度
32 送金元口座
34 定期積金口座
36 積金一括管理データ
38 定積管理受付け手段
40 定期積金口座開設手段
42 送金元口座指定手段
44 引き落とし処理手段、
46 送金順位制御手段、
48 報告書生成手段
54 管理報告書
56 預金者の元帳データ
60 管理カード
64 融資申込みデータ
66 報告書
67 抽出手段
68 定期積金候補リスト
Claims (8)
- 預金者名と出費対象項目名と毎月積み立て額と満期日と優先度と送金元口座とを指定する複数の定期積金について、該当するデータを含む管理申込み用データの入力を受け付ける定積管理受付け手段と、
前記管理申込み用データが入力された定期積金口座を開設する処理を実行する定期積金口座開設手段と、
前記定期積金口座について指定された前記毎月積み立て額を、毎月自動的に送金するために、該当する金額を引き落とす単一の送金元口座を指定する送金元口座指定手段と、
前記送金元口座から前記該当する金額を引き落として、前記複数の定期積金口座に対して、指定された前記毎月積み立て額を毎月自動的に送金する処理を実行する引き落とし処理手段と、
前記引き落とし処理手段に対して、前記毎月自動的に送金する処理を、前記指定された優先度の順に、優先度の高いものから送金可能な範囲で実行するように制御する送金順位制御手段と、
前記毎月積み立て額を自動的に送金する処理を実行した定期積金口座名のリストと、前記送金元口座の残高不足により優先度の低い定期積金口座への送金処理を中止したとき、当該送金処理を中止した定期積金口座名と中止した理由を含む報告書を生成して出力する報告書生成手段とを備えた ことを特徴とする資金平準化システム。 - 請求項1に記載の資金平準化システムにおいて、
前記送金元口座は、定期積金口座を開設した全ての出費対象項目への送金のための口座であるものとし、前記管理申込み用データは、預金者の元帳データから抽出されたものであって、一定の限度額以上の出費金額であって、月をまたがった定期的な出費もしくは不定期に発生する出費対象項目に係わるものという基準で自動的に抽出されたものであることを特徴とする資金平準化システム。 - 請求項1または2に記載の資金平準化システムにおいて、
前記各定期積金口座毎に、少なくとも、前記出費対象項目名と毎月積み立て額と満期日と優先度とを含む指定項目を印刷した管理カードを発行するプリンタを備えたことを特徴とする資金平準化システム。 - 請求項1乃至3のいずれかに記載の資金平準化システムにおいて、
前記元帳データを表示して、重要な出費対象項目かどうかを指定するための指定手段を表示し、指定された結果を取得して、定期積金候補リストを生成する第1抽出手段を備えたことを特徴とする資金平準化システム。 - 請求項4に記載の資金平準化システムにおいて、
前記定期積金候補リストには、毎月の合計振込額を集計して表示したことを特徴とする資金平準化システム。 - 請求項5に記載の資金平準化システムにおいて、
定期積金候補リストと、定期積金の対象毎に優先度を指定する指定手段とを表示し、指定された結果を取得して、管理申込み用データを生成する第2抽出手段を備えたことを特徴とする資金平準化システム。 - コンピュータを、
請求項1乃至6のいずれかに記載の各手段として機能させる資金平準化システム用プログラム。 - 請求項7に記載の資金平準化システム用プログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な記録媒体。
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