JP2012187604A - 鋳塊の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】初期操業時に鋳塊の表面に形成されるくびれ状欠陥の発生を抑制することができ、健全な大型の鋳塊を安定して製造することができる鋳塊の製造方法を提供することを課題とする。
【解決手段】CCIM法で初装原料3aおよび追加装入原料3bでなる溶解原料3を順に供給しつつ、るつぼ底1を下方に引き抜いて鋳塊6を製造する方法であって、追加装入原料3bの下端を溶湯プール5に浸漬させる直前の溶解電力を、追加装入原料3bの下端を溶湯プール5に浸漬させた後の定常時の溶解電力を100%とした場合、85%以上95%未満の範囲の電力値とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、コールドクルーシブル誘導溶解(CCIM)法で、Ti、Zrなどの活性金属を含有する合金、或いは、超高清浄度が要求されるFe基合金、Ni基合金、Co基合金などで成る大型で長尺の鋳塊を製造する鋳塊の製造方法に関するものである。
Ti合金、ジルカロイなどの活性金属を含有する合金や、超高清浄性が要求されるFe基合金、Ni基合金、Co基合金等で成る鋳塊は、現在、工業的には、真空アーク溶解法、プラズマアーク溶解法、電子ビーム溶解法、エレクトロスラグ溶解法などによって製造されている。これらの溶解法は、いずれも水冷された銅材をるつぼ溶解容器として用いる溶解法である。これらの溶解法は、合金原料の全量を一括して溶解せずに、少量ずつ供給して溶解を行い、形成される溶融金属浴を下側から順次凝固させて鋳塊を製造することを特徴としており、現在、1〜10ton程度の鋳塊がこれらの溶解法を用いて製造されている。但し、これらの溶解方法は、溶湯の攪拌力が小さく、合金成分の不均一が起こりやすいという課題も併せ持っている。
これに対し、コールドクルーシブル誘導溶解(CCIM)法は、合金原料を一括で全量溶解して合金化した後に、凝固させて鋳塊を製造する方法である。この溶解方法であれば、合金化が容易であり、合金成分の不均一を発生することなく均質な鋳塊を製造することができるが、このCCIM法によって大型の鋳塊を製造する技術自体は、現状ではまだ開発途上の段階である。
従来からCCIM法により比較的大型で長尺の鋳塊を製造する方法として、非特許文献1に記載の製造方法が知られている。この製造方法は、水冷銅るつぼを用いて、その外周部に設置した高周波コイルに高周波電流を通電して、水冷銅るつぼ内に供給した合金原料を誘導溶解し、次いで、水冷銅るつぼの底部を下方に引き抜くことで、大型で長尺の鋳塊を製造する方法である。この製造方法は、水冷銅るつぼと溶湯プールの間にフッ化カルシウム(CaF)などのフッ化物系スラグを、精錬効果、電気的絶縁効果、或いは引き抜き時の潤滑効果などを狙って添加することを特徴としている。この方法により、溶解原料としてスポンジTiを用いて、直径5インチの長尺鋳塊が製造できることが示されているが、Ti溶湯に溶融フッ化カルシウム(CaF)が接触することとなるため、鋳塊中にフッ素(F)が数十ppmほど混入する結果となっており、高清浄な鋳塊を製造するには問題がある。
また、CCIM法によって大型で長尺の鋳塊を製造する方法として、フッ化カルシウム(CaF)などの精錬材を添加せずに、コイルからの電磁気力により溶融金属浴を保持して、水冷銅るつぼの底部を引き抜くことにより、長尺鋳塊を製造する方法も考えることはできる。しかしながら、たとえこの製造方法で長尺鋳塊を製造したとしても、不適切な操業条件を用いると、鋳塊内部に溶け残り原料が残留したり、鋳塊表面に大きな表面欠陥が発生したりして、歩留まりが大幅に悪化するなどの問題が発生し、健全な鋳塊を製造することは困難である。
発明者らは、CCIM法で塊状の合金原料を供給しつつ、水冷銅製るつぼのるつぼ底を下方に引き抜くことで、溶解鋳造の操業条件を最適化することにより、合金原料などの溶け残りのない健全な大型の鋳塊を製造する方法について特許出願している(特許文献1,2)。しかしながら、これらの製造方法においても、少しでも不適切な操業条件を用いると、鋳塊の表面に著しく大きな凹凸が形成されてしまうという課題が残されていた。
更に、発明者らは、この課題を解決するために、高周波コイルのコイル電圧を一定値に保持した状態で、上方より供給する前記溶解原料の供給速度の制御、および/または、下方に引き抜く際の鋳塊の引抜速度の制御を行うことで、溶解原料を溶解して溶湯プールとする際に投入する電力値の変動幅を、所定の電力値の±5%の範囲として鋳塊を製造する方法を、特許文献3として提案している。この製造方法を採用して実際に大型で長尺の鋳塊を実験的に製造したところ、確かに鋳塊に鋳造欠陥が発生することは、殆どは抑制することはできたが、初期操業時に鋳塊の表面に形成されるくびれ状欠陥については、抑制することが難しいことを確認した。
特開2006−122920号公報 特開2006−281291号公報 特開2009−113064号公報
P.G.Clites,「Inductslag Melting Process」,US,Bureau of Mines Bulletin 673,1982
本発明は、上記従来の問題を解消せんとしてなされたもので、初期操業時に鋳塊の表面に形成されるくびれ状欠陥の発生を抑制することができ、健全な大型の鋳塊を安定して製造することができる鋳塊の製造方法を提供することを課題とするものである。
請求項1記載の発明は、るつぼ底が上下方向に移動自在に形成された水冷銅製るつぼの内部に供給した初装原料を、その水冷銅製るつぼの周囲を取り巻く高周波コイルによる誘導加熱で溶解して溶湯プールとし、前記るつぼ底を下方に移動させることによりるつぼ底上の前記溶湯プールを、前記高周波コイルによる誘導加熱領域外に引き抜いて下方より凝固させて、前記溶湯プールを所定の容量とした後、前記水冷銅製るつぼの内部に上方より追加装入原料を供給して、前記高周波コイルによる誘導加熱で前記追加装入原料を下端から溶解しつつ、前記るつぼ底を下方に移動させて、前記溶湯プールを前記誘導加熱領域外に引き抜くことにより、前記溶湯プールを所定の容量を保たせた状態のまま、下方より凝固させて、長尺の鋳塊を製造する鋳塊の製造方法であって、前記追加装入原料の下端を前記溶湯プールに浸漬させる直前の溶解電力を、前記追加装入原料の下端を前記溶湯プールに浸漬させた後の定常時の溶解電力を100%とした場合85%以上95%未満の範囲の電力値として鋳塊を製造することを特徴とする鋳塊の製造方法である。
本発明の鋳塊の製造方法によると、初期操業時に鋳塊の表面に形成されるくびれ状欠陥の発生を抑制することができ、健全な大型の鋳塊を安定して製造することができる。
本発明の製造方法で鋳塊を製造する方法の概要を示し、初装原料を供給して初期の溶湯プールを形成した状態を示す縦断面図である。 本発明の製造方法で鋳塊を製造する方法の概要を示し、追加装入原料を供給している状態を示す縦断面図である。 くびれ状欠陥や二重肌欠陥が生成された状態を示す縦断面図である。
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて更に詳細に説明する。
本発明の鋳塊の製造方法によって製造される鋳塊は、図1及び図2に示すような、るつぼ底1が上下方向に移動自在に形成された水冷銅製るつぼ2と、その水冷銅製るつぼ2の周囲を取り巻くように配置された高周波コイル4で成るコールドクルーシブル誘導溶解(CCIM)装置Aを用いて製造することができる。
このコールドクルーシブル誘導溶解装置Aを構成する水冷銅製るつぼ2は、複数本の中空軸状の銅製セグメント7を円筒状に組み合わせて構成されており、底部には円形で銅製のるつぼ底1が配置されている。複数本の銅製セグメント7、7、…の間には、0.05〜2mmのスリット13が設けられており、それらスリット13には、電気的絶縁のため、イットリア(Y)系セメント、或いはアルミナ(Al)系セメント等の絶縁材が埋め込まれている。高周波コイル4は、水冷銅製るつぼ2の周囲をその上下端をある程度残し、螺旋状に取り巻くように水冷銅製るつぼ2の表面より僅かに離れて設けられており、大出力の高周波電源8に接続されている。銅製セグメント7、るつぼ底1、高周波コイル4は夫々中空状であり、中空内部には冷却水が注入されている。るつぼ底1は、下方のシリンダ等の引き抜き機構9に連結されて上下方向に移動自在に構成されており、水冷銅製るつぼ2の銅製セグメント7で成る円筒状の本体から下方に引き出すように移動させることができる。
このコールドクルーシブル誘導溶解装置Aを用いて、Ti、Ti合金、TiAl基合金、Zr、Zr合金、Fe基合金、Ni基合金、Co基合金などで成る鋳塊6の製造が行われるが、このコールドクルーシブル誘導溶解装置Aは、真空チャンバーB内に設けられている。また、るつぼ底1の上面には、溶解開始時のスタート材となる底盤10が取り付けられている。この底盤10は、純チタン材やチタン合金材、炭素鋼、ステンレス鋼等、製造される鋳塊6の材質を考慮した金属材料で形成されている。
尚、本発明が対象とする大型の鋳塊6については、特にその大きさを限定しないが、例えば、その寸法は、直径200mm以上、その直径に対する高さ寸法が1.5倍以上、即ち300mm以上とすることが好ましい。前記した寸法に達しない小型の鋳塊6であれば、特にコールドクルーシブル誘導溶解装置Aを用いなくても比較的容易に製造することができると共に、比重の重い金属材料で製造した鋳塊6であっても50kg以下の小型であって、特に実用性もないからである。また、鋳塊6の直径は1000mm以下、直径に対する高さ寸法の倍率は5倍以下とすることが好ましい。
次に、前記したコールドクルーシブル誘導溶解装置Aを用い、るつぼ底1を下方に移動させることにより大型の鋳塊6を製造する方法について説明する。
コールドクルーシブル誘導溶解装置A等を用いて鋳塊6を製造する作業を始める前に、まず溶解原料3を準備する。溶解原料3には、水冷銅製るつぼ2の内部に操業初期に供給される塊状等の初装原料3aと、その初装原料3aの溶解が完了した後、水冷銅製るつぼ2内に供給する複数本の棒状溶解原料等で成る追加装入原料3bがある。
まず、溶解開始時のスタート材となる底盤10を上面に取り付けたるつぼ底1を所定の高さ位置に配置した状態で、水冷銅製るつぼ2の内部に、初装原料3aを供給する。この状態で、高周波コイル4に高周波電流を通電することにより、高周波コイル4による誘導加熱領域にある底盤10の上部と初装原料3aを同時に溶解する。溶解された底盤10の上部と初装原料3aは、図2に示すように、初期の溶湯プール5を形成する。
溶解完了後に、るつぼ底1を下方に移動させることにより、るつぼ底1上の溶湯プール5を、高周波コイル4による誘導加熱領域外に引き抜いて下方より冷却凝固させ、初期の鋳塊6を形成する。尚、その鋳塊6の上方に残す溶湯プール5の容量は、次工程で追加装入原料3bを供給する際に溶湯プール5を連続して誘導加熱領域外に引き抜くのに適した所定の容量とする。
次に、るつぼ底1を徐々に下方に引き下げれば、るつぼ底1上の溶湯プール5は、高周波コイル4による誘導加熱領域から徐々に下方に引き抜かれることとなり、その下方から冷却されて凝固を開始する。尚、溶湯プール5のうち水冷銅製るつぼ2の内壁面に接触した外表面から、水冷により事前に凝固を開始して凝固層12となっているため、溶湯プール5は下方に引き抜いても流れ出すことはない。
尚、単に溶湯プール5を下方の誘導加熱領域外に引き抜くだけであると、水冷銅製るつぼ2内の溶湯プール5の容量は徐々に減少するため、その引き抜き量と見合う容量の追加装入原料3bを上方より徐々に追加供給して、その下端から順次溶解する。この追加装入原料3bの追加供給により、溶湯プール5の容量を常に一定に保つことができる。この引き抜きによって凝固した部位が長尺の鋳塊6となる。尚、上方より供給する追加装入原料3bは、例えば、複数本の棒状溶解原料を束にして、真空チャンバーBの上部に設けた吊り下げ機構11に吊り下げた状態で、その下端側から溶湯プール5の減少量に見合った量だけ徐々に供給される。
この引き抜き鋳造法によって製造される鋳塊6には、一般に行われている重力鋳造法で製造する鋳塊6のように中心部に引け巣欠陥が発生することはなく、健全な鋳塊6となる。特に、TiAl基合金のように割れやすい合金材料の鋳塊の製造方法としては、引け巣欠陥を起因とする割れが発生しないので、この引き抜き鋳造法は適したものということができる。
しかしながら、単に以上の製造方法で、大型で長尺の鋳塊6を製造した場合、製造条件によれば、鋳塊6の表面に、図3に示すような、深さが20mm以上に及ぶくびれ状欠陥aや、その深いくびれ状欠陥aに溶湯が流入して二重の凝固組織となった二重肌欠陥bといった表面欠陥が生成される可能性がある。このような深いくびれ状欠陥aや二重肌欠陥bのような表面欠陥が鋳塊6の表面に生成されてしまうと、鋳塊6の表面の切削(皮削り)が必要となり、鋳塊6の歩留まりが著しく低下してしまい、条件によれば、使用が不可能なものとなってしまう。
一方、本発明による適正な製造方法で、鋳塊6を製造した場合、表面に凹凸や割れなどの重大な欠陥が発生しにくく、割れやすい合金材料の代表であるTiAl基合金であっても、比較的軽微(深さ5mm以内)で、使用上問題のないくびれ状欠陥aしか生成されず、製造される鋳塊6は、鋳塊6として使用可能なものとなる。
これら深いくびれ状欠陥aや二重肌欠陥b、割れ状欠陥等の凝固欠陥の発生を防止するためには、適正な溶解鋳造の操業条件を選択することが不可欠である。操業条件に問題があると、凝固界面での凝固状況が急激に変化することがあり、凝固欠陥が発生する可能性が高くなる。特に、初装原料3aを溶解し始めてから追加装入原料3bを供給するまでの初期操業時に、投入電力の変動や溶湯プール5の容量の変動があると、溶湯プール5の形状に直接的な影響を及ぼすこととなり、凝固欠陥の発生につながることがある。
特にコールドクルーシブル誘導溶解装置Aを用いて、鋳塊6を引き抜く方法で鋳塊6を製造する場合は、凝固欠陥の発生がないように、初期操業時の溶解電力を規定することが肝要であるといえる。
以下、本発明が完成するまでの経緯について詳細に説明する。
コールドクルーシブル誘導溶解法で、大型の鋳塊6を製造する際の原料となる溶解原料3(初装原料3a)を溶解する場合、まず、高周波コイル4に高周波電流を通電し、その初装溶解原料3に発生する誘導電流の抵抗発熱によって、その溶解原料3を加熱し、その加熱温度を溶解原料3の融点(液相線)以上まで上昇させて溶解原料3を溶解することにより溶湯プール5を形成する。その際、図2に示すように、その溶湯プール5内では、誘導磁場による中心方向への磁気力(横向き矢印で示す)が作用して、溶湯静圧(下向き矢印で示す)と釣り合うようになると想定される。原理的には、磁気力と溶湯静圧が釣り合う位置で、溶湯プール5の溶湯が、水冷銅製るつぼ2の内壁面に接触して凝固層12が形成され始めることになるが、溶湯プール5は電磁気力によりその中央部で盛り上がり、表面を溶湯が流れ落ちるような激しい流動をしている。その結果、溶湯の一部が、前記した釣り合いの位置より更に上方で水冷銅製るつぼ2の内壁面に接触して、形成される凝固層12は上下に長くなり、凝固層12で囲まれた内側に溶湯プール5が形成されたような状態となる。
このような状態で、水冷銅製るつぼ2のるつぼ底1を下方に移動させると、表層に形成された凝固層12と共に、溶湯プール5が下方に引き抜かれる。しかしながら、上下に長い凝固層12が形成されている場合、図3に示すように、表層の凝固層12の一部が、水冷銅製るつぼ2を構成する銅製セグメント7、7間に設けられたスリット13(図2に示す)に食い込んだような状態となることがあり、特に水冷銅製るつぼ2の内壁面に強固に固着している場合(図3に○で示す)、固着した部位は引き下げられないことになる。その結果、凝固層12の下部に引っ張り応力が作用することとなり、凝固層12の下部に亀裂が発生し、その亀裂が成長して大きく深いくびれ状欠陥aが形成されてしまう。特に溶湯プール5の体積(容量)が大きくて深い状態ではこの影響が助長され、くびれ状欠陥aの発生確率は更に高くなると考えられる。
尚、図3に示すように、追加装入原料3bの下端を溶湯プール5に浸漬すると、溶解電力は急激に上昇し、水冷銅製るつぼ2の内壁面に接触して形成された凝固層12に悪影響を及ぼし、その結果、くびれ状欠陥aが発生すると考えられる。また、溶湯プール5の体積(容量)が大きいほどくびれ状欠陥aの発生の可能性は高くなるため、初装原料3aを溶解することにより形成した初期の溶湯プール5の引き抜き時においても、溶解電力を抑えて操業することが望ましいと考えられる。
前記したように、くびれ状欠陥aは、溶湯プール5の表層に形成された凝固層12が水冷銅製るつぼ2の内壁面に強固に固着される結果、その凝固層12の下方が引っ張り応力を受けることで亀裂が発生し、その亀裂が成長することにより形成される。
従って、このようなくびれ状欠陥aの発生を防止するためには、水冷銅製るつぼ2の内壁面に強固に固着する凝固層12の領域を減少させることが有効と考えられる。凝固層12は、磁気力と溶湯静圧が釣り合う位置より上側にも形成され、その領域が上方に長くなるほど、亀裂が発生する頻度も増加する。このようなくびれ状欠陥aの生成を防止するためには、溶湯プール5の容量を少なくすることにより、凝固層12の上方への成長を防止し、水冷銅製るつぼ2の内壁面へ付着する凝固層12の領域を少なくすることが有効であると考えられる。
一般的な大型の鋳塊6を製造する際のコールドクルーシブル誘導溶解法−重力鋳造法の場合は、極力多量の溶湯プール5を形成させることが高効率となるため、高周波コイル4による誘導加熱領域の全域、即ち高周波コイル4の全高さ範囲に溶湯プール5が存在するように、溶解原料3が装入される。
溶湯プール5の形状は、前記したように、中央部が盛り上がるドーム状であるが、その溶湯プール5の体積(容量)は、水冷銅製るつぼ2の内部で円柱状になると仮定したときの仮想溶湯プールの高さ(h)を用いて表すことができる。
一般的な大型の鋳塊6を製造する際のコールドクルーシブル誘導溶解法−重力鋳造法で用いられる溶湯プール5の体積(容量)は、仮想溶湯プールの高さ(h:単位mm)と、高周波コイル4の全長(L:単位mm)との関係において、0.6<h/L<0.9という数式を満たす範囲である。
しかしながら、本発明のようなコールドクルーシブル誘導溶解法−引き抜き鋳造法において、溶湯プール5の容量を、前記コールドクルーシブル誘導溶解法−重力鋳造法と同じ量とすれば、水冷銅製るつぼ2の内壁面へ付着する凝固層12の領域が上下に長くなり、鋳塊6の表面に、くびれ状欠陥aや二重肌欠陥b等の表面欠陥が生成される可能性が高くなる。
従って、本発明のようなコールドクルーシブル誘導溶解法−引き抜き鋳造法の場合は、水冷銅製るつぼ2の内壁面へ付着する凝固層12の領域を少なくすることが、鋳塊6の表面に表面欠陥を生成させないための対策として有効であると考え、実際に溶湯プール5の体積(容量)を変えて試験操業を行った。その結果、表面欠陥を生成しにくくするためには、溶湯プール5が水冷銅製るつぼ2の内部で円柱状になると仮定したときに、仮想溶湯プールの高さ(h:単位mm)と、高周波コイル4の全長(L)の関係が、0.15<h/L<0.5という数式を満たす範囲となることが有効であることが分かった。
しかしながら、溶湯プール5の体積が0.15<h/L<0.5という数式を満たす範囲内となるようにして操業しても、実際の操業では、様々な条件で溶湯プール5の体積(容量)が変動することがある。更に検討を進めた結果、この溶湯プール5の体積(容量)に見合う溶解電力の負荷量も鋳塊6の表面品質に大きくかかわっていることが分かった。特に、初装原料3aを溶解する際の溶解電力が大きすぎると、初期の溶湯プール5の形状が大きく変化し、凝固層12の領域が上下に長くなることで、表面欠陥等の鋳造欠陥が生成される可能性が高くなる。
特に、追加装入原料3bの下端を溶湯プール5に浸漬させるまでの溶解電力は、追加装入原料3bと比較して小さな容量の初装原料3a等を溶解できれば足りるため、追加装入原料3bの下端を溶湯プール5に浸漬させた後の定常時の溶解電力と比較すると、ある程度低い電力値であっても問題はない。具体的には、追加装入原料3bの下端を溶湯プール5に浸漬させる直前の溶解電力を、追加装入原料3bの下端を溶湯プール5に浸漬させた後の定常時の溶解電力を100%とした場合85%以上95%未満の範囲に制御すれば、初期操業時に形成されるクビレ欠陥の発生を抑制することができる。
初装原料3a等を溶解して初期の溶湯プール5を形成した後、るつぼ底1を下方に移動させ、溶湯プール5が所定の容量に達したら、追加装入原料3bをその下端から順次溶湯プール5に装入する。その装入速度を、溶湯プール5を誘導加熱領域外に引き抜く量に見合った量だけ溶解するように制御して、追加装入原料3bを連続的に装入していくが、溶解電力は追加装入原料3bの下端を浸漬すると略同時に上昇していくので、そのオーバーシュートを緩和するためにも、追加装入原料3bの下端を溶湯プール5に浸漬させるまでの溶解電力は、出来るだけ低く抑えておく必要がある。
このように追加装入原料3bの下端を溶湯プール5に浸漬させるまでは極力溶解電力を低く抑え(定常時の溶解電力を100%とした場合85%以上95%未満の範囲に制御し)、追加装入原料3bの下端を溶湯プール5に浸漬させた後は定常時の溶解電力とし、追加装入原料3bの供給速度と鋳塊6の引き抜き速度を適宜調整しながら鋳塊6を製造することで、初期操業時に形成されるクビレ欠陥の発生を抑制できることがわかり、本発明を完成させた。
尚、特許文献3に記載していると同様に、定常時の鋳塊6の引き抜きは、追加装入原料3bの供給速度と鋳塊6の引き抜き速度を適宜調整しながら、溶解電力を制御範囲の±5%の範囲とすれば、引き抜きに伴うくびれ状欠陥aや二重肌欠陥bといった凝固欠陥の発生を抑制することができる。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、本発明の趣旨に適合し得る範囲で適宜変更を加えて実施することも可能であり、それらは何れも本発明の技術的範囲に含まれる。
コールドクルーシブル誘導溶解装置を用いて、鋳塊を下方に引き抜く方法で鋳塊を製造する試験を実施した。試験ではコイル電圧を一定値に保持した条件下で、投入電力の変動に応じて、溶解原料の降下速度(装入速度)を変化させたり、或いは、鋳塊の引き抜きを一時停止させたりして鋳塊を製造した。使用したコールドクルーシブル誘導溶解装置等の基本仕様は以下に示す通りである。
コールドクルーシブル誘導溶解装置は、周波数:3000Hz、出力:500kW(Max)の高周波電源を有しており、整合盤を介して、水冷ケーブルにより高周波コイルと接続されている。高周波コイルは水冷銅製るつぼの外周を7周に亘り取り巻いており、その高さは256mmである。水冷銅製るつぼは、円筒状に組まれた24本の水冷銅製セグメントと、引き抜き機構に取り付けられたるつぼ底より構成されている。水冷銅製セグメント、るつぼ底等の内部には冷却水が流されており、その冷却水の流量は400L/minである。また、コールドクルーシブル誘導溶解装置が収容された真空チャンバーの内容量は10mである。
製造する鋳塊の材質は、TiAl基合金(Ti−30Al−3Cr−3V−4Mn合金(質量%))とし、内径が250mmの水冷銅製るつぼを用いて鋳塊を製造した。
鋳塊の製造は、るつぼ底の上面に、溶解開始時のスタート材となる工業用純チタン材で成る底盤を取り付け、底盤の上面を高周波コイルの下端部より5〜20mm上方の位置に配置した状態で、水冷銅製るつぼの内部に、製造される鋳塊と同じ金属材料で成る20〜25kgの初装原料を装入して開始する。
追加装入原料も初装原料と同様に鋳塊と同じ金属材料(Ti−30Al−3Cr−3V−4Mn合金(質量%))で成るが、この実施例では束状ではなく1本の棒状鋳塊を用いた。その直径は200mm、長さは1000mmで、質量は約110kgである。尚、この追加装入原料は、真空チャンバーの上部に設けられた吊り下げ機構に吊り下げた状態で、その下端から水冷銅製るつぼの内部に順次連続して供給する。
まず、底盤の上面を前記した所定の位置に配置し、水冷銅製るつぼの内部に初装原料を供給した。次に、真空チャンバーの内部の空気を拡散ポンプで6.7×10−2Paになるまで真空排気した後、高純度Arを最高78KPaになるまで充填して不活性ガス雰囲気とした。次いで、高周波電源の出力を入れて、50kW(10分間)→200kW(10分間)→250kW(10分間)→350kW(10分間)で保持して、初装原料と底盤の上部を溶解し、初期の溶湯プールを形成した。
その後、出力を下げて一定時間保持するが、この時、すなわち追加装入原料の下端を溶湯プールに浸漬させる直前の溶解電力を、表1に示すように、追加装入原料の下端を溶湯プールに浸漬させた後の定常時の溶解電力100%とした場合、80%以上104%の範囲の6種類の電力値に夫々設定し、るつぼ底を下方に移動させることで溶湯プールが所定の容量になるまで引き抜きを行った。尚、引き抜き開始と共に溶湯プールの容量は減少してゆき溶解電力は変化するので、溶解電力が一定の電力値を維持するように調整した。
溶湯プールの容量が所定量になったのを確認した後、吊り下げ機構に吊り下げた追加装入原料を下方に下げてその下端から溶湯プール内に連続して装入した。尚、溶湯プールの容量が所定量を維持するように溶湯プールの下方への引き抜きも同時に開始した。追加装入原料の下端が溶湯プールに浸漬されると、表1に示すように、急激に溶解電力も上昇して最高の電力値を示した。この溶解電力は、追加装入原料の装入速度が遅いこともあり、引き抜きの進行と共に徐々に低下していくが、電力値が高い場合は溶湯プールの容量が減少するように、逆に電力値が低い場合は溶湯プールの容量を増やすように、追加装入原料の装入速度と引き抜き速度を夫々調整して操業を行った。その試験結果を表1に示す。
表1によると、追加装入原料の下端を溶湯プールに浸漬させる直前の溶解電力を、追加装入原料の下端を溶湯プールに浸漬させた後の定常時の溶解電力と比較して、96%〜105%の範囲の電力値とした比較例1〜3では、溶解電力の変動(最高の電力値が高い)が大きくなり、その結果、引き抜き後の鋳塊にくびれ状欠陥の発生が認められた。一方、追加装入原料の下端を溶湯プールに浸漬させる直前の溶解電力を、追加装入原料の下端を溶湯プールに浸漬させた後の定常時の溶解電力と比較して、80%の電力値とした比較例4では、溶湯プールの表面に凝固が観察され、以後の操業自体ができなかった。
これに対し、追加装入原料の下端を溶湯プールに浸漬させる直前の溶解電力を、追加装入原料の下端を溶湯プールに浸漬させた後の定常時の溶解電力と比較して、85%以上95%未満の範囲の電力値とした発明例1および2では、引き抜き後の鋳塊にくびれ状欠陥の発生は認められず、良好な鋳肌を呈していた。
1…るつぼ底
2…水冷銅製るつぼ
3…溶解原料
3a…初装原料
3b…追加装入原料
4…高周波コイル
5…溶湯プール
6…鋳塊
7…銅製セグメント
8…高周波電源
9…引き抜き機構
10…底盤
11…吊り下げ機構
12…凝固層
13…スリット
a…くびれ状欠陥
b…二重肌欠陥
A…コールドクルーシブル誘導溶解装置
B…真空チャンバー

Claims (1)

  1. るつぼ底が上下方向に移動自在に形成された水冷銅製るつぼの内部に供給した初装原料を、その水冷銅製るつぼの周囲を取り巻く高周波コイルによる誘導加熱で溶解して溶湯プールとし、前記るつぼ底を下方に移動させることによりるつぼ底上の前記溶湯プールを、前記高周波コイルによる誘導加熱領域外に引き抜いて下方より凝固させて、前記溶湯プールを所定の容量とした後、
    前記水冷銅製るつぼの内部に上方より追加装入原料を供給して、前記高周波コイルによる誘導加熱で前記追加装入原料を下端から溶解しつつ、前記るつぼ底を下方に移動させて、前記溶湯プールを前記誘導加熱領域外に引き抜くことにより、前記溶湯プールを所定の容量を保たせた状態のまま、下方より凝固させて、長尺の鋳塊を製造する鋳塊の製造方法であって、
    前記追加装入原料の下端を前記溶湯プールに浸漬させる直前の溶解電力を、前記追加装入原料の下端を前記溶湯プールに浸漬させた後の定常時の溶解電力を100%とした場合85%以上95%未満の範囲の電力値として鋳塊を製造することを特徴とする鋳塊の製造方法。
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