JP2012187554A - コータ装置、及びコータヘッドと被塗布体との距離を求める方法 - Google Patents

コータ装置、及びコータヘッドと被塗布体との距離を求める方法 Download PDF

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Abstract

【課題】コータヘッドと液体が塗布される被塗布体との距離を迅速かつ高精度に測定する。
【解決手段】コータヘッド11は、保持部2に面し第1の開口12と同一面上に位置する第2の開口20を備えた少なくとも1つの内側空間部21を有している。距離測定器22は、被塗布体3または保持部2、及び第2の開口の位置20に設けられレーザ光を反射する遮へい体23aを測定位置として、内側空間部21を通してレーザ光を出射することにより、被塗布体3または保持部2と距離測定器22との距離である第1の距離D1、及び遮へい体23aと距離測定器22との距離である第2の距離D2を、同時にまたは別々に測定する。距離算出器22は、第1の距離D1と第2の距離D2との差分に基づき、コータヘッド11の第1の開口12と被塗布体3または保持部2との距離である第3の距離D3を算出する。
【選択図】図2

Description

本発明はコータ装置に関し、特に液体を吐出するコータヘッドと液体が塗布される被塗布体との距離を求める機構及び方法に関する。
2次電池の製造工程では、回転するロータに保持されたシート材の上に電極材料を薄く(100〜150μm程度)塗布する必要がある。膜厚の精度は電池の性能及び品質に大きく影響し、一例では、膜厚は1μmのオーダーで制御される。従って、液体状の電極材料を吐出するコータヘッドとロータまたはシート材とのギャップを高精度で制御することが重要であり、そのためには、ギャップを高精度で測定することが重要である。従来はコータヘッドとロータとの間にシムを入れてギャップを測定し、コータヘッドの左右の位置決め機構(モータ)を手動で操作していた。そのため、作業者による測定のばらつきが大きく、ギャップを高精度で調整することは難しかった。
一般に、液体を吐出するノズルと液体が塗布される被塗布体との間のギャップを高精度で測定する技術としては様々なものが知られている。
特許文献1には、スリットノズルと基板との間隔を測定する方法が開示されている。基板載置部の側面に上下方向に変位可能な測長子が設けられ、測長子の先端が基板載置部の上面と一致するまで、測長子がスリットノズルの先端で押し下げられる。スリットノズルの側面には距離測定センサが固定されており、このときの距離測定センサと基板載置部上面との間隔が距離測定センサによって測定される。測定された間隔は基準値となる。スリットノズルを上下させると、距離測定センサと基板載置部上面との間隔が同様にして測定される。この値と基準値との差分を求めることで、スリットノズルと基板との間隔が得られる。
特許文献2には、ダイのリップ先端部と基板が載置されるテーブルとの間隔を測定する方法が開示されている。ダイの一方の側にレーザ光の投光器が、ダイを挟んでその反対側にレーザ光の受光器が設置されている。リップ先端部と基板との間隙に向けて投光器からレーザ光を出射し、受光器がレーザ光を受光する。リップを基板に対して近づけていくと、リップが基板に当接し光路が塞がれるため、受光量がゼロとなる。ダイに取り付けられた距離測定センサはこのときの基板との距離を測定し、これを基準値とする。ダイが上下した場合は、距離測定センサで基板との距離を測定し、基準値の差分を求める。この差分がダイのリップ先端部と基板が載置されるテーブルとの間隔となる。
特許文献3には、塗工ロールと塗工用スロットダイとの間隔を測定する方法が開示されている。スロットダイの側面に測定器取付ブロックが取り付けられており、その端部はスロットダイのリップ前面と同一面にされている。測定器取付ブロックは長手方向に延びる貫通孔を備えており、貫通孔にはマイクロメータが収容されている。測定器取付ブロックと塗工ロールの間にブロックゲージを挟み、その状態でマイクロメータをブロックゲージに当接させ、マイクロメータの測定値をリセットする。その後ブロックゲージを取り外し、マイクロメータを塗工ロールに当接するまで変位させる。そのときのマイクロメータの位置が塗工ロールとスロットダイとの間隔となる。
特開2007−83131号公報 特許3022562号公報 特開2006−110486号公報
コータヘッドは、洗浄、交換、塗布条件の変更(例えばシートの表面に塗布するか裏面に塗布するか)等の目的で、定期的な取り外しが必要となる。従って、その都度人手によって、ダイの位置調整作業が必要となり、生産性の低下を招いていた。塗工条件によっては塗料の温度が変化し、ロータやコータヘッドが熱膨張を生じ、ギャップそのものが変動することもある。
特許文献1、2に記載された技術は、ダイと基板等とが接触している状態でギャップの基準値を求めているため、ダイの先端を他の物体に当接させる工程が必須となる。しかし、高い寸法精度が求められるダイの先端に他の物体を当接させることは、ダイの品質管理上好ましくない。特許文献3に記載された技術は、ダイ自体が他の物体と当接することはないが、調整作業が煩雑である。
本発明は、以上の事情に鑑み、コータヘッドと、液体が塗布される被塗布体またはその保持部との距離を、迅速かつ高精度に、かつ非接触方式にて測定することのできるコータ装置及び距離の算出方法を提供することを目的とする。
本発明の一実施態様によれば、コータ装置は、液体が塗布される被塗布体を保持するようにされた保持部と、液体を被塗布体に向けて吐出するスリット状の第1の開口を備えたコータヘッドと、レーザ光を測定位置に照射し測定位置で反射された反射光を検出することによって測定位置までの距離を測定する距離測定器と、コータヘッドの第1の開口と被塗布体または保持部との距離を算出する距離算出器と、を有している。コータヘッドは、保持部に面し第1の開口と同一面上に位置する第2の開口を備えた少なくとも1つの内側空間部をさらに有している。距離測定器は、被塗布体または保持部、及び第2の開口の位置に設けられレーザ光を反射する遮へい体を測定位置として、内側空間部を通してレーザ光を出射することにより、被塗布体または保持部と距離測定器との距離である第1の距離、及び遮へい体と距離測定器との距離である第2の距離を、同時にまたは別々に測定する。距離算出器は、第1の距離と第2の距離との差分に基づき、コータヘッドの第1の開口と被塗布体または保持部との距離である第3の距離を算出する。
このように、第3の距離は、被塗布体または保持部と距離測定器との距離である第1の距離と、第2の開口の位置に設けられレーザ光を反射する遮へい体と距離測定器との距離である第2の距離との差分に基づき算出される。第3の距離の算出に差分を用いているため、距離測定器を高精度で取り付けることが不要である。塗布工程中にコータヘッド等が熱変形しても、測定精度への影響はない。しかも、第1及び第2の距離は距離測定器によって容易に求めることができる。以上より、迅速かつ高精度な測定が可能である。さらに、非接触方式であるので、コータヘッドなどへの品質への影響も低減される。
本発明の他の実施態様によれば、液体が塗布される被塗布体が保持された保持部と、液体を被塗布体に向けて吐出する第1の開口を備えたコータヘッドと、を備え、コータヘッドは保持部に面し第1の開口と同一面上に位置する第2の開口を備えた少なくとも1つの内側空間部をさらに有するコータ装置において、コータヘッドと被塗布体または保持部との間の距離を求める方法が提供される。この方法は、内側空間部及び第2の開口を通してレーザ光を被塗布体または保持部に照射し、被塗布体または保持部で反射された反射光を検出することによって、被塗布体または保持部と距離測定器との距離である第1の距離を測定することと、内側空間部を通してレーザ光を第2の開口の位置に設けられた遮へい体に照射し、遮へい体で反射された反射光を検出することによって、遮へい体と距離測定器との距離である第2の距離を測定することと、第1の距離と第2の距離との差分に基づき、コータヘッドの第1の開口と被塗布体との距離を算出することと、を含んでいる。
本発明によれば、コータヘッドと、液体が塗布される被塗布体またはその保持部との距離を、迅速かつ高精度に、かつ非接触方式にて測定することのできるコータ装置及び距離の算出方法を提供することができる。
本発明の一実施形態に係るコータ装置の側面図である。 図1の2A−2A線から見たコータヘッドとロータの上面図である。 コータヘッドとロータの部分詳細図である。 本発明のギャップ計測方法を示すフロー図である。 2次元レーザ変位計で検出された距離の分布を示す概念図である。 第1の実施形態の変形例のコータ装置におけるコータヘッドとロータの上面図である。 第2の実施形態のコータ装置の、コータヘッドとロータの上面図である。 第3の実施形態のコータ装置の、コータヘッドとロータの上面図である。 第4の実施形態のコータ装置の、コータヘッドとロータの上面図である。
以下、図面を参照して、本発明のいくつかの実施形態を説明する。本発明は2次電池の生産に好適に用いることができる他、半導体装置などに適用することができる。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の一実施形態に係るコータ装置の側面図である。図1(a)〜(c)はコータ装置の様々な運転状態を示しており、図1(a)はコータヘッドが原点位置にある状態を、図1(b)はコータヘッドが退避位置にある状態を、図1(c)はコータヘッドが運転中の状態をそれぞれ示している。図2は図1の2A−2A線から見たコータヘッドとロータの上面図である。図3はコータヘッドとロータの部分詳細図であり、図3(a)〜(c)は各々、図2の3A−3A線、3B−3B線、3C−3C線に沿った断面図である。
コータ装置1は、回転可能なロータ2を有している。ロータ2上には予め箔状のシート材(被塗布体3)が巻かれ、その上に後述するコータヘッド11によって、電極材料などの塗料(液体4)が塗布される。ロータ2は、被塗布体3であるシート材を保持するようにされた保持部2である。本実施形態では、保持部2は被塗布体3が外周面に保持されるようにされた回転可能なロータ2であるが、平板状の保持部であってもよい。
コータ装置1は、液体4を被塗布体3に向けて吐出するスリット状の第1の開口12を備えたコータヘッド11を有している。第1の開口12はコータヘッド11の平面状の先端面11gを含む仮想面内に位置している。コータヘッド11は上部ヘッド11aと下部ヘッド11bとに2分割されており、その隙間に厚さ0.6〜1mm程度の第1のシム11cが挟み込まれている。第1のシム11cは概ね矩形状の平板であり、一辺が切り欠かれている。切欠部は液体供給部11dとともに第1の開口12を形成している。下部ヘッド11bには液体供給部11dに液体4を供給する液体供給路11eが形成されている。コータヘッド11は、架台14に搭載されたダイステージ13に固定されている。
コータヘッド11は、コータヘッド移動装置10によって、保持部2に対してx方向へ相対移動することができる。コータヘッド移動装置10は、コータヘッド11が搭載されたダイステージ13と、一対のコッタ(第1のコッタ15a及び第2のコッタ15b)と、第1のコッタ15aに連結されたパルスモータ16aと、第2のコッタ15bに連結されたシリンダ17と、を有している。第1のコッタ15aはモータ駆動軸16b(ボールネジ)を介してパルスモータ16aに連結され、x方向への移動を規制されつつ、上下方向(z方向)に移動することができる。第2のコッタ15bはダイステージ13上に固定されており、背面に連結されたシリンダ17からロータ2側に向かう加圧力を受ける。
第1及び第2のコッタ15a,15bは各々、同一の傾斜角を有する傾斜面15c,15dを備えており、傾斜面15c,15dを介して互いに当接することができる。第2のコッタ15bがシリンダ17で加圧された状態でパルスモータ16aを駆動し、モータ駆動軸16bに取り付けられた第1のコッタ15aが上昇すると、第2のコッタ15bはロータ2側に移動する。この結果、ダイステージ13はガイド18を介して、架台14上をx方向(ロータ2に近づく向き)に移動する。第1のコッタ15aが下降すると、第2のコッタ15bは第1のコッタ15aに押されてシリンダ17側に移動し、ダイステージ13はガイド18を介して架台14上を反対方向に移動する。コータヘッド移動装置10はこのようにしてコータヘッド11をx方向に移動させることができる。図1(a)の破線は、コータヘッド11とともに移動する部材の範囲を示している。
第2のコッタ15bの水平(x方向)移動量は傾斜面15c,15dの傾斜角に依存しており、傾斜角が小さいほど第1のコッタ15aの上下(z方向)移動量に対する第2のコッタ15bの水平移動量が小さくなる。つまり、コッタはモータ駆動軸16b(ボールネジ)に負荷を加えず、傾斜した角度に応じて移動分解能を向上させることができる。例えば、モータ駆動軸16bが25mm移動したときにダイステ−ジ13が1mm移動する設計にしておく。パルスモータ16aの予め決められた回転量に相当する量、例えば25μmステップで第1のコッタ15aを上昇させると、コータヘッド11は1μmステップでロータ2に接近または離反する。このように傾斜角を小さく選択することによって、第2のコッタ15bの水平移動量をより精密に制御することができる。
コータヘッド移動装置10は、第1の開口12の長手方向L(y方向)の両端側に各々設けられている。各コータヘッド移動装置10は独立に作動することができるため、コータヘッド11をロータ2の回転軸2aに対して平行に揃えることができる。これによって、コータヘッド11と保持部2または被塗布体3との間隔を、コータヘッド11の第1の開口12の長手軸Lに沿って均一となるように制御することができる。
図2を参照すると、コータヘッド11は、保持部2に面する第2の開口20を備えた、少なくとも1つ、好ましくは第1の開口12の長手方向(y方向)両端側に各々設けられた内側空間部21をさらに有している。第2の開口20は第1の開口12と同一面に、第1の開口12に隣接して設けられている。第2の開口20はコータヘッド11の平面状の先端面11gを含む仮想面内に位置している。従って、第1の開口12と第2の開口20は同一の仮想面内に位置している。
具体的には上部ヘッド11aと下部ヘッド11bとに挟まれた空間の、第1のシム11cの外側領域に第2のシム11fが設けられており、第2のシム11fは、第2のシム11fを貫通する貫通孔21を備えている。他の実施形態では、第2のシム11fを設けず、第1のシム11cに隣接する空間を貫通孔として用いてもよい。第2の開口20の位置には後述する距離測定器22から照射されるレーザ光を反射する遮へい体23aが設けられている。
コータ装置1はさらに距離測定器22を有している。距離測定器22はレーザ光を測定位置に照射し測定位置で反射された反射光を検出することによって測定位置までの距離を測定する。本実施形態では、距離測定器22は2次元レーザ変位計である。距離測定器22は第1の開口12の長手方向L両端側に各々設けられており、各々がコータヘッド移動装置10と組み合わされている。距離測定器22は、内側空間部21のロータ2と反対側の端部21aに接して設けられ、内側空間部21及び第2の開口20を通して被塗布体3または保持部2を直視可能な位置に設けられている。内側空間部21は貫通孔の形状である必要はなく、測定位置にレーザ光を照射可能でかつ反射光を検出可能である限り、任意の形状であってよい。ただし、内側空間部21の形状及び距離測定器22の取付位置は、レーザ光が、測定対象表面の測定位置における法面と垂直に引いた法線に沿って照射され、反射光が距離測定器22に戻ってくるように選択されていることが望ましい。測定位置は被塗布体3、保持部2または遮へい体23aであり、詳細は後述する。
2次元レーザ変位計22は、上部ヘッド11aと下部ヘッド11bとの間の第1のシム厚さに等しい間隙に、図示しない発光部と受光部を備え、レーザ光をロータ2に向けて照射する。2次元レーザ変位計22は、レーザ光の照射範囲内で、レーザ変位計22からの距離を2次元情報として取得することができる。2次元レーザ変位計22は、レーザ光の一部が被塗布体3または保持部2で反射し、他の少なくとも一部が遮へい体23aで反射される。このため、2次元レーザ変位計22は、レーザ光の一部で被塗布体3または保持部2までの距離を測定し、他の一部で遮へい体23aまでの距離を測定することができる。
遮へい体23aは一定厚さtの平板であり、保持部(ロータ)2に面する面が第1の開口12、従って第2の開口20と同一面上に位置している。遮へい体23aはレーザ光を反射可能であれば材料は限定されない。
コータ装置1は、コータヘッド11の第1の開口12と被塗布体3または保持部2との距離を算出する距離算出器24を有している。距離算出器24は、距離測定器22の測定結果に基づき、コータヘッド11の第1の開口12と被塗布体3または保持部2との距離を算出する。距離算出器24は、演算器などの専用回路として設けてもよいし、コータ装置1の制御部(図示せず)の一部として設けてもよい。具体的な機能については後述する。
コータ装置1は、被塗布体3または保持部2のレーザ光の照射位置に空気を噴射する空気噴射器25を有していてもよい。レーザ光の照射位置は、液体4の流路を形成する第1のシム11cの外側に位置しているため、吐出した液体4または流路から漏えいする液体4で照射位置が汚染される可能性は低い。しかし、レーザ光の照射位置に向けてエアを吹き出す機構を付加することによって、液体4の付着を積極的に防止することができる。
次に、図4を参照してコータヘッド11と被塗布体3または保持部2との距離の測定方法及び自動調整方法を説明する。本実施形態ではレーザ光は被塗布体3であるシート材に照射され、コータヘッド11と被塗布体3との距離が測定されるとするが、シート材の幅またはレーザ光の照射位置によっては、ロータ2、すなわち保持部2とコータヘッド11との距離を測定する場合もあり得る。保持部2とコータヘッド11との距離を測定する場合も同様に考えることができる。被塗布体3と距離測定器22との距離を第1の距離D1、遮へい体23aと距離測定器22との距離を第2の距離D2、コータヘッド11の第1の開口12と被塗布体3との距離を第3の距離D3とする。第3の距離D3はギャップという場合もある。
(ステップS1)まず、図1(b)に示す退避位置から図1(a)に示す原点位置まで、ダイステージ13を復帰させる。具体的には、コータヘッド11の前後方向(x方向)にリニアスケール(図示せず)を設置しておき、コータヘッド11がロータ2に接触する直前まで、左右のコータヘッド移動装置10を用いてダイステージ13を高速移動させる。移動は手動で行ってもよい。図1(a)は原点位置に復帰したダイステージ13を示している。本ステップはギャップの粗調整が目的であり、例えば、目的のギャップが120μmの場合、ギャップが140μm程度となるまでダイステージ13を移動させる。レーザ変位計の計測範囲は数mm程度しかなく、その範囲外では測定精度が保証されないため、粗調整の場合はリニアスケールを用いることが望ましい。望ましくは原点位置で第1のコッタ15aと第2のコッタ15bが面接触するが、必ずしもその必要はない。
(ステップS2)ステップS1の終了時点で左右のギャップが異なる場合があるため、ギャップが大きい方のパルスモータ16aだけを駆動して左右のギャップを同一にする。具体的には、図1(a)の状態から、リニアスケールを参照しながら、一方のシリンダ17をさらに前進させるとともに、パルスモータ16aを駆動し第1のコッタ15aを上昇させる。シリンダ17は第2のコッタ15bを常時ロータ2側に加圧しているため、一方のパルスモータ16aを駆動し、第1のコッタ15aを引き上げていくと、第2のコッタ15bが傾斜面15dに沿ってロータ2側に押し出される。この結果、コータヘッド11の第1の開口12の長手方向Lがロータ2の回転軸2aと平行になり、ギャップが第1の開口12の長手方向Lに沿ってほぼ均一化される。
(ステップS3)次にこの位置から、レーザ変位計の値を参照しながら、左右のコータヘッド移動装置10でギャップを所定の値に調整する。具体的には、左右の独立したコータヘッド移動装置10(パルスモータ16a)によって、コータヘッド11の両端部を同時にかつ微少量(例えば0.1μmステップ)ずつ動かし、ダイステージ13をロータ2に近づけていく。コータヘッド移動装置10の作動原理はステップS2で説明したのと同様である。この間、ギャップを常時測定し、ギャップが左右で不均一にならないようにしながら、コータヘッド11を所定のギャップとなるまで移動させて、調整を完了する(図1(c))。
ここで、ギャップの測定方法についてさらに詳細に述べる。2次元レーザ変位計22が内側空間部21に向けてレーザ光を出射すると、レーザ光の一部は内側空間部21及び第2の開口20を通して、測定対象である被塗布体3に照射され、被塗布体3で反射された反射光が2次元レーザ変位計22で検出される。これによって、第1の距離D1を測定することができる。レーザ光の他の一部は内側空間部21を通して、第2の開口20の位置に設けられた測定対象である遮へい体23aに照射され、遮へい体23aで反射された反射光が2次元レーザ変位計22で検出される。これによって、第2の距離D2を測定することができる。このように、2次元レーザ変位計22は一回のレーザ光の照射で、第1の距離D1と第2の距離D2とを同時に測定することができる。
図5は2次元レーザ変位計22で検出された距離の分布を示している。同図では長さ方向yの値の小さい部分が被塗布体3との距離を、大きい部分が遮へい体23aとの距離を示している。従って、この分布を分析することによって、第1の距離D1と第2の距離D2を求めることができる。
コータ装置1において重要であるのはコータヘッド11の第1の開口12と被塗布体3とのギャップ(第3の距離D3)である。距離算出器24は、第3の距離D3を、第1の距離D1から第2の距離D2と平板の厚さtとを引いた値として算出する(D3=D1−D2−t)。第1の開口12と第2の開口20は同一の仮想面内に位置しているため、コータヘッド11がロータ2の回転軸2aと平行であれば、第3の距離D3は第1の開口12と被塗布体3とのギャップに一致する。厳密に平行でない場合は、左右の2次元レーザ変位計22での測定結果から得られた2つのD3の値を平均して第1の開口12と被塗布体3とのギャップとすることもできる。平板の厚さtは既知であり、第1及び第2の距離D1,D2は2次元レーザ変位計22によって正確に求められているので、単純な演算によって第3の距離D3を高精度で求めることができる。
本実施形態の変形例では、図6に示すように、遮へい体23bを2次元レーザ変位計22に面する面が第2の開口20と同一面上に位置するように設けることができる。この場合、第3の距離D3は、第1の距離D1から第2の距離D2を引いた値として算出することができる(D3=D1−D2)。
本実施形態の長所は以下のように整理することができる。
まず、本実施形態では第1及び第2の距離D1,D2の測定がコータヘッド11及びロータ2に対して非接触で行われるため、コータヘッド11やロータ2を損傷させるおそれが少ない。
次に、コータヘッド11ないしレーザ変位計22の位置調整の時間が節約でき、生産性の向上を図ることができる。コータヘッド11は洗浄などの目的で取り外すことがあり、その際レーザ変位計22を取り外すこともあり得る。レーザ変位計22を取り外さない場合でも、コータヘッド11の取り付けの際のコータヘッド11の位置ずれによってレーザ変位計22の位置がずれる可能性がある。従って、コータヘッド11ないしレーザ変位計22の取付位置は、高精度で調整する必要がある。本実施形態では、コータヘッド11の取り付け位置が数100μm程度のオーダーでずれても、レーザ変位計22の計測範囲内のずれであれば、第3の距離D3を高精度で測定することができる。これは、本実施形態ではコータヘッド11の先端までの距離と被塗布体3までの距離とを測定し、その差分を求めているため、コータヘッド11の取り付け位置の誤差がギャップ計測の誤差とならないためである。本実施形態では、コータヘッド11の取り付けに過大な労力を必要とすることなく、所望の距離D3を容易かつ高精度で得ることができる。
さらに、ギャップをリアルタイムで計測できるため、ロータ2の温度上昇による熱膨張や液体の温度変化によるコータヘッド11の熱膨張の影響を含めてギャップを計測できる。このため、より均一な塗膜厚さを実現できる。ロータ2の回転中もギャップをリアルタイムに計測できるため、ロータ2の回転ぶれも測定することができる。
(第2の実施形態)
図7は、本実施形態のコータ装置1におけるコータヘッド11とロータ2の上面図である。本実施形態では、距離測定器22は、レーザ光が被塗布体3または保持部2で反射されるように設けられた第1のレーザ変位計22aと、レーザ光が遮へい体23aで反射されるように設けられた第2のレーザ変位計22bと、を有している。第1及び第2の距離D1,D2の測定方法及び第3の距離D3の算出方法は第1の実施形態と同様であるが、平面的な距離分布を求める必要がないため、一般的なレーザ変位計を用いることができる。
(第3の実施形態)
図8は、本実施形態のコータ装置1におけるコータヘッド11とロータ2の上面図である。本実施形態では、遮へい体23cは、レーザ光が照射されない第1の位置P1とレーザ光が照射される第2の位置P2との間を移動可能に設けられている。図では便宜上、遮へい体23cが第1の位置P1にある状態を左側に、遮へい体23cが第2の位置P2にある状態を右側に示している。本実施形態の遮へい体23cは、移動することによってレーザ光の透過または遮断するシャッタ構造を有している。遮へい体23cは、距離測定器22に面する面が第2の開口20と同一面上に位置している。距離測定器22は、遮へい体23bが第1の位置P1にあるときに第1の距離D1を測定し、遮へい体23bが第2の位置P2にあるときに第2の距離D2を測定する。従って、距離算出器24は、第1の距離D1から第2の距離D2を引いた値を第3の距離3として求めることができる。本実施形態では、第1の距離D1と第2の距離D2を別々に測定するため、一般的なレーザ変位計を用いることができる。
(第4の実施形態)
図9は、第4の実施形態のコータ装置1におけるコータヘッド11とロータ2の上面図である。本実施形態は、基本的な構成は第3の実施形態と同じであるが、遮へい体23dは、ロータ2に面する面が第2の開口20と同一面上に位置している。コータヘッド11に切欠が設けられており、一定の厚さtを有する平板状の遮へい体23dが切欠き内をスライドする。距離測定器22は、第1の距離D1から第2の距離D2と平板の厚さtとを引いた値を第3の距離D3として求めることができる。コータヘッド11とロータ2間のギャップは数100μmのため、本実施形態は、シャッタ構造をギャップ内に収めることが難しい場合に有効である。
1 コータ装置
2 ロータ(保持部)
3 被塗布体
4 液体(塗料)
10 コータヘッド移動装置
11 コータヘッド
12 第1の開口
13 ダイステージ
15a,15b 第1、第2のコッタ
16a パルスモータ
17 シリンダ
20 第2の開口
21 内側空間部
22 距離測定器(レーザ変位計)
23a〜23d 遮へい体
D1〜D3 第1〜第3の距離

Claims (10)

  1. 液体が塗布される被塗布体を保持するようにされた保持部と、
    前記液体を前記被塗布体に向けて吐出するスリット状の第1の開口を備えたコータヘッドと、
    レーザ光を測定位置に照射し該測定位置で反射された反射光を検出することによって該測定位置までの距離を測定する距離測定器と、
    前記コータヘッドの前記第1の開口と前記被塗布体または前記保持部との距離を算出する距離算出器と、を有し、
    前記コータヘッドは、前記保持部に面し前記第1の開口と同一面上に位置する第2の開口を備えた少なくとも1つの内側空間部をさらに有し、
    前記距離測定器は、前記被塗布体または前記保持部、及び前記第2の開口の位置に設けられ前記レーザ光を反射する遮へい体を前記測定位置として、前記内側空間部を通してレーザ光を出射することにより、前記被塗布体または前記保持部と前記距離測定器との距離である第1の距離、及び前記遮へい体と前記距離測定器との距離である第2の距離を、同時にまたは別々に測定し、
    前記距離算出器は、前記第1の距離と前記第2の距離との差分に基づき、前記コータヘッドの前記第1の開口と前記被塗布体または前記保持部との距離である第3の距離を算出する、コータ装置。
  2. 前記遮へい体は一定厚さの平板であり、該平板の前記保持部に面する面が前記第2の開口と同一面上に位置しており、前記距離算出器は、前記第1の距離から前記第2の距離と前記平板の厚さとを引いた値を前記第3の距離として求める、請求項1に記載のコータ装置。
  3. 前記遮へい体は前記距離測定器に面する面が前記第2の開口と同一面上に位置しており、前記距離算出器は、前記第1の距離から前記第2の距離を引いた値を前記第3の距離として求める、請求項1に記載のコータ装置。
  4. 前記距離測定器は、レーザ光の一部が前記被塗布体または前記保持部で反射し、他の少なくとも一部が前記遮へい体で反射されるように設けられた2次元レーザ変位計であり、前記2次元レーザ変位計は一回のレーザ光の照射で、前記第1の距離と前記第2の距離とを同時に測定する、請求項2または3に記載のコータ装置。
  5. 前記距離測定器は、レーザ光が前記被塗布体または前記保持部で反射されるように設けられた第1のレーザ変位計と、レーザ光が前記遮へい体で反射されるように設けられた第2のレーザ変位計と、を有している、請求項2または3に記載のコータ装置。
  6. 前記遮へい体は、レーザ光が照射されない第1の位置とレーザ光が照射される第2の位置との間を移動可能に設けられ、前記距離測定器は、前記遮へい体が前記第1の位置にあるときに前記第1の距離を測定し、前記遮へい体が前記第2の位置にあるときに前記第2の距離を測定する、請求項2または3に記載のコータ装置。
  7. 前記被塗布体または前記保持部のレーザ光の照射位置に空気を噴射する空気噴射器を有する、請求項1から6のいずれか1項に記載のコータ装置。
  8. 前記保持部は前記被塗布体が外周面に保持されるようにされた回転可能なロータであり、前記距離測定器は前記第1の開口の長手方向の両端側に各々設けられている、請求項1から7のいずれか1項に記載のコータ装置。
  9. 前記コータヘッドを前記保持部に対して相対移動させる、前記各距離測定器と組み合わされたコータヘッド移動装置を有する、請求項8に記載のコータ装置。
  10. 液体が塗布される被塗布体が保持された保持部と、前記液体を前記被塗布体に向けて吐出する第1の開口を備えたコータヘッドと、を備え、前記コータヘッドは前記保持部に面し前記第1の開口と同一面上に位置する第2の開口を備えた少なくとも1つの内側空間部をさらに有するコータ装置において、前記コータヘッドと前記被塗布体または前記保持部との間の距離を求める方法であって、
    前記内側空間部及び前記第2の開口を通してレーザ光を前記被塗布体または前記保持部に照射し、前記被塗布体または前記保持部で反射された反射光を検出することによって、前記被塗布体または前記保持部と前記距離測定器との距離である第1の距離を測定することと、
    前記内側空間部を通してレーザ光を前記第2の開口の位置に設けられた遮へい体に照射し、前記遮へい体で反射された反射光を検出することによって、前記遮へい体と前記距離測定器との距離である第2の距離を測定することと、
    前記第1の距離と前記第2の距離との差分に基づき、前記コータヘッドの前記第1の開口と前記被塗布体との距離を算出することと、を含む方法。
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