以下、本発明の実施の形態について、図を用いて説明する。なお、各実施の形態の説明において、「前」、「後」、「上」、「下」、「左」、「右」といった方向は、説明の便宜上、そのように記しているだけであって、装置、器具、部品等の配置や向き等を限定するものではない。
各実施の形態の説明において、LEDモジュールとは、LEDパッケージ(LEDをチップ部品として基板に実装できる状態にしたものであり、以下、単に「LED」という)を1枚の基板に実装したものをいう。LEDモジュールユニットとは、前述のLEDモジュールを2枚以上組み合わせて接続したものをいう。
実施の形態1.
図1は、本実施の形態に係る直管形LEDランプ100の斜視図である。図2は、図1に示す直管形LEDランプ100の分解斜視図である。図3は、図1に示す直管形LEDランプ100のA−A断面図である。
直管形LEDランプ100は、チューブ状の円筒形カバー部200と、この円筒形カバー部200の両端に取り付けられる口金300と、円筒形カバー部200の内側に収納されるLEDモジュールユニット400とを備える。
円筒形カバー部200は、透光性の樹脂又はガラス等で作られたカバー上部210とカバー下部240とで、LEDモジュールユニット400からの発熱を放熱する金属製のヒートシンク220とヒートシンク230とを挟んだ構成となっている。カバー上部210及びカバー下部240、ヒートシンク220及びヒートシンク230は、それぞれ同一の部品である。ヒートシンク220及びヒートシンク230は、放熱フィンや断熱材で構成されている。ヒートシンク220及びヒートシンク230の中央部には、空気の対流による放熱性を高めるため、貫通孔が開けられていてもよい。ヒートシンク220及びヒートシンク230は、カバー上部210とLEDモジュールユニット400とカバー下部240とを挟み込んで固定する構造となっている。なお、本実施の形態において、カバー上部210及びカバー下部240は、透光性カバーの例であり、その材質や形状等は直管形LEDランプ100の用途等に合わせて適宜選択(変更)可能である。カバー上部210及びカバー下部240が同一の部品であることも必須ではない。また、本実施の形態において、ヒートシンク220及びヒートシンク230は、放熱部材の例であり、その材質や形状等は直管形LEDランプ100の用途等に合わせて適宜選択(変更)可能である。ヒートシンク220及びヒートシンク230が同一の部品であることも必須ではない。
口金300は、円筒形カバー部200に取り付けられる口金取付部310と、この口金取付部310から外方に突出する1対の口金ピン320とを備える。なお、本実施の形態において、口金ピン320の本数や形状等は、口金300が取り付けられるソケットの型式に合わせて適宜選択(変更)可能である。例えば、直管形LEDランプ100は、長手方向の一端部に、給電用の1対の口金ピン320(電極端子)が突出する口金300が配設され、長手方向の他端部に、接地用の1本の口金ピン320(アース端子)が突出する口金300が配設されるといった構成をとってもよい。
LEDモジュールユニット400は、LED412が両面に実装された長手状のLEDモジュール410と、LED422が両面に実装された長手状のLEDモジュール420とが、長手方向からみて交差するように組み合わされた構成となっている。LED412,422は、例えば白色の光を発する。なお、本実施の形態において、LED412,422は、発光素子の例であり、EL又はその他の発光素子に換えても構わない。
図3に示すように、LEDモジュール410とLEDモジュール420とが交差することにより、LEDモジュール410とLEDモジュール420との間には、長手方向からみて4つのV字状溝が形成されている。LED412,422は、これら4つのV字状溝のうち、互いに向かい合う2つのV字状溝(図3では上下のV字状溝)内のみに位置するように、LEDモジュール410,420に実装される。つまり、LED412がLEDモジュール410の長手方向からみて左半分の下面側と右半分の上面側とに実装されるとすれば、LED422はLEDモジュール420の同じ長手方向からみて左半分の上面側と右半分の下面側とに実装されることになる。このような構成をとることで、本実施の形態によれば、直管形LEDランプ100から1つの方向(例えば床方向)のみでなく、他の方向(例えば天井方向)にも光を照射することができる。
上記4つのV字状溝のうち、LED412,422がある2つのV字状溝(図3では上下のV字状溝)は、カバー上部210及びカバー下部240によって覆われている。このため、LED412,422から発せられる光を拡散させることができ、直管形LEDランプ100からの照射光の均一性が向上する。また、上記4つのV字状溝のうち、互いに向かい合う他の2つのV字状溝、即ち、LED412,422がない2つのV字状溝(図3では左右のV字状溝)内には、ヒートシンク220及びヒートシンク230が配設されている。このため、LEDモジュール410,420から発せられる熱を直管形LEDランプ100の外部に効率よく放熱することができる。
図4は、本実施の形態に係る照明器具900の斜視図である。
照明器具900は、天井に設置される器具本体910と、器具本体910に取り付けられる2対のソケット920とを備える。器具本体910は、商用電源に接続される端子台や、端子台に接続される点灯装置等を内蔵する。ソケット920は、器具本体910に内蔵された点灯装置に接続される。
照明器具900に2本の直管形LEDランプ100が取り付けられることで、1台の照明装置が構成される。このとき、直管形LEDランプ100の口金300にある口金ピン320が照明器具900のソケット920に設けられた穴に差し込まれ、照明器具900の器具本体910に内蔵された点灯装置に電気的に接続される。これにより、商用電源から、照明器具900の端子台、点灯装置、ソケット920、直管形LEDランプ100の口金ピン320を介して、直管形LEDランプ100のLEDモジュールユニット400に電力が供給され、LEDモジュールユニット400のLEDモジュール410,420に実装されたLED412,422が点灯する。なお、本実施の形態において、照明器具900に取り付けられる直管形LEDランプ100の数は2本に限らず、照明器具900は、1本の直管形LEDランプ100のみが取り付けられるように構成されていてもよいし、3本以上の直管形LEDランプ100が取り付けられるように構成されていてもよい。
図5(a)は、LEDモジュール410の上面図である。図5(b)は、図5(a)の矢印方向からみたLEDモジュール410の側面図である。図5(c)は、LEDモジュール420の上面図である。図5(d)は、図5(c)の矢印方向からみたLEDモジュール420の側面図である。図5(e)は、LEDモジュールユニット400の側面図である。
図5(a)及び(b)に示すように、LEDモジュール410は、基板短辺側の略中央に基板端から基板長手方向の略中央部まで切り欠き415が入っている実装基板411(第1基板)、この実装基板411に実装されるLED412、オス型のコネクタ413a,413b、口金ピン320からLEDモジュールユニット400に電力を供給するハーネスが接続されるコネクタ414a,414bから構成されている。
LED412は、実装基板411の上面及び下面に切り欠き415に沿った軸を中心に対称となる配置で実装されている。LED412は、実装基板411の上面に12個、実装基板411の下面に12個実装され、それぞれ基板長手方向に沿って略直線状かつ1列に配置されている。コネクタ413a,413bは、それぞれ実装基板411の上面及び下面で、基板長手方向の略中央部にある切り欠き415の先端に隣接するように配置されている。コネクタ414a,414bは、それぞれ実装基板411の上面及び下面で基板端(又はその近傍)に配置されている。実装基板411の上面では、コネクタ414aからLED412を経由してコネクタ413aまで配線パターンにより各部品が電気的に接続されている。実装基板411の下面では、コネクタ414bからLED412を経由してコネクタ413bまで配線パターンにより各部品が電気的に接続されている。なお、本実施の形態において、LED412の実装数や配置等は直管形LEDランプ100の用途等に合わせて適宜選択(変更)可能である。また、本実施の形態において、コネクタ414a,414bは必須ではなく、代わりに、例えば口金ピン320からのハーネスを実装基板411に設けたランドに直接はんだ付けしてもよい。
図5(c)及び(d)に示すように、LEDモジュール420は、基板短辺側の略中央に基板端から基板長手方向の略中央部まで切り欠き425が入っている実装基板421(第2基板)、この実装基板421に実装されるLED422、メス型のコネクタ423a,423bから構成されている。
LED422は、実装基板421の上面及び下面に切り欠き425に沿った軸を中心に対称となる配置で実装されている。LED422は、実装基板411の上面に12個、実装基板411の下面に12個実装され、それぞれ基板長手方向に沿って略直線状かつ1列に配置されている。コネクタ423a,423bは、それぞれ実装基板421の上面及び下面で、基板長手方向の略中央部にある切り欠き425の先端に隣接するように配置されている。実装基板421の上面及び下面では、コネクタ423aからLED412を経由してコネクタ423bまで配線パターンにより各部品が電気的に接続されている。なお、本実施の形態において、LED422の実装数や配置等は直管形LEDランプ100の用途等に合わせて適宜選択(変更)可能である。
LEDモジュール410及びLEDモジュール420は、実装する部品(コネクタのオス型/メス型、口金ピン320への配線の有無)が異なるだけで同一の基板を使用している。即ち、実装基板411と実装基板421とは、同一の形状を有する。このため、部品にかかるコストを削減することができる。なお、本実施の形態において、どのLEDモジュールのコネクタをオス型とし、どのLEDモジュールのコネクタをメス型とするか、また、どのLEDモジュールに口金ピン320への配線を接続するかは任意に決めてよい。例えばLEDモジュール410のコネクタ413a,413bをメス型、LEDモジュール420のコネクタ423a,423bをオス型としてもよい。また、例えばLEDモジュール410のコネクタ414a,414bの代わりに、同様のコネクタをLEDモジュール420に設けてもよい。
図5(e)に示すように、LEDモジュールユニット400は、LEDモジュール410とLEDモジュール420とを、それぞれの実装基板411,421の切り欠き415,425同士が嵌合するように、略十字に交差させて押し込むことで組み立てられる。即ち、LEDモジュールユニット400では、実装基板411の長手方向に延びる切り欠き415と実装基板421の長手方向に延びる切り欠き425とが嵌合して、実装基板411と実装基板421とが長手方向からみてX字状に組み合わされている。このような構成をとることで、本実施の形態によれば、直管形LEDランプ100の組み立てが容易になる。
LEDモジュールユニット400では、さらに、実装基板411のコネクタ413a,413bと実装基板421のコネクタ423a,423bとをそれぞれ接続させることで、LEDモジュール410とLEDモジュール420とが外れないように固定されている。即ち、LEDモジュールユニット400では、実装基板411,421の切り欠き415,425同士が嵌合した状態で、実装基板411のコネクタ413a,413bと実装基板421のコネクタ423a,423bとがそれぞれ互いに嵌合することで実装基板411,421を電気的及び物理的に接続している。このような構成をとることで、本実施の形態によれば、実装基板411,421同士の物理的な接続と電気的な接続とを1つの動作で同時に行うことが可能となる。また、実装基板411,421同士を接着剤やネジ等により固定する必要がない。
口金300の口金ピン320からLEDモジュールユニット400の各部品への給電は、例えばLEDモジュール410の上面のコネクタ414a、LED412、コネクタ413a、LEDモジュール420のコネクタ423a、LED422、コネクタ423b、LEDモジュール410の下面のコネクタ413b、LED412、コネクタ414bの経路で行われる。このように、本実施の形態では、1つのLEDモジュール410のみが口金300と電気的に接続されていればよいため、直管形LEDランプ100の組み立てがさらに容易になる。
コネクタ413a,413b及びコネクタ423a,423bは、互いに接続した状態において、図5(e)に矢印で示すように30〜90度程度の範囲でLEDモジュール410,420同士の交差している角度を調節しても、ストレスを受けない構造となっている部品であることが望ましい。この場合、LED412,422の発する光の範囲の広さを直管形LEDランプ100の製品ごとに変えることができるという利点がある。
なお、本実施の形態において、実装基板411,421には、切り欠き415,425として、基板短手方向の略中央部に基板長手方向の略中央部から基板長手方向の一端部まで延びるスリットが設けられているが、スリットの配置や形状等は直管形LEDランプ100の用途等に合わせて適宜選択(変更)可能である。例えば、スリットを基板短手方向の片端よりに設けて、前述した4つのV字状溝のうち、下側のV字状溝を上側のV字状溝より大きくし、下側のV字状溝内にくるLED412,422の実装数を上側のV字状溝より多くすれば、下方向を上方向より明るく照らす直管形LEDランプ100を提供することができる。
以上説明したように、本実施の形態では、直管の両端に口金300が設けられた直管形LEDランプ100が、切り欠き415,425を有する長尺状の実装基板411,421を2枚組み合わせて形成されたLEDモジュールユニット400(LED光源部)と、LEDモジュールユニット400に複数配設されたLED412,422とを備える。LEDモジュールユニット400は、切り欠き415,425を使って実装基板411,421同士を組み合わせたときに、実装基板411,421同士が物理的及び電気的に接続される。具体的には、LEDモジュールユニット400は、切り欠き415,425同士を組み合わせて押し込んだ動作が完了すると同時に、2枚の実装基板411,421にそれぞれ設けられたコネクタ413a,413b及びコネクタ423a,423b(接続部)が接続され、実装基板411,421同士が物理的及び電気的に接続される。
このような構成としたことにより、LEDモジュール410とLEDモジュール420とを、実装基板411,421が有する切り欠き415,425、コネクタ413a,413b,423a,423bで接続することで組み立てが容易になる効果がある。即ち、直管形LEDランプ100は、少ない工数で組み立てることができる。
また、本実施の形態によれば、ヒートシンク220及びヒートシンク230で放熱することによってLEDモジュールユニット400の発熱を抑えられる効果がある。即ち、直管形LEDランプ100では、放熱性が向上する。また、直管形LEDランプ100を天井に設置した場合、床面方向だけでなく、天井方向を照らすことが可能となる。即ち、直管形LEDランプ100では、床面・天井面の照度を十分確保することができる。なお、天井部への光は、床面への光ほど強くする必要はないので、天井面側及び床面側への直管形LEDランプ100の設置する向きを指定できる照明器具900に直管形LEDランプ100を取り付けるのであれば、天井面側に配置されるLED412,422の数量を間引いてもよい(片面のLED数を間引いて、ランプの上面、下面で照度を変えたランプも作ることができるので、製品のバリエーションを増やすことができる)。
また、本実施の形態によれば、円筒形カバー部200のカバー上部210と、LEDモジュール410、LEDモジュール420を交差させて構成されているLEDモジュールユニット400と、カバー下部240とを、ヒートシンク220及びヒートシンク230の突起部分で挟み込んで固定するので、ネジ等の取付部品を削減することができ、組立性が向上する効果がある。なお、円筒形カバー部200は、両端に口金300を取り付け、封をすることで完全に固定されるが、口金300を取り付けていない状態でも、直管部分(LEDモジュールユニット400及び円筒形カバー部200)が一時的に固定される(位置決めされる)ので、作業性が向上する効果がある。
なお、本実施の形態と同様の構成のLEDモジュールユニット400を直管形LEDランプ100以外のランプ(例えば電球形LEDランプ)に利用しても構わない。
実施の形態2.
本実施の形態について、主に実施の形態1との差異を説明する。
図6(a)は、LEDモジュール410の上面図である。図6(b)は、図6(a)の矢印方向からみたLEDモジュール410の側面図である。図6(c)は、LEDモジュール420の上面図である。図6(d)は、図6(c)の矢印方向からみたLEDモジュール420の側面図である。図6(e)は、LEDモジュールユニット400の側面図である。
図6(a)及び(b)に示すように、LEDモジュール410は、図5(a)及び(b)に示した実装基板411、LED412、コネクタ413a,413b,414a,414bのほか、電気的には接続せず、物理的に接続するだけのダミーのコネクタ413c〜413fを有している。
コネクタ413c,413dは、それぞれ実装基板411の上面及び下面で、切り欠き415がある側の基板端(又はその近傍)に、コネクタ413b,413aと短手方向において同じ位置に配置されている。コネクタ413e,413fは、それぞれ実装基板411の上面及び下面で、切り欠き415がない側の基板端(又はその近傍)に、コネクタ413b,413aと短手方向において同じ位置に配置されている。
図6(c)及び(d)に示すように、LEDモジュール420は、図5(c)及び(d)に示した実装基板421、LED422、コネクタ423a,423bのほか、電気的には接続せず、物理的に接続するだけのダミーのコネクタ423c〜423fを有している。
コネクタ423f,423eは、それぞれ実装基板421の上面及び下面で、切り欠き425がある側の基板端(又はその近傍)に、コネクタ423b,423aと短手方向において同じ位置に配置されている。コネクタ423d,423cは、それぞれ実装基板421の上面及び下面で、切り欠き425がない側の基板端(又はその近傍)に、コネクタ423b,423aと短手方向において同じ位置に配置されている。
図示していないが、本実施の形態では、ヒートシンク220及びヒートシンク230を、コネクタ413c〜413f及びコネクタ423c〜423fに当たらない形状にする。また、上記のように、本実施の形態では、コネクタ413c〜413f及びコネクタ423c〜423fを、実装基板411,421同士を略十字に組み合わせるときに、互いに干渉しない位置に配置する。なお、本実施の形態において、ダミーのコネクタ413c〜413f,423c〜423fの数や配置等は直管形LEDランプ100の用途等に合わせて適宜選択(変更)可能である。
図6(e)に示すように、LEDモジュールユニット400では、実装基板411のコネクタ413a,413bと実装基板421のコネクタ423a,423bとをそれぞれ接続させるだけでなく、実装基板411のコネクタ413c〜413fと実装基板421のコネクタ423c〜423fとをそれぞれ接続させることで(図中、コネクタ413c,413d及びコネクタ423c,423dはコネクタ413e,413f及びコネクタ423e,423fの後ろにあるため、図示を省略している)、LEDモジュール410とLEDモジュール420とが実施の形態1より強く固定されている。即ち、LEDモジュールユニット400では、実装基板411,421の切り欠き415,425同士が嵌合した状態で、実装基板411のコネクタ413c〜413fと実装基板421のコネクタ423c〜423fとがそれぞれ互いに嵌合することで実装基板411,421を物理的に接続している。このような構成をとることで、本実施の形態によれば、実装基板411,421同士を固定する力を強くし、コネクタ413a,413b及びコネクタ423a,423bが弛んで破損することを防止できる。
実施の形態3.
本実施の形態について、主に実施の形態1との差異を説明する。
図7(a)は、LEDモジュール430の上面図である。図7(b)は、図7(a)の矢印方向からみたLEDモジュール430の側面図である。図7(c)は、LEDモジュール440の上面図である。図7(d)は、図7(c)の矢印方向からみたLEDモジュール440の側面図である。図8(a)は、LEDモジュール450の上面図である。図8(b)は、図8(a)の矢印方向からみたLEDモジュール450の側面図である。図8(c)は、LEDモジュールユニット400の側面図である。
本実施の形態において、LEDモジュールユニット400は、LED432が片面に実装された長手状のLEDモジュール430と、LED442が両面に実装された長手状のLEDモジュール440と、LED452が片面に実装された長手状のLEDモジュール450とが、長手方向からみて交差するように組み合わされた構成となっている。LED432,442,452については、実施の形態1のLED412,422と同様である。
図7(a)及び(b)に示すように、LEDモジュール430は、切り欠き435が基板短手方向の一端部の3箇所に設けられて当該一端部に2つの突起436を形成する実装基板431(第1基板)、この実装基板431に実装されるLED432、オス型のコネクタ433a,433bから構成されている。
LED432は、実装基板431の上面に12個実装され、基板長手方向に沿って略直線状かつ1列に配置されている。コネクタ433a,433bは、1対1で突起436に対応し、実装基板431の上面で、それぞれ対応する突起436上に配置されている。実装基板431の上面では、コネクタ433aからLED432を経由してコネクタ433bまで配線パターンにより各部品が電気的に接続されている。なお、本実施の形態において、LED432の実装数や配置等は直管形LEDランプ100の用途等に合わせて適宜選択(変更)可能である。
図7(c)及び(d)に示すように、LEDモジュール440は、基板短辺側の略中央に一方の基板端から他方の基板端まで略等間隔で4つの切り欠き445が入っている実装基板441(第3基板)、この実装基板441に実装されるLED442、メス型のコネクタ443a〜443d、口金ピン320からLEDモジュールユニット400に電力を供給するハーネスが接続されるコネクタ444a,444bから構成されている。
LED442は、実装基板441の上面及び下面に切り欠き445に沿った軸を中心に対称となる配置で実装されている。LED442は、実装基板441の上面に12個、実装基板441の下面に12個実装され、それぞれ基板長手方向に沿って略直線状かつ1列に配置されている。コネクタ443a〜443dは、1対1で切り欠き445に対応し、コネクタ443a,443bは、実装基板441の下面で、コネクタ443c,443dは、実装基板441の上面で、それぞれ対応する切り欠き445の略中間部分に隣接するように配置されている。コネクタ444a,444bは、それぞれ実装基板441の上面及び下面で基板端(又はその近傍)に配置されている。実装基板441の上面及び下面では、コネクタ444aからLED442を経由してコネクタ443cまで配線パターンにより各部品が電気的に接続されている。また、コネクタ443bとコネクタ443dとが配線パターンにより電気的に接続されている。また、コネクタ443aからLED442を経由してコネクタ444bまで配線パターンにより各部品が電気的に接続されている。なお、本実施の形態において、LED442の実装数や配置等は直管形LEDランプ100の用途等に合わせて適宜選択(変更)可能である。また、本実施の形態において、コネクタ444a,444bは必須ではなく、代わりに、例えば口金ピン320からのハーネスを実装基板441に設けたランドに直接はんだ付けしてもよい。
図8(a)及び(b)に示すように、LEDモジュール450は、切り欠き455が基板短手方向の一端部の3箇所に設けられて当該一端部に2つの突起456を形成する実装基板451(第2基板)、この実装基板451に実装されるLED452、オス型のコネクタ453c,453dから構成されている。
LED452は、実装基板451の上面に12個実装され、基板長手方向に沿って略直線状かつ1列に配置されている。コネクタ453c,453dは、1対1で突起456に対応し、実装基板451の上面で、それぞれ対応する突起456上に配置されている。実装基板451の上面では、コネクタ453cからLED452を経由してコネクタ453dまで配線パターンにより各部品が電気的に接続されている。なお、本実施の形態において、LED452の実装数や配置等は直管形LEDランプ100の用途等に合わせて適宜選択(変更)可能である。
LEDモジュール430及びLEDモジュール450は、実装する部品(LED、コネクタ)の配置が異なるだけで同一の基板を使用している。即ち、実装基板431と実装基板451とは、同一の形状を有する。このため、部品にかかるコストを削減することができる。なお、本実施の形態において、どのLEDモジュールのコネクタをオス型とし、どのLEDモジュールのコネクタをメス型とするか、また、どのLEDモジュールに口金ピン320への配線を接続するかは任意に決めてよい。例えばLEDモジュール430のコネクタ433a,433bとLEDモジュール450のコネクタ453c,453dとをメス型、LEDモジュール440のコネクタ443a〜443dをオス型としてもよい。また、例えばLEDモジュール440のコネクタ444a,444bの代わりに、同様のコネクタをLEDモジュール430又はLEDモジュール450に設けてもよい。
図8(c)に示すように、LEDモジュールユニット400は、LEDモジュール430とLEDモジュール440とLEDモジュール450とを、それぞれの実装基板431,441,451の切り欠き435,445,455同士が嵌合するように、略十字に交差させて押し込むことで組み立てられる。即ち、LEDモジュールユニット400では、実装基板431の2つの突起436が実装基板441の切り欠き445のうち2つに嵌合するとともに、実装基板451の2つの突起456が実装基板431の2つの突起436と逆側から実装基板441の切り欠き445のうち残り2つに嵌合して、実装基板431と実装基板441と実装基板451とが長手方向からみてX字状に組み合わされている。このような構成をとることで、本実施の形態によれば、直管形LEDランプ100の組み立てが容易になる。
LEDモジュールユニット400では、さらに、実装基板431のコネクタ433a,433bと実装基板441のコネクタ443a,443bとをそれぞれ接続させることで、LEDモジュール430とLEDモジュール440とが外れないように固定されている。即ち、LEDモジュールユニット400では、実装基板431,441の切り欠き435,445同士が嵌合した状態で、実装基板431のコネクタ433a,433bと実装基板441のコネクタ443a,443bとがそれぞれ互いに嵌合することで実装基板431,441を電気的及び物理的に接続している。このような構成をとることで、本実施の形態によれば、実装基板431,441同士の物理的な接続と電気的な接続とを1つの動作で同時に行うことが可能となる。また、実装基板431,441同士を接着剤やネジ等により固定する必要がない。
同様に、LEDモジュールユニット400では、実装基板441のコネクタ443c,443dと実装基板451のコネクタ453c,453dとをそれぞれ接続させることで、LEDモジュール440とLEDモジュール450とが外れないように固定されている。即ち、LEDモジュールユニット400では、実装基板441,451の切り欠き445,455同士が嵌合した状態で、実装基板441のコネクタ443c,443dと実装基板451のコネクタ453c,453dとがそれぞれ互いに嵌合することで実装基板441,451を電気的及び物理的に接続している。このような構成をとることで、本実施の形態によれば、実装基板441,451同士の物理的な接続と電気的な接続とを1つの動作で同時に行うことが可能となる。また、実装基板441,451同士を接着剤やネジ等により固定する必要がない。
口金300の口金ピン320からLEDモジュールユニット400の各部品への給電は、例えばLEDモジュール440の下面のコネクタ444a、LED442、LEDモジュール440の上面のコネクタ443c、LEDモジュール450のコネクタ453c、LED452、コネクタ453d、LEDモジュール440の上面のコネクタ443d、LEDモジュール440の下面のコネクタ443b、LEDモジュール430のコネクタ433b、LED432、コネクタ433a、LEDモジュール440の下面のコネクタ443a、LEDモジュール440の上面のLED442、コネクタ444bの経路で行われる。このように、本実施の形態では、1つのLEDモジュール440のみが口金300と電気的に接続されていればよいため、直管形LEDランプ100の組み立てがさらに容易になる。
なお、本実施の形態において、実装基板441には、切り欠き445として、基板短手方向の略中央部に溝が略等間隔で4つ設けられているが、溝の数や配置や形状等は直管形LEDランプ100の用途等に合わせて適宜選択(変更)可能である。実装基板431,451の突起436,456の数や配置や形状等も、実装基板441の溝の数や配置や形状等に合わせて適宜選択(変更)可能である。例えば、実装基板441に溝(切り欠き445)を7つ設けて、実装基板431には突起436を4つ(切り欠き435を5つ)、実装基板451には突起456を3つ(切り欠き435を4つ)設けるといったことが考えられる。
本実施の形態によれば、実施の形態1と比べて、物理的に接続するコネクタの数を増やすことができるのでより強固に基板同士を固定できるという効果がある。なお、本実施の形態において、実装基板441のコネクタ443a〜443dの数や配置等は直管形LEDランプ100の用途等に合わせて適宜選択(変更)可能である。例えば、実装基板441の切り欠き445のそれぞれに対応するコネクタの数を増やしたり、減らしたりしてもよい。
実施の形態4.
本実施の形態について、主に実施の形態1との差異を説明する。
図9は、本実施の形態に係る直管形LEDランプ100の斜視図である。図10は、図9に示す直管形LEDランプ100の分解斜視図である。
直管形LEDランプ100は、実施の形態1と同様に、チューブ状の円筒形カバー部200と、この円筒形カバー部200の両端に取り付けられる口金300と、円筒形カバー部200の内側に収納されるLEDモジュールユニット500とを備える。
円筒形カバー部200は、透光性の樹脂又はガラス等で作られた円筒形状のカバーである。なお、本実施の形態において、円筒形カバー部200は、透光性カバーの例であり、その材質や形状等は直管形LEDランプ100の用途等に合わせて適宜選択(変更)可能である。
口金300は、円筒形カバー部200に取り付けられる口金取付部310と、この口金取付部310から外方に突出する1対の口金ピン320とを備える。口金ピン320については、実施の形態1の口金ピン320と同様である。
LEDモジュールユニット500は、LED512が実装された1枚の長手状のLEDモジュール510と、LED522が実装された3枚の長手状のLEDモジュール520とが、長手方向からみて交差するように組み合わされた構成となっている。LED512,522については、実施の形態1のLED412,422と同様である。
LED512,522は、LEDモジュール510,520の外側に露出する面に実装されている。LEDモジュールユニット500は、円筒形カバー部200によって覆われている。このため、LED512,522から発せられる光を拡散させることができ、直管形LEDランプ100からの照射光の均一性が向上する。
LEDモジュール510,520の間には、LEDモジュール510,520で囲まれた直方形状の空間(空洞)が形成されている。この空間内には、直方状の放熱部材250が配設されている。放熱部材250は、LEDモジュール510,520に実装されたLED512,522等から発生した熱を放熱する。放熱部材250の中心部には、空気の対流により放熱性を高めるための貫通穴251が設けられている。なお、本実施の形態において、放熱部材250の材質や形状等は直管形LEDランプ100の用途等に合わせて適宜選択(変更)可能である。
図11(a)は、LEDモジュール510の上面図である。図11(b)は、図11(a)の矢印方向からみたLEDモジュール510の側面図である。図11(c)は、LEDモジュール520の上面図である。図11(d)は、図11(c)の矢印方向からみたLEDモジュール520の側面図である。図11(e)は、LEDモジュールユニット500の側面図である。
LEDモジュールユニット500は、それぞれ鉤型形状の基板で構成される4枚のLEDモジュール510,520を組み合わせて、断面が略四角形となり、全体として略直方体となる構造を有する。図11(e)に示すように、直方体の四隅において、各基板は四角形を形成している面から飛び出ており、その四角形の断面から飛び出した基板上でそれぞれの基板上に設けられたコネクタ同士が接続されている。
図11(a)及び(b)に示すように、LEDモジュール510は、実装基板511、この実装基板511に実装されるLED512、オス型のコネクタ513a、メス型のコネクタ513b、口金ピン320からLEDモジュールユニット500に電力を供給するハーネスが接続されるコネクタ514a,514bから構成されている。
実装基板511の基板短手方向の両端部(図11(a)では右上及び左下)には、基板端から基板長手方向の略中央部まで、それぞれコネクタ513a,513bの横幅以上、かつ、実装基板511の厚さ以上の幅をもつ切り欠き515が入っている。LED512は、実装基板511の上面に12個実装され、基板長手方向に沿って略直線状かつ1列に配置されている。コネクタ513a,513bは、実装基板511の上面で、基板長手方向の略中央部にある切り欠き515の先端に隣接するように配置されている。コネクタ514a,514bは、実装基板511の上面で基板端(又はその近傍)に配置されている。実装基板511の上面では、コネクタ514aからLED512を経由してコネクタ513aまで配線パターンにより各部品が電気的に接続されている。また、コネクタ513bとコネクタ514bとが配線パターンにより電気的に接続されている。なお、本実施の形態において、LED512の実装数や配置等は直管形LEDランプ100の用途等に合わせて適宜選択(変更)可能である。また、本実施の形態において、コネクタ514a,514bは、+と−の2つの電極を有するコネクタとして、1つにまとめてもよい。また、コネクタ514a,514bは必須ではなく、代わりに、例えば口金ピン320からのハーネスを実装基板511に設けたランドに直接はんだ付けしてもよい。
口金ピン320から供給される電力が、一旦ダイオードブリッジや電流検出抵抗等を有する基板に入力されてからその基板を経由してLEDモジュールユニット500に供給される場合は、その基板から伸びるハーネスをLEDモジュールユニット500のコネクタ514a,514bに接続する。
図11(c)及び(d)に示すように、LEDモジュール520は、実装基板521、この実装基板521に実装されるLED522、メス型のコネクタ523a、オス型のコネクタ523bから構成されている。
実装基板521の基板短手方向の両端部(図11(c)では右上及び左下)には、基板端から基板長手方向の略中央部まで、それぞれコネクタ523a,523bの横幅以上、かつ、実装基板521の厚さ以上の幅をもつ切り欠き525が入っている。LED522は、実装基板521の上面に12個実装され、基板長手方向に沿って略直線状かつ1列に配置されている。コネクタ523a,523bは、実装基板521の上面で、基板長手方向の略中央部にある切り欠き525の先端に隣接するように配置されている。実装基板521の上面では、コネクタ523aからLED522を経由してコネクタ523bまで配線パターンにより各部品が電気的に接続されている。なお、本実施の形態において、LED522の実装数や配置等は直管形LEDランプ100の用途等に合わせて適宜選択(変更)可能である。
LEDモジュール510及びLEDモジュール520は、実装する部品(口金ピン320への配線の有無)が異なるだけで同一の基板を使用している。即ち、実装基板511と実装基板521とは、同一の形状を有する。また、本実施の形態では、1つのLEDモジュールユニット500に、LEDモジュール520が3枚、即ち、全く同一のモジュールが3枚使用される。このため、部品にかかるコストを削減することができる。
図11(e)に示すように、LEDモジュールユニット500では、4つの実装基板511,512の短手方向の両端部に切り欠き515,525が設けられており、これらの実装基板511,512の隣接する実装基板511,512の切り欠き515,525同士が嵌合して、4つの実装基板511,512が格子状に組み合わされている。このような構成をとることで、本実施の形態によれば、直管形LEDランプ100の組み立てが容易になる。
LEDモジュールユニット500では、さらに、互いに隣接する実装基板511,521の切り欠き515,525同士が嵌合した状態で、実装基板511のコネクタ513a(又はコネクタ513b)と実装基板521のコネクタ523a(又はコネクタ523b)とが互いに嵌合することで実装基板511,521を電気的及び物理的に接続している。また、互いに隣接する実装基板521の切り欠き525同士が嵌合した状態で、一方の実装基板521のコネクタ523a(又はコネクタ523b)と他方の実装基板521のコネクタ523b(又はコネクタ523a)とが互いに嵌合することで2枚の実装基板521を電気的及び物理的に接続している。このような構成をとることで、本実施の形態によれば、実装基板511,521同士の物理的な接続と電気的な接続とを1つの動作で同時に行うことが可能となる。また、実装基板511,521同士を接着剤やネジ等により固定する必要がない。
口金300の口金ピン320からLEDモジュールユニット500の各部品への給電は、例えばLEDモジュール510のコネクタ514a、LED512、コネクタ513a、LEDモジュール520のコネクタ523a、LED522、コネクタ523b、別のLEDモジュール520のコネクタ523a、LED522、コネクタ523b、さらに別のLEDモジュール520のコネクタ523a、LED522、コネクタ523b、LEDモジュール510のコネクタ513b、コネクタ514bの経路で行われる。このように、本実施の形態では、1つのLEDモジュール510のみが口金300と電気的に接続されていればよいため、直管形LEDランプ100の組み立てがさらに容易になる。
なお、本実施の形態において、実装基板511,521では、切り欠き515,525が基板中心に対して対称の位置に1つずつ設けられているが、切り欠き515,525の数や配置や形状等は直管形LEDランプ100の用途等に合わせて適宜選択(変更)可能である。例えば、実装基板511,521において、切り欠き515,525を基板長手方向に沿う基板中心線に対して対称の位置に1つずつ設けてもよい。あるいは、実装基板511,521において、切り欠き515,525を基板短手方向の一端部に2つずつ、他端部に1つずつ設けて、当該一端部が凸状、当該他端部に凹状になるようにしてもよい。
本実施の形態によれば、直管形LEDランプ100を天井に設置した場合、床面方向だけでなく、天井方向を含む全方向を満遍なく照らすことが可能となる。
また、本実施の形態によれば、円筒形カバー部200が1つの円管から構成されているので、実施の形態1と比べて、組み立てが容易である。なお、円筒形カバー部200は、LEDモジュールユニット500を内部に収納し、両端に口金300を取り付け、封をすることで完全に固定される。
また、本実施の形態によれば、実施の形態1と異なり、LEDやコネクタ等の部品を全て実装基板511,521の片面側に配置することができるので、LEDモジュール510,520の製造面において、作業工程を大幅に削減することができる効果がある。また、LEDモジュールユニット500を構成する4枚のLEDモジュール510,520のうち、3枚のLEDモジュール520には同一のモジュールを使用できるので、2種類のモジュールでLEDモジュールユニット500を構成することができ、即ち、部品の共通化を図ることができる効果がある。
また、本実施の形態によれば、4枚の実装基板511,521に囲まれた中央部の空洞に放熱部材250を配置することで、四方のLED512,522からの発熱を効率よく放熱することができる。実装基板511,521と円筒形カバー部200との間に放熱部材250が入らないので、LED512,522の発した光が遮られることがなく、360度満遍なくLED512,522の光を照射することができる効果がある。
なお、中央部のスペースは放熱部材250を設置するために使用するだけでなく、直管形LEDランプ100の電源モジュール等を設置するために利用してもよい。例えば放熱部材250の中央部を空洞にして、この空洞に直管形LEDランプ100の専用電源モジュールを設置してもよい(放熱部材250は、LED512,522の熱によって電源モジュールが加熱されないようにするため、断熱部材とする)。この場合、照明器具900の器具本体910に電源モジュールを設置して、商用電源から電源モジュール、電源モジュールから照明器具900のソケット920、ソケット920から直管形LEDランプ100の口金ピン320、口金ピン320からLEDモジュールユニット500という経路で配線を接続する代わりに、商用電源から照明器具900のソケット920、ソケット920から直管形LEDランプ100の口金ピン320、口金ピン320から直管形LEDランプ100内部の電源モジュール、電源モジュールからLEDモジュールユニット500という経路で配線を接続することができる。照明器具900の器具本体910に電源モジュールを設置した場合、商用電源から電源モジュール、電源モジュールから照明器具900のソケット920までの配線が長くなるが、放熱部材250の中央部に電源モジュールを設置した場合、商用電源から照明器具900のソケット920までの配線が長くなるだけで済むため、配線部材を削減することができる。また、前者の場合、口金ピン320からLEDモジュールユニット500の間にダイオードブリッジや電流検出抵抗を実装した基板が入ることがあるが、後者の場合、電源モジュール内にダイオードブリッジや電流検出抵抗が実装可能であるので、あえて別の基板を設置する必要はない。
また、現在、LEDは寿命が約40000時間と長く、電源モジュールの寿命とほとんど変わらないほど長寿命化が進んでいる。したがって、LEDモジュール510(又はLEDモジュール520)と電源モジュールとを一体化してもよい。この場合、直管形LEDランプ100の交換時に電源モジュールの交換も同時に実施できるという効果がある。なお、この場合、照明器具900の設置工事の際には、商用電源がソケット920から供給されるようにしなければならないので、注意が必要である。
実施の形態5.
本実施の形態について、主に実施の形態4との差異を説明する。
図12(a)は、LEDモジュール510の上面図である。図12(b)は、図12(a)の矢印方向からみたLEDモジュール510の側面図である。図12(c)は、LEDモジュール520の上面図である。図12(d)は、図12(c)の矢印方向からみたLEDモジュール520の側面図である。図13は、LEDモジュールユニット500の側面図である。
図12(a)及び(b)に示すように、LEDモジュール510は、図11(a)及び(b)に示した実装基板511、LED512、コネクタ513a,513b,514a,514bのほか、実施の形態2と同様のダミーのコネクタ513c〜513fを有している。
図12(c)及び(d)に示すように、LEDモジュール520は、図11(c)及び(d)に示した実装基板521、LED522、コネクタ523a,523bのほか、実施の形態2と同様のダミーのコネクタ523c〜523fを有している。
本実施の形態でも、実施の形態2と同様に、コネクタ513c〜513f及びコネクタ523c〜523fを、実装基板511,521同士を組み合わせるときに、互いに干渉しない位置に配置する。なお、本実施の形態において、ダミーのコネクタ513c〜513f,523c〜523fの数や配置等は直管形LEDランプ100の用途等に合わせて適宜選択(変更)可能である。
図13に示すように、LEDモジュールユニット500では、互いに隣接する実装基板511,521の切り欠き515,525同士が嵌合した状態で、実装基板511のコネクタ513c,513f(又はコネクタ513d,513e)と実装基板521のコネクタ523c,523f(又はコネクタ523d,523e)とがそれぞれ互いに嵌合することで実装基板511,521を電気的及び物理的に接続している。また、互いに隣接する実装基板521の切り欠き525同士が嵌合した状態で、一方の実装基板521のコネクタ523c,523f(又はコネクタ523d,523e)と他方の実装基板521のコネクタ523d,523e(又はコネクタ523c,523f)とがそれぞれ互いに嵌合することで2枚の実装基板521を電気的及び物理的に接続している。このような構成をとることで、本実施の形態によれば、実装基板511,521同士を固定する力を強くし、コネクタ513a,513b及びコネクタ523a,523bが弛んで破損することを防止できる。
実施の形態6.
本実施の形態について、主に実施の形態4との差異を説明する。
図14(a)は、LEDモジュール530の上面図である。図14(b)は、図14(a)の矢印方向からみたLEDモジュール530の側面図である。図14(c)は、LEDモジュール540の上面図である。図14(d)は、図14(c)の矢印方向からみたLEDモジュール540の側面図である。図15(a)は、LEDモジュール550の上面図である。図15(b)は、図15(a)の矢印方向からみたLEDモジュール550の側面図である。図15(c)は、LEDモジュールユニット500の側面図である。図16は、LEDモジュールユニット500の組み立て手順を示す図である。
本実施の形態において、LEDモジュールユニット500は、LED532が実装された1枚の長手状のLEDモジュール530と、LED542が実装された2枚の長手状のLEDモジュール540と、LED552が実装された1枚の長手状のLEDモジュール550とが、長手方向からみて交差するように組み合わされた構成となっている。LED532,542,552については、実施の形態1のLED412,422と同様である。
LEDモジュールユニット500は、断面が略四角形となり、全体として略直方体となる構造を有する。図15(c)に示すように、直方体の四隅において、各基板は四角形を形成している面から飛び出ており、その四角形の断面から飛び出した基板上でそれぞれの基板上に設けられたコネクタ同士が接続されている。なお、対面に配置される基板同士は同一形状である。
図14(a)及び(b)に示すように、LEDモジュール530は、切り欠き535が基板短手方向の両端部の2箇所に設けられて当該両端部に長さAの突起536を形成する(具体的には、基板四隅の角を長方形にカットした形状をもつ)実装基板531(第1基板)、この実装基板531に実装されるLED532、オス型のコネクタ533a,533f、実施の形態2と同様のダミーのコネクタ533b〜533e、口金ピン320からLEDモジュールユニット500に電力を供給するハーネスが接続されるコネクタ534a,534bから構成されている。コネクタ534a,534bについては、実施の形態4のコネクタ514a,514bと同様である。
LED532は、実装基板531の上面に12個実装され、基板長手方向に沿って略直線状かつ1列に配置されている。コネクタ533a,533fは、1対1で突起536に対応し、実装基板531の上面で、それぞれ対応する突起536上に配置されている。コネクタ533b,533cは、コネクタ533aと同じ突起536上に配置されている。コネクタ533d,533eは、コネクタ533fと同じ突起536上に配置されている。実装基板531の上面では、コネクタ534aからLED532を経由してコネクタ533fまで配線パターンにより各部品が電気的に接続されている。また、コネクタ533aとコネクタ534bとが配線パターンにより電気的に接続されている。なお、本実施の形態において、LED532の実装数や配置等は直管形LEDランプ100の用途等に合わせて適宜選択(変更)可能である。
図14(c)及び(d)に示すように、LEDモジュール540は、基板長手方向に長さA以上に延びる2つの切り欠き545が入っている実装基板541(第2基板)、この実装基板541に実装されるLED542、メス型のコネクタ543a,543f、実施の形態2と同様のダミーのコネクタ543b〜543eから構成されている。
LED542は、実装基板541の上面に12個実装され、2つの切り欠き545の間で、基板長手方向に沿って略直線状かつ1列に配置されている。2つの切り欠き545は、基板短手方向の略中央にあるLED542のラインから基板短手方向において略等距離に離れた位置に配置されている。コネクタ543a,543fは、1対1で切り欠き545に対応し、実装基板541の上面で、それぞれ対応する切り欠き545に隣接するように配置されている。コネクタ543b,543cは、コネクタ543aと同じ切り欠き545に隣接するように配置されている。コネクタ543d,543eは、コネクタ543fと同じ切り欠き545に隣接するように配置されている。実装基板541の上面では、コネクタ543aからLED542を経由してコネクタ543fまで配線パターンにより各部品が電気的に接続されている。なお、本実施の形態において、LED542の実装数や配置等は直管形LEDランプ100の用途等に合わせて適宜選択(変更)可能である。
図15(a)及び(b)に示すように、LEDモジュール550は、切り欠き555が基板短手方向の両端部の2箇所に設けられて当該両端部に長さAの突起556を形成する(具体的には、基板四隅の角を長方形にカットした形状をもつ)実装基板551(第1基板)、この実装基板551に実装されるLED552、オス型のコネクタ553a,553f、実施の形態2と同様のダミーのコネクタ553b〜553eから構成されている。
LEDモジュール550は、口金ピン320へ接続されるコネクタがないという点を除き、LEDモジュール540と同様の構成である。
図16に示すように、例えばLEDモジュール550をLEDモジュール550に接続する際には、(1)まず、LEDモジュール540のLED542が実装されている面を下向きにする。(2)そして、LEDモジュール550のLED552が実装されている面を外側に向けて、LEDモジュール540の切り欠き545にLEDモジュール550の突起556を挿入する。このとき、LEDモジュール550のコネクタ553c等がLEDモジュール540の切り欠き545からLED542が実装されている面に完全に出るまでLEDモジュール550の突起556を挿入する。なお、LEDモジュール550の切り欠き545の幅は、少なくともLEDモジュール550のコネクタ553cを通すことができる幅でなければならない。即ち、LEDモジュール550のコネクタ553cの高さと実装基板551の厚みとを合わせた長さ以上の幅でなければならない。(3)次に、LEDモジュール550を外側方向(図16では右)に移動し、LEDモジュール540の切り欠き545の内壁に押し付ける。(4)そして、LEDモジュール550を上に移動してコネクタ553cをLEDモジュール540のコネクタ543cと接続する。
同様の作業を他のLEDモジュール530,540,550の組み合わせについても実施すれば、LEDモジュールユニット500の組み立てが完了する。作業を実施しやすくするために、各基板を固定した状態でもある程度、基板を傾けることができる遊びがあることが望ましい。なお、LEDモジュール530,540,550を1枚ずつ順番に接続するのではなく、図16に手順を示した作業を全てのLEDモジュール530,540,550について同時に実施するのであれば、上記のような遊びがなくてもLEDモジュールユニット500を容易に組み立てることができる。
図15(c)に示すように、LEDモジュールユニット500では、実装基板531,551の短手方向の一端部に形成された突起536,556が1枚の実装基板541の2つの切り欠き545にそれぞれ嵌合するとともに、実装基板531,551の短手方向の他端部に形成された突起536,556がもう1枚の実装基板541の2つの切り欠き545にそれぞれ嵌合して、実装基板531,541,551が格子状に組み合わされている。このような構成をとることで、本実施の形態によれば、直管形LEDランプ100の組み立てが容易になる。
なお、本実施の形態において、実装基板541には、切り欠き545として、基板長手方向に並行する2つの溝が設けられているが、溝の配置や形状等は直管形LEDランプ100の用途等に合わせて適宜選択(変更)可能である。実装基板531,551の突起536,556の配置や形状等も、実装基板541の溝の配置や形状等に合わせて適宜選択(変更)可能である。
本実施の形態によれば、全ての基板のコネクタをLEDが実装されている面(表面)と同じ面に実装することができるため、裏面にコネクタ等を実装する場合よりも製造時の工数を削減することができる。
また、本実施の形態によれば、実施の形態4と比べて、物理的に接続するコネクタの数を増やすことができるのでより強固に基板同士を固定できるという効果がある。なお、本実施の形態において、実装基板541のコネクタ543b〜543eの数や配置等は直管形LEDランプ100の用途等に合わせて適宜選択(変更)可能である。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、これらのうち、2つ以上の実施の形態を組み合わせて実施しても構わない。あるいは、これらのうち、1つの実施の形態を部分的に実施しても構わない。あるいは、これらのうち、2つ以上の実施の形態を部分的に組み合わせて実施しても構わない。