JP2012185432A - 偏光子保護フィルムおよびこれを用いた偏光板 - Google Patents

偏光子保護フィルムおよびこれを用いた偏光板 Download PDF

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Abstract

【課題】液晶パネルと前面板との間に光学透明樹脂を介在させた液晶表示装置に適用した場合においても、光学透明樹脂との界面に気泡を生じさせることなく、優れた外観品質および視認性が得られる偏光子保護フィルムおよびこれを用いた偏光板を提供する。
【解決手段】ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドアニオンを表面に含有する偏光子保護フィルムおよびこれを用いた偏光板である。偏光子保護フィルムは、基材フィルムと、該基材フィルムの一方の面に積層される表面処理層とを備え、表面処理層における基材フィルムとは反対側の表面にビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドアニオンを含有するものであることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、偏光子層に積層してこれを保護する偏光子保護フィルムおよびこれを用いた偏光板に関する。また、本発明は偏光子保護フィルムの製造方法にも関する。
液晶表示装置は一般に、バックライトと、液晶セル、該液晶セルのバックライト側に配置される背面側偏光板および該液晶セルの視認側に配置される前面側偏光板からなる液晶パネルとを含んで構成される。偏光板は通常、偏光子(偏光フィルム)の片面または両面に、接着剤層等を介して偏光子保護フィルム、たとえば、トリアセチルセルロース(TAC)に代表される透明樹脂フィルムを貼合した構成となっている。前面側偏光板の視認側に配置される偏光子保護フィルムには、ハードコート層や防眩層など、偏光子保護フィルムに所定機能を付与するための表面処理層が設けられることも多い。
近年、3D(3次元)対応用途などを背景に、液晶表示装置にはより一層の視認性向上が求められている。視認性向上のための液晶表示装置構成として、液晶パネルの視認側に、一定の空間を置いてガラス板等の前面板を配置し、この空間に光学的に透明な樹脂(光学透明樹脂)を充填する構成が従来公知である(たとえば特許文献1〜2)。このような液晶パネルと前面板との間に光学透明樹脂を介在させた液晶表示装置は、液晶パネルと前面板との間に空気層が形成される(光学透明樹脂を充填しない)場合と比較して、液晶パネルに入射した外光およびバックライト光の乱反射を低減することができるため、より高いコントラストおよび色再現性を実現できる。また、耐衝撃性の観点からも有利である。
特開2008−282000号公報 特開2009−186957号公報
液晶パネルと前面板との間に光学透明樹脂を充填する場合には、液晶パネルの前面側表面、すなわち前面側(視認側)の偏光子保護フィルム表面に硬化前の樹脂組成物を塗布し、その上に前面板を積層し、ついで樹脂組成物を硬化させる方法が一般的に用いられる。しかしながら、従来の偏光子保護フィルムにおいては、偏光子保護フィルム表面への樹脂組成物の濡れ性が低く(樹脂組成物を弾き易く)、前面板を積層する工程や樹脂組成物を硬化させる工程で、樹脂組成物が弾かれた部分が気泡となり外観品質を損ない、また場合によっては気泡による光の屈折、散乱、反射によって液晶表示装置の視認性が低下するという問題があった。この問題は、偏光子保護フィルムの最表層である表面処理層が、たとえば防汚剤などの樹脂組成物を弾き易くする成分を含む場合にとりわけ顕著である。
そこで本発明は、上述の光学透明樹脂を形成する樹脂組成物の濡れ性が良好な最表面を有しており、もって液晶パネルと前面板との間に光学透明樹脂を介在させた液晶表示装置に適用した場合においても、光学透明樹脂との界面に気泡を生じさせることなく、優れた外観品質および視認性が得られる偏光子保護フィルムおよびこれを用いた偏光板を提供することを目的とする。
本発明者らは、意外にも偏光子保護フィルム表面にビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドアニオンを含有させると、光学透明樹脂を形成する樹脂組成物と偏光子保護フィルム表面との親和性が向上し、樹脂組成物の弾きが極めて効果的に抑制されることを見出した。さらに、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドアニオンを偏光子保護フィルム表面に含有させる方法として、偏光子保護フィルム表面を保護するためにしばしば用いられる剥離フィルム(プロテクトフィルムや表面保護フィルムなどとも呼ばれる)に該アニオンを含有するフィルムを利用する方法を採用すれば、従来の偏光子保護フィルムと同様の製造工程によって、容易に本発明の偏光子保護フィルムを製造できることを見出した。
すなわち本発明は、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドアニオンを表面に含有する偏光子保護フィルムを提供する。1つの好ましい実施形態において、本発明の偏光子保護フィルムは、基材フィルムと、該基材フィルムの一方の面に積層される表面処理層とを備え、表面処理層における基材フィルムとは反対側の表面にビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドアニオンを含有するものである。
表面処理層は、防汚剤を含有していてもよい。表面処理層としては、たとえば、ハードコート層、防眩層、光拡散層、反射防止層を挙げることができる。
本発明の偏光子保護フィルムは、好ましくは、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドアニオンを含有する表面にエタノールを一様に滴下し、布を用いてエタノールを該表面全体に広げ、引き続き該布によりエタノールを拭き取るエタノール拭き取り試験後においても、該表面にビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドアニオンが含有されるものである。
本発明の偏光子保護フィルムは、偏光子保護フィルムの表面に、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドアニオンを含有する剥離可能なフィルムを貼着し、該貼着状態を維持することにより、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドアニオンを該偏光子保護フィルムの表面に移行させる工程を含む方法によって好適に製造することができる。
また本発明は、上記本発明に係る偏光子保護フィルムと、該偏光子保護フィルムにおけるビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドアニオンを含有する側とは反対側の面に積層される偏光子層とを備える偏光板を提供する。
本発明によれば、光学透明樹脂を形成する樹脂組成物との親和性が良好であり、該樹脂組成物の弾きを効果的に抑制できる表面を有する偏光子保護フィルムおよび偏光板を提供することができる。本発明の偏光子保護フィルムおよび偏光板によれば、光学透明樹脂との界面における気泡の発生を効果的に抑制することができ、これにより液晶表示装置の外観品質および視認性を向上させることが可能となる。
実施例1の偏光子保護フィルムのマススペクトルである。 比較例1の偏光子保護フィルムのマススペクトルである。
<偏光子保護フィルム>
本発明において偏光子保護フィルムとは、偏光子層に積層してこれを保護するためのフィルムであり、偏光板を構成する一部材である。本発明の偏光子保護フィルムは、少なくとも透明樹脂フィルムを備えるものである。好ましい実施形態において、本発明の偏光子保護フィルムは、上記透明樹脂フィルムである基材フィルムと、該基材フィルムの一方の面に積層される表面処理層とを備えるものである。表面処理層とは、偏光子保護フィルム(したがって偏光板)に光学機能等の所定の機能を付与する層であり、たとえばハードコート層、防眩層、光拡散層、反射防止層などであることができる。表面処理層は、他の層を介して基材フィルム上に積層されてもよい。他の層とは、接着剤層、粘着剤層、プライマー層、他の表面処理層などを含む。
本発明の偏光子保護フィルムは、その表面(通常は一方の表面)に、下記式(1):
Figure 2012185432
で表されるビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドアニオン〔以下、アニオン(1)ともいうことがある。〕を含有することを特徴としている。該アニオンを表面に含有させることにより、光学透明樹脂を形成する樹脂組成物と偏光子保護フィルム表面との親和性が向上し、該樹脂組成物の弾きを効果的に抑制することができる。これにより、光学透明樹脂との界面における気泡の発生を効果的に抑制することができるため、液晶表示装置の外観品質および視認性を向上させることが可能となる。本発明により抑制することができる気泡としては、偏光子保護フィルム表面と光学透明樹脂との界面にやや広い範囲に広がって混入する気泡や、該界面に混入する粒状の気泡などがある。前者の気泡は、外観品質を低下させるとともに、透過光特性や反射光特性の変動など、実使用に問題を生じさせ得る。後者の気泡は、外観品質を低下させるとともに、光の乱反射など、実使用に問題を生じさせ得る。
なお、ここでいう光学透明樹脂は、たとえば、上記特許文献1および2に記載の樹脂組成物を硬化させてなる透明樹脂や、特開2009−294360号公報に記載されている光学用樹脂組成物を硬化させてなる透明樹脂などであることができる。より具体的には、樹脂組成物として、アクリル系樹脂、テルペン系水素添加樹脂、キシレン系樹脂、ブタジエン系重合体およびイソプレン系重合体からなる群より選ばれる少なくとも1種のポリマーと、少なくとも1種の(メタ)アクリレート系モノマーと、光重合開始剤とを含有するものを挙げることができる。
上記アクリル系樹脂としては、たとえば、ポリウレタン(メタ)アクリレート、ポリイソプレン系(メタ)アクリレート、ポリイソプレン系(メタ)アクリレートのエステル化物などが挙げられる。
上記(メタ)アクリル系モノマーとしては、たとえば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニロキシエチル(メタ)アクリレートなどを挙げることができる。
偏光子保護フィルムの表面とは、偏光子保護フィルムが透明樹脂フィルムのみからなる場合には当該透明樹脂フィルムの表面をいい、偏光子保護フィルムが基材フィルムと表面処理層とからなる場合には、当該表面処理層の表面(基材フィルムとは反対側の表面であり、複数の表面処理層が積層される場合には、最表層の表面処理層の表面)をいう。
偏光子保護フィルム表面にアニオン(1)が含有されていることは、該表面のTOF−SIMS(Time-of-Flight Secondary Ion Mass Spectrometry:飛行時間型二次イオン質量分析法)分析を行なうことによって確認することができる。TOF−SIMSは、イオンパルスの照射によって最表面から発生する二次イオンを飛行時間型質量分析計で分析することにより、最表面を構成する化学材料や化学構造を解析する方法であり、得られたマススペクトルにおいてアニオン(1)の質量である280 Mass[m/z]にピークが確認されれば、表面にアニオン(1)が含有されていることになる。
アニオン(1)のカウンターカチオン(対カチオン)の種類は特に制限されず、たとえばリチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属カチオンのほか、テトラブチルホスホニウム、テトラエチルホスホニウム、テトラフェニルホスホニウム、トリフェニルエチルホスホニウム、トリフェニルブチルホスホニウム、トリフェニルベンジルホスホニウム、テトラブチルアンモニウム、テトラヘキシルアンモニウム、テトラオクチルアンモニウム、1−メチルピリジニウム、1−エチルピリジニウム等のオニウムカチオンであってもよい。
以下、本発明の偏光子保護フィルムを構成する要素について、さらに詳細に説明する。
〔透明樹脂フィルム(基材フィルム)〕
透明樹脂フィルム(基材フィルム)を構成する透明樹脂としては、セルロース系樹脂(トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロース、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレートなど);(メタ)アクリル系樹脂(メタクリル酸メチル系樹脂など);オレフィン系樹脂(ポリプロピレン系樹脂等の鎖状オレフィン系樹脂、環状オレフィン系樹脂など);ポリエステル系樹脂(ポリブチレンテレフタレート系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂など);スチレン系樹脂;ポリカーボネート系樹脂;ポリアミド系樹脂;ポリアセタール系樹脂;ポリスルホン系樹脂;ポリエーテルスルホン系樹脂;ポリアリレート系樹脂;ポリアミドイミド系樹脂;ポリイミド系樹脂;ポリ塩化ビニル系樹脂などを挙げることができる。
透明樹脂フィルムは、透明性や偏光子層との接着性を阻害しない範囲で、添加物を含有することができる。
透明樹脂フィルムの厚みは、通常10〜500μmであり、偏光板の薄膜化等の観点から、好ましくは10〜300μmであり、より好ましくは20〜300μmである。
〔表面処理層〕
表面処理層は、上述のように、偏光子保護フィルムに光学機能等の所定の機能を付与する層であり、たとえばハードコート層、防眩層、光拡散層、反射防止層などであることができる。
ハードコート層は、偏光子保護フィルム表面に耐擦傷性を付与する層であり、紫外線硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂等の活性エネルギー線硬化性樹脂の硬化物からなることができる。活性エネルギー線硬化性樹脂としては、多価アルコールのアクリル酸またはメタクリル酸エステルのような多官能性のアクリレート;ジイソシアネートと多価アルコールおよびアクリル酸またはメタクリル酸のヒドロキシエステル等とから合成されるような多官能のウレタンアクリレートなどが挙げられる。また、これらの他にも、アクリレート系の官能基を有するポリエーテル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、アルキッド樹脂、スピロアセタール樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリチオールポリエン樹脂などを使用することもできる。
ハードコート層は、活性エネルギー線硬化性樹脂を含む樹脂を含有する塗工液を透明樹脂フィルム上に塗工した後、活性エネルギー線を照射して塗工層を硬化させることにより形成することができる。活性エネルギー線硬化性樹脂として紫外線硬化性樹脂などを用いる場合、通常、塗工液には光重合開始剤(ラジカル重合開始剤)が含有される。光重合開始剤は、使用する樹脂に応じて適宜選択されるが、たとえばアセトフェノン系光重合開始剤、ベンゾイン系光重合開始剤、ベンゾフェノン系光重合開始剤、チオキサントン系光重合開始剤、トリアジン系光重合開始剤、オキサジアゾール系光重合開始剤などを用いることができる。塗工液は、有機溶剤等の溶剤、レベリング剤、分散剤、防汚剤等のその他の添加剤を含んでいてもよい。
塗工液の塗工方法は、たとえば、グラビアコート法、マイクログラビアコート法、ロールコート法、ロッドコート法、ナイフコート法、エアーナイフコート法、キスコート法、ダイコート法などの従来公知の方法であってよい。
照射する活性エネルギー線は、活性エネルギー線硬化性樹脂の種類に応じて、紫外線、電子線、近紫外線、可視光、近赤外線、赤外線、X線などから適宜選択することができるが、紫外線または電子線が好ましく、特に取り扱いが簡便で高エネルギーが容易に得られるという点で紫外線が好ましい。
防眩層は、外光の映り込みを防止するための、表面に所定の凹凸形状を付与した光学機能層である。防眩層は、たとえば、(ア)透明樹脂フィルム上に、透光性微粒子および透光性樹脂を含有する塗工液を塗工した後、塗工層を必要に応じて硬化させる方法(透光性微粒子に起因する表面凹凸が形成される)、(イ)透明樹脂フィルム上に、透光性樹脂およびを含有する塗工液(透光性微粒子をさらに含有してもよい)塗工した後、塗工層に所定の表面凹凸形状を有する金型を押し当てながら塗工層を必要に応じて硬化させて、塗工層に表面凹凸を付与する方法などによって形成することができる。
防眩層を構成する透光性樹脂としては、透光性を有するものであれば特に制限はなく、たとえば、上述のような活性エネルギー線硬化性樹脂の硬化物のほか、熱硬化性樹脂の硬化物;熱可塑性樹脂;金属アルコキシド系ポリマーなどであることができる。なかでも、活性エネルギー線硬化性樹脂の硬化物が好適である。活性エネルギー線硬化性樹脂として紫外線硬化性樹脂などを用いる場合には、上記と同様、塗工液には光重合開始剤(ラジカル重合開始剤)が含有され、活性エネルギー線を照射することにより塗工層を硬化させる。
熱硬化性樹脂としては、アクリルポリオールとイソシアネートプレポリマーとからなる熱硬化性ウレタン樹脂、フェノール樹脂、尿素メラミン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂などが挙げられる。
熱可塑性樹脂としては、アセチルセルロース、ニトロセルロース、アセチルブチルセルロース、エチルセルロース、メチルセルロース等のセルロース誘導体;酢酸ビニルおよびその共重合体、塩化ビニルおよびその共重合体、塩化ビニリデンおよびその共重合体等のビニル系樹脂;ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール等のアセタール系樹脂;アクリル樹脂およびその共重合体、メタクリル樹脂およびその共重合体等の(メタ)アクリル系樹脂;ポリスチレン系樹脂;ポリアミド系樹脂;ポリエステル系樹脂;ポリカーボネート系樹脂などが挙げられる。
金属アルコキシド系ポリマーとしては、珪素アルコキシド系の材料を原料とする酸化珪素系マトリックス等を使用することができる。具体的には、金属アルコキシド系ポリマーは、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン等のアルコキシシランの加水分解物を脱水縮合して得られる無機系または有機無機複合系マトリックスであることができる。
透光性樹脂として熱硬化性樹脂の硬化物、金属アルコキシド系ポリマーを用いる場合には、塗工液を塗工した後、加熱を要することがある。
透光性微粒子としては、たとえば、(メタ)アクリル系樹脂、メラミン樹脂、ポリエチレン、ポリスチレン、有機シリコーン樹脂、アクリル−スチレン共重合体等の有機微粒子、および、炭酸カルシウム、シリカ、酸化アルミニウム、炭酸バリウム、硫酸バリウム、酸化チタン、ガラス等の無機微粒子が挙げられる。透光性微粒子として1種または2種以上の微粒子を使用することができる。所望の防眩性やその他の光学特性を得るために、透光性微粒子の種類、粒子径、屈折率、含有量などが適宜調整される。
光拡散層は、液晶表示装置の視野角拡大等を目的として、液晶セルを通過したバックライト光を拡散させるための光学機能層である。光拡散層は、たとえば、透明樹脂フィルム上に、透光性微粒子(光拡散剤)および透光性樹脂を含有する塗工液を塗工した後、塗工層を必要に応じて硬化させる方法によって形成することができる。透光性微粒子および透光性樹脂としては、防眩層について記述したものと同様のものを使用することができる。所望の光拡散性を得るために、透明樹脂フィルムの種類、透光性樹脂の種類、透光性微粒子の種類、粒子径、屈折率、含有量、光拡散層の厚みなどが適宜調整される。
反射防止層は、外光の反射を低減または防止するための光学機能層であり、たとえば低屈折率層を備えるものであることができる。また、透明樹脂フィルムと低屈折率層との間に、高屈折率層および/または中屈折率層をさらに備える多層構造であってもよい。反射防止層と透明樹脂フィルムとの間に上述のハードコート層を設けてもよい。
低屈折率層は、上述の活性エネルギー線硬化性樹脂の硬化物や金属アルコキシド系ポリマー等の透光性樹脂および無機微粒子を含有する塗工液を塗工した後、塗工層を必要に応じて硬化させる方法によって形成することができる。無機微粒子としては、たとえば、LiF(屈折率1.4)、MgF(屈折率1.4)、3NaF・AlF(屈折率1.4)、AlF(屈折率1.4)、Na3AlF6(屈折率1.33)などの低屈折微粒子や、中空シリカ微粒子などが挙げられる。
高屈折率層は、上述の活性エネルギー線硬化性樹脂の硬化物や金属アルコキシド系ポリマー等の透光性樹脂と無機微粒子および/または有機微粒子とを含有する塗工液を塗工した後、塗工層を必要に応じて硬化させる方法によって形成することができる。無機微粒子としては、たとえば、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化セリウム、酸化アルミニウム、酸化シラン、酸化タンタル、酸化イットリウム、酸化イッテルビウム、酸化ジルコニウム、酸化アンチモン、酸化インジウム錫(ITO)などが挙げられる。このような高屈折率層を形成することにより帯電防止性能を付与することも可能となる。
本発明の偏光子保護フィルムの表面処理層には、偏光子保護フィルムと液晶表示装置の前面板との間に介在させる光学透明樹脂を形成する樹脂組成物を弾き易くする成分を含むことができる。このような成分としては防汚剤を挙げることができる。本発明によれば、このような成分が表面処理層に含有される場合においても、該樹脂組成物の弾きを効果的に抑制することができる。アニオン(1)の存在が並存する防汚剤の機能を阻害することもない。
なお、表面処理層が防汚剤等の、樹脂組成物を弾き易くする成分を含まない場合においては、光学透明樹脂と偏光子保護フィルムとの間に生じる気泡の問題は、上記成分を含む場合と比べて生じにくい傾向にあるが、それでもなお上述したような気泡が生じる場合がある。したがって、表面処理層が樹脂組成物を弾き易くする成分を含まない場合においても、本発明に従い、偏光子保護フィルム表面にアニオン(1)を含有させることは、気泡をより有効に排除する観点から有利である。
また、液晶パネルと前面板との間に光学透明樹脂を介在させた液晶表示装置に対してのみ、表面処理層が防汚剤等を含まず、表面にアニオン(1)を含有しない偏光子保護フィルムを採用する場合、なお気泡が生じ得るという問題に加えて、液晶パネルと前面板との間に光学透明樹脂を介在させた液晶表示装置に適用するための防汚剤等を含有しない偏光子保護フィルムと、光学透明樹脂を有しない液晶表示装置に適用するための防汚剤等を含有する偏光子保護フィルム(特に、表面処理層が最表面となる液晶表示装置においては、埃付着防止および指紋付着防止の点で防汚剤が通常広く用いられている。)とを作り分ける必要が生じ、製造コストの面でも不利である。
<アニオン(1)を表面に含有する偏光子保護フィルムの製造方法>
アニオン(1)を表面に含有する本発明の偏光子保護フィルムは、たとえば次の方法によって作製することができる。
〔i〕アニオン(1)を含有しない偏光子保護フィルムの表面に、アニオン(1)を含有する剥離可能なフィルム(以下、剥離フィルムともいうことがある。)を貼着し、この貼着状態を維持することにより、剥離フィルムが含有するアニオン(1)を偏光子保護フィルムの表面に移行させる方法。アニオン(1)を移行させた後、剥離フィルムを剥離することによりアニオン(1)を表面に含有する偏光子保護フィルムを得ることができる。
〔ii〕偏光子保護フィルムが表面処理層を備える場合において、上述のような表面処理層形成用の塗工液(たとえばハードコート層、防眩層、光拡散層または反射防止層形成用塗工液)にアニオン(1)を添加する方法。この方法においてアニオン(1)は、既述したものをカウンターカチオンとするイオン性化合物として塗工液に添加することができる。
上記方法〔i〕におけるアニオン(1)を含有しない偏光子保護フィルムとは、既述した透明樹脂フィルムからなるもの、または透明樹脂フィルム(基材フィルム)上に表面処理層が形成されたものであり、その製造方法は上記したとおりである。
アニオン(1)を含有する剥離フィルムとしては、透明支持フィルム上に、被貼着物(偏光子保護フィルム)からの剥離が可能な粘着剤層が形成されており、該粘着剤層にアニオン(1)が含有されているものを好ましく用いることができる。この剥離フィルムは、粘着剤層にアニオン(1)が含有されていること以外は従来公知の剥離フィルム(プロテクトフィルムや表面保護フィルムなどとも呼ばれている)の構成を有していてもよい。
透明支持フィルムは、透明プラスチックフィルムであることができ、上述の透明樹脂フィルムと同様のフィルムであってよいが、なかでもポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンイソフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂フィルムが好ましく用いられる。ポリエステル系樹脂フィルムは、延伸処理されたものであってもよい。
粘着剤層を形成する粘着剤としては、たとえば、アクリル系ポリマー、シリコーン系ポリマー、ポリエステル、ポリウレタン、ポリエーテルなどをベースポリマーとするものが挙げられる。なかでも、アクリル系ポリマーをベースポリマーとするアクリル系粘着剤が好ましく用いられる。
アクリル系粘着剤を構成するアクリル系ベースポリマーには、エステル部分が、メチル基、エチル基、ブチル基、または2−エチルヘキシル基のような炭素数20以下のアルキル基を有するアクリル酸アルキルエステルと、(メタ)アクリル酸や(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチルのような、水酸基、カルボキシル基等の官能基含有(メタ)アクリル系モノマーとのアクリル系共重合体が好ましく用いられる。
粘着剤層は、ベースポリマー、架橋剤(ポリイソシアネート化合物など)、アニオン(1)および必要に応じて添加される各種添加剤(溶剤等)を含む粘着剤組成物を、透明支持フィルムに塗工、乾燥させることにより形成することができる。アニオン(1)は、既述したものをカウンターカチオンとするイオン性化合物として粘着剤組成物に添加することができる。粘着剤層の厚みは、通常1〜40μm程度であり、好ましくは3〜25μm程度である。
上記アニオン(1)を含有する剥離フィルムを、その粘着剤層側で偏光子保護フィルムの表面に貼着し、この貼着状態を一定期間維持(養生)することにより、粘着剤層のアニオン(1)を偏光子保護フィルム表面に移行させることができる。アニオン(1)の移行は、剥離フィルムを貼着した状態で、一定期間、たとえば通常の条件下(室温(25℃)、相対湿度50%)で保管(静置)することにより達成することができるが、効率的により短時間でアニオン(1)を移行させるために、加温条件下で保管(静置)を行なってもよい。
なお、偏光子保護フィルムを偏光子層に積層して偏光板を作製するあたり、偏光子保護フィルムには、偏光子層との接着性を向上させる目的で、ケン化処理、コロナ放電処理、プラズマ処理、紫外線照射処理、電子線照射処理などの表面活性化処理を行なうことができるが、上記養生工程(アニオン(1)を移行させる工程)は、この表面活性化処理の後に行なってもよいし、前に行なってもよい。ただし、ケン化処理を行なう場合は、ケン化処理時におけるアニオン(1)の溶出を避けるために、ケン化処理の後に養生工程を行なうことが好ましい。
上記方法〔i〕は、効率的にアニオン(1)を偏光子保護フィルム表面に移行できることに加えて、次の点でも有利である。すなわち、とりわけ表面処理層を有する偏光子保護フィルムにおいては、これをロール状に巻き取りながら製造する際、表面処理層の表面を保護する目的で該表面に剥離フィルムを貼着しながら巻き取ることが従来行なわれている。方法〔i〕によれば、この従来の方法における剥離フィルムとして上述のアニオン(1)を含有する剥離フィルムを使用すること以外は従来と同様の製造工程によって、アニオン(1)を表面に含有する偏光子保護フィルムを製造することができる。
方法〔i〕の別の利点は、アニオン(1)を含有する剥離フィルムを貼着するという比較的簡便な方法にも関わらず、容易には除去できない状態でアニオン(1)を偏光子保護フィルム表面領域に含有させることができる点にある。したがって、方法〔i〕によって得られる本発明の偏光子保護フィルムは、光学透明樹脂に対する親和性の長期安定性に優れている。
たとえば、方法〔i〕によって得られる本発明の偏光子保護フィルムは、アニオン(1)を含有する表面にエタノールを一様に滴下し、布を用いてエタノールを該表面全体に広げ、引き続き該布によりエタノールを拭き取るエタノール拭き取り試験後、さらには該試験を複数回実施した後においても、アニオン(1)を含有した状態を維持することができる。
<偏光板>
本発明の偏光板は、上記本発明に係るアニオン(1)を表面に含有する偏光子保護フィルムと、該偏光子保護フィルムにおけるアニオン(1)を含有する側とは反対側の面に積層される偏光子層とを備えるものである。偏光子層の他方の面には、従来公知の偏光子保護フィルムおよび/または位相差フィルム(位相差板)等の光学補償フィルムが積層されてもよい。
偏光子層としては、一軸延伸されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムに二色性染料またはヨウ素等の二色性色素を吸着配向させたものが好適に用いられる。ポリビニルアルコール系樹脂は、ポリ酢酸ビニル系樹脂のケン化により得ることができる。ポリ酢酸ビニル系樹脂は、酢酸ビニルの単独重合体であるポリ酢酸ビニルのほか、酢酸ビニルとこれに共重合可能な他の単量体との共重合体であることもできる。酢酸ビニルに共重合可能な他の単量体としては、たとえば、不飽和カルボン酸類、オレフィン類、ビニルエーテル類、不飽和スルホン酸類、アンモニウム基を有するアクリルアミド類などが挙げられる。偏光子層の厚みは、通常5〜40μmの範囲内である。
偏光子保護フィルム(または光学補償フィルム)と偏光子層との貼合は、接着剤を用いて行なうことができる。接着剤としては、エポキシ樹脂を含有する硬化性樹脂組成物等の活性エネルギー線または熱硬化性樹脂組成物からなる接着剤や、接着剤成分としてポリビニルアルコール系樹脂またはウレタン樹脂を含有する水系接着剤などを好ましく用いることができる。
本発明の偏光板によれば、光学透明樹脂に対する偏光板表面の親和性が良好であるため、液晶パネルと前面板との間に光学透明樹脂を介在させた液晶表示装置に適用した場合においても、光学透明樹脂と偏光板との界面に気泡を生じさせることなく、優れた外観品質および視認性を得ることができる。
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
トリアセチルセルロース(TAC)からなる基材フィルム上に、ペンタエリスリトールテトラアクリレート(PETA)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、スチレン系樹脂からなる有機微粒子および光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)を含有する塗工液を塗工した後、塗工層を乾燥し、紫外線照射により硬化させて、膜厚が5.9μmである防眩層を有する偏光子保護フィルムAを得た。
次に、ポリエチレンテレフタレート(PET)からなる透明支持フィルム上に粘着剤層を有する剥離フィルムaを、その粘着剤層側で上記偏光子保護フィルムAの防眩層表面に貼着し、温度25℃、相対湿度50%の条件下で168時間静置、養生した。剥離フィルムaの粘着剤層は、2−エチルヘキシルアクリレート(2EHA)および4−ヒドロキシブチルアクリレート(4HBA)から主に構成されるアクリル系共重合体と、架橋剤であるヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ならびに、リチウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(Li+TFSI-)を含む粘着剤組成物からなるものである。なお、TFSI-と、アニオン(1)とは同義である。養生後、剥離フィルムaを剥離して、偏光子保護フィルムBを得た。
<実施例2>
偏光子保護フィルムBの防眩層表面にエタノール(和光純薬工業株式会社製、純度99.5重量%)を一様に滴下し、清浄な布を用いてエタノールを該表面全体に広げ、引き続き該布でエタノールを良く拭き取るエタノール拭き取り試験を合計5回繰り返し(所要時間2〜3分)、偏光子保護フィルムCを得た。
<比較例1>
上記実施例1で使用した偏光子保護フィルムAを本比較例の偏光子保護フィルムとした。
<比較例2>
粘着剤層がLi+TFSI-を含有しないこと以外は剥離フィルムaと同様の構成を有する剥離フィルムbを用い、これを偏光子保護フィルムAの防眩層表面に貼着して、実施例1と同条件で養生を行ない、ついで剥離フィルムbを剥離することにより、偏光子保護フィルムDを得た。
<実施例3>
トリアセチルセルロース(TAC)からなる基材フィルム上に、ペンタエリスリトールテトラアクリレート(PETA)、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、スチレン系樹脂からなる有機微粒子、光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)および防汚剤(有機シロキサン系防汚剤)を含有する塗工液を塗工した後、塗工層を乾燥し、紫外線照射により硬化させて、膜厚が5.9μmである防眩層を有する偏光子保護フィルムEを得た。
次に、実施例1で用いたのと同じ剥離フィルムaを、その粘着剤層側で上記偏光子保護フィルムEの防眩層表面に貼着し、温度25℃、相対湿度50%の条件下で168時間静置、養生した。養生後、剥離フィルムaを剥離して、偏光子保護フィルムFを得た。
ついで、偏光子保護フィルムFの防眩層表面にエタノール(和光純薬工業株式会社製、純度99.5重量%)を一様に滴下し、清浄な布を用いてエタノールを該表面全体に広げ、引き続き該布でエタノールを良く拭き取るエタノール拭き取り試験を合計5回繰り返し(所要時間2〜3分)、偏光子保護フィルムGを得た。
<比較例3>
上記実施例3で使用した偏光子保護フィルムEを本比較例の偏光子保護フィルムとした。
<比較例4>
比較例2で用いたのと同じ剥離フィルムbを偏光子保護フィルムEの防眩層表面に貼着して、実施例3と同条件で養生を行ない、ついで剥離フィルムbを剥離することにより、偏光子保護フィルムHを得た。
得られた偏光子保護フィルムA〜Hの防眩層表面について、TOF−SIMS分析を行ない、TFSI-〔アニオン(1)〕の存在の有無を確認した。結果を表1に示す。TFSI-が検出できた場合をA、検出されない場合をBとした。得られたマススペクトルの例を図1および2に示した。図1は実施例1で得られた偏光子保護フィルムBのマススペクトルであり、図2は比較例1の偏光子保護フィルムAのマススペクトルである。
TOF−SIMS分析は以下の測定条件で行なった。
(1)装置:Physical Electronics社製「TRIFT II」、
(2)照射一次イオン:69Ga+
(3)測定範囲(面積):約100μm□。
また、得られた偏光子保護フィルムA〜E、GおよびHのそれぞれについて、防眩層表面上に光学透明樹脂を形成したときの防眩層表面と光学透明樹脂との界面における気泡の発生の程度を評価した。評価試験方法は次のとおりである。
スチレン−ブタジエンゴムおよびキシレン樹脂を主成分とし、光重合性モノマーとして2−ヒドロキシエチルアクリレート 1.8重量%、ベンジルメタクリレート 6.9重量%およびイソボルニルアクリレート 2.5重量%、光重合開始剤として1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン 0.5重量%を含有しており、溶媒として2,4,6−トリメチル安息香酸、架橋剤としてイソホロンジイソシアネートを含む樹脂組成物(上記含有量の数値はいずれも樹脂組成物中の含有率)を、バーコーター(30番手)を用いて防眩層表面に塗工し、冷暗所で60分間静置後、ガラス板を塗工層表面に積層した。ついで、紫外線照射装置を用いて、積算光量が5000mJ/cm2となるようにガラス板側から紫外線を照射して塗工層を硬化させ、防眩層表面に光学透明樹脂を形成した。得られたサンプルの防眩層/光学透明樹脂界面を目視で観察して、気泡発生の程度を下記の基準で評価した。結果を表1に示す。
A:全くまたはほとんど気泡を確認できない、
B:若干の気泡が確認できる、
C:多くの気泡が確認できる。
Figure 2012185432

Claims (7)

  1. ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドアニオンを表面に含有する偏光子保護フィルム。
  2. 基材フィルムと、前記基材フィルムの一方の面に積層される表面処理層とを備え、
    前記表面処理層における前記基材フィルムとは反対側の表面にビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドアニオンを含有する請求項1に記載の偏光子保護フィルム。
  3. 前記表面処理層は、防汚剤を含有するものである請求項2に記載の偏光子保護フィルム。
  4. 前記表面処理層は、ハードコート層、防眩層、光拡散層または反射防止層である請求項2または3に記載の偏光子保護フィルム。
  5. ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドアニオンを含有する表面にエタノールを一様に滴下し、布を用いてエタノールを該表面全体に広げ、引き続き該布によりエタノールを拭き取るエタノール拭き取り試験後においても、該表面にビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドアニオンが含有される請求項1〜4のいずれかに記載の偏光子保護フィルム。
  6. 請求項1に記載の偏光子保護フィルムの製造方法であって、
    偏光子保護フィルムの表面に、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドアニオンを含有する剥離可能なフィルムを貼着し、該貼着状態を維持することにより、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドアニオンを前記偏光子保護フィルムの表面に移行させる工程を含む偏光子保護フィルムの製造方法。
  7. 請求項1に記載の偏光子保護フィルムと、前記偏光子保護フィルムにおけるビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドアニオンを含有する側とは反対側の面に積層される偏光子層とを備える偏光板。
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