JP2012184059A - トラバース装置、繊維巻取装置、及び繊維巻取方法 - Google Patents

トラバース装置、繊維巻取装置、及び繊維巻取方法 Download PDF

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【課題】トラバース装置の構造に着目することにより、綾掛けを行う際に発生し得るガラスモノフィラメントの配列の乱れを有効に防止する技術を確立する。
【解決手段】複数本のフィラメントFが集束されてなるストランドSを回転部材20に巻回するに際し、ストランドSをガイド部13に挿通させた状態で、当該ガイド部13を回転部材20の軸心X方向に沿って往復移動させることにより綾掛けを行うトラバース装置10であって、往復移動に伴い、ストランドSがガイド部13の内側で往復移動方向にぶれることを抑制する抑制手段と、ストランドSをガイド部13の外側に向けて押圧する押圧手段と、を備えてある。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数本のフィラメントが集束されてなるストランドを回転部材に巻回するに際し、ストランドをガイド部に挿通させた状態で、ガイド部を回転部材の軸心方向に沿って往復移動させることにより綾掛けを行うトラバース装置、当該トラバース装置を備えた繊維巻取装置、及び繊維巻取方法に関する。
有機繊維、無機繊維、及び天然繊維等を原料とする繊維製品は、衣料用分野における生地から航空機産業における機体の補強材まで、非常に幅広い分野で利用されている。無機繊維では、例えば、ガラス繊維が高い補強効果を確実に実現する秀逸な基幹材料として使用される。ガラス繊維は、例えば、樹脂と組み合わせた複合材料として、プリント配線板やガラス繊維強化プラスチック(FRP)等の工業製品に使用されている。ガラス繊維を含むガラス繊維製品は、その生産性や品質がそのまま工業製品の生産性や品質に影響するため、高品質なガラス繊維製品を安定的に製造することが望まれている。
ガラス繊維製品は、例えば、ダイレクトワインディングロービング(以下、「DWR」とする)等のように巻回体の形態で出荷される。DWRを製造するには、先ず、原料となる溶融ガラスを多数のノズルを備えたブッシング(成形機)から紡糸する。紡糸により得られたガラスモノフィラメントに集束剤を塗布した後、これを複数本束ねてストランドとし、回転コレットによってロール状に巻き取った後、乾燥し、DWRを得る。ストランドを回転コレットに巻き取る際、回転コレットの軸心方向に沿って往復移動するトラバース装置が使用される。トラバース装置には、ギャザリングシューから繰り出されたストランドを挿通させるガイド部としてのスリットが形成されている。ストランドはスリットを経て、トラバース装置の近傍に配置された回転コレットに巻き取られる。このとき、DWRの形状を安定させ、且つ出荷先にてDWRからストランドを引き出し易くするため、綾を掛けて巻き取る方法が一般的に採用される。綾掛けは、トラバース装置の往復移動によってストランドの糸道を制御することで実行される。
綾掛けを行う際、ストランドを構成している複数本のガラスモノフィラメントどうしが絡まってしまうことがある。ガラスモノフィラメントどうしの絡み合いは、同一のストランドを構成するガラスモノフィラメントの長さにバラツキをもたらし、ガラスモノフィラメントのイーブン値の増大を招く。ここで、イーブン値とは、ガラスモノフィラメントの長さのバラツキを示す指標であり、次のように測定される。DWRから約2mの長さのストランドを採取し、ガラスモノフィラメントがずれないようにストランドの両端を接着剤等により固定する。次に、ストランドの両端を治具に取り付け、全てのガラスモノフィラメントをバラバラになるまで解す。続いて、最も短いガラスモノフィラメントの弛みがなくなるまで両端を軽く引っ張る。このとき長いガラスモノフィラメントはなお弛んでいる。その中から最も弛んだガラスモノフィラメントを見つけ出し、中央部において針等を用いて緩みが無くなるまで下方に引く。こうしてガラスモノフィラメントによって囲まれた三角形の高さを読み取る。以上の操作を10回繰り返し、その平均値(mm)をイーブン値とする。イーブン値が増大すると、DWRからストランドを引き出す際に、余剰のガラスモノフィラメントがバルジ状やループ状となり易い。例えば、樹脂複合材料の補強材としてストランドを使用する場合、所定形状のダイにストランドを連続的に通過させることがある。ループが発生しているストランドをダイに通すと、ループがダイに引っ掛かり、ループがダイの手前で堆積する。ループがストランドの複数箇所に亘って発生している場合は、ダイの手前でのループの堆積量が時間の経過とともに増加する。最終的には、ダイを通過するストランドに、ループを原因とする摩擦や抵抗が発生し、ストランドが切断する。ストランドの切断は、樹脂複合材料の生産性の悪化につながる。ストランドが切断するに至らない場合であっても、バルジやループを有するストランドが樹脂複合材料の補強材として使用されると、強度の低下や外観上の不良をもたらす。このように、ガラスモノフィラメントどうしの絡まりは、ガラス繊維製品の生産性や品質に大きな影響を及ぼす。
ガラスモノフィラメントどうしが絡まる原因の一つに、トラバース装置の移動方向を逆転させる際に起こる、ガラスモノフィラメントの配列の乱れが挙げられる。トラバース装置の移動方向が変化すると、ストランドとして集束された夫々のガラスモノフィラメントに慣性力が作用する。慣性力を受けてガラスモノフィラメントがトラバース装置のスリット側面に押さえ付けられると、ストランドの断面形状が扁平し、ガラスモノフィラメントの配列が大きく変化する。また、慣性力は夫々のガラスモノフィラメントで微妙に異なるため、トラバース装置の移動中もガラスモノフィラメントの配列が乱れ易くなる。さらに、ガラスモノフィラメントには回転コレットがストランドを巻き取る際に発生する張力が作用している。このため、ガラスモノフィラメントは、トラバース装置の移動中及び移動方向変化時を通じ、引っ張られて元の位置に戻るように動こうとする。つまり、何れの位置にトラバース装置がある場合でも、ガラスモノフィラメントの移動(配列の変化)が起こり易い。このように、トラバース装置が往復移動を繰り返している間は、常にガラスモノフィラメントが動こうとするため、配列の乱れが常態化する。
従来、ストランドにおけるガラスモノフィラメントの配列の乱れを防止する技術として、スリットを構成する内壁の形状を工夫したトラバース装置があった(例えば、特許文献1及び特許文献2を参照。)。
特許文献1によれば、総繊度1500デニール以上の合成繊維のストランドを巻き上げるトラバース装置であって、少なくともストランドを導入するための切欠きを有するスリットが形成されており、そのスリットの断面形状が略楕円であり、かつスリットの内壁がストランド走行方向に対して凸状曲面を呈することにより、ループの発生が減少する旨が記載されている。
特許文献2によれば、スリットを通過するストランドが曲面形状に沿いながら捩れることを許すガイド面部をスリットの両側に設け、且つスリットの底部を、回転コレットから離間する方向へ凹む曲面形状とすることで、ガラスモノフィラメントの配列を乱さずに巻き取ることが可能となり、巻回体の形状が良好なものとなる旨が記載されている。
特開2000−128431号公報 特開2000−169042号公報
しかしながら、特許文献1に開示されているトラバース装置では、スリットの内壁が滑らかな曲面を有する連続的な構造物として構成されているため、ストランドが内壁に沿って円滑に動き易い。また、スリットの内壁の形状についてのみ記載されており、スリットとストランドとのサイズ関係について何ら考慮されていない。このため、スリットの内側の空間容積(すなわち、ストランドの移動可能距離)が過剰になる可能性が高く、トラバース装置の往復移動に伴ってストランドが自由に動いてしまう。上述のように、ストランドが動くと、ストランドを構成する複数のガラスモノフィラメントの配列が乱れることになる。特許文献1によるトラバース装置では、トラバース装置の往復移動に伴うガラスモノフィラメントの配列の乱れを抑制することは困難である。
特許文献2に開示されているトラバース装置では、スリットの深さ方向におけるガラスモノフィラメントの移動の抑制はある程度可能となるかもしれないが、往復移動方向の移動に対する対策は講じられていない。また、スリットの幅とストランドの厚さとのサイズ関係について規定しているが、ストランドの厚みは回転コレットに巻き取られる際に重なって巻き付けられることより変化する。従って、ストランドの厚さは、スリットの内側に通されている状態と、巻回体として巻回されている状態とでは相当異なる。このため、スリットの内側におけるストランドの厚さを基準としてスリットのサイズを決めると、実際のガラス繊維製品を構成するストランドの厚さと齟齬が生じ、設計どおりのガラス繊維製品を得ることは困難である。さらに、同文献のトラバース装置においても、スリットを構成する内壁が連続曲面であるため、ストランドが内壁に沿って円滑に動き易い。このため、トラバース装置の往復移動に伴うガラスモノフィラメントの配列の乱れを抑制することは困難である。
このように、現状においては、トラバース装置の往復移動によって発生するガラスモノフィラメントの配列の乱れを抑制し、ストランドにおけるループやバルジの発生量を確実に低減するトラバース装置は未だ開発されていない。本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、トラバース装置の構造に着目することにより、綾掛けを行う際に発生し得るガラスモノフィラメントの配列の乱れを有効に防止する技術を確立することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明に係るトラバース装置の特徴構成は、
複数本のフィラメントが集束されてなるストランドを回転部材に巻回するに際し、前記ストランドをガイド部に挿通させた状態で、当該ガイド部を前記回転部材の軸心方向に沿って往復移動させることにより綾掛けを行うトラバース装置であって、
前記往復移動に伴い、前記ストランドが前記ガイド部の内側で往復移動方向にぶれることを抑制する抑制手段と、
前記ストランドを前記ガイド部の外側に向けて押圧する押圧手段と、
を備えた点にある。
上記課題で述べたように、現状では、ストランドを回転コレットに巻き取る際にトラバース装置が往復移動することによって発生する、ガラスモノフィラメントの配列の乱れを抑制することは困難である。これは、トラバース装置に備えられているガイド部の内側でストランドが容易に移動することが一因である。
そこで、上記の不都合を解消すべく、本発明者らが鋭意検討したところ、トラバース装置におけるガイド部の内側でのストランドの動きを積極的に制限する構成を採用することによって、トラバース装置の移動に起因するガラスモノフィラメントの配列の乱れを大きく低減できることを見出した。
本構成のトラバース装置では、往復移動に伴い、ストランドがガイド部の内側で往復移動方向にぶれることを抑制する抑制手段を備えているため、トラバース装置が往復移動しても、ガイド部の内側でストランドが往復移動方向に動き難い。また、ストランドをガイド部の外側に向けて押圧する押圧手段を備えているため、回転コレットがストランドを巻き取る力を利用して適度なテンションをストランドに与えることができる。これにより、ストランドがガイド部の深さ方向に動き難くなり、抑制手段によって往復移動方向のぶれが抑制されたストランドの動きがさらに抑制されることになる。このように、ガイド部の内側でストランドが様々な方向に動くことが積極的に抑制されるため、ストランドを構成するガラスモノフィラメントの配列の乱れが抑制される。その結果、ガラスモノフィラメントどうしの絡まりを防止できるため、同一のストランドを構成するガラスモノフィラメントの長さのバラツキが発生し難くなる(イーブン値が小さくなる)。本構成によれば、ガラス繊維製品を高品質に且つ安定的に製造することができる。DWRからストランドを引き出す際に、バルジやループが形成され難いため、当該ストランドを使用した工業製品の生産性や品質が向上する。
本発明に係るトラバース装置において、前記ガイド部は、前記往復移動方向から見て前記ストランドの前後に対峙する二つの側壁と、当該二つの側壁を接続する奥壁と、当該奥壁を臨む開口とを備えたスリットであり、前記二つの側壁は、その間隔を前記回転部材に巻回した状態にあるストランドの幅に対して50〜100%に設定することにより、前記抑制手段として機能することが好ましい。
本構成のトラバース装置において、ガイド部は、往復移動方向から見てストランドの前後に対峙する二つの側壁と、当該二つの側壁を接続する奥壁と、当該奥壁を臨む開口とを備えたスリットとして構成されるため、トラバース装置の構造が複雑とならず、製造コストや維持・管理コストの低減を図ることができる。また、二つの側壁の間隔を回転部材に巻回した状態にあるストランドの幅に対して50〜100%に設定することにより、ストランドがガイド部の内側で往復移動方向にぶれることを抑制する抑制手段として機能する。上記設定範囲であれば、ストランドは常に両側の側壁と接触できるため、二つの側壁から受ける抗力と釣り合ってストランドに作用する慣性力が効果的に打ち消され、ストランドの往復移動方向の動きを確実に抑制することができる。また、綾掛けの際にストランドがスリットの内側を移動する空間が十分に小さいため、トラバース装置が移動方向を逆転した際に慣性力が発生しても、ストランドがスリットの内側を激しく動き回ることはない。その結果、ストランドを構成する複数のガラスモノフィラメントの配列の乱れが抑制され、ガラスモノフィラメントどうしの絡まりを防止することができる。よって、同一のストランドを構成するガラスモノフィラメントの長さのバラツキが発生し難い(イーブン値が小さくなる)。なお、本構成では、回転部材に巻回した状態にあるストランドの幅を基準としてスリットの間隔を設定しているため、ストランドはガラス繊維製品に適した断面形状を形成しながら、回転部材に巻き取られる。これにより、設計どおりのガラス繊維製品を得ることができる。
本発明に係るトラバース装置において、前記押圧手段は、前記奥壁を前記開口の方向に膨出させた膨出部であることが好ましい。
本構成のトラバース装置では、押圧手段を、奥壁を開口の方向に膨出させた膨出部にすると、回転コレットがストランドを巻き取る力を利用して適度なテンションをストランドに与えることができる。これにより、ストランドがスリットの深さ方向に動き難くなり、二つの側壁によって往復移動方向のぶれが抑制されたストランドの動きがさらに抑制されることになる。また、スリットの構造がシンプルとなるため、トラバース装置の製造コストや維持・管理コストの低減を図ることができる。さらに、シンプルな構造であるから、トラバース装置と回転部材との位置関係を変更するだけで、あるいは、膨出部の形状を変更すれば、ストランドに対する押圧力を調整することができる。これにより、ストランドの種類に応じて最適な押圧力を設定することも可能となり、その結果、どのような繊維であっても綺麗に綾掛けを行いながら回転部材に巻回することができる。常に安定した押圧力をストランドに与えることができるため、ガラス繊維製品を高品質に且つ安定的に製造することができる。
上記課題を解決するための本発明に係る繊維巻取装置の特徴構成は、
複数本のフィラメントが集束されてなるストランドを巻き取る巻取手段と、
上記の何れか一つに記載のトラバース装置と、
を備えた点にある。
本構成の繊維巻取装置では、複数本のフィラメントが集束されてなるストランドを巻き取る巻取手段と、上述した本発明のトラバース装置とを備えているため、トラバース装置のガイド部の内側でストランドが様々な方向に動くことが積極的に抑制される。このため、ストランドを構成するガラスモノフィラメントの配列の乱れが抑制され、ガラスモノフィラメントどうしの絡まりを防止することができる。その結果、同一のストランドを構成するガラスモノフィラメントの長さのバラツキが発生し難い(イーブン値が小さくなる)。本構成によれば、ガラス繊維製品を高品質に且つ安定的に製造することができる。DWRからストランドを引き出す際に、バルジやループが形成され難いため、当該ストランドを使用した工業製品の生産性や品質が向上する。
上記課題を解決するための本発明に係る繊維巻取方法の特徴構成は、
複数本のフィラメントが集束されてなるストランドをガイド部に挿通させて回転部材に巻き取る巻取工程と、
前記ガイド部を前記回転部材の軸心方向に沿って往復移動させることにより綾掛けを行う綾掛工程と、
を包含する繊維巻取方法であって、
前記巻取工程及び前記綾掛工程の実行中に、前記ストランドが前記ガイド部の内側で往復移動方向にぶれることを抑制するとともに、前記ストランドを前記ガイド部の外側に向けて押圧する点にある。
本構成の繊維巻取方法では、巻取工程及び綾掛工程の実行中に、ストランドがガイド部の内側で往復移動方向にぶれることを抑制するとともに、ストランドをガイド部の外側に向けて押圧しているので、ガイド部の内側でストランドが様々な方向に動くことが積極的に抑制される。このため、ストランドを構成するガラスモノフィラメントの配列の乱れが抑制され、ガラスモノフィラメントどうしの絡まりを防止することができる。その結果、同一のストランドを構成するガラスモノフィラメントの長さのバラツキが発生し難い(イーブン値が小さくなる)。本構成によれば、ガラス繊維製品を高品質に且つ安定的に製造することができる。DWRからストランドを引き出す際に、バルジやループが形成され難いため、当該ストランドを使用した工業製品の生産性や品質が向上する。
図1は、本発明に係る繊維巻取装置の全体構造を示す概略図である。 図2は、本発明に係るトラバース装置の(a)平面図、(b)正面図、(c)側面図、及び(d)A−A´位置における縦断面図である。 図3は、往復移動するトラバース装置を反転させた場合におけるガラスモノフィラメントの配列を示した説明図である。 図4は、トラバース装置のスリットを構成する二つの側壁の間隔xと、回転コレットに巻回した状態にあるストランドの幅yとの関係を示した説明図である。
以下、本発明の繊維巻取装置100に関する実施形態を図1〜図4に基づいて説明する。ただし、本発明は、以下に説明する実施形態や図面に記載される構成に限定されることを意図しない。
図1は、本発明に係る繊維巻取装置100の全体構造を示す概略図である。図2は、本発明に係るトラバース装置の(a)平面図、(b)正面図、(c)側面図、及び(d)A−A´位置における縦断面図である。繊維巻取装置100は、ガラス繊維製品の製造工程の一部で使用される装置であり、綾掛けを行うためのトラバース装置10と、ストランドSの巻取手段である回転コレット(回転部材)20とを主要な構成要素として備えている。回転コレット20には動力源としてのモーター21が連結されている。但し、図1におけるトラバース装置10と回転コレット20とのサイズ関係は、実際の設備で使用される両者のサイズ関係と必ずしも一致するとは限らない。説明の便宜上、トラバース装置10のサイズを回転コレット20と比較して大きく描いている。
本実施形態に係る繊維巻取装置100は、ガラス繊維巻回体であるDWRを作製する。先ず、各種ガラス原料を所定組成となるように混合し、混合物をガラス溶融炉内(図示せず)で加熱して溶融ガラスとする。均質に溶融された溶融ガラスを多数のブッシングノズル(図示せず)から引き出し、複数本の繊維状のガラスモノフィラメントFを成形する。成形後の複数本のガラスモノフィラメントFの表面に集束剤を塗布し、ギャザリングシュー30を介して繊維集束体であるストランドSに集束する。集束後のストランドSの断面を見ると、複数のフィラメントFの間に集束剤が介在している。このため、ストランドSの断面積に対するガラスモノフィラメントFの総断面積の割合は、通常は30%〜90%程度となる。ガラス繊維製品の用途によっては、ガラスモノフィラメントFがギャザリングシュー30を通過する際に撚りが加えられる。集束したストランドSは、トラバース装置10を経て、回転コレット20に巻き取られる。
回転コレット20は円筒形状の部材であり、トラバース装置10の近傍に配置され、モーター21によって軸心Xを中心に時計回り方向又は反時計回り方向に回転駆動される。図示しないが、回転コレット20には予めストランドSが10〜100回転程度巻き付けられている。回転コレット20に所定量のストランドSが巻き取られて完成したDWRは、回転コレット20から離脱した後、それ自身がガラス繊維製品として出荷されるが、ガラスロービングクロス等の二次製品に加工して出荷される場合もある。
トラバース装置10は、ストランドSを受け入れるガイド部を有している。ストランドSを回転コレット20に巻き取る際、トラバース装置10はガイド部にストランドSを挿通させた状態で、回転コレット20の軸心X方向に沿って往復移動する。これにより、巻回体に巻取角度が付けられ、いわゆる綾掛けが行われる。トラバース装置10は、樹脂や金属等の硬質材料で構成される。トラバース装置10の表面は、毛羽の発生量を抑制するため、滑らかに加工されていることが好ましい。トラバース装置10は、係合部11と、本体12とを備えている。係合部11は、回転コレット20の軸心X方向に平行に設置されたレール部材(図示せず)に対してスライド可能に係合され、専用の動力源(図示せず)によって、あるいは、回転コレット20を回転させるモーター21から駆動力が分配され、レール部材上を移動する。これにより、トラバース装置10は、回転コレット20の軸心X方向において、回転コレット20の両端間に対応する位置を往復移動することが可能となる。
本体12には、上述のガイド部が形成されている。本実施形態におけるガイド部は、ストランドSを挿通させるスリット13である。スリット13は、ギャザリングシュー30から繰り出されたストランドSを回転コレット20へと連絡する。本実施形態において、スリット13は、トラバース装置10の往復移動方向から見てストランドSの前後に対峙する二つの側壁14と、当該二つの側壁14を接続する奥壁15と、当該奥壁15を臨む開口16とから構成される。スリット13の開口16は、回転コレット20と対面している。スリット13の上側には、スリット13と同一幅の切り込みが設けられた天板17が配置され、スリット13を保護している。モーター21に駆動されて回転コレット20が図1に示した矢印方向に回転すると、スリット13から引き出されたストランドSが回転コレット20に巻き取られる。
ここで、ストランドSを回転コレット20に巻き付ける際、回転コレット20の端部に対応する位置でトラバース装置10の移動方向を逆転させると、ストランドSを構成する複数のガラスモノフィラメントFの配列が乱れようとする。ガラスモノフィラメントFの配列の乱れは、数万mにも及ぶストランドS全体に影響を与える。ガラスモノフィラメントFの配列が乱れると、例えば、ストランドSの全長に亘って特定のガラスモノフィラメントがジグザグ状に湾曲する。その結果、ガラスモノフィラメントFどうしが絡まってしまい、同一のストランドSを構成するガラスモノフィラメントFの長さにバラツキが発生し易くなる(イーブン値が大きくなる)。DWRからストランドSを引き出す際に、ガラスモノフィラメントFの長さのバラツキに起因してバルジやループが形成されると、当該ストランドSを使用した工業製品の生産性や品質が低下する虞がある。
トラバース装置10の移動方向が逆転するときに、ガラスモノフィラメントFの配列が乱れる原因の一つは、ストランドSに慣性力が作用することである。トラバース装置10のスリット13に挿通されたストランドSは、回転コレット20に向かってスリット13の内側を進行し続ける。このため、ストランドSをスリット13に対して物理的に固定することはできない。そうすると、トラバース装置10の移動方向が逆転したとき、ストランドSには当該移動方向に慣性力が作用する。この慣性力によるガラスモノフィラメントFの配列の乱れについて説明する。
図3は、往復移動するトラバース装置を反転させた場合におけるガラスモノフィラメントFの配列を示した説明図である。(a)はトラバース装置が回転コレットの左端に対応する位置に存在するとき、(b)は右端に対応する位置に存在するときのガラスモノフィラメントFの状態を示している。(a)に示すように、回転コレットの左端に対応する位置においてトラバース装置の移動方向が逆転すると、ガラスモノフィラメントFが、スリットの左側面付近に偏在する。一方、(b)に示すように、回転コレットの右端に対応する位置においてトラバース装置の移動方向が逆転すると、ガラスモノフィラメントFが、スリットの右側面付近に偏在する。黒色で示したガラスモノフィラメントFは同一のガラスモノフィラメントであるが、トラバース装置が回転コレットの左端に対応する位置で反転した場合と右端に対応する位置で反転した場合とでは、その位置が大きく移動している。このように、慣性力を受けてガラスモノフィラメントFがトラバース装置のスリットの側面に押さえ付けられると、ストランドの断面形状が扁平し、ガラスモノフィラメントFの配列が大きく変化する。また、慣性力は夫々のガラスモノフィラメント間で微妙に異なるため、トラバース装置の移動中もガラスモノフィラメントFの配列が乱れ易くなる。さらに、ガラスモノフィラメントFには回転コレットがストランドを巻き取る際に発生する張力が作用している。このため、ガラスモノフィラメントFは、トラバース装置の移動中及び移動方向変化時を通じ、引っ張られて元の位置に戻るように動こうとする。つまり、何れの位置にトラバース装置がある場合でも、ガラスモノフィラメントFの移動(配列の変化)が起こり易い。このように、トラバース装置が往復移動を繰り返している間は常にガラスモノフィラメントFは動くため、配列の乱れが常態化する。
そこで、本発明のトラバース装置10では、ガラスモノフィラメントFの配列の乱れを抑制するため、スリット13について独特の工夫を施している。スリット13を構成する二つの側壁14は、トラバース装置10の往復移動に伴い、ストランドSがスリット13の内側で往復移動方向にぶれることを抑制する抑制手段として機能する。特に、二つの側壁14の間隔を、回転コレット20に巻回した状態にあるストランドSの幅に対して規定することが重要である。この理由について説明する。
図4は、トラバース装置10のスリット13を構成する二つの側壁14の間隔xと、回転コレット20に巻回した状態にあるストランドSの幅yとの関係を示した説明図である。ストランドSは回転コレット20に巻き取られる際に重なって巻き付けられるため、巻き付け後のストランドSの断面形状は巻き付け前のストランドSの断面形状よりも扁平する。つまり、図4中に示したように、スリット13を構成する二つの側壁14の間隔xよりも、回転コレット20に巻回した状態にあるストランドSの幅yの方が大きくなる。スリット13の内側におけるストランドSを基準としてスリット13のサイズを決めると、実際のガラス繊維製品を構成するストランドSのサイズと齟齬が生じるため、設計どおりのガラス繊維製品を得ることは困難である。そこで、本発明のように、回転コレット20に巻回した状態にあるストランドSの幅を基準としてスリット13の間隔を設定すれば、ストランドSはガラス繊維製品に適した断面形状を形成しながら、回転コレット20に巻き取られる。その結果、完成したガラス繊維製品のサイズと齟齬が生じず、設計どおりのガラス繊維製品を得ることができる。また、綾掛けの際にストランドSがスリット13の内側を移動する空間が十分に小さいため、トラバース装置10が移動方向を逆転した際に慣性力が発生しても、ストランドSがスリット13の内側を激しく動き回ることはない。
二つの側壁14の間隔の好適な範囲は、回転コレット20に巻回した状態にあるストランドSの幅に対して50〜100%である。この範囲であれば、ストランドSは常に両側の側壁14と接触できるため、二つの側壁14から受ける抗力と釣り合ってストランドSに作用する慣性力が効果的に打ち消され、ストランドSの往復移動方向の動きを確実に抑制することができる。その結果、ガラス繊維製品を高品質に且つ安定的に製造することができる。また、DWRからストランドSを引き出す際に、バルジやループが形成され難いため、当該ストランドSを使用した工業製品の生産性や品質が向上する。二つの側壁14の間隔が、巻回した状態にあるストランドSの幅に対して50%未満であると、ストランドSと側壁14との接触抵抗が大きくなるため、ストランドSの毛羽発生量が多くなるとともに、断面形状の変形による配列の乱れも大きくなり易い。100%より大きいと、スリット13の内側の空間容積(すなわち、トラバース装置10の往復移動方向へのストランドSの移動可能距離)が過剰となり、ガラスモノフィラメントFが移動し易くなるため、配列の乱れが生じ易い。
スリット13を構成する奥壁15は、開口16の方向に膨出している。膨出部の形状は、図2(d)に示すように、縦方向の断面視で円弧状輪郭を有する形状であることが好ましいが、滑らかな輪郭を有していれば不定形でも構わない。また、スリット13の幅方向において膨出量が変化しても構わない。例えば、正面視で奥壁15の中央部分のみが膨出した突起状構造とすることも可能である。奥壁15は、ストランドSをスリット13の外側に向けて押圧する押圧手段として機能する。奥壁15が開口16の方向に膨出しているため、回転コレット20がストランドSを巻き取る力を利用して適度なテンションをストランドSに与えることができる。これにより、ストランドSがスリット13の深さ方向に動き難くなり、二つの側壁14によって往復移動方向のぶれが抑制されたストランドSの動きがさらに抑制されることになる。また、奥壁15を押圧手段とすることで、スリット13の構造がシンプルとなる。このため、トラバース装置10の製造コストや維持・管理コストの低減を図ることができる。さらに、シンプルな構造であるから、トラバース装置10と回転コレット20との位置関係を変更するだけで、あるいは、膨出部の形状を変更すれば、ストランドSに対する押圧力を調整することができる。これにより、ストランドSの種類に応じて最適な押圧力を設定することも可能となり、その結果、どのような繊維であっても綺麗に綾掛けを行いながら回転コレット20に巻回することができる。常に安定した押圧力をストランドSに与えることができるため、ガラス繊維製品を高品質に且つ安定的に製造することができる。
開口16から奥壁15の膨出部の頂部までの距離、つまりスリット13の深さは、回転コレット20に巻回した状態にあるストランドSの幅に対して2倍以上あることが好ましい。これにより、トラバース装置10の往復移動によって、ストランドSがスリット13の深さ方向に多少ぶれたとしても、スリット13の開口16から外部に飛び出すことがない。
スリット13をこのような構造とすることで、ガイド部の内側でストランドSが様々な方向に動くことが積極的に抑制される。その結果、ガラスモノフィラメントFの配列の乱れに起因する絡まりが防止され、同一のストランドSを構成するガラスモノフィラメントFの長さのバラツキが発生し難くなる(イーブン値が小さくなる)。
繊維巻取装置100において、回転コレット20とトラバース装置10とは連動可能に構成されている。両者の連動は、リンク機構等を利用した機械的連動であってもよいし、コンピュータ制御による電気的連動であってもよい。トラバース装置10の動力源が停止した場合であっても、回転コレット20のモーター21が作動していれば、モーター21から駆動力の一部が分配されてトラバース装置10は往復移動を継続することができる。その結果、巻取りや綾掛けを失敗するおそれが減少する。トラバース装置10が完全に停止することを防止できるため、トラバース装置10の動力源が復帰したときには、速やかに通常の状態でDWRの作製を再開することが可能となる。また、回転コレット20の角速度(rad/s)とトラバース装置10の平均移動速度(m/s)とを所定の速度に保ちつつ連動させることで、規則正しい綾掛けが可能となる。さらに、回転コレット20の軸心X方向における外径の分布を、何れの位置においても一定とすることが可能となる。
本発明の繊維巻取装置100によるガラスモノフィラメントの配列の乱れの抑制効果を確認するため、以下の確認試験を実施し、イーブン値を測定した。確認試験では、図1の実施形態による繊維巻取装置100と同タイプの繊維巻取装置を使用した。スリットを構成する二つの側壁の間隔xと、回転コレットに巻回した状態にあるストランドの幅yとの比率を変更し、且つ、奥壁の膨出の有無を変更した9通りの試験(試行例1〜9)を実施した。試行例1〜3は、(a)二つの側壁の間隔と回転コレットに巻回した状態にあるストランドの幅との比率(x/y)が50〜100%の範囲内であること、(b)奥壁が膨出していることの両方の条件を満たしている。試行例4〜7は、上記(a)及び(b)の少なくとも何れか一方の条件を満たしている。試行例8及び9は、比率(x/y)が50〜100%の範囲外であり、且つ奥壁が膨出していない。確認試験の条件、及び結果を以下の表1にまとめる。
表1に示された試験結果から、以下のことが判明した。
(1)表1から分かるように、上記(a)及び(b)の両方又は一方の条件を満たしている試行例1〜7のイーブン値は、何れの条件も満たさない試行例8及び9のイーブン値より小さくなった。
(2)二つの側壁の間隔と回転コレットに巻回した状態にあるストランドの幅との比率(x/y)が同一である場合、奥壁が膨出しているとイーブン値は小さくなる傾向があった。例えば、試行例6と試行例8とは、比率(x/y)が30%である点において同一であるが、奥壁の膨出の有無が異なる。奥壁が膨出している試行例6は、奥壁が膨出していない試行例8より明らかにイーブン値が小さくなった。
(3)試行例7は試行例9よりも比率(x/y)が大きいが、試行例7は奥壁が膨出しているため、試行例9よりイーブン値が小さくなった。
(4)試行例1〜7の中でも、上記(a)及び(b)の両方の条件を満たす試行例1〜3のイーブン値が特に小さくなった。
(5)試行例1と試行例4とを比較すると、両者は比率(x/y)が60%である点において同一であるが、奥壁の膨出の有無が異なる。奥壁が膨出している試行例1は、奥壁が膨出していない試行例4に対して、イーブン値が略1/2であった。
(6)試行例2と試行例5とを比較すると、両者は比率(x/y)が80%である点において同一であるが、奥壁の膨出の有無が異なる。奥壁が膨出している試行例2は、奥壁が膨出していない試行例5よりイーブン値が明らかに小さくなった。
(7)試行例6及び試行例7は、奥壁が膨出しているものの、比率(x/y)が夫々30%及び150%であるため、試行例1〜3と比較して、イーブン値が高くなった。
繊維巻取装置を設計する場合、比率(x/y)を50%〜100%に設定し、且つ奥壁を膨出させることが有効である。このような繊維巻取装置であれば、ストランドのイーブン値を十分に小さくし得ることが確認試験の結果より推定される。また、このような繊維巻取装置を用いてストランドの巻取りを実行すれば、ガラス繊維製品を高品質に且つ安定的に製造することができる。そして、DWRからストランドを引き出す際に、バルジやループが形成され難いため、当該ストランドを使用した工業製品の生産性や品質が向上する。
なお、本発明の繊維巻取装置100は、有機繊維、無機繊維、及び天然繊維等に使用することができる。有機繊維としては、ナイロン繊維、ビニロン繊維、ポリエステル繊維、アクリル繊維、及びポリオレフィン繊維等が挙げられる。無機繊維としては、上記実施形態で説明したガラス繊維の他に、炭素繊維、及び金属繊維等が挙げられる。天然繊維としては、植物繊維、及び動物繊維が挙げられる。ストランドSは、1種類の繊維で構成しても良いし、複数の種類の繊維を組み合わせて構成しても構わない。
本発明の繊維巻取装置は、ガラス繊維製品、例えばFRPに用いられるガラス繊維を製造するガラス繊維製造装置に利用可能である。
10 トラバース装置
11 係合部
12 本体
13 スリット(ガイド部)
14 側壁(抑制手段)
15 奥壁(押圧手段)
16 開口
20 回転コレット(回転部材、巻取手段)
30 ギャザリングシュー
100 繊維巻取装置
F ガラスモノフィラメント(フィラメント)
S ストランド
X 軸心

Claims (5)

  1. 複数本のフィラメントが集束されてなるストランドを回転部材に巻回するに際し、前記ストランドをガイド部に挿通させた状態で、当該ガイド部を前記回転部材の軸心方向に沿って往復移動させることにより綾掛けを行うトラバース装置であって、
    前記往復移動に伴い、前記ストランドが前記ガイド部の内側で往復移動方向にぶれることを抑制する抑制手段と、
    前記ストランドを前記ガイド部の外側に向けて押圧する押圧手段と、
    を備えたトラバース装置。
  2. 前記ガイド部は、前記往復移動方向から見て前記ストランドの前後に対峙する二つの側壁と、当該二つの側壁を接続する奥壁と、当該奥壁を臨む開口とを備えたスリットであり、
    前記二つの側壁は、その間隔を前記回転部材に巻回した状態にあるストランドの幅に対して50〜100%に設定することにより、前記抑制手段として機能する請求項1に記載のトラバース装置。
  3. 前記押圧手段は、前記奥壁を前記開口の方向に膨出させた膨出部である請求項2に記載のトラバース装置。
  4. 複数本のフィラメントが集束されてなるストランドを巻き取る巻取手段と、
    請求項1〜3のいずれか一項に記載のトラバース装置と、
    を備えた繊維巻取装置。
  5. 複数本のフィラメントが集束されてなるストランドをガイド部に挿通させて回転部材に巻き取る巻取工程と、
    前記ガイド部を前記回転部材の軸心方向に沿って往復移動させることにより綾掛けを行う綾掛工程と、
    を包含する繊維巻取方法であって、
    前記巻取工程及び前記綾掛工程の実行中に、前記ストランドが前記ガイド部の内側で往復移動方向にぶれることを抑制するとともに、前記ストランドを前記ガイド部の外側に向けて押圧する繊維巻取方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018150201A (ja) * 2017-03-14 2018-09-27 日本電気硝子株式会社 ガラスロービング及びその製造方法、並びにガラス繊維強化複合樹脂材

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