JP2012181609A - 最大電力変換方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】発電手段からの電気エネルギーを電力変換回路にて変換して得られる電力を最大にするように追従する最大電力変換方法において、検出する最大電力点の精度を高くすることにより、検出時間を短くして検出のための消費電力を削減する。
【解決手段】更新前の動作点に対して第一の値だけ大きい値を動作点として設定して得られる第一の電力と前記更新前の動作点に対して第二の値だけ小さい値を動作点として得られる第二の電力との比較値から前記電力変換回路に設定する動作点を更新する。
【選択図】 図10

Description

本発明は、電気エネルギーを発生し、降圧,昇圧,交流への変換などを行い所定の形態に変換する最大電力変換方法に関する。特に太陽電池で発電した場合に、効率的に最大電力点を検出する方法に関する。
自然エネルギーには、予測できない変動がある。例えば、太陽光の照度の変化や風力の変化などである。このような自然エネルギーから発電した発電電力を降圧,昇圧,交流への変換などを行い所定の電気エネルギーに変換する場合には、変換効率を良くするために、供給力に合わせた最適な電力変換を行うことが望ましい。このように、電力が最大になる最大電力点で電力変換する方法は、最大電力点追従(Maximum Power Point Tracking)法として、広く知られている。
このようなエネルギー変換装置は、自然エネルギーを電気エネルギーに変換して発電電力を供給する太陽電池などの発電手段と、発電電力を降圧,昇圧,交流への変換などを行い所定の電気エネルギーに変換する電力変換手段と、発電電力の大きさを検出する電力検出手段と、発電電力に応じた最適な電力変換を行う動作点を最大電力点として検出して電力変換手段に設定するMPPT制御手段とにより構成していた。
ここで、MPPT制御手段では、最大電力点の電圧が開放電圧の約80パーセントであることに着目して、定期的に開放電圧を測定してその80パーセントの電圧を電力変換手段の動作点として設定する方法が開示されている。しかし、この方法では、開放電圧を測定するための電力損失が大きいことと、開放電圧と最大電力点が離れているため、最大電力点が開放電圧の80パーセントから個体偏差を持っていると言う課題があった。
このため、MPPT制御手段は、図16に示すように、例えば電力変換手段の動作点である発電電圧を少しずつ動かしながら発電電力を検出することにより、最大電力点を検出して追従する方法も用いられている。この方法は、山登り法として広く知られている。
しかし、従来の山登り法では、最大電力点の近傍での電力の変化が小さいために、複数回の最大電力点の検出結果を平均したり、少しずつ動作点を移動させるため、最大電力点を検出するための電力損失が大きく、供給力の変化などによる動作点の変動への追従が遅かった。山登り法のシーケンスは、デジタル回路で処理されることが多いため、発電電力の検出にアナログデジタル変換を行ったり、電力変換手段の動作点を設定するためにデジタルアナログ変換を行うなども必要で、山登り法そのものに付随する処理での電力損失も無視できないという課題があった。特に、この課題は、携帯機器用の太陽電池の充電器など、低電力を変換する場合に顕著になる。
この課題を解決するために、3つの異なる動作点での電力を検出して有極の近似式を求めて最大電力となる動作点を演算する方法も開示されている(例えば、特許文献1参照)。
このような従来の最大電力変換方法の一例を、図17を基に説明する。図17において、更新時判定工程1711では、電力変換手段の動作点を更新するタイミングかどうかを判定する。三点検出工程1712では、3つの異なる動作点における電力変換手段で変換する電力を検出する。近似式演算工程1713では、三点検出工程1712で検出した3つの異なる動作点における電力から動作点と電力の関係を示す近似式を演算する。ピーク演算工程1714では、近似式において最大の電力となる動作点を演算する。動作点設定工程1715では、ピーク演算工程1714で求めた動作点を電力変換手段に設定する。
しかし、近似式を求めるためには3つの異なる動作点での電力を求める必要があるため検出に要する時間や電力損失が大きく、演算が複雑であると言う課題があった。
特開平9−91051号公報
そこで、本発明では、この課題を解決し、少ない回数の電力検出により比較的正確な最大電力点を短時間で検出し、最大電力点を検出するための処理のために消費する電力を少なくすることのできる最大電力変換方法を提供する。
本発明は、発電手段からの発電電力を電力変換手段にて変換する最大電力制御方法において、前記電力変換手段に第一の動作点を仮に設定して得られる第一の電力と第二の動作点を仮に設定して得られる第二の電力との比較値により最大電力点に接近する前の接近前動作点を修正して接近後動作点を求めることを特徴とする最大電力変換方法である。
本発明によれば、短時間に少ない電力損失で安定した最大電力点を検出し、効率良くエネルギー変換を行うことができる。また、電力演算のためのAD変換や演算回路のビット数を少なくすることにより、回路規模を小さくし、製造コストを下げることができる。
本発明に係るエネルギー変換装置の好適な一実施例を示すブロック図である。 本発明に係る発電手段の特性図である。 本発明に係る発電手段の特性図である。 本発明に係る電力変換手段のブロック図である。 本発明に係る電力検出手段の動作を示すタイミング図である。 本発明に係る電力演算手段の構成を示すブロック図である。 本発明に係る最大電力変換方法の動作を示す工程フロー図である。 本発明に係るMPP検出工程の動作を示す工程フロー図である。 本発明に係るMPP検出工程の動作を示す概念図である。 本発明に係るMPP検出工程の動作を示す概念図である。 本発明に係るMPP検出工程の動作を示す概念図である。 本発明に係るMPP検出工程の動作を示す概念図である。 本発明に係るMPP検出工程の動作を示す概念図である。 本発明に係る最大電力変換方法の動作を示す概念図である。 本発明に係る最大電力変換方法の動作を示す工程フロー図である。 従来の最大電力変換方法の最大電力点の追従方法を示す概念図である。 従来の最大電力変換方法の動作を示す工程フロー図である。
最大電力点を検出する際に、最大電力点に近づけるために、接近前動作点から一定の関係にある2つの動作点の電力を測定して、比較した値を狙い値に近づけるように接近前動作点を修正して、接近後動作点を得るようにする。
本発明の特徴について、特許文献1に示す従来例との違いを説明する。
1)電力を検出する動作点の数が、従来は3つの動作点に対する電力を検出していたが、本発明では2つの動作点に対する電力の検出のみを行っている点が異なる。これにより、検出時間及び検出のための電力損失を改善する。
2)従来は動作点と電力の関係の近似式を求めていたが、本発明では2つの動作点の比較値を求めている点が異なる。これにより演算量を削減し、演算に要する電力を削減する。
3)従来は近似式の電力が最大になる動作点を演算していたが、本発明では比較値が予め定めた狙い値に近づくように比較値から設定する動作点に変換する点が異なる。
また、本発明の特徴について、従来の山登り法や開放電圧の係数倍に設定する方法との違いを説明する。
従来の山登り法では、電力変化の小さい最大電力点を追従するため、最大電力点の平均的な検出精度は高いが、繰り返し精度が悪いのが課題であった。また、開放電圧の係数倍に設定する方法では、繰り返し精度は高いが、最大電力点との偏差が大きいことと、開放電圧検出のための電力損失が大きいのが課題であった。本発明は、従来の山登り法と開放電圧の係数倍に設定する方法の中間的な方法である側面を持ち、従来の課題を大幅に改善するものである。
つまり、開放電圧の係数倍に設定する方法は、検出する開放電圧が最大電力点から離れすぎているために、電力損失や検出精度が悪い。また、山登り法は、最大電力点に近すぎるために、電力変化が小さく、繰り返し精度が悪い。そこで本発明では、最大電力点から適度に離れた2つの仮の動作点での電力を検出して最大電力点を求めることにした。これにより、最大電力点の平均的な精度は、山登り法よりも若干劣るが開放電圧の係数倍よりも十分高い。また、繰り返し精度は、開放電圧の係数倍よりも若干劣るが、山登り法よりも十分高い。さらに、1回の検出のための電力損失は、山登り法よりも若干劣るが、開放電圧の係数倍よりも十分少ない。
従来の山登り法でも、本発明と同程度に高精度の検出をするためには、最大電力点の検出回数を多くする必要があるため、1回の検出における最大電力点からの電力の低下は小さいが、回数を多くするために最大電力点からの電力損失は結局本発明と同程度になってしまう。さらに、最大電力点を検出するための処理に要する電力は、従来の山登り法の方が回数に比例して大きくなるため、本発明による最大電力点の検出は、処理の回数が減った分、処理に要する電力を削減することができる。
また、最大電力点の近傍のような微小な電力変化に依存して最大電力点を求めるわけではないので、電力検出の分解能や精度を下げることができる。
したがって、本発明によれば、少ない回数の検出により、最大電力点に十分近い動作点を、高速かつ小さい電力損失で検出することができる。つまり、本発明による最大電力変換方法では、動作点のずれを高感度で検出することが出来るため、短時間で電力損失の少ない最大電力点への追従ができるようになる。さらに、電力検出のための分解能を下げても、比較的正確な最大電力点を検出する。
本発明によるエネルギー変換装置101および最大電力変換回路112および最大電力変換方法701の好適な実施例を、図面を基に説明する。なお、以降の説明において、<>は大見出し、[]は小見出しを表すものとする。
<エネルギー変換装置101>
図1は、本発明によるエネルギー変換装置101のブロック図である。
[エネルギー変換装置101]
本発明によるエネルギー変換装置101は、電気エネルギーを発生して発電電力を出力する発電手段111と、発電手段111から最大電力を引き出しながら発電電力の形態を変換する最大電力変換回路112とにより構成した。
[最大電力変換回路112]
最大電力変換回路112は、前記発電手段から出力された発電電力の形態を変換する電力変換手段120と、前記電力変換手段120が変換する電力を演算して検出する電力演算手段121と、前記電力変換手段120の動作点を動かすことにより電力変換手段120の変換する電力が最大になるように最大電力点を検出して追従するMPPT制御手段131と、前記MPPT制御手段131の検出した最大電力点を前記発電手段111の供給力に関連付けて記憶するMPP特性記憶手段124とにより構成した。
[最大電力変換方法701]
最大電力変換方法701は、図7に示すように、発電手段111で電気エネルギーを発生する(図示しない)発電工程と、電力変換手段120での発電電力の形態を変換して変換電力を出力する(図示しない)電力変換工程と、動作点更新の判定を行う動作点更新判定工程711と、発電手段の供給力を検出する供給力検出工程712と、供給力の変化から発電変化量を求める変化検出工程713と、発電変化量を累積して累積変化量を求める累積フィルタ工程714と、学習を行うかの判定を行う学習判定工程715と最大電力点を検出して記憶する学習工程716と、供給力により記憶された最大電力点の特性を参照して電力変換手段の動作点を更新する参照工程とにより動作する。
[定電圧出力制御機能]
なお、については、本発明の特徴とほとんど関係がないため、詳しい説明は省略するが、例えば出力電圧が狙いの電圧よりも高い場合には最大電力点追従の代わりに、出力電圧が一定の電圧になるように制御すればよい。また、過電圧防止機能や定電流出力制御機能などについても同様である。
これより各構成要素について、詳細に説明する。
<発電手段111>
発電手段111は、最大電力変換回路112に発電電力を供給する。発電手段111は、太陽電池や発電機や電池など、最大電力点を持つ電力供給手段であればどのようなものを用いても良い。
図2は、発電手段111の特性例として、ある一定の供給力の場合の太陽電池の特性を示したものである。ここで、太陽電池は、2つの発電セルを直列に接続したものを用いたがセル数に特に制約はない。また、供給力とは発電手段111の電力を供給する能力のことである。例えば、太陽電池の場合には、太陽電池への光の量が変わると、供給力が変化する。発電手段111が実際に出力する発電電力は、電力変換手段120が入力する電力のことで、発電電力と供給力は本質的に異なる。
図2において、横軸は太陽電池の電圧の値を示し、左側の縦軸は電流の値を示し、右側の縦軸は発電電力の値を示している。ここで、実線は電圧−電流特性を示しており、点線は電圧−電力特性を示している。一点鎖線は点線の電力が最大になる電圧を示しており、黒丸は一点鎖線と電圧−電流特性を示す実線の交わる位置にあり、最大電力点の電圧と電流を表している。つまり、最適な動作点である最大電力点で電力変換しないと、発電手段111からの電力を最も効率的に引き出すことは出来ない。
実線の電圧−電流特性に示すように、電流と電圧の間には一対一の関係があるために、発電手段111から最大電力点を引き出すためには、電圧が最大電力点の電圧になるように制御しても良いし、電流が最大電力点の電流になるように制御しても良いし、電圧と電流の比で表されるインピーダンスが最大電力点のインピーダンスになるように制御しても良い。本発明では、このように制御する電圧や電流やインピーダンスの値を動作点と言う。
供給力は、太陽電池の近傍に設けた照度センサーにより得ることができるが、検出するためのセンサーや場所や配線や実装などのコストが比較的大きい。また、近傍であっても、光の当たり方がセンサーと太陽電池で異なる場合があるといった課題もある。
図3は、太陽電池を用いた場合の、短絡電流と最大電力点との関係を示したものである。ここで、短絡電流は、太陽電池の出力の両端を短絡した場合に流れる電流で、供給力にほぼ比例するものである。このため、短絡電流を供給力として用いることができる。
図3からも分かるように、最大電力点は供給力により変化するため、最大電力点を保持するためには、継続的に最大電力点を検出し続けるか、供給力を検出して供給力と最大電力点との特性を参照する必要がある。つまり、供給力に見合った動作点である最大電力点で電力変換しないと、発電手段111からの電力を最も効率的に引き出すことは出来ない。
図2からも分かるように、太陽電池における最大電力点の電圧は、電流がゼロの時の電圧である開放電圧の凡そ80パーセント程度であることが知られている。しだかって、この開放電圧は、供給力に対応して変化する。このため、本実施例では、供給力の代わりに、開放電圧を用いるようにした。
<電力変換手段120>
図4を基に、電力変換手段120の回路構成の例について説明する。
電力変換手段120は、発電電力の形態を変換し、変換電力を出力する。電力変換手段120は、直流に変換するDC−DCコンバーターや交流に変換するDC−ACインバーターなどが用いられる。電力変換手段120は、昇圧型でも降圧型でも良い。図4(a)に示す例は昇圧型のDC−DCコンバーターの回路構成で、図4(b)に示す例は降圧型のDC−DCコンバーターの回路構成である。
発電手段111からの発電電力は、2本の導体により伝えられる。プラス電位側の導体は、変換手段の回路に印加し、マイナス電位側の導体は基準電位である0Vのグランドに接続するようにした。
[第一平滑手段401]
第一平滑手段401の両端は、発電電力の2つの導体に接続した。第一平滑手段401には、2つの役割がある。ひとつは、発電手段111の出力電圧を一定に保つことにより、発電手段111の動作点の変動を小さくする。つまり、スイッチング等により電力変換手段120内部に流れ込む電流が変化しても、最大電力点から大きく離れないようにするためである。もうひとつは、電力変換手段120内部に供給する交流インピーダンスを小さくして、安定したエネルギー変換や変換電力の測定を可能にする。第一平滑手段401は、コンデンサにより実現した。但し、複数の電力変換手段120を位相をずらしながら動作させる場合など、発電電力の電流の変化が小さい場合もある。従って、第一平滑手段401は、必要に応じて設ければよい。
[インダクタ402]
インダクタ402は、電流を蓄えたり、放出したりすることにより、電圧を変換する。インダクタ402は、コイルにより実現した。
[第一スイッチング手段403]
第一スイッチング手段403がオンすると、インダクタ402に流れる電流が増加する。第一スイッチング手段403は、オンとオフを交互に繰り返す。第一スイッチング手段403は、PWM手段407からのパルスによりオンする電界効果トランジスタにより実現したが他のスイッチング手段を用いても良い。
[第二スイッチング手段404]
第二スイッチング手段404は第一スイッチング手段403がオフするのとほぼ同時にオンする。第二スイッチング手段404がオンしている間には、インダクタ402に流れる電流が減少しながら変換電力側に流れる。第二スイッチング手段404は、インダクタ402に流れる電流が凡そゼロになったらオフする。第二スイッチング手段404は、ダイオードにより実現したが、電界効果トランジスタなどのスイッチング手段により実現しても良い。
[第二平滑手段405]
第二平滑手段405は、電力変換手段120の出力側の電圧を安定させるためのもので、必要に応じて設ければよい。このため、第二平滑手段405は、コンデンサにより実現した。
[ループフィルタ手段406]
図4に示す電力変換手段120では、発電手段111の出力する発電電力の電圧が動作点に近づくように、負帰還の制御ループにより制御されている。つまり、発電電力の電圧が動作点の電圧より高くなると、第一スイッチング手段403をオンする時間を長くして、インダクタ402の蓄積する電流を大きくすることにより発電電圧を下げるように動作する。逆に、発電電力の電圧が動作点の電圧より低くなると、第一スイッチング手段403をオンする時間を短くして、インダクタ402の蓄積する電流を小さくすることにより発電電圧を上げるように動作する。
ループフィルタ手段406は、フィードバックループの応答性と安定性を確保する。このため、ループフィルタ手段406ではPID制御を行うようにしたが、この限りではない。
ループフィルタ手段406は、アナログ回路にて実現したが、デジタル回路で実現するようにしても良い。
[PWM手段407]
PWM手段407は、ループフィルタ手段406の出力に応じたパルス幅のパルス信号を生成する。PWM手段407の発生するパルス信号は、継続的に電力変換を行うために、周期的に発生するようにした。パルス信号の周波数は、高くすることによりインダクタ402やスイッチング手段403のトランジスタや第一,第二平滑手段401,405のコンデンサの容量を小さくすることができるが、スイッチングの損失が大きくなる。パルス信号の周波数を低くすると、スイッチングの損失は小さく抑えることができる。本実施例では100kHzのパルス信号を出力するようにした。
PWM手段407は、三角波や鋸波をループフィルタ手段406の出力と比較して発生するようにしたが、タイマー等のデジタル回路で発生するようにしても良い。
[電力変換手段120の変換電力]
図4(a)に示した昇圧型のDC−DCコンバーターの場合を例に、電力変換手段120の変換電力について説明する。
電力変換手段120の変換電力は、発電手段111側からインダクタ402に供給される電力と考えることができるため、インダクタ402の電流と電圧の関係について、図5を基に説明する。図5の上部の縦軸はインダクタ402に印加される電圧を表しており、図5の下部の縦軸はタンダクタ402に流れる電流を表している。横軸は図5の上部と下部に共通の時間軸であり、図5は電流と電圧の関係を時間の経過とともに示している。
ここで、以降の説明において使用する文字の定義について予め説明する。Lは、インダクタ402のインダクタンスである。Viは、発電手段111からの発電電力を電力変換手段120が入力する入力電圧である。Voは、変換電力を出力する電力変換手段120の出力電圧である。Ipは、インダクタ402に流れる電流の最大値である。
インダクタ402への電流の増加は、時刻0に第一スイッチング手段403をオンすることにより開始し、時刻t1に第一スイッチング手段403をオフして終了する。したがって、t1は、第一スイッチング手段403をオンしてインダクタ402に電流を蓄積している時間でもある。この間に、インダクタ402には入力電圧Viにより電流が蓄積される。
インダクタ402からの電流の放出は、時刻t1に開始し、時刻t2で電流が0になった時点で終了する。何故ならば、第二スイッチング手段404によりインダクタ402には出力側からの電流は流れ込まないからである。この間にインダクタ402には、電力変換手段120の入出力の電圧差(Vi−Vo)が印加される。この電位差はマイナスの値のため、インダクタ402の電流は減少する。
インダクタ402への電流の増減は、周期Tで繰り返される。
さらに、以降の説明における便宜上の前提条件について説明する。まず、入力電圧Viと出力電圧Voの1周期内での変動は、第一および第二平滑手段401,405により各々平滑化されていて、無視できるものとする。また、インダクタ402と第一スイッチング手段403と第二スイッチング手段404のオン抵抗は十分小さいものとした。
ここで、インダクタ402への時刻0から時刻t1までの電流の蓄積により、時刻t1においてインダクタ402を流れる電流は最大になる。その時の最大電流Ipは、数式1を満たす。何故ならば、この間にインダクタンスLのインダクタ402に印加されている電圧は、一定の入力電圧Viだからである。
(数式1) Vi=L・Ip/t1
同様に、時刻t1から時刻t2までの間に、電力変換手段120の入出力間の電圧差(Vi−Vo)がインダクタ402に印加されて、インダクタ402の電流が放出される。電力変換手段120は昇圧型のため、インダクタ402には電流を小さくするように電圧が印加され、時刻t2ではインダクタ402を流れる電流がゼロになる。この間に印加している電圧(Vi−Vo)と電流の減少Ipは、数式2を満たす。
(数式2) Vi−Vo=−L・Ip/(t2−t1)
数式1と数式2からインダクタンスLと最大電流Ipを消去して、インダクタ402の電流が零になる時刻t2について解くと、数式3を得る。
(数式3) t2=t1・Vo/(Vo−Vi)
時刻0から時刻t2までに流れる電流の平均値は、図5下部のインダクタ402の電流波形から明らかなように最大電流Ipの2分の1である。したがって、周期Tの間に流れる電流の平均値Iaは、数式4で表される。
(数式4) Ia=(Ip/2)・t2/T
したがって、発電手段111から電力変換手段120に供給される周期Tにおける平均電力Pは、インダクタ402に流れ込む平均電力とほぼ同じため、入力電圧Viと数式4で求めた平均電流Iaとの積により求められ、数式5を満たす。
(数式5) P=Vin・Ia=Vin・(Ip/2)・t2/T
この数式5のIpに数式1をIpについて解いたものを代入し、数式5のt2に数式3を代入することにより、変換電力Pとして、数式6を得る。
(数式6) P=(Vi・t1)2・{Vo/(Vo−Vi)}/(2・T・L)
ここで、インダクタ402のインダクタンスLや周期Tが一定とすると、変換電力Pは、数式7の比例関係を満たす。
(数式7) P∝(Vi・t1)2・{Vo/(Vo−Vi)}
さらに、エネルギー変換装置101の出力に2次電池など一定の電圧になる素子が接続される場合など、出力電圧Voに対して入力電圧Viの変動が十分小さい場合には、変換電力Pは、数式8に示すように、入力電圧Viと時刻t1の積の自乗に比例する。
(数式8) P∝(Vi・t1)2
[降圧型の電力変換手段120の変換電力]
図4(b)に示す降圧型のDC−DCコンバーターの例の場合にも、昇圧型の場合と同様の考え方で数式を容易に導くことができる。その結果、数式6および数式7における中括弧{}の中を、分母と分子を入れ換えてマイナス1倍したものに置き換えれば良いことが得られる。
つまり、数式6に対応した降圧型の電力変換手段120での変換電力Pは、数式9で表される。
(数式9) P=(Vi・t1)2・{(Vi−Vo)/Vo}/(2・T・L)
また、昇圧型の場合と同様に、インダクタ402のインダクタンスLや周期Tが一定とすると、変換電力Pは数式7に対応した数式10の比例関係を満たす。
(数式10) P∝(Vi・t1)2・{(Vi−Vo)/Vo}
<電力演算手段121>
電力演算手段121は、電力変換手段120が変換する電力を検出する。例えば、図4(a)に示した昇圧型のDC−DCコンバーターによる電力変換手段120の変換する電力は、数式7を満たすので、電力変換手段120の入力電圧Vi,出力電圧Voおよび電力変換手段120の変換動作としての第一スイッチング手段403をオンしている時間t1とから、数式7に示す演算により電力演算手段121の変換する電力を求めるようにした。つまり、最大電力点を検出するためには、電力の大小関係がわかればよいので、数式7に示すように、定数を取り除いた電力Pとの比例関係を電力演算手段121の出力として用いるようにした。
電力演算手段121の構成例を、図6を基に説明する。
図6において、第一ADC手段は、発電電力の電圧をデジタル値に変換する。第一ADC手段の出力は、電力演算の他に、発電手段111の供給力としての開放電圧のデジタル値を得るためにも用いられる。第二ADC手段は、変換電力の電圧をデジタル値に変換する。第三ADC手段は、第一スイッチング手段403をオンする1周期の時間t1として、図示しないが、ループフィルタ手段406の出力レベルをデジタル値に変換するようにした。なお、第一スイッチング手段403をオンする1周期の時間t1を得るために、実際に第一スイッチング手段403を駆動する信号をデジタル回路で計時したり、あるいはループフィルタ手段406やPWM手段407をデジタル回路やプロセッサで実現する場合には、第三ADC手段は省略することができる。
第一乗算手段621は、第一ADC手段611の出力と第三ADC手段613の出力を掛ける。第二乗算手段622は、第一乗算手段621の演算結果を自乗する。減算手段623は、第二ADC手段612の出力から第一ADC手段611の出力を差し引く。除算手段624は、第二ADC手段612の出力を、減算手段623の演算結果で割る。第三乗算手段625は、第二乗算手段622の演算結果と除算手段624の演算結果を掛けて、変換電力Pを出力する。
なお、図6に示した構成では、第二スイッチング手段404の電圧降下は無視できるものとしたが、必要であれば出力電圧Voから第二スイッチング手段404の電圧降下分を加えた値を出力電圧Voとして用いるなどして、電力の演算を行ってもよい。
また、数式6や数式8乃至10を用いる場合は、必要に応じて構成を変えればよい。さらに、以上に示した電力演算手段121の構成は一例であり、演算の順序を入換えたり、テーブル等を参照したり、プロセッサなどを用いて演算したり、アナログの演算回路により演算するようにしても良いことは言うまでもない。
本実施例では、電流測定のための抵抗を不要にし、抵抗での電力損失をなくすために、電力変換手段120の入出力電圧と前記電力変換手段120の変換動作とから変換電力を求めるように構成した。しかし、電力変換手段120の入力電流と入力電圧の積を演算したり、電力変換手段120の出力電流と出力電圧を演算しても変換電力Pを求めることができる。
電力演算手段121で検出した変換電力Pは、MPPT制御手段131で最大電力点を求めるために用いられる。
<MPP特性記憶手段124>
MPP特性記憶手段124は、供給力が変化しても容易に最大電力点に到達できるようにするために、供給力に対する最大電力点の特性を記憶するようにした。
本実施例1では、供給力として開放電圧を用いたが、供給力は太陽電池近傍の照度や短絡電流や最大電力点の電力を用いても良い。また、最大電力点は、最大電力となる電力変換手段120に設定する動作点として電圧の特性を記憶するようにしたが、電流や入力インピーダンスやスイッチのオンする時間の比率などある供給力における電力変換手段120の動作を制御できるものの特性であればどのようなものを記憶しても良い。
[温度との関連]
本実施例1では、MPP特性記憶手段124では、温度と供給力に関連付けて最大電力点を記憶するようにした。このため、発電手段近傍には温度センサを設けた。最大電力点に影響する主な項目は、供給力と温度と経時変化である。したがって、温度と供給力に関連付けて最大電力点を記憶しておけば、あとは経時変化に対応すればよいため、後術する学習工程716の頻度を大幅に小さくすることができる。しかし、温度の変化が比較的緩やかで、新しい温度での供給力に対する最大電力点の特性の更新が十分早い場合には、必ずしもMPP特性記憶手段124での記憶は温度と関連付ける必要はない。
[記憶容量の削減]
供給力に対応した最大電力点を記憶する場合には、供給力を領域に分割して、各領域毎の最大電力点を記憶すると、記憶容量を小さくすることができる。この場合に、各領域毎に供給力の代表値を定義して、代表値間の供給力を参照する場合には最大電力点の値を必要により補間したり、更新する場合には新たに得られた最大電力点を必要により重みを分割して更新するようにしても良い。また、温度についても同様である。
[非線形な供給力]
図3は、太陽電池を用いた場合の、短絡電流と最大電力点との関係を示したものである。図3に示すように、供給力を対数で表すと供給力に対する最大電力点の特性は比較的直線に近づくため、MPP特性記憶手段124で記憶する供給力に対する最大電力点の特性については、必要により供給力を対数など非線形な変換をしておくようにすると良い。
[未学習領域の扱い]
MPP特性記憶手段124が記憶する供給力に対する最大電力点は、前述のように供給力を領域に分割して記憶するようにしたが、すべての領域が更新されなくても、参照することができる。学習していない領域は、その供給力がないか少ないため、参照することもほとんどない。それでも参照する場合には、新たに学習工程716を実行したり、周辺の領域に記憶された最大電力点から補間により求めても良い。あるいは、開放電圧の0.8倍がおよそ最大電力点の電圧に等しいことから、開放電圧の0.8倍を最大電力点の初期値としても良い。
[最大電力点の更新]
本実施例1では、記憶している最大電力点を更新する場合には、MPPT制御手段131で最大電力点を検出した都度新しい最大電力点をそのまま記憶するようにした。
この他に、ノイズの影響を排除するために、これまで記憶していた最大電力点を0.8倍して、新たに検出した最大電力点を0.2倍して、それらの和を新しい最大電力点として更新するなど、フィルタ処理した値を記憶するようにしても良い。但し、この比率は一例であり、供給力ごとの更新回数やノイズ環境等により異なる。このため供給力ごとの更新回数などの、記憶している最大電力点の信頼度を示す値も併せて記憶するようにしても良い。さらに、更新してからの経過時間に関する情報も併せて記憶するようにしても良い。学習してからの経過時間が長いと、情報が古くなり、学習内容の信頼度は低下する。
また、更新する際に記憶していた最大電力点と新しく得られた最大電力点との差に応じて、記憶している最大電力点の値を修正するように更新しても良い。
[特性を示す数値の記憶]
MPP特性記憶手段124での記憶は、供給力に対応した最大電力点を記憶するようにしたが、さらに供給力に対する最大電力点の特性を近似する数式を最小二乗法などにより求めてその特性を示す係数などの数値を記憶するようにしても良い。但し、その場合には、特性を導くための演算と参照時に最大電力点に戻すための演算が必要である。
[記憶の保持]
MPP特性記憶手段124での最大電力点の記憶は、夜間に発電がなくなっても記憶している値が保持されるように、不揮発性のメモリに記憶するようにした。不揮発性のメモリに記憶することは必ずしも必要ではないが、不揮発性のメモリに記憶することにより、学習工程716の頻度を下げることができる。
<MPPT制御手段131>
MPPT制御手段131は、電力変換手段120の変換する電力が最大になるように電力変換手段の動作点を制御する。MPPT制御手段131では、間欠的に最大電力点を検出し、検出した最大電力点を供給力に関連付けて記憶することにより供給力と最大電力点の関係を学習し、供給力が変化した場合に効率的に最大電力点を追従するように制御する。このための、MPPT制御手段131による最大電力変換方法701の好適な一実施例について、図7(a)に示す工程フローを基に説明する。
最大電力変換方法701は、動作点更新判定工程711と供給力検出工程712と学習判定工程715と、学習工程716と参照工程717により動作する。
但し、図7(a)に示すこの工程フローを実行している間も、図示していないが、発電手段111で電気エネルギーを発生する発電工程と、電力変換手段120での発電電力の形態を変換して変換電力を出力する電力変換工程とは動作しており、特に断りのない限りエネルギー変換は行われている。
これより最大電力変換方法701の各工程について、詳細に説明する。
[動作点更新判定工程711]
太陽電池に光が当り始めて、エネルギー変換装置101が動きだすと、動作点判定工程に移行する。動作点更新判定工程711では、動作点を更新するか否かを判定する。動作点更新の頻度が高くなると、太陽電池への光量変化に高速に追従することが出来るようになるが、更新のための供給力の検出などに要する電力が大きくなる。したがって、光量変化の速度に合った望ましい更新頻度がある。
更新の判定は、例えば前回の更新からの経過時間が10秒以上の場合に更新するようにするなど、固定した時間を基準に判定しても良い。しかし、動作点更新のための消費電力を削減するため、供給力の変化の速度に応じて動作点を更新する頻度を自動的に変えるようにすることが望ましい。
例えば、多数の小さい雲が風に流されている場合や、走行中の車の場合など発電手段111の太陽電池に当たる光の量が短時間に変化する場合には、供給力の変化が速いため、動作点更新の頻度を高くする。逆に、発電手段111の太陽電池が快晴下の場合などには、供給力の変化が殆どないため、動作点更新の頻度を低くするようにする。このため、供給力の変化をフィルタなどで累積した累積変化量が所定の値になったら動作点を更新するように判定すればよい。
但し、供給力の変化が全く無い場合でも定期的に動作点の更新をするように、動作点の更新の時間間隔に上限を設けるようにしてもよい。また、供給力の変化が非常に速い場合などに、最大電力点を追従するための消費電力が大きく、返って全体としての効率を落とさないようにするために、動作点の更新の時間間隔に下限を設けるようにしても良い。
あるいは、累積変化量と前回の動作点の更新からの経過時間の両方を用いて動作点更新の判定をするようにしても良い。つまり、累積変化量が大きいほど、動作点の更新の時間間隔が短くなるようにする。例えば、本実施例では、累積変化量と経過時間を係数倍して加えた値が、所定の値未満の場合は動作点更新判定工程711を繰り返し、所定の値以上の場合には、動作点を更新するために供給力検出工程712に移行するようにした。このため、供給力は供給力検出工程712で検出し、供給力の変化は発電変化量として変化検出工程713で検出し、発電変化量をフィルタで累積した累積変化量を累積フィルタ工程714で求めるようにした。
なお、供給力検出工程712と変化検出工程713と累積フィルタ工程714は工程フロー図上の他の位置でも良い。例えば図7(b)に示すように、これらは、動作点更新判定工程711を実行する前に、都度実行するようにすることもできる。
なお、動作点の更新を定期的に行う場合には、変化検出工程713と累積フィルタ工程714は必要ない。
[供給力検出工程712]
供給力検出工程712では、発電手段111の供給力を検出する。このため、供給力検出工程712では、開放電圧を測定するようにした。
但し、発電手段111の開放電圧の測定は、電力変換手段120の第一スイッチング手段403をオフした状態を継続して、第一平滑手段401の電圧が開放電圧にまで上昇して安定した後に行うため、待ち時間の間では電力変換が行われずに電力損失となる。この時間は、供給力が小さい場合に長くなる。あるいは、図示しないが電力変換手段120を第三スイッチング手段で切り離して開放電圧を測定する場合には、第三スイッチング手段のオン抵抗が電力損失の要因になるばかりでなく、第三スイッチング手段のコストも大きい。
同様に、供給力として短絡電流を測定する場合にも、電力変換手段120を切り離すか、第一コンデンサの電圧がゼロになるまでの待ち時間が必要である。
また、供給力検出工程712では、温度の変化が大きい場合など、必要に応じて発電手段111の温度も検出するようにしても良い。
供給力検出工程712を実行すると変化検出工程713に移行する。
[変化検出工程713]
変化検出工程713では、供給力検出工程712で検出した供給力の変化を抽出して発電変化量を求める。このため、変化検出工程713では、供給力検出工程712で検出した最新の供給力から1回前に検出した供給力を差し引いた値の絶対値により発電変化量を求めるようにした。さらに、差し引いた絶対値を供給力で割った変化率を発電変化量としても良い。この他にも、発電変化量は、最新の供給力と1回前の供給力の比率を求めるなど、供給力の変化を抽出して発電変化量を求める方法や手段で有ればどのようなものを用いても良い。
[累積フィルタ工程714]
累積フィルタ工程714では、変化検出工程713で求めた発電変化量をフィルタなどで累積して累積変化量を求める。
このため、累積フィルタ工程714では、これまでの累積変化量を8分の7倍して、発電変化量を8分の1倍して加えたものを新しい累積変化量とした。但しこれらの数値は一例であり、本発明を制限するものではないことは言うまでもない。このようにして得られた累積変化量は、発電変化量の移動平均でもある。
累積フィルタ工程714は、複数回の供給力検出により、発電変化量の傾向を探るためのものである。しかし、例えば1回の発電変化量そのものを累積変化量として用いることもできる。従って、累積フィルタ工程714は必要に応じて設ければよい。
また、図7(b)に示す例では、累積フィルタ工程714で、発電変化量を単純に累積するようにしても良い。但し、この場合には、動作点を更新した場合に発電変化量を初期化する必要がある。
[学習判定工程715]
学習判定工程715では、学習工程716に移行するか参照工程717に移行するかを判定する。学習工程716で学習する頻度は、参照工程717で参照するよりも頻度が低い。したがって、最大電力点検出のために要する消費電力を削減する。
例えば、学習判定工程715では、供給力と温度の組み合わせがその日で初めての領域の場合には学習工程716に移行し、その日に学習済みの組み合わせの場合には参照工程717に移行する。但し、これは一例であり、学習工程716の頻度に特に制約はない。学習工程716の頻度を高くすると、学習のための消費電力が大きくなる。
[学習工程716]
学習工程716では、最大電力点を検出するMPP検出工程721を実行した後に、検出した最大電力点により供給力と温度に関連付けてMPP特性記憶手段124に記憶している最大電力点の特性を更新して記憶する記憶工程722を実行する。
記憶工程722で記憶する最大電力点の特性は、前記供給力に関連づけられた前記電力変換手段120の動作点であるインピーダンスまたは電圧または電流の特性である。また、記憶工程722での記憶を関連付ける供給力は、対数になるようにした。さらに、記憶工程722で最大電力点の特性を更新する際に、MPP検出工程で検出した最大電力点をフィルタ処理しても良い。
MPP検出工程721での検出方法については、後に詳しく説明する。
学習工程716を実行したら参照工程717に移行する。
[参照工程717]
参照工程717では、供給力と温度によりMPP特性記憶手段124で記憶している最大電力点の特性を参照して、電力変換手段120の動作点を設定する。参照工程717を実行すると、動作点更新判定工程711に戻る。
[最大電力変換方法701の他の例]
以上に参照工程717の前に必要に応じて学習工程716を行う場合の例について示したが、最大電力変換方法701はこの限りではない。参照工程717と学習工程716を独立して実行するなど、学習工程716を経時変化などの理由で必要に応じたタイミングで実行し、供給力の変化に対応した間隔で参照工程717を実行するようにすれば、特に他の制約はない。
<MPP検出工程721>
これより、MPP検出工程721で最大電力点を検出する方法について、図8(a)を基に詳細に説明する。
MPP検出工程721は、最大電力点に接近する前の動作点である接近前動作点を設定する初期値設定工程811と、接近前動作点と一定の関係にある2つの異なる動作点において電力変換手段120が変換する電力を検出する二点検出工程812と、前記二点検出工程812で検出した電力を比較して比較値を求める比較値演算工程813と、前記比較値演算工程813で求めた比較値が狙い値に近づくように前記接近前動作点を修正して接近後動作点を求める変換工程815とにより動作するようにした。
これより各工程について、詳細に説明する。
[初期値設定工程811]
初期値設定工程811では、最大電力点に接近する前の動作点である接近前動作点の初期値を設定する。初期値は、更新前に電力変換手段120に設定されている動作点の値を用いても良いが、供給力検出工程712で求めた開放電圧を係数倍した電圧に設定しても良いし、供給力検出工程712で検出した供給力によりMPP特性記憶手段124を参照して得られる動作点を用いて設定しても良い。
[二点検出工程812]
二点検出工程812では、電力変換手段120に設定する異なる2つの動作点の電圧における電力演算手段121で求めた電力を検出する。つまり、前記電力変換手段120に第一の動作点として仮に設定して得られる第一の電力と、第二の動作点として仮に設定して得られる第二の電力とを検出する。
ここで、第一の動作点を接近前動作点より高い電圧とし、第二の動作点を接近前動作点より低い電圧とした。さらに、第一の動作点から接近前動作点を差し引いた値は、接近前動作点から第二の動作点を差し引いた値より小さくなるように設定する。本実施例では、第一の動作点の電圧から接近前動作点の電圧を差し引いた値を接近前動作点の電圧から第二の動作点の電圧を差し引いた値の0.6倍にした。具体的には、第一の動作点として更新前の動作点より0.06V高い電圧とし、第二の動作点として更新前の動作点より0.1V低い電圧とした。この動作点の電圧は、太陽電池の直列のセル数などの電圧−電力特性の違いにより異なることは言うまでもない。また、供給力が大きい場合には、電力の変化も大きくなるため、例えば第一の動作点として更新前の動作点より0.03V高い電圧とし、第二の動作点として更新前の動作点より0.05V低い電圧にするなど、供給力などに応じて第一の動作点と第二の動作点の差を変えるようにしても良い。
第一の動作点と第二の動作点の望ましい電圧について、図9を基に説明する。
図9において、横軸は電力変換手段120に設定する動作点の電圧で、縦軸は変換される電力である。実線の曲線は電圧−電力特性を表し、一点鎖線は最大電力点を示している。ここで点線の曲線は、最大電力点より低い領域において、実線の電圧−電力特性と一点鎖線との距離を0.6倍に近づけたものである。最大電力点の近くでは、点線と最大点力点より大きい領域の実線は、最大電力点の一点鎖線を軸にほぼ線対象になっているからである。つまり、最大電力点より大きい領域では最大電力点より小さい領域より電力の変化の絶対値が大きい。このため、第一の動作点から接近前動作点を差し引いた値は、接近前動作点から第二の動作点を差し引いた値より小さくなるように設定した。
また、図9において第一の領域911は、最大電力点の1.02倍から1.12倍の範囲であることを示している。また、第二の領域912は、最大電力点の0.75倍から0.97倍の範囲であることを示している。第一の動作点と第二の動作点は、これらの領域内に各々設定する。何故ならば、最大電力点の0.97倍から1.02倍の範囲は、電力の変化が小さく、電力検出に適さない。また、最大電力点から1.12倍以上あるいは0.75倍以下の領域では、電力が小さいために電力検出時の電力損失が大きく、電力検出に適さないからである。
[比較値演算工程813]
比較値演算工程813では、第一の電力と第二の電力とを比較して比較値を得る。
比較値演算工程813で比較する第一の電力と第二の電力について、図10を基に説明する。
図10において、横軸は電力変換手段120に設定する動作点の電圧で、縦軸は電力変換手段120が変換する電力で、曲線は電圧−電力特性を表している。3本の縦線については、実線が接近前動作点で、点線が第一の動作点で、破線が第二の動作点の電圧を示している。
図10(a)は、接近前動作点が最大電力点から低い方に若干ずれている場合の例である。第一の動作点や第二の動作点での電力の変化は最大電力点での電力の変化よりはるかに大きいため、接近前動作点が最大電力点より僅かに低くても、第一の電力P1は第二の電力P2より十分大きくなる。したがって、最大電力点からのずれを高感度で検出することができる。
図10(b)は接近前動作点が最大電力点と一致している場合である。本実施例では、第一の動作点から接近前動作点を引いた値を接近前動作点から第二の動作点を引いた値で割った値が0.6になるようにしたため、最大電力点では第一の電力と第二の電力がほぼ一致する。
このため、比較値は、数式11により、第一の電力と第二の電力の差を第一の電力と第二の電力の和で正規化して求めるようにした。
(数式11) 比較値=(第一の電力−第二の電力)÷(第一の電力+第二の電力)
つまり、第一の電力と第二の電力の差を和で割ることにより比較値を求めるようにした。ここで、第一の電力と第二の電力の和で割っているのは、太陽電池への光量が変化しても比較値が影響を受けにくくするために正規化するものであり、必要に応じて除算する。第一の電力と第二の電力の和で割る代わりに、第一の電力と第二の電力の平均値や第一の電力や第二の電力や更新前の動作点での電力などで割るなど、供給力の影響を排除する方法であればどのような方法を用いても良い。
このようにして求められた比較値の特性について、図11を基に説明する。
図11において、横軸は電力変換手段120の動作点の電圧であり、左側の第一の縦軸は電力を現し、右側の第二の縦軸は比較値を表している。実線の3つの曲線は供給力の異なる電圧−電力特性である。点線の3つの曲線は、3つの実線に対応した供給力の接近前動作点−比較値特性である。3つの矢印が示すように、供給力が変化しても、比較値がほぼ0になる動作点の電圧で最大電力になる。
なお、より簡単に電力で正規化するために、数式12に示すように第一の電力と第二の電力の比率から比較値を求めるようにしても良い。
(数式12) 比較値=第一の電力÷第二の電力
[変換工程815]
変換工程815では、比較値により接近前動作点を修正して、最大電力点により近い接近後動作点を求める。
接近後動作点は、接近前動作点に所定の値を増減することにより、最大電力点に接近させることができる。つまり、比較値が狙い値より大きい場合に接近前動作点に所定の値を加算し、比較値が狙い値より小さい場合は接近前動作点から所定の値を減算する。ここで、所定の値が大きいと、動作点を最大電力点に高精度に合わせることができない。また、所定の値が小さいと、最大電力点に到達するまでに費やす時間や消費電力が大きくなる。
そこで、本実施例では、図11に点線で示した接近前動作点と比較値との関係を利用して、比較値の狙い値からの偏差に応じて最適な修正量で修正するようにした。
変換工程815での変換特性について、図12を基に説明する。図12において、横軸は比較値演算工程813で求めた比較値で、縦軸は接近前動作点に対する修正量である。
図12に示す比較値−修正量特性は、図11の点線で示す接近前動作点−比較値特性から求める。つまり、最大電力点の電圧から各比較値毎に対応する動作点の電圧を差し引いて、修正量としたものである。ここでは、図11の3つの点線がほぼ同様の特性で、最大電力点からのズレ方は供給力が変わってもほぼ同じため、同一の変換特性としたが、供給力により異なる変換特性にしても良い。また、図11の点線で示す接近前動作点−比較値特性は曲線であるが、演算を簡単にするために、図12に示すように修正量の特性は4本の直線で近似したものを用いた。ここで、比較値が大きくなった場合に、修正量が大きくなり、供給力の変化などにより修正量の誤差が無視できなくなるため、修正量には上限を設けた。
図12に示す変換は、演算により実現しても良いが、テーブルを参照することにより実現しても良い。
変換工程815では、図12に示す関数により求めた動作点の修正量を加えることにより、接近前動作点を修正する。
[第一の電圧と第二の電圧の他の例]
以上に、第一の電圧を更新前の電圧より0.06V大きくして第二の電圧を更新前の電圧より0.1V小さくして、最大電力点で比較値が凡そ0になる場合の例を示したが、この限りではない。第一の電圧と第二の電圧を他の値にした場合の例について、図13を基に説明する。
図13では、図11の場合と同様に、横軸は電力変換手段120の動作点の電圧であり、左側の第一の縦軸は電力を表し、右側の第二の縦軸は比較値を表している。実線の3つの曲線は供給力の異なる電圧−電力特性である。点線の3つの曲線は、3つの実線に対応した供給力の接近前動作点−比較値特性である。
図13(a)は、第一の電圧を更新前の動作点から0.08V高い値にして第二の電圧を第一の電圧から0.08V低い値に設定して、最大電力点の比較値が約−0.07になる場合の例である。
同様に、図13(b)は、第一の電圧を更新前の動作点から0.02V低い値にして第二の電圧を更新前の動作点から0.2V低い値に設定して、最大電力点の比較値が約0.12になる場合の例である。
図13(a)及び図13(b)に示す例からも分かるように、第一の電圧と第二の電圧には特に制約はなく、前述の最大電力点の比較値がゼロになる場合の例と同様に、最大電力点の電圧から各比較値に対応した電圧を差し引いた修正量を予め求めておき、変換工程815で接近前動作点を修正して接近後動作点を求めることにより、最大電力点に短時間で接近させることができる。
但し、図13(b)に示す例では、比較値の変化に対する電圧の変化の比率が大きく、また、図13(b)では最大電力点での3つの点線の傾きが大きく異なるため、動作はするが、望ましくはない。従って、第一の電圧と第二の電圧の間に最大電力点が存在するようにした方が、より高精度に最大電力点を検出することができる。
[最大電力点接近の繰り返し]
図8(a)に示したMPP検出工程721では、二点検出工程812と比較値演算工程813と変換工程815を1回実行することにより、接近前動作点より最大電力点に大幅に接近した接近後動作点を得ることができる。しかし、図12に示す変換特性は、直線で近似したり、異なる供給力に共通の変換を行ったり、修正量に上限を設けたため、必ずしも正確な最大電力点を得ることはできない。それでも、図8(a)に示すMPP検出工程721を複数回動作させることにより、正確な最大電力点を得ることができる。
図8(b)に示す例では、MPP判定工程814により比較値演算工程813で得られた比較値が予め定められた最大電力点での比較値に十分接近したかどうかを判定して、十分接近していない場合には変換工程815を実行した後に二点検出工程812から繰り返すようにしたものである。あるいは、MPP判定工程814は、変換工程815を行った結果の動作点の修正量が十分小さいかどうかを判定するようにしても良い。このように、一連の工程を複数回繰り返すことにより、最大電力点との誤差を指数関数的に小さくすることができる。
また、本実施例でのMPP検出工程721による最大電力点の検出方法は、MPP特性記憶手段124を持たないエネルギー変換装置101やエネルギー変換回路においても用いることができる。電力演算手段121の構成や電力検出方法とも無関係に用いることができる。
<補足説明>
以上に、電力演算手段121及びMPPT制御手段131をデジタル回路にて構成し、ループフィルタ手段406及びPWM手段407をアナログ回路にて構成した場合の例について示したが、これらの各手段は、アナログ回路でもデジタル回路でも実現可能である。アナログ回路で実現する部分とデジタル回路で実現する部分の境界には特に制約はない。特に図示しないが、アナログ回路とデジタル回路の境界に、アナログデジタル変換やデジタルアナログ変換などを設ければ、本発明によるエネルギー変換装置101は良好に動作する。
また、各手段での演算は、テーブルを参照して行ってもよいことは言うまでもない。
<まとめ>
以上に説明した実施例1に示すエネルギー変換装置101および最大電力変換回路112および最大電力変換方法701では、最大電力点検出のための損失を抑えて、バラツキや経時変化にも対応した最大電力点で効率よく動作させることのできるため、電力効率を大幅に改善することができる。
実施例1では、MPP特性記憶手段124では、供給力に対する最大電力点の特性を記憶していた。このため、開放電圧や短絡電流などにより、供給力を検出していた。しかし、この方法では、短絡電流や開放電圧を測定する間電力変換ができないので、効率を低下させる要因になる。また、供給力を検出するための短絡手段や開放手段や照度を検出する手段などが必要であった。
<最大電力変換方法1501>
この課題を改善するために、実施例2では、供給力の代わりに電力変換手段120が変換する電力を用いるようにした。
なお、以降の実施例2の説明においては、説明の重複を避けるため、実施例1との違いを中心に説明する。このため、実施例2で説明していない内容は実施例1の場合と同様である。
[電力と電圧による供給力の検出]
供給力の代わりに電力を用いた場合の動作について、図14を基に説明する。図14において、第一の実線1401は、第一の供給力における電圧と電力の関係を示したものであり、第二の実線1402は、第二の供給力における電圧と電力の関係を示したものである。第一の実線1401と第二の実線1402上の黒丸は、各々の供給力における最大電力点であることを示している。点線の特性1403は、供給力が変化した場合の最大電力点の軌跡を表している。
本来、最大電力点は供給力に応じて変化する。電力が分かっただけでは供給力を知ることは出来ない。例えば、図14における電力P1は、供給力の異なる第一の実線にも第二の実線上にも存在する。しかし、電力と電圧の両方が分かると、供給力は定まる。例えば、図14において電力P1と電圧V1の交点は、第二の供給力にのみ起こりえる。したがって、電力演算手段121で電力と電圧の両方を検出して、学習工程1516により最大電力点を検出して、MPP特性記憶手段124で学習前の電力と電圧に関連付けて検出した最大電力点を記憶するようにすれば、供給力が変化しても参照工程1517で電力と電圧によりMPP特性記憶手段124を参照することにより最大電力点得ることができ、動作点として電力変換手段120に設定することができる。
しかし、MPP特性記憶手段124で電圧と電力に関連付けて最大電力点を記憶するためには、次元が増えたために記憶容量が大きくなるばかりでなく、学習に要する時間も長くなってしまうと言う課題は残っている。
[電力に関連付け]
この課題を解決するための方法について、図15示す例を基に説明する。図15に示す最大電力変換方法1501は、実施例1の図7に示す最大電力変換方法701の供給力検出工程712を電力検出工程1512に置き換えたものである。これに伴い、学習工程1516の記憶工程1522でMPP特性記憶手段124に記憶する特性として、MPP検出工程1521で求めた最大電力点の電力に関連づけて最大電力点の動作点の特性を記憶するようにした。また、電力検出工程1512で検出した電力により参照工程1517でMPP特性記憶手段124から最大電力点を参照するようにした。
ここで、MPP検出工程1521で最大電力点を求める初期値を電力検出工程1512で検出した電力によりMPP特性記憶手段124を参照して得られる動作点を用いても良い。
また、学習工程1516で記憶する時は供給力として最大電力点の電力を用いて、参照工程1517ではその時点での電力を用いるので、参照工程1517で得られる動作点は最大電力点から誤差を生じるが、この誤差は比較的小さいために十分実用的である。
このことを、図14に示す例を基に説明する。例えば、供給力が変化して第一の供給力の最大電力点での電力変換から第二の供給力に変化した場合、その時に検出される電力は第一の実線1401の最大電力点の電圧V1と第二の供給力に対応する第二の実線1402の交点の電力P1である。何故ならば、電力変換手段120は電圧が一定になるように動作しているからである。この電力P1によりMPP特性記憶手段124に記憶している最大電力点の電力と電圧の関係を参照すると、点線が電力P1になる電圧V2を得る。第二の供給力の時に電圧V2で電力変換して得られる電力は、第二の実線1402が電圧V2になる電力P2である。電力P2は電力P1よりも十分大きく、最大電力点の電力に十分近くなる。
何故ならば、仮に電力P1が電力P2よりも大きいと仮定すると、最大電力点において実線と点線が交わるのでなく接しなくてはならないが、その場合には供給力の異なる電圧と電力の特性が交点をもつことになる。しかし、異なる供給力において電圧と電力が一致することはないので、この仮定は正しくない。また、このことは、実線の電圧範囲の方が点線の電圧範囲より広いことからも、同一電力では点線との交点の方が実線との交点よりもその時の最大電力点に近いことを理解することができる。
この参照工程1517を複数回実行すると、最大電力点からのズレは指数関数的に小さくなる。
<まとめ>
以上に説明したように、実施例2によるエネルギー変換装置101および最大電力変換回路112および最大電力変換方法1501では、実施例1よりさらに簡単な動作で供給力検出のための損失を小さくすることができるため、全体としての電力変換の効率をさらに改善することができる。
以上のように、本発明に係る最大電力変換回路は、少ない電力損失で最大電力点を検出するため、効率よく最大電力点を追従することに適する。
101 エネルギー変換装置
111 発電手段
112 最大電力変換回路
120 電力変換手段
121 電力演算手段
124 MPP特性記憶手段
131 MPPT制御手段
401 第一平滑手段
402 インダクタ
403 第一スイッチング手段
404 第二スイッチング手段
405 第二平滑手段
406 ループフィルタ手段
407 PWM手段
621,622,625 乗算手段
623 減算手段
624 除算手段
701 最大電力変換方法
711 動作点更新判定工程
712 供給力検出工程
713 変化検出工程
714 累積フィルタ工程
715 学習判定工程
716,1516 学習工程
717,1517 参照工程
721,1521 MPP検出工程
722,1522 記憶工程
811 初期値設定工程
812 二点検出工程
813 比較値演算工程
814 MPP判定工程
815 変換工程
911 第一の領域
912 第二の領域
1512 電力検出工程

Claims (9)

  1. 発電手段からの発電電力を電力変換手段にて変換する最大電力変換方法において、前記電力変換手段に第一の動作点を仮に設定して得られる第一の電力と第二の動作点を仮に設定して得られる第二の電力との比較値により最大電力点に接近する前の接近前動作点を修正して接近後動作点を求めることを特徴とする最大電力変換方法。
  2. 前記第一の動作点は前記接近前動作点より大きく、前記第二の動作点は前記接近前動作点より小さくいことを特徴とする請求項1に記載の最大電力変換方法。
  3. 前記第一の動作点から接近前動作点を引いた値が接近前動作点から第二の動作点を引いた値より小さいことを特徴とする請求項2に記載の最大電力変換方法。
  4. 前記第一の動作点が前記接近前動作点の1.02倍以上かつ1.12倍以下で、前記第二の動作点が前記接近前動作点の0.75倍以上かつ0.97倍以下であることを特徴とする請求項1から3のうちのいずれか1項に記載の最大電力変換方法。
  5. 前記接近前動作点から接近後動作点への修正が、前記比較値により異なる修正量で修正されることを特徴とする請求項1から4のうちのいずれか1項に記載の最大電力変換方法。
  6. 前記比較値が前記第一の電力と前記第二の電力との差を電力で正規化した値であることを特徴とする請求項1から5のうちのいずれか1項に記載の最大電力変換方法
  7. 前記比較値が前記第一の電力と前記第二の電力との比率であることを特徴とする請求項1から5のうちのいずれか1項に記載の最大電力変換方法。
  8. 前記動作点の修正を繰り返すことにより、更に最大電力点に接近させることを特徴とする請求項1から7のうちのいずれか1項に記載の最大電力変換方法。
  9. 前記第一の動作点と前記第二の動作点の差が前記供給力もしくは前記電力変換手段で変換する電力により変化することを特徴とする請求項1から8のうちのいずれか1項に記載の最大電力変換方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015049299A (ja) * 2013-08-30 2015-03-16 コニカミノルタ株式会社 電力制御装置、および画像形成装置

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