JP2012178033A - 信号制御判定装置、コンピュータプログラム及び信号制御適否判定方法 - Google Patents

信号制御判定装置、コンピュータプログラム及び信号制御適否判定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】交差点での信号制御の適否を判定することができる信号制御判定装置、コンピュータプログラム及び信号制御適否判定方法を提供する。
【解決手段】通過時間算出部104は、プローブ情報を送信した直進車両、右折車両、左折車両の交差点通過時間を算出する。判定部105は、直進方向の交差点通過時間に対する右折方向の交差点通過時間の割合又は差異が所定の閾値以上である場合、直進方向に比べて右折方向の交差点通過時間の方が長いとして、信号制御が不適であると判定し、当該割合又は差異が所定の閾値未満であれば信号制御が適切であると判定する。
【選択図】図3

Description

本発明は、交差点での信号制御の適否を判定する信号制御判定装置、該信号制御判定装置を実現するためのコンピュータプログラム及び信号制御適否判定方法に関する。
交通信号の制御を行う交通信号制御方法としては、例えば、事前に交通量を調査しておき、調査した交通量に応じて時間帯又は曜日別に適切な青時間を予め設定して信号灯器を制御する方法がある。しかし、交通状況が変化する場合には、車両又は歩行者に長い信号待ちを強いることになる。
そこで、交通量を計測するための車両感知器及び横断要求のための押しボタンを設置し、交差点で交差する従道路側の交通需要が少ない時間帯には、主道路側の青信号を優先し、従道路側で車両を検知した場合又は歩行者により横断要求があった場合に従道路側の信号を青にする半感応制御を行い、あるいは、夜間の時間帯など主道路側と従道路側の両方で交通需要が少なくなった場合には、主道路側の信号を黄点滅とし、従道路側の信号を赤点滅にする閃光制御を行う交通信号制御方法が開示されている(特許文献1参照)。
特開2003−85688号公報
しかし、特許文献1の交通信号制御方法では、交通状況を計測するための車両感知器を設置することが必要であり、多くの交差点で適切な交通信号制御を行うためには、莫大な設備費用を必要とするという問題があった。また、車両感知器を設置したとしても、車両感知器が設置された近傍の交差点の交通状況を把握することは可能であるが、当該交差点近傍以外の地域の交通状況を把握することは困難である。このため、多くの交差点それぞれの交通信号制御が交通状況の変化に対応して適切に行われているか検証することは困難であった。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであり、交差点での信号制御の適否を判定することができる信号制御判定装置、該信号制御判定装置を実現するためのコンピュータプログラム及び信号制御適否判定方法を提供することを目的とする。
第1発明に係る信号制御判定装置は、交差点で交差する流入路を走行する車両の位置及び該位置を通過する時刻を含むプローブ情報を取得して前記交差点での信号制御の適否を判定する信号制御判定装置であって、前記プローブ情報に基づいて、前記交差点を通過して第1流出方向及び第2流出方向へ流出するのに要する交差点通過時間を算出する算出手段と、該算出手段で算出した前記第1流出方向及び第2流出方向の交差点通過時間の割合又は差異に基づいて、前記交差点での信号制御の適否を判定する判定手段とを備えることを特徴とする。
第2発明に係る信号制御判定装置は、第1発明において、前記第1流出方向及び第2流出方向は、それぞれ直進方向及び右折方向であり、前記判定手段は、前記直進方向の交差点通過時間に対する前記右折方向の交差点通過時間の割合又は差異が第1閾値以上である場合、前記交差点での信号制御が不適であると判定するように構成してあることを特徴とする。
第3発明に係る信号制御判定装置は、第2発明において、前記直進方向の交差点通過時間に対する前記右折方向の交差点通過時間の割合又は差異に基づいて、右折可能時間を設定する設定手段を備えることを特徴とする。
第4発明に係る信号制御判定装置は、第2発明又は第3発明において、前記算出手段は、任意の時間帯の前記直進方向及び右折方向の交差点通過時間を所定期間に亘って複数回算出するようにしてあり、前記判定手段は、前記算出手段で算出した前記直進方向の交差点通過時間に対する前記右折方向の交差点通過時間の割合又は差異が所定範囲内にない場合、前記交差点を右折感応制御対象の交差点とすべきであると判定するように構成してあることを特徴とする。
第5発明に係る信号制御判定装置は、第1発明において、前記第1流出方向及び第2流出方向は、それぞれ直進方向及び左折方向であり、前記判定手段は、前記直進方向の交差点通過時間に対する前記左折方向の交差点通過時間の割合又は差異が第2閾値以上である場合、前記交差点での信号制御が不適であると判定するように構成してあることを特徴とする。
第6発明に係る信号制御判定装置は、第1発明乃至第5発明のいずれか1つにおいて、前記交差点通過時間は、交差点通過台数と各車両の交差点通過時間とから定めた交差点通過時間の積算値であることを特徴とする。
第7発明に係る信号制御判定装置は、第1発明乃至第6発明のいずれか1つにおいて、前記算出手段は、任意の時間帯に取得したプローブ情報に基づいて算出した前記第1流出方向及び第2流出方向へ流出するのに要する交差点通過時間を、所定の期間に亘って統計処理して交差点通過時間の統計値を算出するように構成してあることを特徴とする。
第8発明に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、交差点で交差する流入路を走行する車両の位置及び該位置を通過する時刻を含むプローブ情報に基づいて前記交差点での信号制御の適否を判定するためのステップを実行させるためのコンピュータプログラムであって、コンピュータに、前記プローブ情報に基づいて、前記交差点を通過して第1流出方向及び第2流出方向へ流出するのに要する交差点通過時間を算出する算出手段と、算出した前記第1流出方向及び第2流出方向の交差点通過時間の差異又は割合に基づいて、前記交差点での信号制御の適否を判定する判定手段とを実行させることを特徴とする。
第9発明に係る信号制御適否判定方法は、交差点で交差する流入路を走行する車両の位置及び該位置を通過する時刻を含むプローブ情報を取得して前記交差点での信号制御の適否を判定する信号制御判定装置による信号制御適否判定方法であって、前記プローブ情報に基づいて、前記交差点を通過して第1流出方向及び第2流出方向へ流出するのに要する交差点通過時間を算出するステップと、算出された前記第1流出方向及び第2流出方向の交差点通過時間の差異又は割合に基づいて、前記交差点での信号制御の適否を判定するステップと含むことを特徴とする。
第1発明、第8発明及び第9発明にあっては、プローブ情報に基づいて、交差点を通過して第1流出方向及び第2流出方向へ流出するのに要する交差点通過時間を算出する。第1流出方向は、例えば、直進方向であり、第2流出方向は、例えば、右折方向又は左折方向である。交差点通過時間は、例えば、交差点から上流側に所定距離(例えば、100m、200m、300mなど)の地点を通過した車両が、交差点の流出路(直進、右折及び左折)上の所定距離(例えば、交差点から10mなど)の地点を通過するまでの時間とすることができる。また、交差点通過時間は、交差点通過台数と各車両の交差点通過時間とから定めた交差点通過時間の積算値にすることができる。その積算値には、たとえば車両1台当たりの交差点平均通過時間に通過車両の台数を乗算した値、あるいは通過時間の通過台数分の積算値を用いることもできる。
交差点通過時間の算出は、例えば、次のようにして算出することができる。すなわち、所定の期間(例えば、1か月、3か月、6か月、1年など)に亘って、車載装置から所定の周期(例えば、0.1秒〜1秒周期)毎の車両の位置及び時刻、車両の識別コードなどを含むプローブ情報を収集し、収集したプローブ情報に基づいて、流出方向毎に各車両の交差点通過時間を算出し、算出した交差点通過時間を蓄積しておく。蓄積した交差点通過時間を任意の時間帯毎に分類し、時間帯毎の各車両の流出方向毎の交差点通過時間の合計値を車両台数で除算した平均値を統計処理した交差点通過時間とする。また、任意の時間帯は、例えば、1日のうちの5分、10分、30分、1時間などの時間帯である。
算出した第1流出方向及び第2流出方向の交差点通過時間の差異又は割合に基づいて、交差点での信号制御の適否を判定する。例えば、第1流出方向が直進方向であり、第2流出方向が右折方向である場合、直進方向の交差点通過時間に対する右折方向の交差点通過時間の割合、あるいは右折方向の交差点通過時間と直進方向の交差点通過時間との差異が所定の閾値以上である場合、直進方向に比べて右折方向の交差点通過時間の方が長いとして、信号制御が不適であると判定し、当該割合又は差異が所定の閾値未満であれば、信号制御が適切であると判定する。また、例えば、第1流出方向が直進方向であり、第2流出方向が左折方向である場合、直進方向の交差点通過時間に対する左折方向の交差点通過時間の割合、あるいは左折方向の交差点通過時間と直進方向の交差点通過時間との差異が所定の閾値以上である場合、直進方向に比べて左折方向の交差点通過時間の方が長いとして、信号制御が不適であると判定し、当該割合又は差異が所定の閾値未満であれば、信号制御が適切であると判定する。
このように、プローブ情報を収集して交差点の各流出方向への交差点通過時間を算出し、各流出方向の交差点通過時間を比較することにより、交差点での信号制御の適否を判定することができるので、交通管制センタとは分離されて交差点に設置した交通信号制御機単独で信号制御を行っている場合でも、当該交差点での信号制御が適切であるのか否かを判定することができる。
第2発明にあっては、第1流出方向及び第2流出方向は、それぞれ直進方向及び右折方向であり、直進方向の交差点通過時間に対する右折方向の交差点通過時間の割合又は差異が第1閾値以上である場合、交差点での信号制御が不適であると判定する。不適であると判定した交差点は、例えば、右折信号改善対象の交差点である。例えば、直進方向の交差点通過時間に対する右折方向の交差点通過時間の割合(比)を求め、その割合が、5倍(第1閾値TH1)以上の場合には、右折方向の交通需要が多く信号制御が不適であるとして、右折方向の車両に対する青信号時間を改善(例えば、右折矢の時間を長くする、あるいは時差の時間を長くする等)する必要がある右折信号改善対象の交差点と判定する。
また、右折方向の交差点通過時間から直進方向の交差点通過時間を差し引いた差異(直進方向の交差点通過時間に対する右折方向の交差点通過時間の差異)を求め、その差異が、例えば、60秒(第1閾値TH1)以上の場合には、右折方向の交通需要が多く信号制御が不適であるとして、右折方向の車両に対する青信号時間を改善する必要がある右折信号改善対象の交差点と判定する。これにより、信号制御が適切でない交差点に対して、どのような対策を講じればよいかを判定することができる。
第3発明にあっては、算出した直進方向の交差点通過時間に対する右折方向の交差点通過時間の割合又は差異に基づいて、右折可能時間を設定する。例えば、直進方向の交差点通過時間に対する右折方向の交差点通過時間の割合の大小、あるいは右折方向の交差点通過時間から直進方向の交差点通過時間を差し引いた差異の大小に応じて、右折車両に対する青信号時間の長さを設定する。これにより、交通需要に応じた信号制御を行うことができる。
第4発明にあっては、任意の時間帯の直進方向及び右折方向の交差点通過時間を所定期間に亘って複数回算出し、直進方向の交差点通過時間に対する右折方向の交差点通過時間の割合又は差異が所定範囲内にない場合、交差点を右折感応制御対象の交差点とすべきであると判定する。例えば、1日を1時間毎の時間帯に分け、一の時間帯(例えば、8:00から9:00までの時間帯)における、直進方向の交差点通過時間に対する右折方向の交差点通過時間の割合、あるいは右折方向の交差点通過時間から直進方向の交差点通過時間を差し引いた差異(直進方向の交差点通過時間に対する右折方向の交差点通過時間の差異)が、日(例えば、1か月の1日から30日)によって変動する(ばらつきが大きい)場合には、右折交通の需要に規則性が乏しく、右折感応制御を行う必要性が高い交差点と判定する。これにより、車両感知器の試験的設置などを行うことなく右折感応制御すべき交差点を低コストで、かつ簡便に判定することができる。
第5発明にあっては、第1流出方向及び第2流出方向は、それぞれ直進方向及び左折方向であり、直進方向の交差点通過時間に対する左折方向の交差点通過時間の割合又は差異が第2閾値以上である場合、交差点での信号制御が不適であると判定する。判定した交差点は、例えば、歩車分離制御対象の交差点である。例えば、直進方向の交差点通過時間に対する左折方向の交差点通過時間の割合(比)を求め、その割合が、3倍(第2閾値TH1)以上の場合には、歩行者の横断を待って停止している左折車両の待ち時間が長いとして、歩車分離制御対象の交差点であると判定する。
また、左折方向の交差点通過時間から直進方向の交差点通過時間を差し引いた差異(直進方向の交差点通過時間に対する左折方向の交差点通過時間の差異)を求め、その差異が、例えば、30秒(第2閾値TH1)以上の場合には、歩行者の横断を待って停止している左折車両の待ち時間が長いとして、歩車分離制御対象の交差点であると判定する。これにより、信号制御が適切でない交差点に対して、どのような対策を講じればよいかを判定することができる。また、歩行者の安全性を高めることができる。
第6発明にあっては、交差点通過時間は、交差点通過台数と各車両の交差点通過時間とから定めた交差点通過時間の積算値である。すなわち、交差点通過時間は、交差点通過台数と各車両の交差点通過時間とから定めた交差点通過時間の積算値にすることができる。その積算値には、たとえば車両1台当たりの交差点平均通過時間に通過車両の台数を乗算した値、あるいは通過時間の通過台数分の積算値を用いることもできる。
第7発明にあっては、任意の時間帯に取得したプローブ情報に基づいて算出した第1流出方向及び第2流出方向へ流出するのに要する交差点通過時間を、所定の期間に亘って統計処理して交差点通過時間の統計値を算出する。例えば、所定の期間(例えば、1か月、3か月、6か月、1年など)に亘ってプローブ情報を収集し、収集したプローブ情報に基づいて、第1流出方向及び第2流出方向へ流出するのに要する交差点通過時間を車両毎に算出する。算出した交差点通過時間を任意の時間帯(例えば、1日のうちの5分、10分、30分、1時間などの時間帯)毎に分類し、時間帯毎に流出方向毎の各車両の交差点通過時間の合計値を当該流出方向毎の車両台数で除算した平均値を統計処理した交差点通過時間とする。所定の期間に亘って収集したプローブ情報に基づく統計値を利用して交差点通過時間を求めるので、リアルタイムで得られるプローブ情報が少ない場合でも、交通信号制御の適否を判定することができる。
本発明によれば、交差点での信号制御の適否を判定することができる。
信号制御の適否を判定する判定対象の交差点を含む道路網の一例を示す模式図である。 本実施の形態の信号制御判定装置による判定対象の交差点の概要を示す模式図である。 本実施の形態の信号制御判定装置の構成の一例を示す説明図である。 本実施の形態の信号制御判定装置による右折信号改善対象交差点の判定の一例を示す説明図である。 本実施の形態の信号制御判定装置による右折感応制御対象交差点の判定の一例を示す説明図である。 本実施の形態の信号制御判定装置による歩車分離制御対象交差点の判定の一例を示す説明図である。 本実施の形態の信号制御判定装置の右折信号改善対象の交差点の判定処理手順を示すフローチャートである。 本実施の形態の信号制御判定装置の歩車分離制御対象の交差点の判定処理手順を示すフローチャートである。
以下、本発明に係る信号制御判定装置の実施の形態を示す図面に基づいて説明する。図1は信号制御の適否を判定する判定対象の交差点を含む道路網の一例を示す模式図である。図1に示すように、道路網の複数の交差点C1〜C12には交通信号制御機(不図示)が設置され、交通管制センタとは分離した形態で独自に交通信号制御を行っている。以下の各実施の形態に係る信号制御判定装置は、交差点C1〜C12を走行する多くの車両(車載装置)が送信したプローブ情報を収集し、収集したプローブ情報を用いて各交差点の交通信号制御機による信号制御が適切であるか否かを判定する。以下、1つの交差点(対象交差点)での信号制御の適否の判定方法について説明する。
図2は本実施の形態の信号制御判定装置100による判定対象の交差点の概要を示す模式図である。図2に示すように、2つの道路R1、R2が交差点Cnで交差し、交差点Cnには4つの流入路が流入する構造をなしている。また、交差点Cnには、歩行者用の横断歩道3が設けられ、歩行者用灯器(不図示)を設置してある。以下の説明では、4つの流入路のうち1つの流入路R11について説明するが、他の流入路についても同様である。
流入路R11には、交差点の手前で右折用車線が直進(左折を含む)用車線から分離して設けられている。流入路R11を交差点Cnに向かって走行する車両10は、交差点Cnを通過して直進方向E1(第1流出方向)、右折方向E2又は左折方向E3(第2流出方向)へ走行する。
なお、以下の説明では、直進車両とは、流入路R11を走行して交差点Cnを通過して直進方向E1へ流出した車両であるとし、右折車両とは、流入路R11を走行して交差点Cnを通過して右折方向E2へ流出した車両であるとし、左折車両とは、流入路R11を走行して交差点Cnを通過して左折方向E3へ流出した車両であるとする。
交通信号制御機1は、単独で交差点Cnの信号制御を行い、所定の信号制御計画に基づいて信号灯器2の灯色の切り替えを行う。
車両10には、車載装置5が搭載されている。車載装置5は、所定の周期(例えば、0.1秒〜1秒など)毎に車両10の位置及び当該位置における時刻などの情報を蓄積する。車載装置5は、1分又は5分周期等で、携帯電話回線網などを通じて、蓄積した位置、当該位置における時刻及び車両を識別する識別コードなどを含むプローブ情報を後述の信号制御判定装置100(不図示)へ送信する。信号制御判定装置100は、例えば、交通管制センタに設置してある。
なお、プローブ情報は、携帯電話回線網を通じて信号制御判定装置100へ送信してもよく、あるいは、光ビーコン、電波ビーコン、DSRC(Dedicated Short Range Communication:専用狭域通信)などの車載装置5と通信可能な局所通信装置を交差点Cn付近(例えば、交差点の各流出地点)に設置しておき、局所通信装置を通じてプローブ情報を信号制御判定装置100へ送信することもできる。
図3は本実施の形態の信号制御判定装置100の構成の一例を示す説明図である。図3に示すように、信号制御判定装置100は、制御部101、通信部102、記憶部103、車両が交差点を通過するのに要する交差点通過時間を算出する通過時間算出部104、判定部105、交差点特定部106などを備える。
通信部102は、例えば、携帯電話回線網の通信インタフェース機能を備え、車載装置5との間で情報の送受信(通信)を行う。例えば、通信部102は、車載装置5から車両10の走行状態(位置及び時刻)、識別コードなどを含むプローブ情報を受信する。
記憶部103は、通信部102で受信したプローブ情報を記憶する。記憶部103は、信号制御の適否判定の対象交差点に設置された交通信号制御機1の信号制御パラメータ(サイクル長、スプリット、オフセットなど)を記憶する。また、記憶部103は、対象交差点を含む道路網の道路地図データを記憶する。
通過時間算出部104は、交差点通過時間を算出する算出手段としての機能を有し、プローブ情報を送信した直進車両、右折車両、左折車両の交差点通過時間を算出する。
交差点通過時間は、例えば、交差点Cnから流入路R11の上流側の地点(例えば、交差点Cnから100m、200m、300m等離れた地点)を通過した車両が、交差点Cnの流出路(直進方向E1、右折方向E2及び左折方向E3)上の所定距離(例えば、交差点Cnから10mなど)の地点を通過するまでの時間とすることができる。
また、交差点通過時間は、車両1台当たりの交差点平均通過時間に通過車両の台数を乗算した値、あるいは通過時間の通過台数分の積算値とすることもできる。車載装置5の搭載率が大きくなり、多くの車両からプローブ情報を収集することができる場合、多くの車両の走行状態を考慮することができる。例えば、平均の右折待ち時間が長い場合であっても、右折待ちの車両台数が1台のように少ないときには、当該1台の車両のために右折待ち時間を長くしても信号制御の適否の判定を有効に行うことができないおそれもある。そこで、右折待ち時間が長く、ある程度の右折待ち車両の台数が多いときに右折待ち時間を長くすることにより、信号制御の適否の判定を有効に行うことができる。
通過時間算出部104は、以下のようにして交差点通過時間を算出する。すなわち、所定の期間(例えば、1か月、3か月、6か月、1年など)に亘って、車載装置5から所定の周期(例えば、0.1秒〜1秒周期)毎の車両の位置及び時刻、車両の識別コードなどを含むプローブ情報を収集し、収集したプローブ情報に基づいて、流出方向毎に各車両の交差点通過時間を算出し、算出した交差点通過時間を蓄積しておく。蓄積した交差点通過時間を任意の時間帯(例えば、1日のうちの5分、10分、30分、1時間などの時間帯)毎に分類し、時間帯毎の各車両の流出方向毎の交差点通過時間の合計値を車両台数で除算した平均値を統計処理した交差点通過時間とする。なお、1日の時間帯毎に統計処理を行って交差点通過時間を算出する代わりに、曜日又は日などの日種毎に統計処理を行って交差点通過時間を求めることもできる。
判定部105は、第1流出方向及び第2流出方向の交差点通過時間の差異又は割合に基づいて、交差点Cnでの信号制御の適否を判定する判定手段としての機能を有する。
判定部105は、直進方向E1の交差点通過時間に対する右折方向E2の交差点通過時間の割合、あるいは右折方向E2の交差点通過時間から直進方向E1の交差点通過時間を差し引いた差異(直進方向E1の交差点通過時間に対する右折方向E2の交差点通過時間の差異)が所定の閾値以上である場合、直進方向E1に比べて右折方向E2の交差点通過時間の方が長いとして、信号制御が不適であると判定し、当該割合又は差異が所定の閾値未満であれば信号制御が適切であると判定する。また、判定部105は、直進方向E1の交差点通過時間に対する左折方向E3の交差点通過時間の割合、あるいは左折方向E3の交差点通過時間から直進方向E1の交差点通過時間を差し引いた差異(直進方向E1の交差点通過時間に対する左折方向E3の交差点通過時間の差異)が所定の閾値以上である場合、直進方向E1に比べて左折方向E3の交差点通過時間の方が長いとして、信号制御が不適であると判定し、当該割合又は差異が所定の閾値未満であれば、信号制御が適切であると判定する。
上述のように、プローブ情報を収集して交差点Cnの各流出方向への交差点通過時間を算出し、各流出方向の交差点通過時間を比較することにより、交差点Cnでの信号制御の適否を判定することができるので、交通管制センタとは分離されて交差点Cnに設置した交通信号制御機単独で信号制御を行っている場合でも、当該交差点Cnでの信号制御が適切であるのか否かを判定することができる。
図4は本実施の形態の信号制御判定装置100による右折信号改善対象交差点の判定の一例を示す説明図である。図4において、横軸は1日の時刻(時間帯)を示し、縦軸は直進方向の交差点通過時間に対する右折方向の交差点通過時間の割合(比)を示す。より具体的には、時間帯毎の直進方向E1の交差点通過時間の平均値(統計値)をT1とし、右折方向E2の交差点通過時間の平均値(統計値)をT2とすると、縦軸はT2/T1を表す。また、閾値TH1(第1閾値)は、例えば、5である。なお、横軸は便宜上1時間単位で表しているが、時間帯は1時間に限定されるものではない。
判定部105は、直進方向E1の交差点通過時間(統計値、例えば、平均値)T1に対する右折方向E2の交差点通過時間(統計値、例えば、平均値)T2の割合(比)T2/T1を求め、その割合が5(第1閾値TH1)以上の場合には、右折方向の交通需要が多いとして、右折方向の車両に対する青信号時間を改善(例えば、右折矢の時間を長くする、あるいは時差の時間を長くする等)する必要がある右折信号改善対象の交差点と判定する。
図4の例では、時刻8:00から12:00まで、及び17:00から21:00までの間において、右折需要が多くなっていることが分かるので、当該時間では、信号制御パラメータを変更して、右折車両が通過できる青信号時間を長くするというように、信号制御が適切でない交差点(例えば、ある時間帯において信号制御が適切でない場合)に対して、どのような対策を講じればよいかを判定することができる。
例えば、事前に調査した交通量に基づいて、例えば、夕刻18:00から19:00の間では、右折のための青信号時間を基準値より長くして信号制御を実施していた交差点において、プローブ情報を収集して、交差点通過時間の割合を求めた結果、実際には、時刻8:00から12:00、17:00から18:00、及び19:00から21:00の間でも交通状況が変化したために右折方向の交通需要が増加していることが分かるので、右折のための青信号時間の延長を他のどの時間帯で実施するかを容易に判定することが可能となる。また、逆に、右折のための青信号時間を延長していたが、右折方向の交通需要がむしろ減少しているので、右折のための青信号時間を基準値に戻すべき時間帯も容易に判定することができる。
なお、時刻0:00から8:00まで、12:00から17:00まで、及び22:00から24:00までの間では、割合T2/T1が5(第1閾値TH1)未満であるので、当該時間帯では、信号制御が適切であると判定することができる。
上述の例では、交差点通過時間の割合T2/T1に基づいて信号制御の適否を判定したが、これに限定されるものではなく、例えば、右折方向E2の交差点通過時間(例えば、平均値)T2から直進方向E1の交差点通過時間(例えば、平均値)T1を差し引いた差異(T2−T1)を求め、その差異が、例えば、60秒(第1閾値TH1)以上の場合には、右折方向の交通需要が多いとして、右折方向の車両に対する青信号時間を改善する必要がある右折信号改善対象の交差点と判定することもできる。
制御部101は、判定部105で交差点Cnの信号制御が不適であると判定した場合には、通過時間算出部104で算出した直進方向E1の交差点通過時間に対する右折方向E2の交差点通過時間の割合又は差異に基づいて、右折可能時間を設定(更新)する。例えば、直進方向E1の交差点通過時間T1に対する右折方向E2の交差点通過時間T2の割合(T2/T1)の大小、あるいは右折方向E2の交差点通過時間T2から直進方向E1の交差点通過時間T1を差し引いた差異(T2−T1)の大小に応じて、右折車両に対する青信号時間の長さを設定する。これにより、交通需要に応じた信号制御を行うことができる。
次に、右折交通の需要の規則性が乏しい場合について説明する。通過時間算出部104は、任意の時間帯の直進方向E1及び右折方向E2の交差点通過時間を所定期間に亘って複数回算出する。判定部105は、通過時間算出部104で算出した直進方向E1の交差点通過時間に対する右折方向E2の交差点通過時間の割合又は差異が所定範囲内にない場合、交差点Cnを右折感応制御対象の交差点とすべきであると判定する。
例えば、1日を1時間毎の時間帯に分け、一の時間帯(例えば、8:00から9:00までの時間帯)における、直進方向E1の交差点通過時間T1に対する右折方向E2の交差点通過時間T2の割合(T2/T1)、あるいは右折方向E2の交差点通過時間T2から直進方向E1の交差点通過時間T1を差し引いた差異(T2−T1)が日(例えば、1か月の1日から30日)によって変動する(ばらつきが大きい)場合には、右折交通の需要に規則性が乏しく、右折感応制御を行う必要性が高い交差点と判定する。これにより、車両感知器の試験的設置などを行うことなく右折感応制御すべき交差点を低コストで、かつ簡便に判定することができる。
図5は本実施の形態の信号制御判定装置100による右折感応制御対象交差点の判定の一例を示す説明図である。図5において、横軸は1か月の日(例えば、1日から30日)を示し、縦軸は図4と同様、直進方向E1の交差点通過時間T1に対する右折方向E2の交差点通過時間T2の割合(T2/T1)を示す。また、図中のグラフは、時間帯が8:00から9:00までの交差点通過時間の割合(T2/T1)の推移を示す。なお、図5では、8:00から9:00までの時間帯の交差点通過時間の割合だけを例示しているが、他の時間帯での交差点通過時間の割合の推移も同様に表すことができる。すなわち、図5は時間帯毎の交差点通過時間の割合の1か月の推移を示す。
図5に示すように、1日の任意の時間帯(例えば、8:00から9:00までの時間帯)の交差点通過時間の割合(T2/T1)が日(例えば、1か月の1日から30日)によって変動する(ばらつきが大きい)場合、すなわち、所定期間(図5の例では30日)において、割合(T2/T1)が所定範囲を超える場合には、交通状況が日によって変化する交差点であるとして右折感応制御を行う必要性が高い交差点であると判定する。
なお、交差点通過時間の割合(T2/T1)のばらつきがどの程度であれば右折感応制御対象の交差点とすべきであると判定するかは、対象交差点の交通状況に応じて適宜所定範囲を変更すればよい。
次に、歩車分離制御対象の交差点について説明する。判定部105は、直進方向E1の交差点通過時間(統計値、例えば、平均値)T1に対する左折方向E3の交差点通過時間(統計値、例えば、平均値)T3の割合又は差異が第2閾値以上である場合、交差点での信号制御が不適であると判定し、例えば、交差点が歩車分離制御対象の交差点であると判定する。例えば、直進方向E1の交差点通過時間T1に対する左折方向E3の交差点通過時間T3の割合(T3/T1)を求め、その割合が3倍(第2閾値TH1)以上の場合には、歩行者の横断を待って停止している左折車両の待ち時間が長いとして、歩車分離制御対象の交差点とすべきであると判定する。
図6は本実施の形態の信号制御判定装置100による歩車分離制御対象交差点の判定の一例を示す説明図である。図6において、横軸は1日の時刻(時間帯)を示し、縦軸は直進方向の交差点通過時間に対する左折方向の交差点通過時間の割合(比)を示す。より具体的には、時間帯毎の直進方向E1の交差点通過時間の平均値(統計値)をT1とし、左折方向E3の交差点通過時間の平均値(統計値)をT3とすると、縦軸はT3/T1を表す。また、閾値TH2(第2閾値)は、例えば、3である。なお、横軸は便宜上1時間単位で表しているが、時間帯は1時間に限定されるものではない。
判定部105は、直進方向E1の交差点通過時間(統計値、例えば、平均値)T1に対する左折方向E3の交差点通過時間(統計値、例えば、平均値)T3の割合(比)T3/T1を求め、その割合が3(第2閾値TH2)以上の場合には、歩行者の横断を待って停止している左折車両の待ち時間が長いとして、歩車分離制御対象の交差点とすべきであると判定する。
図6の例では、時刻8:00から20:00までの間において、歩行者の通行量が多くなっていることが分かるので、当該交差点は、歩行者用灯器を青にするときに、車両用の信号灯器を全赤にする歩車分離制御対象の交差点とすべきであると判定する。
上述の例では、交差点通過時間の割合T3/T1に基づいて信号制御の適否を判定したが、これに限定されるものではなく、例えば、左折方向E3の交差点通過時間(例えば、平均値)T3から直進方向E1の交差点通過時間(例えば、平均値)T1を差し引いた差異(T3−T1)を求め、その差異が、例えば、30秒(第2閾値TH2)以上の場合には、歩行者の横断を待って停止している左折車両の待ち時間が長いとして、歩車分離制御対象の交差点とすべきであると判定する。これにより、信号制御が適切でない交差点に対して、どのような対策を講じればよいかを判定することができる。また、歩行者の安全性を向上させることもできる。
なお、時間帯毎の交差点通過時間の割合に基づいて、不適と判定される時間帯の数が所定の閾値を超えたときに交差点の信号制御が不適であると判定してもよく、あるいは、ある特定の時間帯(例えば、交通状況に応じて信号制御を的確に行う必要がある時間帯など)で不適と判定した場合には、交差点の信号制御は不適であると判定してもよい。
次に、信号制御の適否を判定する場合に、複数の交差点の中から交差点の優先順位を特定する方法について説明する。交差点特定部106は、複数の交差点(例えば、交差点C1〜C12)の中から信号制御改善対象の交差点を特定する。以下、交差点の特定方法について説明する。なお、交差点特定部106は、交差点の信号制御の適否を判定する上では必須の構成ではないが、以下に説明するように、交差点特定部106を具備することにより、複数の交差点の中から、どの交差点を優先すべきかを決定することが可能となる。
判定部105は、複数の交差点それぞれで信号制御の適否を複数回判定する。複数回の判定は、例えば、1日の時間帯毎に判定を行う場合、時間帯の数だけ判定を行うことになる。図4、図6の例では、1日を1時間毎に分けているので、24回判定を行う。
交差点特定部106は、判定部105で不適と判定した回数の多少に応じて、複数の交差点の中から信号制御改善対象の交差点を特定する。例えば、1日の時刻(時間帯)のうち、複数の時刻で信号制御が不適であると判定した交差点が複数存在する場合、不適と判定された交差点をすべてそのまま不適とすることができる。あるいは、不適と判定した回数が多い(信号制御が不適となる時間帯の数が多い)交差点を改善対象の交差点として特定することにより、例えば、改善すべき交差点を不適回数の多い順に優先順位を付けることができ、最も改善を要する交差点を特定することが可能となる。
次に、信号制御判定装置100の動作について説明する。図7は本実施の形態の信号制御判定装置100の右折信号改善対象の交差点の判定処理手順を示すフローチャートである。なお、図7では、信号制御判定装置100の各部を制御する制御部101を処理の主体として説明する。制御部101は、車載装置5が送信するプローブ情報を収集し(S11)、所定の期間(例えば、1か月、3か月、6か月、1年など)経過したか否かを判定し(S12)、所定の期間経過していない場合(S12でNO)、ステップS11の処理を続ける。
所定の期間経過した場合(S12でYES)、制御部101は、信号制御の適否を判定する対象交差点を選択し(S13)、時間帯毎の交差点通過時間を算出する(S14)。なお、交差点通過時間は、例えば、時間帯毎に各流出方向(直進方向及び右折方向)に分けた統計値(例えば、平均値)である。
制御部101は、直進方向E1の交差点通過時間T1に対する右折方向E2の交差点通過時間T2の割合(T2/T1)が閾値TH1(第1閾値)以上であるか否かを判定し(S15)、割合(T2/T1)が閾値TH1以上である場合(S15でYES)、交差点通過時間の割合(T2/T1)が所定期間(例えば、30日)に亘って所定範囲内であるか否を判定する(S16)。
所定期間に亘って交差点通過時間の割合(T2/T1)が所定範囲内である場合(S16でYES)、制御部101は、対象交差点を右折信号改善の交差点と判定する(S17)。所定期間に亘って交差点通過時間の割合(T2/T1)が所定範囲内にない場合(S16でNO)、すなわち、交差点通過時間の割合(T2/T1)が変動し、規則性が乏しい場合、制御部101は、対象交差点を右折感応制御対象の交差点と判定する(S18)。なお、右折感応制御対象の交差点も、右折信号改善対象の交差点に含まれるが、ステップS17で判定する交差点は、右折感応制御対象の交差点を除くものとする。
交差点通過時間T2の割合(T2/T1)が閾値TH1(第1閾値)以上でない場合(S15でNO)、制御部101は、対象交差点の信号制御を適切と判定する(S19)。制御部101は、他の対象交差点の有無を判定し(S20)、他の対象交差点がある場合(S20でYES)、ステップS13以降の処理を行い、他の対象交差点がない場合(S20でNO)、処理を終了する。
図8は本実施の形態の信号制御判定装置100の歩車分離制御対象の交差点の判定処理手順を示すフローチャートである。制御部101は、車載装置5が送信するプローブ情報を収集し(S31)、所定の期間(例えば、1か月、3か月、6か月、1年など)経過したか否かを判定し(S32)、所定の期間経過していない場合(S32でNO)、ステップS31の処理を続ける。
所定の期間経過した場合(S32でYES)、制御部101は、信号制御の適否を判定する対象交差点を選択し(S33)、時間帯毎の交差点通過時間を算出する(S34)。なお、交差点通過時間は、例えば、時間帯毎に各流出方向(直進方向及び右折方向)に分けた統計値(例えば、平均値)である。
制御部101は、直進方向E1の交差点通過時間T1に対する左折方向E3の交差点通過時間T3の割合(T3/T1)が閾値TH2(第2閾値)以上であるか否かを判定し(S35)、割合(T3/T1)が閾値TH2以上である場合(S35でYES)、対象交差点を歩車分離制御対象の交差点と判定する(S36)。
交差点通過時間の割合(T3/T1)が閾値TH2以上でない場合(S35でNO)、制御部101は、対象交差点の信号制御を適切と判定する(S37)。制御部101は、他の対象交差点の有無を判定し(S38)、他の対象交差点がある場合(S38でYES)、ステップS33以降の処理を行い、他の対象交差点がない場合(S38でNO)、処理を終了する。なお、上述の図7、図8の処理は、並行して行うことができる。
本実施の形態の信号制御判定装置100は、CPU、RAMなどを備えた汎用コンピュータを用いて実現することもできる。すなわち、図7、図8に示すような、各処理手順を定めたコンピュータプログラムをCD、DVD、USBメモリ等のコンピュータプログラム記録媒体に記録しておき、当該コンピュータプログラムをコンピュータに備えられたRAMにロードし、コンピュータプログラムをCPUで実行することにより、コンピュータ上で信号制御判定装置100を実現することができる。
上述の実施の形態において、交差点通過時間の算出方法として、以下のようにすることもできる。すなわち、交差点の流入路の所定地点(例えば、交差点からの距離が300mの地点)と交差点との間で車両が最初に停止した時刻から、交差点通過後に所定距離(例えば、10m)通過するまでの時間を交差点通過時間として求めることもできる。なお、交差点の流入路の所定地点(例えば、交差点からの距離が300mの地点)と交差点との間で車両が停止していない場合には、交差点通過時間をゼロとする。これにより、信号待ちで停止した場合と信号待ちとならなかった場合とで交差点通過時間の差異を一層強調することができ、信号制御の適否の判定の精度を高めることができる。
上述の実施の形態によれば、プローブ情報を用いることである特定の交差点だけではなく、プローブ情報を送信した車両が走行した複数の交差点について、信号制御の適否を判定することができ、信号制御の適否を判定するための設備投資を抑制することができる。
上述の実施の形態では、交差点に4つの流入路が流入する構造であったが、これに限定されるものではなく、5つ以上の流入路が流入する五叉路以上の交差点であってもよく、三叉路の交差点でも、本実施の形態の信号制御判定装置を用いることができる。この場合、交差点へ流入する流入路に対して、予め直進方向、右折方向又は左折方向の流出路が、いずれの道路であるかを予め定めておくことができる。
開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 交通信号制御機
2 信号灯器
5 車載装置
101 制御部
102 通信部
103 記憶部
104 通過時間算出部
105 判定部
106 交差点特定部

Claims (9)

  1. 交差点で交差する流入路を走行する車両の位置及び該位置を通過する時刻を含むプローブ情報を取得して前記交差点での信号制御の適否を判定する信号制御判定装置であって、
    前記プローブ情報に基づいて、前記交差点を通過して第1流出方向及び第2流出方向へ流出するのに要する交差点通過時間を算出する算出手段と、
    該算出手段で算出した前記第1流出方向及び第2流出方向の交差点通過時間の割合又は差異に基づいて、前記交差点での信号制御の適否を判定する判定手段と
    を備えることを特徴とする信号制御判定装置。
  2. 前記第1流出方向及び第2流出方向は、それぞれ直進方向及び右折方向であり、
    前記判定手段は、
    前記直進方向の交差点通過時間に対する前記右折方向の交差点通過時間の割合又は差異が第1閾値以上である場合、前記交差点での信号制御が不適であると判定するように構成してあることを特徴とする請求項1に記載の信号制御判定装置。
  3. 前記直進方向の交差点通過時間に対する前記右折方向の交差点通過時間の割合又は差異に基づいて、右折可能時間を設定する設定手段を備えることを特徴とする請求項2に記載の信号制御判定装置。
  4. 前記算出手段は、
    任意の時間帯の前記直進方向及び右折方向の交差点通過時間を所定期間に亘って複数回算出するようにしてあり、
    前記判定手段は、
    前記算出手段で算出した前記直進方向の交差点通過時間に対する前記右折方向の交差点通過時間の割合又は差異が所定範囲内にない場合、前記交差点を右折感応制御対象の交差点とすべきであると判定するように構成してあることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の信号制御判定装置。
  5. 前記第1流出方向及び第2流出方向は、それぞれ直進方向及び左折方向であり、
    前記判定手段は、
    前記直進方向の交差点通過時間に対する前記左折方向の交差点通過時間の割合又は差異が第2閾値以上である場合、前記交差点での信号制御が不適であると判定するように構成してあることを特徴とする請求項1に記載の信号制御判定装置。
  6. 前記交差点通過時間は、
    交差点通過台数と各車両の交差点通過時間とから定めた交差点通過時間の積算値であることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の信号制御判定装置。
  7. 前記算出手段は、
    任意の時間帯に取得したプローブ情報に基づいて算出した前記第1流出方向及び第2流出方向へ流出するのに要する交差点通過時間を、所定の期間に亘って統計処理して交差点通過時間の統計値を算出するように構成してあることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の信号制御判定装置。
  8. コンピュータに、交差点で交差する流入路を走行する車両の位置及び該位置を通過する時刻を含むプローブ情報に基づいて前記交差点での信号制御の適否を判定するためのステップを実行させるためのコンピュータプログラムであって、
    コンピュータに、
    前記プローブ情報に基づいて、前記交差点を通過して第1流出方向及び第2流出方向へ流出するのに要する交差点通過時間を算出する算出手段と、
    算出した前記第1流出方向及び第2流出方向の交差点通過時間の差異又は割合に基づいて、前記交差点での信号制御の適否を判定する判定手段と
    を実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
  9. 交差点で交差する流入路を走行する車両の位置及び該位置を通過する時刻を含むプローブ情報を取得して前記交差点での信号制御の適否を判定する信号制御判定装置による信号制御適否判定方法であって、
    前記プローブ情報に基づいて、前記交差点を通過して第1流出方向及び第2流出方向へ流出するのに要する交差点通過時間を算出するステップと、
    算出された前記第1流出方向及び第2流出方向の交差点通過時間の差異又は割合に基づいて、前記交差点での信号制御の適否を判定するステップと
    含むことを特徴とする信号制御適否判定方法。
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