JP2012177542A - 冷蔵庫及びその運転制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】潤滑運転後の冷却運転を速やかに開始し得るようにし、この冷却運転において、庫内温度に基づいてこの庫内温度が速やかに設定温度に近付くように冷凍サイクルを制御する。
【解決手段】圧縮機をインバータ制御する冷蔵庫の起動時において、まず、この圧縮機を潤滑し得る回転数で運転し、さらにこの回転数よりも大きい回転数で運転する。これによって圧縮機の吸入圧力を低下させ、冷却運転において庫内温度Tを速やかに設定温度Tsに近付けることができる。さらに、庫内温度を連続する複数の制御温度帯に区分し、この庫内温度がこの制御温度帯間を移行するごとに上記回転数を増減するとともに、庫内温度が特定の制御温度帯に最大滞在時間の10分間を超えて継続して滞在した時、又は、最小滞在時間の3分間が経過する前に元の制御温度帯に戻った時にこの回転数を増減することで、庫内温度をより速やかに設定温度に近付けることができる。
【選択図】図6

Description

この発明は、圧縮機の回転数をインバータ制御する冷蔵庫及びその運転制御方法に関する。
冷蔵庫は、通常、圧縮機、コンデンサ、キャピラリチューブ、及び、エバポレータからなる冷凍サイクルを備え、この冷凍サイクルの運転によって庫内の冷却が行われる。この冷蔵庫において、近年、圧縮機をインバータ制御するものが採用され、このインバータ制御によって、冷却負荷が大きい時に圧縮機の回転数を高めて庫内を速やかに冷却する一方で、冷却負荷が小さい時には圧縮機の回転数を低くするようにして、冷却能力を確保しつつ、無駄な電力消費を抑えるようにしている。
その圧縮機は、シリンダ等の摺動部品が内蔵されており、この摺動部品は潤滑油で潤滑される。この潤滑は、上記圧縮機が回転する際にこの回転部が圧縮機内部に貯められた潤滑油を撥ね上げることによってなされ、この撥ね上げはこの圧縮機の回転数がある程度大きくなった時に効率的になされる。
このため、この圧縮機の運転開始時においては、上記潤滑のために高めの回転数で運転させる。
その反面、上記圧縮機の回転数が大き過ぎると、この冷蔵庫の庫内外の熱交換量に対して上記圧縮機による冷媒の液化能力が過大となって、上記熱交換に寄与しなかった液体の冷媒が上記エバポレータから上記圧縮機にそのまま送出される、いわゆる液バック現象が生じることがある。通常は、圧縮機には吸気側から気体の冷媒が送り込まれるところ、このように液体の冷媒が直接送り込まれると、圧縮の際にこの液体の冷媒はほとんど圧縮されないために圧縮機に大きな負荷が生じる。その結果、この圧縮機のシリンダヘッド等を損傷するおそれがある。
この液バック現象を抑制しつつ上記潤滑を十分に行うため、上記圧縮機の運転開始時に上記潤滑が十分行われる回転数で運転を行い、この潤滑が十分行われたら上記回転数を小さくして液バック現象が生じないようにこの回転数を制御する技術がある(特許文献1の段落番号0006〜0007参照)。
この技術は、圧縮機等の冷凍サイクルの運転開始に引き続いて、上記冷蔵庫の庫内に設けた庫内温度センサでの測定値が、予め設定した設定温度を中心とした所定の温度範囲(一般的に設定温度の±3℃程度)に収まるように冷凍サイクルの運転制御が行われる。
具体的には、庫内温度が上記温度範囲の下限(サーモオフ温度)まで下がった時に冷凍サイクルを停止する一方、庫内温度が上記温度範囲内の再稼動温度(サーモオン温度)まで上がった時に冷凍サイクルを運転する。
この運転における圧縮機の回転数の制御は、上記冷蔵庫の庫外に設けた外気温センサでの測定値に基づいて行われる。
具体的には、外気温が高い場合は庫内が外気によって暖まりやすいため圧縮機の回転数を高めて庫内を強めに冷却する一方、外気温が低い場合は庫内が外気によって暖まりにくいので圧縮機の回転数を低くして弱めに冷却を行う(特許文献2の図2参照)。
特開2006−234366号公報 特開平11−270914号公報
上記従来の技術における圧縮機の運転に際し、潤滑が十分行われる運転開始時の回転数から、液バック現象を回避するための回転数に減速すると、この圧縮機の吸入圧力を十分下げることができない。このため、冷媒循環量が不足し、庫内の冷却能力が低下する問題がある。
また、冷却運転の際の圧縮機の回転数を外気温センサの測定値に基づいて決定する方法は、庫内の冷却負荷(例えば、庫内に保存している食品の容量等)と無関係に上記回転数の制御を行う。このため、外気温が低く、かつ、上記冷却負荷が大きい場合は、冷却能力が不十分となって、上記庫内が十分冷却されるまでに時間を要するという問題がある。
そこで、この発明は、上記圧縮機の潤滑運転後の通常の冷却運転を速やかに開始し得るようにすることを第1の課題とし、上記潤滑運転後の通常の冷却運転において、庫内温度の測定結果に基づいて、その庫内温度を速やかに設定温度に近付くように冷凍サイクルを制御することを第2の課題とする。
この発明は、上記第1の課題を解決するため、通常の冷却運転に先立って圧縮機の吸入圧力を下げるための運転を行うようにしたのである。
このように吸入圧力を下げておくことによって上記圧縮機による圧縮比が低くなり、冷却能力が向上する。このため、上記通常の冷却運転において速やかに庫内温度を設定温度に近付けることができる。
この発明の構成は、冷凍サイクルが圧縮機、コンデンサ、キャピラリチューブ、及び、エバポレータからなる冷蔵庫において、上記圧縮機をインバータ制御して冷却運転を行う際の運転制御方法において、上記冷蔵庫の起動時、上記冷凍サイクルによる通常の冷却運転開始前に、上記圧縮機をこの圧縮機に潤滑油を循環する運転を行い、続いて、圧縮機の吸入圧力を下げるための運転をした後、上記冷凍サイクルによる通常の冷却運転を行うようにすることができる。
この潤滑油を循環するための運転は、回転数及び時間の組み合わせを変更しつつこの圧縮機を運転し、その内部が潤滑油で潤滑されているか否かを実験等で確認して決定する。
また、上記潤滑油を循環するための運転に続いて行われる、吸入圧力を下げるための運転は、上記潤滑油を循環するための運転よりも高い回転数で上記圧縮機を回転させる。このようにすれば、上記吸入圧力の低下を促すことができるので、引き続き行われる通常の冷却運転の冷却効率が高まる。
一般的には、上記吸入圧力を下げるための運転において、この圧縮機の回転数を高くするほど吸入圧力が低くなり、それとともに冷却能力は向上するが、上記回転数を急激に上昇させると圧縮機に負担がかかりやすい。そのため、この圧縮機の耐久性を考慮した上で、適切な回転数と運転時間を実験等により決定する。
上記吸入圧力を下げるための運転の運転時間は、短すぎると吸入圧力を十分低圧にすることができず、また、長すぎると上記のように圧縮機に負担がかかりやすいため、上記潤滑油を循環するための運転の運転時間の2倍から5倍の間で設定するのが好ましい。
また、この発明は、上記第2の課題を解決するため、庫内温度を連続する複数の温度帯に区分して、この区分に対応して圧縮機の回転数をきめ細かく制御するようにしたのである。
このように上記温度帯の区分に対応して上記圧縮機の回転数を制御するようにすることにより、庫内温度を速やかに設定温度に近付けることができる。
この発明の構成は、冷凍サイクルが圧縮機、コンデンサ、キャピラリチューブ、及び、エバポレータからなる冷蔵庫において、上記圧縮機をインバータ制御して冷却運転を行う際の運転制御方法において、この冷蔵庫の庫内温度を連続する複数の制御温度帯に区分し、上記庫内温度が、ある上記制御温度帯から他の上記制御温度帯に移行した時に上記圧縮機の回転数を増減して、上記冷凍サイクルによる冷却運転を行うようにすることができる。
上記制御温度帯は、例えば、この冷蔵庫の設定温度を中心として、その高温側及び低温側に1℃の温度幅を有する、連続する複数の温度帯とする。この複数とは少なくとも2以上であることを意味する。
この冷蔵庫は、一般的な機種と同様に、通常は、冷蔵タイプの冷蔵庫では−5℃から10℃程度、冷凍タイプの冷蔵庫では約−20℃程度の設定温度に設定される。
この冷蔵庫の運転制御を庫内温度の変化に対応してきめ細かく行いたい場合は、上記温度幅を細かく(例えば0.2℃等)すればよく、温度制御系に過度の負荷をかけたくない場合は、上記温度幅を粗く(例えば2℃等)すればよい。
なお、この温度幅は各制御温度帯で同一とする必要は無く、運転制御をきめ細かく行いたい温度領域では上記温度幅を細かくし、きめ細かい温度制御を求められない温度領域では上記温度幅を粗くしてもよい。
また、上記冷蔵庫の制御方法において、連続する複数の上記制御温度帯を低温グループと高温グループの2グループにグループ分けし、上記高温グループにおいては、ある上記制御温度帯から他の上記制御温度帯に移行した時に上記圧縮機の回転数を増減する代わりに、予め定めた測定時間ごとに庫内温度の測定を行い、この測定値とこの測定前の測定値との変化量を算出し、この算出結果に基づいて上記圧縮機の回転数を増減し得るようにすることもできる。
このグループ分けにおいては、各制御温度帯は低温グループ又は高温グループのうち必ずいずれかのグループに属するものとし、かつ、低温グループには少なくとも2つの上記制御温度帯が、高温グループには少なくとも1つの上記制御温度帯がそれぞれ含まれるものとする。
なお、上記冷蔵庫の設定温度を含む上記制御温度帯は、上記低温グループ又は高温グループのいずれのグループに属していてもよい。
この運転制御は、低温グループにおいては上記と同様に、制御温度帯間の移行に伴って回転数を増減することによってなされるものである一方、高温グループにおいては測定時間ごとの庫内温度の変化量から上記回転数を増減することによってなされるようにする。
この高温グループにおいて、上記測定時間ごとに回転数を増減するようにした理由は、庫内温度が同一の制御温度帯に滞在し続けた場合、上記回転数はそのままの状態が維持され、その結果、冷却能力が不十分となってなかなか設定温度に到達しないおそれがあるためである。
上記のように測定時間ごとに回転数を増減し得るようにすることで、上記庫内温度が同一の上記制御温度帯に滞在し続けた場合でも、上記測定時間に従って上記回転数が制御されるので、最適な冷却能力が確保される。このため、上記庫内温度が速やかに上記設定温度に到達する。
この測定時間の間隔は、冷蔵庫の容量や冷却負荷等によって適宜変更することができ、例えば、5〜10分程度の一定時間ごとにこの冷蔵庫の上記庫内温度を測定するように設定することができる。
上記のように冷蔵庫の庫内温度を連続する複数の制御温度帯に区分して、この冷蔵庫の通常の冷却運転を行う運転制御方法においては、上記冷蔵庫の起動時、上記冷凍サイクルによる通常の冷却運転開始前に、上記圧縮機をこの圧縮機に潤滑油を循環する運転を行い、続いて、圧縮機の吸入圧力を下げるための運転をした後、上記冷凍サイクルによる通常の冷却運転を行うようにすることができる。
このようにすれば、上記のようにこの圧縮機の吸入圧力が十分低下して冷却能力が高まるので、上記通常の冷却運転において、庫内温度を速やかに設定温度に近付けることができる。
また、この冷蔵庫の温度制御において、上記圧縮機の回転数が、高温の制御温度帯から低温の制御温度帯へ庫内温度が移行する際に減少する一方で、低温の制御温度帯から高温の制御温度帯へ庫内温度が移行する際に増加し得るようにすることもできる。
この冷蔵庫の庫内温度が、制御温度帯の高温側から低温側へ移行した場合は、冷凍サイクルによって庫内が効率よく冷却されていると判断できる。このため、上記圧縮機の回転数を低下して冷却能力を下げる。
その一方で、上記庫内温度が、制御温度帯の低温側から高温側へ移行した場合は、冷凍サイクルによる庫内の冷却が不十分であると判断できる。このため、上記圧縮機の回転数を増加して冷却能力を高める。
また、この冷蔵庫の温度制御において、高温の制御温度帯から低温の制御温度帯へ庫内温度が移行した時に時間計測を開始し、この計測時間が予め決められた最小滞在時間を経過する前に、低温の制御温度帯から高温の制御温度帯へ庫内温度が移行した時には上記圧縮機の回転数をそのまま維持するようにすることもできる。
上記温度制御において、庫内温度が低下して高温の制御温度帯から低温の制御温度帯へ移行すると、上記圧縮機の回転数を低下して冷却能力を下げる運転制御がなされる。その後、この庫内温度が上昇して低温の温度領域から高温の温度領域に移行すると、これに対応して上記回転数を増加して冷却能力を上げる運転制御がなされる。
この際、庫内温度の変化の度合いによっては、回転数の低下に続くこの回転数の増加が短時間のうちになされることがある。この場合、上記冷却能力が短時間のうちに変わるため、庫内温度が不安定に上下変動して設定温度に収束しにくくなる、いわゆるハンチング現象が生じることがある。
このハンチング現象を回避するため、庫内温度が高温の制御温度帯から低温の制御温度帯に移行した時に、この低温の制御温度帯に最小限滞在すべき時間の目安となる最小滞在時間を設定する。上記のように制御温度帯が移行して回転数が低下した場合において、この最小滞在時間を経過して庫内温度がある程度安定した場合にのみ、低温の温度領域から高温の温度領域に移行した時に回転数を増加する。
この最小滞在時間は冷蔵庫の容量等によっても変わり得るため、ハンチング現象の発生状況を実験等で確認した上で決定する。
また、この冷蔵庫の温度制御において、設定温度を含む制御温度帯よりも低温の同一の制御温度帯に最大滞在時間を超えて滞在した時に上記圧縮機の回転数を減少するようにすることもできる。
この冷蔵庫の温度制御においては、原則として庫内温度が属している制御温度帯が変わらない限り上記回転数の変更は行われない。そのため、この庫内温度が設定温度よりも低い特定の制御温度帯にある場合、庫内外の熱の出入りがちょうどバランスして、長時間に亘ってこの制御温度帯に滞在し続けることがあり、設定温度へなかなか収束しないとともに無駄な電力を消費する。
これを回避するため、上記庫内温度がある制御温度帯(設定温度よりも低い制御温度帯に限る)に滞在し続けることが許容される時間の目安となる最大滞在時間を設定し、庫内温度が上記制御温度帯に最大滞在時間を超えて滞在し続けた場合は、庫内温度が属している制御温度帯が変わらなくとも回転数を低下させる。
この最大滞在時間は冷蔵庫の容量等によっても変わり得るため、冷却運転時における庫内温度の変化を測定した上で適宜決定する。
この発明によると、庫内温度の測定結果に基づいて圧縮機の回転数を必要に応じて増減するようにしたので、外気温に基づいて上記増減を行った場合と比較して、より速やかに庫内温度を設定温度に近付けるようにすることができる。
圧縮機の回転指令と回転数との対応を示す図 庫内温度と回転数指令との対応を示す図 外気温度と回転数指令との対応を示す図 庫内温度と回転数指令の減数との対応を示す図 庫内温度が低温グループに属する時の、回転数指令の増減タイミングの説明図 庫内温度が低温グループに属する時において、タイマ制御に伴う回転数指令の説明図 庫内温度が低温グループに属する時において、タイマ制御に伴う回転数指令の説明図 庫内温度が高温グループに属する時において、タイマ制御に伴う回転数指令の説明図 庫内温度が高温グループに属する時において、タイマ制御に伴う回転数指令の説明図
この発明に係る冷蔵庫の運転制御方法について説明する。
この冷蔵庫は、冷凍サイクルを構成する圧縮機をインバータ制御して冷却運転を行う形式のものであって、この圧縮機と、コンデンサと、キャピラリチューブと、エバポレータとから冷凍サイクルが構成される。
また、エバポレータ、外気及び庫内の各温度を測定するため、除霜温度センサ、外気温センサ及び庫内温度センサがそれぞれ設けられている。
この冷蔵庫の運転制御は、この冷蔵庫の温度を連続する複数の制御温度帯に区分して行う。この区分された制御温度帯は、低温グループ(T≦Ts+1℃)と高温グループ(T>Ts+1℃)の2グループにグループ分けされる(ここで、Tは庫内温度、Tsは設定温度を意味する)。
この低温グループは、温度幅1℃の3つの制御温度帯((Ts)〜(Ts+1℃)、(Ts−1℃)〜(Ts)、(Ts−2℃)〜(Ts−1℃))とそれ以下の制御温度帯(〜(Ts−2℃))の合わせて4つの制御温度帯から構成される。
その一方で、高温グループは、温度幅4℃の制御温度帯((Ts+1℃)〜(Ts+5℃))とそれ以上の制御温度帯((Ts+5℃)〜)の2つの制御温度帯から構成される。
この表記方法では、例えば(A)〜(B)は下限温度がA、上限温度がBの制御温度帯を示し、〜(C)は上限温度C(下限温度なし)の制御温度帯を示し、(D)〜は下限温度D(上限温度なし)の制御温度帯を示す。
この圧縮機の回転数は、冷却負荷に対応して段階的に変更し得るようにするため、図1に示すように、この圧縮機の実用回転範囲(最大156Hz)が8段階の回転数(回転数指令)に区分されている。上記各温度センサで測定した各温度に対応してこの回転数指令を増減することによって、この冷蔵庫の冷却能力が調節される。
このように区分数を8程度にすれば制御系への負担が小さいので、円滑な制御が可能であるが、この制御系の処理能力に対応して、区分数を増減したり、あるいは、上記回転数を無段階に制御したりするようにすることもできる。
まず、この圧縮機の起動時においては、上記回転数指令とは無関係に、この圧縮機を、潤滑油を循環し得る回転数(54Hz)で15秒間運転し、それに引き続いて、圧縮機の吸入圧力を低下し得る回転数(84Hz)で60秒間運転する。
この運転によって、圧縮機が潤滑油で十分潤滑されるとともに、吸入圧力を十分低下することができるので、これに続いて行われる通常の冷却運転において速やかに庫内を冷却することができる。
なお、上記圧縮機の吸入圧力を低下し得る回転数での運転において、上述した液バック現象は生じないことを前もって確認している。
上記運転が完了した段階で、各温度センサで温度測定を行い、(i)エバポレータ温度が冷蔵機種の冷蔵庫においては5℃未満、冷凍機種の冷蔵庫においては−5℃未満の場合、(ii)庫内温度Tが設定温度Ts+5℃以下、の2つの条件のうち少なくとも1つを満たす場合に、図2に示す外気温及び庫内温度に対応した回転数指令に従って圧縮機を運転する。
その一方で、上記(i)又は(ii)のいずれの条件も満たさない場合(つまり、温度測定の結果が高めの場合)は冷凍サイクルによる冷却運転が不十分と判断できるため、庫内温度に関係無く外気温のみに対応して、図3に示す回転数指令に従って圧縮機を運転する。
この回転数指令に従って運転を開始してから20分が経過するか、又は、その経過までに上記(i)又は(ii)のいずれかの条件を満たしたら、図4に示す回転の減数分だけ回転数を減少させて、この冷蔵庫の冷却能力を低下させる。
図2に示す回転数指令、又は、図4に示す回転減数表に従って回転数を決定した圧縮機は、この冷蔵庫の通常冷却運転において、庫内温度の測定結果に従ってその回転数が増減される。この増減における増減量は、以下の(a)又は(b)に記載の温度範囲に対応して決定される。
(a)庫内温度が低温グループに属している場合(T≦Ts+1℃)
この場合は原則として、図5に示すように庫内温度が属しているある制御温度帯から、他の制御温度帯に移行した時に回転数が増減される。
具体的には、(Ts)〜(Ts+1℃)の制御温度帯とそれより高温の制御温度帯との間で庫内温度が移行した時に回転数を1増減して(同図中の符号A、G及び丸数字を参照)、(Ts−1℃)〜(Ts)の制御温度帯と(Ts)〜(Ts+1℃)の制御温度帯との間で庫内温度が移行した時に回転数を2増減し(同図中の符号B、F及び丸数字を参照)、(Ts−2℃)〜(Ts−1℃)の制御温度帯と(Ts−1℃)〜(Ts)の制御温度帯との間で庫内温度が移行した時に回転数を1増減する(同図中の符号C、E及び丸数字を参照)。
また、庫内温度が(Ts−2℃)を下回る制御温度帯に移行した時には、それまでの回転数に拘らず、圧縮機の運転を即時停止する(同図中の符号Dを参照)。
このような運転制御を行うことにより、この圧縮機の回転数指令(冷却能力)は庫内温度に対応して適切な値に設定され(同図中の「回転数指令」を参照)、庫内温度が速やかに設定温度に収束する。
このように、回転数指令の原則に従って圧縮機の冷却能力を調節した場合、上述したハンチング現象が生じ、庫内温度が設定温度に収束しにくくなることがある。このハンチング現象を回避するため、庫内温度が(Ts)〜(Ts+1)、又は、(Ts−1)〜(Ts)の両制御温度帯に、これらよりも高温の制御温度帯から移行した時にタイマで計時を開始し、この計時開始から3分以内にこの制御温度帯よりも高温の制御温度帯に移行した時には、例外的に回転数指令を変更しない。
例えば、庫内温度が図6に示すように温度変化した時は、高温の制御温度帯から低温の制御温度帯(Ts)〜(Ts+1℃)に移行した時に、回転数指令を1減少する(同図中の符号A及び丸数字を参照)とともに、タイマでの計時を開始する。
この計時が3分を経過する前に、さらに低温の制御温度帯(Ts−1℃)〜(Ts)に移行した時は、回転数指令を2減少する(同図中の符号B及び丸数字を参照)とともに、先に開始した計時をリセットして、新たに計時を開始する。
この新たな計時が3分を経過する前に、高温の制御温度帯(Ts)〜(Ts+1℃)に移行した時は、図5に示した原則に従えば回転数指令を2増加するべきところ、例外的に回転数指令を変更しない(同図中の符号C及び丸数字を参照)。
この制御温度帯(Ts)〜(Ts+1℃)と、高温の制御温度帯(Ts+1℃)〜(Ts+2℃)との間で庫内温度が移行した時は、図5に示した原則通り、回転数指令を1増減する(同図中の符号D、E及び丸数字を参照)。
また、例えば、庫内温度が図7に示すように温度変化した時は、制御温度帯(Ts−1℃)〜(Ts)から低温の制御温度帯(Ts−2℃)〜(Ts−1℃)に移行した時に、図5に示した原則通り、回転数指令を1減少する(同図中の符号A及び丸数字を参照)とともに、タイマでの計時を開始する。
この計時が10分を経過してもなお庫内温度が同一の制御温度帯に滞在している時は、回転数指令を1減少する(同図の符号B及び丸数字を参照)。
この制御温度帯(Ts−2℃)〜(Ts−1℃)から高温の制御温度帯(Ts−1℃)〜(Ts)に庫内温度が移行した時は、図5に示した原則通り、回転数指令を1増加する(同図中の符号C及び丸数字を参照)。
(b)庫内温度が高温グループに属している場合(T>Ts+1℃)
この場合は、庫内温度が低温グループに属している場合と異なり、原則として予め決めた時間間隔で庫内温度を測定し、この測定結果を前回の測定結果と比較して、回転数指令の増減を決定する。
例えば、図8に示すように庫内温度が上昇して、制御温度帯(Ts+1℃)〜(Ts+5℃)に移行した時は、図5に示した原則通り、回転数指令を1増加する(同図中の符号A及び丸数字を参照)とともに、タイマでの計時を開始する。
この庫内温度が同一制御温度帯に滞在し続けている限りにおいて、10分ごとにこの庫内温度の計測を行う。この時、最新の温度測定結果がこの測定前の温度測定結果と比較して同じか又は高い場合に、回転数指令を1増加して冷却能力を高める(同図中の符号B、C及び丸数字を参照)。
また、上記計測において、最新の温度測定結果がこの測定前の温度測定結果と比較して低い場合には、回転数指令を変更せずそのままの冷却能力を維持する(同図中の符号D及び丸数字を参照)。
また、例えば、庫内温度が図9に示すように変化して制御温度帯(Ts+5℃)〜に移行した時は、回転数指令を1増加する(同図中の符号A及び丸数字を参照)とともに、タイマでの計時を開始する。
この庫内温度が同一制御温度帯に滞在し続けている限りにおいて、5分ごとにこの庫内温度の計測を行う。この時、最新の温度測定結果が前回の温度測定結果と比較して同じか又は高い場合に、回転数指令を1増加して冷却能力を高める(同図中の符号B、C及び丸数字を参照)。
また、上記計測において、最新の温度測定結果が前回の温度測定結果と比較して低い場合には、その温度低下が2℃以上の時は回転数指令を変更せずそのまま維持する一方、2℃未満のときは回転数指令を1増加してさらに冷却能力を高める(同図中の符号D及び丸数字を参照)。
図8及び図9に示したように、庫内温度が属する制御温度帯の高低によって温度測定の時間間隔を変更した理由としては、この庫内温度が高温領域にある場合は、より速やかに設定温度に近付くように温度制御する必要があり、そのためにはきめ細かくその温度測定を行ってその結果を温度制御に反映させる必要があるためである。
この実施形態では、図5から図9に示す制御方法で制御される通常の冷却運転前に、圧縮機の潤滑及び吸入圧力を低下させるための運転を行うようにしたが、上記潤滑及び吸入圧力低下運転を行わずに、圧縮機を起動して即時に上記通常の冷却運転を行うようにすることもできる。
この通常の冷却運転のみでも、庫内温度を設定温度に速やかに近付ける効果を発揮し得るからである。
また、上記潤滑及び吸入圧力低下運転を行うとともに、通常の冷却運転に、図5から図9に示す制御方法以外の周知の制御方法を適用することができる。
この潤滑及び吸入圧力低下運転によって、冷凍サイクルの冷却能力が即時に発揮し得る状態となるため、たとえ周知の制御方法を適用したとしても、庫内温度を設定温度に速やかに近付ける効果を発揮し得るからである。
T 庫内温度
Ts 設定温度

Claims (2)

  1. 冷凍サイクルを構成する圧縮機をインバータ制御して冷却運転を行う冷蔵庫の運転制御方法において、
    上記冷蔵庫の庫内温度(T)を、連続する複数の制御温度帯に区分し、その連続する複数の上記制御温度帯を低温グループと高温グループの2グループにグループ分けし、
    上記高温グループにおいては、予め定めた測定時間ごとに庫内温度(T)の測定を行い、この測定値と、この測定前の測定値との変化量を算出し、この算出結果に基づいて上記圧縮機の回転数を増減し得るようにする一方で、
    上記低温グループにおいては、上記庫内温度(T)が、ある上記制御温度帯から他の上記制御温度帯に移行した時に上記圧縮機の回転数を増減して、上記冷凍サイクルによる冷却運転を行うようにしたことを特徴とする冷蔵庫の運転制御方法。
  2. 請求項1に記載の運転制御方法で冷却運転を行う冷蔵庫。
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