JP2012176901A - 新規ベンゾニトリル化合物およびその製造方法 - Google Patents

新規ベンゾニトリル化合物およびその製造方法 Download PDF

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誠二 吉川
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Abstract

【課題】アルツハイマー病、ダウン症などの神経変性疾患の治療に有用な化合物の製造のために有用な中間体、およびその工業的に有利な製造法の提供。
【解決手段】下記化学式(I−b)で表される中間体。
Figure 2012176901

下記一般式(II)で表される化合物と下記一般式(III)で表される化合物とをカップリング反応させて、化学式(I−b)をカバーする下記一般式(I)で表される化合物の製造方法。
Figure 2012176901

[式中、Rはフッ素原子またはメトキシ基を示す]
【選択図】なし

Description

本発明は、アルツハイマー病、ダウン症などのアミロイドベータ(以下Aβという)が原因となる神経変性疾患の治療に有効なAβ産生抑制剤として有用な化合物の中間体である新規ベンゾニトリル化合物およびその製造方法に関する。
下記式
Figure 2012176901
[式中、
Figure 2012176901
は単結合または二重結合を示し、Arは1ないし3の置換基で置換されてもよいフェニル基またはピリジニル基を示し、RおよびRはC1−6アルキル基、水酸基などを示し、Zは置換されてもよいメチレン基もしくはビニレン基、酸素原子またはC1−6アルキル基もしくはC1−6アシル基で置換されてもよいイミノ基を示し、p、qおよびrは0ないし2の整数を示す]で表される2環式シンナミド化合物(特許文献1)、および、下記式
Figure 2012176901
[式中、Arは置換されてもよいイミダゾリル基を示し、Arは置換されてもよいフェニル基等を示し、Xは置換されてもよい二重結合等を示す]で表されるシンナミド化合物(特許文献2)は、Aβ産生抑制剤として知られている。これらの特許文献には、それらの実施例化合物の製造中間体として、下記式
Figure 2012176901
で示される化合物に代表されるような4−イミダゾリルベンズアルデヒド化合物が開示されている。
国際公開第07/060821号パンフレット 国際公開第05/115990号パンフレット
しかしながら、かかる化合物の製造方法は、高価な試薬を用いること、カラム精製の必要性や工程数の多さから、収率なども高くないこと、また環境に対する負荷も小さくないことから、必ずしも工業的製法として十分とは言えなかった。
そこで、本発明者は、上記の課題を解決するために鋭意検討の結果、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
<1> 式(II)
Figure 2012176901
[式中、Rはフッ素原子またはメトキシ基を示す]で表される化合物またはその塩と、式(III)
Figure 2012176901
で表される化合物またはその塩とをカップリング反応に付すことを含む、式(I)
Figure 2012176901
[式中Rは前記と同意を示す]で表される化合物またはその塩の製造方法、
<2> 式(I−a)
Figure 2012176901
で表される化合物またはその塩をメトキシ化反応に付すことを含む、式(I−b)
Figure 2012176901
で表される化合物またはその塩の製造方法、
<3> 式(II−a)
Figure 2012176901
で表される化合物またはその塩と、式(III)
Figure 2012176901
で表される化合物またはその塩とをカップリング反応に付すことにより、式(I−a)
Figure 2012176901
で表される化合物とし、さらに式(I−a)の化合物またはその塩を単離し、または単離することなくメトキシ化反応に付すことを含む、上記<2>記載の化合物またはその塩の製造方法、
<4> 式(I−b)
Figure 2012176901
で表される化合物またはその塩を還元反応に付すことを含む、式(IV)
Figure 2012176901
で表される化合物またはその塩の製造方法、および
<5> 式(I−b)
Figure 2012176901
で表される化合物またはその塩に関する。
本発明により、Aβ産生抑制剤である2環式シンナミド化合物およびシンナミド化合物の製造中間体として有用な4−イミダゾリルベンズアルデヒドを、新規4−イミダゾリルベンゾニトリルを経由して工業的に有利に製造することができる。
以下、本発明の製造方法について詳細に説明する。
製造方法A
Figure 2012176901
[式中、Rはフッ素原子またはメトキシ基を示す]
本発明の製造方法Aにおける工程−Aは、窒素、アルゴンなどの不活性気体の気流下または雰囲気下でも行うことができる。
本反応は、溶媒の存在下または非存在下で行うことができる。上記反応に使用される溶媒は、出発化合物をある程度溶解し、かつ、本反応を阻害するものでなければ特に限定されない。具体的には、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルリン酸トリアミド、N―メチルピロリドン、ジメチルイミダゾリジノンなどのアミド類;トルエン、ベンゼン、キシレン、メシチレンなどの芳香族炭化水素類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテルなどのエーテル類;メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、t−ブタノール、イソアミルアルコール、ジエチレングリコール、グリセリン、オクタノール、シクロヘキサノール、メチルセロソルブなどのなアルコール類;アセトニトリル、イソブチロニトリルなどのニトリル類;ジメチルスルホキシド、スルホランなどのスルホキシド類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、炭酸ジエチルなどのエステル類、あるいは水またはこれら溶媒の混合溶媒を挙げることができる。好適には、アミド類またはスルホキシド類であり、より好適には、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドンまたはジメチルスルホキシドである。
反応温度は、特に限定されず、好適には、−30℃〜溶媒の還流温度であり、より好適には、0〜100℃である。
反応時間は、特に限定されず、好適には、10分〜96時間であり、より好適には、30分〜24時間である。
上記反応は、塩基非存在下で反応を行ってもよく、塩基存在下で反応を行ってもよい。塩基としては、例えば、目的の化合物を得ることができ、かつ、分離不可能な副生成物を生成しないものであれば特に限定されない。具体的には、リン酸三カリウム、リン酸三ナトリウム、炭酸セシウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素セシウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム、酢酸ナトリウム、水酸化バリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、フッ化カリウム、フッ化セシウムなどの無機塩基類;ナトリウムエトキシド、ナトリウム−t−ブトキシド、カリウム−t−ブトキシドなどの金属アルコキシド類;酢酸ナトリウム、酢酸カリウムなどのアルカリ金属類の酢酸塩;またはトリエチルアミン、ジアザビシクロウンデセンなどの有機塩基類などを挙げることができる。好適には金属アルコキシド類または有機塩基類であり、より好適には、カリウム−t−ブトキシドまたはジアザビシクロウンデセンである。
塩基は、式(II)の化合物(以下、化合物(II)という。他の化合物についても同様に記載する)の1モルに対し、0.5〜5モル当量用いることができ、好適には、1〜3モル当量である。
化合物(III)は化合物(II)の1モルに対し、1〜10モル当量用いることができ、好適には、1〜5モル当量である。
本発明の製造方法Aにおいては、化合物(II)、化合物(III)および化合物(I)は、それらの塩であってもよい。塩としては具体的には、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩などの無機酸塩;酢酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩、フマル酸塩、クエン酸塩などの有機カルボン酸塩;メタンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩、カンファースルホン酸塩などの有機スルホン酸塩などが挙げられる。
製造方法B
Figure 2012176901
本発明の製造方法Bにおける工程B−1は、前述の工程Aと同様に行うことができる。
本発明の製造方法Bにおける工程B−2は、窒素、アルゴンなどの不活性気体の気流下または雰囲気下でも行うことができる。また本工程を行うに当たっては、前工程において化合物(I−a)を単離しても単離しなくてもよい。
単離する場合、溶媒としてメタノール単独、または上記工程Aで用いられる溶媒とメタノールの混合物を用い、単離しない場合、上記工程Aの反応混合物にメタノールを加えて反応を行う。
本工程は、通常、塩基の存在下に反応を行う。塩基としては、例えば、目的の化合物を得ることができ、かつ、分離不可能な副生成物を生成しないものであれば特に限定されない。具体的には、リン酸三カリウム、リン酸三ナトリウム、炭酸セシウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素セシウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム、酢酸ナトリウム、水酸化バリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、フッ化カリウム、フッ化セシウムなどの無機塩基類;ナトリウムエトキシド、ナトリウム−t−ブトキシド、カリウム−t−ブトキシドのような金属アルコキシド類、酢酸ナトリウム、酢酸カリウムなどのアルカリ金属類の酢酸塩;またはトリエチルアミン、ジアザビシクロウンデセンなどの有機塩基類などを挙げることができる。好適には無機塩基類であり、より好適には、炭酸カリウムまたは炭酸セシウムである。
塩基は化合物(II−a)の1モルに対して、1〜10モル当量用いることができ、好適には1〜5モル当量である。
反応温度は、特に限定されず、好適には30℃〜溶媒の還流温度であり、より好適には50〜100℃である。
反応時間は、特に限定されず、好適には1〜48時間である。
本発明の製造方法Bにおいても、化合物(II−a)、化合物(III)、化合物(I−a)および化合物(I−b)は、それらの塩であってもよい。塩としては前述したのと同様の塩を挙げることができる。
製造方法C
Figure 2012176901
本発明の製造方法Cにおける工程Cは、窒素、アルゴンなどの不活性気体の気流下または雰囲気下でも行うことができる。
本反応は化合物(I−b)と還元剤とを反応させて行うことができる。還元剤としては、水素化ナトリウムビス(2−メトキシエトキシ)アルミニウム(Vitride(TM):Aldrich社)または水素化ジイソブチルアルミニウムを挙げることができる。
還元剤は水素陰イオン(ハイドライド)として化合物(I−b)の1モルに対して、1〜2当量用いることができ、好適には1〜1.5当量である。
本反応は通常、溶媒の存在下で行うことができる。本反応で使用される溶媒は、出発物質をある程度溶解し、かつ、本反応を阻害するものでなければ特に限定されない。具体的にはトルエン、ベンゼン、キシレン、メシチレンなどの芳香族炭化水素類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテルなどのエーテル類;またはこれらの混合溶媒を挙げることができる。好適には、テトラヒドロフランもしくはトルエンまたはこれらの混合溶媒である。
反応温度は、特に限定されず、好適には−70〜30℃であり、より好適には−30〜0℃である。
反応時間は、特に限定されず、好適には10分〜10時間であり、より好適には30分〜2時間である。
本発明の製造方法Cにおいても、化合物(I−b)および化合物(IV)は、それらの塩であってもよい。塩としては前述したのと同様の塩を挙げることができる。
化合物(II−a)、化合物(II)および化合物(III)は、いずれも公知化合物であり、容易に入手することができる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。本明細書において、室温とは20〜30℃の範囲で、好ましくは約25℃を意味する。
また、HPLC条件は以下のとおりである。
HPLC条件1:実施例1,2,5
・検出器:UV 254nm
・カラム:Inertsil ODS−3V(4.6x250mm)GL Sciences社製
・移動相:
A液:20mM酢酸アンモニウム水溶液/メタノール(50:50,v/v)混合液
B液:メタノール
グラジェント条件
Time/Bconc(%)=0/40→30/90→40/90→40.01/40→50/Stop
・カラム温度:40℃
・流量:1.0mL/min付近の一定流量
・サンプル温度:室温
・注入量:10μL
・分析時間:40分
HPLC条件2:実施例3,4および製造例1,2
・検出器:UV 210および245nm
・カラム:XBridge Shield RP18(4.6x150mm)Waters社製
・移動相:
A液:アセトニトリル:水:リン酸:過塩素酸ナトリウム1水和物(10:990:1:8.5,v/v/v/w)
B液:アセトニトリル:水:リン酸:過塩素酸ナトリウム1水和物(800:200:1:8.5,v/v/v/w)
グラジェント条件
Time/Bconc(%)=0/0→10/15→35/40→37/100→45/Stop
・カラム温度:35℃
・流量:0.7mL/min付近の一定流量
・サンプル温度:10℃
・注入量:10μL
・分析時間:45分
3−フルオロ−4−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)ベンゾニトリルの合成(製造方法Bの工程B−1による化合物(I−a)の合成)
窒素気流下4−メチルイミダゾール(2.71g,33mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(15mL)に溶解し、その溶液を7℃に冷却した。その溶液に攪拌下カリウムtert−ブトキシド(3.7g,33mmol)を内温5〜10℃で加え、N,N−ジメチルホルムアミド(6mL)で洗いこんだ。得られた懸濁液を外温10℃で30分間攪拌した後、この懸濁液に3,4−ジフルオロベンゾニトリル(4.17g,30mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(4.1mL)溶液を内温が10〜15℃で滴下し、N,N−ジメチルホルムアミド(2mL)で洗いこんだ。得られた反応混合物を外温10℃にて1時間攪拌し、HPLCにて反応の進行度を確認した。この反応混合物を酢酸エチル(27mL)で希釈後、5%塩化アンモニウム水溶液(21mL)を攪拌下添加した。水層を分離後、有機層を5%食塩水(12mL)で2回、水(12mL)で洗浄した。溶媒を減圧にて留去後、残渣に酢酸エチルを加えて留去し、さらに減圧乾燥して4.54gの固体を得た。H−NMRスペクトルより、この固体中に含まれる標記化合物は3.1gであった。収率50%。
H−NMR(400MHz,CDOD/ppm);8.03−8.02(1H,m)、7.85(1H,dd,J=10.8,2.0Hz)、7.79−7.70(2H,m)、7.29−7.28(1H,m)、2.26(3H,d,J=1.2Hz).
3−メトキシ−4−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)ベンゾニトリルの合成(製造方法Bの工程B−1および工程B−2による化合物(I−b)の合成)
窒素気流下カリウムtert−ブトキシド(3.53g,31.5mmol)をN−メチルピロリドン(11mL)中で攪拌しながら7℃に冷却した。この溶液に、4−メチルイミダゾール(2.71g,33mmol)をN−メチルピロリドン(11mL)に溶解して調製した溶液を攪拌下内温7〜13℃で加え、N−メチルピロリドン(1.4mL)で洗いこみ、この混合物を10℃で1時間攪拌した。この混合物に3,4−ジフルオロベンゾニトリル(4.17g,30mmol)のN−メチルピロリドン(8.4mL)溶液を内温10〜13℃で滴下し、得られた反応混合物を10℃にて1時間攪拌し、HPLCにて反応の進行度を確認した。この反応混合物にメタノール(29mL)と炭酸カリウム(6.2g)を加え、70℃にて19時間攪拌しながら加熱した。室温まで冷却後、水(45mL)と酢酸エチル(40mL)を加えて抽出し、水層と分離後、有機層を10%食塩水(40mL)で洗浄した。この水洗液を酢酸エチル(60mL,40mL)で2回抽出した後に合わせた有機層を10%食塩水(40mLx2)で2回、水(40mL)で1回洗浄した。この有機層を減圧下濃縮し、酢酸エチルを加えてさらに留去し、粗体(7.05g)を得た。この粗体に酢酸エチル(33mL)を加え、65〜70℃に加熱溶解し、tert−ブチルメチルエーテル(33mL)を内温60℃を下回らないようにゆっくり滴下した。その後この溶液を50℃まで攪拌しながら冷却した。50℃付近にて固体の析出を確認後、スラリーを23℃まで1.5時間かけて徐冷した。さらにこのスラリーを10℃まで冷却し、19時間後に固体をろ取し、予め10℃に冷却した酢酸エチル/tert−ブチルメチルエーテル(1:1)の混合液(2mL)で固体を洗浄して減圧下45℃で1.5時間乾燥して標記化合物2.49gを得た。収率39%。
H−NMR(600MHz,CDOD/ppm);7.91(1H,d,J=1.2Hz)、7.59(1H,d,J=1.8Hz)、7.54(1H,d,J=7.8Hz)、7.44(1H,dd,J=7.8,1.8Hz)、7.158−7.156(1H,m)、3.94(3H,s)、2.23(3H,d,J=1.2Hz).
3−メトキシ−4−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)ベンゾニトリルの合成(製造方法Bの工程B−1および工程B−2による、実施例1とは異なる方法による化合物(I−b)の合成)
アルゴン雰囲気下、4−メチルイミダゾール(25.0g,305mmol)、3,4−ジフルオロベンゾニトリル(12.1g,87.0mmol)、ジメチルスルホキシド(36.3mL)の混合物を攪拌しながら90℃に加温した。この混合物を90℃で24時間攪拌したのち、室温まで冷却後、HPLCにて反応の進行度を確認した。この反応混合物にメタノール(50mL)と炭酸カリウム(30.1g,218mmol)を加え、70℃にて76時間攪拌しながら加熱した。反応混合物を室温まで冷却後、酢酸エチル(120mL)と水(230mL)を加えて抽出し、水層と分離後、有機層を10%食塩水(50mL)で4回、水(50mL)で洗浄した。この有機層を減圧下濃縮し、粗体を19.0g得た。この粗体を酢酸エチル(60.5mL)に70℃で溶解し、tert−ブチルメチルエーテル(120mL)を5分間かけて投入し、得られた溶液を室温まで自然降温しながら14.5時間攪拌し、さらに6℃で7時間攪拌しながら冷却した。ろ取して得られ固形物を予め氷冷下で冷却した酢酸エチル/tert−ブチルメチルエーテル(1:9)の混合液(12mL)で2回洗浄し、窒素気流下乾燥して標記化合物5.88gを得た。収率32%。
3−メトキシ−4−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)ベンゾニトリルの合成(製造方法Aの工程Aによる、Rがメトキシ基である化合物(I)の合成)
窒素雰囲気下、4−メチルイミダゾール(249mg,3.03mmol)、4−フルオロ−3−メトキシベンゾニトリル(417mg,2.76mmol)、炭酸セシウム(1.89g,5.80mmol)を反応容器に投入し、N,N−ジメチルホルムアミド(5.0mL)を加えて室温下、96時間攪拌した。反応混合物に水(2mL)、酢酸エチル(6mL)を順次加えて抽出し、水層を分離後、有機層を水(5mL)で洗浄した。有機層に酢酸エチル(5mL)と水(5mL)を加えて抽出し、水層を分離後、有機層を水(5mL)で洗浄し、減圧下濃縮して粗体を499mg得た。この粗体にtert−ブチルメチルエーテル(2.5mL)を加えて懸濁液とし、ろ過して得られた固形物をtert−ブチルメチルエーテル/ヘプタン(2.5ml;1:3)で3回洗浄して粗体431mgを得た。窒素雰囲気下、この粗体にtert−ブチルメチルエーテル(4.3mL)を加えて50℃で30分間攪拌したのち室温まで自然降温し、ろ取して得られた固形物をtert−ブチルメチルエーテル/ヘプタン(2.1mL;1:3)で2回洗浄して減圧下乾燥して標記化合物310mgを得た。収率53%。
3−メトキシ−4−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)ベンズアルデヒドの合成(製造方法Cの工程Cによる化合物(IV)の合成)
窒素雰囲気下、3−メトキシ−4−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)ベンゾニトリル(3.50g,16.4mmol)をテトラヒドロフラン(31.6ml)に−10℃で懸濁させた後、Vitride(TM,Aldrich社)トルエン溶液(65wt%,3.47g,11.2mmol)をシリンジにて滴下した。滴下終了後の溶液を−10℃で1時間攪拌し、TLC(シリカゲル,展開溶液:酢酸エチル,UV検出)にて原料の消失を確認した。アセトン(0.26mL,3.58mmol)を反応液に添加して10分間攪拌後、7℃に冷却した5M塩酸水(18mL)にこの混合物を攪拌下滴下し、その後室温まで昇温した。この溶液を予め7℃に冷却した5M水酸化ナトリウム水溶液(20.4mL)とトルエン(32mL)から成る混合液に攪拌下滴下し、得られた混合液を室温まで昇温させた。下層(水層)を有機層から分離し、その水層をトルエン(18mL)で再抽出して有機層と合わせた。合わせた有機層を10%食塩水(18mLx4)で洗浄後セライト(1g)パッドで濾過し、濾液を水浴温度50℃で減圧濃縮した。残渣を再度トルエンで減圧下共沸し、標題化合物を含む粗体を3.70g得た。
上記粗体をトルエン(3.5mL)とアセトン(7mL)の混合液に60℃で溶解し、得られた溶液に攪拌下n−ヘプタン(15.8mL)を内温が50℃以上を保つようにゆっくり滴下した。滴下終了後53℃で接種(種結晶:lot#A6103102)し、水浴をはずしてスラリーを室温まで徐冷して一晩攪拌した。このスラリーをさらに7℃に冷却して9時間30分攪拌後、固体を濾取し、予め7℃に冷却したアセトン/n−ヘプタン(1/3)混合液で洗浄し、減圧下45〜50℃にて1.5時間減圧乾燥して標題化合物2.64g(74.4%yield)を得た。母液へのロスはHPLC定量より0.435g(12.3%)であった。
上記で得た標題化合物(2.64g)とその母液(含量0.435g)を合わせて混合濃縮し、トルエン(3mL)、アセトン(6mL)およびtert−ブチルメチルエーテル(18mL)の混合液を48℃に加温して溶解させた後に42℃に冷却して接種した。スラリーを室温まで徐冷して一晩攪拌した。このスラリーにさらにtert−ブチルメチルエーテル(9mL)を滴下後1時間攪拌し、8℃に冷却して1時間攪拌、4℃で一晩攪拌した(17時間)。固体を濾取し減圧乾燥後、標題化合物1.97g(64.6%yield)を得た。母液へのロスはHPLC定量より0.674g(22%)であった。
製造例1
3−メトキシ−4−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)安息香酸 塩酸塩の合成
3−メトキシ−4−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)ベンゾニトリル(100mg,0.469mmol)を反応容器に投入し、5M水酸化ナトリウム水溶液(1mL)、メタノール(2mL)を順次加えた。この混合物を室温下で2時間攪拌したのち、65℃でさらに5時間攪拌した。得られた反応混合物を減圧下濃縮し、2M塩酸水溶液(4mL)、水(4mL)を順次投入した。ろ取して得られた固形物を減圧下乾燥して標記化合物98mgを得た。収率78%。
製造例2
3−メトキシ−4−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)安息香酸メチルの合成
窒素雰囲気下、3−メトキシ−4−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)安息香酸 塩酸塩(50mg,0.186mmol)、メタノール(1mL)の混合物に、氷冷下で塩化チオニル(28.3uL)を加えた。反応混合物を室温下で2.3時間攪拌したのち、65℃でさらに1.7時間攪拌した。得られた反応混合物を減圧下濃縮し、酢酸エチル(8mL)と1M水酸化ナトリウム水溶液(4mL)を加えて水層を分離後、有機層を1M水酸化ナトリウム水溶液(1mL)、水(1mL)で順次洗浄した。有機層を減圧下濃縮して標記化合物47mgを得た。収率>99%。
本発明は、アルツハイマー病、ダウン症などの神経変性疾患の治療に有用な化合物の製造のための中間体として有用な、新規ベンゾニトリル化合物およびその製造方法を提供する。

Claims (5)

  1. 式(II)
    Figure 2012176901
    [式中、Rはフッ素原子またはメトキシ基を示す]で表される化合物またはその塩と、式(III)
    Figure 2012176901
    で表される化合物またはその塩とをカップリング反応に付すことを含む、式(I)
    Figure 2012176901
    [式中、Rは前記と同意を示す]で表される化合物またはその塩の製造方法。
  2. 式(I−a)
    Figure 2012176901
    で表される化合物またはその塩をメトキシ化反応に付すことを含む、式(I−b)
    Figure 2012176901
    で表される化合物またはその塩の製造方法。
  3. 式(II−a)
    Figure 2012176901
    で表される化合物またはその塩と、式(III)
    Figure 2012176901
    で表される化合物またはその塩とをカップリング反応に付すことにより、式(I−a)
    Figure 2012176901
    で表される化合物とし、さらに式(I−a)の化合物またはその塩を単離し、または単離することなくメトキシ化反応に付すことを含む、請求項2に記載の化合物またはその塩の製造方法。
  4. 式(I−b)
    Figure 2012176901
    で表される化合物またはその塩を還元反応に付すことを含む、式(IV)
    Figure 2012176901
    で表される化合物またはその塩の製造方法。
  5. 式(I−b)
    Figure 2012176901
    で表される化合物またはその塩。
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