JP2012175983A - 細胞培養用基板 - Google Patents
細胞培養用基板 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2012175983A JP2012175983A JP2012137683A JP2012137683A JP2012175983A JP 2012175983 A JP2012175983 A JP 2012175983A JP 2012137683 A JP2012137683 A JP 2012137683A JP 2012137683 A JP2012137683 A JP 2012137683A JP 2012175983 A JP2012175983 A JP 2012175983A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cell
- substrate
- cell adhesion
- region
- cells
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12M—APPARATUS FOR ENZYMOLOGY OR MICROBIOLOGY; APPARATUS FOR CULTURING MICROORGANISMS FOR PRODUCING BIOMASS, FOR GROWING CELLS OR FOR OBTAINING FERMENTATION OR METABOLIC PRODUCTS, i.e. BIOREACTORS OR FERMENTERS
- C12M25/00—Means for supporting, enclosing or fixing the microorganisms, e.g. immunocoatings
- C12M25/02—Membranes; Filters
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12M—APPARATUS FOR ENZYMOLOGY OR MICROBIOLOGY; APPARATUS FOR CULTURING MICROORGANISMS FOR PRODUCING BIOMASS, FOR GROWING CELLS OR FOR OBTAINING FERMENTATION OR METABOLIC PRODUCTS, i.e. BIOREACTORS OR FERMENTERS
- C12M23/00—Constructional details, e.g. recesses, hinges
- C12M23/20—Material Coatings
Landscapes
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Wood Science & Technology (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
- Zoology (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Microbiology (AREA)
- Biotechnology (AREA)
- Biomedical Technology (AREA)
- Biochemistry (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Genetics & Genomics (AREA)
- Sustainable Development (AREA)
- Immunology (AREA)
- Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
- Clinical Laboratory Science (AREA)
- Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)
Abstract
【解決手段】本発明は、基材と、基材表面に形成された細胞接着性領域とを備える細胞培養用基板であって、細胞接着性領域が、炭素酸素結合を有する有機化合物を含む細胞接着阻害性の親水性膜に酸化処理および/または分解処理を施して細胞接着性とした膜で形成されていることを特徴とする細胞培養用基板を提供する。
【選択図】なし
Description
(1)基材と、基材表面に形成された細胞接着性領域とを備える細胞培養用基板であって、
細胞接着性領域が、炭素酸素結合を有する有機化合物を含む細胞接着阻害性の親水性膜に酸化処理および/または分解処理を施して細胞接着性とした膜で形成されていることを特徴とする細胞培養用基板。
(2)基材と、基材表面に形成された細胞接着性領域と細胞接着阻害性領域とを備える細胞培養用基板であって、
細胞接着性領域が、炭素酸素結合を有する有機化合物を含む細胞接着阻害性の親水性膜に酸化処理および/または分解処理を施して細胞接着性とした膜で形成されており、
細胞接着阻害性領域が、炭素酸素結合を有する有機化合物を含む親水性膜で形成されていることを特徴とする細胞培養用基板。
(3)分解処理が酸化または紫外線照射による分解処理である(1)または(2)記載の細胞培養用基板。
細胞接着性領域が、炭素酸素結合を有する有機化合物を含む親水性膜で形成されており、
細胞接着性領域における前記有機化合物の密度が、細胞が接着できる程度に低いことを特徴とする細胞培養用基板。
(5)基材と、基材表面に形成された細胞接着性領域と細胞接着阻害性領域とを備える細胞培養用基板であって、
細胞接着性領域と細胞接着阻害性領域とが、炭素酸素結合を有する有機化合物を含む親水性膜で形成されており、
細胞接着性領域における前記有機化合物の密度が、細胞接着阻害性領域における前記有機化合物の密度と比較して低いことを特徴とする細胞培養用基板。
(6)細胞接着性領域の炭素量が、細胞接着阻害性領域の炭素量に対して20〜99%であることを特徴とする(2)〜(5)のいずれかに記載の細胞培養用基板。
(8)炭素酸素結合を有する有機化合物がアルキレングリコール系材料である(1)〜(7)のいずれかに記載の細胞培養用基板。
(9)(1)〜(8)のいずれかに記載の細胞培養用基板と、該細胞培養用基板の細胞接着性領域に接着された細胞とを含む細胞接着基板。
(11)前記工程が複数回行われることを特徴とする(10)記載の方法。
(12)(10)または(11)記載の方法により作成された組織体。
(基材)
本発明の細胞培養用基板に用いられる基材としては、その表面に炭素酸素結合を有する有機化合物の皮膜を形成することが可能な材料で形成されたものであれば特に限定されるものではない。具体的には、金属、ガラス、セラミック、シリコン等の無機材料、エラストマー、プラスチック(例えば、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ABS樹脂、ナイロン、アクリル樹脂、フッ素樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、メチルペンテン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、塩化ビニル樹脂)で代表される有機材料を挙げることができる。その形状も限定されず、例えば、平板、平膜、フィルム、多孔質膜等の平坦な形状や、シリンダ、スタンプ、マルチウェルプレート、マイクロ流路等の立体的な形状が挙げられる。フィルムを使用する場合、その厚さは特に制限されないが、通常0.1〜1000μm、好ましくは1〜500μm、より好ましくは10〜200μmである。
細胞接着阻害性領域は、炭素酸素結合を有する有機化合物により形成される親水性膜により形成される。当該親水性膜は、水溶性や水膨潤性を有する、炭素酸素結合を有する有機化合物を主原料とする薄膜であり、酸化される前は細胞接着阻害性を有し、酸化および/または分解された後は細胞接着性を有しているものであれば特に限定されない。
本発明の第一の形態では、細胞接着性領域は、炭素酸素結合を有する有機化合物を含む細胞接着阻害性の親水性膜に酸化処理および/または分解処理を施して細胞接着性とした膜により形成される。こうして形成された細胞接着性領域は細胞を接着する能力が比較的弱いために、当該領域上に接着した細胞は、タンパク質シート、細胞シート、組織、臓器などの細胞と相互作用が比較的強い材料に対して高速に転写することが可能である。
本発明の第二の形態では、細胞接着性領域は、炭素酸素結合を有する有機化合物を低密度で含む親水性膜により形成される。こうして形成された細胞接着性領域もまた細胞を接着する能力が比較的弱いために、当該領域上に接着した細胞は、タンパク質シート、細胞シート、組織、臓器などの細胞と相互作用が比較的強い材料に対して高速に転写することが可能である。
以下の説明は上記の2つの形態のどちらにも適用される。
細胞接着性領域(結合層が存在する場合には結合層も含む)の炭素量は、細胞接着阻害性領域(結合層が存在する場合には結合層も含む)の炭素量と比較して低いことが好ましい。具体的には、細胞接着性領域の炭素量が、細胞接着阻害性領域の炭素量に対して20〜99%であることが好ましい。この範囲内に該当することは、親水性膜の厚さ(結合層が存在する場合には結合層の厚さと親水性膜の厚さの合計)が10μm以下の場合に特に好適である。「炭素量(atomic concentration、 %)」は下記に定義する通りである。
本発明の親水性薄膜(結合層が存在する場合には結合層も含む)の評価手法としては、接触角測定、エリプソメトリー、原子間力顕微鏡観察、電子顕微鏡観察、オージェ電子分光測定、X線光電子分光測定、各種質量分析法などを用いることができる。これらの手法の中で、最も定量性に優れているのはX線光電子分光測定(XPS/ESCA)である。この測定方法で求められるのは相対的定量値であり、一般的に元素濃度(atomic concentration、%)で算出される。以下、本発明におけるX線光電子分光分析方法を詳細に説明する。
本発明において親水性薄膜の「炭素量」は、「X線光電子分光装置を用いて得られるC1sピークの解析値から求められる炭素量」と定義される。また、本発明において親水性薄膜の「酸素と結合している炭素の割合」は、「X線光電子分光装置を用いて得られるC1sピークの解析値から求められる酸素と結合している炭素の割合」と定義される。以下に具体的な測定方法を2つ記載する。なお、本発明は、これらの測定方法に限定されるものではない。
X線光電子分光装置:サーモエレクトロン社製のVG_Theta Probe。
X線源:単色化アルミニウムKα線(15kV-6.67mA=100W)。
測定面積:400μmφ
試料と検出器の位置関係:試料法線から53°の位置に光電子取り込みレンズが存在。
炭素量:基材や親水性薄膜を構成する元素を想定し、測定する光電子のセットを決める。測定したトータルの光電子を100%とした時の各光電子由来の元素濃度(atomic concentration)を算出する。C1sピークの元素濃度(atomic concentration %)を炭素量とする。
C1sピークのフィッティング方法:C−O結合、C(=O)−O結合、C=O結合、C−C結合でフィッティングする。
酸素と結合している炭素の割合の算出式:{〔C−O結合の炭素の割合〕+〔C(=O)−O結合の炭素の割合〕+〔C=O結合の炭素の割合〕}÷{〔C−O結合の炭素の割合〕+〔C(=O)−O結合の炭素の割合〕+〔C=O結合の炭素の割合〕+〔C−C結合の炭素の割合〕+〔(必要の場合)その他の結合の炭素の割合〕}×100(%)。
なお、必要の場合は、その他の結合も加えてフィッティングする。このデータを基にC1sピークの各結合状態の炭素の濃度(atomic concentration %)を算出する。
X線光電子分光装置:KRATOS Analytical社製のESCA-3400 (Amicus)。
X線源:非単色化マグネシウムKα線(10kV-20mA=200W)。
測定面積:6mmφ
試料と検出器の位置関係:試料法線上に光電子取り込みレンズが存在。
炭素量:基材や親水性薄膜を構成する元素を想定し、測定する光電子のセットを決める。測定したトータルの光電子を100%とした時の各光電子由来の元素濃度(atomic concentration)を算出する。C1sピークの元素濃度(atomic concentration %)を炭素量とする。
C1sピークのフィッティング方法:C−O結合、C(=O)−O結合、C=O結合、C−C結合でフィッティングする。
酸素と結合している炭素の割合の算出式:{〔C−O結合の炭素の割合〕+〔C(=O)−O結合の炭素の割合〕+〔C=O結合の炭素の割合〕}÷{〔C−O結合の炭素の割合〕+〔C(=O)−O結合の炭素の割合〕+〔C=O結合の炭素の割合〕+〔C−C結合の炭素の割合〕+〔(必要の場合)その他の結合の炭素の割合〕}×100(%)。
本発明の細胞培養用基板では、細胞接着性領域と細胞接着阻害性領域とがパターン化されて配置されていることが好ましい。パターンの形状は、二次元のパターンであれば特に制限されず、細胞の種類、形成させる組織等によって選択することができる。例えば、ライン状、ツリー状(樹状)、網目状、格子状、円形、四角形のパターン、円形および四角形等の図形の内部がすべて細胞接着性領域または細胞接着阻害性領域となっているパターンなどを形成することができる。血管内皮細胞または神経細胞を培養して組織を形成する場合は、ライン状、ツリー状(樹状)、網目状または格子状の形状で細胞が接着するようなパターンを形成することが好ましい。これを被転写材料に転写して培養すると、血管内皮細胞の場合は、ライン状、ツリー状(樹状)、網目状または格子状に配列されることにより組織化が促進され、血管の形成が促される。ライン状、ツリー状(樹状)、網目状または格子状のパターンを形成する場合、パターンにおける線幅は、通常20〜200μm、好ましくは30〜100μmである。特に、血管内皮細胞をライン状に配置して培養することにより毛細血管を形成する場合は、ライン状の細胞接着性領域と細胞接着阻害性領域のスペースが交互に配置された細胞接着性変化パターンを形成し、血管内皮細胞をライン状に接着させることが好ましい。このような態様においては、細胞が1〜10個、好ましくは1〜6個収まる程度のライン幅で細胞が接着されるようなパターンを形成するのが好ましい。具体的には、細胞接着性領域のライン幅は、通常20〜200μm、好ましくは30〜80μmであり、ラインとラインの間にあたる細胞接着阻害性領域のスペース幅は通常80〜1000μm、好ましくは100〜800μmである。ライン幅を上記の数値範囲とすることにより、血管内皮細胞が効率的に管組織化することができる。このような細胞接着性変化パターンを形成することにより、ライン状に接着され転写された血管内皮細胞は、組織化してライン状の毛細血管を効率的に形成する。複数のラインが交わることなく並ぶような細胞パターンを形成したい場合は、細胞が接着したラインとラインの間のスペース幅を上記のように一定の値以上とすることにより、細胞が組織化する際にラインとライン間で細胞から擬足が伸びてラインにゆがみが生じるのを防ぐことができる。
細胞培養用基板に播種する細胞としては、血球系細胞やリンパ系細胞などの浮遊細胞でもよいし接着性細胞でもよいが、本発明は、接着性を有する細胞に対して好適に使用される。そのような細胞としては、例えば、肝臓の実質細胞である肝細胞、クッパー細胞、血管内皮細胞や角膜内皮細胞などの内皮細胞、繊維芽細胞、骨芽細胞、砕骨細胞、歯根膜由来細胞、表皮角化細胞などの表皮細胞、気管上皮細胞、消化管上皮細胞、子宮頸部上皮細胞、角膜上皮細胞などの上皮細胞、乳腺細胞、ペリサイト、平滑筋細胞や心筋細胞などの筋細胞、腎細胞、膵ランゲルハンス島細胞、末梢神経細胞や視神経細胞などの神経細胞、軟骨細胞、骨細胞などが挙げられる。これらの細胞は、組織や器官から直接採取した初代細胞でもよく、あるいは、それらを何代か継代させたものでもよい。さらにこれら細胞は、未分化細胞である胚性幹細胞、多分化能を有する間葉系幹細胞などの多能性幹細胞、単分化能を有する血管内皮前駆細胞などの単能性幹細胞、分化が終了した細胞の何れであっても良い。また、細胞は単一種を培養してもよいし二種以上の細胞を共培養してもよい。
本発明は、細胞培養用基板と、該細胞培養用基板の細胞接着性領域に接着された細胞とを含む細胞接着基板を提供する。当該細胞接着基板はそれ自体製品として流通され得る。
上記の手順で作成された細胞接着基板を用いた対象材料への細胞の転写および転写後の細胞の培養方法について説明する。図2では、転写の対象材料として、表面に細胞培養層が設けられた基材を用い、細胞として血管内皮細胞を用いた場合について図示するが、これは例示のためであり、本発明はこの態様には限定されない。
(細胞培養用基板の作製)
(一段階目の反応)
トルエン39.0g、エポキシシランTSL8350(GE東芝シリコーン製)13.5gを混合し、この混合液を攪拌しながら触媒量のトリエチルアミンを加え、さらに室温で数分間攪拌した。あらかじめUV洗浄した10cm角のガラス基板を、上記のエポキシシラン溶液に浸漬し、12時間室温で放置した。その後、下地処理されたガラス基板をエタノールで洗浄し、次いで水洗し、乾燥した。成膜後の基板表面の水の接触角の平均値は50.2°であった。
テトラエチレングリコール50gを攪拌しながら、触媒量の濃硫酸をゆっくり添加し、さらに室温で数分間攪拌した。上記のエポキシ処理された基板を上記のテトラエチレングリコールに浸漬し、80℃で20分間反応させた。反応後、基板をよく水洗し、次いで乾燥した。これにより親水性薄膜が形成されたガラス基板を作ることが出来た。
酸化チタン系光触媒を塗布した石英板を作製した。あらかじめ露光機の照度を350nmの波長で計測し、露光時間の設定の目安とした。照度は20mW/cm2であった。親水性薄膜が形成されたガラス基板と上記光触媒付き石英板を、親水性薄膜と石英板の光触媒層が対向するように配置し、石英板の裏面側から光が照射されるよう露光機内に設置した。25秒間露光し、酸化処理を行った。その後、培養に使いやすいように、24mm×15mmの大きさに切断した。
サーモエレクトロン社製のVG_Theta Probeを用いて、酸化処理前の親水性薄膜、酸化処理後の親水性薄膜を測定した。C1sピークをC−C結合の炭素、C−O結合の炭素、C(=O)−O結合、C=O結合の炭素でフィッティングした酸化処理後の親水性薄膜の炭素量は、酸化処理前の親水性薄膜の炭素量の92.2%であった。酸化処理前の親水性薄膜における酸素と結合している炭素の割合は60.8%、酸化処理後の親水性薄膜における酸素と結合している炭素の割合は59.2%であった。
上記のように切断した基板をオートクレーブで高圧水蒸気滅菌した。この基板を培養容器に配置し、基板一枚あたり2.6×105個のウシ血管内皮細胞(bEC)を播種した。5%血清を含むMEM培地を用いて、37℃、5%CO2濃度のインキュベータ内で46時間培養した。位相差顕微鏡で観察したところ、bECはコンフルエントの状態で接着していた。
氷上に培養容器を配置し、培養容器内に成長因子低減マトリゲル(ベクトン・ディッキンソン)を200μl添加し、4℃に冷やしたセルスクレイパーで細胞接着基板と同程度の大きさにマトリゲルを広げた。その後、培養容器を室温で約5分放置し、マトリゲルをゲル化させた。ゲル化させたマトリゲルの上に細胞接着基板を細胞接着面がマトリゲルと対向するように静かに配置した。bECがマトリゲルに接触している状態で数分保持した。その後、0.3%血清を含むMEM培地を培養容器に加え、37℃、5%CO2濃度のインキュベータ内で保持した。2時間後、細胞培養用基板のみを簡単に剥がすことができた。bECがほぼ100%マトリゲルに転写されたことを位相差顕微鏡観察で確認した。
(細胞培養用基板の作製)
実施例1で用いたガラスをUV洗浄し、24mm×15mmの大きさに切断した。
(細胞培養)
上記のように切断した基板をオートクレーブで高圧水蒸気滅菌した。この基板を培養容器に配置し、実施例1と同条件で46時間培養した。位相差顕微鏡で観察したところ、bECはコンフルエントの状態で接着していた。
実施例1と同様に、bECがマトリゲルに接触している状態で数分保持し、次いで0.3%血清を含むMEM培地を培養容器に加え、37℃、5%CO2濃度のインキュベータ内で保持した。2時間後、細胞培養用基板を剥がす操作をしたところ、bECは転写されなかった。別の試料をさらに2.5時間、合計4.5時間培養した後に細胞培養用基板を剥がす操作をしたところ、細胞転写率は20%であった。
サーモエレクトロン社製のVG_Theta Probeを用いて、UV洗浄し高圧水蒸気滅菌した後のガラス基板を測定した。C1sピークをC−C結合の炭素、C−O結合の炭素、C(=O)−O結合、C=O結合の炭素でフィッティングした。酸素と結合している炭素の割合は32.0%であった。
(細胞培養用基板の作製)
(一段階目の反応)
トルエン19.5g、エポキシシランTSL8350(GE東芝シリコーン製)6.8gを混合し、この混合液を攪拌しながら触媒量のトリエチルアミンを加え、さらに室温で数分間攪拌した。あらかじめUV洗浄した10cm角のガラス基板を、上記のエポキシシラン溶液に浸漬し、14時間室温で放置した。次いで、このエポキシ化ガラス基板をエタノールで洗浄し、次いで水洗し、乾燥した。成膜後の基板表面の水接触角の平均値は、51.4°であった。
テトラエチレングリコール(TEG)25gを攪拌しながら、触媒量の濃硫酸をゆっくり添加し、さらに室温で数分間攪拌した。上記のエポキシ化基板をTEGに浸漬し、80℃で15分間反応させた。反応後、基板をよく水洗し、次いで乾燥した。これにより親水性薄膜が形成されたガラス基板を作ることが出来た。
表面全域に酸化チタン系光触媒を塗布したフォトマスクを作製した。フォトマスクは、幅60μmの開口部が300μmピッチで形成されたラインパターンに2.5cm間隔で左記ラインパターンに直交する幅60μmのライン状の開口部が形成され、且つ、周囲に幅約1.5cmの開口部を有する5インチサイズのものを用いた。あらかじめ露光機の照度を350nmの波長で計測し、露光時間の設定の目安とした。照度は20mW/cm2であった。親水性薄膜が形成されたガラス基板と上記触媒付きフォトマスクを、親水性薄膜とフォトマスクの触媒層が対向するように配置し、フォトマスクの裏面側から光が照射されるよう露光機内に設置した。75秒間露光し、酸化処理を行った。その後、培養に使いやすいように、24mm×15mmの大きさに切断した。
サーモエレクトロン社製のVG_Theta Probeを用いて、ベースのガラス基板、酸化処理前の親水性薄膜、酸化処理後の親水性薄膜の領域(上記フォトマスク周囲の幅約1.5cmの開口部の領域)を測定した。C1sピークをC−C結合の炭素、C−O結合の炭素、C(=O)−O結合、C=O結合の炭素でフィッティングした。酸化処理された領域の親水性薄膜の炭素量は、酸化処理されていない領域の親水性薄膜の炭素量の89.9%であった。また、酸素に結合した炭素の割合は親水性薄膜の酸化処理されていない領域では71.9%、親水性薄膜の酸化処理された領域では47.6%であった。なお基材として用いたガラスを測定したところ、酸素に結合した炭素の割合は、30.2%であった。
上記のように切断した基板をオートクレーブで高圧水蒸気滅菌した。この基板を培養容器に配置し、基板一枚あたり1.5×105個のヒト臍帯静脈内皮細胞(HUVEC、クラボウ)を播種した。正常ヒト血管内皮細胞増殖用低血清培地であるHuMedia−EG2(クラボウ)を用い、最終細胞濃度が1.2×105個/mlになるようにした。37℃、5%CO2濃度のインキュベータ内で46時間培養した。位相差顕微鏡で観察したところ、HUVECは酸化処理された部分にのみコンフルエントな状態で接着していた。
氷上に培養容器を配置し、培養容器内に成長因子低減マトリゲル(ベクトン・ディッキンソン)を200μl添加し、4℃に冷やしたセルスクレイパーで細胞接着基板と同程度の大きさにマトリゲルを広げた。その後、培養容器を室温で約5分放置し、マトリゲルをゲル化させた。ゲル化させたマトリゲルの上に細胞接着基板を細胞接着面がマトリゲルと対向するように静かに配置した。細胞パターンがマトリゲルに接触している状態で数分保持した。その後、HuMedia−EG2を培養容器に加えた。37℃、5%CO2濃度のインキュベータ内で保持した。30分後、HUVECが形態変化しチューブ状になっていることを位相差顕微鏡観察で確認した。細胞培養用基板のみを簡単に剥がすことができた。HUVECは、ほぼ100%マトリゲルに転写され、そのチューブ状の形態もほとんど乱れなかったことを位相差顕微鏡観察で確認した。
(細胞培養用基板の作製)
(一段階目の反応)
トルエン39.0g、TSL8350(GE東芝シリコーン製)13.5gを混合し、攪拌しながらトリエチルアミンを450μl添加した。そのまま室温で数分間攪拌した後、全量をガラス皿へ移した。ここにUV洗浄済みの10cm角のガラス基板を浸漬し、室温で16時間放置した。その後、ガラス基板をエタノールと水で洗浄し、窒素ブローで乾燥させた。これにより、ガラス基板表面にエポキシ基を含む薄膜が形成された。成膜後の基板表面の水接触角の平均値は48.9°であった。
50gのTEGを攪拌しながら250μlの濃硫酸を一滴ずつ添加した。そのまま数分間攪拌してから、全量をガラス皿に移した。ここに上記の基板を浸漬し、80℃で15分間反応させた。反応後、基板をよく水洗し、窒素ブローで乾燥させた。これにより、ガラス表面に均一な親水性薄膜が形成された。
実施例2で用いた光触媒付きフォトマスクを用いた。フォトマスクの光触媒層と基板表面の親水性薄膜を接触させ、フォトマスク側から光が照射されるよう露光機内に設置した。波長350nmの照度が20mW/cm2の水銀ランプで50秒間露光し、基板表面の親水性薄膜を部分的に酸化分解した。この基板を24mm×15mmの大きさに切断し、細胞接着基板として使用した。
KRATOS Analytical社製のESCA-3400 (Amicus)を用いて、光触媒リソグラフィによって酸化分解された領域とされなかった領域の元素分析を行った。酸化処理された領域の親水性薄膜の炭素量は、酸化処理されていない領域の親水性薄膜の炭素量の63.8%であった。また、酸素に結合した炭素の割合は、親水性薄膜の酸化処理されていない領域では71.9%および親水性薄膜の酸化処理された領域では62.6%であった。
オートクレーブ滅菌した基板を培養容器内に配置し、5%ウシ血清入りMEM培地を適量添加した。ここに、基板一枚あたり2.0×105個のウシ血管内皮細胞(bEC)を播種した。これをインキュベーター(37℃、5%CO2)中で40時間培養し、位相差顕微鏡で観察したところ、bECは相対的に炭素濃度の低い領域にのみ接着し、細胞パターンを形成していた。
氷冷した成長因子低減マトリゲル(ベクトン・ディッキンソン)200μlを培養容器上に広げ、室温で約1分間放置した後、上記の基板を細胞接着面を下にしてマトリゲルの上に静かに置いた。この状態で約5分間放置し、完全にゲル化させた後、MEM培地を加えて基板を浸漬させた。培養容器をインキュベーター(37℃、5%CO2)の中に移し、基板とマトリゲルに挟まれた状態でbECの培養を行った。2時間後に位相差顕微鏡でbECを観察したところ、細胞パターンの幅が数十%程度減少していた。このとき基板を剥がしてみると、bECはすべてゲル側に移っていた。インキュベーターに戻しさらに1時間培養すると、bECはゲル内でチューブ上の構造体へと分化していた。
(細胞培養用基板の作製)
(一段階目の反応)
トルエン39.0g、TSL8350(GE東芝シリコーン製)0.48g、トリエチルアミン0.97gを混合し、室温で10分間攪拌した。このシラン溶液にUV洗浄済みの10cm角のガラス基板を洗浄面が上向きとなるように浸漬した。室温で16時間放置した後、基板をエタノールと水で洗浄し、窒素ブローで乾燥させた。これにより、ガラス基板表面にエポキシ基を含む薄膜が形成された。成膜後の基板表面の水接触角の平均値は47.2°であった。
実施例2で用いた光触媒付きフォトマスクを用いた。フォトマスクの光触媒層と基板表面の有機薄膜を接触させ、フォトマスク側から光が照射されるよう露光機内に設置した。波長350nmの照度が20mW/cm2の水銀ランプで25秒間露光し、基板表面の有機薄膜を部分的に酸化分解した。酸化処理後における、マスクの周囲の1.5cm幅の開口部に相対していた領域の基板表面の水接触角の値は39.7°であった。
50gのテトラエチレングリコールを攪拌しながら25μlの濃硫酸を一滴ずつ添加した。そのまま数分間攪拌した後、全量をガラス皿に移した。ここに上記の基板を浸漬し、80℃で15分間反応させた。反応後、基板をよく水洗し、窒素ブローで乾燥させた。これにより、炭素濃度が相対的に異なる2種類の領域からなる親水性薄膜がガラス基板表面に形成された。この基板を25mm×15mmの大きさに切断し、細胞接着基板として使用した。
KRATOS Analytical社製のESCA-3400 (Amicus)を用いて、酸化分解されなかった領域に形成された親水性薄膜と酸化分解された領域に形成された親水性薄膜の元素分析を行った。酸化処理された領域、すなわち親水性材料密度が低い領域の親水性薄膜の炭素量は、酸化処理されていない領域、すなわち親水性材料密度が高い領域の親水性薄膜の炭素量の91.2%であった。また、酸素に結合した炭素の割合は、酸化処理されていない親水性薄膜の領域、すなわち親水性材料密度が高い領域では75.1%、酸化処理された領域、すなわち親水性材料密度が低い領域では70.1%であった。
オートクレーブ滅菌した基板を培養容器内に配置し、5%ウシ血清入りMEM培地を適量添加した。ここに、基板一枚あたり2.0×105個のウシ血管内皮細胞(bEC)を播種した。これをインキュベーター(37℃、5%CO2)中で40時間培養した後、位相差顕微鏡で観察したところ、bECは相対的に炭素濃度の低い領域にのみ接着し、細胞パターンを形成していた。
氷冷した成長因子低減マトリゲル(ベクトン・ディッキンソン)200μlを培養容器上に広げ、室温で約1分間放置した後、上記の基板を細胞接着面を下にしてマトリゲルの上に静かに置いた。この状態で約5分間放置し、完全にゲル化させた後、MEM培地を加えて基板を浸漬させた。培養容器をインキュベーター(37℃、5%CO2)の中に移し、基板とマトリゲルに挟まれた状態でbECの培養を行った。1時間後に位相差顕微鏡でbECを観察したところ、細胞パターンの幅が数十%程度減少していた。このとき基板を剥がしてみると、bECはすべてゲル側に移っていた。インキュベーターに戻しさらに1時間培養すると、bECはゲル内でチューブ上の構造体へ分化していた。
(細胞培養用基板の作製)
(一段階目の反応)
トルエン39.0g、エポキシシランTSL8350(GE東芝シリコーン製)0.48g、トリエチルアミン0.97gを混合し、室温で10分間攪拌した。このシラン溶液にUV洗浄済みの10cm角のガラス基板を洗浄面が上向きとなるように浸漬した。室温で16時間放置した後、基板をエタノールと水で洗浄し、窒素ブローで乾燥させた。これにより、ガラス基板表面にエポキシ基を含む薄膜が形成された。成膜後の基板表面の水接触角の平均値は49.8°であった。
50gの平均分子量400のポリエチレングリコール(PEG400)を攪拌しながら25μlの濃硫酸を一滴ずつ添加した。そのまま数分間攪拌してから、全量をガラス皿に移した。ここに上記の基板を浸漬し、80℃で20分間反応させた。反応後、基板をよく水洗し、窒素ブローで乾燥させた。これにより、ガラス表面に均一な親水性薄膜が形成された。
実施例2で用いた光触媒付きフォトマスクを用いた。フォトマスクの光触媒層と基板表面の親水性薄膜を接触させ、フォトマスク側から光が照射されるよう露光機内に設置した。波長350nmの照度が20mW/cm2の水銀ランプで50秒間露光し、基板表面の親水性薄膜を部分的に酸化分解した。この基板を25mm×15mmの大きさに切断し、細胞接着基板として使用した。
サーモエレクトロン社製のVG_Theta Probeを用いて、光触媒リソグラフィによって酸化分解された領域とされなかった領域の元素分析を行った。酸化処理された領域の親水性薄膜の炭素量は、酸化処理されていない領域の親水性薄膜の炭素量の84.8%であった。また、酸素に結合した炭素の割合は、酸化処理されていない親水性薄膜の領域では72.5%、酸化処理された領域では77.1%であった。
オートクレーブ滅菌した基板を培養容器内に配置し、5%ウシ血清入りMEM培地を適量添加した。ここに、基板一枚あたり2.0×105個のウシ血管内皮細胞(bEC)を播種した。これをインキュベーター(37℃、5%CO2)中で24時間培養し、位相差顕微鏡で観察ところ、bECは相対的に炭素濃度の低い領域にのみ接着し、細胞パターンを形成していた。
(細胞培養用基板の作製)
(一段階目の反応)
トルエン39.0g、TSL8350(GE東芝シリコーン製)13.5gを混合し、攪拌しながらトリエチルアミンを450μl添加した。そのまま室温で数分間攪拌してから、全量をガラス皿へ移した。ここにUV洗浄済みの10cm角のガラス基板を浸漬し、室温で16時間放置した。その後、ガラス基板をエタノールと水で洗浄し、窒素ブローで乾燥させた。これによりガラス基板表面にエポキシ基を含む薄膜が形成された。成膜後の基板表面の水接触角の平均値は52.0°であった。
50gのTEGを攪拌しながら250μlの濃硫酸を一滴ずつ添加した。そのまま数分間攪拌を続けた後、全量をガラス皿に移した。ここに上記のシラン処理された基板を浸漬し、80℃で15分間反応させた。反応後、基板をよく水洗し、乾燥させた。これにより、ガラス表面に均一な親水性薄膜が形成された。
実施例2で用いた光触媒付きフォトマスクを用いた。フォトマスクの光触媒層と基板表面の親水性薄膜を接触させ、フォトマスク側から光が照射されるよう露光機内に設置した。波長350nmの照度が20mW/cm2の水銀ランプで100秒間露光し、基板表面の親水性薄膜を部分的に酸化分解した。この基板を24mm×15mmの大きさに切断した。
サーモエレクトロン社製のVG_Theta Probeを用いて、光触媒リソグラフィによって酸化分解された領域とされなかった領域の元素分析を行った。酸化処理された領域の親水性薄膜の炭素量は、酸化処理されていない領域の親水性薄膜の炭素量の61.8%であった。また、酸素に結合した炭素の割合は、酸化処理されていない親水性薄膜の領域では71.9%、酸化処理された領域では44.5%であった。
PBSバッファーを用いて20μg/ml BSA−FITCを2ml調製し、35mmディッシュに移した。ここに上記の基板を親水性薄膜が上向きとなるように浸漬し、インキュベーター(37℃、5%CO2)中で一晩放置した。基板をPBSで2回洗浄した後、蛍光顕微鏡で基板表面を観察したところ、明瞭な蛍光パターンが観察された。これは、酸化処理された領域にのみBSA−FITCが吸着したためである。
(細胞培養用基板の作製)
(一段階目の反応)
トルエン39.0g、メタクリロイルシランTSL8370(GE東芝シリコーン製)13.5gを混合し、攪拌しながらトリエチルアミンを450μl添加した。そのまま室温で数分間攪拌してから、全量をガラス皿へ移した。ここにUV洗浄済みの5cm角のガラス基板を浸漬し、室温で16時間放置した。その後、ガラス基板をエタノールと水で洗浄し、窒素ブローで乾燥させた。これによりガラス基板表面にメタクリロイル基を含む薄膜が形成された。
ポリエチレングリコールジアクリレート(PEGdA、アルドリッチ製)10gに重合開始剤2,2’−ジメトキシ−2−フェニル−アセトフェノン(DMPA、アルドリッチ製)0.1gを室温で溶かした。これを上記メタクリロイル化基板に1500rpmで5秒間スピンコートした。その後、速やかに窒素雰囲気下で3秒間紫外線を基板全面に照射した。次いで160℃で10分間ポストベークした。このPEGdA化基板を一晩水に浸漬した後に水洗し、次いで乾燥させた。平均乾燥膜厚は、0.33μmであった。
実施例2で用いたフォトマスクと同じパターンを有する光触媒化されていない一般的なフォトマスクを用いた。マスクをPEGdA化基板のPEGdA面に静かに載せ、マスクの裏面側からキセノンエキシマーランプ(172nm、10mW/cm2)を光源とする真空紫外線を1分間照射した。これにより、PEGdA膜表面のフォトマスクの開口部に相当する領域を酸化処理した。基板を2.5cm角に切断し細胞培養に用いた。
70%エタノールで滅菌処理した基板を培養容器内に配置し、5%ウシ血清入りMEM培地を適量添加した。ここに、8.3×104個/cm2のウシ血管内皮細胞(bEC)を播種した。これをインキュベーター(37℃、5%CO2)中で43時間培養した後、位相差顕微鏡で観察したところ、bECはPEGdA膜の酸化処理された領域にのみ接着し、細胞パターンを形成していた。
氷冷した成長因子低減マトリゲル(ベクトン・ディッキンソン)400μlをセルスクレイパーを用いて培養容器上に広げ、室温で約3分間放置した後、上記の基板を細胞接着面を下にしてマトリゲルの上に静かに置いた。この状態で約5分間放置した後、MEM培地を加えて基板を浸漬させた。培養容器をインキュベーター(37℃、5%CO2)の中に移し、基板とマトリゲルに挟まれた状態でbECの培養を行った。5時間後に位相差顕微鏡でbECを観察したところ、細胞パターンは管腔状に形態変化していた。このとき基板を剥がしてみると、bECはすべてゲル側に移っていた。
(細胞培養用基板の作製)
(一段階目の反応)
トルエン39.0g、メタクリロイルシランTSL8370(GE東芝シリコーン製)0.96gを混合し、攪拌しながらトリエチルアミンを450μl添加した。そのまま室温で数分間攪拌してから、全量をガラス皿へ移した。ここにUV洗浄済みの5cm角のガラス基板を浸漬し、室温で16時間放置した。その後、ガラス基板をエタノールと水で洗浄し、窒素ブローで乾燥させた。これによりガラス基板表面にメタクリロイル基を含む薄膜が形成された。
PEGdA(アルドリッチ製)8gと1−ビニル2−ピロリドン(VP、東京化成製)2gの混合物に重合開始剤DMPA(アルドリッチ製)0.1gを室温で溶かした。これを上記メタクリロイル化基板に1500rpmで5秒間スピンコートした。その後、速やかに窒素雰囲気下で3秒間紫外線を基板全面に照射した。次いで160℃で10分間ポストベークした。このPEGdA−VP化基板を一晩水に浸漬した後に水洗し、次いで乾燥させた。平均乾燥膜厚は、0.28μmであった。
実施例2で用いたフォトマスクと同じパターンを有する光触媒化されていない一般的なフォトマスクを用いた。マスクをPEGdA−VP化基板のPEGdA−VP面に静かに載せ、マスクの裏面側からキセノンエキシマーランプ(172nm、10mW/cm2)を光源とする真空紫外線を1分間照射した。これにより、PEGdA−VP膜表面のフォトマスクの開口部に相当する領域を酸化処理した。基板を2.5cm角に切断し細胞培養に用いた。
70%エタノールで滅菌処理した基板を培養容器内に配置し、5%ウシ血清入りMEM培地を適量添加した。ここに、8.3×104個/cm2のウシ血管内皮細胞(bEC)を播種した。これをインキュベーター(37℃、5%CO2)中で43時間培養した後、位相差顕微鏡で観察したところ、bECはPEGdA−VP膜の酸化処理された領域にのみ接着し、細胞パターンを形成していた。
氷冷した成長因子低減マトリゲル(ベクトン・ディッキンソン)400μlをセルスクレイパーを用いて培養容器上に広げ、室温で約3分間放置した後、上記の基板を細胞接着面を下にしてマトリゲルの上に静かに置いた。この状態で約5分間放置した後、MEM培地を加えて基板を浸漬させた。培養容器をインキュベーター(37℃、5%CO2)の中に移し、基板とマトリゲルに挟まれた状態でbECの培養を行った。5時間後に位相差顕微鏡でbECを観察したところ、細胞パターンは管腔状に形態変化していた。このとき基板を剥がしてみると、bECはすべてゲル側に移っていた。
(細胞培養用ディッシュの作製)
(一段階目の反応)
トルエン39.0g、エポキシシランTSL8350(GE東芝シリコーン製)0.48gを混合し、攪拌しながらトリエチルアミンを225μl添加した。そのまま室温で数分間攪拌してから、全量をガラス皿へ移した。ここにUV洗浄済みの10cm角、厚さ0.1mmのガラス基板を浸漬し、室温で16時間放置した。その後、ガラス基板をエタノールと水で洗浄し、窒素ブローで乾燥させた。これによりガラス基板表面にエポキシ基を含む薄膜が形成された。成膜後の基板表面の水接触角の平均値は、49.8°であった。
テトラエチレングリコール25gを攪拌しながら、触媒量の濃硫酸をゆっくり添加し、さらに室温で数分間攪拌した。上記のエポキシ処理された基板を上記のテトラエチレングリコールに浸漬し、80℃で60分間反応させた。反応後、基板をよく水洗し、次いで乾燥した。これにより親水性薄膜が形成されたガラス基板を作ることが出来た。
実施例2で用いた光触媒付きフォトマスクを用いた。フォトマスクの光触媒層と基板表面の親水性薄膜を接触させ、フォトマスク側から光が照射されるよう露光機内に設置した。波長350nmの照度が18.6mW/cm2の水銀ランプで188秒間露光し、基板表面の親水性薄膜を部分的に酸化分解した。この基板を21mm×21mmの大きさに切断した。
底の中央部に直径14mmの穴があいた直径35mmのプラスチックディッシュ(コーニング製)を用いた。上記の厚さ0.1mmの細胞培養用基板をディッシュの底の穴を塞ぐように、接着剤KE45T(信越シリコーン製)を用いて貼りつけた。35℃で4時間乾燥させ、さらに室温で二日間乾燥させた。70%エタノールで滅菌し、リン酸緩衝液で洗浄した。
2×105個のbECを2.5mlの5%ウシ血清入りMEM培地に懸濁し上記パターン培養用ディッシュに播種した。これをインキュベーター(37℃、5%CO2)中で68時間培養した。位相差顕微鏡で観察したところ、bECは基板の酸化処理された部分にのみ接着していた。
氷冷した成長因子低減マトリゲル(ベクトン・ディッキンソン)200μlを直径23mmの組織培養用プラスチックシート(和光純薬製)上に直径15mm程度に広げ、室温で約10分間放置した。ディッシュ内の培地を吸引除去し、マトリゲルが載ったプラスチックシートをマトリゲルがディッシュ底面上のパターン培養された細胞と相対するように静かに置いた。ディッシュの蓋をし、約5分間室温で放置した後、0.3%ウシ血清入りMEM培地を2.5ml加え、インキュベーター(37℃、5%CO2)内で3時間培養を行った。位相差顕微鏡で観察したところ、細胞パターンは管腔状に形態変化していた。このときプラスチックシートを剥がしてみると、bECはすべてプラスチックシート上のマトリゲルに移っていた。
(線維芽細胞の培養)
6cmディッシュを使い、マウス胚の線維芽細胞BALB/3T3クローンA31を10%ウシ胎児血清を含むDMEM培地を用いて培養した。100%コンフルエントになってから、さらに24時間培養を続けた。
ウシ血管内皮細胞(bEC)を蛍光色素PKH26(アルドリッチ製)を使って染色した。染色方法はメーカーのプロトコルシートに則って行った。
実施例9で作製した厚さ0.1mmの細胞培養用基板を用いて、蛍光染色したbECを5%ウシ胎児血清を含むMEM培地を用いてインキュベータ(37℃、5%CO2)内で48時間パターン培養した。位相差顕微鏡観察により細胞パターンが良好であることを確認した。また、蛍光顕微鏡観察により、bECが良く染まっていることを確認した。
上記線維芽細胞を培養しているディッシュから培地を吸引除去し、上記蛍光染色bECをパターン培養した基板を、線維芽細胞シートとパターン培養されたbECが相対するように配置し、ディッシュの蓋をし、インキュベータ内で10分間保持した。その後、ディッシュ内に、基板を動かさないよう注意して静かに0.3%ウシ血清含有MEM培地を加え、さらにインキュベータ内で6時間培養した。蛍光顕微鏡観察により、bECパターンの幅が50%程度細くなっていることを確認した。また、細胞培養用基板を注意深く剥離したところ、細胞培養用基板にはbECは残っておらず、bECパターンは線維芽細胞シート上に転写されたことを顕微鏡観察により確認した。
(親水性薄膜が形成された基板)
実施例2で作製した基板を用いた。
(酸化処理)
表面全域に酸化チタン系光触媒を塗布したフォトマスクを作製した。フォトマスクは、幅60μmの開口部が140μm間隔でライン状に配置されたパターンが形成され、且つ、周囲に幅約1.5cmの開口部を有する5インチフォトマスクを用いた。あらかじめ露光機の照度を350nmの波長で計測し、露光時間の設定の目安とした。照度は20mW/cm2であった。親水性薄膜が形成されたガラス基板と上記触媒付きフォトマスクを、親水性薄膜とフォトマスクの触媒層が対向するように配置し、フォトマスクの裏面側から光が照射されるよう露光機内に設置した。75秒間露光し、酸化処理を行った。その後、培養に使いやすいように、24mm×15mmの大きさに切断した。
HUVECを用い実施例2と同様に実験を行った。細胞パターン密度が高くても、実施例2と同様に30分でHUVECがマトリゲルに転写されることを確認した。
(親水性薄膜が形成された基板)
実施例1で作製した基板を用いた。
(酸化処理)
表面全域に酸化チタン系光触媒を塗布したフォトマスクを作製した。フォトマスクは、100μm角の開口部が100μm間隔で配置されたパターンが形成され、且つ、周囲に幅約1.5cmの開口部を有する5インチフォトマスクを用いた。あらかじめ露光機の照度を350nmの波長で計測し、露光時間の設定の目安とした。照度は20mW/cm2であった。親水性薄膜が形成されたガラス基板と上記触媒付きフォトマスクを、親水性薄膜とフォトマスクの触媒層が対向するように配置し、フォトマスクの裏面側から光が照射されるよう露光機内に設置した。25秒間露光し、酸化処理を行った。その後、培養に使いやすいように、24mm×15mmの大きさに切断した。
bECを用い実施例1と同様に実験を行った。100μm角の桝目状の細胞パターンでも実施例1と同様に2時間でbECがマトリゲルに転写されることを確認した。
Claims (10)
- 基材と、基材表面に形成された細胞接着性領域とを備える細胞培養用基板であって、
細胞接着性領域が、炭素酸素結合を有する有機化合物を含む細胞接着阻害性の親水性膜に酸化処理および/または分解処理を施して細胞接着性とした膜で形成されていることを特徴とする細胞培養用基板。 - 基材と、基材表面に形成された細胞接着性領域と細胞接着阻害性領域とを備える細胞培養用基板であって、
細胞接着性領域が、炭素酸素結合を有する有機化合物を含む細胞接着阻害性の親水性膜に酸化処理および/または分解処理を施して細胞接着性とした膜で形成されており、
細胞接着阻害性領域が、炭素酸素結合を有する有機化合物を含む親水性膜で形成されていることを特徴とする細胞培養用基板。 - 分解処理が酸化または紫外線照射による分解処理である請求項1または2記載の細胞培養用基板。
- 基材と、基材表面に形成された細胞接着性領域とを備える細胞培養用基板であって、
細胞接着性領域が、炭素酸素結合を有する有機化合物を含む親水性膜で形成されており、
前記有機化合物は、その密度が高いほど細胞が接着しにくくなる傾向を有する、高い密度では細胞接着阻害性領域を形成可能な有機化合物であり、
細胞接着性領域における前記有機化合物の密度が、細胞が接着できる程度に低いことを特徴とする細胞培養用基板。 - 基材と、基材表面に形成された細胞接着性領域と細胞接着阻害性領域とを備える細胞培養用基板であって、
細胞接着性領域と細胞接着阻害性領域とが、炭素酸素結合を有する有機化合物を含む親水性膜で形成されており、
細胞接着性領域における前記有機化合物の密度が、細胞接着阻害性領域における前記有機化合物の密度と比較して低いことを特徴とする細胞培養用基板。 - 細胞接着性領域の炭素量が、細胞接着阻害性領域の炭素量に対して20〜99%であることを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項記載の細胞培養用基板。
- 細胞接着性領域における炭素のうちで酸素と結合している炭素の割合(%)の値が、細胞接着阻害性領域における炭素のうちで酸素と結合している炭素の割合(%)の値に対して35〜99%であることを特徴とする請求項2〜6のいずれか1項記載の細胞培養用基板。
- 請求項1〜7のいずれか1項記載の細胞培養用基板と、該細胞培養用基板の細胞接着性領域に接着された細胞とを含む細胞接着基板。
- 請求項8記載の細胞接着基板上の細胞を対象材料に転写する工程を含む、組織体の作成方法。
- 前記工程が複数回行われることを特徴とする請求項9記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012137683A JP5477423B2 (ja) | 2012-06-19 | 2012-06-19 | 細胞培養用基板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012137683A JP5477423B2 (ja) | 2012-06-19 | 2012-06-19 | 細胞培養用基板 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006148552A Division JP5070565B2 (ja) | 2006-05-29 | 2006-05-29 | 細胞培養用基板 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012175983A true JP2012175983A (ja) | 2012-09-13 |
JP5477423B2 JP5477423B2 (ja) | 2014-04-23 |
Family
ID=46978311
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012137683A Active JP5477423B2 (ja) | 2012-06-19 | 2012-06-19 | 細胞培養用基板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5477423B2 (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2015105029A1 (ja) * | 2014-01-09 | 2015-07-16 | 東京エレクトロン株式会社 | 細胞培養容器および細胞継代培養システム並びに細胞継代培養方法 |
WO2021065970A1 (ja) * | 2019-09-30 | 2021-04-08 | テルモ株式会社 | 体細胞を含有するシート状物の作製方法 |
EP3660139A4 (en) * | 2017-07-22 | 2021-04-21 | Toyo Seikan Group Holdings, Ltd. | CULTURE VESSEL, METHOD FOR MANUFACTURING A CULTURE VESSEL, LAMINATED STRUCTURE AND METHOD FOR MANUFACTURING A LAMINATED STRUCTURE |
CN112945671A (zh) * | 2021-02-07 | 2021-06-11 | 南昌大学附属口腔医院(江西省口腔医院) | 一种粘附载玻片及其制备方法和应用 |
US11193107B2 (en) | 2015-02-25 | 2021-12-07 | Ebara Jitsugyo Co., Ltd. | Substrate for supporting cells and method for producing same |
CN115491285A (zh) * | 2022-09-23 | 2022-12-20 | 哈尔滨工业大学 | 可替换的类器官芯片、柔性制造类器官设备及方法 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP3540041A1 (en) | 2018-03-16 | 2019-09-18 | Ricoh Company, Ltd. | Cell tissue producing method and apparatus |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005038011A1 (ja) * | 2003-10-17 | 2005-04-28 | Dai Nippon Printing Co., Ltd. | 人工細胞組織の作成方法、及びそのための基材 |
JP2005160441A (ja) * | 2003-12-05 | 2005-06-23 | Dainippon Printing Co Ltd | パターニング用基板および細胞培養基板 |
WO2005099784A1 (ja) * | 2004-04-12 | 2005-10-27 | Dai Nippon Printing Co., Ltd. | 人工組織およびその製造方法 |
-
2012
- 2012-06-19 JP JP2012137683A patent/JP5477423B2/ja active Active
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005038011A1 (ja) * | 2003-10-17 | 2005-04-28 | Dai Nippon Printing Co., Ltd. | 人工細胞組織の作成方法、及びそのための基材 |
JP2005160441A (ja) * | 2003-12-05 | 2005-06-23 | Dainippon Printing Co Ltd | パターニング用基板および細胞培養基板 |
WO2005099784A1 (ja) * | 2004-04-12 | 2005-10-27 | Dai Nippon Printing Co., Ltd. | 人工組織およびその製造方法 |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2015105029A1 (ja) * | 2014-01-09 | 2015-07-16 | 東京エレクトロン株式会社 | 細胞培養容器および細胞継代培養システム並びに細胞継代培養方法 |
US11193107B2 (en) | 2015-02-25 | 2021-12-07 | Ebara Jitsugyo Co., Ltd. | Substrate for supporting cells and method for producing same |
EP3660139A4 (en) * | 2017-07-22 | 2021-04-21 | Toyo Seikan Group Holdings, Ltd. | CULTURE VESSEL, METHOD FOR MANUFACTURING A CULTURE VESSEL, LAMINATED STRUCTURE AND METHOD FOR MANUFACTURING A LAMINATED STRUCTURE |
WO2021065970A1 (ja) * | 2019-09-30 | 2021-04-08 | テルモ株式会社 | 体細胞を含有するシート状物の作製方法 |
CN112945671A (zh) * | 2021-02-07 | 2021-06-11 | 南昌大学附属口腔医院(江西省口腔医院) | 一种粘附载玻片及其制备方法和应用 |
CN115491285A (zh) * | 2022-09-23 | 2022-12-20 | 哈尔滨工业大学 | 可替换的类器官芯片、柔性制造类器官设备及方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5477423B2 (ja) | 2014-04-23 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5070565B2 (ja) | 細胞培養用基板 | |
JP5477423B2 (ja) | 細胞培養用基板 | |
JP4247231B2 (ja) | 人工細胞組織の作成方法、及びそのための基材 | |
JP4863655B2 (ja) | 細胞含有シート | |
JP5338609B2 (ja) | 細胞培養方法 | |
JP5407343B2 (ja) | 生体組織の作製方法 | |
Liu et al. | Light-induced cell alignment and harvest for anisotropic cell sheet technology | |
WO2008143149A1 (ja) | 寸法が保持された細胞シート、その製造方法、及びそのための細胞培養担体 | |
JP5261920B2 (ja) | 細胞を用いた試験法および試験用キット | |
TW201014914A (en) | Materials and methods for cell growth | |
JPWO2010134606A1 (ja) | 胚性幹細胞或いは人工多能性幹細胞の分化誘導方法 | |
Kumashiro et al. | Rate control of cell sheet recovery by incorporating hydrophilic pattern in thermoresponsive cell culture dish | |
JPWO2005118013A1 (ja) | 人工血管およびその製造方法 | |
JP2009082005A (ja) | 収縮が抑制された細胞シートの製造方法 | |
WO2012077175A1 (ja) | 細胞培養方法 | |
JP5713086B2 (ja) | 生体組織の作製方法 | |
JP6363401B2 (ja) | 人工多能性幹細胞の分化誘導方法 | |
Guo et al. | A practical guide to promote informatics-driven efficient biotopographic material development | |
Dhyani et al. | Self-Patterning Silk Films for Cellular Coculture | |
WO2024053684A1 (ja) | フィーダー細胞、細胞シートおよびそれらの製造方法、ならびにフィーダー細胞を用いた細胞の維持または増殖方法 | |
WO2022118889A1 (ja) | 細胞シート製造用細胞培養器材、細胞シート製造用キット及び細胞シート製造方法 | |
JP5648454B2 (ja) | 細胞試験用容器及びそれを用いた細胞試験方法 | |
JP6953863B2 (ja) | 細胞シートの剥離性の調整方法、細胞シートの製造方法、及び細胞培養容器の製造方法 | |
JP2006067987A (ja) | 細胞スフェロイドの回収方法及び細胞スフェロイド | |
JPWO2015146560A1 (ja) | シート状細胞培養物を製造するための細胞培養器具およびそれを用いたシート状細胞培養物の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20120619 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120727 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20130110 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130115 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130318 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130723 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130919 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20140114 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20140127 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5477423 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |