JP2012174615A - サーマルプロテクター - Google Patents

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Abstract

【課題】 簡易な構造で良好な堅牢性と気密性が得られ、低費用の装置で効率的に生産可能で、且つ小型化及び低背化されたサーマルプロテクターの提供。
【解決手段】 サーマルプロテクターは、アーム及び反転型の感熱素子が、カバー部及びベース部を備えるケースに収納されてなり、前記カバー部は、金属プレートが前記アームと当接して共にカバー樹脂部に埋設されてなる。該カバー樹脂部は、前記金属プレートの上面を覆って前記カバー部の上面をなす。前記金属プレートと前記アームとが当接する接触域の直下の部分が溶接部位に用いられ、前記アームは、前記カバー部の下面から行われる溶接操作により、前記溶接部位において前記金属プレートと溶接される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、サーマルプロテクターに関するものである。詳細には、低費用の装置で効率的に生産可能で、且つ小型化及び低背化されたサーマルプロテクター及びその製造方法に関する。
ノート型パソコンなど携帯用の電気機器に使用されるリチウム二次電池は、反応性に富んだ大量の化学エネルギーを小区画に備蓄した装置部品であり、発熱や発煙を未然防止するための安全装置を具備する必要がある。昨今、携帯型電算機器は益々小型化及び低背化が求められており、これに搭載されるバッテリー及びサーマルプロテクターも更なる小型化及び低背化を迫られている。
かかる要求に対応して、様々の技術が提案されている。例えば、特許文献1に開示されるサーマルプロテクターは、外部接続端子が貫通する態様で一体成形した樹脂製ケースがスイッチ機構部を囲んでいるところに、このケースの上部開口が密封されるようにフィルム状のカバー部材、続いて金属製の補強部材を載せて構成される。特許文献2は、PTC素子を固定片と可動片との相対する面相互の間に配置し、熱応動素子を該PTC素子の上面に被さった状態に配置したサーマルプロテクターを開示する。
これら従来品の一では、アーム(スイッチ機構部、可動片)がケースに載置されケース内で端子と接合された後に、カバー(カバー部材、蓋体)が該ケースを閉じている。そして、カバーにアームと金属プレート(金属板)とがインサート成形により一体的に形成されている形態おいても、カバー中の金属プレートは、アームと化学的に接合されていない。加えて、カバーの樹脂部は、該カバーを囲繞する部分でアーム及び金属プレートを接合するにとどまる。
しかしながら、アームが化学的に接合され固定されていない形態(特許文献1)を採ると、サーマルプロテクターは端子の捻転に対して脆弱となる。また、小型化しながらカバー樹脂部の肉厚が不足すると(特許文献2)、サーマルプロテクター全体の機械的強度が低下する。一方、アームをケースに載置してからケース内で端子と十分強固に接合する形態を採ると、サーマルプロテクターの小型化に限界がある。アームと端子とを接合する際に用いられる溶接用の治具をサーマルプロテクターの小型化に対応して小さくすると、この治具の摩耗が激しく、生産性の維持に限界が来るからである。
次に、本発明と従来技術との違いを明確にするために、従来技術の形態を図説する。図4(a)は、従来技術によるサーマルプロテクターの製造方法を概念的に図説したものである。図4(b)は、もう一つの従来技術によるサーマルプロテクターの分解断面図である。
図4(a)に図示される製造方法では、ベースターミナル52c上にアーム2を置き、このアームを溶接治具6Wで、更に詳細には治具先端6aで押さえ付けた状態でこれらを溶接してアームに接合を施していた。しかし、アーム2を押える溶接治具6Wを更に小さくすることは困難である。なぜなら、溶接治具6Wを小さくすると治具先端6aの消耗が速くなり、設備の保守費用が嵩み製造費用の高まる原因となるからであり、加えて、溶接治具6Wの押圧力の減少で品質低下が起こるからである。
図4(b)に図示されるサーマルプロテクターにおいては、蓋体51(カバー部に相当)が可動片2(アーム)と金属板51b(金属プレート)とがインサート成形により一体的に形成されているものの、金属板は上面が樹脂により覆われておらず、樹脂部51aにあたる部分は、金属板51b上でその中央より一段薄くなっている外縁部51b1を被覆するにとどまる。このような構造においては、用いられる金属板51bは、強度を得るために相当に厚み寸法を大きくせざるを得なかった。しかも、かかる蓋体51の設計をそのまま寸法縮小すれば、機械的強度が損失するのは免れない。よって、図4(b)に図示される従来技術では小型化及び低背化に限界があった。
特開2001−351490号公報 特開2005−129471号公報
上記のような問題を解決して、本発明は、小型化及び低背化の要求を満たしながら、端子の捻転などに対して堅牢性が維持され、且つ生産性の損なわれないサーマルプロテクター及びその製造方法を提供する。
(1)本発明のサーマルプロテクターは、アーム及び反転型の感熱素子が、カバー部及びベース部を備えるケースに収納されてなり、前記カバー部は、前記アームが金属プレートの下面に当接して共にカバー樹脂部に埋設されてなる。さらに、該カバー樹脂部は、前記金属プレートの上面を覆って前記カバー部の上面をなすことを特徴とする。
(2)前記アームにおいて、前記金属プレートと前記アームとが当接する接触域の直下の部分が溶接部位に用いられ、前記アームは、前記カバー部の下面から行われる溶接操作により、前記溶接部位において前記金属プレートと溶接されていることを特徴とする。
(3)本発明のサーマルプロテクターは、上記構成において、前記アームの一部が前記ケースの外部に延設されてなるアーム端子部であることを特徴とする。
(4)本発明のサーマルプロテクターは、上記構成において、前記金属プレートの一部が前記ケースの外部に延設されてなるカバー端子部であることを特徴とする。
(5)本発明のサーマルプロテクターは、上記構成において、前記可動アームに溶接痕を有することを特徴とする。
(6)また、本発明のサーマルプロテクターの製造方法は、カバー部及びベース部を備えるケースにアーム及び反転型の感熱素子を収納してなるサーマルプロテクターを製造する方法であって、まず、金属プレートの下面に前記アームを当接させ重ねた状態にて共に樹脂中にインサート成形することにより、前記金属プレートの上面をカバー樹脂部が覆う前記カバー部を構成する工程、さらに、前記アームと前記金属プレートとが当接する接触域の直下の溶接部位において、前記カバー部の下面から溶接操作により前記アームを前記金属プレートと溶接する工程、さらに、前記ベース部に前記反転型の感熱素子を収納する工程、さらに、インサート成形した前記カバー部で前記ベース部を被覆することにより前記ケースを構成する工程、さらに、前記ベース部のベース樹脂部と前記カバー樹脂部とを接合させ前記ケースを密封する工程を備えることを特徴とする。
本発明のサーマルプロテクターによれば、カバー部は、アームが金属プレートに当接して共にカバー樹脂部に埋設されなり、カバー樹脂部は、金属プレートの上面を覆うので、サーマルプロテクターを小型化及び低背化すること、部品点数及び工程数を減らすこと、及び同時に製造費用を低減することが可能となる。さらにアームは、前記金属プレートと溶接されているので、安定した電気特性及び機械的強度を確保することが可能となる。
本発明のサーマルプロテクターの製造方法によれば、金属プレートの下面に前記アームを当接させ重ねた状態にて共に樹脂中にインサート成形することにより、前記金属プレートの上面をカバー樹脂部が覆う前記カバー部を構成する工程、さらに、前記アームと前記金属プレートとが当接する接触域の直下の溶接部位において、前記カバー部の下面から溶接操作により前記アームを前記金属プレートと溶接する工程を経るので、サーマルプロテクターが従来より小形且つ低背でありながら、堅牢であり、例えば次のような点で高い生産性で量産されうる。サーマルプロテクターには、従来より小さい寸法で設計されながら、溶接作業において従来と同様の大きさの治具を適用できる。場合によって、治具を用いることなく、少なくとも、アームを動かさないように固定するための治具は不要として、溶接作業を行える。よって、従来技術、及び更に小さい治具を用いるのに比べて、省工程で、部品点数が少なく、保守作業の必要回数が少なく、製造費用が低減され、押圧力の不足により品質を損なうこともない生産が可能となる。
本発明の実施態様1によるサーマルプロテクターの組立工程図である。 本発明の実施態様1によるサーマルプロテクターの断面図である。 本発明の実施態様2によるサーマルプロテクターの断面図である。 従来技術によるサーマルプロテクターの分解断面図である。
(実施形態1)
以下、本発明の実施形態について、図1乃至3を用いて説明する。図1及び図2は、それぞれ、本発明の実施形態1によるサーマルプロテクター1の製造方法を模式的に示す工程図、及び製品を模式的に示す断面図である。図2のように、アーム2、バイメタル3(感熱素子に相当)及び正特性温度サーミスター(以下、PTC4という。)はケース5の内部に収納され、アーム2の一端であるアーム端子部2cがケース5の外部に延設されている。ケース5は、予め図1(b)のようにアーム2と一体化されたカバー部51でベース部52を密封することにより構成される。
アーム2は、バネ性に富んだ導通性の良い、細長い金属板であり、屈曲して上方に凸状で配置され、アーム固定部2aにおいて一端がカバー51の周縁部分に固定される。実施形態1では、アーム2の片端は、図1(b)及び図2のようにアーム固定部2aから更にケース5外部に延設され、アーム端子部51cとなっている。一方、アーム2の別の一端は、可動接点2dを先端に付したアーム可動部2bであり、アーム可動部2bはバイメタル3の上に配置される。アーム固定部2aのカバー部51に対して当接する部位は、金属プレート51aと共に接触域51dをなす。アーム2の形状、寸法、材質などは、既存の設計を適用すればよい。
バイメタル3(感熱素子)は、PTC4の上に載置され、アーム2とPTC4とに上下から挟まれることになる。バイメタル3は、矩形の薄い金属片であり、四隅が曲線状に形成され、中央は常温では上方に向けてなだらかに凸曲面を呈する。昇温によってバイメタル3は、反転して下方に凸状となり、アーム可動部2bを外縁部で持ち上げる。このようにバイメタル3は温度変化による反転動作により、アーム2を動かし、サーマルプロテクター1を導通又は遮断する。バイメタル3の構造、材質、形状、寸法などは、既存の設計を採用することができ、導通性及び温度特性を考慮に入れて適宜に選択すればよい。また、感熱素子には、バイメタルの代わりにトリメタルを用いることも可能である。またさらに、アームを積層金属で形成し、感熱素子とアームとを一体化することも可能である。
PTC4(温度サーミスター)は、薄い円盤状の部品であり、バイメタル3の直下に配置される。バイメタル3が昇温によって反転すると、PTC4には電圧が印加される。PTC4は、正特性の温度サーミスターであり、温度の上昇に伴い急激に電気抵抗を増す感熱素子であり、バイメタル3の反転状態を保つ自己保持回路を構成する。PTC4の材質、形状、寸法などは、既存の設計を採用することができ、電気特性及び温度特性を考慮に入れて適宜に選択すればよい。
自己保持回路を構成する必要のないときは、PTC4を備えずに、ケース5の底面にPTC4と同形の突起を設けるなどしてもよい。さらにまた、バイメタル又はこれに相当する感熱素子及びアームの材料、形状、構成を適宜に選べば、感熱素子とアームとを分離せず、一体化することが可能となる。この場合、アームは、バイメタル又はトリメタルから形成される。このアームの一部には、なだらかな球面状の凸部が設けられる。この凸部の直下にPTC又はケース底面の突起を位置取りさせる。
ケース5は、全体として厚み方向に扁平な直方の筐体であり、内部に各部品を収納する。ケース5は、カバー部51及びベース部52から構成される。カバー部51及びベース部52は、いずれも樹脂及び金属を材料とする。カバー部51及びベース部52は、小型化、低背可及び機械的強度の観点から、金属片を樹脂にインサート成形することにより形成するのが好ましい。ケース5の形状、寸法、材質などは、既存のものを適宜組み合わせて設計すればよい。
カバー部51は、カバー樹脂部51aが金属プレート51bの上面のほぼ全面を覆うように構成される。金属プレート51bは、サーマルプロテクター1の機械的強度を担保するための部材である。さらに、カバー樹脂部51aが金属プレート51bの上面のほぼ全面を覆うとサーマルプロテクター1の機械的強度が向上し、ケース5内部の温度を制御しやすく熱的にも有利となる。金属プレート51bの下面には、図1(a)及び図2のように金属プレート51bがアーム2を覆うように位置取りして、金属プレート51bとアーム固定部2aとが当接して接触域51dをなして図1(b)及び図2のように共にカバー樹脂部51a中にインサート成形されている。カバー部51の下面では、樹脂部51aからなる側壁部51eが、金属プレート51bとアーム2の重ねられる範囲を囲繞する。
ベース部52は、ベース樹脂部52aにベース金属部52bが埋設されるように一体化され、構成されている。ベース部52は、全体として筐体状になっており、周縁部52eが収容部52fを囲繞する。収容部52fには、カバー部51の接合される前にPTC4及びバイメタル3が収容される。PTC4及びバイメタル3は、ベース金属部52bと導通しうるよう位置取りされる。
固定接点52dは、ベース部52において、アーム固定部2aの反対側の一端に埋設されるベース金属部52bに銀などの溶接、めっき、クラッドなどにより形成される。ベース金属部52bの一部は、ケース5の外部に延設され、ベース端子部52cとなる。固定接点52dは、温度変化によるアーム2の揺動により、可動接点2dと接触又は離反する。このようにケース5は、カバー部51がベース部52と接合された時には、常温時で先端の可動接点2dが固定接点52dに押圧されるように設計される。固定接点52dの形状、寸法、材質などは、既存のものを適宜組み合わせて設計すればよい。
アーム固定部2aは、上述のとおりアーム2の一部であり、低背化のために、図1(b)のようにカバー部51をインサート成形する際に金属プレート51bと接触域51eにおいて当接している。カバー部51の下面は接触域51eにおいて溶接のために露出する。アーム固定部2aは、金属プレート51bとアーム2の重ねられる範囲を囲繞する、樹脂部51aからなる側壁部51eに一部が埋設されることで、アーム2をカバー部51に固定している。
各部品をベース部52に収納し、カバー部51を被せた後、図1(c)における溶接操作Wにより、金属プレート51bとアーム2とが接合される。溶接操作Wは、レーザー、電子ビーム、アーク放電などによる。これらの中で、寸法縮小及び溶接材への負担を考慮すると、費用、加工精度などの観点からレーザーが望ましい。レーザー溶接には、既存の装置を行うことができる。サーマルプロテクター1は小さいので、通常、これらの装置は溶接材料を固定するための治具を備える。レーザーによる溶接操作W及びその他におけるレーザーやビームの出力、溶接の時間、治具の押圧力などは、溶接材料として接合される金属部材の寸法、性質などにより、金属プレート51b及びアーム2が互いに溶接されるように適宜設定すればよい。あるいは、溶接作業Wを行う装置によっては、治具が不要となる。
カバー部51の下面、アーム2の溶接操作Wを行った箇所には、溶接痕が残る。溶接痕は、アーム2が金属プレート51bと接合された部分である溶接部位6を示すものである。溶接の箇所は一カ所であっても複数カ所であってもよい。溶接の形態も、点状のみでなく、線状或いは面状であってもよい。溶接箇所を多くとれば、接合強度を大きくすることもできる。
ケース5は、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、液晶ポリマー(LCP)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)その他の耐熱性に優れた樹脂を材質として成形される。ベース金属部52b及びアーム2の材質は、リン青銅、洋白、黄銅などの弾性と導電性とに富んだ材料を用いる。固定接点52d及び可動接点2dの材質は、銀又は銀−ニッケル合金など導通性の好い銀を主成分とする合金であり、これをクラッド、溶接、めっき、塗布、その他の方法によりケース5中のベース金属部52b及びアーム2に付す。バイメタル3には、熱膨張の大きい金属材料と熱膨張の小さい金属材料とを積層させ、熱処理を行い所期の温度で反転または原形復帰するようにしたものを用いる。これら各部材の寸法、配置などは、既存の設計を適用すればよい。
本発明のサーマルプロテクター1は、図1及び図2に現れるように、カバー部51において、金属プレート51b上面がカバー樹脂部51aで覆われることにより、サーマルプロテクター1全体が小型化されても機械的強度が充分に大きく保たれる。さらに、先述のように製品の小型化に応じて治具を小さくする必要がない。場合によっては、溶接作業Wにおいて、治具を用いる必要がない。少なくとも、アーム2を抑えるための治具は本発明において存在しなくてよい。よって、さらに小型化された製品の製造においても治具の寿命は長く、押圧力の不足もなく、生産されたサーマルプロテクター1の電気特性が安定する。実施形態1では、アーム2は既に外部電源と端子により導通しているので、溶接操作Wは必ずしも要さないが、更なる機械的強度の観点から溶接部位6を設けるのが望ましい。
(製造方法)
実施態様1によるサーマルプロテクターの組立は、図1に模式的に示される。カバー部51を構成する工程では、金属片を所定の形に成形してなしたアーム2及び金属プレート51bを互いに当接させた状態(図1(a))で樹脂中にインサート成形してカバー部51が完成する(図1(b))。この時、カバー部51の上面では、金属プレート51bがカバー樹脂部51aで覆われる。
次に、図1(c)のように、カバー部51の下面から溶接操作Wにより、カバー金属部51bとアーム2とを接合する。かくして、接触域51dに溶接部位6が形成され、金属プレート52bとアーム固定部2aが連結され、サーマルプロテクター1の構造が強化される。この時、カバー部51の下面、アーム2のアーム固定部2aに溶接痕が残される。溶接操作Wは、レーザー溶接などの熱線の照射により行うのが好ましい。レーザー溶接の他に、電子ビーム溶接、アーク溶接なども用いられる。既述の図1(b)のインサート成形の工程で、アーム2は既に接触域51dにおいて外部端子との密着が確保されているので、溶接用の治具は必ずしも要さない。
そして、図1(d)のようにインサート成形されたカバー部51がベース部52を被覆する。こうしてケース5が構成される。一方で、ベース部52は、予めカバー部51と同様に、所定の形に形成された金属片をベース樹脂部52aに埋め込み状にインサート成形して構成されている。この金属片は、ベース金属部52bであり、一部がケース5外部に延設されてベース端子部52cとなる。構成されたベース部52の収容部52fには、カバー部51が被覆する前に、PTC4及びバイメタル3が順に載置されている。
溶接操作Wによりカバー部51を完成させた後、ベース部52と接合して、具体的には、カバー部51の側壁部51eとベース部52の周縁部52eとを接合させケース5を密封する工程によって製品を完成させる。以上の製造方法に因る作用効果は、既述のとおりである。ケース5の樹脂部が熱可塑性樹脂である場合、この接合は超音波溶着により行うとよい。サーマルプロテクター1は、以上の工程と場合により適宜にその他の処理を経て完成した後、基板に実装されバッテリーパックに封入される安全回路に組み込まれる。既述のとおり、実施形態1では、溶接操作Wを不要としうる。
(実施形態2)
図3は、本発明の実施形態2を示す断面図である。実施形態1のサーマルプロテクター1では、アーム2の一部がケース5の外部に延設されて、外部電源と接続するアーム端子部2cとして機能するが、実施形態2のサーマルプロテクター1では、金属プレート51bの一部が外部に延設されて、外部電源と接続するカバー端子51cとして機能する。実施形態2のサーマルプロテクター1では、溶接操作Wにより、アーム2とカバー端子51cとが電気的に接続する。実施形態2のサーマルプロテクター1においても、アーム2が金属プレート51bと溶接されることにより、アーム端子2cに外力が加わった場合の堅牢性が更に高められている。実施形態2のサーマルプロテクターも、他の構成、作用効果、製造法などは、実施形態1のものとほぼ同様である。
また、金属プレート51bの一部を端子とする形態には、アーム固定部2aよりアーム可動部2bの方向と反対へ向かってケース5から外部にまで延設されて、カバー端子部51cとなっている図2及び図3に図示されたものの他、前記と別方向にカバー端子部を延設する形態も挙げられる。あるいは、カバー樹脂部51aの一部を機械的強度の損なわれない程度に排除し、カバー部51上面の一部でカバー樹脂部が排除され金属プレート51bの露出した部分をカバー端子部に充てる形態もありうる。
以上のように、本発明の実施形態について説明したが、本発明では、樹脂部が金属プレートを覆ってカバー部上面をなし、カバー部とアームとが一体的に形成されていればよく、上記の実施形態に限定されるものではない。アームと金属プレートとの溶接は不可欠と限らず、また、カバー部上面は機械的強度を損なわない程度に金属プレートを露出しうる。
1 サーマルプロテクター,
2 アーム,
2a アーム固定部,
2b アーム可動部,
2c アーム端子部,
2d 可動接点,
3 バイメタル(反転型の感熱素子),
4 PTC(温度サーミスター),
5 ケース,
51 カバー部,
51a カバー樹脂部,
51b 金属プレート,
51c カバー端子部,
51d 接触域,
52 ベース部,
52a ベース樹脂部,
52b ベース金属部,
52c ベース端子部,
52d 固定接点
6 溶接部位,
6W 溶接治具,
W 溶接操作,

Claims (6)

  1. アーム及び反転型の感熱素子が、カバー部及びベース部を備えるケースに収納されてなり、
    前記カバー部は、前記アームが金属プレートの下面に当接して共にカバー樹脂部に埋設されてなり、
    該カバー樹脂部は、前記金属プレートの上面を覆って前記カバー部の上面をなすことを特徴とするサーマルプロテクター。
  2. 請求項1において、さらに前記アームにおいて、前記金属プレートと前記アームとが当接する接触域の直下の部分が溶接部位に用いられ、
    前記アームは、前記カバー部の下面から行われる溶接操作により、前記溶接部位において前記金属プレートと溶接されたことを特徴とするサーマルプロテクター。
  3. 請求項1又は請求項2の一において、前記アームの一部が前記ケースの外部に延設されてなるアーム端子部であることを特徴とするサーマルプロテクター。
  4. 請求項2において、前記金属プレートの一部が前記ケースの外部に延設されてなるカバー端子部であることを特徴とするサーマルプロテクター。
  5. 請求項1乃至請求項4の一において、前記可動アームに溶接痕を有することを特徴とするサーマルプロテクター。
  6. カバー部及びベース部を備えるケースにアーム及び反転型の感熱素子を収納してなるサーマルプロテクターを製造する方法であって、
    金属プレートの下面に前記アームを当接させ重ねた状態にて共に樹脂中にインサート成形することにより、前記金属プレートの上面をカバー樹脂部が覆う前記カバー部を構成する工程、
    前記アームと前記金属プレートとが当接する接触域の直下の溶接部位において、前記カバー部の下面から溶接操作により前記アームを前記金属プレートと溶接する工程、
    前記ベース部に前記反転型の感熱素子を収納する工程、
    インサート成形した前記カバー部で前記ベース部を被覆することにより前記ケースを構成する工程、
    及び、前記ベース部のベース樹脂部と前記カバー樹脂部とを接合させ前記ケースを密封する工程を備えることを特徴とするサーマルプロテクターの製造方法。
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