JP2012174359A - 接続構造体及び接続構造体の製造方法 - Google Patents

接続構造体及び接続構造体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】電極間の接続抵抗が低く、かつ耐熱衝撃特性が高い接続構造体を提供する。
【解決手段】本発明に係る接続構造体1は、第1の電極2bを上面2aに有する第1の接続対象部材2と、第2の電極4bを下面4aに有する第2の接続対象部材4と、第1の接続対象部材2の上面2aと第2の接続対象部材4の下面4aとの間に配置されており、かつ導電性粒子21を含む異方性導電材料により形成されている接続部3とを備える。導電性粒子21は、樹脂粒子22と、第1の導電層23と、第1の導電層23よりも融点が低い第2の導電層24とを有する。導電性粒子21における樹脂粒子22の中心を通る中心線に対して、導電性粒子21における第2の導電層24は、左右非対称に偏在しており、上記中心線に対して左右方向の一方側の領域に第2の導電層24全体の70体積%以上、100体積%以下が存在する。
【選択図】図1

Description

本発明は、導電性粒子を含む異方性導電材料を用いた接続構造体に関し、例えば、フレキシブルプリント基板、ガラス基板及び半導体チップなどの様々な接続対象部材の電極間が導電性粒子により電気的に接続された接続構造体、並びに該接続構造体の製造方法に関する。
ペースト状又はフィルム状の異方性導電材料が広く知られている。該異方性導電材料では、バインダー樹脂などに複数の導電性粒子が分散されている。
上記異方性導電材料は、例えば、フレキシブルプリント基板とガラス基板との接続(FOG(Film on Glass))、半導体チップとフレキシブルプリント基板との接続(COF(Chip on Film))、又は半導体チップとガラス基板との接続(COG(Chip on Glass))等に使用されている。
上記異方性導電材料により、例えば、半導体チップの電極とガラス基板の電極とを電気的に接続する際には、半導体チップの電極とガラス基板の電極との間に異方性導電材料を配置した後、加熱及び加圧する。これにより、異方性導電材料を硬化させて、かつ導電性粒子を介して電極間を電気的に接続し、接続構造体を得る。
上記接続構造体の一例として、第1の電子部品の第1の面に設けられた複数の第1の電極を、第2の電子部品の第2の面に設けられた複数の第2の電極に接続した接続構造体が開示されている。この接続構造体は、相対向した上記第1の面と上記第2の面との間に介在して両者を接着する樹脂部と、該樹脂部によって周囲を覆われ、上記第1の電極とこれに対応する上記第2の電極とを接続する略柱状の半田部とを有する。該半田部は、上記第1の電極の表面の近傍および第2の電極の表面の近傍の少なくとも2箇所に外周面が内部側にくびれ込んだくびれ部を有し、上記第1の電極の表面および上記第2の電極の表面との接触角度は鋭角である。
特開2007−149815号公報
特許文献1に記載のような従来の接続構造体では、半田部により接続された電極間の接続抵抗が高くなることがある。さらに、従来の接続構造体では、冷熱サイクルなどの熱衝撃が与えられると、電極間の導通信頼性が低下することがある。すなわち、従来の異方性導電材料を用いた接続構造体では、耐熱衝撃特性が低いことがある。
本発明の目的は、電極間の接続抵抗を低くすることができ、更に冷熱サイクルなどの熱衝撃に対する接続構造体の耐熱衝撃特性を高めることができる接続構造体、並びに該接続構造体の製造方法を提供することである。
本発明の広い局面によれば、第1の電極を上面に有する第1の接続対象部材と、第2の電極を下面に有する第2の接続対象部材と、上記第1の接続対象部材の上面と上記第2の接続対象部材の下面との間に配置されており、かつ導電性粒子を含む異方性導電材料により形成された接続部とを備え、上記第1,第2の電極が上記導電性粒子により電気的に接続されており、上記導電性粒子が、樹脂粒子と、該樹脂粒子の表面上に配置された第1の導電層と、該第1の導電層の外側の表面上に配置されておりかつ上記第1の導電層よりも融点が低い第2の導電層とを有し、上記第1の接続対象部材を下側、上記第2の接続対象部材を上側、かつ上記第1,第2の接続対象部材を主面が水平であるように配置した状態において、上記第1,第2の電極を電気的に接続している上記導電性粒子における上記樹脂粒子の中心を通る中心線に対して、上記第2の導電層は左右非対称に偏在しており、上記中心線に対して左右方向の一方側の領域に上記第2の導電層の70体積%以上、100体積%以下が存在する、接続構造体が提供される。
本発明に係る接続構造体のある特定の局面では、上記第2の導電層の70体積%以上、100体積%以下が存在する領域が、接続構造体の中心を基準として上記中心線に対して左右方向の外側の領域である。
本発明に係る接続構造体の他の特定の局面では、上記第1,第2の電極を電気的に接続している上記導電性粒子における上記第1の導電層が、上記第1の電極と上記第2の電極とに接触している。
本発明に係る接続構造体の別の特定の局面では、上記第2の導電層の融点が、上記第1の導電層の最外層の融点よりも50℃以上低い。
本発明に係る接続構造体のさらに別の特定の局面では、上記第2の導電層の融点が100℃以上、250℃以下であり、かつ上記第1の導電層の最外層の融点が300℃以上である。
また、本発明の広い局面によれば、第1の電極を上面に有する第1の接続対象部材上に、導電性粒子を含む異方性導電材料を用いた異方性導電材料層を配置する工程と、上記異方性導電材料層の上面に、第2の電極を下面に有する第2の接続対象部材を積層する工程と、上記異方性導電材料層により接続部を形成して、上記導電性粒子により上記第1の電極と上記第2の電極とを電気的に接続する工程とを備え、上記導電性粒子として、樹脂粒子と、該樹脂粒子の表面上に配置された第1の導電層と、該第1の導電層の外側の表面上に配置されておりかつ上記第1の導電層よりも融点が低い第2の導電層とを有する導電性粒子を用いて、上記第1の接続対象部材を下側、上記第2の接続対象部材を上側、かつ上記第1,第2の接続対象部材を主面が水平であるように配置した状態において、上記第1,第2の電極を電気的に接続する上記導電性粒子における上記樹脂粒子の中心を通る中心線に対して、上記第2の導電層は左右非対称に偏在するように、上記中心線に対して左右方向の一方側の領域に上記第2の導電層の70体積%以上、100体積%以下が存在するように、上記導電性粒子により上記第1の電極と上記第2の電極とを電気的に接続する、接続構造体の製造方法が提供される。
本発明に係る接続構造体の製造方法のある特定の局面では、上記第2の導電層の70体積%以上、100体積%以下が存在する領域が、接続構造体の中心を基準として上記中心線に対して左右方向の外側の領域であるように、上記導電性粒子により上記第1の電極と前記第2の電極とを電気的に接続する。
本発明に係る接続構造体の製造方法の他の特定の局面では、上記第1,第2の電極を電気的に接続する上記導電性粒子における上記第1の導電層が、上記第1の電極と上記第2の電極とに接触するように、上記導電性粒子により上記第1の電極と上記第2の電極とを電気的に接続する。
本発明に係る接続構造体の製造方法の別の特定の局面では、上記導電性粒子として、上記第2の導電層の融点が、上記第1の導電層の最外層の融点よりも50℃以上低い導電性粒子が用いられる。
本発明に係る接続構造体の製造方法のさらに別の特定の局面では、上記導電性粒子として、上記第2の導電層の融点が100℃以上、250℃以下であり、かつ上記第1の導電層の最外層の融点が300℃以上である導電性粒子が用いられる。
本発明に係る接続構造体では、第1,第2の接続対象部材における第1,第2の電極が上記導電性粒子により電気的に接続されており、上記導電性粒子が、樹脂粒子と、該樹脂粒子の表面上に配置された第1の導電層と、該第1の導電層の外側の表面上に配置されておりかつ上記第1の導電層よりも融点が低い第2の導電層とを有し、上記第1,第2の電極を電気的に接続している上記導電性粒子における上記樹脂粒子の中心を通る中心線に対して、上記第2の導電層は左右非対称に偏在しており、上記中心線に対して左右方向の外側の領域に上記第2の導電層全体の70体積%以上、100体積%以下が存在するので、電極間の接続抵抗を低くすることができる。さらに、冷熱サイクルなどの熱衝撃に対する接続構造体の耐熱衝撃特性を高めることができる。
本発明に係る接続構造体の製造方法は、第1の電極を上面に有する第1の接続対象部材上に、導電性粒子を含む異方性導電材料を用いた異方性導電材料層を配置する工程と、上記異方性導電材料層の上面に、第2の電極を下面に有する第2の接続対象部材を積層する工程と、上記異方性導電材料層により接続部を形成して、上記導電性粒子により上記第1の電極と上記第2の電極とを電気的に接続する工程とを備えており、上記第1,第2の電極を電気的に接続する上記導電性粒子における上記樹脂粒子の中心を通る中心線に対して、上記第2の導電層は左右非対称に偏在するように、上記中心線に対して左右方向の一方側の領域に上記第2の導電層全体の70体積%以上、100体積%以下が存在するように、上記導電性粒子により上記第1の電極と上記第2の電極とを電気的に接続するので、電極間の接続抵抗を低くすることができる。さらに、冷熱サイクルなどの熱衝撃に対する接続構造体の耐熱衝撃特性を高めることができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る接続構造体を模式的に示す正面断面図である。 図2は、図1に示す接続構造体における導電性粒子と第1,第2の電極との接続部分を拡大して模式的に示す正面断面図である。 図3(a)〜(d)は、導電性粒子と第1,第2の電極との接続構造の変形例を模式的に示す正面断面図である。 図4は、本発明の一実施形態に係る接続構造体を得るために用いられる導電性粒子の一例を示す断面図である。 図5は、導電性粒子の変形例を示す断面図である。 図6(a)〜(b)は、本発明の一実施形態に係る接続構造体を得る各工程の一例を説明するための正面断面図である。 図7(a)は、実施例1で得られた接続構造体における導電性粒子と第1,第2の電極との接続構造を示す断面図であり、図7(b)は、実施例1で得られた接続構造体における導電性粒子と第1,第2の電極との接続構造を示す断面図である。 図8(a)は、比較例1で得られた接続構造体における導電性粒子と第1,第2の電極との接続構造を示す断面図であり、図8(b)は、比較例2で得られた接続構造体における導電性粒子と第1,第2の電極との接続構造を示す断面図であり、図8(c)は、比較例3で得られた接続構造体における導電性粒子と第1,第2の電極との接続構造を示す断面図であり、図8(d)は、比較例4で得られた接続構造体における導電性粒子と第1,第2の電極との接続構造を示す断面図である。 図9は、接続構造体の一例の断面を拡大して撮影した画像である。 図10は、接続構造体の一例の断面を拡大して撮影した画像である。
以下、本発明の詳細を説明する。
本発明に係る接続構造体は、第1の電極を上面に有する第1の接続対象部材と、第2の電極を下面に有する第2の接続対象部材と、上記第1の接続対象部材の上面と上記第2の接続対象部材の下面との間に配置されており、かつ導電性粒子を含む異方性導電材料により形成された接続部とを備える。上記第1,第2の電極は、上記導電性粒子により電気的に接続されている。上記導電性粒子は、樹脂粒子と、該樹脂粒子の表面上に配置された第1の導電層と、該第1の導電層の外側の表面上に配置されておりかつ上記第1の導電層よりも融点が低い第2の導電層とを有する。上記第1の電極を上面に有する上記第1の接続対象部材を下側、上記第2の電極を下面に有する上記第2の接続対象部材を上側、かつ上記第1,第2の接続対象部材を主面が水平であるように配置した状態において、上記第1,第2の電極を電気的に接続している上記導電性粒子における上記樹脂粒子の中心を通る中心線に対して、上記第2の導電層は左右非対称に偏在しており、上記中心線に対して左右方向の一方側の領域に上記第2の導電層全体の70体積%以上、100体積%以下が存在する。本発明に抱える接続構造体では、上記中心線に対して左右方向の一方側の領域に上記第2の導電層全体の70体積%以上、100体積%以下が存在する部分がある。上記第2の導電層全体が、上記中心線に対して左右方向の一方側の領域のみに存在していてもよい。
応力を緩和して、接続構造体の耐熱衝撃特性をより一層高める観点からは、上記第2の導電層の70体積%以上、100体積%以下が存在する領域が、接続構造体の中心を基準として上記中心線に対して左右方向の外側の領域であることが好ましい。接続構造体における内側部分よりも外側部分において上記第2の導電層が多く存在することで、応力が緩和されて、接続構造体の耐熱衝撃特性が向上する。上記第2の導電層全体が、接続構造体の中心を基準として上記中心線に対して左右方向の外側の領域のみに存在していてもよい。接続構造体の中心を基準として上記中心線に対して左右方向の外側の領域に第2の導電層を効果的に配置させる方法として、第2の導電層の溶融時に異方性導電材料中のバインダー樹脂を、上記第1,第2の電極を接続する上記導電性粒子の周囲において、接続構造体の中心部分から端部に向けて流動させる方法等が挙げられる。
以下、図面を参照しつつ本発明の具体的な実施形態を説明することにより、本発明を明らかにする。
図1に、本発明の一実施形態に係る接続構造体を模式的に正面断面図で示す。
図1に示す接続構造体1は、第1の接続対象部材2と、第2の接続対象部材4と、第1,第2の接続対象部材2,4間に配置されている接続部3とを備える。接続部3は、第1,第2の接続対象部材2,4を接続している。接続部3は、複数の導電性粒子21を含む異方性導電材料により形成されている。
第1の接続対象部材2は上面2aに、複数の第1の電極2bを有する。第2の接続対象部材4は下面4aに、複数の第2の電極4bを有する。第1の電極2bと第2の電極4bとは、1つ又は複数の導電性粒子21により電気的に接続されている。接続構造体1における第1,第2の電極2b,4bを電気的に接続している導電性粒子21は、第1,第2の電極2b,4bの接続後の導電性粒子である。なお、接続構造体1のように、接続部3は、第1,第2の電極2b,4bを電気的に接続していない導電性粒子21を含んでいてもよい。
接続構造体1を得るために、図4に示す導電性粒子21が用いられている。図4に示す導電性粒子21は、第1,第2の電極2b,4bの接続前の導電性粒子である。
図4に示す導電性粒子21は、樹脂粒子22と、第1の導電層23と、第2の導電層24とを備える。第2の導電層24の融点は、第1の導電層23の融点よりも低い。
第1の導電層23は、樹脂粒子22の表面22a上に配置されている。導電性粒子21では、樹脂粒子22の表面22a上に第1の導電層23が直接積層されている。第1の導電層23は、樹脂粒子22の表面22aを被覆している。第1の導電層23は1層の構造を有する。第1の導電層23の全体が、第1の導電層の最外層である。第1の導電層23は内層である。
第2の導電層24は、第1の導電層23の外側の表面23a上に配置されている。第2の導電層24は、第1の導電層23の外側の表面23a上に直接積層されている。第2の導電層24は、第1の導電層23の外側の表面23aを被覆している。第2の導電層24は、1層の構造を有する。第2の導電層24は外層である。
図2に、図1に示す接続構造体1における導電性粒子21と第1,第2の電極2b,4bとの接続部分を拡大して模式的に正面断面図で示す。図1〜2では、第1の電極2bを上面2aに有する第1の接続対象部材2を下側、第2の電極4bを下面4aに有する第2の接続対象部材4を上側、かつ第1,第2の接続対象部材2,4を主面が水平であるように配置した状態が示されている。なお、図2では、接続構造体1の中心を基準として上記中心線(図2に示す破線)に対して左右方向の外側の領域が、左側の領域である。接続構造体1の中心を基準として上記中心線に対して左右方向の内側の領域が、右側の領域である。すなわち、図2では、左側が接続構造体1における外側部分であり、右側が接続構造体1における内側部分である。
接続構造体1では、図2に示すように、導電性粒子21における第2の導電層24が溶融して、第2の電極4bの表面上を濡れ拡がった後に固化している。すなわち、第1の導電層23と第2の電極4bとの接触点から側方に第2の導電層24は拡がっている。このため、第2の導電層24と第2の電極4bとの接触面積がかなり大きくなっている。このため、接続構造体1では、導電性粒子21と第2の電極4bとの剥離が生じ難くなり、第1,第2の電極2b,4b間の導通信頼性を高めることができる。さらに、第2の導電層24と第2の電極4bとの接触面積が大きいため、冷熱サイクルなどの熱衝撃に対する接続構造体の耐熱衝撃特性を高めることができる。
一方で、第2の導電層24は第1の電極2bの表面上を濡れ拡がらずに、第1の電極2b側に位置していた第2の導電層24は第2の電極4b側に移動している。また、図1〜2に示す状態において、導電性粒子21における樹脂粒子22の中心を通る中心線(図2中の破線と一点鎖線)に対して、第2の導電層24は、上下非対称かつ左右非対称に偏在している。導電性粒子21における樹脂粒子22の中心を通る中心線に対して、第2の導電層24は、左右非対称な領域を有し、かつ上下非対称な領域を有する。すなわち、上記中心線(一点鎖線)に対して、第2の導電層24は上下非対称に偏在している。また、上記中心線に対して、上側の領域と下側の領域とで、第2の導電層24の存在量が異なる。なお、上記中心線に対して、上記第2の導電層は上下対称に存在していてもよい。上記中心線(破線)に対して、第2の導電層24は左右非対称に偏在している。上記中心線に対して、左右方向の一方側の領域と他方側の領域とで第2の導電層24の存在量が異なり、左側の領域と右側の領域とで第2の導電層24の存在量が異なる。上記中心線に対して左右方向の一方側の領域に第2の導電層24の70体積%以上、100体積%以下が存在する。接続構造体1では、第2の導電層24の70体積%以上、100体積%以下が存在する領域が、接続構造体1の中心を基準として上記中心線に対して左右方向の外側の領域である。
図2に示すように、第1,第2の電極2b,4bの接続後において、導電性粒子21における第1の導電層23は、第1の電極2bと第2の電極4bとに接触している。ここでは、第1の導電層23は、第1の電極2bと第2の電極4bとに物理的に接触している。このため、第1,第2の電極2b,4b間の初期抵抗がより一層低くなり、かつ導通信頼性がより一層高くなる。さらに、冷熱サイクルなどの熱衝撃に対する接続構造体の耐熱衝撃特性がより一層高くなる。
なお、上記第1の導電層は、上記第2の導電層又は上記第1,第2の電極と合金化された状態で、上記第1,第2の電極と接触していてもよい。例えば、上記第1の導電層が銅層であり、上記第2の導電層が錫を含む層である場合には、銅が錫と合金化された合金層の状態で、上記第1,第2の電極と接触していてもよい。本発明における第1の導電層と第1,第2の電極との接触には、上記第1の導電層が、上記第2の導電層又は上記第1,第2の電極と合金化された状態で、上記第1,第2の電極と接触している場合も含まれる。
図2に示すように、接続構造体1では、第1の導電層23を有する樹脂粒子22は圧縮されて、真球状ではなくなるように、扁平に変形されている。このように、第1の導電層23を有する樹脂粒子22は圧縮変形されていてもよい。この場合には、第1の導電層23と第1,第2の電極2b,4bとの接触面積が大きくなる。このため、第1,第2の電極2b,4b間の初期抵抗がより一層低くなり、かつ導通信頼性がより一層高くなる。
図3(a)〜(d)に、導電性粒子と第1,第2の電極との接続構造の変形例を模式的に示す。図3では、図1〜2と同様に、第1の電極2bを上面2aに有する第1の接続対象部材2を下側、第2の電極4bを下面4aに有する第2の接続対象部材4を上側、かつ第1,第2の接続対象部材2,4を主面が水平であるように配置した状態が示されている。なお、図3(a)〜(d)では、接続構造体の中心を基準として、導電性粒子21A〜21Dにおける樹脂粒子22の中心を通る中心線に対して左右方向の外側の領域が、左側の領域である。すなわち、図3(a)〜(d)では、左側が接続構造体における外側部分であり、右側が接続構造体における内側部分である。
図3(a)では、導電性粒子21Aにおける第2の導電層24Aが溶融して、第1の電極2bの表面上を濡れ拡がった後に固化している。一方で、第2の導電層24Aは第2の電極4bの表面上を濡れ拡がらずに、第2の電極4b側に位置していた第2の導電層24Aは第1の電極2b側に移動している。また、図3(a)に示す状態において、導電性粒子21Aにおける樹脂粒子22の中心を通る中心線に対して、第2の導電層24Aは、左右非対称な領域を有し、かつ上下非対称な領域を有する。すなわち、上記中心線に対して、第2の導電層24Aは上下非対称に偏在している。また、上記中心線に対して、上側の領域と下側の領域とで、第2の導電層24Aの存在量が異なる。上記中心線に対して、第2の導電層24Aは左右非対称に偏在している。上記中心線に対して、左右方向の一方側の領域と他方側の領域とで第2の導電層24Aの存在量が異なり、左側の領域と右側の領域とで第2の導電層24Aの存在量が異なる。上記中心線に対して左右方向の一方側の領域に第2の導電層24Aの70体積%以上、100体積%以下が存在する。また、図3(a)では、第2の導電層24Aの70体積%以上、100体積%以下が存在する領域が、接続構造体1の中心を基準として上記中心線に対して左右方向の外側の領域である。
図3(b)では、導電性粒子21Bにおける第2の導電層24Bが溶融して、第2の電極4bの表面上を濡れ拡がった後に固化している。一方で、第2の導電層24Bは第1の電極2bの表面上を濡れ拡がらずに、第1の電極2b側に位置していた第2の導電層24Bは第2の電極4b側に移動している。また、図3(b)に示す状態において、導電性粒子21Bにおける樹脂粒子22の中心を通る中心線に対して、第2の導電層24Bは、左右非対称な領域を有し、かつ上下非対称な領域を有する。すなわち、上記中心線に対して、第2の導電層24Bは上下非対称に偏在している。また、上記中心線に対して、上側の領域と下側の領域とで、第2の導電層24Bの存在量が異なる。上記中心線に対して、第2の導電層24Bは左右非対称に偏在している。上記中心線に対して、左右方向の一方側の領域と他方側の領域とで第2の導電層24Bの存在量が異なり、左側の領域と右側の領域とで第2の導電層24Bの存在量が異なる。上記中心線に対して左右方向の一方側の領域に第2の導電層24Bの70体積%以上、100体積%以下が存在する。また、図3(b)では、第2の導電層24Bの70体積%以上、100体積%以下が存在する領域が、接続構造体1の中心を基準として上記中心線に対して左右方向の内側の領域である。
図3(c)では、導電性粒子21Cにおける第2の導電層24Cが溶融して、第1の電極2bの表面上と第2の電極4bの表面上とを濡れ拡がった後に固化している。また、図3(c)に示す状態において、導電性粒子21Cにおける樹脂粒子22の中心を通る中心線に対して、第2の導電層24Cは、左右非対称な領域を有し、かつ上下対称である。また、上記中心線に対して、上側の領域と下側の領域とで、第2の導電層24Cの存在量が略同一である。上記中心線に対して、第2の導電層24Cは左右非対称に偏在している。上記中心線に対して、左右方向の一方側の領域と他方側の領域とで第2の導電層24Cの存在量が異なり、左側の領域と右側の領域とで第2の導電層24Cの存在量が異なる。上記中心線に対して左右方向の一方側の領域に第2の導電層24Cの70体積%以上、100体積%以下が存在する。また、図3(c)では、第2の導電層24Cの70体積%以上、100体積%以下が存在する領域が、接続構造体1の中心を基準として上記中心線に対して左右方向の外側の領域である。
図3(d)では、導電性粒子21Dにおける第2の導電層24Dが溶融して、第1の電極2bの表面上と第2の電極4bの表面上とを濡れ拡がった後に固化している。また、図3(d)に示す状態において、導電性粒子21Dにおける樹脂粒子22の中心を通る中心線に対して、第2の導電層24Dは、左右非対称な領域を有し、かつ上下対称である。また、上記中心線に対して、第2の導電層24Dは左右非対称に偏在している。上記中心線に対して、左右方向の一方側の領域と他方側の領域とで第2の導電層24Dの存在量が異なり、左側の領域と右側の領域とで第2の導電層24Dの存在量が異なる。上記中心線に対して左右方向の一方側の領域に第2の導電層24Dの70体積%以上、100体積%以下が存在する。また、図3(d)では、第2の導電層24Dの70体積%以上、100体積%以下が存在する領域が、接続構造体1の中心を基準として上記中心線に対して左右方向の内側の領域である。
また、図9及び図10に、接続構造体の一例の断面を拡大して撮影した画像を示した。
(導電性粒子の詳細)
図1に示す接続構造体1では、図4に示す導電性粒子21が用いられている。
図5に、導電性粒子の変形例を断面図で示す。図5に示す導電性粒子31は、樹脂粒子22と、第1の導電層32と、第2の導電層33とを備える。第2の導電層33の融点は、第1の導電層32よりも低い。導電性粒子21と導電性粒子31とは、導電層のみが異なっている。
第1の導電層32は、樹脂粒子22の表面22a上に配置されている。第1の導電層32は、樹脂粒子22の表面22aを被覆している。第1の導電層32は、2層の積層構造を有し、多層である。第1の導電層32は、内側の第1の導電層32Aと、外側の第1の導電層32Bとを有する。内側の第1の導電層32Aは、第1の導電層32の最外層ではない。外側の第1の導電層32Bは、第1の導電層32の最外層である。第1の導電層32は内層である。
第2の導電層33は、第1の導電層32の外側の表面32a上に配置されている。第2の導電層33は、第1の導電層32の外側の表面32a上に直接積層されている。第2の導電層33は、第1の導電層32の最外層である外側の第1の導電層32の表面上に配置されている。第2の導電層33は、第1の導電層32の外側の表面32a及び外側の第1の導電層32Bの外側の表面を被覆している。第2の導電層33は、1層の構造を有する。第2の導電層33は外層である。
導電性粒子21,31のように、第1の導電層は、1層の構造を有していてもよく、2層の積層構造を有していてもよい。さらに、第1の導電層は、2層以上の積層構造を有していてもよい。
上記樹脂粒子は、樹脂により形成されている。電極間を接続する際には、導電性粒子を電極間に配置した後、一般的に導電性粒子を圧縮させる。コア粒子が樹脂粒子であると、圧縮により導電性粒子が変形しやすく、導電性粒子と電極との接触面積が大きくなる。このため、電極間の導通信頼性を高めることができる。さらに、上記樹脂粒子が、ニッケルなどの金属又はガラスにより形成された粒子ではなく、樹脂により形成された樹脂粒子であると、導電性粒子の柔軟性を高めることができる。導電性粒子の柔軟性が高いと、導電性粒子に接触した電極の損傷を抑制できる。
上記樹脂粒子を形成するための樹脂としては、例えば、ポリオレフィン樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、尿素樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、飽和ポリエステル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリスルホン、ポリフェニレンオキサイド、ポリアセタール、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルエーテルケトン及びポリエーテルスルホン等が挙げられる。圧縮により導電性粒子を適度に変形させることができるので、上記樹脂粒子は、エチレン性不飽和基を有する重合性単量体を1種又は2種以上重合させた重合体により形成されていることが好ましい。上記コア粒子が樹脂粒子であることは、接続構造体における電極間の接続抵抗を低くし、かつ耐熱衝撃特性を高めることに大きく寄与する。
上記第1,第2の導電層は、金属により形成されていることが好ましい。第1,第2の導電層を構成する金属は、特に限定されない。該金属としては、例えば、錫、金、銀、銅、白金、パラジウム、亜鉛、鉛、アルミニウム、コバルト、インジウム、ニッケル、クロム、チタン、アンチモン、ビスマス、ゲルマニウム及びカドミウム、並びにこれらの合金等が挙げられる。また、上記金属として、錫ドープ酸化インジウム(ITO)も用いることができる。上記金属は1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記樹脂粒子の表面上に第1の導電層を形成する方法、並びに第1の導電層の表面上に第2の導電層を形成する方法は特に限定されない。第1,第2の導電層を形成する方法としては、例えば、無電解めっきによる方法、電気めっきによる方法、物理的な衝突による方法、物理的蒸着による方法、並びに金属粉末もしくは金属粉末とバインダーとを含むペーストを樹脂粒子の表面にコーティングする方法等が挙げられる。なかでも、無電解めっき又は電気めっきが好適である。上記物理的蒸着による方法としては、真空蒸着、イオンプレーティング及びイオンスパッタリング等の方法が挙げられる。また、上記物理的な衝突による方法では、例えば、シータコンポーザ等が用いられる。
電極間の接続抵抗をより一層低くする観点からは、上記第1の導電層の最外層は、ニッケル層、銅層又は銀層であることが好ましく、銅層であることがより好ましい。
電極間の接続抵抗をより一層低くする観点からは、上記第1の導電層の最外層の導電性は、上記第2の導電層の導電性よりも高いことが好ましい。
電極間の接続をより一層容易にし、更に接続構造体における導通信頼性をより一層高める観点からは、上記第2の導電層の融点は、300℃未満であることが好ましい。すなわち、上記第2の導電層は、融点が300℃未満である低融点導電層であることが好ましい。電極間の接続をより一層容易にし、更に接続構造体における導通信頼性をより一層高める観点からは、上記第2の導電層の融点は、好ましくは100℃以上、より好ましくは150℃以上、より好ましくは280℃以下、更に好ましくは250℃以下、特に好ましくは220℃以下である。上記第2の導電層の融点は、100℃以上、250℃以下であることが特に好ましい。電極間の接続をより一層容易にし、更に接続構造体における導通信頼性をより一層高める観点からは、上記第2の導電層の融点は、上記第1の導電層の最外層の融点よりも5℃以上低いことが好ましく、10℃以上低いことがより好ましく、20℃以上低いことが更に好ましく、40℃以上低いことが特に好ましく、50℃以上低いことが最も好ましい。上記第1の導電層の融点は、300℃以上であることが好ましい。上記第1の導電層の融点の上限は特に限定されず、使用する金属により適宜決まる。
上記第1,第2の電極の接続前において、上記第2の導電層は、上記第1の導電層の表面全体上に配置されていることが好ましい。上記第2の導電層は、上記第1の導電層の表面全体上に直接積層されていることが好ましい。上記第2の導電層は、上記第1の導電層の表面全体を被覆していることが好ましい。これらの場合に、上記第2の導電層は、上記第1の導電層の表面上に部分的に配置又は積層されておらず、上記第1の導電層の表面を部分的に被覆していない。上記第2の導電層が、上記第1の導電層の表面全体上に配置又は積層されていることにより、第1の導電層の酸化が部分的に進行し難くなる。このため、接続構造体の導通信頼性を充分に高めることができる。
電極間の接続をより一層容易にし、更に接続構造体における導通信頼性をより一層高める観点からは、上記第2の導電層は、錫を含む層であることが好ましく、はんだ層であることが特に好ましい。錫を含む層及びはんだ層は、合金層であってもよい。このような第2の導電層を有する導電性粒子では、加熱により第2の導電層をより一層容易に溶融させることができ、第2の導電層と電極との接触面積を大きくすることができる。従って、上記第2の導電層が低融点金属層であったり、錫を含む層であったり、はんだ層であったりする場合には、導電層の外側の表面層が金層又はニッケル層等のはんだ層以外の金属である導電性粒子と比較して、導通信頼性を高めることができる。
電極間の接続抵抗をより一層低くし、かつ接続構造体の耐熱衝撃特性をより一層高める観点からは、上記第1,第2の電極の接続前において、上記導電性粒子が20%圧縮されたときの圧縮弾性率(20%K値)は、好ましくは1000N/mm以上、好ましくは8000N/mm以下である。
電極間の接続抵抗をさらに一層低くし、かつ接続構造体の耐熱衝撃特性をさらに一層高める観点からは、20%K値はより好ましくは1200N/mm以上、更に好ましくは1500N/mm以上、より好ましくは7000N/mm以下、更に好ましくは6000N/mm以下である。また、20%K値が上記下限以上であると、圧縮された際に導電性粒子が破壊され難くなる。
上記圧縮弾性率(20%K値)は、以下のようにして測定できる。
微小圧縮試験機を用いて、直径50μmのダイアモンド製円柱の平滑圧子端面で、圧縮速度2.6mN/秒、及び最大試験荷重10gの条件下で導電性粒子を圧縮する。このときの荷重値(N)及び圧縮変位(mm)を測定する。得られた測定値から、上記圧縮弾性率を下記式により求めることができる。上記微小圧縮試験機として、例えば、フィッシャー社製「フィッシャースコープH−100」等が用いられる。
K値(N/mm)=(3/21/2)・F・S−3/2・R−1/2
F:導電性粒子が20%圧縮変形したときの荷重値(N)
S:導電性粒子が20%圧縮変形したときの圧縮変位(mm)
R:導電性粒子の半径(mm)
上記圧縮弾性率は、導電性粒子の硬さを普遍的かつ定量的に表す。上記圧縮弾性率の使用により、導電性粒子の硬さを定量的かつ一義的に表すことができる。
電極間の接続抵抗をより一層低くし、かつ接続構造体の耐熱衝撃特性をより一層高める観点からは、上記第1,第2の電極の接続前において、上記導電性粒子の圧縮回復率は好ましくは20%以上、好ましくは90%以下である。
電極間の接続抵抗をさらに一層低くし、かつ接続構造体の耐熱衝撃特性をさらに一層高める観点からは、圧縮回復率は、より好ましくは25%以上、更に好ましくは30%以上、より好ましくは85%以下、更に好ましくは80%以下である。また、圧縮回復率が上記上限以下であると、電極間の接続に用いられた導電性粒子の反発力がより一層小さくなり、異方性導電材料が基板等から剥離し難くなる。この結果、電極間の接続抵抗が高くなるのをより一層抑制できる。
上記圧縮回復率は、以下のようにして測定できる。
試料台上に導電性粒子を散布する。散布された導電性粒子1個について、微小圧縮試験機を用いて、導電性粒子の中心方向に、反転荷重値(5.00mN)まで負荷を与える。その後、原点用荷重値(0.40mN)まで徐荷を行う。この間の荷重−圧縮変位を測定し、下記式から圧縮回復率を求めることができる。なお、負荷速度は0.33mN/秒とする。上記微小圧縮試験機として、例えば、フィッシャー社製「フィッシャースコープH−100」等が用いられる。
圧縮回復率(%)=[(L1−L2)/L1]×100
L1:負荷を与えるときの原点用荷重値から反転荷重値に至るまでのまでの圧縮変位
L2:負荷を解放するときの反転荷重値から原点用荷重値に至るまでの圧縮変位
(異方性導電材料の詳細)
上記異方性導電材料は、上述した導電性粒子と、バインダー樹脂とを含むことが好ましい。
上記バインダー樹脂は特に限定されない。上記バインダー樹脂として、例えば、絶縁性の樹脂が用いられる。上記バインダー樹脂としては、例えば、ビニル樹脂、熱可塑性樹脂、硬化性樹脂、熱可塑性ブロック共重合体及びエラストマー等が挙げられる。上記バインダー樹脂は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記ビニル樹脂の具体例としては、酢酸ビニル樹脂、アクリル樹脂及びスチレン樹脂等が挙げられる。上記熱可塑性樹脂の具体例としては、ポリオレフィン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体及びポリアミド樹脂等が挙げられる。上記硬化性樹脂の具体例としては、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリイミド樹脂及び不飽和ポリエステル樹脂等が挙げられる。なお、上記硬化性樹脂は、常温硬化型樹脂、熱硬化型樹脂、光硬化型樹脂又は湿気硬化型樹脂であってもよい。上記熱可塑性ブロック共重合体の具体例としては、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体の水素添加物、及びスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体の水素添加物等が挙げられる。上記エラストマーの具体例としては、スチレン−ブタジエン共重合ゴム、及びアクリロニトリル−スチレンブロック共重合ゴム等が挙げられる。
上記バインダー樹脂は、熱硬化性化合物であることが好ましい。この場合には、電極間を電気的に接続する際の加熱により、導電性粒子のはんだ層などの第2の導電層を溶融させるとともに、バインダー樹脂を硬化させることができる。このため、電極間の接続と、バインダー樹脂による接続対象部材の接続とを同時に行うことができる。
接続構造体の耐熱衝撃特性をより一層高める観点からは、上記熱硬化性化合物は、エポキシ化合物であることが好ましい。
上記異方性導電材料は、バインダー樹脂を硬化させるために、硬化剤を含むことが好ましい。
上記硬化剤は特に限定されない。上記硬化剤としては、イミダゾール硬化剤、アミン硬化剤、フェノール硬化剤、ポリチオール硬化剤及び酸無水物硬化剤等が挙げられる。硬化剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記異方性導電材料は、フラックスをさらに含むことが好ましい。フラックスの使用により、はんだ層などの第2の導電層の表面に酸化被膜が形成され難くなり、さらに、第2の導電層又は電極表面に形成された酸化被膜を効果的に除去できる。
上記フラックスは特に限定されない。フラックスとして、はんだ接合等に一般的に用いられているフラックスを使用できる。フラックスとしては、例えば、塩化亜鉛、塩化亜鉛と無機ハロゲン化物との混合物、塩化亜鉛と無機酸との混合物、溶融塩、リン酸、リン酸の誘導体、有機ハロゲン化物、ヒドラジン、有機酸及び松脂等が挙げられる。フラックスは1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記溶融塩としては、塩化アンモニウム等が挙げられる。上記有機酸としては、乳酸、クエン酸、ステアリン酸、グルタミン酸及びヒドラジン等が挙げられる。上記松脂としては、活性化松脂及び非活性化松脂等が挙げられる。上記フラックスは、松脂であることが好ましい。松脂の使用により、電極間の接続抵抗を低くすることができる。
上記松脂はアビエチン酸を主成分とするロジン類である。フラックスは、ロジン類であることが好ましく、アビエチン酸であることがより好ましい。この好ましいフラックスの使用により、電極間の接続抵抗をより一層低くすることができる。
上記フラックスは、バインダー樹脂中に分散されていてもよく、導電性粒子の表面上に付着していてもよい。
上記異方性導電材料は、フラックスの活性度を調整するために、塩基性有機化合物を含んでいてもよい。上記塩基性有機化合物としては、塩酸アニリン及び塩酸ヒドラジン等が挙げられる。
上記接続構造体における導通性と絶縁性とを両立する観点からは、異方性導電材料100重量%中、上記バインダー樹脂の含有量は好ましくは30重量%以上、より好ましくは50重量%以上、更に好ましくは80重量%以上、好ましくは99.99重量%以下、より好ましくは99.9重量%以下である。上記バインダー樹脂の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、隣り合う電極間の短絡を一層防止することができ、かつ異方性導電材料により接続された接続対象部材の接続信頼性をより一層高めることができる。
硬化剤を用いる場合には、上記バインダー樹脂100重量部に対して、上記硬化剤の含有量は好ましくは0.01重量部以上、より好ましくは0.1重量部以上、好ましくは100重量部以下、より好ましくは50重量部以下である。上記硬化剤の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、上記バインダー樹脂を十分に硬化させることができ、更に硬化後に硬化剤に由来する残渣が生じ難くなる。
上記異方性導電材料100重量%中、上記導電性粒子の含有量は好ましくは0.01重量%以上、より好ましくは0.1重量%以上、好ましくは20重量%以下、より好ましくは10重量%以下である。上記導電性粒子の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、隣り合う電極間の短絡を一層防止することができ、かつ電極間の導通信頼性がより一層高くなる。
上記異方性導電材料100重量%中、フラックスの含有量は0重量%以上、好ましくは0.5重量%以上、好ましくは30重量%以下、より好ましくは25重量%以下である。異方性導電材料は、フラックスを含んでいなくてもよい。フラックスの含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、はんだ層の表面に酸化被膜がより一層形成され難くなり、さらに、はんだ層又は電極表面に形成された酸化被膜をより一層効果的に除去できる。
上記異方性導電材料は、例えば、充填剤、増量剤、軟化剤、可塑剤、重合触媒、硬化触媒、着色剤、酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、帯電防止剤又は難燃剤等の各種添加剤をさらに含んでいてもよい。
上記バインダー樹脂中に導電性粒子を分散させる方法は、従来公知の分散方法を用いることができ特に限定されない。上記バインダー樹脂中に導電性粒子を分散させる方法としては、例えば、バインダー樹脂中に導電性粒子を添加した後、プラネタリーミキサー等で混練して分散させる方法、導電性粒子を水又は有機溶剤中にホモジナイザー等を用いて均一に分散させた後、バインダー樹脂中へ添加し、プラネタリーミキサー等で混練して分散させる方法、並びにバインダー樹脂を水又は有機溶剤等で希釈した後、導電性粒子を添加し、プラネタリーミキサー等で混練して分散させる方法等が挙げられる。
上記異方性導電材料は、異方性導電ペースト又は異方性導電フィルム等として使用できる。本発明の導電性粒子を含む異方性導電材料が、異方性導電フィルム又は異方性導電シート等のフィルム状の接着剤として使用される場合には、該導電性粒子を含むフィルム状の接着剤に、導電性粒子を含まないフィルム状の接着剤が積層されていてもよい。ただし、上記異方性導電材料は、液状であることが好ましく、異方性導電ペーストであることが好ましい。
(接続構造体の製造方法)
本発明に係る接続構造体の製造方法は、第1の電極を上面に有する第1の接続対象部材上に、導電性粒子を含む異方性導電材料を用いた異方性導電材料層を配置する工程と、該異方性導電材料層の上面に、第2の電極を下面に有する第2の接続対象部材を積層する工程と、上記異方性導電材料層により接続部を形成して、上記導電性粒子により上記第1の電極と上記第2の電極とを電気的に接続する工程とを備える。本発明に係る接続構造体の製造方法では、上記導電性粒子として、樹脂粒子と、該樹脂粒子の表面上に配置された第1の導電層と、該第1の導電層の外側の表面上に配置されておりかつ上記第1の導電層よりも融点が低い第2の導電層とを有する導電性粒子が用いられる。また、本発明に係る接続構造体の製造方法では、上記第1の電極を上面に有する上記第1の接続対象部材を下側、上記第2の電極を下面に有する上記第2の接続対象部材を上側、かつ上記第1,第2の接続対象部材を主面が水平であるように配置した状態において、上記第1,第2の電極を電気的に接続する上記導電性粒子における上記樹脂粒子の中心を通る中心線に対して、上記第2の導電層は上下非対称に偏在するように、上記中心線に対して左右方向の一方側の領域に上記第2の導電層の70体積%以上、100体積%以下が存在するように、上記導電性粒子により上記第1の電極と上記第2の電極とを電気的に接続する。
接続構造体の耐熱衝撃特性をより一層高める観点からは、上記第2の導電層の70体積%以上、100体積%以下が存在する領域が、接続構造体の中心を基準として上記中心線に対して左右方向の外側の領域であるように、上記導電性粒子により上記第1の電極と前記第2の電極とを電気的に接続することが好ましい。
図1に示す接続構造体1は、具体的には、例えば、図6(a)〜(b)に示す状態を経て、以下のようにして得ることができる。
図6(a)に示すように、第1の電極2bを上面2aに有する第1の接続対象部材2を用意する。また、複数の導電性粒子21を含む異方性導電材料を用意する。次に、第1の接続対象部材2の上面2aに、複数の導電性粒子21を含む異方性導電材料を用いて、異方性導電材料層3Aを配置する。このとき、第1の電極2b上に、1つ又は複数の導電性粒子21が配置されていることが好ましい。ここでは、上記異方性導電材料として、異方性導電ペーストを用いているので、異方性導電ペーストの配置は、異方性導電ペーストの塗布により行われている。なお、図6(a),(b)では、導電性粒子21は略図的に示されている。
次に、図6(b)に示すように、異方性導電材料層3Aの上面3aに、第2の電極4bを下面4aに有する第2の接続対象部材4を積層する。第1の電極2bと第2の電極4bとが対向するように、第2の接続対象部材4を積層する。図6(b)に示す状態では、導電性粒子21における第2の導電層24はまだ溶融していない。第2の接続対象部材4の積層の際に、異方性導電材料層3Aに熱を付与(加熱)することにより、異方性導電材料層3Aを硬化させ、接続部3を形成する。このとき、第2の接続対象部材4の上面を加熱及び加圧して、異方性導電材料層3Aに熱を付与することにより異方性導電材料層3Aを硬化させて、接続部3を形成することが好ましい。加圧によって第1の電極2bと第2の電極4bとで導電性粒子21を圧縮することにより、第1,第2の電極2b,4bと導電性粒子21との接触面積を大きくすることができる。このため、導通信頼性を高めることができる。但し、第2の接続対象部材4の積層の前に、異方性導電材料層3Aに熱を付与してもよい。さらに、第2の接続対象部材4の積層の後に異方性導電材料層3Aに熱を付与してもよい。
異方性導電材料層3Aを硬化させる際の加熱温度は、好ましくは160℃以上、好ましくは250℃以下、より好ましくは200℃以下である。
異方性導電材料層3Aを硬化させることにより、第1の接続対象部材2と第2の接続対象部材4とが、接続部3により接続される。また、第2の導電層24は左右非対称に偏在するように、上記中心線に対して左右方向の一方側の領域に第2の導電層24の70体積%以上、100体積%以下が存在するように、導電性粒子21により第1の電極2bと第2の電極4bとを電気的に接続する。この結果、第1の電極2bと第2の電極4bとが、導電性粒子21により電気的に接続される。このようにして、図1に示す接続構造体1を得ることができる。
なお、異方性導電材料層3Aは段階的に硬化させてもよい。例えば、熱硬化性と光硬化性とを有する異方性導電材料を用いて、異方性導電材料層3Aに光を照射して、異方性導電材料層3Aの硬化を進行させてBステージ化して、第1の接続対象部材2の上面2aに、Bステージ化された異方性導電材料層を形成した後、Bステージ化された異方性導電材料層に熱を付与して硬化させて、接続部を形成してもよい。
以下、本発明について、実施例及び比較例を挙げて具体的に説明する。本発明は、以下の実施例のみに限定されない。
(実施例1)
(1)導電性粒子の作製
平均粒子径3μmの高分子樹脂粒子を無電解ニッケルめっきし、樹脂粒子の表面に下地ニッケルめっき層(めっき厚:0.1μm)を形成した。次いで、下地ニッケルめっき層が形成された樹脂粒子を電解銅めっきし、銅層(めっき厚:0.3μm)を形成した。その後、シータコンポーザ(徳寿工作所社製)を用いて、得られた粒子の銅層の表面上で、はんだ微粉末(錫42重量%とビスマス58重量%とを含む、平均粒子径0.5μm)を溶融させて、銅層の表面上に厚み0.5μmのはんだ層を形成した。
このようにして、樹脂粒子の表面上に銅層が形成されており、該銅層の表面上にはんだ層(錫:ビスマス=42重量%:58重量%)が形成されている導電性粒子Aを作製した。銅層の融点は1084℃であった。はんだ層(錫を42重量%含む)の融点は138℃であった。
(2)異方性導電ペースト及び接続構造体の作製
エポキシ樹脂であるエピコート828(三菱化学社製)90重量部及びエピコート1001(三菱化学社製)10重量部と、アミンアダクト系硬化剤であるPN−23J(味の素ファインテクノ社製)10重量部と、得られた導電性粒子A10重量部とを配合した後、遊星式攪拌機を用いて2000rpmで5分間攪拌することにより、異方性導電ペーストである異方性導電材料を得た。
金電極(第1の電極)が上面に配置されたFR−4基板(第1の接続対象部材)を用意した。また、金電極(第2の電極)が下面に配置されたフルアレイ(第2の接続対象部材)を用意した。
上記FR−4基板の上面に、得られた異方性導電材料を用いて、厚さ30μmとなるように異方性導電材料層を形成した。次に、異方性導電材料層の上面にフルアレイ基板を、電極同士が対向するように積層した。その後、異方性導電材料層の温度が200℃となるようにヘッドの温度を調整しながら、フルアレイ基板の上面に加圧加熱ヘッドを載せて加圧しながら、異方性導電材料層を硬化させて、接続構造体を得た。また、異方性導電材料層を硬化させる際に、はんだ層が溶融状態であるときに、バインダー樹脂であるエポキシ樹脂を、接続構造体の中心部分から端部に向けて流動させた。
得られた接続構造体では、はんだ層が溶融して、第2の電極の表面上を濡れ拡がった後に固化していた。また、得られた接続構造体では、銅層が第2の電極と接触しており、導電性粒子Aが図7(a)に示す状態となっていた。導電性粒子Aにおける樹脂粒子の中心を通る中心線に対して、はんだ層は左右非対称に偏在しており、接続構造体の中心を基準として上記中心線に対して左右方向の外側の領域にはんだ層の80体積%が存在していた(図示しない左右方向の内側の領域にはんだ層の一部が存在する)。また、上記中心線に対して、はんだ層は上下非対称に偏在していた。
(実施例2)
異方性導電材料層を硬化させる際に、はんだ層が溶融状態であるときに、電極間を接続する導電性粒子の周囲においてバインダー樹脂であるエポキシ樹脂を、接続構造体の端部から中心部分に向けて流動させた変更したこと以外は実施例1と同様にして、接続構造体を作製した。
得られた接続構造体では、はんだ層が溶融して、第1の電極の表面上を濡れ拡がった後に固化していた。また、得られた接続構造体では、銅層が第1の電極と接触しており、導電性粒子Aが図7(b)に示す状態となっていた。導電性粒子Aにおける樹脂粒子の中心を通る中心線に対して、はんだ層は左右非対称に偏在しており、接続構造体の中心を基準として上記中心線に対して左右方向の内側の領域にはんだ層の80体積%が存在していた(図示しない左右方向の外側の領域にはんだ層の一部が存在する)。また、上記中心線に対して、はんだ層は上下非対称に偏在していた。
(比較例1)
異方性導電材料層を硬化させる際に、はんだ層が溶融状態であるときに、電極間を接続する導電性粒子においてバインダー樹脂であるエポキシ樹脂を左右方向に流動させなかったこと以外は実施例1と同様にして、接続構造体を作製した。
得られた接続構造体では、はんだ層が溶融して、第1,第2の電極の表面上を濡れ拡がった後に固化していた。また、得られた接続構造体では、銅層が第1の電極と接触しており、導電性粒子Aが図8(a)に示す状態となっていた。導電性粒子Aにおける樹脂粒子の中心を通る中心線に対して、はんだ層は上下対称及び左右対称に存在していた。
(比較例2)
はんだ粒子X(錫:ビスマス=43重量%:57重量%、平均粒子径5μm)を用意した。導電性粒子Aを上記はんだ粒子Xに変更したこと以外は実施例1と同様にして、異方性導電ペースト及び接続構造体を作製した。
得られた接続構造体では、はんだ粒子Xが溶融し溶融して、第1,第2の電極の表面上を濡れ拡がった後に後に固化していた。得られた接続構造体では、はんだ粒子Xが第1,第2の電極と接触しており、はんだ粒子Xが図8(b)に示す状態となっていた。
(比較例3)
(1)導電性粒子の作製
平均粒子径3μmの高分子樹脂粒子を無電解ニッケルめっきし、樹脂粒子の表面に下地ニッケルめっき層(めっき厚:0.1μm)を形成した。次いで、下地ニッケルめっき層が形成された樹脂粒子を電解銅めっきし、銅層(めっき厚:0.3μm)を形成した。このようにして、樹脂粒子の表面上に銅層が形成されている導電性粒子Bを作製した。
(2)異方性導電ペースト及び接続構造体の作製
導電性粒子Aを、得られた導電性粒子Bに変更したこと以外は実施例1と同様にして、異方性導電ペースト及び接続構造体を作製した。
得られた接続構造体では、導電性粒子Bにおける銅層が第1,第2の電極と接触しており、導電性粒子Bが図8(c)に示す状態となっていた。
(比較例4)
(1)導電性粒子の作製
平均粒子径3μmの銅粒子を用意した。シータコンポーザ(徳寿工作所社製)を用いて、上記銅粒子の表面上で、はんだ微粉末(錫42重量%とビスマス58重量%とを含む、平均粒子径0.5μm)を溶融させて、銅粒子の表面上に厚み0.5μmのはんだ層を形成した。
このようにして、銅粒子の表面上にはんだ層(錫:ビスマス=42重量%:58重量%)が形成されている導電性粒子Yを作製した。銅粒子の融点は1084℃であった。はんだ層(錫を42重量%含む)の融点は138℃であった。
(2)異方性導電ペースト及び接続構造体の作製
導電性粒子Aを、得られた導電性粒子Yに変更したこと以外は実施例1と同様にして、異方性導電ペースト及び接続構造体を作製した。
得られた接続構造体では、銅粒子が第2の電極と接触しており、導電性粒子Yが図8(d)に示す状態となっていた。導電性粒子Yにおける樹脂粒子の中心を通る中心線に対して、はんだ層は左右非対称に偏在しており、接続構造体の中心を基準として上記中心線に対して左右方向の外側の領域にはんだ層の80体積%が存在していた(図示しない左右方向の内側の領域にはんだ層の一部が存在する)。また、上記中心線に対して、はんだ層は上下非対称に偏在していた。
(評価)
(1)横方向に隣接する電極間の絶縁性試験
得られた接続構造体において、隣接する電極間のリークの有無を、テスターで抵抗を測定することにより評価した。抵抗が500MΩを越える場合にリーク無として結果を「○」、抵抗が500MΩ以下である場合にリーク有として結果を「×」と判定した。
(2)上下の電極間の導通試験
得られた接続構造体の上下の電極間の接続抵抗をそれぞれ、4端子法により測定した。10つの接続抵抗の平均値を算出した。なお、電圧=電流×抵抗の関係から、一定の電流を流した時の電圧を測定することにより接続抵抗を求めることができる。上下の電極間の導通試験を下記の判定基準で判定した。
[上下の電極間の導通試験の判定基準]
○:接続抵抗の平均値が2Ω以下
△:接続抵抗の平均値が2Ωを超え、4Ω以下
×:接続抵抗の平均値が4Ωを超える
(3)耐熱衝撃特性
得られた接続構造体をそれぞれ20個用意し、−20℃で30分間保持し、次に80℃まで昇温させて30分間保持した後、−30℃まで降温する過程を1サイクルとする冷熱サイクル試験を実施した。500サイクル後及び1000サイクル後にそれぞれ、10個の接続構造体を取り出した。
500サイクル及び1000サイクルの冷熱サイクル試験後の10個の接続構造体について、上下の電極間の導通不良が生じているか否かを評価した。10個の接続構造体のうち、導通不良が生じている個数が0個である場合を「○○」、導通不良が生じている個数が1個である場合を「○」、2〜3個である場合を「△」、4個以上である場合を「×」、未評価を「−」と判定した。
結果を下記の表1に示す。なお、下記の表1において、「−」は評価していないことを示す。
1…接続構造体
2…第1の接続対象部材
2a…上面
2b…第1の電極
3…接続部
3a…上面
3A…異方性導電材料層
4…第2の接続対象部材
4a…下面
4b…第2の電極
21…導電性粒子
21A〜21D…導電性粒子
22…樹脂粒子
22a…表面
23…第1の導電層
23a…表面
24…第2の導電層
24A〜24D…第2の導電層
31…導電性粒子
32…第1の導電層
32a…表面
32A…内側の第1の導電層
32B…外側の第1の導電層
33…第2の導電層

Claims (10)

  1. 第1の電極を上面に有する第1の接続対象部材と、
    第2の電極を下面に有する第2の接続対象部材と、
    前記第1の接続対象部材の上面と前記第2の接続対象部材の下面との間に配置されており、かつ導電性粒子を含む異方性導電材料により形成された接続部とを備え、
    前記第1,第2の電極が前記導電性粒子により電気的に接続されており、
    前記導電性粒子が、樹脂粒子と、該樹脂粒子の表面上に配置された第1の導電層と、該第1の導電層の外側の表面上に配置されておりかつ前記第1の導電層よりも融点が低い第2の導電層とを有し、
    前記第1の接続対象部材を下側、前記第2の接続対象部材を上側、かつ前記第1,第2の接続対象部材を主面が水平であるように配置した状態において、前記第1,第2の電極を電気的に接続している前記導電性粒子における前記樹脂粒子の中心を通る中心線に対して、前記第2の導電層は左右非対称に偏在しており、前記中心線に対して左右方向の一方側の領域に前記第2の導電層の70体積%以上、100体積%以下が存在する、接続構造体。
  2. 前記第2の導電層の70体積%以上、100体積%以下が存在する領域が、接続構造体の中心を基準として前記中心線に対して左右方向の外側の領域である、請求項1に記載の接続構造体。
  3. 前記第1,第2の電極を電気的に接続している前記導電性粒子における前記第1の導電層が、前記第1の電極と前記第2の電極とに接触している、請求項1又は2に記載の接続構造体。
  4. 前記第2の導電層の融点が、前記第1の導電層の最外層の融点よりも50℃以上低い、請求項1〜3のいずれか1項に記載の接続構造体。
  5. 前記第2の導電層の融点が100℃以上、250℃以下であり、かつ前記第1の導電層の最外層の融点が300℃以上である、請求項4に記載の接続構造体。
  6. 第1の電極を上面に有する第1の接続対象部材上に、導電性粒子を含む異方性導電材料を用いた異方性導電材料層を配置する工程と、
    前記異方性導電材料層の上面に、第2の電極を下面に有する第2の接続対象部材を積層する工程と、
    前記異方性導電材料層により接続部を形成して、前記導電性粒子により前記第1の電極と前記第2の電極とを電気的に接続する工程とを備え、
    前記導電性粒子として、樹脂粒子と、該樹脂粒子の表面上に配置された第1の導電層と、該第1の導電層の外側の表面上に配置されておりかつ前記第1の導電層よりも融点が低い第2の導電層とを有する導電性粒子を用いて、
    前記第1の接続対象部材を下側、前記第2の接続対象部材を上側、かつ前記第1,第2の接続対象部材を主面が水平であるように配置した状態において、前記第1,第2の電極を電気的に接続する前記導電性粒子における前記樹脂粒子の中心を通る中心線に対して、前記第2の導電層は左右非対称に偏在するように、前記中心線に対して左右方向の一方側の領域に前記第2の導電層の70体積%以上、100体積%以下が存在するように、前記導電性粒子により前記第1の電極と前記第2の電極とを電気的に接続する、接続構造体の製造方法。
  7. 前記第2の導電層の70体積%以上、100体積%以下が存在する領域が、接続構造体の中心を基準として前記中心線に対して左右方向の外側の領域であるように、前記導電性粒子により前記第1の電極と前記第2の電極とを電気的に接続する、請求項6に記載の接続構造体の製造方法。
  8. 前記第1,第2の電極を電気的に接続する前記導電性粒子における前記第1の導電層が、前記第1の電極と前記第2の電極とに接触するように、前記導電性粒子により前記第1の電極と前記第2の電極とを電気的に接続する、請求項6又は7に記載の接続構造体の製造方法。
  9. 前記導電性粒子として、前記第2の導電層の融点が、前記第1の導電層の最外層の融点よりも50℃以上低い導電性粒子を用いる、請求項6〜8のいずれか1項に記載の接続構造体の製造方法。
  10. 前記導電性粒子として、前記第2の導電層の融点が100℃以上、250℃以下であり、かつ前記第1の導電層の最外層の融点が300℃以上である導電性粒子を用いる、請求項9に記載の接続構造体の製造方法。
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