JP2012172630A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料噴射制御を精度良く行うことができる内燃機関の制御装置を得ること。
【解決手段】内燃機関1の制御装置は、エンジン本体2に取り付けた歪み測定手段24によって、燃焼室11内における燃料の燃焼によりエンジン本体2に発生する歪みを測定する。そして、エンジン本体2の歪みに基づいて燃焼圧最大時期を検出し、その燃焼圧最大時期に基づいて燃料噴射弁の燃料噴射時期を制御する。これにより、内燃機関の熱効率の向上、及び、排気の改善を図る。
【選択図】図2

Description

本発明は、燃料噴射弁を有する内燃機関の制御装置に関する。
内燃機関の燃焼噴射制御では、燃焼室内の燃焼圧最大値や燃焼圧最大時期を検出することによって燃料噴射量や燃料噴射時期をフィードバック制御することが行われている。そして、燃料噴射量や燃料噴射時期の最適化の効果をより高めるために、燃焼室内の燃焼圧をより高精度に測定する方法が提案されている。
例えば、特許文献1には、内燃機関の排気通路内の排気圧力を排気圧力検出手段で検出し、その排気圧力の時間履歴から排気圧力の脈動周期毎の最大値を検出し、その最大値を用いて燃焼周期毎の最大筒内圧力を算出し、筒内圧センサにより検出した最大筒内圧力と比較することによって筒内圧センサの特性変化に伴う誤差を補正する技術が示されている。
特許文献2には、内燃機関の筒内圧力を検出する圧電式圧力センサと、内燃機関の吸気管もしくは排気管の絶対圧力を検出する絶対圧力センサとを有し、内燃機関の所定クランク角位置における圧電式圧力センサの出力と絶対圧力センサの出力との差に基づいて各時点での圧電式圧力センサの出力を補正する技術が示されている。
特開2010−106742号公報 実開昭62−88932号公報
上記した特許文献1、2の技術に用いられている筒内圧センサは、内燃機関の燃焼室内における燃焼圧を検出するためのものであり、その測定原理上、雰囲気温度の変化によって出力特性にドリフトが生じることから、筒内圧センサの特性変化に伴う誤差を補正する必要があった。また、筒内圧センサは、エンジン本体に燃焼室に連通するセンサ装着穴を設ける必要があり、エンジン本体の製造工数や組立工数が多く、高コストであった。また、筒内圧センサは、高熱高圧の過酷な環境で使用されることから、高い耐久性が必要とされており、高価であり、コストを低減できないという問題があった。
また、筒内圧センサの代わりに、排気Oセンサや排気温度センサなどの排気センサを用いたフィードバック制御では、応答遅れが大きく、また、エンジン運転状態に応じて遅れ度合いが変化し、例えば内燃機関が複数気筒を有する場合には、いずれの気筒によるものかの判断が困難となる。そして、燃料噴射時期とそれ以外の排気変更要因の切り分けが困難であり、燃料噴射時期が排気に及ぼす影響を検出する感度が排気センサにはなく、燃料噴射時期を精度良く制御するための最適なフィードバックデータが得られないという問題があった。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、燃料噴射制御を精度良く行うことができる内燃機関の制御装置を提供することである。
上記課題を解決する本発明の内燃機関の制御装置は、エンジン本体に歪み測定手段を取り付けて、燃焼室内における燃料の燃焼によりエンジン本体に発生する歪みを測定し、その歪みに基づいて燃料噴射制御を行うことを特徴としている。
本発明によれば、エンジン本体の歪みに基づいて燃焼圧最大時期を検出して、その燃焼圧最大時期に基づいて燃料噴射弁の燃料噴射時期を制御することができる。したがって、従来の筒内圧センサを設ける必要がなく、簡単な構成で燃料噴射制御を精度良く行うことができ、内燃機関の熱効率の向上、及び、排気の改善を図ることができる。
第1実施の形態に係わる内燃機関の制御装置の構成を説明する図。 第1実施の形態に係わる内燃機関の制御方法を説明するフローチャート。 第2実施の形態に係わる内燃機関の制御方法を説明するフローチャート。 本発明に係る測定の実施方法の一例を示したフローチャートである。
次に、本実施の形態について図面を用いて以下に説明する。
[第1実施の形態]
図1は、本実施の形態に係わる内燃機関の制御装置の構成を説明する図である。
エンジン1は、本実施の形態に係わる内燃機関を構成するものであり、複数の気筒を有する4サイクルエンジンであって、自動車に用いられる圧縮着火式の直噴ディーゼルエンジンである。
エンジン1は、クランクケース3が一体に形成されたシリンダブロック4とシリンダヘッド5とからなるエンジン本体2を有しており、エンジン本体2には、冷却水が供給されるウォータジャケット6が設けられている。
シリンダブロック4には、各気筒のピストン7がそれぞれ往復移動可能に収容されており、クランクケース3内に回転可能に支持された1本のクランクシャフト8に、コネクティングロッド9を介してそれぞれ連結されている。
シリンダヘッド5には、燃焼室11内に燃料を噴射するインジェクタ(燃料噴射弁)12と、吸気弁13及び排気弁14を有する動弁機構が設けられており、吸気管16と排気管17が接続されている。インジェクタ12は、各気筒の燃焼室11に対してそれぞれ設けられている。
燃焼室11には、吸気管16から吸入空気が供給され、また、インジェクタ12から燃料が噴射されて、混合気が形成される。混合気は、ピストン7による圧縮を経て爆発する。そして、爆発によって混合気から既燃ガスに変化した排気は、燃焼室11から排気管17に排出される。このエンジン運転状態を検出するため、吸気管16に吸気圧センサ21、排気管17に排気圧センサ22、クランクシャフト8にクランク角センサ23が備え付けられている。
そして、エンジン本体2に、歪みセンサチップ24が取り付けられている。歪みセンサチップ24は、エンジン本体2の燃焼室11内における燃料の燃焼によりエンジン本体2に発生する歪みを測定するためのものであり、気筒別にそれぞれ設けて各歪みセンサチップ24で気筒別に発生する歪みを各々測定してもよく、また、一個の歪みセンサチップ24で、複数の気筒にて発生する各歪みを測定してもよい。
歪みセンサチップ24は、シリコン素材によって構成されており、歪みに応じて抵抗値が変化するピエゾ抵抗と、ピエゾ抵抗の抵抗値を増幅するアンプ回路とを有し、歪みに応じたアナログ信号を出力する。
歪みセンサチップ24は、エンジン本体2の表面の比較的低温な場所であるウォータジャケット6の近傍位置でかつ気筒別に発生する歪みを正確に検出可能な箇所として予め設定された取り付け位置に予め設定された姿勢状態で貼付されて固定されている。
歪みセンサチップ24は、チップ内のブリッジ回路により自己温度補正をするとともに、チップ自体の温度を検出する温度センサも内蔵しており、その温度センサの検出温度に応じて歪みを補正する構成を有している。
これらの各センサ21〜24から出力される信号は、エンジンコントロールユニット(以下、ECU)31に入力される。ECU31は、エンジン1の制御装置を構成するものであり、エンジン運転条件に応じて、エンジン1の燃焼モードやその他の制御機構の制御量などを決定し、燃料噴射制御等の各種のエンジン制御を行う。
次に、上記構成を有するエンジン1の制御方法について説明する。
図2は、エンジンの制御方法の一例を説明するフローチャートである。
エンジン1は、エンジン本体2の燃焼室11内における燃料の燃焼により、燃焼室11内に燃焼圧が発生し、その燃焼圧によってエンジン本体2に歪みが発生する。本発明では、そのエンジン本体2の歪みに基づいて燃料噴射制御を行う。
ステップS101では、クランク角度に応じた歪みの変化を記憶する処理が行われる。クランク角度は、クランク角センサ23の出力電圧を測定し、その出力電圧の時間履歴を記憶手段に記録し、その記録した出力電圧の変化により検出される(クランク角度検出手段)。歪みは、歪みセンサチップ24の出力信号を測定し、その出力信号をクランク角度に対応させた形で記憶手段に記録する(歪み測定手段)。
ステップS102では、クランク角度に応じた歪みの変化に基づいて、燃焼室内の燃焼圧が最大となる現状の燃焼圧最大時期を算出する処理が行われる(燃焼圧最大時期算出手段)。エンジン本体2の歪みの履歴は、燃焼圧に相似するので、歪みが最大のときに燃焼圧が最大となっていると判断でき、歪みが最大値となるときを燃焼圧最大時期とすることができる。
ステップS103では、燃焼圧最大時期に基づいて燃料噴射時期を制御する処理が行われる。燃料噴射時期の制御は、目標時期と燃焼圧最大時期とを比較して、燃焼圧最大時期が目標時期となるように、両者の差に基づいて行われる。目標時期は、燃焼室内で最適な燃焼が得られる燃焼圧最大時期であり、エンジン運転状態に基づいて設定され、例えばエンジン回転数に基づいて予め設定されたデータマップを参照することによって設定される。なお、歪みは気筒別に記録され、燃焼圧最大時期は気筒別に算出され、燃料噴射時期は、気筒別に制御される。
上記したエンジン1の制御方法によれば、エンジン本体2の燃焼室11内における燃料の燃焼によりエンジン本体2に発生する歪みを歪みセンサチップ24で測定し、その歪みに基づいて燃焼圧最大時期を算出するので、実際にインジェクタ12から燃焼室11内に燃料が噴射されている時期をより正確に取得することができる。したがって、燃料噴射時期を制御するための正確なフィードバックデータを得ることができ、精度の高いフィードバック制御を行うことができ、燃料噴射時期の精度を向上させることができる。
従来の排気Oセンサや排気温度センサを用いた燃料噴射時期のフィードバック制御では、応答遅れが大きく、気筒別の検出・診断ができず、燃料噴射時期とそれ以外の排気変更要因の切り分けが困難であるという問題を有する。また、これらの排気センサは、燃料噴射時期が排気に及ぼす影響を検出する感度を有しておらず、燃料噴射時期を精度良く制御するための根拠となるフィードバックデータを得ることができない。
これに対して、本実施の形態では、実際にインジェクタ12から燃焼室11内に燃料が噴射される時期をより正確に取得することができ、精度の高いフィードバック制御を行うことができる。したがって、簡単な構成で燃料噴射制御を精度良く行うことができ、エンジン1の熱効率の向上、及び、排気の改善を図ることができる。
また、本実施の形態によれば、歪みセンサチップ24は、エンジン本体2の表面に貼着されて設けられているので、従来の筒内圧センサのように、エンジン本体2にセンサ装着穴を設ける必要がなく、エンジン本体の製造工程や組立工数が少なく、低コストで実現できる。
歪みセンサチップ24を設ける位置は、燃焼圧によりエンジン本体2に発生する歪みを検出できる位置であればよく、取り付け位置は1箇所に限定されないので、エンジン本体2の設計の自由度を向上させることができる。また、歪みセンサチップ24を設ける位置を、例えばウォータジャケット6の近傍位置など、エンジン本体2の表面でかつ比較的低温な位置に設定することによって、歪みセンサチップ24に加えられる熱量をさらに低減することができる。
また、歪みセンサチップ24は、従来の筒内圧センサのような高温高圧の環境下に置かれるものではないので、極めて高い耐久性は不要であり、センサとして安価なものを用いることができる。
本実施の形態における歪みセンサチップ24は、アンプ回路を内蔵しているので、歪みセンサチップ24から出力される信号にノイズが付加されるのを防ぐことができる。したがって、自動車のエンジンルーム内のように、ノイズが発生しやすい環境に用いても、エンジン本体2の歪みを正確に測定することができる。
また、歪みセンサチップ24は、チップ内のブリッジ回路により自己温度補正をするとともに、チップ自体の温度を検出する温度センサも内蔵しており、その温度センサの検出温度に応じて歪みを補正する。エンジン本体2は、エンジン運転状態に応じて温度が大きく変化するので、上記した温度補正を行う歪みセンサチップ24を用いることで、常に正確な歪みを検出することができる。
[第2実施の形態]
次に、第2実施の形態におけるエンジン1の制御方法ついて説明する。なお、第1実施の形態と同様の構成要素には同一の符号を付することでその詳細な説明を省略する。
図3は、エンジンの制御方法の他の一例を説明するフローチャートである。
本実施の形態において特徴的なことは、第1実施の形態における燃焼圧最大時期の算出に加えて、排気圧に基づいて燃焼圧最大値を算出し、その燃焼圧最大値と燃焼圧最大時期とに基づいて燃料噴射制御を行うとともに、異常燃焼の有無の判定と異常燃焼の原因を特定する制御を行うことである。
最初に燃料噴射制御について説明し、次いで異常燃焼の有無の判定と異常燃焼の原因を特定する制御について説明する。まず、燃料噴射制御では、最初に燃焼圧最大値に基づいて燃料噴射量の制御が行われ(ステップS201〜ステップS203)、次いで燃焼圧最大時期に基づいて燃料噴射時期の制御が行われる(ステップS204〜ステップS206)。
ステップS201で排気圧センサ22により排気管17内の排気圧の測定がなされ(排気圧検出手段)、ステップS202で、その測定した排気圧に基づいて燃焼圧最大値が算出される(燃焼圧最大値算出手段)。本実施例では、燃焼圧最大値の算出は、上記した特許文献1に開示された公知の技術を使用して行われる。
具体的には、排気圧センサ22の出力電圧を測定し、その出力電圧の時間履歴を記憶手段に記憶する。そして、その記録した出力電圧の時間履歴から、排気圧力の時間平均値の検出および排気圧力の脈動周期毎の最大排気圧力値の検出を行い、その時間平均値と最大排気圧力値を用いて燃焼周期毎の最大筒内圧である燃焼圧最大値を算出する。
燃焼圧最大値の算出方法の一例について以下に説明する。
排気弁14より発生する排気圧力の脈動振幅は排気圧センサ22に到達するまでに減衰する。つまり、排気弁14出口部における排気圧力の脈動周期毎の最大排気圧力と排気圧センサ22における排気圧力の脈動周期毎の最大排気圧力の間には、通路断面積比による圧力減衰の関係が存在する。ここで、排気管17内における圧力波を平面進行波とし、排気の粘性による減衰を無視できる場合、脈動振幅のエネルギは排気管17内にて同一と見なすことが出来るため、双方の排気圧力脈動振幅については減衰を考慮した以下の式が成立する。
式1より、排気弁14出口における排気圧力の脈動周期毎の最大排気圧力は以下で表される。
式2において、排気管17内における時間平均温度と時間平均圧力が均一であるとすると、排気弁14出口における排気圧力の脈動周期毎の最大排気圧力は以下の式にて算出できる。
次に、排気弁14開直前の筒内圧と排気弁14出口における排気圧力の脈動周期毎の最大排気圧力の関係については、排気弁をオリフィスとみなし、排気弁開直前の燃焼室内ガス流速をゼロと仮定すれば、ベルヌーイの定理より以下の式が成立する。
式3を式4に代入することで、排気弁14開直前の筒内圧は以下の式で算出できる。
ここで、p1MAXとpAVG以外の項目を定数項として、以下の式を導く。
定数1,定数2,定数3については、予め行う試験により最適値を算出しておくことで、他の要因による誤差影響の低減や計算処理負荷の低減を行うことが可能となる。
次に、最大筒内圧(燃焼圧最大値)と排気弁14開直前の筒内圧の関係について、燃焼室11内の断熱膨張であるとすると、ポアッソンの関係式より以下の式が成立する。
式5を式7に代入することで、以下の式が成立する。
ここで、p1MAXとpAVG以外の項目を定数項として、以下の式を導く。
定数4,定数5,定数6については、予め行う試験により最適値を算出しておくことで、他の要因による誤差影響の低減や計算処理負荷の低減を行うことが可能となる。
図4は、本発明に係る測定の実施方法の一例を示したフローチャートである。
本発明の測定方法は、周期的に測定と演算と出力を繰り返す。
最初に排気管17に取り付けられた排気圧センサ22より出力される電圧信号を測定する(ブロック1001)。
次にブロック1001にて測定した電圧信号の時間履歴を記録する(ブロック1002)。
次にブロック1002にて記録した電圧信号にフィルタ演算処理を施し、不要なノイズ成分を除去する(ブロック1003)。
次にブロック1003にてノイズ成分が除去された電圧信号の脈動周期毎の最大値を検出する(ブロック1004)。
次にブロック1004にて検出した最大値を式9に代入し、燃焼周期毎の最大筒内圧を算出する(ブロック1005)。
次にブロック1005にて算出した燃焼周期毎の最大筒内圧を出力する(ブロック1006)。
以上により、燃焼周期毎の最大筒内圧である燃焼圧最大値の取得が可能となる。
ステップS203では、燃焼圧最大値に基づいて燃料噴射量を制御する処理が行われる。燃料噴射量は、目標圧力値と燃焼圧最大値とを比較して、燃焼圧最大値が目標圧力値となるように、両者の差に基づいてフィードバック制御される。目標圧力値は、燃焼室内で最適な燃焼が得られる燃焼圧最大値であり、エンジン運転状態に基づいて設定され、例えば予め設定されたデータマップをエンジン回転数に基づいて参照することによって設定される。
次に、ステップS204〜ステップS206で燃焼圧最大時期に基づいて燃料噴射時期を制御する処理が行われるが、これらの処理は、実施例1におけるステップS101〜ステップS103と同様の処理なので説明を省略する。なお、ステップS206で燃焼圧最大時期との比較に用いられる目標時期は、燃費の向上と排気の改善の両立を図るためにエンジン回転数毎と燃焼圧最大値毎に目標時期が設定された2次元データマップを参照することによって設定される。
上記した燃料噴射時期の制御が行われると、次に、異常燃焼の有無の判定と異常燃焼の原因を特定する制御が行われる。異常燃焼の有無の判定と異常燃焼の原因を特定する制御は、燃料噴射制御における燃焼圧最大値と目標圧力値、及び、燃焼圧最大時期と目標時期を、同時に比較することにより行われる。
目標とする燃焼状態は、燃焼圧最大値を目標圧力値とし、かつ、燃焼圧最大時期を目標時期とすることで最適な燃焼が得られるように設計されている。そして、上記した燃料噴射制御において、歪みセンサチップ24から得られる波形信号の最大値を、ステップS202で算出した燃焼圧最大値とし、波形信号の最小値を、吸気圧力(または大気圧)とすることで、圧力単位の伴った絶対圧力値での定量的な筒内圧力履歴が得られる。
ここで、燃焼圧最大値のみを、他の気筒のものと比べても、インジェクタ12の劣化による燃料噴射量不足なのか、燃料噴射時期の指定値が間違えているのかの判断ができない。また、歪みセンサチップ24の波形信号をのみを、他の気筒のものと比べても、失火まで生じない限り、インジェクタ12の燃料噴射量不足に問題が生じていることを特定することは困難である。
そこで、本実施の形態では、排気圧に基づいて算出した燃焼圧最大値とエンジン本体2の歪みに基づいて算出した燃焼圧最大時期を用いて異常燃焼の有無の判定と、異常燃焼の原因を特定する処理を行っている。
具体的には、燃焼圧最大値と目標圧力値、及び、燃焼圧最大時期と目標時期を、同時に比較することにより、異常燃焼の有無の判定を判定し、異常燃焼有りと判定された場合に、筒内圧力履歴の履歴データに基づいて異常燃焼の原因が、燃料噴射時期の指定値を間違えているなどの燃料噴射制御によるものと、インジェクタ12の劣化などの構造によるもののいずれであるかを特定している。
本実施の形態によれば、ステップS201で排気圧センサ22により排気管17内の排気圧を測定し、ステップS202で、その測定した排気圧に基づいて燃焼圧最大値を算出するので、従来の筒内圧センサを設けることなく、燃焼室11内における燃焼圧最大値を検出することができる。ディーゼルエンジンは、空燃比が理論混合比より濃い状態で燃焼することが無いという前提においては、燃焼圧最大値と燃料噴射量の関係は一意に求められ、燃焼圧最大値を検出することができれば、燃料噴射量の過不足や気筒間のばらつきも検出することができる。したがって、ステップS203の燃料噴射量の制御において、精度の高いフィードバック制御を行うことができる。
本実施の形態によれば、燃焼圧最大値と燃焼圧最大時期を用いて異常燃焼の判定を行っているので、失火やノッキング等の異常燃焼については、その有無判定だけでなく、度合いまで検出することができる。
また、ステップS201〜ステップS203で燃焼圧最大値に基づいて燃料噴射量を制御してから、ステップS204〜ステップS206で燃焼圧最大時期に基づいて燃料噴射時期を制御しているので、ステップS201〜ステップS203の処理によって、目標トルクを変えることなく、気筒間の燃料噴射量のばらつきを低減することができる。
そして、気筒間の燃料噴射量のばらつきが低減された状態でステップS204〜ステップS206の燃料噴射時期の制御処理を実行するので、質の高いフィードバックデータを得ることができ、より精度の高いフィードバック制御を行うことができる。したがって、簡単な構成で燃料噴射制御を精度良く行うことができ、エンジン1の熱効率の向上、及び、排気の改善を図ることができる。
また、本実施の形態によれば、燃焼圧最大値と燃焼圧最大時期を算出するので、インジェクタ12の個体差や劣化を検出することができ、燃料噴射量及び燃料噴射時期をフィードバック補正することができる。したがって、個体差の大きく従来であれば製造不良とされるようなインジェクタも補正して使用することができ、インジェクタの歩留まりを向上させることができる。
なお、本発明は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、上述の実施の形態では、エンジン1が複数の気筒を有する場合を例に説明したが、単気筒であっても、同様に適用することができる。また、上述の実施の形態では、内燃機関の例として、圧縮着火式のディーゼルエンジンの場合について説明したが、火花点火式のガソリンエンジンであってもよく、本発明を同様に適用することができる。
1 エンジン
2 エンジン本体
11 燃焼室
12 インジェクタ(燃料噴射弁)
22 排気圧センサ(排気圧検出手段)
23 クランク角センサ
24 歪みセンサチップ(歪み測定手段)

Claims (14)

  1. 燃料噴射弁を有する内燃機関の制御装置であって、
    前記内燃機関のエンジン本体に取り付けられて該エンジン本体の燃焼室内における燃料の燃焼により前記エンジン本体に発生する歪みを測定する歪み測定手段と、
    前記歪みに基づいて前記燃料噴射弁の燃料噴射制御を行う燃料噴射制御手段と、
    を有することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記内燃機関のクランク角度を検出するクランク角度検出手段と、
    前記歪みと前記クランク角度に基づいて前記燃焼室内の燃焼圧が最大となる燃焼圧最大時期を算出する燃焼圧最大時期算出手段と、を有し、
    前記燃料噴射制御手段は、前記燃焼圧最大時期に基づいて前記燃料噴射弁の燃料噴射時期を制御することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記燃料噴射制御手段は、エンジン運転状態に基づいて前記燃焼室内の燃焼圧が最大となる目標時期を設定し、該目標時期と前記燃焼圧最大時期との差に基づいて前記燃料噴射時期を制御することを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記内燃機関の排気通路に設けられ、該排気通路内の排気圧を測定する排気圧検出手段と、
    該排気圧に基づいて前記燃焼室内の燃焼圧が最大となる燃焼圧最大値を算出する燃焼圧最大値算出手段と、を有し、
    前記燃料噴射制御手段は、前記燃焼圧最大値に基づいて前記燃料噴射弁の燃料噴射量を制御することを特徴とする請求項2又は3に記載の内燃機関の制御装置。
  5. 前記燃料噴射制御手段は、エンジン運転状態に基づいて前記燃焼室内の燃焼圧が最大となる目標圧力値を設定し、該目標圧力値と前記燃焼圧最大値との差に基づいて前記燃料噴射量を制御することを特徴とする請求項4に記載の内燃機関の制御装置。
  6. 前記燃焼圧最大値と前記目標圧力値、及び、前記燃焼圧最大時期と前記目標時期を比較して前記異常燃焼の有無を判定する異常燃焼判定手段を有することを特徴とする請求項5に記載の内燃機関の制御装置。
  7. 前記燃焼圧最大値と前記燃焼圧最大時期の履歴データを記憶する記憶手段と、
    前記異常燃焼判定手段により異常燃焼有りと判定された場合に、前記履歴データに基づいて前記異常燃焼の原因が前記燃料噴射弁の制御によるものと、前記燃料噴射弁の構造によるもののいずれであるかを特定する原因特定手段と、
    を有することを特徴とする請求項6に記載の内燃機関の制御装置。
  8. 前記歪み測定手段は、前記燃料噴射制御手段により前記燃料噴射量の制御が行われている状態で、前記歪みを測定することを特徴とする請求項4から請求項7のいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置。
  9. 前記歪み測定手段は、前記歪みに応じて抵抗値が変化するピエゾ抵抗と、該ピエゾ抵抗の抵抗値を増幅するアンプ回路とを有する歪みセンサチップを備えることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置。
  10. 前記歪みセンサチップは、前記エンジン本体に貼付されていることを特徴とする請求項9に記載の内燃機関の制御装置。
  11. 前記歪みセンサチップは、該歪みセンサチップの温度を検出する温度センサを有しており、前記温度センサの検出温度に応じて前記歪みを補正することを特徴とする請求項9又は10に記載の内燃機関の制御装置。
  12. 前記内燃機関は、圧縮着火方式の内燃機関であることを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置。
  13. 前記内燃機関は、複数の気筒を有し、前記各気筒に対応して前記燃料噴射弁がそれぞれ設けられており、
    前記歪み測定手段は、前記各気筒の燃焼室内における燃焼の燃焼により前記エンジン本体に発生する歪みを気筒別に測定し、
    前記燃料噴射制御手段は、前記気筒別の歪みに基づいて前記各燃料噴射弁の燃料噴射制御を行うことを特徴とする請求項1から請求項12のいずれか一項に記載の内燃機関の制御装置。
  14. 燃料噴射弁を有する内燃機関の制御方法であって、前記内燃機関のエンジン本体に取り付けられた歪み測定手段によって、前記内燃機関の燃焼室内における燃料の燃焼に起因して前記エンジン本体に発生する歪みを測定し、その歪みに基づいて前記燃料噴射弁の燃料噴射制御を行うことを特徴とする内燃機関の制御方法。
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