JP2012171178A - ナノ構造体作製用型体及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】光の反射防止性能、光の透過性能、ヘイズ等の光学特性に優れ、うねりや点欠陥の極めて少ないナノ構造体を作製するための型体の製造方法を提供すること。
【解決手段】アルミニウム材料の表面を、電解研摩により加工した後、該アルミニウム材料の表面に、陽極酸化と陽極酸化皮膜のエッチングとの組み合わせによりテーパー形状の細孔を形成させる、ナノ構造体を作製するための型体の製造方法であって、
該電解研摩の電解液が、濃リン酸40体積部以上75体積部以下、及び、濃硫酸10体積部以上55体積部以下、及び、配合する水5体積部以上25体積部以下を配合し、かつ、該濃硫酸の体積が該配合する水の体積より多くなるように配合してなるものであることを特徴とする型体の製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、ナノ構造体作製用型体に関するものであり、詳細には、反射率、透過率、ヘイズ等の光学特性が向上したナノ構造体を作製するための、表面特性等が向上したナノ構造体作製用型体及びその製造方法に関するものである。
液晶表示ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイ(PDP)等のフラットパネルディスプレイ(以下、「FPD」と略記する)等は、その視認性確保のために、反射防止体膜の装着は必須である。また、陳列棚、額等の前面板;標本箱等の蓋板;窓、戸等の建築材料;オブジェ、レンズ等の構造体の表面;等において、不要な反射の抑制のために反射防止体膜の装着が必要になる場合がある
かかる反射防止体膜としては、(1)一般にドライ法と言われている方法、すなわち、誘電体多層膜を気相プロセスで作製し、光学干渉効果で低反射率を実現したもの、(2)一般にウエット法、すなわち、低屈折率材料を基板フィルム上にコーティングする方法で作製したもの等が知られている。また、これらとは原理的に全く異なる技術として、(3)表面にナノ構造を付与することにより、低反射率を発現させたものも知られている。
上記(3)のナノ構造を表面に付与したナノ構造体について、表面の反射防止性能に優れたナノ構造体を製造する方法が種々検討されており、例えば、アルミニウム材料に対して、陽極酸化による陽極酸化皮膜の形成と、その陽極酸化皮膜のエッチングとを繰り返し行ってナノ構造を有する型を作製し、その型の形状を樹脂等に転写してナノ構造を製造する方法が知られている(特許文献1〜特許文献6)。
また、特許文献7には、自己規則化法で形成される陽極酸化皮膜のうち、特定の部位を除去する手順を繰り返すことにより、短時間で、規則的な配列の窪みを有する構造体を得る製造方法が記載されており、その前処理として鏡面仕上げ処理を施すことが好ましい旨記載されている。しかし、この製造方法では、多段階の工程が必要であり、簡易に高性能なナノ構造体作製用型体及びナノ構造体を得られる方法が求められている。
表面の反射防止性能に加え種々の光学特性に優れた上記(3)のナノ構造体への要求は例えば、ヘイズが1%以下であることが求められる等、ますます高くなってきており、かかる公知技術では不十分であり、更なる改善が必要であった。
特開2003−043203号公報 特開2005−156695号公報 特開2007−086283号公報 特開2009−299190号公報 特開2009−258743号公報 WO2006/059686公報 特開2008−156705号公報
本発明は上記背景技術に鑑みてなされたものであり、その課題は、光の反射防止性能、光の透過性能、ヘイズ(例えばヘイズが1%以下)等の光学特性に優れ、うねりや点欠陥の極めて少ないナノ構造体を作製するための型体の製造方法を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、アルミニウム材料に含まれる不純物;アルミニウム材料の製造過程における環境からの影響、例えば加工時に混入するダストや汚染物質;等に起因する表面の不均一性が、かかるアルミニウム材料に陽極酸化皮膜の形成とその陽極酸化皮膜のエッチングとを繰り返し行って型体を得る際に、例えば、50μm〜1000μmの点欠陥が型体表面に出現する要因となり、型体の品質低下及び転写して得られたナノ構造体の光学特性の低下や品質低下をもたらすことを見出した。
更に、アルミニウム材料に対して、陽極酸化皮膜の形成とその陽極酸化皮膜のエッチングとを繰り返し行って、表面にナノ構造を有する型体を作製する前に、該アルミニウム材料の表面を特定組成比の電解研摩液で電解研摩することで、アルミニウム材料の表面近傍に介在する不純物が酸化膜となることによって除かれ、その後の陽極酸化が極めて均一に行われ、ナノ構造体作製用型体に、例えば、50μm〜1000μmの点欠陥が発生し難く、また、電解研摩の作用が適度であるのでうねりが発生し難いことを見出した。特に、高純度アルミニウムのような軟らかい金属では、うねりや点欠陥が発生し易いが、かかる特定の電解液を用いた電解研摩を行うことにより、初めてそれらを好適に防げることを見出した。
そして、アルミニウム材料を特に特定の電解液を用いて電解研摩をすることにより、そこから得られた型体を用いることで、所望の性能を持ち、優れた光学特性を有し、点欠陥やうねりの極めて少ないナノ構造体が得られることを見出し本発明に到達した。
すなわち、本発明は、アルミニウム材料の表面を、電解研摩により加工した後、該アルミニウム材料の表面に、陽極酸化と陽極酸化皮膜のエッチングとの組み合わせによりテーパー形状の細孔を形成させる、ナノ構造体を作製するための型体の製造方法であって、
該電解研摩の電解液が、濃リン酸40体積部以上75体積部以下、及び、濃硫酸10体積部以上55体積部以下、及び、配合する水5体積部以上25体積部以下を配合し、かつ、該濃硫酸の体積が該配合する水の体積より多くなるように配合してなるものであることを特徴とする型体の製造方法を提供するものである。
また、本発明は、上記の型体の製造方法を使用して製造されたものであることを特徴とするナノ構造体作製用型体を提供するものである。
また、本発明は、上記のナノ構造体作製用型体に、ナノ構造体形成材料を埋め込んだ後に、該ナノ構造体形成材料又は該ナノ構造体形成材料が硬化した材料を、該ナノ構造体作製用型体から剥離してなることを特徴とするナノ構造体を提供するものである。
本発明によれば、アルミニウム材料に陽極酸化と該陽極酸化皮膜のエッチングを繰り返し行う前に、該アルミニウム材料の表面に特定の電解研摩を施すことで、型体の表面形状を転写して得られるナノ構造体の光学特性を低下させるような、うねりや点欠陥が発生し難い型体の製造方法を提供することができる。
それにより、光の反射防止性能、光の透過性能等に優れ、表面のうねりや点欠陥が極めて少ないナノ構造体を提供することができる。具体的には、例えば、FPD等の表面層等の反射防止膜、透過性改良膜、表面保護膜等として、特に光の透過性能に優れたナノ構造体を作製する型体の製造方法を提供することができる。
本発明のナノ構造体作製用型体を用いたナノ構造体の製造方法の一例を示す模式図である。 本発明のナノ構造体作製用型体を用い連続的にナノ構造体を製造する製造方法の一例を示す模式図である。
[ナノ構造体作製用型体]
本発明のナノ構造体作製用型体(以下、単に「型体」と略記することがある)は、本発明のナノ構造体作製用型体の製造方法を使用して製造されたものであって、ナノ構造体を作製するためのものである。「ナノ構造体」とは、下記するように、例えば、表面にモスアイ(蛾の眼)構造と呼ばれる構造を有しており、一般には空気等の気体に接する最表面からナノ構造体の内部に入っていくにしたがって、徐々にナノ構造体の材質部分が多くなり、そのため屈折率がナノ構造体の内部に入っていくにしたがって、徐々に大きくなることで反射を防止するものである。一般に、屈折率が急激に(不連続に)変化する表面があると、正反射率が大きくなるので、「ナノ構造体」は、その表面近傍の屈折率を急激に(不連続に)変化させないようにしたものである。また、本発明における「ナノ構造体」の表面の形態としては、前記特許文献の何れかの文献に記載のものも挙げられる。
「ナノ構造体」は特に限定しないが好ましい形態は、その表面に平均高さ100nm以上1000nm以下の凸部又は平均深さ100nm以上1000nm以下の凹部を有し、その凸部又は凹部が、少なくともある一の方向に対し平均周期50nm以上400nm以下で存在しているものである。平均高さ又は平均深さが小さすぎると、良好な光学特性が発現されない場合があり、大きすぎると、製造が困難になる等の場合がある。凸部と凹部が連結して波打った構造を有している場合では、最高部(凸部の上)と最深部(凹部の下)の平均長さは、100nm以上1000nm以下であることが同様の理由から特に好ましい。
「ナノ構造体」は、その表面に、上記凸部又は凹部が、少なくともある一の方向の平均周期が、50nm以上400nm以下となるように配置されていることが好ましい。凸部又は凹部は、ランダムに配置されていてもよいし、規則性を持って配置されていてもよい。また、何れの場合でも、上記凸部又は凹部は、ナノ構造体の表面全体に実質的に均一に、実質的に細密に配置されていることが反射防止性や透過改良性の点で好ましい。また、少なくとも、ある一の方向について、平均周期が、50nm以上400nm以下となるように配置されていればよく、全ての方向に、その平均周期が50nm以上400nm以下となっている必要はない。
ナノ構造体作製用型体は、上記のようなナノ構造体を作製するためのものであるので、本発明のナノ構造体作製用型体の方も、表面に上記形態を有していることが好ましい。
[ナノ構造体作製用型体の製造方法]
本発明のナノ構造体作製用型体は、アルミニウム材料の表面を後述する電解研摩により加工した後、該アルミニウム材料の表面に、陽極酸化と陽極酸化皮膜のエッチングとの組み合わせによりテーパー形状の細孔を形成させたもので、すなわち、陽極酸化皮膜の形成(陽極酸化)と該陽極酸化皮膜のエッチングの2つの工程を繰り返し行って、テーパー形状の細孔を有する陽極酸化皮膜を形成させたものである。
本発明における「陽極酸化皮膜の形成(陽極酸化)と該陽極酸化皮膜のエッチングの2つの工程を繰り返し」は、かかる2つの工程を少なくとも有していればよく、形態的に前記したようなナノ構造体作製用型体が実質的に製造できれば、途中若しくは後にエッチングや陽極酸化を行ってもよく、そのような製造方法も本発明に含まれる。例えば、テーパー形状の細孔を有する陽極酸化皮膜を形成後、エッチングや陽極酸化を更に行ったとしても、それが表面のテーパー形状等に形態的に実質的に悪影響を及ぼさなければ、本発明の製造方法に含まれる。
<1.アルミニウム材料>
本発明における「アルミニウム材料」とは、主成分がアルミニウムである材料のことをいい、純アルミニウム(1000系)、アルミニウム合金の何れでもよい。本発明における「純アルミニウム」とは、純度99.00質量%以上のアルミニウムであり、好ましくは純度99.50質量%以上、より好ましくは純度99.85質量%以上、さらに好ましくは純度99.99質量%以上である。「アルミニウム合金」は特に限定はないが、例えば、Al−Mn系合金(3000系)、Al−Mg系合金(5000系)、Al−Mg−Si系合金(6000系)等が挙げられる。
これらの中でも、純アルミニウム(1000系)は、良好なナノ構造体作製用型体が得られる点で、アルミニウム合金5005;アルミニウム合金5005の改良合金(例えば、日本軽金属製58D5)等が、硬度や加工性、耐性に優れている点で特に好ましい。
また、本発明におけるアルミニウム材料としては、基材の表面にアルミニウムを蒸着したものも好ましく使用することができる。その場合に上記基材としては、ステンレス鋼、銅、チタン、アルミニウム等の金属類;ガラス;セラミックス;プラスチック等を好ましく用いることができる。アルミニウムの蒸着は常法を用いることができ、蒸着膜厚は特に限定はないが、1〜30μmが好ましい。
本発明におけるアルミニウム材料の形態は特に限定はなく、コスト低減や加工簡略化のために工業的に圧延されたままのアルミニウム平板やウェブ、若しくはロール;アルミニウム押出管若しくは引き抜き管;等を用いてもよい。これらの中でも、本発明の効果を十分に得られる点で、平板、ロールが好ましく、反射防止体等を連続的に生産できる点でロールが特に好ましい。
圧延のむら、表面のキズ、腐食、汚れ等を取るため、後述する電解研摩に先だって、アルミニウム材料の表面を前研摩するのが好ましく、また、ナノ構造体のヘイズ等の光の透過性能を向上させるために、よりレベルの高い前研摩をするのが更に好ましい。「よりレベルの高い前研摩」を行った後のRaは、好ましくは0.1μm以下、より好ましくは0.03μm以下、特に好ましくは0.02μm以下である。また、Ryは、好ましくは1μm以下、より好ましくは0.5μm以下、特に好ましくは0.35μm以下である。ここで、Ra及びRyは、JIS B0601(1994)により求めた値であり、Raは「算術平均粗さ」であり、Ryは「最大高さ」である。
上記「前研摩」や「よりレベルの高い前研摩」としては、研摩材等を用いてもよいバフ研摩やダイヤモンドバイト等の機械研摩;通常の化学研摩等が挙げられる。特に好ましくは機械研摩が挙げられる。電解研摩を施す前に平滑性を上げ、鏡面に仕上げるために好ましいからである。
押出し、引抜き、又は圧延されたままのアルミニウム材料の表面に対して何らかの加工を施す前には、通常、洗浄、脱脂、研摩等が行われることは公知である。しかしながら、上記「よりレベルの高い前研摩」は、その後に電解研摩を行った後、陽極酸化皮膜の形成とエッチングの2つの工程を繰り返し行って得られた型体を転写して得られたナノ構造体の光学特性を良くするために行われるもので、上記「よりレベルの高い前研摩」は決して公知のものではなく、従って、例えば、圧延すじ等をとるため、油性等の付着物等を除くため等の通常の公知の前研摩は、上記したような「よりレベルの高い前研摩」には該当せず、また、かかる公知の前研摩は、本発明においては何ら参考にならない。
また、スクラブ洗浄、脱脂処理等を、上記前研摩の前及び/後に行うことも好ましい。かかるスクラブ洗浄、脱脂処理等は、通常公知のものが用いられる。
脱脂処理としては、例えば、有機溶剤法、界面活性剤法、硫酸法、電解脱脂法、アルカリ脱脂法、乳化脱脂法、リン酸塩法等が挙げられる。アルミニウム材表面を必要以上に荒らさない点から、非侵食性の脱脂処理を行うことが好ましい。
<2.電解研摩>
本発明におけるナノ構造体作製用型体は、アルミニウム材料の表面を、特定組成比の電解研摩液を用いた電解研摩により加工することが必須である。
該電解研摩の前に、アルミニウム材料の圧延のむら、表面のキズ、腐食、汚れ等を取るために、その表面をスクラブ洗浄、脱脂処理、研摩等をしてもよく、また、得られるナノ構造体のヘイズ等の光の透過性能を向上させるため等に、上記の機械研摩、化学研摩等の「よりレベルの高い前研摩」を行うことが好ましい。機械研摩、化学研摩の何れか1つでもよく、又はこれらを任意に組み合わせてもよい。アルミニウム材料の表面を前研摩することによって、アルミニウム材料の表面が均一で、平滑で、鏡面状態に仕上げられ、電解研摩を行うに極めて好ましい表面となる。
そして、それを加工して得られたナノ構造体作製用型体は、ヘイズが小さく光の透過性能が著しく向上したナノ構造体を作製できるようになる。
本発明において、電解研摩に用いる電解液は、リン酸、硫酸、水を含有するものであり、具体的には、濃リン酸40体積部以上75体積部以上、及び、濃硫酸10体積部以上55体積部以下、及び、配合する水5体積部以上25体積部以下を配合し、かつ、該濃硫酸が該配合する水より多くなるように調製する。
光の透過性能等の光学特性に優れたナノ構造体が得られる点で、濃リン酸50体積部以上75体積部以下、及び、濃硫酸15体積部以上45体積部以下、及び、配合する水10体積部以上20体積部以下を配合し、かつ、該濃硫酸が該配合する水より多くなるように配合することが更に好ましい。
「配合する水」とは、電解液を調製する際にあらためて配合する水のことであり、該配合する水の体積部には、濃リン酸や濃硫酸中に含まれる水は含まない。
本発明において、「濃リン酸」とは、85質量%リン酸のことであり、「濃硫酸」とは、98質量%硫酸のことである。例えば、96質量%硫酸等の濃度が98質量%ではない硫酸を用いる場合には、98質量%にして換算して上記範囲に入れば、本発明の範囲内に含まれる。濃リン酸についても同様に考え、換算して上記範囲に入れば、本発明の範囲内に含まれる。
濃リン酸が多すぎる場合には、電解研摩液自身の粘度が高くなって、攪拌、揺動された際に電解研摩されるアルミニウム表面にかかる負荷が増大したり、リン酸濃度が高いことで激しく反応が起こったりするために、型体にうねり、点欠陥が発生する場合があり、一方、濃リン酸が少なすぎる場合には、電解研摩がされ難い場合があり、点欠陥が発生する場合がある。
また、濃硫酸が多すぎる場合には、電解研摩がされ難い場合があり、濃硫酸が少なすぎる場合には、型体にうねり、点欠陥が生じる場合がある。
また、「配合する水」が多すぎる場合には、アルミニウム材料が電解研摩され難い場合があり、点欠陥が発生する場合がある。一方、「配合する水」が少なすぎる場合には、型体にうねり、点欠陥が生じる場合がある。
また、濃硫酸の体積が「配合する水」の体積以下の場合には、型体にうねり、点欠陥が発生する場合がある。
本発明において、「うねり」、「点欠陥」は以下のように定義する。以下の定義は、ナノ構造体作製用型体とナノ構造体の両方に適用されるものである。
「うねり」とは、水平方向に数十μm〜数mm程度の周期を持つ緩やかな凹凸のことをいい、アルミニウム材料、型体、型体から転写して得られたナノ構造体に存在している状態をいう。例えば、方眼紙のような直線状の絵柄をアルミニウム材料や型体に映しこんで観察した時、又はナノ構造体を透過させて該絵柄を観察した時に該絵柄が歪んで見えれば、そのアルミニウム材料、型体、型体から転写して得られたナノ構造体の表面に「うねり」が発生していると判断する。
「点欠陥」とは水平方向の長辺で1μm〜1000μm程度のくぼみや突起をいう。特に、水平方向の長辺で、50μm以上の上記点欠陥はアルミニウム材料、型体、型体から転写して得られたナノ構造体を、特に斜めから目視で観察した際に、点状の乱反射として観察することができ、光学顕微鏡である金属顕微鏡で観察することもできる。更に金属顕微鏡では水平方向の長辺の長さを測長することができる。水平方向の長辺で、50μm以上の上記点欠陥は型体やナノ構造体の品質低下を招くものである。点欠陥数が多く発生した場合にはナノ構造体を作製したときにヘイズが大きくなる要因となる場合がある。
「うねり」と「点欠陥」は、型体、型体から転写して得られたナノ構造体において、品質を大きく左右する重大な欠点となり得るものであり、目視等で観察されないことが何れの場合においても好ましい。
好ましい電解条件としては、電流密度は、2〜100A/dmが好ましく、5〜20A/dmがより好ましい。電解研摩中、電流密度は一定に保っても、変化させてもよい。ここで電流密度とは電解研摩処理を行うアルミニウム材料の表面積を印加電流で割った単位面積当たりの電流値をいう。
電圧は、特に限定はないが、3〜70Vが好ましく、5〜30Vがより好ましく、10〜20Vが特に好ましい。電解研摩中、電圧は一定に保っても、変化させてもよいが研摩ムラを防止するために一定に保つのが好ましい。
電解液の温度は40℃〜90℃が好ましく、45℃〜80℃がより好ましく、50℃〜70℃が特に好ましい。電解研摩中、電解液の温度は一定に保っても、変化させてもよいが、研摩ムラを防止するために一定に保つのが好ましい。
電解時間は、特に限定はないが、10〜3600秒が好ましく、60〜1800秒がより好ましく、200〜1200秒が特に好ましい。
電解液の撹拌や揺動は、特に限定しないが、研摩ムラを防止するために行うことが好ましい。
高純度アルミニウム材料のような軟らかい金属を用いると、電解研摩により、特にうねりや点欠陥が生じ易いが、上記の電解液を用いると、該うねりや点欠陥の発生を好適に防ぐことができる。ここで、「高純度アルミニウム材料」とは、純度99.00質量%以上のアルミニウムであり、好ましくは純度99.50質量%以上、より好ましくは純度99.99質量%以上である。
本発明における上記電解研摩液は、通常の電解研摩液に比較して酸濃度が高く水分が少ないために、アルミニウム材料が溶解し易い状態になっている。かかる酸性溶液の中で、アルミニウム材料を陽極として直流電流を通じることによって表面を処理する。
本発明における「電解研摩」は、電解液中で電解によってアルミニウム材料の表面を研摩するものであるが、その目的は、表面を平滑にするため以外に、電解研摩によってアルミニウム材料の表面近傍に存在する不純物等を酸化させて除くことによって、アルミニウム材料の表面近傍を、陽極酸化皮膜の形成とエッチングの2つの工程を繰り返し行うに好ましい状態に予めしておくためでもあり、本発明においては、うねりや点欠陥を防止するために、後者の目的、効果が重要である。
このことは、後述する比較例で得られたナノ構造体作製用型体のRaを見ると、何れも実施例と同程度であるにも関わらず、うねりや点欠陥が生じ、ナノ構造体の総合判定は良好ではなかったことからも言える。これら実施例と比較例の結果は、本発明における電解研摩は、単にナノ構造体作製用型体のRaを下げるためではなく、アルミニウム材料表面の不純物を酸化させて除去し、うねりや点欠陥の発生を抑制する効果を有していることを示唆するものである。
その結果、得られた型体を転写して得られたナノ構造体の光学特性を優れたものとすることができる。
上記電解研摩後に、酸化膜を除去するために、硝酸浴等の脱膜液中に浸漬してもよい。
<3.陽極酸化>
本発明の型体の製造方法は、アルミニウム材料の表面を上記電解研摩により加工した後、好ましくは脱膜処理をして、該アルミニウムの表面に陽極酸化と陽極酸化皮膜のエッチングとの組み合わせにより(繰り返しにより)テーパー形状の細孔を形成させる。陽極酸化は、硫酸やシュウ酸等の酸溶液中で、アルミニウム材料を陽極として直流電流を流し、水が電気分解して発生する酸素とアルミニウムを反応させ、表面に細孔を有する酸化アルミニウムの被膜を形成させるものである。
陽極酸化の電解液としては、酸溶液であれば特に制限はなく、例えば、硫酸系、シュウ酸系、リン酸系、クロム酸系等の何れでもよいが、型体としての被膜強度が優れている点、所望の細孔寸法が得られる点等からシュウ酸系の電解液が好ましい。
陽極酸化の条件は、特に限定はないが、電解液としてシュウ酸を用いる場合の条件は以下の通りである。すなわち、濃度は0.01〜0.5Mが好ましく、0.02〜0.3Mがより好ましく、0.03〜0.1Mが特に好ましい。印加電圧は20〜120Vが好ましく、40〜110Vがより好ましく、60〜105Vが特に好ましく、80〜100Vが更に好ましい。液温は0〜50℃が好ましく、1〜30℃がより好ましく、2〜10℃が特に好ましい。1回の陽極酸化の処理時間は5〜500秒が好ましく、10〜250秒がより好ましく、15〜200秒が特に好ましく、20〜100秒が更に好ましい。かかる範囲の条件で陽極酸化を行えば、下記するエッチング条件と組み合わせて、本発明における「ナノ構造体」を作製するための型体が製造できる。なお、他の酸でも上記とほぼ同じ条件が好ましい。
電圧が大きすぎる場合には、形成される細孔の平均間隔が大きすぎるようになり、この型体をナノ構造体形成材料に転写させることによって、得られたナノ構造体の表面に形成された凸部又は凹部の平均周期が大きくなりすぎる場合がある。一方、電圧が小さすぎる場合には、細孔の平均間隔が小さすぎるようになり、この型をナノ構造体形成材料に転写させることによって、得られたナノ構造体の表面に形成された凸部又は凹部の平均周期が小さくなりすぎる場合がある。本発明におけるナノ構造体は、その表面に存在する凸部又は凹部が、少なくともある一の方向に対し平均周期50nm以上400nm以下で存在することが好ましいので、従って型体もかかる範囲が好ましいので、電圧はこの範囲に入るように調整される。
陽極酸化と後述するエッチングを交互に繰り返す。
1回の陽極酸化の処理時間が長すぎる場合や短すぎる場合は、ナノ構造体の凹凸部が形成するテーパー形状が良好に形成されず、その型体から得られたナノ構造体は、期待する反射防止効果が得られない場合がある。
また、全体の陽極酸化の処理時間が長すぎる場合は、ナノ構造体の凹凸部の高さが高くなりすぎる場合があり、短すぎる場合は、ナノ構造体の凹凸部の高さが低くなりすぎる場合があり、期待する反射防止効果が得られない場合がある。
<4.エッチング>
エッチングは主に陽極酸化皮膜の孔径拡大と所望の形状の型を得るために行われる。上記の陽極酸化とエッチングとを組み合わせる(繰り返す)ことで、アルミニウム材料表面上の陽極酸化皮膜に形成された、テーパー形状を形成する細孔の孔径、該テーパー形状、細孔の凹凸部の高さ及び深さ等を調整することができる。
エッチングの方法は、通常知られている方法であれば特に制限なく用いることができる。例えば、エッチング液としては、リン酸、硝酸、酢酸、硫酸、クロム酸等の酸溶液、又はこれらの混合液を用いることができる。好ましくは、リン酸又は硝酸であり、必要な溶解速度が得られる点、より均一な面が得られる点で、特に好ましくはリン酸である。
エッチング液の濃度や浸漬時間、温度等は、所望の形状が得られるように適宜調節すればよいが、リン酸の場合の条件は以下の通りである。すなわち、エッチング溶液の濃度は、1〜20重量%が好ましく、1.2〜10重量%がより好ましく、1.5〜2.5重量%が特に好ましい。液温は、30〜90℃が好ましく、35〜80℃がより好ましく、40〜60℃が特に好ましい。1回の処理時間(浸漬時間)は1〜60分が好ましく、2〜40分がより好ましく、3〜15分が特に好ましい。かかる範囲の条件でエッチングを行えば、上記した陽極酸化条件との組み合わせで、前記した形状の反射防止膜形成用の「テーパー形状の細孔を有する型」が製造できる。なお、他の酸でも上記とほぼ同じ条件が好ましい。
上記陽極酸化とエッチングは組み合わせて、所望の「テーパー形状の細孔を有する型」を得ることができる。「組み合わせる」とは、先に陽極酸化をして次にエッチングをする工程を交互に繰り返すことをいう。各処理の間には水洗をすることも好ましい。陽極酸化とエッチングの回数は所望の形状が得られるように適宜調節すればよいが、組み合わせの回数として、1〜20回が好ましく、3〜18回がより好ましく、6〜16回が特に好ましい。
本発明において、転写させる「テーバー形状を有する型」を得る場合、特に好ましい組み合わせは、シュウ酸水溶液で陽極酸化をし、リン酸水溶液でエッチングをすることである。全体の好ましい条件は上記の各好ましい条件の組み合わせである。
<5.陽極酸化皮膜>
本発明における陽極酸化皮膜とは、酸溶液中で、アルミニウム材料を陽極として電流を流し、水が電気分解して発生する酸素とアルミニウムとを反応させ形成させる、酸化アルミニウムの皮膜である。陽極酸化皮膜の全体の厚さは特に限定されないが、ナノ構造体作製用型体の耐久性等の点から、下限は600nm以上が好ましく、1000nm以上がより好ましく、2000nm以上が特に好ましく、4000nm以上が更に好ましい。一方、上限は50000nm以下が好ましく、20000nm以下がより好ましく、10000nm以下が特に好ましく、8000nm以下が更に好ましい。
[ナノ構造体の構成・作製]
本発明におけるナノ構造体は、本発明のナノ構造体作製用型体に、ナノ構造体形成材料を埋め込んだ後に、該ナノ構造体形成材料又は該ナノ構造体形成材料が硬化した材料を、該ナノ構造体作製用型体から剥離してなるものである。
すなわち、図1、2において、前記ナノ構造体作製用型体2に、ナノ構造体形成材料1を埋め込んだ後に、該ナノ構造体形成材料1又は該ナノ構造体形成材料1が硬化した材料を、該ナノ構造体製用型体2から剥離して得られる。ナノ構造体形成材料1を埋め込んだ後に、要すれば、光照射、電子線照射及び/又は加熱によってナノ構造体形成材料1を硬化させた後にナノ構造体作製用型体2から剥離して得られる。
上記ナノ構造体は、少なくともある一の方向に対し平均周期50nm以上400nm以下で、平均高さ100nm以上1000nm以下の凸部又は平均深さ100nm以上1000nm以下の凹部が存在するという極めて微細な表面構造を有しているのが好ましい。また、一般に「モスアイ(蛾の眼)構造」と呼ばれる構造を有していることが、良好な反射防止性能を有している点で好ましい。
上記ナノ構造体形成材料1としては、特に制限はなく、熱可塑性組成物、硬化性組成物の何れでも好適に使用し得る。上記ナノ構造に適した機械的強度を与えるため、また、型となる陽極酸化皮膜からの剥離性(テーパー形状部からの剥離性)等の点から硬化性組成物を用いることが好ましい。
上記したように、「うねり」や「点欠陥」を有しないナノ構造体作製用型体により製造されたナノ構造体は、点欠陥がなく、該構造体フィルムを透過して観察した画像は歪みがなく良好である。ヘイズは例えば1%以下で小さく、透明性にも優れている。
なお、ヘイズ、透明性は、実施例に定義した通りである。
一方、「うねり」のあるナノ構造体作製用型体により製造されたナノ構造体は、うねりに起因して、該ナノ構造体フィルムを透過して観察した画像に歪みが生じ、商品価値が著しく低下する場合がある。
また、「点欠陥」のあるナノ構造体作製用型体により製造されたナノ構造体は、商品価値が著しく低下する他、ヘイズが大きく、透明性が低いものとなる場合がある。
<1.熱可塑性組成物>
熱可塑性組成物としては、ガラス転移温度又は融点まで加熱することによって軟らかくなるものであれば特に制限はないが、例えば、アクリロニトリル−スチレン系重合体組成物、アクリロニトリル−塩素化ポリエチレン−スチレン系重合体組成物、スチレン−(メタ)アクリレート系重合体組成物、ブダジエン−スチレン系重合体組成物等のスチレン系重合体組成物;塩化ビニル系重合体組成物、エチレン−塩化ビニル系重合体組成物、エチレン−酢酸ビニル系重合体組成物、プロピレン系重合体組成物、プロピレン−塩化ビニル系重合体組成物、プロピレン−酢酸ビニル系重合体組成物、塩素化ポリエチレン系組成物、塩素化ポリプロピレン系組成物等のポリオレフィン系組成物;ケトン系重合体組成物;ポリアセタール系組成物;ポリエステル系組成物;ポリカーボネート系組成物;ポリ酢酸ビニル系組成物、ポリビニル系組成物、ポリブタジエン系組成物、ポリ(メタ)アクリレート系組成物等が挙げられる。
<2.硬化性組成物>
硬化性組成物とは、光照射、電子線照射及び/又は加熱によって硬化する組成物である。中でも、光照射又は電子線照射により硬化する硬化性組成物が、上記した点から好ましい。
<2−1.光照射又は電子線照射により硬化する硬化性組成物>
「光照射又は電子線照射により硬化する硬化性組成物」(以下、「光硬化性組成物」と略記する)としては特に限定はなく、アクリル系重合性組成物又はメタクリル系重合性組成物(以下、「(メタ)アクリル系重合性組成物」と略記する)、光酸触媒で架橋し得る組成物等、何れも使用できるが、(メタ)アクリル系重合性組成物が、上記ナノ構造に適した機械的強度を与えるため、型体1からの剥離性、化合物群が豊富なため種々の物性のナノ構造体を調製できる等の点から好ましい。
<2−2.熱硬化性組成物>
本発明における熱硬化性組成物とは、加熱すると重合を起こして高分子の網目構造を形成し、硬化して元に戻らなくなる組成物であれば特に制限はないが、例えば、フェノール系重合性組成物、キシレン系重合性組成物、エポキシ系重合性組成物、メラミン系重合性組成物、グアナミン系重合性組成物、ジアリルフタレート系重合性組成物、尿素系重合性組成物(ユリア系重合性組成物)、不飽和ポリエステル系重合性組成物、アルキド系重合性組成物、ポリウレタン系重合性組成物、ポリイミド系重合性組成物、フラン系重合性組成物、ポリオキシベンゾイル系重合性組成物、マレイン酸系重合性組成物、メラミン系重合性組成物、(メタ)アクリル系重合性組成物等が挙げられる。フェノール系重合性組成物としては、例えば、レゾール型フェノール樹脂等である。エポキシ系重合性組成物としては、例えば、ビスフェノールA−エピクロロヒドリン樹脂、エポキシノボラック樹脂、脂環式エポキシ樹脂、臭素化エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂、多官能性エポキシ等である。不飽和ポリエステル系重合性組成物としては、例えば、オルソフタル酸系、イソフタル酸系、アジピン酸系、ヘット酸系、ジアリルフタレート系等である。中でも、熱硬化性組成物としては、(メタ)アクリル系重合組成物が好ましい。
また、上記ナノ構造体形成材料には、更に、バインダーポリマー、微粒子、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、消泡剤、離型剤、潤滑剤、レベリング剤等を配合することもできる。これらは、従来公知のものの中から適宜選択して用いることができる。
<3.ナノ構造体の作製方法>
本発明の型体1を用いたナノ構造体の作製方法としては、限定されるわけではないが、例えば下記の方法が好ましい。すなわち、上記ナノ構造体形成材料1を基材3上に採取、バーコーター若しくはアプリケーター等の塗工機又はスペーサーを用いて、均一膜厚になるように塗布する。ここで、「基材」としては、特に限定はないが、ポリエチレンテレフタレート(以下、「PET」と略記する)、トリアセチルセルロース等のフィルムが好適である。そして、本発明のナノ構造体作製用型体2を貼り合わせる。貼り合わせた後、硬化性組成物の場合には、該フィルム面から紫外線照射若しくは電子線照射及び/又は熱により硬化させる。あるいは、前記ナノ構造体作製用型体2の上に、直接、ナノ構造体形成材料1を乗せ、塗工機やスペーサー等で均一膜厚の塗布膜を作製してもよい。その後、得られたナノ構造体を該ナノ構造体作製用型体2から剥離させてナノ構造体を作製する。
この作製方法を、更に図1を用いて具体的に説明するが、本発明は図1の具体的態様に限定されるものではない。すなわち、ナノ構造体作製用型体2にナノ構造体形成材料1を適量供給又は塗布し(図1(a))、ローラー4の側を支点に基材3を斜めから貼り合せる(図1(b))。ナノ構造体作製用型体2とナノ構造体形成材料1と基材3とが一体となった貼合体を、ローラー4へと移動し(図1(c))、ローラー圧着させることにより、ナノ構造体作製用型体2が有するテーパー形状部の構造をナノ構造体形成材料1に転写、賦型させる(図1(d))。このとき、ナノ構造体作製用型体2に、ナノ構造体形成材料1が埋め込まれる。その後、要すればこれを硬化させた後、該ナノ構造体作製用型体1から剥離して(図1(e))、ナノ構造体5を得る。
図2は、連続的にナノ構造体5を製造する方法・装置の一例の模式図であるが、本発明はこの模式図の示す範囲に限定されるものではない。すなわち、ナノ構造体作製用型体2にナノ構造体形成材料1を付着させ、ローラー4により力を加え、基材3をナノ構造体作製用型体2に対して斜めの方向から貼り合せて、ナノ構造体作製用型体2が有するテーパー形状部の構造をナノ構造体形成材料1に転写させる。これを、要すれば硬化装置6を用いて硬化させた後、ナノ構造体作製用型体2から剥離することにより、ナノ構造体5を得る。支持ローラー7は、ナノ構造体5を上部に引き上げるように設置されている。
貼り合わせる際、ローラー4を用いて、斜めから貼り合わせることによって、気泡が入らず欠陥のないナノ構造体5が得られる。また、ローラー4を用いれば線圧(ニップ圧)を加えることになるため圧力を大きくでき、そのため大面積のナノ構造体の製造が可能になり、また、圧力の調節も容易になる。また、基材3と一体となった均一な膜厚と、所定の光学物性を有するナノ構造体5の製造が可能になり、更に、連続的に製造できるため生産性に優れたものになる。
ナノ構造体は、熱可塑性樹脂で形成されていてもよいが、光照射、電子線照射及び/又は加熱によって硬化性樹脂が重合したものであることも好ましい。その場合、光照射の場合の光の波長については特に限定はない。可視光線及び/又は紫外線を含有する光であることが、要すれば光重合開始剤の存在下で良好に(メタ)アクリロイル基の炭素間二重結合を重合させる点で好ましい。特に好ましくは紫外線を含有する光である。光源は特に限定はなく、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、ハロゲンランプ、各種レーザー等公知のものが用いられ得る。電子線の照射の場合、電子線の強度や波長には特に限定はなく、公知の方法が用いられ得る。
熱によって重合させる場合は、その温度は特に限定はないが、80℃以上が好ましく、100℃以上が特に好ましい。また、200℃以下が好ましく、180℃以下が特に好ましい。重合温度が低すぎる場合は重合が充分に進行しない場合があり、高すぎる場合は重合が不均一になったり、基材の劣化が起こったりする場合がある。加熱時間も特に限定はないが、5秒以上が好ましく、10秒以上が特に好ましい。また、10分以下が好ましく、2分以下が特に好ましく、30秒以下が更に好ましい。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、これらに限定されるものではない。
実施例1
[ナノ構造体作製用型体の作製]
アルミニウム材料として、99.85質量%のアルミニウムロールを片面平面バフ研摩盤(Speedfam社製)により、アルミナ系の研摩材(フジミ研摩材社製)を用いて、10分間研摩して鏡面を得た。研摩面をスクラブ洗浄後、非浸食性の脱脂処理を行った。
<電解液の調製>
85質量%濃リン酸6Lに、水1Lを加え、更に98質量%濃硫酸3Lを液温が50℃以上にならないように冷やしながら加えて調製したものを電解液とした。
<電解研摩の条件>
次に、60〜70℃にした上記電解液に、上記のアルミニウムロールを入れ、揺動、攪拌の条件下で、電圧10〜20V、電流を10〜20A/dmで流した。
電流を流し始めてから5分経過後に電解研摩を終了した。その後、20℃硝酸浴(68%硝酸を水で2倍に希釈)中に10分間浸漬した。
更に、以下に示す陽極酸化の条件と、以下に示す陽極酸化皮膜のエッチングの条件との組み合わせによりテーパー形状の細孔を形成させた。
<陽極酸化の条件>
使用液:0.05Mシュウ酸
電圧 :80Vの直流電圧
温度 :5℃
時間 :30秒
<エッチングの条件>
使用液:2質量%リン酸
温度 :50℃
時間 :5分
陽極酸化とエッチング(孔径拡大)を交互に10回ずつ繰り返すことで、平均周期200nm、径開口部の直径160nm、深さ300nmのテーパー形状部を有するテーパー形状の細孔を有する陽極酸化皮膜表面を得た。
[ナノ構造体の作製]
ナノ構造体形成材料である下記に示す光硬化性組成物を、無色透明の厚さ75μmのPETフィルム上に採取、バーコーターNO28にて、均一な膜厚になるよう塗布した。
その後、上記で得られた型体を貼り合わせ、テーパー形状部に光硬化性組成物が充填されたことを確認して、紫外線を照射して重合硬化させた。硬化後、膜を型体から剥離することで、表面に、平均高さ300nmの凸部が平均周期200nmで存在するナノ構造体を得た。
ナノ構造体の厚さは、PETフィルムの厚さも含めて、85μmであった。
<光硬化性組成物の調製>
下記式(1)で示される化合物(1)11.8質量部、下記化合物(2)23.0質量部、テトラエチレングリコールジアクリレート45.2質量部、ペンタエリスリトールヘキサアクリレート20.0質量部、及び、光重合開始剤として1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン2.0質量部を配合して光硬化性組成物を得た。
上記化合物(1)は、下記の式(1)で示される化合物である。
Figure 2012171178
[式(1)中、Xは、ジペンタエリスリトール(6個の水酸基を有する)残基を示す。]
上記化合物(2)は、
2HEA−−IPDI−−(アジピン酸と1,6−ヘキサンジオールとの重量平均分子量3500の末端水酸基のポリエステル)−−IPDI−−2HEA
で示される化合物である。ここで、「2HEA」は、2−ヒドロキシエチルアクリレートを示し、「IPDI」は、イソホロンジイソシアネートを示し、「−−」は、イソシアネート基と水酸基の通常の下記の反応による結合を示す。
−NCO + HO− → −NHCOO−
実施例2〜実施例4
実施例1において、電解液を表1に記載のものを用いた以外は、実施例1と同様にしてナノ構造体作製用型体及びナノ構造体を得た。
比較例1〜比較例7
実施例1において、電解液を表1に記載のものを用いた以外は、実施例1と同様にしてナノ構造体作製用型体及びナノ構造体を得た。
[評価]
評価例1
上記実施例1〜実施例4、比較例1〜比較例7で得られたナノ構造体作製用型体の光沢、うねり、点欠陥及びRaを、以下のように測定し判定した。結果を表1に示す。
<光沢>
光沢は、ナノ構造体作製用型体を目視で光沢を測定し、以下の基準で判定した。
○:光沢が極めて良好
△:光沢が良好
×:光沢なし
<うねり>
ナノ構造体作製用型体に5mm角のマス目状の印刷物を反射させて目視で観察し、印刷物が歪んで見えるかどうかを目視で観察した。それを「ナノ構造体作製用型体のうねり」と判断した。そして以下の基準により「うねり」を判定した。
○:ナノ構造体作製用型体に反射させて観察した5mm角のマス目の印刷物の像に歪みがなく良好である
△:ナノ構造体作製用型体に反射させて観察した5mm角マス目の印刷物の像に歪みがわずかにある
×:ナノ構造体作製用型体に反射させて観察した5mm角マス目の印刷物の像に歪みが多くある
<点欠陥>
金属顕微鏡(オリンパス社製)を用いて50倍で、ナノ構造体作製用型体の点欠陥の発生を観察した。以下の基準により「点欠陥」を判定した。
○:50μm以上の点欠陥の発生なし
△:50μm以上500μm未満の点欠陥の発生あり
×:500μm以上の点欠陥の発生あり
<Ra>
Raは、JIS B0601(1994)に従って測定した。
評価例2
上記実施例1〜実施例4、比較例1〜比較例7で得られたナノ構造体について、うねり、点欠陥、反射率、ヘイズ及び全光線透過率を以下のように測定し判定した。結果を表1に示す。
<うねり>
ナノ構造体を透過させて5mm角のマス目状の印刷物を目視で観察し、印刷物が歪んで見えるかどうかをみた。それを「ナノ構造体のうねり」と判断した。そして以下の基準により「ナノ構造体のうねり」を判定した。
○:ナノ構造体を透過して観察した5mm角のマス目の印刷物に歪みがなく良好である
△:ナノ構造体を透過して観察した5mm角マス目の印刷物に歪みがわずかにある
×:ナノ構造体を透過して観察した5mm角マス目の印刷物に歪みが多くある
<点欠陥>
金属顕微鏡(オリンパス社製)を用いて、50倍で該ナノ構造体の点欠陥の発生を観察した。以下の基準により「点欠陥」を判定した。
○:50μm以上の点欠陥の発生なし
△:50μm以上500μm未満の点欠陥の発生あり
×:500μm以上の点欠陥の発生あり
<反射率>
島津製作所社製、自記分光光度計「UV−3150」を用い、裏面に黒色テープを貼り付け、5°絶対反射率を測定した。
<ヘイズ、全光線透過率>
村上色彩技術研究所製、ヘイズメーター「HM−150」を用いて、可視光線のヘイズ、全光線透過率を測定した。
評価例3
評価例1の「光沢」、「うねり」及び「点欠陥」の各評価をもとに、以下の基準によりナノ構造体の総合判定を行った。結果を表1に示す。
○:総合的に良好
△:総合的にやや劣る
×:総合的に劣る
Figure 2012171178
表1中、電解液の列の数字は、電解研摩の電解液を調製するとき配合する各成分の体積部を示す。
表1より、本発明のナノ構造体作製用型体及びナノ構造体である実施例1〜実施例4は、何れも、光沢が良好、うねり、点欠陥の発生がない又は少なく、総合判定としては良好であった。一方、比較例で得られたナノ構造体作製用型体及びナノ構造体は、本発明における電解液を用いなかったために、総合判定として良好ではなかった。
例えば、比較例1で得られたナノ構造体作製用型体は、電解液中の濃リン酸が多すぎたために、うねり、点欠陥の発生があり、総合判定として良好ではなかった。
比較例2で得られたナノ構造体作製用型体は、電解液中に濃硫酸が配合されていないために、点欠陥の発生があり、それに起因してナノ構造体の総合判定として良好ではなかった。
比較例3で得られたナノ構造体作製用型体は、電解液中の濃硫酸が配合する水より少なかったために、うねり、点欠陥の発生があり、それに起因してナノ構造体の総合判定として良好ではなかった。
比較例4で得られたナノ構造体作製用型体は、電解液中の濃硫酸が配合する水より多くなかったために、うねり、点欠陥の発生があり、それに起因してナノ構造体の総合判定としてやや良好ではなかった。
比較例5で得られたナノ構造体作製用型体は、電解液中の濃硫酸が配合する水がなかったために、うねり、点欠陥の発生があり、それに起因してナノ構造体の総合判定として良好ではなかった。
比較例6で得られたナノ構造体作製用型体は、電解液中の濃リン酸が少なかったために、点欠陥の発生があり、それに起因してナノ構造体の総合判定としてやや良好ではなかった。
比較例7で得られたナノ構造体作製用型体は、電解研摩を行わなかったために、点欠陥の発生があり、それに起因してナノ構造体の総合判定として良好ではなかった。
更に、比較例で得られたナノ構造体作製用型体のRaの値を見ると、何れも実施例と同程度であるにも関わらず、うねりや点欠陥が生じ、ナノ構造体の総合判定は良好ではなかった。これらの結果は、本発明における電解研摩は、単にナノ構造体作製用型体のRaを下げるためではなく、アルミニウム材料表面の不純物を酸化して除去し、うねりや点欠陥の発生を抑制する効果を有していることを示唆するものである。
本発明のナノ構造体作製用型体は、優れた光の反射防止性能や優れた光の透過性能を有するナノ構造体を作製することができるため、良好な視認性を有したナノ構造体が必要とされる、液晶表示ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイ(PDP)、有機EL(OEL)、CRT、フィールドエミッションディスプレイ(FED)等のフラットパネルディスプレイ(FPD);陳列棚、額等の前面板;標本箱等の蓋板;窓、戸等の建築材料;オブジェ、レンズ等の構造体の表面;等、反射の抑制が必要になる用途・分野のナノ構造体の作製用に、広く好適に利用されるものである。また、より一般に、反射防止膜、透過性改良膜、表面保護膜等としても、広く好適に利用されるものである。
1 ナノ構造体形成材料
2 ナノ構造体作製用型体
3 基材
4 ローラー
5 ナノ構造体
6 硬化装置
7 支持ローラー

Claims (5)

  1. アルミニウム材料の表面を、電解研摩により加工した後、該アルミニウム材料の表面に、陽極酸化と陽極酸化皮膜のエッチングとの組み合わせによりテーパー形状の細孔を形成させる、ナノ構造体を作製するための型体の製造方法であって、
    該電解研摩の電解液が、濃リン酸40体積部以上75体積部以下、及び、濃硫酸10体積部以上55体積部以下、及び、配合する水5体積部以上25体積部以下を配合し、かつ、該濃硫酸の体積が該配合する水の体積より多くなるように配合することを特徴とする型体の製造方法。
  2. 請求項1記載の型体の製造方法を使用して製造されたものであることを特徴とするナノ構造体作製用型体。
  3. 請求項2に記載のナノ構造体作製用型体に、ナノ構造体形成材料を埋め込んだ後に、該ナノ構造体形成材料又は該ナノ構造体形成材料が硬化した材料を、該ナノ構造体作製用型体から剥離してなることを特徴とするナノ構造体。
  4. 上記ナノ構造体形成材料が、熱可塑性組成物、又は、「光照射、電子線照射及び/若しくは加熱によって硬化する硬化性組成物」である請求項3に記載のナノ構造体。
  5. 上記ナノ構造体が反射防止体用途である請求項3又は請求項4に記載のナノ構造体。
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