JP2012170180A - 回転電機の回転子及び回転電機の二次銅損調整方法 - Google Patents

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Katsumi Shinkai
克実 新海
Yutaka Yoshino
裕 吉野
Yuji Kurata
裕次 倉田
Takuro Isotani
拓郎 磯谷
Takahiro Fujita
尊大 藤田
Masatoshi Kashima
正俊 加島
Hiroyuki Hasegawa
裕之 長谷川
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Abstract

【課題】 従来のアルミダイカストマシンなどの製造設備を用いて製造でき、且つ二次銅損を低減できる回転電機の回転子を提供すること。また回転電機の二次銅損を容易に調整できるようにすること。
【解決手段】 所定枚数積層したスロットを有する電磁鋼板1の両側に、電磁鋼板1と同形状の銅製薄板4を夫々複数枚積層したものを、ロータバー2およびエンドリング3がアルミニウムで構成されるようアルミダイキャストすることにより回転子を構成した。また、銅製薄板4の枚数を増減することにより、回転電機の二次銅損を調整するようにした。
【選択図】 図1

Description

この発明は回転電機の回転子及び回転電機の二次銅損調整方法に関するものである。
一般的に回転電機の回転子は、薄板の電磁鋼板を所定枚数積層することで回転子鉄心を形成し、アルミダイカストを行うことで製造する。このような回転子において、二次回路(回転子導体)はアルミダイカストにより構成される。すなわち、回転子鉄心に設けられたスロットに挿通されるロータバーとロータバーの両端に設けられたエンドリングにより構成される。
このような回転電機において、効率を向上する手段の一つとして、アルミダイカストからなる二次回路の二次銅損低減がある。二次銅損低減方法としては、回転子のスロット形状などの変更や、固有抵抗がアルミニウムより小さい銅によるダイカスト、同様に銅を用いる手段として、あらかじめバーの形状になっている銅を回転子鉄心のスロットに挿入し、銅のエンドリングでロー付け接続する方法がある。
また、始動特性の改善方法としては、回転子鉄心の両端にエンドリングとして複数枚の導電板を積層しダイカストする方法などがある(例えば特許文献参照)。
実開昭56−22976号公報
従来の回転電機の二次銅損低減方法として回転子のスロット形状などを工夫する方法は、アルミニウムの固有抵抗が比較的大きいため二次銅損を減少させるには限界があった。
また、固有抵抗がアルミニウムより小さい銅によるダイカストを用いる方法においては、銅の融点がアルミニウムよりも高く、製造には特殊なダイカストマシンが必要となる。
また、あらかじめバーの形状になっている銅を回転子鉄心のスロットに挿入し、銅のエンドリングでロー付け接続する方法においても、製造効率が悪いという課題があった。
この発明は上記の問題点を解決するものであり、従来のアルミダイカストマシンなどの製造設備を用いて製造でき、且つ二次銅損を低減できる回転電機の回転子を提供することを目的とする。
またこの発明は回転電機の二次銅損を容易に調整できる回転電機の二次銅損調整方法を提供することを目的とする。
この発明に係る回転電機の回転子は、所定枚数積層したスロットを有する電磁鋼板の両側に、前記電磁鋼板と略同形状の銅製薄板を夫々複数枚積層したものを、ロータバーおよびエンドリングがアルミニウムで構成されるようアルミダイキャストしたものである。
また発明に係る回転電機の回転子は、前記銅製薄板が、前記電磁鋼板と略同一厚さを有するものとしたものである
また発明に係る回転電機の二次銅損調整方法は、所定枚数積層したスロットを有する電磁鋼板の両側に、前記電磁鋼板と略同形状の銅製薄板を夫々複数枚積層したものを、ロータバーおよびエンドリングがアルミニウムで構成されるようアルミダイキャストして回転子を構成するようにし、前記回転子の銅製薄板の枚数を増減することによって二次銅損を調整するようにしたものである。
この発明によれば、従来の製造設備を使用して製造でき、且つ回転電機の二次銅損の低減を図ることができる。
またこの発明によれば、回転電機の二次銅損を容易に調整できる。
この発明の実施例1に係る回転子鉄心の分解斜視図である。 この発明の実施例1に係る回転子の断面図である。 この発明の実施例1に係る回転電機の二次回路モデルである。 従来の回転電機の二次回路モデルである。
実施例1.
以下この発明の実施例1を、図1〜図4を用いて説明する。
即ち、図1及び図2に示すように、所定枚数積層した所定のスロットを有し板厚がt0.35〜t0.6の薄板の電磁鋼板1の両側に、電磁鋼板と同一形状にプレス打ち抜きした、電磁鋼板と同一板厚(t0.35〜t0.6)の銅製薄板4を10〜30枚積層した回転子鉄心を、アルミダイカストすることで回転子を構成(製造)している。なお図中、5はシャフトである。
また、このアルミダイカスト時、前記スロットに挿通されるロータバー2及びロータバー2の両側に設けられるエンドリング3が、アルミニウムで構成される。
また、この回転子の製造時に、銅製薄板4の枚数を調整することにより、所望する二次銅損値を得ている。
また銅製薄板4として銅合金、アルミニウムとしてアルミニウム合金が用いられる場合もある。
ところで、従来の回転子は、板厚が薄板の電磁鋼板を所定枚数積層して形成した回転子鉄心をアルミダイカストすることで製造する。このような回転子はアルミダイカスト、すなわちスロットに挿通されたロータバー2とロータバーの両端に設けられたエンドリング3により図4のような直列二次回路を形成する。なお、ここではリアクタンス分は省略する。
ところが、この実施例による回転子は、図3に示すように銅製薄板4とエンドリング3によって形成される並列回路を含む二次回路を形成することになる。銅はアルミニウムより固有抵抗が小さく、図3に示す銅製薄板4とエンドリング3の並列回路部の合成抵抗値は、図4に示すエンドリングの抵抗値より小さくなるため、二次銅損を低減することができる。
また、電磁鋼板1と銅製薄板4とは材質が異なるだけで、形状及び厚さが同一であるため、この電磁鋼板1と銅製薄板4は、従来の鉄心製造装置・鉄心金型を用いて製造することができる。またエンドリング3の形状が従来と同形状であり、アルミニウムによるダイカストという点も従来と変わらないため、ダイカストマシン・ダイカスト型についても、従来の設備を使用して製造することができる。
このため、新たな設備投資をせずに、二次銅損を低減することができる。
更にまた、銅製薄板4の積層枚数を増減することで、図3に示す銅製薄板4とエンドリング3の並列回路部の合成抵抗値を増減することができる。すなわち、二次銅損値を増減できる。銅製薄板4の積層枚数を増減により、適正な二次銅損値に容易に調整することができる。
この発明に係る回転電機の回転子及び回転電機の二次銅損調整方法は、効率よく二次銅損の低減や調整をしたい場合に用いられるのに適している。
1 電磁鋼板、2 ロータバー、3 エンドリング、4 銅製薄板、5 シャフト。

Claims (3)

  1. 所定枚数積層したスロットを有する電磁鋼板の両側に、前記電磁鋼板と略同形状の銅製薄板を夫々複数枚積層したものを、ロータバーおよびエンドリングがアルミニウムで構成されるようアルミダイキャストしてなる回転電機の回転子。
  2. 前記銅製薄板は、前記電磁鋼板と略同一厚さを有するものであることを特徴とする請求項1に記載の回転電機の回転子。
  3. 所定枚数積層したスロットを有する電磁鋼板の両側に、前記電磁鋼板と略同形状の銅製薄板を夫々複数枚積層したものを、ロータバーおよびエンドリングがアルミニウムで構成されるようアルミダイキャストして回転子を構成するようにし、前記回転子の銅製薄板の枚数を増減することによって二次銅損を調整することを特徴とする回転電機の二次銅損調整方法。
JP2011027227A 2011-02-10 2011-02-10 回転電機の回転子及び回転電機の二次銅損調整方法 Withdrawn JP2012170180A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20140079633A (ko) * 2012-12-18 2014-06-27 현대중공업 주식회사 2 Piece 전동기 회전자

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