JP2012170169A - 電力系統安定化装置およびその制御方法 - Google Patents

電力系統安定化装置およびその制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】安定化に必要な制御対象を的確に選定して過渡安定度の安定化および電圧過昇の解消を図ると共に、制御対象を効率的に選定可能な電力系統安定化装置およびその制御方法を提供する。
【解決手段】不安定現象判定部103は、過渡安定度計算実行部102での計算結果から、各想定事故に対して、安定度の判別と電圧過昇有無の判定を行う。また、発電機選定部104aは、不安定現象判定部103にて安定度が不安定であると判別した場合には遮断制御する発電機を選定し、調相設備選定部104bは、不安定現象判定部103にて電圧過昇の発生ありと判定した場合には調相設備を選定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、事故波及防止リレーシステムに用いられる電力系統安定化制御技術に係り、特に、制御対象となる遮断発電機および開放または投入制御を行う調相設備を、効率良く選定可能な電力系統安定化装置およびその制御方法に関するものである。
電力系統において、送電線遮断事故などの系統事故が起きると、系統には不安定現象が個別あるいは複合的に発生する。代表的な系統不安定現象としては、発電機が脱調する過渡安定度不安定や、系統電圧が送電設備や変電設備の耐電圧を超過する電圧過昇などがある。系統不安定現象が発生した場合、系統を安定化させて、事故の影響が電力系統全体に波及することを防ぐ必要がある。
そこで従来から、事故波及防止リレーシステムが提案されている。本システムには電力系統安定化装置が採用されている。電力系統安定化装置とは、系統事故に対する過渡安定度計算を実行して系統不安定現象が発生するか否かの判定を行い、その判定結果に基づいて系統安定化に必要となる制御を行う装置である。系統安定化に必要となる制御とは、過渡安定度の安定化を図るための発電機の遮断制御や、電圧過昇を解消するための調相設備の開放制御または投入制御である。
調相設備とは並列コンデンサや分路リアクトルなどである。電圧過昇を解消するためには、電力系統に投入されている並列コンデンサの開放、あるいは、開放されている分路リアクトルの電力系統への投入が必要である。したがって、電圧過昇に対する制御対象は、電力系統に投入されている並列コンデンサと、電力系統から開放され電力系統と非接続状態にある分路リアクトルとなる。
また、電力系統安定化装置の一方式としてオンライン事前演算方式がある。これは、電力系統の状態量をオンラインデータとして取込み、発生する事故を複数想定し、各想定事故に対する過渡安定度計算を予め実行しておく方式である。以下、オンライン事前演算方式の電力系統安定化装置の概要について説明する。電力系統安定化装置は、中央演算装置と、中央制御装置と、端末装置と、各装置を接続する伝送路から構成される。
中央演算装置では、系統からオンラインデータを取り込み、リアルタイムで系統状態を把握し、現在の系統状態について、予め想定した複数の事故ケースにおける過渡的な系統状態変化を、過渡安定度計算によって演算する。さらに、中央演算装置は、過渡安定度計算の計算結果に基づいて系統不安定現象の発生の有無を判定した上で、系統安定化に必要な制御対象を選定し(想定事故時に選定した制御対象を想定事故時制御対象と呼ぶ)、選定した制御対象を中央制御装置へと送信する。
中央制御装置では、中央演算装置から受信した想定事故時制御対象を所定の領域に保存しておく。実際に系統事故が発生した場合、中央制御装置は、端末装置から事故発生情報を受信する。この時、中央制御装置は、中央演算装置から予め受信して保存してある想定事故時制御対象の中から、発生した事故ケースに該当する想定事故時制御対象を決定し、当該想定事故時制御対象の制御指令を、所定の端末装置に送信する。
中央制御装置から制御指令を受信した端末装置は、該当制御対象の安定化制御を行う。すなわち、端末装置が発電機の遮断制御を実施した場合には過渡安定度の安定化を図ることができる。また、端末装置が並列コンデンサや分路リアクトルなどの調相設備の開放制御あるいは投入制御を実施した場合には、電圧過昇を解消することができる。
以上のようなオンライン事前演算方式の電力系統安定化装置によれば、系統不安定現象が発生した場合、迅速に不安定現象を排除することができ、事故の影響が電力系統全体に波及することを防ぐことが可能である。したがって、電力系統安定化装置は電力系統の運用に不可欠であり、様々な技術が提案されている。
例えば、特許文献1記載の電力系統の安定度判定方式は、電力系統の安定度をオンラインにて判定するものである。特許文献1記載の技術では、想定事故に対して簡易計算を行って安定度指標値を求める。そして、安定度指標値が予め設定されたしきい値よりも大きければ、電力系統は不安定であると仮判定し、この仮決定に従って過渡安定度計算を実行して、より詳細に安定度を判別する。つまり、特許文献1記載の技術においては、簡易計算と過渡安定度計算という2段階の計算を実行しており、これにより、想定事故に対する系統安定度を、効率的に演算することが可能となる。
また、特許文献2記載の電力系統安定化装置では、電制発電機の選定に関する制御アルゴリズムを提案したものであり、系統事故時の過渡安定度、周波数安定度、電圧安定度という3つの系統安定度に対して、それぞれの安定度の維持に効果のある指標値を設定する点に特徴がある。特許文献2においては、各指標値を系統内の発電機毎に算出し、算出結果に基づいて総合化した電制効果指標値を求めることができ、電制効果指標値が最も高い発電機を、電制発電機として選定することができる。
特開平7-135738号 特許第4094206号
しかしながら、上記の従来技術には次のような課題が指摘されていた。すなわち、特許文献1に記された従来の電力系統の安定度判定方式技術では、想定事故時の過渡安定度のみに着目している。このため、過渡安定度を判定する以外の目的、例えば、電圧過昇を判定することを目的としては、過渡安定度計算の要否判定ができない。したがって、特許文献1では、系統事故時の複合不安定現象に対する安定度判定を、効率化することができないという問題点があった。
上記特許文献2に記された電力系統安定化装置は、過渡安定度と周波数と電圧という3つの複合不安定現象に対して安定化効果の高い電制発電機を選定する技術である。つまり、特許文献2記載の技術は、電制発電機を選定するための制御アルゴリズムに関するものであって、制御対象として遮断発電機と調相設備を選定するための制御に関するものではない。
既に述べたように、電力系統安定化装置では、発電機の遮断制御によって過渡安定度を安定化し、投入状態にある並列コンデンサの開放制御あるいは非接続状態にある分路リアクトルの投入制御といった調相設備の制御によって電圧過昇を解消している。すなわち、制御対象を大別すると、発電機と調相設備の2種類があるが、遮断制御する発電機の選定結果と、開放または投入制御する調相設備の選定結果とは、互いに影響を与え合うことが知られている。
例えば、発電機の選定に伴って、電圧過昇の発生箇所や大きさが変化することがあり、それに応じた調相設備の選定が必要となる。また、発電機の選定によっては、電圧過昇を解消するための調相設備を選定できなくなる場合もある。このケースでは、遮断制御する発電機を増加させてからでないと、開放または投入制御する調相設備を選定することができない。
さらに、想定事故時制御対象を選定した後、選定した制御対象における想定事故時の制御タイミングを確認しておかないと、制御時間のずれによって制御効果が低下する可能性もある。したがって、電力系統安定化装置においては、制御タイミングを加味するなどして、制御効果の高い制御対象を確実に選定することが求められていた。
本発明は、電力系統のオンライン事前演算形事故波及防止リレーシステムに適用されるものであり、安定化に必要な制御対象を的確に選定して過渡安定度の安定化および電圧過昇の解消を図ると共に、制御対象を効率的に選定可能な電力系統安定化装置およびその制御方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、電力系統の状態量を定周期で収集して現在の潮流状態を表す系統モデルを作成する系統モデル作成ステップと、前記系統モデルを用いて想定事故に対する過渡安定度計算を実行する過渡安定度計算実行ステップと、前記過渡安定度計算の結果から安定度判定および電圧過昇の発生有無判定を行う不安定現象判定ステップと、前記不安定現象判定ステップの判定結果に基づいて遮断制御する発電機と開放制御または投入制御する調相設備を選定する制御対象選定ステップとを含む電力系統安定化装置の制御方法において、次のような点に構成上の特徴がある。
すなわち、前記制御対象選定ステップでは、前記不安定現象判定ステップにおける安定度判定が不安定の場合に、安定化に必要な前記発電機を予め設定された発電機選定テーブルから過渡安定度計算を繰り返して選定する発電機選定ステップを行い、次に、前記不安定現象判定ステップにおける電圧過昇の発生有無判定が電圧過昇有りの場合は電圧過昇の解消に必要な前記調相設備を予め設定された調相設備選定テーブルから潮流計算を繰り返して選定する調相設備選定ステップを行い、さらに、前記過渡安定度計算実行ステップでは、前記制御対象選定ステップにて想定事故に対し選定した前記発電機および前記調相設備の各制御時間を反映した過渡安定度計算を実行し、前記発電機選定ステップは、前記過渡安定度計算の結果に基づいて前記不安定現象判定ステップにて過渡安定度が安定と判定した場合に遮断制御する発電機の選定を完了し、前記調相設備選定ステップは、前記過渡安定度計算の結果に基づいて前記不安定現象判定ステップにて電圧過昇無しと判定した場合に開放制御または投入制御する調相設備の選定を完了することを特徴とするものである。
本発明によれば、まず遮断制御する発電機を選定し、その後、開放制御または投入制御する調相設備を選定し、しかも選定した制御対象における制御タイミングを反映させた過渡安定化計算にて安定度と電圧過昇の有無を確認することができるため、安定化に必要な制御対象を効率良く選定することが可能である。
本発明の第1の実施形態の構成図。 第1の実施形態における制御対象選定処理のフローチャート。 発電機の選定テーブルの説明図。 調相設備の選定テーブルの説明図。 過渡安定度計算による電圧変化のグラフ。 本発明に係る第2の実施形態の構成図。 第2の実施形態における制御対象選定処理のフローチャート。 3巻線変圧器の等価T型回路図。 電圧変化目標値算出の説明図。
(1)第1の実施形態
(1−1)構成
以下、本発明に係る第1の実施形態について、図1を参照して詳しく説明する。図1は第1の実施形態に係る電力系統安定化装置の構成図である。図1に示すように、第1の実施形態に係る電力系統安定化装置は、中央演算装置100と、中央制御装置200と、端末装置300と、伝送路400、500、700と、情報端末600とから構成されている。
[中央演算装置100]
中央演算装置100は、伝送路400を介して中央制御装置200と接続されると共に、伝送路700を介して1個以上の情報端末600と接続されている。中央演算装置100には、系統モデル作成部101と、過渡安定度計算実行部102と、不安定現象判定部103と、制御対象選定部104と、選定処理判定部105と、潮流計算実行部106と、発電機の選定テーブル107と、調相設備の選定テーブ108と、警告表示部109とが設けられている。
[系統モデル作成部101]
系統モデル作成部101は、情報端末600から伝送路700を介して、電力系統の計測情報や系統状態情報を取り込み、リアルタイムで系統状態を把握して、電力系統における現在の潮流状態を算出し、過渡安定度計算用の系統モデルを作成する部分である。
[過渡安定度計算実行部102]
過渡安定度計算実行部102は、系統モデル作成部101の作成した系統モデルを用いて過渡安定度計算を実行する部分である。すなわち、過渡安定度計算実行部102では、系統モデルをおいて起こり得る事故ケースを予め複数想定し、想定した各事故ケースの過渡的な系統状態変化を、過渡安定度計算によって演算する。なお、過渡安定度計算には電力系統の動特性解析モデルなどが利用されている。
また、過渡安定度計算実行部102では、過渡安定度計算に用いるデータとして、選定している想定事故時制御対象に関して制御データを作成する。制御データは、想定事故時制御対象の制御内容(発電機であれば遮断制御、調相設備が並列コンデンサであれば開放制御、調相設備が分路リアクトルであれば投入制御)と、制御内容毎に予め設定された制御時間とを含んでいる。
[不安定現象判定部103]
不安定現象判定部103は、過渡安定度計算実行部102での計算結果から、系統不安定現象が発生するかどうか、つまり各想定事故に対して、安定度の判別と、電圧過昇有無の判定を行う部分である。
[制御対象選定部104]
制御対象選定部104は、本実施形態の主要部であって、不安定現象判定部103の判定結果に基づいて、電力系統の安定化に必要となる制御対象として、発電機を選定する発電機選定部104aと、開放または投入の制御対象となる調相設備を選定する調相設備選定部104bとからなる。発電機選定部104aは、不安定現象判定部103にて安定度が不安定であると判別した場合には遮断制御する発電機を選定し、調相設備選定部104bは、不安定現象判定部103にて電圧過昇の発生ありと判定した場合には調相設備を選定するようになっている。
なお、発電機選定部104aによる発電機の選定は、過渡安定度計算実行部102の求めた過渡安定度計算に基づいて行い、調相設備選定部104bによる調相設備の選定は、過渡安定度計算実行部102の求めた過渡安定度計算および潮流計算実行部106の求めた潮流計算に基づいて行う。
また、調相設備選定部104bは、電圧過昇の安定化に必要な調相設備が選定できないという判定を、選定処理判定部105が下した場合、選定済みの調相設備を選定なしと変更して選定リセットを行うようになっている。さらに、制御対象選定部104の選定結果は、伝送路400を介して中央演算装置100から中央制御装置200へと送信される。
[選定処理判定部105]
選定処理判定部105は、制御対象選定部104による制御対象の選定時に、次のような判定を行う部分である。すなわち、選定処理判定部105は、想定事故時制御対象の選定が完了しているか否かの判定、遮断制御する発電機の選定が可能か不可能かという判定、調相設備の選定が可能か不可能かという判定を行う。
前段で述べたように、選定処理判定部105が調相設備の選定不可という判定を下した場合、その判定を調相設備選定部104bに送ることで、調相設備の選定リセットを行う。また、選定処理判定部105は、遮断制御する発電機の選定が不可であると判定するとき、警告表示部109に対し、安定化不可の警告を表示する旨の表示指令を出力するようになっている。
[発電機の選定テーブル107]
発電機選定部104aによる遮断制御する発電機の選定、並びに選定処理判定部105による発電機の選定可否判定には、予め設定保存されている遮断制御対象の発電機の選定テーブル107が利用される。
遮断制御対象の発電機の選定テーブル107とは、予め設定保存する遮断制御の対象とする全発電機と、遮断制御の選定優先順位とから、系統状態情報をもとにして、現時点で制御可能な運転状態にある発電機を抽出して、選定優先順に遮断制御対象の発電機を並べたものである。
[調相設備の選定テーブル108]
一方、調相設備選定部104bによる調相設備の選定、並びに選定処理判定部105による調相設備の選定可否判定には、調相設備の選定テーブル108が利用される。調相設備の選定テーブル108は、予め設定保存する開放制御または投入制御の対象とする全調相設備と、調相制御の選定優先順位とから系統状態情報をもとにして、現時点で開放または投入の制御可能な状態にある調相設備を抽出して、選定優先順に調相設備を並べたものである。
[潮流計算実行部106]
潮流計算実行部106は調相設備選定部104bに接続されている。潮流計算実行部106は調相設備選定部104bによる調相設備の選定に際して、電力系統の潮流計算を行う部分である。
[警告表示部109]
警告表示部109は、選定処理判定部105に接続されている。警告表示部109は、選定処理判定部105から表示指令を受けた場合に、安定化不可の警告表示を出力する部分である。
[中央制御装置200]
中央制御装置200は、伝送路500を介して1個以上の端末装置300と接続されている。中央制御装置200は、中央演算装置100から受信した想定事故時制御対象を保存するようになっている。また、中央制御装置200は、実際に系統事故が発生した場合、端末装置300から系統事故情報を受信すると共に、所定の端末装置300へ制御指令を送信するように構成されている。
[端末装置300]
端末装置300は、電力系統安定化装置で安定化対象とする系統事故を検出する系統事故検出箇所と、系統事故時に遮断する発電機や、開放または投入する調相設備といった制御対象箇所に設置されている。
端末装置300は、保護リレー装置からの動作情報を受信することで系統事故を検出し、系統事故の発生を、伝送路500を介して中央制御装置200へ通知する装置である。また、端末装置300は、伝送路500を介して中央制御装置200から制御指令を受信した場合、制御指令に従って、該当制御対象である発電機の遮断制御や、調相設備の開放または投入制御を実施するようになっている。
[情報端末600]
情報端末600は、電力系統内に分散配置されている。情報端末600は、系統の状態量を周期的に計測入力し、伝送路700を介して中央演算装置100に伝送するものである。
情報端末600にて取り扱う系統の状態量としては、次のような計測情報や系統状態情報が包含される。計測情報には、発電機の端子電圧、有効電力、無効電力、送電線の有効電力、無効電力、母線の電圧、有効電力、無効電力などがあり、系統状態情報には、遮断器の開閉状態やリレー動作、機器構成の変化量などがある。
(1−2)制御対象選定処理
次に、第1の実施形態の中央演算装置100における制御対象選定処理について、図2のフローチャートを用いて説明する。図2は、定周期(例えば1分間隔)で、不安定現象判定部103が複数の想定事故に対する電力系統の安定度および電圧過昇を判定し、制御対象選定部104が想定事故時制御対象を選定する1周期分の演算処理を示したものである。
先ず、ステップS1で、系統データ作成部101が、情報端末600から伝送路700を介して現在の電力系統の計測情報や系統状態情報を収集し、これらの情報をもとにして現在の潮流状態を算出し、過渡安定度計算用の系統モデルを作成する。次にステップS2では、選定処理判定部105が、予め設定している複数の想定事故に対する想定事故時制御対象の選定が完了か否かを判定する。
選定処理判定部105が想定事故時制御対象の選定は完了していると判定すれば、ステップS17に移行する。ステップS17では複数の想定事故それぞれに対応する想定事故時制御対象を、中央演算装置100から伝送路400を介して中央制御装置200へ送信し、中央制御装置200内の所定の保存領域に保存する。
一方、選定処理判定部105が、想定事故時制御対象の選定は未完了であると判定した場合、ステップS3に移行する。ステップS3では、過渡安定度計算実行部102が、予め設定している複数の想定事故の中から過渡安定度計算用の想定事故を1つ選択し、過渡安定度計算用の想定事故として設定する。次に、ステップS4では、過渡安定度計算実行部102が、想定事故に対してステップS4に移行した時点で選定している制御対象に関する制御データ(制御内容と制御内容毎の制御時間)を作成する。
次にステップS5では、過渡安定度計算実行部102が、過渡安定度計算用の系統モデルと、過渡安定度計算用の想定事故と、過渡安定度計算用に作成した制御データとを用いて、想定事故発生前から想定事故時および想定事故除去後の設定時間までの過渡安定度計算を行い、発電機内部相差角と母線電圧の時系列変化を算出する。
続いて、ステップS6では、不安定現象判定部103が、過渡安定度計算結果の発電機内部相差角を基にして、安定度判定を行う。安定度判定の方法としては、例えば事故発生後の発電機内部相差角の第3波振幅と第4波振幅の比率による減衰率が設定するしきい値を超えるか否かによる方法などがある。
ステップS6において不安定現象判定部103が不安定と判定してステップS9に移行する。ステップS9では、選定処理判定部105が遮断制御する発電機の選定の可否を判定する。この時、選定処理判定部105が発電機の選定テーブル107を利用して発電機選定の可否を判定する。図3は、遮断制御対象の発電機の選定テーブル107の一例を示している。
図3に示す遮断制御対象の発電機の選定テーブル107では、n機の発電機について1番目からn番目までの遮断制御の選定優先順位と、遮断制御対象の発電機名とが格納されている。発電機選定部104aは、このような発電機の選定テーブル107を利用して遮断制御する発電機を選定する。
すなわち、遮断制御される発電機は、選定テーブル107の選定優先順位に従い、例えば選定優先順位2位までのZ発電機とG発電機や、選定優先順位3位までのZ発電機とG発電機とA発電機というように、選定優先順位i位までのi台の発電機が遮断制御対象として、制御対象選定部104によって選定される。
ステップS9において、現在選定されている遮断制御する発電機の選定優先順位i位が、n位より小さい場合は、さらに遮断制御する発電機が選定可能なので、選定処理判定部105は発電機の選定が可能であると判定して、ステップS10に移行する。ステップS10では図3の選定テーブル107に示した選定優先順に従って選定優先順位を1つ増加して、次の選定優先順位であるi+1位までの遮断制御する発電機が、制御対象選定部104によって選定される。ステップS10にて遮断発電機の選定が終わると、ステップS4に戻る。
一方、ステップS9で現在選定されている遮断制御する発電機の選定優先順位i位が、nの場合には、選定優先順位n位までのn台が既に全て選定されているので、選定処理判定部105は、これ以上の遮断制御する発電機の選定は不可であると判定し、ステップS11へ移行する。
ステップS11では、選定処理判定部105が、安定化に必要な遮断制御する発電機は選定できないと判定したことで、警告表示部109に表示指令を出力する。選定処理判定部105から表示指令を受けた警告表示部109は、安定化不可の警告表示を出力する。ステップS11の処理が終了すると、ステップS8に移行する。ステップS8では、想定事故と、この想定事故に対してここまでの処理で決定した想定事故時制御対象とを保存し、ステップS2に戻って、次の想定事故に対する想定事故時制御対象の選定を行う。
ここで、説明をステップS6に戻す。ステップS6において、不安定現象判定部103が、安定と判定した場合はステップS7に移行し、不安定と判定した場合はステップS9に移行する。ステップS7では、不安定現象判定部103が、電圧過昇の有無を判定する。この判定は、過渡安定度計算結果の母線電圧の時系列変化から、予め設定する母線電圧の上限値に対して上限値逸脱の有無や上限値逸脱の時間幅が設定時間幅を超えるか否かなどの電圧過昇条件をもとにして行う。
ステップS7において、不安定現象判定部103が電圧過昇無しと判定した場合はステップS8に移行し、電圧過昇ありと判定した場合はステップS12に移行する。ステップS8では、上述した如く、想定事故と、この想定事故に対してここまでの処理で決定した想定事故時制御対象とを保存し、ステップS2に戻る。
一方、ステップS7において、不安定現象判定部103が電圧過昇ありと判定してステップS12に移行した場合、ステップS12では、調相設備の選定テーブル108を利用して、選定処理判定部105が調相設備の選定可否を判定する。図4は、調相設備の選定テーブル108の一例を示している。
図4に示す調相設備の選定テーブル108では、m台の調相設備について1番目からm番目までの投入制御または開放制御の選定優先順位と、調相設備名とが格納されている。調相設備選定部104bは、このような調相設備の選定テーブル108を利用して投入または開放制御する調相設備を選定する。
すなわち、制御する調相設備は、選定テーブル108の選定優先順位に従い、例えば選定優先順位2位までのB母線分路リアクトル10MVAと20MVAや、選定優先順位3位までのB母線分路リアクトル10MVAと20MVAとC母線並列コンデンサ20MVAというように、選定優先順位i位までのi台の調相設備が調相制御対象として、制御対象選定部104によって選定される。
ステップS12において、現在選定されている調相設備の選定優先順位i位が、m位より小さい場合は、さらに調相設備が選定することができるため、調相設備選定部104bは調相設備の選定が可能であると判定して、ステップS13に移行する。ステップS13では図4の選定テーブル108の選定優先順に従って選定優先順位を1つ増加し、次の選定優先順位であるi+1位までの調相設備を選定してステップS14に移行する。
ステップS14では、潮流計算実行部106が潮流計算を行い、ステップS13で選定した調相設備を最大電圧となる時点で制御した場合の、制御後の系統状態を算出する。この時、ステップS5での過渡安定度計算による電圧変化の計算結果から(図5のグラフ参照)、対象系統内の母線毎に設定される電圧過昇しきい値を超えて、最大電圧までの電圧逸脱量が最大となる時点の過渡安定度計算結果を基にして潮流計算データを作成した上で、調相設備制御後の系統状態を潮流計算により算出する。
ステップS14にて潮流計算実行部106が潮流計算を行った後、ステップS15に移行して不安定現象判定部103が電圧過昇を判定する。ステップS15では、ステップS14にて導かれた結果が、制御対象となる系統内の母線毎の電圧値が各電圧過昇しきい値以下となる場合は、不安定現象判定部103は電圧過昇無しと判定し、ステップS4に戻る。また、ステップS15において、対象系統内の母線毎の電圧値の中で電圧過昇しきい値より大きい値があるといった潮流計算結果が出た場合は、不安定現象判定部103は電圧過昇ありと判定して、ステップS12に戻る。
ステップS12で現在選定されている調相設備の選定優先順位i位が、mの場合には、選定優先順位m位までのm台が既に全て選定済みなので、これ以上の調相設備の選定は不可であるという判定を、選定処理判定部105が行い、ステップS16へと移行する。ステップS16では、電圧過昇の安定化に必要な調相設備が選定できないとして、調相設備選定部104bは、ここまでで選定している調相設備を選定なしと変更して選定リセットを行い、ステップS9に移行する。ステップS9以降のステップS10からステップS4、あるいはステップS11からステップS8に関しては、既に述べたので、ここでは繰り返さない。
(1−3)作用効果
以上のような第1の実施形態では、系統モデル作成部101が、制御対象となる系統から現時点の系統状態情報などを収集して過渡安定度計算用の系統モデルを作成し、過渡安定度計算実行部102が想定事故に対する過渡安定度計算を実行する。
過渡安定度計算の結果から過渡安定度が不安定であると、不安定現象判定部103が判定すれば、発電機選定部104aは、発電機の選定テーブル107を用いて過渡安定度計算を繰り返し実行し、安定化に必要な発電機を選定する。続いて、過渡安定度計算の結果から過渡安定度が安定となった場合に、電圧過昇の有無を判定する。
この時、不安定現象判定部103が電圧過昇有りと判定すれば、調相設備選定部104bは、調相設備の選定テーブル108を用いて潮流計算の繰り返し実行により、電圧過昇解消に必要な調相設備を選定する。さらに過渡安定度が安定でかつ電圧過昇なしと不安定現象判定部103が判定した場合には、制御対象選定部104は遮断制御する発電機と開放制御または投入制御する調相設備の選定を完了とする。
また、第1の実施形態では、不安定現象判定部103において制御可能な調相設備を全て制御した上で電圧過昇を解消できないと判定すれば、調相設備選定部104bは、発電機の選定テーブル107上の発電機選定順に従い、過渡安定度が安定という条件下で、遮断制御する発電機を増加させてから、調相設備を選定する。
そして、不安定現象判定部103の判定結果として、遮断制御する発電機が選定できない場合、あるいは、遮断制御する発電機の選定テーブル107上の全ての発電機を遮断しても過渡安定度が安定とならない場合には、警告表示部109が想定事故に対して安定化不可表示を行う。
以上のような第1の実施形態によれば、過渡安定度を安定化させる遮断発電機を選定した後、電圧過昇を解消する調相設備の選定を行っている。したがって、遮断発電機の選定によって電圧過昇の発生箇所や大きさが変化したとしても、これに対応して、遮断制御する発電機、あるいは開放あるいは投入制御する調相設備を、確実に選定することができる。
また、第1の実施形態では、遮断発電機の選定後、電圧過昇を解消する調相設備を選定できない場合には、遮断制御する発電機の増加が可能であればこれを実施して、調相設備を選定し直すことができる。このため、制御可能な発電機と、開放または投入制御する調相設備の中から、安定化制御に寄与する制御対象を的確に選定可能である。これにより、安定化制御の信頼性が大幅に向上する。
さらに、第1の実施形態においては、遮断制御する発電機と開放または投入制御する調相設備を選定した後、想定事故と、想定事故時制御対象の制御タイミングを考慮して作成した制御データを用いて過渡安定度計算を行っている。すなわち、制御タイミングを反映した過渡安定度計算により、制御対象選定後の安定度と電圧過昇を確認することができる。したがって、実際の制御タイミングを反映させつつ、過渡安定度を安定化する遮断発電機と、電圧過昇を解消する開放または投入制御を行う調相設備を選定することができる。
しかも、第1の実施形態では、調相設備を選定する時、潮流計算実行部106が、電圧過昇の発生時点における系統状態を反映した潮流計算の繰り返し行うことで、制御対象選定部104による調相設備の選定を可能としている。このような潮流計算によれば、計算量は少なくて済み、調相設備を効率的に選定することができる。
(2)第2の実施形態
(2−1)構成
以下、本発明に係る第2の実施形態について説明する。第2の実施形態の基本的な構成は、図1に示した第1の実施形態のそれとほぼ同様である。第2の実施形態は、調相設備の選定に関して変更を施したものである。
第2の実施形態の構成上の特徴は、図6に示すように、中央演算装置100の調相設備選定部104bに、電圧感度算出部121と、電圧変化目標値算出部122、組合せ最適化演算部123が設けられている点にある。なお、図6において、図1に示した部材と同一のものに関しては同一符号を付して説明は省略する。
[電圧感度算出部121]
電圧感度算出部121は、調相設備の制御時の系統内母線の電圧変化を、電圧感度として算出する部分である。電圧感度算出部121は電圧感度を次のようにして求める。まず、過渡安定度計算による電圧変化の計算結果から、対象系統内の母線毎に設定される電圧過昇しきい値を超えて最大電圧までの電圧逸脱量が、最大となる時点の過渡安定度計算結果を基に、潮流計算データを作成して潮流計算する。そして、電圧過昇最大時点の潮流計算により各母線の制御前後の電圧変化を、電圧感度として算出する。この時、母線の制御前後の電圧変化とは、調相設備が繋がる各母線の電圧について、単位量の調相設備を投入または開放制御した場合の変化量である。
[電圧変化目標値算出部122]
電圧変化目標値算出部122は、過渡安定度計算の計算結果から、調相設備の制御時の母線の電圧変化目標値を算出する部分である。
[組合せ最適化演算部123]
組合せ最適化演算部123は、電圧感度と各母線の電圧変化目標値とから、不等式制約条件付き組合せ最適化問題を解くことで、各調相制御箇所の調相制御量を算出する部分である。不等式制約条件付き組合せ最適化問題の評価関数は、各母線の調相制御量の合計が最小となるように設定する。なお、電圧感度算出部121、電圧変化目標値算出部122、組合せ最適化演算部123の具体的な処理例に関しては、後段にて詳述する。
(2−2)制御対象選定処理
続いて、第2の実施形態の中央演算装置100における制御対象選定処理について、図7の処理フローチャートを用いて説明する。図7において図2に示した処理フローチャートと同一のステップ番号は同一の処理内容であり、説明を省略する。ここでは、電圧感度算出部121、電圧変化目標値算出部122、組合せ最適化演算部123の具体的な処理例を中心に、ステップS21とステップS22とステップS23を主として説明する。
ステップS7で、不安定現象判定部103が電圧過昇有りと判定した場合はステップS21に移る。ステップS21では、電圧感度算出部121が電圧感度計算を次のようにして行う。例えば、A母線とB母線とC母線との3母線に調相設備が設置されている場合を想定する。
まず、A母線に設置されている調相設備である単位量のQaVAの分路リアクトルを、電圧最大時点で投入した場合のA母線とB母線とC母線の電圧変化を潮流計算で算出する。A母線の分路リアクトルの投入によりA母線の電圧変化が−Vaaで、B母線の電圧変化が−Vba、C母線の電圧変化が−Vcaの場合のA母線の調相設備による電圧感度は、下記(1)式で表すことができる。
Figure 2012170169
同様に、B母線に設置されている単位量QbVAの調相設備を電圧最大時点で制御した場合の、A母線とB母線とC母線の電圧変化を潮流計算で算出して、B母線の調相設備による電圧感度を算出する。さらに同様に、C母線に設置されている単位量QcVAの調相設備を電圧最大時点で制御した場合の、A母線とB母線とC母線の電圧変化を潮流計算で算出して、C母線の調相設備による電圧感度を算出する。
下記(2)式に示すように、電圧感度Kの各算出結果を行列形式に並べると、3行3列の行列となる。調相設備の設置される母線数がn母線の場合には電圧感度の行列サイズはn行n列となる。
Figure 2012170169
なお、調相設備が3巻変圧器の3次側巻線に接続されている場合には、図8に示すようにして調相設備の制御時の電圧感度を求めてもよい。すなわち、3巻変圧器を等価T型回路に変換した場合の1次側母線または2次側母線または3次側母線の他に等価T型回路の中点を母線と見なして調相設備の制御時の電圧感度を求める。
以上のようにして電圧感度算出部121による電圧感度計算が終了すると、ステップ12に移行する。ステップS12において、制御可能な調相設備が有り、調相設備選定可であると、選定処理判定部105が判定した場合は、ステップS22に移る。ステップS22では、電圧変化目標値算出部122により、以下のようにして電圧変化目標値を算出する。
まず、図9を用いて、ステップS5での過渡安定度計算による電圧変化について説明する。図9はステップS5の過渡安定度計算による想定事故時のX母線とA母線とB母線とC母線の電圧の過渡安定度計算結果を示している。図9中の(a)では、X母線の電圧が時刻txからX母線の電圧しきい値を越えている。なお、複数の母線で各母線の電圧しきい値を越える場合には電圧しきい値を超える一番早い時刻を選択する。
この時、ステップS21において、調相設備を制御した場合の電圧感度を算出したA母線とB母線とC母線の電圧は、時刻tx時の各母線電圧を基準値とした場合に、A母線ではA母線の基準値から最大ΔVa逸脱する(図9中の(b))。また、B母線ではB母線の基準値から最大ΔVb逸脱し(図9中の(c))、C母線ではC母線の基準値から最大ΔVc逸脱する(図9中の(d))。
ステップS22では、電圧変化目標値算出部122が、ステップS21で電圧感度を算出したA母線、B母線、C母線の各基準値からの逸脱値ΔVa、ΔVb、ΔVcのそれぞれに対して、予め設定された余裕値αを加算し、これを電圧変化目標値とする。この場合、各母線の電圧変化目標値VarefとVbrefとVcrefは、下記(3)式となる。
Figure 2012170169
ステップS23では、組合せ最適化演算部123が、電圧感度と各母線の電圧変化目標値とから、不等式制約条件付き組合せ最適化問題を解くといった組合せ最適化演算を行い、各調相制御箇所の調相制御量を算出する。不等式制約条件付き組合せ最適化問題の評価関数は、各母線の調相設備の合計が最小となるように選定する。
すなわち、A母線の調相制御量をQak、B母線の調相制御量をQbk、C母線の調相制御量をQckとすると、評価関数は(4)式で表される。
Figure 2012170169
制約条件として、A母線の調相制御可能量をQamax、B母線の調相制御可能量を
Qbmax、C母線の調相制御可能量をQcmaxとすると、調相制御量の制約条件は(5)式で表される。
Figure 2012170169
さらに調相制御による電圧変化量の制約条件は、上記(2)式の電圧感度を用いて、下記の(6)式で表される。
Figure 2012170169
上記(6)式は、A母線とB母線とC母線とでそれぞれ調相制御量をQak、Qbk、Qckとした場合に電圧感度Kで算出される電圧変化量が、各母線の制御目標電圧値より大きく低下する意味を持っている。(4)式と(5)式と(6)式を公知の組合せ最適化問題の解法アルゴリズムに適用すると、制約条件(5)式と(6)式を満足し、評価関数(4)式を最小にする各母線の調相制御量Qak、Qbk、Qckを求めることができる。
また、ステップS14では潮流計算実行部106が、電圧過昇の最大時点で各母線の調相制御量を制御した場合の電圧変化を潮流計算で確認し、ステップS15で、不安定現象判定部103が、電圧過昇なしと判定するならば、ステップS4へ移行し、電圧過昇有りと判定するならば、ステップS12に移行する。ステップS12で、選定処理判定部105が調相設備の選定が可能であると判定すれば、ステップS22に移行する。
調相設備の選定が可能であると判定した後のステップS22では、電圧変化目標値算出部122において、現状の余裕値αに対し余裕値変化幅Δαが加算された値が新たな余裕値αとなる(下記(7)式参照)。余裕値αは想定事故設定の変更時点で初期の設定値に戻る。これに続く処理は、上で説明した通りである。
Figure 2012170169
(2−3)作用効果
以上のような第2の実施形態では、上記第1の実施形態の持つ作用効果に加えて、次のような独自の作用効果がある。すなわち、電圧過昇解消を図る調相設備の選定において、調相設備に制御優先順がない場合でも、組合せ最適化演算部123が、電圧過昇を解消する最小の調相設備を確実に選定することができる。したがって、調相設備の選定効率を高めることができる。
また、第2の実施形態においては、調相設備が繋がる母線の電圧感度をもとにして開放または投入制御する調相設備を選定するので、対象系統内の任意の母線で電圧過昇が発生しても、調相設備を選定することが可能である。さらに、第2の実施形態によれば、電圧感度の算出結果を行列形式で並べた場合、その行数と列数は、調相設備が繋がる母線数で決まるので、小さな行列で組合せ最適化問題を解くことができる。このため、より効率的な調相設備選定が可能である。
しかも、第2の実施形態においては、調相設備を選定した後で、過渡安定度計算で過渡安定度の安定/不安定と、電圧過昇の有無を確認するので、発電機の遮断制御や調相設備の投入制御または開放制御などの制御時間のずれによる制御効果を確認することができる。したがって、確実に過渡安定度を安定化し、電圧過昇を解消する制御対象を効率的に選定可能である。
(3)他の実施形態
なお、本発明に係る電力系統安定化装置およびその制御方法は、上記の実施形態に限定されるものではなく、各構成要素は適宜変更可能である。また、本発明では、安定度判別の方法や電圧過昇判定の方法に関しても適宜選択可能である。
100…中央演算装置
101…系統モデル作成部
102…過渡安定度計算実行部
103…不安定現象判定部
104a…発電機選定部
104b…調相設備選定部
105…選定処理判定部
106…潮流計算実行部
107…発電機の選定テーブル
108…調相設備の選定テーブル
109…警告表示部
121…電圧感度算出部
122…電圧変化目標値算出部
123…組合せ最適化演算部
200…中央制御装置
300…端末装置
400、500、700…伝送路
600…情報端末

Claims (7)

  1. 電力系統の状態量を定周期で収集して現在の潮流状態を表す系統モデルを作成する系統モデル作成ステップと、前記系統モデルを用いて想定事故に対する過渡安定度計算を実行する過渡安定度計算実行ステップと、前記過渡安定度計算の結果から安定度判定および電圧過昇の発生有無判定を行う不安定現象判定ステップと、前記不安定現象判定ステップの判定結果に基づいて遮断制御する発電機と開放制御または投入制御する調相設備を選定する制御対象選定ステップとを含む電力系統安定化装置の制御方法において、
    前記制御対象選定ステップでは、
    前記不安定現象判定ステップにおける安定度判定が不安定の場合には、安定化に必要な前記発電機を予め設定された発電機選定テーブルから過渡安定度計算を繰り返して選定する発電機選定ステップを行い、
    次に、前記不安定現象判定ステップにおける電圧過昇の発生有無判定が電圧過昇有りの場合には、電圧過昇の解消に必要な前記調相設備を予め設定された調相設備選定テーブルから潮流計算を繰り返して選定する調相設備選定ステップを行い、
    さらに、前記過渡安定度計算実行ステップでは、前記制御対象選定ステップにて想定事故に対し選定した前記発電機および前記調相設備の各制御時間を反映した過渡安定度計算を実行し、
    前記発電機選定ステップは、前記過渡安定度計算の結果に基づいて前記不安定現象判定ステップにて過渡安定度が安定と判定した場合に遮断制御する発電機の選定を完了し、
    前記調相設備選定ステップは、前記過渡安定度計算の結果に基づいて前記不安定現象判定ステップにて電圧過昇無しと判定した場合に開放制御または投入制御する調相設備の選定を完了することを特徴とする電力系統安定化装置の制御方法。
  2. 前記調相設備選定ステップにおいて、調相設備の選定テーブルの全ての調相設備を開放制御または投入制御しても電圧過昇を解消できない場合には、遮断制御する発電機選定順に従い過渡安定度が安定の下で遮断制御する発電機を増加させた後に調相設備を選定することを特徴とする請求項1に記載の電力系統安定化装置の制御方法。
  3. 電力系統の状態量を定周期で収集して現在の潮流状態を表す系統モデルを作成する系統モデル作成ステップと、前記系統モデルを用いて想定事故に対する過渡安定度計算を実行する過渡安定度計算実行ステップと、前記過渡安定度計算の結果から安定度判定および電圧過昇の発生有無判定を行う不安定現象判定ステップと、前記不安定現象判定ステップの判定結果に基づいて遮断制御する発電機と開放制御または投入制御する調相設備を選定する制御対象選定ステップとを含む電力系統安定化装置の制御方法において、
    前記制御対象選定ステップでは、
    前記不安定現象判定ステップにおける安定度判定が不安定の場合には、安定化に必要な前記発電機を予め設定された発電機選定テーブルから過渡安定度計算を繰り返して選定する発電機選定ステップを行い、
    次に、前記不安定現象判定ステップにおける電圧過昇の発生有無判定が電圧過昇有りの場合には、電圧過昇の解消に必要な前記調相設備を選定する調相設備選定ステップを行い、
    この調相設備選定ステップでは、
    前記調相設備を投入制御または開放制御した場合の母線の電圧変化を表す電圧感度を算出する電圧感度算出ステップと、
    前記過渡安定度計算結果から調相設備の制御時の前記母線の電圧変化目標値を算出する電圧変化目標値算出ステップと、
    前記電圧感度と前記電圧変化目標値と予め設定された調相設備の選定テーブルとから前記電圧変化目標値を達成しかつ選定する調相設備の総容量が最小となる調相設備を選定する組合せ最適化演算ステップを行い、
    さらに、前記過渡安定度計算実行ステップでは、前記制御対象選定ステップにて想定事故に対し選定した前記発電機および前記調相設備の各制御時間を反映した過渡安定度計算を実行し、
    前記発電機選定ステップは、前記過渡安定度計算の結果に基づいて前記不安定現象判定ステップにて過渡安定度が安定と判定した場合に遮断制御する発電機の選定を完了し、
    前記調相設備選定ステップは、前記過渡安定度計算の結果に基づいて前記不安定現象判定ステップにて電圧過昇無しと判定した場合に開放制御または投入制御する調相設備の選定を完了することを特徴とする電力系統安定化装置の制御方法。
  4. 前記電圧感度算出ステップでは、調相設備が3巻線変圧器に接続される場合は前記系統モデルにおいて3巻線変圧器を等価T型回路で模擬し、調相設備を投入制御または開放制御した場合の電圧感度を等価T型回路の母線または中点について算出することを特徴とする請求項3に記載の電力系統安定化装置の制御方法。
  5. 前記電圧変化目標値算出ステップでは、前記過渡安定度計算結果から調相設備の制御時の前記母線の電圧変化目標値に一定値を加えて電圧変化目標値とし、
    前記組合せ最適化演算ステップでは、選定した調相設備で電圧過昇が発生する場合に、前記電圧変化目標値にさらに一定値を加えた後、調相設備を選定することを特徴とする請求項3または4に記載の電力系統安定化装置の制御方法。
  6. 電力系統の状態量を定周期で収集して現在の潮流状態を表す系統モデルを作成する系統モデル作成手段と、前記系統モデルを用いて想定事故に対する過渡安定度計算を実行する過渡安定度計算実行手段と、前記過渡安定度計算の結果から安定度判定および電圧過昇の発生有無判定を行う不安定現象判定手段と、前記不安定現象判定手段による判定結果に基づいて遮断制御する発電機と開放制御または投入制御する調相設備を選定する制御対象選定手段とが設けられた電力系統安定化装置において、
    前記制御対象選定手段は、
    前記不安定現象判定手段による安定度判定が不安定の場合に、安定化に必要な前記発電機を予め設定された発電機選定テーブルから過渡安定度計算を繰り返して選定する発電機選定手段と、
    前記不安定現象判定手段による電圧過昇の発生有無判定が電圧過昇有りの場合は電圧過昇の解消に必要な前記調相設備を予め設定された調相設備選定テーブルから潮流計算を繰り返して選定する調相設備選定手段とから構成され、
    前記発電機選定手段は、前記過渡安定度計算の結果に基づいて前記不安定現象判定ステップにて過渡安定度が安定と判定した場合に遮断制御する発電機の選定を完了するように構成され、
    前記調相設備選定手段は、前記過渡安定度計算の結果に基づいて前記不安定現象判定ステップにて電圧過昇無しと判定した場合に開放制御または投入制御する調相設備の選定を完了するように構成され、
    さらに、前記過渡安定度計算実行手段は、前記制御対象選定ステップにて想定事故に対し選定した前記発電機および前記調相設備の各制御時間を反映した過渡安定度計算を実行するように構成されたことを特徴とする電力系統安定化装置。
  7. 電力系統の状態量を定周期で収集して現在の潮流状態を表す系統モデルを作成する系統モデル作成手段と、前記系統モデルを用いて想定事故に対する過渡安定度計算を実行する過渡安定度計算実行手段と、前記過渡安定度計算の結果から安定度判定および電圧過昇の発生有無判定を行う不安定現象判定手段と、前記不安定現象判定手段による判定結果に基づいて遮断制御する発電機と開放制御または投入制御する調相設備を選定する制御対象選定手段とが設けられた電力系統安定化装置において、
    前記制御対象選定手段は、
    前記不安定現象判定手段による安定度判定が不安定の場合には、安定化に必要な前記発電機を予め設定された発電機選定テーブルから過渡安定度計算を繰り返して選定する発電機選定手段と、
    前記不安定現象判定手段による電圧過昇の発生有無判定が電圧過昇有りの場合には、電圧過昇の解消に必要な前記調相設備を選定する調相設備選定手段とから構成され、
    前記発電機選定手段は、前記過渡安定度計算の結果に基づいて前記不安定現象判定ステップにて過渡安定度が安定と判定した場合に遮断制御する発電機の選定を完了するように構成され、
    前記調相設備選定手段は、前記過渡安定度計算の結果に基づいて前記不安定現象判定ステップにて電圧過昇無しと判定した場合に開放制御または投入制御する調相設備の選定を完了するように構成され、
    前記調相設備選定手段には、
    前記不安定現象判定手段による電圧過昇の発生有無判定が電圧過昇有りの場合に、調相設備を投入制御または開放制御した場合の母線の電圧変化を表す電圧感度を算出する電圧感度算出手段と、
    前記過渡安定度計算結果から調相設備の制御時の前記母線の電圧変化目標値を算出する電圧変化目標値算出手段と、
    前記電圧感度と前記電圧変化目標値と予め設定された調相設備の選定テーブルとから前記電圧変化目標値を達成しかつ選定する調相設備の総容量が最小となる調相設備を選定する組合せ最適化演算手段が設けられ、
    さらに、前記過渡安定度計算実行手段は、前記制御対象選定ステップにて想定事故に対し選定した前記発電機および前記調相設備の各制御時間を反映した過渡安定度計算を実行するように構成されたことを特徴とする電力系統安定化装置。
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