JP2012169708A - 映像信号処理装置、映像信号処理方法およびプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】高精度でブロックサイズを検出する。
【解決手段】映像信号帯域計測部110は、入力映像信号SVinの信号帯域を計測する。帯域レベル判定部120は、信号帯域の計測結果から帯域レベルを判定する。ブロックサイズ検出感度調整部130は、判定された帯域レベルからブロックサイズ検出における各ブロックサイズの検出感度を調整する。この場合、帯域レベルが高いほど小さなブロックサイズの検出感度が高くなるように調整する。ブロックサイズ検出部140は、入力映像信号SVinからブロックサイズ検出感度調整部130で調整された各ブロックサイズの検出感度を用いてブロックサイズを検出する。ブロックサイズ検出部140では、高精度でブロックサイズを検出することが可能となる。
【選択図】図1
【解決手段】映像信号帯域計測部110は、入力映像信号SVinの信号帯域を計測する。帯域レベル判定部120は、信号帯域の計測結果から帯域レベルを判定する。ブロックサイズ検出感度調整部130は、判定された帯域レベルからブロックサイズ検出における各ブロックサイズの検出感度を調整する。この場合、帯域レベルが高いほど小さなブロックサイズの検出感度が高くなるように調整する。ブロックサイズ検出部140は、入力映像信号SVinからブロックサイズ検出感度調整部130で調整された各ブロックサイズの検出感度を用いてブロックサイズを検出する。ブロックサイズ検出部140では、高精度でブロックサイズを検出することが可能となる。
【選択図】図1
Description
本技術は、映像信号処理装置、映像信号処理方法およびプログラムに関し、特に、映像信号のブロックサイズを検出してブロックノイズを低減する映像信号処理装置等に関する。
エンコードされた映像信号(画像データ)をデコードする際、デコード後の映像信号(画像データ)にはノイズが発生することが知られている。例えば、映像信号(画像データ)をMPEG(Moving Picture Experts Group)などの圧縮方式で圧縮する際、エンコーダは、映像信号(画像データ)を複数の画素数からなる方形状のブロックに分割し、分割された各ブロックをDCT(Discrete Cosine Transform)処理する。
そのため、デコーダが、MPEG方式でエンコードされた映像信号(画像データ)をデコードすると、デコード後の映像信号(画像データ)においては、原理的に、各ブロックの境界部分で画素間の画素値に段差が生じ、ブロックノイズが発生し易くなる。
このようなブロックノイズを低減または除去する装置は、一般に、既知であるブロックサイズ(例えば、MPEG2であれば8画素×8画素)のブロック境界位置にLPF(Low Pass Filter:低域通過フィルタ)を適用して平滑化することにより実現される。このように平滑化するには、入力される画像データについて、予めブロックサイズの情報が必要となる。例えば、特許文献1には、映像信号(画像データ)からブロックサイズを検出する技術が記載されている。
特許文献1に記載される技術では、複数のブロックサイズを検出することが可能となる。しかし、入力映像信号の特徴によっては、正しく検出することができない場合がある。例えば、入力映像信号のブロックサイズが「8」や「10.66」のとき、特許文献1に記載される技術でブロックサイズの検出を行った場合に、ブロックサイズが「16」や「21.33」と検出されることがある。ブロックサイズが正しく検出されないとき、ブロックノイズ低減処理が行われない部分が生じる。
また、上述したように、ブロックノイズの低減処理は、ブロック境界位置にLPFを適用して平滑化することにより実現される。そのため、入力映像信号にブロックノイズ低減処理を施す際に、高精細な映像信号において、ボケ等の映像品位劣化が発生する場合がある。
本技術の目的は、高精度でブロックサイズを検出することにある。また、本技術の目的は、ブロックノイズ低減処理を行う際に、映像信号の劣化を伴うことなく効果的にブロックノイズを低減することにある。
本技術の概念は、
入力映像信号の信号帯域を計測する映像信号帯域計測部と、
上記映像信号帯域計測部で計測された信号帯域の計測結果から帯域レベルを判定する帯域レベル判定部と、
上記帯域レベル判定部で判定された帯域レベルに基づいてブロックサイズ検出における各ブロックサイズの検出感度を調整するブロックサイズ検出感度調整部と、
上記入力映像信号から上記ブロックサイズ検出感度調整部で調整された各ブロックサイズの検出感度を用いてブロックサイズを検出するブロックサイズ検出部と
を備える映像信号処理装置にある。
入力映像信号の信号帯域を計測する映像信号帯域計測部と、
上記映像信号帯域計測部で計測された信号帯域の計測結果から帯域レベルを判定する帯域レベル判定部と、
上記帯域レベル判定部で判定された帯域レベルに基づいてブロックサイズ検出における各ブロックサイズの検出感度を調整するブロックサイズ検出感度調整部と、
上記入力映像信号から上記ブロックサイズ検出感度調整部で調整された各ブロックサイズの検出感度を用いてブロックサイズを検出するブロックサイズ検出部と
を備える映像信号処理装置にある。
本技術において、映像信号帯域計測部により、入力映像信号の信号帯域が計測される。この場合、例えば、入力映像信号から所定数の帯域の信号成分を抽出するフィルタ処理が行われると共に、この所定数の帯域の信号成分に基づいて入力映像信号の計測結果が得られる。また、この場合、例えば、画面が所定数に分割されて得られた分割領域毎に入力映像信号の信号帯域が計測される。
帯域レベル判定部により、映像信号帯域計測部で計測された信号帯域の計測結果から帯域レベルが判定される。この場合、例えば、所定数の段階、例えば1〜10の段階のいずれかに、帯域レベルが判定される。
また、この場合、例えば、映像信号帯域計測部で画面が所定数に分割されて得られた分割領域毎に入力映像信号の信号帯域が計測されるとき、各分割領域の計測結果から分割領域毎に帯域レベルの判定が行われると共に、この判定された各分割領域の帯域レベルの全部または一部から画面全体の帯域レベルが判定される。
ここで、判定された各分割領域の帯域レベルの一部から画面全体の帯域レベルを判定することが許容される。そのため、例えば、実質的に映像信号がない黒帯部分が含まれる分割領域の帯域レベル、あるいは映像信号の重要な情報が少ない四隅等の端部の分割領域の帯域レベルの影響を除くことができ、帯域レベルの判定精度を高めることが可能となる。
また、この場合、例えば、現フレームおよび過去所定数のフレームで判定された帯域レベルを平均化して最終的に判定された帯域レベルとされる。このように現フレームの他に過去所定数のフレームで判定された帯域レベルの平均化が行われることで、映像信号の部分的な変化による帯域レベルの変動を抑制でき、安定した帯域レベルの判定結果を得ることが可能となる。
ブロックサイズ検出感度調整部により、帯域レベル判定部で判定された帯域レベルに基づいてブロックサイズ検出における各ブロックサイズの検出感度が調整される。この場合、例えば、帯域レベルが高いほど、小さなブロックサイズの検出感度が高くなるように調整される。そして、ブロックサイズ検出部により、入力映像信号からブロックサイズ検出感度調整部で調整された各ブロックサイズの検出感度を用いてブロックサイズが検出される。
この場合、例えば、ブロックサイズ検出部は、入力映像信号に基づいて、所定数の画素毎にブロック段差か否かを判断し、ブロック段差と判断されたもののヒストグラムを集計するブロック段差ヒストグラム取得部と、このブロック段差ヒストグラム取得部で取得されたヒストグラムにおける各ブロックサイズの計測値に、各ブロックサイズの検出感度に応じて設定された調整係数をそれぞれ乗算して感度調整を行うヒストグラム解析部と、このヒストグラム解析部で感度調整された各ブロックサイズの計測値の平均値に、各ブロックサイズの検出感度に応じて設定された補正係数をそれぞれ乗算し、この補正結果からブロックサイズを判定するブロックサイズ判定部とを有する、ようにされる。
このように、本技術においては、入力映像信号の信号帯域を計測して帯域レベルを判定し、判定された帯域レベルに基づいて各ブロックサイズの検出感度を調整するものであり、高精度でブロックサイズを検出することが可能となる。
本技術の他の概念は、
入力映像信号からブロックサイズを検出するブロックサイズ検出部と、
上記ブロックサイズ検出部で検出されたブロックサイズに基づいて、上記入力映像信号のブロックノイズを低減するブロックノイズ低減部とを備える映像信号処理装置であって、
上記入力映像信号の信号帯域を計測する映像信号帯域計測部と、
上記映像信号帯域計測部で計測された信号帯域の計測結果から帯域レベルを判定する帯域レベル判定部とをさらに備え、
上記帯域レベル判定部で判定された帯域レベルに基づいて、上記ブロックノイズ低減部で使用されるブロックノイズ低減フィルタが選択される
映像信号処理装置にある。
入力映像信号からブロックサイズを検出するブロックサイズ検出部と、
上記ブロックサイズ検出部で検出されたブロックサイズに基づいて、上記入力映像信号のブロックノイズを低減するブロックノイズ低減部とを備える映像信号処理装置であって、
上記入力映像信号の信号帯域を計測する映像信号帯域計測部と、
上記映像信号帯域計測部で計測された信号帯域の計測結果から帯域レベルを判定する帯域レベル判定部とをさらに備え、
上記帯域レベル判定部で判定された帯域レベルに基づいて、上記ブロックノイズ低減部で使用されるブロックノイズ低減フィルタが選択される
映像信号処理装置にある。
本技術において、ブロックサイズ検出部により、入力映像信号からブロックサイズが検出される。そして、ブロックノイズ低減部により、ブロックサイズ検出部で検出されたブロックサイズに基づいて、入力映像信号のブロックノイズが低減される。この場合、例えば、ブロックサイズのブロック境界位置にブロックノイズ低減フィルタ(LPF)が適用されて平滑化される。
映像信号帯域計測部により、入力映像信号の信号帯域が計測される。また、帯域レベル判定部により、映像信号帯域計測部で計測された信号帯域の計測結果から帯域レベルが判定される。そして、判定された帯域レベルに基づいて、ブロックノイズ低減部で使用されるブロックノイズ低減フィルタが選択される。この場合、例えば、帯域レベルが高いほど、ローパスフィルタ特性の弱められたブロックノイズ低減フィルタが選択される。
このように本技術においては、検出されたブロックサイズに対してブロックノイズ低減処理を行う際に、判定された帯域レベルに応じて適切なブロックノイズ低減フィルタが選択されて使用される。そのため、映像信号の劣化を伴うことなく効果的にブロックノイズを低減することが可能となる。
なお、本技術において、例えば、帯域レベル判定部で判定された帯域レベルからブロックサイズ検出における各ブロックサイズの検出感度を調整するブロックサイズ検出感度調整部をさらに備え、ブロックサイズ検出部は、入力映像信号からブロックサイズ検出感度調整部で調整された各ブロックサイズの検出感度を用いてブロックサイズを検出する、ようにされてもよい。これにより、高精度でブロックサイズを検出でき、従ってブロックノイズをより効果的に低減することが可能となる。
本技術によれば、高精度でブロックサイズを検出することが可能となる。また、本技術によれば、ブロックノイズ低減処理を行う際に、映像信号の劣化を伴うことなく効果的にブロックノイズを低減することが可能となる。
以下、発明を実施するための形態(以下、「実施の形態」とする)について説明する。なお、説明を以下の順序で行う。
1.実施の形態
2.変形例
1.実施の形態
2.変形例
<1.実施の形態>
[映像信号処理装置の構成例]
図1は、実施の形態としての映像信号処理装置100の構成例を示している。この映像信号処理装置100は、映像信号からブロックノイズを低減するための装置である。この映像信号処理装置100は、映像信号帯域計測部110と、映像信号帯域レベル判定部120と、ブロックサイズ検出感度調整部130と、ブロックサイズ検出部140と、ブロックノイズ低減部150とを有している。
[映像信号処理装置の構成例]
図1は、実施の形態としての映像信号処理装置100の構成例を示している。この映像信号処理装置100は、映像信号からブロックノイズを低減するための装置である。この映像信号処理装置100は、映像信号帯域計測部110と、映像信号帯域レベル判定部120と、ブロックサイズ検出感度調整部130と、ブロックサイズ検出部140と、ブロックノイズ低減部150とを有している。
映像信号帯域計測部110は、入力映像信号SVinの信号帯域を計測する。この映像信号帯域計測部110は、画面を所定数(任意の個数)に分割して得られた分割領域毎に、入力映像信号SVinの信号帯域を計測する。図2は、画面を16分割した例を示しており、この分割により領域00〜領域33の16個の分割領域が得られている。
映像信号帯域計測部110は、所定数(任意の個数)のフィルタを用いて、映像信号SVinから、所定数の帯域の信号成分を抽出する。図3は、HPF(High Passfilter)およびBPF(Band Pass Filter)の2個のフィルタを用いたフィルタ処理例を示している。図3(a)は、処理すべき領域のフィルタ処理前の各画素aを示している。なお、ここでは、説明を簡単にするため、この領域に含まれる画素の数を16個としている。
図3(b)は、フィルタ処理前の各画素aに対して、例えば水平方向にHPFのフィルタリングを行って得られた各画素ahを示している。このHPFのフィルタリングにより、映像信号SVinから高域の信号成分が抽出される。図3(c)は、フィルタ処理前の各画素aに対して、例えば水平方向にBPFのフィルタリングを行って得られた各画素abを示している。このBPFのフィルタリングにより、映像信号SVinから中低域の信号成分が抽出される。なお、各フィルタは、例えばFIR(Finite Impulse Response)フィルタ等で構成される。
映像信号帯域計測部110は、各フィルタで抽出された各帯域の信号成分に基づいて、分割領域毎に、入力映像信号SVinの信号帯域の計測値を得る。まず、映像信号帯域計測部110は、各フィルタにおけるフィルタ処理後の結果からフィルタ毎の計測値を求める。映像信号帯域計測部110は、例えば、以下の(1)〜(3)の方法のいずれかでフィルタ毎の計測値を求める。
(1)画素毎のフィルタ処理結果のN乗値(Nは自然数)、または画素毎のフィルタ処理結果にある係数を乗算した結果を積算する。
(2)画素毎のフィルタ処理結果がある閾値を超える画素の値を積算する。
(3)画素毎のフィルタ処理結果がある閾値を超える画素の閾値との差分値を積算する。
(2)画素毎のフィルタ処理結果がある閾値を超える画素の値を積算する。
(3)画素毎のフィルタ処理結果がある閾値を超える画素の閾値との差分値を積算する。
次に、映像信号帯域計測部110は、フィルタ毎の計測値に基づいて、入力映像信号SVinの信号帯域の計測結果を求める。映像信号帯域計測部110は、各フィルタの計測値にフィルタ特性に応じた係数を乗算し、そして、例えば、以下の(1)〜(3)の方法のいずれかで入力映像信号SVinの信号帯域の計測結果を求める。
(1)係数が乗算された各フィルタの計測値のうち、乗算結果が最も大きいものと、乗算結果が最も小さいものを抽出し、それらの比を入力映像信号SVinの信号帯域の計測結果とする。ここで、例えば、N個(Nは2以上の整数)のフィルタの計測値がF1,F2,・・・,FNであり、それぞれに係数S1,S2,・・・,SNを乗算した結果がF1*S1,F2*S2,・・・,FN*SNであるとする。F1*S1,F2*S2,・・・,FN*SNのうち、最大ものをF*Smaxとし、最小のものをF*Sminとするとき、帯域計測結果BSは、BS=F*Smax/F*Sminの式で求められる。
例えば、上述したように、HPF,BPFの2個のフィルタを用いたフィルタ処理の場合、それぞれの計測値をFh,Fbとし、それぞれのフィルタ特性に応じた係数をSh,Sbとするとき、帯域計測結果BSは、BS=Fb*Sb/Fh*Shとなる。この場合、例えば、Sh=1、Sb=4などとされる。
(2)係数が乗算された各フィルタの計測値を積算したものを入力映像信号SVinの信号帯域の計測結果とする。ここで、例えば、N個(Nは2以上の整数)のフィルタの計測値がF1,F2,・・・,FNであり、それぞれに係数S1,S2,・・・,SNを乗算した結果がF1*S1,F2*S2,・・・,FN*SNであるとき、帯域計測結果BSは、BS=F1*S1+F2*S2+・・・+FN*SNとなる。
(3)係数が乗算された各フィルタの計測値の平均を入力映像信号SVinの信号帯域の計測結果とする。ここで、例えば、N個(Nは2以上の整数)のフィルタの計測値がF1,F2,・・・,FNであり、それぞれに係数S1,S2,・・・,SNを乗算した結果がF1*S1,F2*S2,・・・,FN*SNであるとき、帯域計測結果BSは、BS=(F1*S1+F2*S2+・・・+FN*SN)/Nとなる。
映像信号帯域レベル判定部120は、映像信号帯域計測部110で計測された信号帯域の計測結果から帯域レベルを判定する。上述したように、映像信号帯域計測部110では、画面を所定数に分割して得られた分割領域毎に、入力映像信号SVinの信号帯域が計測される。
まず、映像信号帯域レベル判定部120は、各分割領域の帯域計測結果に基づいて、各分割領域の帯域レベルを判定する。映像信号帯域レベル判定部120は、分割領域毎に、帯域レベル別の閾値を用いることで、所定数の段階、例えば、1〜10の段階のいずれかに帯域レベルを判定する。
図4のフローチャートは、映像信号帯域レベル判定部120における帯域レベル判定処理の一例を示している。ここでは、1〜M(Mは2以上の整数)の段階のいずれかに帯域レベルを判定する例を示している。映像信号帯域レベル判定部120は、ステップST1において、判定処理を開始し、その後に、ステップST2の処理に移る。
映像信号帯域レベル判定部120は、ステップST2において、帯域計測結果がレベル2閾値より小さいか否かを判断する。帯域計測結果がレベル2閾値より小さいとき、映像信号帯域レベル判定部120は、帯域レベル=1と判定し、その後に、ステップST4において、判定処理を終了する。
ステップST2で帯域計測結果がレベル2閾値以上のとき、映像信号帯域レベル判定部120は、ステップST5の処理に移る。映像信号帯域レベル判定部120は、ステップST5において、帯域計測結果がレベル3閾値より小さいか否かを判断する。帯域計測結果がレベル3閾値より小さいとき、映像信号帯域レベル判定部120は、ステップST6において、帯域レベル=2と判定し、その後に、ステップST4において、判定処理を終了する。
ステップST5で帯域計測結果がレベル3閾値以上のとき、映像信号帯域レベル判定部120は、帯域計測結果がレベル閾値3以上の判定処理に移る。以降は上述したと同様の処理の繰り返しとなる。そして、図4のフローチャートにおいて、映像信号帯域レベル判定部120は、ステップST7において、帯域計測結果がレベルM閾値より小さいか否かを判断する。
帯域計測結果がレベルM閾値より小さいとき、映像信号帯域レベル判定部120は、ステップST8において、帯域レベル=M−1と判定し、その後に、ステップST4において、判定処理を終了する。一方、ステップST7で帯域計測結果がレベルM閾値以上のとき、映像信号帯域レベル判定部120は、ステップST9において、帯域レベル=Mと判定し、その後に、ステップST4において、判定処理を終了する。
次に、映像信号帯域レベル判定部120は、分割領域毎に判定された帯域レベルから、画面全体の帯域レベルを算出する。映像信号帯域レベル判定部120は、例えば、以下の(1)〜(3)の方法のいずれかで画面全体の帯域レベルを求める。
(1)各分割領域の帯域レベルの平均を、画面全体の帯域レベルとして求める。
(2)各分割領域の帯域レベルのうち、最も高い帯域レベル、あるいは最も低い帯域レベルを、画面全体の帯域レベルとして求める。
(3)各分割領域の帯域レベルのうち、上位所定数の帯域レベルの平均、あるいは下位所定数の帯域レベルの平均を、画面全体の帯域レベルとして求める。
(2)各分割領域の帯域レベルのうち、最も高い帯域レベル、あるいは最も低い帯域レベルを、画面全体の帯域レベルとして求める。
(3)各分割領域の帯域レベルのうち、上位所定数の帯域レベルの平均、あるいは下位所定数の帯域レベルの平均を、画面全体の帯域レベルとして求める。
なお、映像信号帯域レベル判定部120は、分割領域毎に判定された帯域レベルから画面全体の帯域レベルを算出する際に、使用する分割領域を選択できる。これにより、例えば、実質的に映像信号がない黒帯部分が含まれる分割領域の帯域レベル、あるいは映像信号の重要な情報が少ない四隅等の端部の分割領域の帯域レベルの影響を除くことができ、帯域レベルの判定精度を高めることが可能となる。図5は、画面を16分割して信号帯域を計測した場合に、四隅の分割領域を使用しない場合の例を示している。なお、LV00〜LV33は、各分割領域で判定された判定レベルを示している。
また、映像信号帯域レベル判定部120は、上述の帯域レベルの判定をフレーム(フィールド)毎に行い、現フレーム(フィールド)および過去所定数(L)のフレーム(フィールド)で判定された帯域レベルの平均を、最終的に判定された帯域レベルとする。このように現フレームの他に過去所定数のフレームで判定された帯域レベルの平均化が行われることで、映像信号の部分的な変化による帯域レベルの変動を抑制でき、安定した帯域レベルの判定結果を得ることが可能となる。なお、L=0とした場合は、現フレームで判定された結果が最終的な帯域レベルとなる。
ブロックサイズ検出感度調整部130は、映像信号帯域レベル判定部120で判定された画面全体の帯域レベルに基づいて、ブロックサイズの検出における各ブロックサイズの検出感度を調整する。ここで、例えば、検出するブロックサイズを「8」、「10.66」、「16」、「21.33」とし、判定された帯域レベルが1(低品位)〜10(高品位)とした場合を考える。この場合、ブロックサイズ検出感度調整部130は、例えば、図6に示す帯域レベルと検出感度の対応関係を参照して、各ブロックサイズの検出感度を、以下のように調整する。
「帯域レベル=1の場合」
ブロックサイズ8 の検出感度 → 低
ブロックサイズ10.66の検出感度→ やや低
ブロックサイズ16 の検出感度 → やや高
ブロックサイズ21.33の検出感度→ 高
ブロックサイズ8 の検出感度 → 低
ブロックサイズ10.66の検出感度→ やや低
ブロックサイズ16 の検出感度 → やや高
ブロックサイズ21.33の検出感度→ 高
「帯域レベル=10の場合」
ブロックサイズ8 の検出感度 → 高
ブロックサイズ10.66の検出感度→ やや高
ブロックサイズ16 の検出感度 → やや低
ブロックサイズ21.33の検出感度→ 低
ブロックサイズ8 の検出感度 → 高
ブロックサイズ10.66の検出感度→ やや高
ブロックサイズ16 の検出感度 → やや低
ブロックサイズ21.33の検出感度→ 低
なお、上述の検出感度の調整は一例であり、任意に調整することができる。例えば、帯域レベル=1のときに、ブロックサイズ8の検出を行わないようにする、といったこともできる。また、検出感度を調整するブロックサイズは、8、10.66、16、21.33以外の場合も同様に考えられる。すなわち、ブロックサイズ検出感度調整部130は、帯域レベルが高いほど、小さなブロックサイズの検出感度が高くなるように調整する。
ブロックサイズ検出部140は、入力映像信号SVinから、ブロックサイズ検出感度調整部130で調整された各ブロックの検出感度を用いて、ブロックサイズを検出する。図7は、ブロックサイズ検出部140の構成例を示している。ブロックサイズ検出部140は、ブロック段差ヒストグラム取得部141と、ヒストグラム解析部142と、ブロックサイズ判定部143を有している。
ブロック段差ヒストグラム取得部141は、入力映像信号SVinに基づいて、所定数の画素毎にブロック段差か否かを判断し、ブロック段差と判断されたもののヒストグラムを集計する。まず、ブロック段差ヒストグラム取得部141は、図8に示すように、着目点段差dと周辺段差の平均から、以下の(1)式により、stepを算出する。なお、図8は、1画素毎にブロック段差を判断する場合の例を示している。この(1)式において、a〜gは各画素の隣接差分絶対値であり、AVEは近傍周辺の差分絶対値の和の平均を示す。
step=|d−AVE(a+b+c+e+f+g)| ・・・(1)
step=|d−AVE(a+b+c+e+f+g)| ・・・(1)
次に、ブロック段差ヒストグラム取得部141は、閾値A<step<閾値Bのとき、ブロック段差と判断し、ブロック段差と判断されたもののヒストグラムを集計する。図9は、一例として、36個のヒストグラムデータ列を示している。なお、閾値A、閾値Bは、予め設定される。あるいは、閾値A、閾値Bは、上述した映像信号帯域レベル判定部120で判定された帯域レベルに応じて設定されてもよい。例えば、帯域レベルが低い場合は、ブロック段差となる特徴が低くなる傾向から、閾値Aを下げ、閾値Bを上げる、もしくは下げることで、ブロック段差と判断されやすくする。また、帯域レベルが高い場合は、ブロック段差以外のものがブロック段差と判断されないように、閾値Aを上げ、閾値Bを下げる、もしくは上げる。
なお、上述では、1画素毎にブロック段差か否かを判断する例を示した。しかし、図10(a)に示すように2画素毎、あるいは図10(b)に示すように3画素毎に着目点段差dと周辺段差の平均からstepを算出して、ブロック段差か否かを判断するようにしてもよい。
ヒストグラム解析部142は、ブロック段差ヒストグラム取得部141で取得されたヒストグラムにおける各ブロックサイズの計測値に、各ブロックサイズの検出感度に応じて予め設定された調整係数をそれぞれ乗算して感度調整を行う。例えば、上述の図9のヒストグラムデータから、ブロックサイズ8(座標1,9,17,25,33)と、ブロックサイズ16(座標1,17,33)に着目して説明する。
ここで、ブロックサイズ8の検出感度は、やや高めで、調整係数は5に設定され、ブロックサイズ16の検出感度は、やや低めで、調整係数は3に設定されているものとする。この場合、ブロックサイズ8の計測値に関しては、図11に示すように、調整係数5が乗算されて、計測値の調整が行われる。また、この場合、ブロックサイズ16の計測値に関しては、図12に示すように、調整係数3が乗算されて、計測値の調整が行われる。
ブロックサイズ判定部143は、ヒストグラム解析部142で感度調整された各ブロックサイズの計測値の平均値に、各ブロックサイズの検出感度に応じて予め設定された補正係数をそれぞれ乗算し、その補正結果からブロックサイズを判定する。まず、ブロックサイズ判定部143は、各ブロックサイズの感度調整後の計測値の平均値を求める。例えば、図11に示すブロックサイズ8の計測値に関しては、平均値=(40+25+40+35+40)/5=36となる。また、例えば、図12に示すブロックサイズ16の計測値に関しては、平均値=(24+24+24)/3=24となる。
次に、ブロックサイズ判定部143は、算出された各ブロックサイズの感度調整後の計測値の平均値に対して、検出感度に応じた補正係数を乗算する。ここで、ブロックサイズ8の検出感度は、やや高めで、その補正係数は1.5に設定され、ブロックサイズ16の検出感度は、やや低めで、その補正係数は0.75に設定されているものとする。この場合、ブロックサイズ8の計測値に関しては、補正係数1.5が乗算されて、36×1.5=54とされる。また、この場合、ブロックサイズ16の計測値に関しては、補正係数0.75が乗算されて、24×0.75=18とされる。
次に、ブロックサイズ判定部143は、各ブロックの計測値の補正結果から、ブロックサイズを判定する。この場合、ブロックサイズ判定部143は、例えば、補正結果が最も大きいブロックサイズを、最終的なブロックサイズとする。例えば、上述のブロックサイズ8とブロックサイズ16の例では、ブロックサイズ8の補正結果が54でブロックサイズ16の補正結果が18であるので、ブロックサイズ判定部143は、最終的なブロックサイズをブロックサイズ8と判定する。
なお、ブロックサイズ検出部140は、上述した処理を水平方向および垂直方向の双方に対して行って、水平方向および垂直方向のブロックサイズをそれぞれ検出する。また、詳細説明は省略するが、ブロックサイズ判定部143は、ブロックサイズの情報と共に、ブロック境界位置の情報も出力する。
図1に戻って、ブロックノイズ低減部150は、ブロックサイズ検出部140で検出されたブロックサイズに基づいて、入力映像信号SVinのブロックノイズを低減して出力映像信号SVoutを得る。ブロックノイズ低減部150は、ブロックサイズのブロック境界位置にブロックノイズ低減フィルタ(LPF)を適用して平滑化することで、ブロックノイズを低減する。
ここで、ブロックノイズ低減部150で使用されるブロックノイズ低減フィルタは、上述の映像信号帯域レベル判定部120で判定された帯域レベルに基づいて選択される。この場合、例えば、帯域レベルが高いほど、ローパスフィルタ特性の弱められたブロックノイズ低減フィルタが選択される。これにより、映像信号の劣化を伴うことなく効果的にブロックノイズを低減することが可能となる。
図13は、ブロックノイズ低減部150の構成例を示している。このブロックノイズ低減部150は、ブロックノイズ低減フィルタ151を持つブロックノイズ低減処理部152と、ブロックノイズ低減フィルタ選択部153を有している。ブロックノイズ低減処理部152は、ブロックサイズ検出部140からのブロックサイズとブロック境界位置の情報に基づいて、ブロックサイズのブロック境界位置にブロックノイズ低減フィルタ(LPF)151を適用して平滑化して、ブロックノイズを低減する。
ブロックノイズ低減フィルタ選択部153は、映像信号帯域レベル判定部120からの帯域レベルの情報に基づいて、ブロックノイズ低減処理部152で使用されるブロックノイズ低減フィルタ151を選択する。具体的には、ブロックノイズ低減フィルタ選択部153は、ブロックノイズ低減フィルタ151を、帯域レベルが高いほどローパスフィルタ特性の弱められたブロックノイズ低減フィルタとする。
図14のフローチャートは、ブロックノイズ低減フィルタ選択部153のフィルタ選択処理の一例を示している。この例は、帯域レベル1〜Mにそれぞれ対応したブロックノイズ低減フィルタを選択する例である。ブロックノイズ低減フィルタ選択部153は、フレーム毎に、このフィルタ選択処理を行う。
ブロックノイズ低減フィルタ選択部153は、ステップST11において、選択処理を開始し、その後に、ステップST12の処理に移る。このステップST12において、ブロックノイズ低減フィルタ選択部153は、帯域レベル=1であるか否かを判断する。帯域レベル=1であるとき、ブロックノイズ低減フィルタ選択部153は、ステップST13において、ブロックノイズ低減フィルタ1を選択し、その後に、ステップST14において、選択処理を終了する。
ステップST12で帯域レベル=1でないとき、ブロックノイズ低減フィルタ選択部153は、ステップST15の処理に移る。このステップST15において、ブロックノイズ低減フィルタ選択部153は、帯域レベル=2であるか否かを判断する。帯域レベル=2であるとき、ブロックノイズ低減フィルタ選択部153は、ステップST16において、ブロックノイズ低減フィルタ2を選択し、その後に、ステップST14において、選択処理を終了する。
ステップST15で帯域レベル=2でないとき、ブロックノイズ低減フィルタ選択部153は、帯域レベル3以上におけるフィルタ選択処理に移る。以降は上述したと同様の処理の繰り返しとなる。最終的に帯域レベル=M−1でないとき、ブロックノイズ低減フィルタ選択部153は、ステップST17において、ブロックノイズ低減フィルタMを選択し、その後に、ステップST14において、選択処理を終了する。
図15のフローチャートは、ブロックノイズ低減フィルタ選択部153のフィルタ選択処理の他の例を示している。この例は、帯域レベルがある範囲内の場合は共通のフィルタを選択する例である。ブロックノイズ低減フィルタ選択部153は、フレーム毎に、このフィルタ選択処理を行う。
ブロックノイズ低減フィルタ選択部153は、ステップST21において、選択処理を開始し、その後に、ステップST22の処理に移る。このステップST22において、ブロックノイズ低減フィルタ選択部153は、帯域レベルがレベルAより小さいか否かを判断する。帯域レベルがレベルAより小さいとき、ブロックノイズ低減フィルタ選択部153は、ステップST23において、ブロックノイズ低減フィルタAを選択し、その後に、ステップST24において、選択処理を終了する。
ステップST22で帯域レベルがレベルA以上のとき、ブロックノイズ低減フィルタ選択部153は、ステップST25の処理に移る。このステップST25において、ブロックノイズ低減フィルタ選択部153は、帯域レベルがレベルBより小さいか否かを判断する。帯域レベルがレベルBより小さいとき、ブロックノイズ低減フィルタ選択部153は、ステップST26において、ブロックノイズ低減フィルタBを選択し、その後に、ステップST24において、選択処理を終了する。
ステップST25で帯域レベルがレベルB以上のとき、ブロックノイズ低減フィルタ選択部153は、帯域レベルがレベルB以上におけるフィルタ選択処理に移る。以降は上述したと同様の処理の繰り返しとなる。帯域レベルが最後の範囲内の場合、ブロックノイズ低減フィルタ選択部153は、ステップST27において、ブロックノイズ低減フィルタXを選択し、その後に、ステップST24において、選択処理を終了する。
図15に示すフローチャートの選択処理の場合、例えば、判定された帯域レベルが1〜10で、ノイズ低減フィルタをA,B,C,Dとするとき、以下のようにフィルタ選択が行われる。すなわち、帯域レベルが1〜3の場合はフィルタAが選択され、帯域レベルが4〜5の場合はフィルタBが選択され、帯域レベルが6の場合はフィルタCが選択され、帯域レベルが7〜10の場合はフィルタDが選択される。
図1に示す映像信号処理装置の動作を簡単に説明する。入力映像信号SVinは、映像信号帯域計測部110、ブロックサイズ検出部140およびブロックノイズ低減部150に供給される。映像信号帯域計測部110では、入力映像信号SVinの信号帯域が計測される。この場合、画面を所定数(任意の個数)に分割して得られた分割領域毎に、入力映像信号SVinの信号帯域が計測される。
この場合、映像信号帯域計測部110では、所定数(任意の個数)のフィルタを用いて、映像信号SVinから、所定数の帯域の信号成分が抽出される。そして、映像信号帯域計測部110では、各フィルタで抽出された各帯域の信号成分に基づいて、分割領域毎に、入力映像信号SVinの信号帯域の計測値が得られる。そして、映像信号帯域計測部110では、フィルタ毎の計測値に基づいて、入力映像信号SVinの信号帯域の計測結果が求められる。
映像信号帯域計測部110で得られた各分割領域の信号帯域計測結果は、映像信号帯域レベル判定部120に供給される。この映像信号帯域レベル判定部120では、映像信号帯域計測部110で計測された各分割領域の信号帯域計測結果から帯域レベルが判定される。
この場合、映像信号帯域レベル判定部120では、各分割領域の帯域計測結果に基づいて、各分割領域の帯域レベルが判定される。そして、映像信号帯域レベル判定部120では、分割領域毎に判定された帯域レベルから、画面全体の帯域レベルが算出される。この際、映像信号帯域レベル判定部120では、使用する分割領域の選択が可能とされる。また、この帯域レベルの判定はフレーム毎に行われるが、現フレームおよび過去所定数のフレームで判定された帯域レベルの平均が最終的な帯域レベルとされる。
映像信号帯域レベル判定部120で判定された画面全体の帯域レベルは、ブロックサイズ検出感度調整部130およびブロックノイズ低減部150に供給される。ブロックサイズ検出感度調整部130では、画面全体の帯域レベルに基づいて、ブロックサイズの検出における各ブロックサイズの検出感度が調整される。この場合、帯域レベルが高いほど、小さなブロックサイズの検出感度が高くなるように調整される(図6参照)。
ブロックサイズ検出感度調整部130で調整された各ブロックサイズの検出感度は、ブロックサイズ検出部140に供給される。ブロックサイズ検出部140では、入力映像信号SVinから、各ブロックの検出感度が用いられて、ブロックサイズが検出される。
この場合、ブロック段差ヒストグラム取得部141では、入力映像信号SVinに基づいて、所定数の画素毎にブロック段差か否かが判断され、ブロック段差と判断されたもののヒストグラムが集計される。そして、ヒストグラム解析部142では、ブロック段差ヒストグラム取得部141で取得されたヒストグラムにおける各ブロックサイズの計測値に、各ブロックサイズの検出感度に応じて予め設定された調整係数をそれぞれ乗算されて感度調整を行われる。
そして、ブロックサイズ判定部143では、ヒストグラム解析部142で感度調整された各ブロックサイズの計測値の平均値に、各ブロックサイズの検出感度に応じて予め設定された補正係数がそれぞれ乗算され、その補正結果からブロックサイズが判定される。この場合、ブロックサイズ判定部143では、例えば、補正結果が最も大きいブロックサイズが、最終的なブロックサイズとされる。
ブロックサイズ検出部140で検出されたブロックサイズおよびブロック境界位置の情報はブロックノイズ低減部150に供給される。このブロックノイズ低減部150では、ブロックサイズに基づいて、入力映像信号SVinのブロックノイズが低減されて出力映像信号SVoutが得られる。このブロックノイズ低減部150では、ブロックサイズのブロック境界位置にブロックノイズ低減フィルタ(LPF)が適用されて平滑化されることで、ブロックノイズが低減される。
この場合、ブロックノイズ低減部150で使用されるブロックノイズ低減フィルタは、上述の映像信号帯域レベル判定部120で判定された帯域レベルに基づいて選択される。例えば、帯域レベルが高いほど、ローパスフィルタ特性の弱められたブロックノイズ低減フィルタが選択される。
上述したように、図1に示す映像信号処理装置100において、入力映像信号SVinの信号帯域が計測されて帯域レベルが判定される。そして、ブロックサイズ検出感度調整部130では、この判定された帯域レベルに基づいて各ブロックサイズの検出感度が、帯域レベルが高いほど小さなブロックサイズの検出感度が高くなるように調整される。そして、ブロックサイズ検出部140では、この調整された各ブロックサイズの検出感度が用いられて、ブロックサイズが検出される。そのため、ブロックサイズ検出部140では、高精度でブロックサイズを検出することが可能となる。
また、図1に示す映像信号処理装置100において、ブロックノイズ低減部150では、ブロックサイズのブロック境界位置にブロックノイズ低減フィルタ(LPF)が適用されて平滑化されることで、入力映像信号SVinにおけるブロックノイズが低減される。この際、ブロックノイズ低減部150で使用されるブロックノイズ低減フィルタとして、映像信号帯域レベル判定部120で判定された帯域レベルに基づいて、帯域レベルが高いほどローパスフィルタ特性の弱められたブロックノイズ低減フィルタが選択される。そのため、映像信号の劣化を伴うことなく効果的にブロックノイズを低減することが可能となる。
<2.変形例>
なお、上述していないが、図1に示す映像信号処理装置100は、ハードウェアで構成することもできるが、ソフトウェア(プログラム)によりコンピュータを映像信号処理装置100の各機能ブロックとして機能させることで実現することもできる。
なお、上述していないが、図1に示す映像信号処理装置100は、ハードウェアで構成することもできるが、ソフトウェア(プログラム)によりコンピュータを映像信号処理装置100の各機能ブロックとして機能させることで実現することもできる。
この発明は、デコード後の映像信号(画像データ)に含まれるブロックノイズを低減するテレビ受信機内蔵の映像信号処理装置などに適用できる。
100・・・映像信号処理装置
110・・・映像信号帯域計測部
120・・・映像信号帯域レベル判定部
130・・・ブロックサイズ検出感度調整部
140・・・ブロックサイズ検出部
141・・・ブロック段差ヒストグラム取得部
142・・・ヒストグラム解析部
143・・・ブロックサイズ判定部
150・・・ブロックノイズ低減部
151・・・ブロックノイズ低減フィルタ
152・・・ブロックノイズ低減処理部
153・・・ブロックノイズ低減フィルタ選択部
110・・・映像信号帯域計測部
120・・・映像信号帯域レベル判定部
130・・・ブロックサイズ検出感度調整部
140・・・ブロックサイズ検出部
141・・・ブロック段差ヒストグラム取得部
142・・・ヒストグラム解析部
143・・・ブロックサイズ判定部
150・・・ブロックノイズ低減部
151・・・ブロックノイズ低減フィルタ
152・・・ブロックノイズ低減処理部
153・・・ブロックノイズ低減フィルタ選択部
Claims (10)
- 入力映像信号の信号帯域を計測する映像信号帯域計測部と、
上記映像信号帯域計測部で計測された信号帯域の計測結果から帯域レベルを判定する帯域レベル判定部と、
上記帯域レベル判定部で判定された帯域レベルからブロックサイズ検出における各ブロックサイズの検出感度を調整するブロックサイズ検出感度調整部と、
上記入力映像信号から上記ブロックサイズ検出感度調整部で調整された各ブロックサイズの検出感度を用いてブロックサイズを検出するブロックサイズ検出部と
を備える映像信号処理装置。 - 上記映像信号帯域計測部は、
上記入力映像信号から所定数の帯域の信号成分を抽出するフィルタ処理を行うと共に、上記所定数の帯域の信号成分に基づいて上記入力映像信号の計測結果を得る
請求項1に記載の映像信号処理装置。 - 上記映像信号帯域計測部は、画面を所定数に分割して得られた分割領域毎に上記入力映像信号の信号帯域を計測し、
上記帯域レベル判定部は、上記映像信号帯域計測部で計測された各分割領域の計測結果から分割領域毎に帯域レベルの判定を行うと共に、該判定された各分割領域の帯域レベルの全部または一部から画面全体の帯域レベルを判定する
請求項1に記載の映像信号処理装置。 - 上記帯域レベル判定部は、所定数の段階のいずれかに、上記帯域レベルを判定する
請求項1に記載の映像信号処理装置。 - 上記帯域レベル判定部は、
現フレームおよび過去所定数のフレームで判定された帯域レベルを平均化して最終的に判定された帯域レベルとする
請求項1に記載の映像信号処理装置。 - 上記ブロックサイズ検出部は、
上記入力映像信号に基づいて、所定数の画素毎にブロック段差か否かを判断し、ブロック段差と判断されたもののヒストグラムを集計するブロック段差ヒストグラム取得部と、
上記ブロック段差ヒストグラム取得部で取得されたヒストグラムにおける各ブロックサイズの計測値に、上記各ブロックサイズの検出感度に応じて設定された調整係数をそれぞれ乗算して感度調整を行うヒストグラム解析部と、
上記ヒストグラム解析部で感度調整された各ブロックサイズの計測値の平均値に、上記各ブロックサイズの検出感度に応じて設定された補正係数をそれぞれ乗算し、該補正結果からブロックサイズを判定するブロックサイズ判定部とを有する
請求項1に記載の映像信号処理装置。 - 入力映像信号の信号帯域を計測する映像信号帯域計測ステップと、
上記映像信号帯域計測ステップで計測された信号帯域の計測結果から帯域レベルを判定する帯域レベル判定ステップと、
上記帯域レベル判定ステップで判定された帯域レベルに基づいてブロックサイズ検出における各ブロックサイズの検出感度を調整するブロックサイズ検出感度調整ステップと、
上記入力映像信号から上記ブロックサイズ検出感度調整ステップで調整された各ブロックサイズの検出感度を用いてブロックサイズを検出するブロックサイズ検出ステップと
を備える映像信号処理方法。 - コンピュータを、
入力映像信号の信号帯域を計測する映像信号帯域計測手段と、
上記映像信号帯域計測手段で計測された信号帯域の計測結果から帯域レベルを判定する帯域レベル判定手段と、
上記帯域レベル判定手段で判定された帯域レベルに基づいてブロックサイズ検出における各ブロックサイズの検出感度を調整するブロックサイズ検出感度調整手段と、
上記入力映像信号から上記ブロックサイズ検出感度調整手段で調整された各ブロックサイズの検出感度を用いてブロックサイズを検出するブロックサイズ検出手段と
して機能させるプログラム。 - 入力映像信号からブロックサイズを検出するブロックサイズ検出部と、
上記ブロックサイズ検出部で検出されたブロックサイズに基づいて、上記入力映像信号のブロックノイズを低減するブロックノイズ低減部とを備える映像信号処理装置であって、
上記入力映像信号の信号帯域を計測する映像信号帯域計測部と、
上記映像信号帯域計測部で計測された信号帯域の計測結果から帯域レベルを判定する帯域レベル判定部とをさらに備え、
上記帯域レベル判定部で判定された帯域レベルに基づいて、上記ブロックノイズ低減部で使用されるブロックノイズ低減フィルタが選択される
映像信号処理装置。 - 上記帯域レベル判定部で判定された帯域レベルからブロックサイズ検出における各ブロックサイズの検出感度を調整するブロックサイズ検出感度調整部をさらに備え、
上記ブロックサイズ検出部は、上記入力映像信号から上記ブロックサイズ検出感度調整部で調整された各ブロックサイズの検出感度を用いてブロックサイズを検出する
請求項9に記載の映像信号処理装置。
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