JP2012168125A - 圧力センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】溶接部の耐食性が損なわれることが抑制された圧力センサを提供する。
【解決手段】センサ素子(20)が固定された第1ハウジング(10)と、圧力流体の導入孔(51)が形成された第2ハウジング(50)とが接合されて成る圧力センサであって、第1ハウジング(10)と第2ハウジング(50)とが、メタルダイヤフラム(60)を介して互いに対向しており、第1ハウジング(10)は鉄製、メタルダイヤフラム(60)及び第2ハウジング(50)はステンレス製であり、第1ハウジング(10)、メタルダイヤフラム(60)、及び、第2ハウジング(50)は、メタルダイヤフラム(60)及び第2ハウジング(50)の形成材料の単位体積当たりに含まれるCrよりも多くのCrを単位体積当たりに含むステンレス部材(71)を媒体として、溶接接合されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、センサ素子が固定された第1ハウジングと、圧力流体の導入孔が形成された第2ハウジングとが接合されて成る圧力センサに関するものである。
従来、例えば特許文献1に示されるように、圧力検出素子と、圧力導入継手とを備える圧力センサが提案されている。圧力検出素子は、底部が薄肉部とされた有底円筒部材、及び、底部の歪み量を検出する歪ゲージを有し、圧力導入継手は、有底円筒部材の内部に被計測流体を導入する機能を果たす。有底円筒部材は、Niを24〜27重量%、Crを13.5〜16重量%含有するオーステナイト系の析出硬化型Fe−Ni耐熱鋼で形成され、圧力導入継手は、オーステナイト系ステンレス鋼で形成されている。有底円筒部材の円筒部の一端と圧力導入継手の一端とを突き合わせて溶接することで、有底円筒部材と圧力導入継手とを溶接部を介して一体的に形成している。
特開2006−38538号公報
ところで、特許文献1に示される圧力センサでは、オーステナイト系の析出硬化型Fe−Ni耐熱鋼で形成された有底円筒部材と、オーステナイト系ステンレス鋼で形成された圧力導入継手とを、Ni金属や高いNi含有量の合金などから成るフィラーメタルを媒体として溶接している。この場合、有底円筒部材と圧力導入継手との溶接部は、FeとNiとCrとが含有されることとなるが、溶接部のNi含有量が適切な量に調整されるとは限らない。例えば、特許文献1の段落番号[0010]に記載されているように、溶接部のNi含有量が過剰となった場合、溶接部に割れが生じ、耐食性が損なわれる虞がある。また、圧力導入継手側の溶接部のCr含有量が少なくなるので、これによっても、溶接部の耐食性が損なわれる虞がある。
そこで、本発明は上記問題点に鑑み、溶接部の耐食性が損なわれることが抑制された圧力センサを提供することを目的とする。
上記した目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、センサ素子(20)が固定された第1ハウジング(10)と、圧力流体の導入孔(51)が形成された第2ハウジング(50)とが接合されて成る圧力センサであって、第1ハウジング(10)と第2ハウジング(50)とが、メタルダイヤフラム(60)を介して互いに対向し、第1ハウジング(10)におけるメタルダイヤフラム(60)側の端部に凹部(11)が形成され、該凹部(11)、及び、メタルダイヤフラム(60)によって圧力検出室(15)が構成され、該圧力検出室(15)に、センサ素子(20)が設けられ、圧力検出室(15)が、メタルダイヤフラム(60)に作用する圧力流体の圧力をセンサ素子(20)に伝達する圧力媒体(16)で満たされており、第1ハウジング(10)は鉄製、メタルダイヤフラム(60)及び第2ハウジング(50)はステンレス製であり、第1ハウジング(10)、メタルダイヤフラム(60)、及び、第2ハウジング(50)は、メタルダイヤフラム(60)及び第2ハウジング(50)の形成材料の単位体積当たりに含まれるCrよりも多くのCrを単位体積当たりに含むステンレス部材(71)を媒体として、溶接接合されていることを特徴とする。
このように本発明によれば、鉄製の第1ハウジング(10)と、ステンレス製のメタルダイヤフラム(60)及び第2ハウジング(50)が、ステンレス部材(71)を媒体として溶接接合されている。これによれば、2つのハウジング(10,50)とメタルダイヤフラム(60)との溶接部(70)に、FeとCrとが混入するので、ステンレスが形成される。これにより、上記したステンレス部材を用いずに、2つのハウジングとメタルダイヤフラムとが溶接された構成、若しくは、Ni金属や高いNi含有量の合金などから成るフィラーメタルを媒体として2つのハウジングとメタルダイヤフラムとが溶接された構成と比べて、溶接部(70)の耐食性が損なわれることが抑制される。また、本発明では、ステンレス部材(71)の単位体積当たりに含まれるCrの量は、メタルダイヤフラム(60)及び第2ハウジング(50)の形成材料の単位体積当たりに含まれるCrよりも多くなっているので、メタルダイヤフラム(60)側及び第2ハウジング(50)側の溶接部(70)のCr含有量が少なくなることが抑制され、溶接部(70)の耐食性が損なわれることが抑制される。
請求項2に記載のように、ターミナル(30)が第1ハウジング(10)に固定され、その一部が圧力検出室(15)内に設けられており、ターミナル(30)を挿入するための挿入孔(12)が、第1ハウジング(10)に形成され、挿入孔(12)とターミナル(30)との間の空間の少なくとも一部が、ターミナル(30)を第1ハウジング(10)に固定しつつ、挿入孔(12)の連通を遮るように、ガラス(13)によって満たされており、ガラス(13)と第1ハウジング(10)の形成材料の線膨張係数差は、2.0×10−6/℃よりも大きく、4.0×10−6/℃よりも小さい構成が好適である。
ターミナル(30)の挿入された挿入孔(12)がガラス(13)によって満たされた構造(ガラスハーメチック構造)におけるガラス(13)と第1ハウジング(10)の形成材料との線膨張係数差は、気密性とガラス(13)のクラック耐量とから決定される。線膨張係数差が小さいと気密性が損なわれ、大きいとクラック耐量が損なわれる虞がある。そのため、線膨張係数差の下限は圧力センサとして求められる気密性によって決定され、上限は圧力センサとして求められるクラック耐量によって決定される。本発明者が、挿入孔(12)の径φ1.1mm、ターミナル(30)の径φ0.45mm、温度範囲−40℃〜140℃、気密性(耐量)>100MPaの条件で実験を行ったところ、この条件の成立する線膨張係数差は、請求項2に記載のように、2.0×10−6/℃よりも大きく、4.0×10−6/℃よりも小さいことであった。したがって、請求項2に記載の構成によれば、圧力センサとして求められるガラスハーメチック構造の気密性とクラック耐量とが確保される。
請求項3に記載のように、ガラス(13)の線膨張係数は、9.0×10−6/℃であり、第1ハウジング(10)の形成材料は、線膨張係数が11.7×10−6/℃の鋼鉄である構成が好ましい。
溶接部(70)にステンレスを形成する構成としては、第1ハウジング(10)、メタルダイヤフラム(60)、及び、第2ハウジング(50)それぞれがステンレスから成る構成が考えられる。しかしながら、一般的なステンレスの線膨張係数は、17.3×10−6/℃(SUS304)、16.0×10−6/℃(SUS316)、10.4×10−6/℃(SUS430)であるのに対して、請求項3に記載のように、ガラスハーメチック構造に適したガラスの線膨張係数は、9.0×10−6/℃である。そのため、ガラスとステンレスとの線膨張係数差は、8.3×10−6/℃、7.0×10−6/℃、1.4×10−6/℃となり、請求項2に記載の線膨張係数差の条件を満たさず、気密性とクラック耐量とが損なわれる虞がある。そこで、請求項3に記載のように、第1ハウジング(10)の形成材料として、線膨張係数が11.7×10−6/℃の鋼鉄を採用するとよい。この場合、線膨張係数差が2.7×10−6/℃となるので、請求項2に記載の線膨張係数差の条件を満たし、気密性とクラック耐量とが確保される。このように、ガラスハーメチック構造の場合、第1ハウジング(10)の形成材料としては、ステンレスではなく鋼鉄が好ましい。なお、第1ハウジング(10)が鋼鉄の場合、2つのハウジング(10,50)とメタルダイヤフラム(60)との溶接部(70)の耐食性に問題が生じる虞がある。しかしながら、請求項1の作用効果で記載したように、ステンレス部材(71)を媒体として2つのハウジング(10,50)とメタルダイヤフラム(60)とが溶接接合されるので、溶接部(70)の耐食性が損なわれることが抑制される。以上、示したように、圧力センサとして求められる気密性とクラック耐量とが確保されたガラスハーメチック構造においても、溶接部(70)の耐食性が損なわれることが抑制される。
請求項4に記載のように、挿入孔(12)を構成する壁面とターミナル(30)との間の空間における、前記ガラス(13)から前記ターミナル(30)の延設方向に離れた空間は、絶縁性を有する弾性部材(14)によって満たされた構成が良い。これによれば、空間がガラス(13)のみによって満たされた構成、及び、ガラス(13)と空気とによって満たされた構成と比べて、圧力センサに外力が印加された際に、ターミナル(30)からガラス(13)に伝達する応力が低減される。これにより、外力によって、ガラス(13)の気密性が損なわれることが抑制される。
請求項5〜7に記載のように、ステンレス部材(71)の形状としては、環状、テープ状、及び、粉状を採用することができる。特に、ステンレス部材(71)が環状、テープ状の場合、溶接接合時に、2つのハウジング(10,50)とメタルダイヤフラム(60)とを固定する冶具としてステンレス部材(71)を活用することで、溶接接合を簡素化することができる。
第1実施形態に係る圧力センサの概略構成を示す断面図である。 注入口の閉塞を説明するための断面図である。 溶接部を示す拡大断面図である。 溶接前の圧力センサの概略構成を示す拡大断面図である。 溶接接合を説明するための断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る圧力センサの概略構成を示す断面図である。図2は、注入口の閉塞を説明するための断面図である。図3は、溶接部を示す拡大断面図である。図4は、溶接前の圧力センサの概略構成を示す断面図である。図5は、溶接接合を説明するための拡大断面図である。以下においては、第1ハウジング10と第2ハウジング50とがメタルダイヤフラム60を介して対向する方向を軸方向と示す。なお、軸方向は、特許請求の範囲に記載の延設方向に相当する。
図1に示すように、圧力センサ100は、センサ素子20及びターミナル30が固定された第1ハウジング10と、圧力流体の導入孔51が形成された第2ハウジング50とが接合されて成る。第1ハウジング10における第2ハウジング50側の端部10aには、センサ素子20とターミナル30の一部を配置するための凹部11が形成されており、この凹部11の開口端がメタルダイヤフラム60によって閉塞されている。第2ハウジング50の一部は、圧力流体が流れるパイプ内に設けられており、その圧力流体が導入孔51に流入し、流入した圧力流体の圧力が、メタルダイヤフラム60に作用するようになっている。
第1ハウジング10は、柱状を成し、線膨張係数が11.7×10−6/℃の鋼鉄から成る。図1に示すように、第1ハウジング10には、端部10aの反対側の端部10bから凹部11までを軸方向に貫く挿入孔12が形成されており、この挿入孔12にターミナル30が挿入されている。挿入孔12の径はφ1.1mmであり、挿入孔12には、ターミナル30の他に、線膨張係数が9.0×10−6/℃のガラス13と、絶縁性の樹脂材料から成る弾性部材14とが設けられている。挿入孔12を構成する壁面とターミナル30との間における、凹部11側の空間がガラス13によって満たされ、端部10b側の空間が弾性部材14によって満たされている。これにより、挿入孔12の連通が遮られ、ターミナル30が第1ハウジング10に機械的に固定されている。
図1に示すように、凹部11とメタルダイヤフラム60とによって、圧力検出室15が構成されており、この圧力検出室15は、圧力媒体16によって満たされている。これにより、メタルダイヤフラム60に作用した圧力流体の圧力が、圧力媒体16を介して、センサ素子20に作用される。
第1ハウジング10には、圧力媒体16を注入するための注入孔17が形成されており、その注入口17aは、蓋部18によって閉塞されている。図2に示すように、蓋部18は中空を有し、外周に溝部18aが形成されている。蓋部18を注入口17aに挿入した後、蓋部18の中空にボール19を圧入することで、図2に白抜き矢印で示すように、蓋部18をその中心から外に向けて膨張させる。こうすることで、蓋部18が注入口17aに固定され、注入口17aが蓋部18によって閉塞される。
センサ素子20は、図1に示すように、半導体基板21と、該半導体基板21における局所的に厚さの薄くなった薄肉部22上に形成されたゲージ抵抗(図示略)と、半導体基板21の端部に形成されたパッド(図示略)と、台座23と、から成る。台座23はガラスから成り、台座23と半導体基板21とが陽極接合されている。そして、台座23は、接着剤(図示略)を介して、凹部11の底面に固定されている。センサ素子20は、薄肉部22に作用した圧力を電気信号に変換する機能を果たす。
ターミナル30は、センサ素子20と外部とを電気的に接続する機能を果たすものである。ターミナル30の径はφ0.45mmであり、φ1.1mmの挿入孔12に挿入されている。図1に示すように、ターミナル30の両端部が挿入孔12から飛び出しており、一方の端部が凹部11に設けられ、他方の端部が外部に露出している。ターミナル30における凹部11に設けられた端部にワイヤ31が接続され、このワイヤ31を介して、ターミナル30とセンサ素子20とが電気的に接続されている。以上の接続構成により、センサ素子20と外部とが、ワイヤ31とターミナル30とを介して電気的に接続可能となっている。
第2ハウジング50は、環状を成す、ステンレス材料から成るウェルドリングである。第2ハウジング50は、中空(導入孔51)を有する中央部52と、中央部52を囲む環状の端部53と、から成る。中央部52は、メタルダイヤフラム60から離れるように出っ張った形状を成し、端部53は、メタルダイヤフラム60と溶接接合されている。
メタルダイヤフラム60は、圧力流体の圧力を、圧力媒体16を介してセンサ素子20に伝達する機能を果たす。メタルダイヤフラム60は、円盤状を成し、その平面が波打った形状(コルゲート形状)を成している。メタルダイヤフラム60は、第1ハウジング10と第2ハウジング50との間に位置し、環状の端部が2つのハウジング10,50と溶接接合されている。
次に、本実施形態に係る圧力センサ100の特徴点を説明する。図1及び図3に示すように、2つのハウジング10,50とメタルダイヤフラム60とは溶接接合されている。その溶接部70は、2つのハウジング10,50及びメタルダイヤフラム60に渡って形成されており、この溶接部70には、2つのハウジング10,50、メタルダイヤフラム60、及び、図4及び図5に示すステンレス部材71の成分が含まれている。
上記したように、ハウジング10は鋼鉄から成り、第2ハウジング50及びメタルダイヤフラム60はステンレスから成る。そして、ステンレス部材71は、その名の通り、ステンレスから成り、単位体積当たりに含まれるCrの含有量が、第2ハウジング50及びメタルダイヤフラム60の単位体積当たりに含まれるCrよりも多くなっている。
本実施形態に係るステンレス部材71は環状を成し、図4及び図5に示すように、2つのハウジング10,50とメタルダイヤフラム60それぞれの側面を覆い、且つこれら3つの部材10,50,60を仮固定するように、3つの部材10,50,60に設けられる。このように、ステンレス部材71は、3つの部材10,50,60の溶接接合時に、3つの部材10,50,60を仮固定する冶具としての機能を果たす。この固定状態で、ステンレス部材71を媒体として、2つのハウジング10,50とメタルダイヤフラム60をレーザによって溶接接合する。これにより、溶接部70にFeとCrとが混合され、ステンレスが形成される。
次に、本実施形態に係る圧力センサ100の作用効果を説明する。上記したように、2つのハウジング10,50とメタルダイヤフラム60とが、ステンレス部材71を媒体として溶接接合され、その溶接部70がステンレスとなっている。これにより、ステンレス部材71を用いずに、2つのハウジングとメタルダイヤフラムとが溶接された構成、若しくは、Ni金属や高いNi含有量の合金などから成るフィラーメタルを媒体として2つのハウジングとメタルダイヤフラムとが溶接された構成と比べて、溶接部70の耐食性が損なわれることが抑制される。また、上記したように、ステンレス部材71の単位体積当たりに含まれるCrの量は、第2ハウジング50及びメタルダイヤフラム60の形成材料の単位体積当たりに含まれるCrよりも多くなっているので、第2ハウジング50側及びメタルダイヤフラム60側の溶接部70のCr含有量が少なくなることが抑制され、溶接部70の耐食性が損なわれることが抑制される。
上記したように、本実施形態では、ターミナル30が挿入孔12に挿入され、その挿入孔12の一部がガラス13によって満たされた構造(ガラスハーメチック構造)となっている。この構造におけるガラス13と第1ハウジング10の形成材料との線膨張係数差は、気密性とガラス13のクラック耐量とから決定される。線膨張係数差が小さいと気密性が損なわれ、大きいとクラック耐量が損なわれる虞がある。そのため、線膨張係数差の下限は圧力センサ100として求められる気密性によって決定され、上限は圧力センサ100として求められるクラック耐量によって決定される。本実施形態に係る圧力センサ100(挿入孔12の径φ1.1mm、ターミナル30の径φ0.45mm)において、本発明者が、温度範囲−40℃〜140℃、気密性(耐量)>100MPaの条件で実験を行ったところ、この条件の成立する線膨張係数差は、2.0×10−6/℃よりも大きく、4.0×10−6/℃よりも小さいことであった。これに対して、第1ハウジング10は、線膨張係数が11.7×10−6/℃の鋼鉄から成り、ガラス13の線膨張係数は9.0×10−6/℃と成っている。したがって、両者の線膨張係数差は2.7×10−6/℃となるので、上記した線膨張係数差の条件を満たし、圧力センサ100として求められるガラスハーメチック構造の気密性とクラック耐量とが確保される。
なお、溶接部70にステンレスを形成する構成としては、ハウジング10,50及びメタルダイヤフラム60それぞれがステンレスから成る構成が考えられる。しかしながら、一般的なステンレスの線膨張係数は、17.3×10−6/℃(SUS304)、16.0×10−6/℃(SUS316)、10.4×10−6/℃(SUS430)であるのに対して、ガラスハーメチック構造に適したガラスの線膨張係数は、9.0×10−6/℃である。そのため、ガラスとステンレスとの線膨張係数差は、8.3×10−6/℃、7.0×10−6/℃、1.4×10−6/℃となり、上記した線膨張係数差の条件を満たさず、気密性とクラック耐量とが損なわれる虞がある。このように、ガラスハーメチック構造の場合、第1ハウジング10の形成材料としては、ステンレスではなく鋼鉄が好ましい。なお、第1ハウジング10が鋼鉄の場合、溶接部70の耐食性に問題が生じる虞があるが、上記したように、ステンレス部材71を媒体として2つのハウジング10,50とメタルダイヤフラム60とが溶接接合されるので、溶接部70の耐食性が損なわれることが抑制される。以上、示したように、圧力センサ100として求められる気密性とクラック耐量とが確保されたガラスハーメチック構造においても、溶接部70の耐食性が損なわれることが抑制される。
挿入孔12には、ターミナル30の他に、ガラス13と弾性部材14とが設けられている。そして、挿入孔12を構成する壁面とターミナル30との間における、凹部11側の空間がガラス13によって満たされ、端部10b側の空間が弾性部材14によって満たされている。これによれば、上記した空間がガラス13のみによって満たされた構成、及び、ガラス13と空気とによって満たされた構成と比べて、圧力センサ100に外力が印加された際に、ターミナル30からガラス13に伝達する応力が低減される。これにより、外力によって、ガラス13の気密性が損なわれることが抑制される。
ステンレス部材71は環状を成し、2つのハウジング10,50とメタルダイヤフラム60との溶接接合時に、これら3つの部材10,50,60を仮固定する冶具としての機能を果たす。これによれば、溶接接合を簡素化することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上記した実施形態になんら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々変形して実施することが可能である。
本実施形態では、ステンレス部材71が環状である例を示した。しかしながら、ステンレス部材71の形状としては、テープ状、粉状を採用することができる。
本実施形態では、第1ハウジング10は、線膨張係数が11.7×10−6/℃の鋼鉄から成り、ガラス13の線膨張係数は9.0×10−6/℃と成った例を示した。しかしながら、第1ハウジング10の形成材料及びガラス13としては、上記例に限定されず、ガラスハーメチック構造に適したガラスであり、両者の線膨張係数差が、2.0×10−6/℃よりも大きく、4.0×10−6/℃よりも小さい条件を満たすのであれば、適宜採用することができる。
本実施形態では、第1ハウジング10そのものの耐食性について記述していなかったが、第1ハウジング10の耐食性を向上するには、第1ハウジング10の表面をNiによってメッキした構成を採用することができる。この場合、溶接部70には、メッキのNiが混入することとなるが、その量は微量なので、このNiによって、溶接部70の耐食性が損なわれることは起こり難い。なお、溶接部70にNiが混入することを防ぐには、第1ハウジング10における溶接予定部位をマスクした状態でNiメッキを施し、Niメッキ後にマスクを取り外すことで、溶接部70にNiが混入することを抑制することができる。
10・・・第1ハウジング
12・・・挿入孔
13・・・ガラス
17・・・注入孔
18・・・蓋部
20・・・センサ素子
30・・・ターミナル
50・・・第2ハウジング
60・・・メタルダイヤフラム
70・・・溶接部
71・・・ステンレス部材
100・・・圧力センサ

Claims (7)

  1. センサ素子(20)が固定された第1ハウジング(10)と、圧力流体の導入孔(51)が形成された第2ハウジング(50)とが接合されて成る圧力センサであって、
    前記第1ハウジング(10)と前記第2ハウジング(50)とが、メタルダイヤフラム(60)を介して互いに対向し、
    前記第1ハウジング(10)における前記メタルダイヤフラム(60)側の端部に凹部(11)が形成され、
    該凹部(11)、及び、前記メタルダイヤフラム(60)によって圧力検出室(15)が構成され、
    該圧力検出室(15)に、前記センサ素子(20)が設けられ、
    前記圧力検出室(15)が、前記メタルダイヤフラム(60)に作用する前記圧力流体の圧力を前記センサ素子(20)に伝達する圧力媒体(16)で満たされており、
    前記第1ハウジング(10)は鉄製、前記メタルダイヤフラム(60)及び前記第2ハウジング(50)はステンレス製であり、
    前記第1ハウジング(10)、前記メタルダイヤフラム(60)、及び、前記第2ハウジング(50)は、前記メタルダイヤフラム(60)及び前記第2ハウジング(50)の形成材料の単位体積当たりに含まれるCrよりも多くのCrを単位体積当たりに含むステンレス部材(71)を媒体として、溶接接合されていることを特徴とする圧力センサ。
  2. ターミナル(30)が前記第1ハウジング(10)に固定され、その一部が前記圧力検出室(15)内に設けられており、
    前記ターミナル(30)を挿入するための挿入孔(12)が、前記第1ハウジング(10)に形成され、
    前記挿入孔(12)と前記ターミナル(30)との間の空間の少なくとも一部が、前記ターミナル(30)を前記第1ハウジング(10)に固定しつつ、前記挿入孔(12)の連通を遮るように、ガラス(13)によって満たされており、
    前記ガラス(13)と前記第1ハウジング(10)の形成材料の線膨張係数差は、2.0×10−6/℃よりも大きく、4.0×10−6/℃よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の圧力センサ。
  3. 前記ガラス(13)の線膨張係数は、9.0×10−6/℃であり、
    前記第1ハウジング(10)の形成材料は、線膨張係数が11.7×10−6/℃の鋼鉄であることを特徴とする請求項2に記載の圧力センサ。
  4. 前記挿入孔(12)を構成する壁面とターミナル(30)との間の空間における、前記ガラス(13)から前記ターミナル(30)の延設方向に離れた空間は、絶縁性を有する弾性部材(14)によって満たされていることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の圧力センサ。
  5. 前記第1ハウジング(10)、前記メタルダイヤフラム(60)、及び、前記第2ハウジング(50)は、環状の前記ステンレス部材(71)を媒体として、溶接接合されていることを特徴とする請求項1〜4いずれか1項に記載の圧力センサ。
  6. 前記第1ハウジング(10)、前記メタルダイヤフラム(60)、及び、前記第2ハウジング(50)は、テープ状の前記ステンレス部材(71)を媒体として、溶接接合されていることを特徴とする請求項1〜4いずれか1項に記載の圧力センサ。
  7. 前記第1ハウジング(10)、前記メタルダイヤフラム(60)、及び、前記第2ハウジング(50)は、粉状の前記ステンレス部材(71)を媒体として、溶接接合されていることを特徴とする請求項1〜4いずれか1項に記載の圧力センサ。
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